JP2013186429A - 表示パネル、および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質を向上した表示パネルまたは表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る液晶パネル1は、対向電極層20bを備え、入射した光を選択的に透過させて出射させる透過型の表示パネルであって、液晶パネル1の、波長490〜500nmの範囲における分光透過率の最大値をTbgとし、液晶パネル1の波長590〜750nmの範囲における分光透過率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の一態様に係る液晶パネル1は、対向電極層20bを備え、入射した光を選択的に透過させて出射させる透過型の表示パネルであって、液晶パネル1の、波長490〜500nmの範囲における分光透過率の最大値をTbgとし、液晶パネル1の波長590〜750nmの範囲における分光透過率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、表示パネルおよび表示装置に関する。
近年では、液晶ディスプレイおよび有機ELディスプレイ等の表示装置において使用される透明電極として、酸化インジウムスズ(ITO)が用いられている。しかしながら、表示装置の需要増大により、希少金属であるインジウムの枯渇が懸念されている。また、人体への影響から、インジウムおよびスズの取り扱いには注意を要する。そのため、透明電極としてのITOの代替材料として、酸化亜鉛(ZnO)が有望視されている。
中でも、ガリウム(Ga)をドーパントとしてドープ(添加)した酸化亜鉛(GZO)は、電気特性、光学特性、耐熱性、耐湿性、および、ウェットエッチングによる微細加工特性に優れている。
GZOは、可視光領域においてITOを上回る透過率を示す。そのため、GZOは、単にITOの代替になるというだけでなく、表示装置の高画質化および省エネルギー化についても貢献すると期待されている。
非特許文献1には、GZOによって透明電極を作製する方法が記載されている。
Naoki Yamamoto et al., "Development of Ga-doped ZnO Transparent Electrodes as Alternatives for ITO Electrodes in Liquid Crystal Displays", SID Symposium Digest of Technical Papers, June 2011, Volume 42, Issue 1, pp. 1375-1378.
しかしながら、表示パネルまたは表示装置の利用者である人間の視感度に基づいて、表示装置の高画質化という観点において、どのような表示パネルを作製すればよいかを示す設計指針およびパラメータについては議論されていなかった。そのため、GZOの透過率に関する特性を画質に関する優位性として活かすための、表示パネルの具体的なパラメータについては議論されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、画質を向上するための表示パネルまたは表示装置の設計指針を提供すること、および、画質を向上した表示パネルまたは表示装置を提供することにある。
本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に透過させて出射させる透過型の表示パネルであって、白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光透過率の最大値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光透過率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、表示パネルの(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であるので、白色光が入射した場合の出射光の分光スペクトルが均一になる。それゆえ、上記表示パネルは、色つきの少ない白表示を行うことができる。よって、上記表示パネルは、画像を適切な色合いで表示することができる。
本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に反射させて出射させる反射型の表示パネルであって、白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光反射率の最大値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光反射率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、表示パネルの(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であるので、白色光が入射した場合の出射光の分光スペクトルが均一になる。それゆえ、上記表示パネルは、色つきの少ない白表示を行うことができる。よって、上記表示パネルは、画像を適切な色合いで表示することができる。
