JP2013188270A - 歩行補助装置 - Google Patents

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康範 川浪
Toshimitsu Tsuboi
利充 坪井
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Abstract

【課題】電動により歩行者の歩行を好適に補助することができる、優れた歩行補助装置を提供する。
【解決手段】歩行者は、左右に揺動可能な脇支持部105に脇を乗せて、自分の体重を歩行補助装置100に預ける。歩行中、脇支持部105が歩行方向に対して左右に揺動するので、歩行者は、正しい姿勢で、安定した歩き方をすることができる。また、歩行補助装置100は、折り畳み機能により小さくすることが可能である。また、歩行補助装置100は、積載している電源を利用して、連絡機能や保冷機能、ナビゲーション機能などのオプションを用意できる。
【選択図】 図1

Description

本明細書で開示する技術は、歩行者を左右の両脇で支持しながら歩行を補助する歩行補助装置に係り、特に、電動により歩行者の歩行を補助する歩行補助装置に関する。
歩行に障害のある者の自重を補償するための歩行器やシルバーカーが知られている。この種の装置によれば、歩行障害者の行動範囲を拡大するとともに、不自然な姿勢にならないようにすることができる。
例えば、駆動輪を有し、駆動輪の回転により歩行面を移動可能な本体と、本体に設けられて使用者の脇を受けるための脇支持手段と、本体に設けられて使用者の肘を受けるための肘支持手段と、本体に設けられて使用者の背部を受けて、本体が移動する際に使用者の背部を押す背部当接手段を備えた歩行補助装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。この歩行補助装置は、脇支持手段より歩行者の重力をサポートしつつ、歩行者の背部を押すことと駆動輪により、歩行者を歩行しようとする方向に導くことができる。
また、歩行者が前方を向き且つほぼ起立した姿勢でその身体を収容し得る収容凹所を形成し、歩行者の歩行に伴って補助器本体を走行させる少なくとも3つの車輪を設け、使用者の胸部に相当する高さに歩行者の胸部を受けて体重の全部又は大部分を支えるパッドを有する歩行補助器について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。この歩行補助器は、歩行者の体重の全部又は大部分を胸部で支えるので、歩行中の歩行者は、歩行補助器に凭れかかるような姿勢となり、楽に足を運ぶことができる。しかも、胸部で体重を受けるので、両手で体重を支える必要がなく、使用者は苦痛に感じることがない。また、使用者が歩みを止めると、歩行補助器は使用者を起立した姿勢で支えることができる。
また、車輪が付与された台車と、歩行者を支える車体と、台車上に車体を支持し、進行方向に対して左右に傾斜可能に連結する車体支持揺動部材と、車体の安定した姿勢を確保する傾斜制御システムを備えた歩行補助器について提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。この歩行補助器は、進行方向に対して左右に傾斜可能であり、傾いた道を進む際に、使用者の姿勢を水平に保ち、歩行を安定にすることができる。
特開平10−216183号公報 特開2001−353193号公報 特開2003−210538号公報
本明細書で開示する技術の目的は、電動により歩行者の歩行を好適に補助することができる、優れた歩行補助装置を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の技術は、
歩行者の歩行を補助する歩行補助部と、
歩行者が受ける重力を補償する重力補償部と、
歩行者の歩行姿勢を安定にする歩行姿勢安定部と、
を具備する歩行補助装置である。
本願の請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の歩行補助装置の前記歩行補助部は、駆動輪を有するベース部からなり、前記駆動輪の回転により歩行面を移動可能である。
本願の請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の歩行補助装置の前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有している。
本願の請求項4に記載の技術によれば、請求項3に記載の歩行補助装置の前記歩行姿勢安定部は、前記脇支持部を歩行の進行方向に対し左右に揺動可能に支持する揺動部を有している。
本願の請求項5に記載の技術によれば、請求項3に記載の歩行補助装置は、歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、前記歩行補助部による歩行方向の推進力を電動により提供する第1の推進部と、前記第1及び第2の力に基づいて、前記第1の推進部が前記歩行補助部に提供する歩行方向の推進力を制御する第1の力制御部をさらに備えている。
本願の請求項6に記載の技術によれば、請求項4に記載の歩行補助装置は、歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、歩行者を脇部で支持するための前記揺動部の回転方向の推進力を電動により提供する第2の推進部と、前記第1及び第2の力に基づいて、前記第2の推進部が前記揺動部に提供する支持回転力を制御する第2の力制御部をさらに備えている。