本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、上記透明電極層は、新IUPAC方式の周期表における、第3族元素、第13族元素、第4族元素、第14族元素、および第17族元素のうち1種類の元素または複数の種類の元素を添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、白色光が入射した場合の出射光の分光スペクトルがより均一になる。それゆえ、上記表示パネルは、色つきの少ない白表示を行うことができる。よって、上記表示パネルは、画像を適切な色合いで表示することができる。
本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、上記透明電極層は、ガリウムを添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、白色光が入射した場合の出射光の分光スペクトルがより均一になる。それゆえ、上記表示パネルは、色つきの少ない白表示を行うことができる。よって、上記表示パネルは、画像を適切な色合いで表示することができる。
また、上記表示パネルは、液晶層を含む液晶表示パネルとすることもできる。
また、本発明に係る表示装置は、上記表示パネルを備えることを特徴としている。
本発明に係る表示パネルは、以上のように、少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に透過させて出射させる透過型の表示パネルであって、白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光透過率の最大値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光透過率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に反射させて出射させる反射型の表示パネルであって、白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光反射率の最大値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光反射率の平均値をTrとしたとき、(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、上記透明電極層は、新IUPAC方式の周期表における、第3族元素、第13族元素、第4族元素、第14族元素、および第17族元素のうち1種類の元素または複数の種類の元素を添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る表示パネルは、少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、上記透明電極層は、ガリウムを添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴としている。
それゆえ、上記表示パネルは、色つきの少ない白表示を行うことが可能となる。よって、上記表示パネルは、画像を適切な色合いで表示することが可能となる。
[設計指針]
従来では、表示装置の画質について、人間の視感度が高い青緑色(波長490nm〜500nm付近)の範囲を中心とした波長領域の輝度の高さを重視していた。そのため、従来では、表示装置に含まれる表示パネルの透過率に対して、人間の視感度が高い青緑色(波長490nm〜500nm付近)の範囲を中心とした波長領域の透過率を重視していた。
従来では、表示装置の画質について、人間の視感度が高い青緑色(波長490nm〜500nm付近)の範囲を中心とした波長領域の輝度の高さを重視していた。そのため、従来では、表示装置に含まれる表示パネルの透過率に対して、人間の視感度が高い青緑色(波長490nm〜500nm付近)の範囲を中心とした波長領域の透過率を重視していた。
しかしながら、適切な色合いで画像を表示するためには、人間の視感度が高い青緑色(波長490nm〜500nm)の範囲を中心とした波長領域の輝度の高さだけではなく、相対的に人間の視感度が低い橙色から赤色(波長590〜750nm)の範囲の輝度の高さも重要である。白表示時の両者(青緑色および橙色から赤色)の輝度の差が小さいほど、色合いがよい画質であると言える。よって、表示装置に含まれる表示パネルの透過率の差が小さいほど、よい画質で画像を表示することが可能となるといえる。なお、ここで言う表示パネルは、液晶表示装置の場合は、バックライトからの光を透過する液晶表示パネルである。液晶表示パネルは、液晶、透明電極、カラーフィルタ、および偏光板等を含む。
そこで、表示パネルの設計指針を与えるパラメータとして、下記式のパラメータSを用いる。
S=(Tbg−Tr)/Tbg
=1−(Tr/Tbg)