本願の請求項7に記載の技術によれば、請求項1に記載の歩行補助装置は、歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部をさらに有するとともに、前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有している。そして、前記ハンドル部及び前記脇支持部は、歩行者が歩行時に使用する使用位置と、歩行者が使用しないときに収納位置を有している。
本願の請求項8に記載の技術によれば、請求項1に記載の歩行補助装置は、外出時利用機能部をさらに備えている。
本明細書で開示する技術によれば、電動により歩行者の歩行を好適に補助することができる、優れた歩行補助装置を提供することができる。
本明細書で開示する技術に係る歩行補助装置は、電動により歩行者の意図通りの歩行方向の推進力を提供することができる。また、本明細書で開示する技術に係る歩行補助装置は、電動により、歩行姿勢を安定に保つための支持力を提供することができる。この支持力により、歩行方向に対して歩行者の姿勢を左右に揺動するので、歩行者は歩行姿勢に合わせた動作を行ない、自然歩容を行なうことができる。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本明細書で開示する技術の一実施形態に係る歩行補助装置100の全体構成を示した図である。 図2は、図1に示した歩行補助装置100を歩行者が使用している様子を示した図である。 図3は、アクチュエーター107の駆動力を伝達機構302で揺動部107に伝達する仕組みを併せて描いた、歩行補助装置100の正面図である。 図4は、アクチュエーター301の駆動力の伝達にワイヤー・プーリー機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した図である。 図5は、アクチュエーター301の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示した図である。 図6は、アクチュエーター501の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、アクチュエーター501の出力軸付近の構造を拡大して示した図である。 図7は、アクチュエーター501の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した図である。 図8は、リンク機構の動作例(脇支持部105を水平にした状態)を示した図である。 図9は、リンク機構の動作例(脇支持部105が向かって右方向に回転した状態)を示した図である。 図10は、リンク機構の動作例(脇支持部105が向かって左方向に回転した状態)を示した図である。 図11は、アクチュエーター・ダイレクトを用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示した図である。 図12は、アクチュエーター・ダイレクトを用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した斜視図である。 図13は、アクチュエーター・ダイレクトを用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した側面図である。 図14は、ギヤード・モーター機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示した図である。 図15は、ギヤード・モーター機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した斜視図である。 図16は、ギヤード・モーター機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した側面図である。 図17は、軸変換機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示した図である。 図18は、軸変換機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した斜視図である。 図19は、軸変換機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示した正面図である。 図20は、歩行者が歩行補助装置100を使用中に、歩行者がハンドル部103を把持する力Ff、並びに、歩行者の腕部から脇支持部105に加わる力Faを示した図である。 図21は、歩行補助装置100の制御ブロック構成を示した図である。 図22は、図21で示した制御ブロックで実行される処理手順を示したフローチャートである。 図23は、ハンドル部103と脇支持部105の収納位置を示した図である。 図24Aは、前面に保冷部を有する歩行補助装置100の外観構成(保冷部の蓋を閉じた状態)を示した図である。 図24Bは、前面に保冷部を有する歩行補助装置100の外観構成(保冷部のふたを開いた状態)を示した図である。 図25は、外出時利用機能を備えた制御ブロック構成を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
図1には、本明細書で開示する技術の一実施形態に係る歩行補助装置100の全体構成を示している。
U字状のベース部108の先端付近には駆動輪101が取り付けられ、左右のまた、ベース部108の左右の後端には従動輪102L、102Rが取り付けられている。駆動輪101は、図示しないアクチュエーターにより回転し、電動による歩行方向の推進力が提供される。
ベース部108には、ほぼ垂直に支柱109が取り付けられている。U字状のハンドル部103は、支柱109に固定されている。ハンドル部103の左右両端には、歩行者が左右の手でそれぞれ握るグリッパー103L、103Rと、歩行を制動するブレーキ部104L、104Rが装備されている。ブレーキ部104L、104Rの機構は周知なので、ここでは説明を省略する。
また、支柱109は、ほぼ先端部において揺動部107を介して、U字状の脇支持部105を、歩行の進行方向に対し左右に揺動可能に支持している。揺動部107は、図示しないアクチュエーターにより回転し、電動により脇支持部105の回転支持力が提供される。脇支持部105の左右両端の、歩行者の脇部が当接する部位にはパッド105L、105Rが装備されている。
ハンドル部103のグリッパー103L、103R、並びに、脇支持部105のパッド105L、105Rは、接触式若しくは圧力式の体表面センサーを有している。したがって、グリッパー103L、103Rでは、歩行者がハンドル部103を把持する力Ffを検出することができる。また、パッド105L、105Rでは、歩行者の腕部から脇支持部105に加わる力Faを検出することができる。本実施形態では、これらの力Fa、Ffを検出して、駆動輪101に提供する歩行方向の推進力や、揺動部107が歩行の進行方向に対し左右に脇支持部105を揺動する力を力制御するが、この点の詳細については後述に譲る。
図2には、図1に示した歩行補助装置100を歩行者が使用している様子を示している。図示の通り、歩行者は、脇支持部105に左右の両脇を乗せることによって、歩行姿勢が保たれる。また、歩行者は、ハンドル部103のグリッパー103L、103Rを左右の手で握りながら、歩行をすることになる。
歩行者は、歩行補助装置100を使用する際、左右に揺動可能な脇支持部105に脇を乗せることにより、自分の体重を装置に預け、自重補償が行なえる。また、歩行中は、脇支持部105が歩行方向に対して左右に揺動するので、歩行者は、正しい姿勢で安定した歩き方をすることができ、正しい歩き方を教示することも可能である。
また、歩行補助装置100は、後述するように折り畳み機能を有するので、小さくすることが可能であり、収納性が向上する。外乗り物(電車やバスなど)に持ち込む際には、折り畳むことで邪魔になり難い。
また、歩行補助装置100は、上記のように駆動輪101や揺動部107が電動式であることから、電源を積載している。したがって、この電源を利用することで、歩行補助装置100は、連絡機能や保冷機能、ナビゲーション機能などのオプションを用意することが可能である。すなわち、歩行補助装置100は、持ち出しが簡単で、歩行困難時などに連絡することができ、さらに買い物をしたものの保冷や、買い物時並びに帰宅時のナビゲーションを行なうことができる。
揺動部107は、アクチュエーターにより回転し、電動により脇支持部105の回転支持力を提供する。したがって、歩行中は、脇支持部105が歩行方向に対して左右に揺動するので、歩行者は歩行姿勢に合わせた動作を行ない、自然歩容を行なうことができる。
図3には、歩行補助装置100の正面図を示している。同図に示す例では、揺動部107を駆動するアクチュエーター301は、ベース部108に搭載されている。アクチュエーター301の出力軸は、支柱109内を貫挿する伝達機構302を介して揺動部107に連結しており、図中の参照番号303並びに304の矢印で示すように、アクチュエーター301の駆動力は揺動部107に伝達するように構成されている。
揺動部107の駆動に関しては、ワイヤー・プーリー機構や、リンク機構、アクチュエーター・ダイレクト、ギヤード・モーター機構などを適用することができる。
図4には、アクチュエーター301の駆動力の伝達にワイヤー・プーリー機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示している。同図中、参照番号401は、プーリーであり、揺動部107を介して脇支持部105と一体となっている。また、参照番号402はワイヤーであり、ワイヤー402の他端はベース部108上に設置されたアクチュエーター301の出力軸と連結している。したがって、アクチュエーター301の出力軸が回転すると、ワイヤー402を伝ってプーリー401が回転する。その結果、プーリー401と一体である脇支持部105が、歩行方向に対して左又は右に揺動する。また、参照番号403はセンタリング・バネである。ワイヤー402から揺動部107に駆動力が加わっていないときには、センタリング・バネ403により、脇支持部105の姿勢は水平に保たれるようになっている。
また、図5には、アクチュエーター301の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示している。同図に示す例では、揺動部107を駆動するアクチュエーター501は、ベース部108に搭載されている。アクチュエーター501の出力軸は、支柱109内を貫挿する一対のリンクのロッド502を介して、揺動部107側の従動軸に連結している。