ここで、Tbgは、波長490以上500nm以下(青緑色)の範囲の分光透過率の最大値であり、Trは、波長590以上750nm以下(橙色〜赤色)の範囲の分光透過率の平均値である。なお、Tbgを、波長490以上500nm以下(青緑色)の範囲の分光透過率の最大値の近傍の値としてもよい。また、Trを、波長590以上750nm以下(橙色〜赤色)の範囲の分光透過率の平均値の近傍の値としてもよい。パラメータSは、TbgとTrとの比で表される量であり、青緑色付近の分光透過率と赤色付近の分光透過率との均一度合いを表す量である。TbgおよびTrが同じ大きさである場合はS=0となる。よって、分光透過率の比Tr/Tbgは1に近いほど好ましく、パラメータSは、その絶対値が小さいほど好ましい。よって、パラメータSが所定の大きさより小さくなるように表示パネルを構成することが、設計する際の1つの指針となる。
=1−(Tr/Tbg)
ここで、Tbgは、波長490以上500nm以下(青緑色)の範囲の分光透過率の最大値であり、Trは、波長590以上750nm以下(橙色〜赤色)の範囲の分光透過率の平均値である。なお、Tbgを、波長490以上500nm以下(青緑色)の範囲の分光透過率の最大値の近傍の値としてもよい。また、Trを、波長590以上750nm以下(橙色〜赤色)の範囲の分光透過率の平均値の近傍の値としてもよい。パラメータSは、TbgとTrとの比で表される量であり、青緑色付近の分光透過率と赤色付近の分光透過率との均一度合いを表す量である。TbgおよびTrが同じ大きさである場合はS=0となる。よって、分光透過率の比Tr/Tbgは1に近いほど好ましく、パラメータSは、その絶対値が小さいほど好ましい。よって、パラメータSが所定の大きさより小さくなるように表示パネルを構成することが、設計する際の1つの指針となる。
なお、反射型の表示パネルの場合は、分光透過率の代わりに分光反射率を用いることができる。分光透過率および分光反射率は、各波長について表示パネルに入射した光に対する出射した光の割合を表すので、分光出射率ということもできる。
なお、一般的に波長590nm〜620nmの範囲の光が橙色であり、620nm〜750nmの範囲の光が赤色である。
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施形態の液晶表示装置3の概略構成を示す図である。液晶表示装置(表示装置)3は、液晶パネル(表示パネル)1およびバックライト(光源)2を備える。液晶パネル(表示パネル)1は、背面に配置されるバックライト2からの光を選択的に透過することで、利用者に対して画像を表示する透過型の表示パネルである。
<液晶パネルの構成>
図1は、本実施形態の液晶パネル1の概略構成を示す断面図である。液晶パネル1は、利用者側である前面から順に、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、アレイ基板40、および背面偏光板50が積層されたアクティブマトリクス方式の表示パネルである。
図1は、本実施形態の液晶パネル1の概略構成を示す断面図である。液晶パネル1は、利用者側である前面から順に、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、アレイ基板40、および背面偏光板50が積層されたアクティブマトリクス方式の表示パネルである。
カラーフィルタ基板20は、配向膜20a、対向電極層(透明電極層)20b、ガラス基板20c、およびカラーフィルタ層20dを備える。カラーフィルタ層20dは、ガラス基板20cの背面に設けられ、対向電極層20bは、カラーフィルタ層20dの背面に設けられ、配向膜20aは、対向電極層20bの背面に設けられる。カラーフィルタ20dは、画素毎に色の異なる複数のカラーフィルタ(RGB)を含むが、図1では省略している。
対向電極層20bは、GZO(Gaドープ酸化亜鉛)で構成される透明電極の層である。対向電極層20bの透明電極の厚さ(膜厚)は160nmである。GZOの透明電極は、非特許文献1に記載の方法で形成することができる。
液晶層30は、VA(垂直配向)型の液晶からなる層である。
アレイ基板40は、配向膜40a、画素電極層(透明電極層)40b、およびガラス基板40cを備える。画素電極層40bは、ガラス基板40cの前面に設けられ、配向膜40aは、画素電極層40bの前面に設けられる。
画素電極層40bは、ITO(酸化インジウムスズ)で構成される透明電極の層である。画素電極層40bの透明電極の厚さは160nmである。なお、画素電極層40bの透明電極は、画素毎に分かれているが、図1では省略している。
<評価>
本実施形態の液晶パネル1の分光透過率TbgおよびTrを測定し、上記パラメータSの評価を行った。分光透過率の測定は、図1に示すように、光源によって背面偏光板50側から光を入射し、液晶パネル1を通過して前面偏光板10側から正面方向に出射した光の分光輝度(波長毎の輝度)を測定し、液晶パネル1を除いた場合の分光輝度と比較することにより行った。なお、分光透過率の測定は、液晶パネル1が白表示の状態、すなわち、液晶パネル1が光を透過するように液晶パネル1を駆動して液晶層30に所定の電圧を印加した状態で行った。なお、RGBのそれぞれの画素の印加電圧は、同じである。なお、分光透過率は画面全体の分光輝度の平均値を用いて求めている。