図6には、アクチュエーター501の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、アクチュエーター501の出力軸付近の構造を拡大して示している。また、図7には、アクチュエーター501の駆動力の伝達にリンク機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示している。図7中、参照番号701は、揺動部107を介して脇支持部105と一体となった従動軸を示している。
図8〜図10には、リンク機構の動作例を示している。図8に示す例では、脇支持部105を水平にした状態である。また、図9に示す例では、脇支持部105が向かって右方向に回転した状態である。また、図10に示す例では、脇支持部105が向かって左方向に回転した状態である。
また、図11には、アクチュエーター・ダイレクトを用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示している。同図に示す例では、アクチュエーター1101は、揺動部107をダイレクトに回転させる。
図12並びに図13には、アクチュエーター・ダイレクトを用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示している。但し、図12は斜視図、図13は側面図である。図示のように、アクチュエーター1101の出力軸は、歩行補助装置100の前面で、揺動部107の回転軸に直接連結している。
図11〜図13に示したようなアクチュエーター・ダイレクトでは、アクチュエーター1101の大きさのために、歩行補助装置100の前面が大きくなってしまう傾向がある。そこで、アクチュエーター・ダイレクトの代わりに、ギヤード・モーター機構を用いることが考えられる。
図14には、ギヤード・モーター機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示している。また、図15並びに図16には、ギヤード・モーター機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示している。但し、図15は斜視図、図16は側面図である。図示のように、アクチュエーター1401の出力軸は、ギヤ・トレイン1402を介して揺動部107を回転させる。アクチュエーター1401の回転をギヤ・トレイン1402で減速することで、比較的小型のアクチュエーター1401から、歩行者を支えるほどの高トルクを実現することができる。また、アクチュエーター1401の大きさのために、歩行補助装置100の前面が大きくなることはない。
また、アクチュエーター・ダイレクトに代わる他の機構として、軸変換を行なう機構を挙げることができる。図17には、軸変換機構を用いた場合の、歩行補助装置100の正面図を示している。また、図18並びに図19には、軸変換機構を用いた場合の、揺動部107付近の構造を拡大して示している。但し、図18は斜視図、図19は正面図である。アクチュエーター1701には、モーターの出力の減速器として遊星歯車や波動歯車装置を用いたものを適用することができる。図17〜図19に示す例では、アクチュエーター1701の出力の軸変換にカサバ歯車1702、1703を用いている。また、図17、図18に示すように、中空の支柱の内部にアクチュエーター1701を収容させると、図14〜図16に示した例よりもさらに歩行補助装置100の前面が小さくなり、配置が有効である。
上述したように、ハンドル部103のグリッパー103L、103R、並びに、脇支持部105のパッド105L、105Rは、接触式若しくは圧力式の体表面センサーを有しており、グリッパー103L、103Rでは、歩行者がハンドル部103を把持する力Ffを検出するとともに、パッド105L、105Rでは、歩行者の腕部から脇支持部105に加わる力Faを検出することができる。そして、これらの力Fa、Ffを検出して、駆動輪101に提供する歩行方向の推進力、並びに、揺動部107が歩行の進行方向に対し左右に脇支持部105を揺動する力を力制御することができる。
図20には、歩行者が歩行補助装置100を使用中に、歩行者がグリッパー103L、103Rを把持する力Ff、並びに、歩行者の腕部から脇支持部105のパッド105L、105Rに加わる力Faを図解している。図示のように、ハンドル部103を把持する力Ffは、水平方向の分力FXfと、垂直方向の分力FZfに分解することができる。また、歩行者の腕部から脇支持部105に加わる力Faは、水平方向の分力FXaと、垂直方向の分力FZaに分解することができる。
水平方向の分力FXaとFXfから、歩行者が歩行方向に進行したいという意図を読み取ることができる。そこで、本実施形態では、歩行補助装置100を歩行方向に進行させるために駆動輪101が提供する駆動輪推進力を、水平方向の分力FXaとFXfに基づいて、下式(1)を用いて計算する。
但し、上式(1)において、αは重み係数、Kxは体表面センサーでセンシングしている力を増幅するゲイン係数である。αを調整することにより、力に対する推進力を変更することが可能である。
また、垂直方向の分力FZaとFZfから、歩行方向に対して歩行者の姿勢が左右に揺動していることを検知することができる。そこで、本実施形態では、歩行者の歩行姿勢に合わせて、揺動部107で脇支持部105を支持回転する力を、垂直方向の分力FZaとFZに基づいて、下式(2)を用いて計算する。
但し、上式(2)において、βは重み係数、Kzは体表面センサーでセンシングしている力を増幅するゲイン係数である。βを調整することにより、歩行者の姿勢を左右に揺動するための反発力の強さをコントロールすることが可能である。この回転支持力により、歩行方向に対して歩行者の姿勢を左右に揺動するので、歩行者は歩行姿勢に合わせた動作を行ない、自然歩容を行なうことができる。
なお、重み係数α、βは、例えば、指が不自由な歩行者がハンドル部103を操作できないことを想定して、α、β≒1としてもよい。あるいは逆に、健常な歩行者が、それぞれ自由に重み係数α、βを調整し、駆動推進力と脇部支持回転力をグリッパー103L、103Rである程度コントロールできるようにしてもよい。
また、歩行補助装置100を用いて歩行姿勢を教示する際には、歩行中に随時グリッパー103L、103R並びにパッド105L、105Rに加えられている力を計測しながら、歩行に合わせた速度制御を行なって、教示する。
駆動推進力と脇部支持回転力に関しては、必要に応じて、同時に制御を行なうようにしてもよい。あるいは、駆動推進力のみを提供して、歩行者が歩行補助装置100に体をある程度預けて歩行補助のみに利用する、あるいは、脇部支持回転力のみを提供して、歩行者の姿勢を保つことに主眼を置く、といった歩行補助装置100の運用方法も考えられる。
図21には、歩行補助装置100の制御ブロック構成を示している。
グリッパー103L、103R並びにパッド105L、105Rの各体表面センサーで検出された力Ff、Faは制御部2101に入力される。
制御部2101内では、入力された各Ff、Faを、それぞれ水平方向の分力FXa、FXfと、垂直方向の分力FZa、FZfに分解する。また、制御部201は、駆動推進力計算部2101Aと、脇部支持回転力計算部2101Bを備えている。
駆動推進力計算部2101Aは、水平方向の分力FXaとFXfに基づいて、上式(1)を用いて駆動推進力を計算する。そして、この計算結果に基づいて、駆動輪駆動用アクチュエーター2102を力制御する。
また、脇部支持回転力計算部2101Bは、水平方向の分力FXaとFXfに基づいて、上式(2)を用いて脇部支持回転力を計算する。そして、この計算結果に基づいて、揺動部107駆動用のアクチュエーター2103を力制御する。
図22には、この制御ブロックが実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、初期化処理として、歩行者に合わせて、重み係数α及びβの値を決定する(S2201)。
そして、歩行補助装置100を使用中の歩行者が歩行を停止する、又は、非常停止するまで繰り返し続く制御ルーチンでは、グリッパー103L、103R並びにパッド105L、105Rの各体表面センサーで検出された力Ff、Faを取得し(S2202)、これらの検出結果に基づいて、上式(1)、(2)を用いて駆動推進力と脇部支持回転力を算出し、駆動輪101及び揺動部107の各駆動用アクチュエーターを力制御する(S2203)。
本実施形態に係る歩行補助装置100は、折り畳み機能を有している。具体的には、ハンドル部103と脇支持部105は、歩行者が歩行時に使用する使用位置と、歩行者が使用しないときに収納位置を有する。図1等これまでの説明では、ハンドル部103と脇支持部105の、歩行者が歩行時に使用する使用位置を示してきた。これに対し、図23には、ハンドル部103と脇支持部105の収納位置を示している。図示のように、収納位置では、ハンドル部103と脇支持部105は、下方に倒れ込んで、それぞれU時の内部に支柱109を受け容れるような格好になっている。この結果、小さくすることが可能であり、収納性が向上する。外乗り物(電車やバスなど)に持ち込む際には、折り畳むことで邪魔になり難い。
また、歩行補助装置100は、上記のように駆動輪101や揺動部107が電動式であることから、電源を積載している。したがって、この電源を利用することで、歩行補助装置100は、連絡機能や保冷機能、ナビゲーション機能といった外出時利用機能のオプションを用意することが可能である。すなわち、歩行補助装置100は、持ち出しが簡単で、歩行困難時などに連絡することができ、さらに買い物をしたものの保冷や、買い物時並びに帰宅時のナビゲーションを行なうことができる。
図24には、前面に保冷部を有する歩行補助装置100の外観構成を示している。図示の歩行補助装置100は、要冷蔵の物品を収容する保冷部を備えている。保冷部の上面が開閉自在な蓋付き構造となっている。図24Aは、蓋が閉じた状態を示している。また、図24Bは、蓋が開いた状態を示している。
また、図25には、上記の外出時利用機能を備えた制御ブロック構成を示している。連絡機能部2501、ナビゲーション機能部2502、並びに、保冷機能部2503の冷却部は、それぞれ動作に電力を必要とするが、制御ブロック全体で同じ電源を共有することができる。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)歩行者の歩行を補助する歩行補助部と、歩行者が受ける重力を補償する重力補償部と、歩行者の歩行姿勢を安定にする歩行姿勢安定部と、を具備する歩行補助装置。
(2)前記歩行補助部は、駆動輪を有するベース部からなり、前記駆動輪の回転により歩行面を移動可能である、上記(1)に記載の歩行補助装置。