本実施形態の液晶パネル1の分光透過率TbgおよびTrを測定し、上記パラメータSの評価を行った。分光透過率の測定は、図1に示すように、光源によって背面偏光板50側から光を入射し、液晶パネル1を通過して前面偏光板10側から正面方向に出射した光の分光輝度(波長毎の輝度)を測定し、液晶パネル1を除いた場合の分光輝度と比較することにより行った。なお、分光透過率の測定は、液晶パネル1が白表示の状態、すなわち、液晶パネル1が光を透過するように液晶パネル1を駆動して液晶層30に所定の電圧を印加した状態で行った。なお、RGBのそれぞれの画素の印加電圧は、同じである。なお、分光透過率は画面全体の分光輝度の平均値を用いて求めている。
図3は、液晶パネル1の分光透過率の測定値から算出した、分光透過率の比Tr/TbgおよびパラメータSを示す図である。図3には、実施例として本実施形態の液晶パネル1(偏光板有り)の測定値を示し、比較例として対向電極にITOを用いた構成の液晶パネル(偏光板有り)の測定値を示している。比較例の液晶パネルは、対向電極の材質がITOであることを除き、本実施形態の液晶パネル1と同じである。また、図3には、実施例の液晶パネル1から前面偏光板10および背面偏光板50を除いたパネルの測定値を参考例1として示し、比較例の液晶パネルから前面偏光板および背面偏光板を除いたパネルの測定値を参考例2として示している。
実施例の分光透過率の比Tr/Tbgは0.713であり、パラメータSは0.287であった。これに対して比較例の分光透過率の比Tr/Tbgは0.699であり、パラメータSは0.301であった。実施例の液晶パネル1のパラメータS(0.287)は、比較例の液晶パネルのパラメータS(0.301)より十分小さく、上記設計指針により適った表示パネルと言える。すなわち、上記設計指針に基づくと、GZOは、ITOに比べて、より液晶パネルの透明電極に適した材料と言える。なお、前後の偏光板がない場合でも、対向電極にGZOを使用した参考例1のパラメータS(0.163)は、対向電極にITOを使用した参考例2のパラメータS(0.219)より十分小さい。
また、対向電極をITOで構成する代わりに、画素電極をGZOで構成しても、上記と同様の結果を得ることができる。上記では対向電極の材料としてGZOを使用したが、パラメータSを0.287以下にすることができれば、他の材料を使用してもよい。例えば、周期律表(新IUPAC方式の長周期表)における、第3族元素(Sc、Y、Lu等)、第13族元素(B、Al、Ga、In、Tl)、第4族元素(Ti、Zr、Hf)、第14族元素(C、Si、Ge、Sn、Pb)、および第17族元素(F、Cl、Br、I)のうち1種類の元素または複数の種類の元素を、酸化亜鉛に対して添加したものを透明電極として使用しても、GZOを透明電極として使用した場合と同様に、液晶パネルのパラメータSを0.287以下にできることが期待される。
なお、対向電極だけでなく、画素電極をもGZOで構成することにより、パラメータSをより小さくすることができる、すなわち、分光透過率をより均一にすることができる。
また、GZOの透明電極の厚さを薄くすることにより、パラメータSをより小さくすることができる。よって、GZOの対向電極の厚さを160nm以下にすることが好ましい。
パラメータSは、理想的な白色光が透過した場合の分光輝度の均一度合いを表す。すなわち、パラメータSが小さいことは、白表示の色合いが理想的な白に近いことを示す。よって、液晶パネルのパラメータSが所定の大きさより小さければ、画像を適切な色合いで表示することができる。
なお、各色の画素の液晶印加電圧を調整することで、白表示時の分光透過率を均一にすることもできる。しかしながら、液晶印加電圧を調整するということは、液晶パネルにおいて、元々透過率が低い色(例えば赤)の透過率に合わせて、その他の色(例えば緑および青)の液晶の配向状態を黒表示側にシフトさせ、その他の色の透過率を下げることになる。すなわち、これは、バックライトからの光の利用効率を下げることになり、省エネルギーの観点からは好ましくない。また、表示装置の製造過程において各色毎に印加電圧を調整する工程が必須となり、製造工程が複雑になる。
以上から、上記設計指針に沿ってパラメータSが0.287以下となるように液晶パネルを構成することにより、画像を適切な色合いで表示可能な液晶パネルを実現することができる。また、液晶表示装置において、バックライト等の光源からの光の利用効率を高めることができる。なお、パラメータSの絶対値が、|S|≦0.287となるように液晶パネルを構成してもよい。また、S=0が理想であるので、0≦S≦0.287となるように液晶パネルを構成してもよい。
[実施形態2]
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材・構成については、同じ符号を付記し、その詳細な説明を省略する。本実施形態では、反射型の液晶表示装置について説明する。
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材・構成については、同じ符号を付記し、その詳細な説明を省略する。本実施形態では、反射型の液晶表示装置について説明する。
図4は、本実施形態の液晶表示装置6の概略構成を示す図である。液晶表示装置(表示装置)6は、液晶パネル(表示パネル)4を備える。液晶表示装置6は、外部の光源5からの光を液晶パネル4が選択的に反射することで、利用者に対して画像を表示する反射型の表示パネルである。外部の光源の光(外光)とは、自然光であったり、外部の照明の光であったりする。なお、液晶表示装置は、液晶パネルの前面側に光源を備える構成であってもよい。
<液晶パネルの構成>
図5は、本実施形態の液晶パネル4の概略構成を示す断面図である。液晶パネル4は、利用者側である前面から順に、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、アレイ基板40、および反射板60が積層されたアクティブマトリクス方式の表示パネルである。前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40の構成は、実施形態1と同じである。
図5は、本実施形態の液晶パネル4の概略構成を示す断面図である。液晶パネル4は、利用者側である前面から順に、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、アレイ基板40、および反射板60が積層されたアクティブマトリクス方式の表示パネルである。前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40の構成は、実施形態1と同じである。
対向電極層20bは、GZO(Gaドープ酸化亜鉛)で構成される透明電極の層である。対向電極層20bの透明電極の厚さは160nmである。
画素電極層40bは、ITO(酸化インジウムスズ)で構成される透明電極の層である。画素電極層40bの透明電極の厚さは160nmである。なお、画素電極層40bの透明電極は、画素毎に分かれているが、図5では省略している。
反射板60は、液晶パネル4の前面側から入射した光を反射(乱反射)する部材である。反射板60によって反射された光によって、液晶表示装置6は、画像を表示することができる。
<測定方法>
反射型の液晶表示装置6の場合、外部の光源5から液晶パネル4に入射した光は、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40を順に通過した後、反射板60で反射される。反射された光は、アレイ基板40、液晶層30、カラーフィルタ基板20、および前面偏光板10を再度通過して利用者側に出射される。液晶パネル4に入射した光は、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40を2回ずつ通過して液晶パネル4から出射される。
反射型の液晶表示装置6の場合、外部の光源5から液晶パネル4に入射した光は、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40を順に通過した後、反射板60で反射される。反射された光は、アレイ基板40、液晶層30、カラーフィルタ基板20、および前面偏光板10を再度通過して利用者側に出射される。液晶パネル4に入射した光は、前面偏光板10、カラーフィルタ基板20、液晶層30、およびアレイ基板40を2回ずつ通過して液晶パネル4から出射される。
そのため、反射型の液晶パネル4の場合、液晶パネル4に入射する光の分光輝度に対して、反射板60で反射されて液晶パネルから出射する光の分光輝度を測定しなければならない。液晶パネル4に入射される光の分光輝度と、液晶パネル4から出射される光の分光輝度とから、分光反射率を算出することができる。そして、外部の光源の光が白色光である場合、分光反射率が各波長領域で均一であることが好ましい。なお、表示パネル4が白表示状態になるように各画素が駆動された状態で、上記の測定は行われる。
反射型の液晶パネル4においては、上記のように算出した分光反射率Tbgと、分光反射率Trとを用いてパラメータSを計算する。Tbgは、波長490〜500nm(青緑色)の範囲の分光反射率の最大値であり、Trは、波長590〜750nm(橙色〜赤色)の範囲の分光反射率の平均値である。Sは、(Tbg−Tr)/Tbgである。
反射型の液晶パネル4においても、上記設計指針に沿ってパラメータSが0.287以下となるように液晶パネルを構成することにより、画像を適切な色合いで表示可能な液晶パネルを実現することができる。また、液晶表示装置において、外光の利用効率を高めることができる。
[他の実施形態]
本発明は、液晶表示装置に限らず、液晶方式(コレステリック液晶を使用する方式)等の電子ペーパー(表示パネル)に適用することも可能である。反射型の電子ペーパーの場合、反射型の液晶表示装置と同じように、入射光(外光)に対する出射光の分光反射率を用いてパラメータSを算出する。