(3)前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有する、上記(1)に記載の歩行補助装置。
(4)前記歩行姿勢安定部は、前記脇支持部を歩行の進行方向に対し左右に揺動可能に支持する揺動部を有する、上記(3)に記載の歩行補助装置。
(5)歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、前記歩行補助部による歩行方向の推進力を電動により提供する第1の推進部と、前記第1及び第2の力に基づいて、前記第1の推進部が前記歩行補助部に提供する歩行方向の推進力を制御する第1の力制御部と、をさらに備える上記(3)に記載の歩行制御装置。
(6)歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、歩行者を脇部で支持するための前記揺動部の回転方向の推進力を電動により提供する第2の推進部と、前記第1及び第2の力に基づいて、前記第2の推進部が前記揺動部に提供する支持回転力を制御する第2の力制御部と、をさらに備える上記(4)に記載の歩行制御装置。
(7)歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部をさらに有するとともに、前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有し、前記ハンドル部及び前記脇支持部は、歩行者が歩行時に使用する使用位置と、歩行者が使用しないときに収納位置を有する、上記(1)に記載の歩行補助装置。
(8)外出時利用機能部をさらに備える、上記(1)に記載の歩行補助装置。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で開示する技術に係る歩行補助装置は、歩行者の歩行補助とともに、正しい歩き方の教示にも使用することができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
100…歩行補助装置
101…駆動輪
102L、102R…従動輪
103…ハンドル部、103L、103R…グリッパー
104L、104R…ブレーキ部
105…脇支持部、105L、105R…パッド
107…揺動部
108…ベース部
109…支柱
301、501、1101、1401、1701…アクチュエーター
302…伝達機構
401…プーリー
402…ワイヤー
403…センタリング・バネ
502…リンクのロッド
1402…ギヤ・トレイン
1702、1703…カサバ歯車

Claims (8)

  1. 歩行者の歩行を補助する歩行補助部と、
    歩行者が受ける重力を補償する重力補償部と、
    歩行者の歩行姿勢を安定にする歩行姿勢安定部と、
    を具備する歩行補助装置。
  2. 前記歩行補助部は、駆動輪を有するベース部からなり、前記駆動輪の回転により歩行面を移動可能である、
    請求項1に記載の歩行補助装置。
  3. 前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有する、
    請求項1に記載の歩行補助装置。
  4. 前記歩行姿勢安定部は、前記脇支持部を歩行の進行方向に対し左右に揺動可能に支持する揺動部を有する、
    請求項3に記載の歩行補助装置。
  5. 歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、
    歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、
    前記歩行補助部による歩行方向の推進力を電動により提供する第1の推進部と、
    前記第1及び第2の力に基づいて、前記第1の推進部が前記歩行補助部に提供する歩行方向の推進力を制御する第1の力制御部と、
    をさらに備える請求項3に記載の歩行制御装置。
  6. 歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部と、
    歩行者の腕部から前記脇支持部に加わる第1の力及び歩行者が前記グリップを把持する第2の力を検出する力検出部と、
    歩行者を脇部で支持するための前記揺動部の回転方向の推進力を電動により提供する第2の推進部と、
    前記第1及び第2の力に基づいて、前記第2の推進部が前記揺動部に提供する支持回転力を制御する第2の力制御部と、
    をさらに備える請求項4に記載の歩行制御装置。
  7. 歩行者の左右の手で握るグリップ部を有するハンドル部をさらに有するとともに、前記重力補償部は、歩行者の脇位置を支える脇支持部を有し、
    前記ハンドル部及び前記脇支持部は、歩行者が歩行時に使用する使用位置と、歩行者が使用しないときに収納位置を有する、
    請求項1に記載の歩行補助装置。
  8. 外出時利用機能部をさらに備える、
    請求項1に記載の歩行補助装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111035539A (zh) * 2019-12-31 2020-04-21 吉林大学 一种助行并联机器人

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