本発明は、液晶表示装置に限らず、液晶方式(コレステリック液晶を使用する方式)等の電子ペーパー(表示パネル)に適用することも可能である。反射型の電子ペーパーの場合、反射型の液晶表示装置と同じように、入射光(外光)に対する出射光の分光反射率を用いてパラメータSを算出する。
また、本発明は、有機ELパネル、またはプラズマディスプレイパネル等に適用することも可能である。有機ELパネルでは、例えば発光層より前面側にある部材(透明電極およびガラス基板)を透過する光の分光透過率から算出されるパラメータSが0.287以下となるようにパネルを構成すればよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、表示装置の表示パネルに利用することができる。
1、4 液晶パネル(表示パネル)
2 バックライト(光源)
3、6 液晶表示装置(表示装置)
5 光源
10 前面偏光板
20 カラーフィルタ基板
20a 配向膜
20b 対向電極層(透明電極層)
20c ガラス基板
20d カラーフィルタ
30 液晶層
40 アレイ基板
40a 配向膜
40b 画素電極層(透明電極層)
40c ガラス基板
50 背面偏光板
60 反射板
2 バックライト(光源)
3、6 液晶表示装置(表示装置)
5 光源
10 前面偏光板
20 カラーフィルタ基板
20a 配向膜
20b 対向電極層(透明電極層)
20c ガラス基板
20d カラーフィルタ
30 液晶層
40 アレイ基板
40a 配向膜
40b 画素電極層(透明電極層)
40c ガラス基板
50 背面偏光板
60 反射板
Claims (6)
- 少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に透過させて出射させる透過型の表示パネルであって、
白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光透過率の最大値またはその近傍の値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光透過率の平均値またはその近傍の値をTrとしたとき、
(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴とする表示パネル。 - 少なくとも1つの透明電極層を備え、入射した光を選択的に反射させて出射させる反射型の表示パネルであって、
白表示状態における上記表示パネルの、波長490nmから500nmの範囲における分光反射率の最大値またはその近傍の値をTbgとし、白表示状態における上記表示パネルの、波長590nmから750nmの範囲における分光反射率の平均値またはその近傍の値をTrとしたとき、
(Tbg−Tr)/Tbgの大きさが0.287以下であることを特徴とする表示パネル。 - 少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、
上記透明電極層は、新IUPAC方式の周期表における、第3族元素、第13族元素、第4族元素、第14族元素、および第17族元素のうち1種類の元素または複数の種類の元素を添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、
上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴とする表示パネル。 - 少なくとも1つの透明電極層を備える表示パネルであって、
上記透明電極層は、ガリウムを添加した酸化亜鉛で形成された透明電極を含み、
上記透明電極の厚さが160nm以下であることを特徴とする表示パネル。 - 上記表示パネルは、液晶層を含む液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の表示パネル。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の上記表示パネルを備えることを特徴とする表示装置。
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CN103792730A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-05-14 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种快速光谱扫描的液晶电控可调滤光片 |
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2012
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CN103792730A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-05-14 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种快速光谱扫描的液晶电控可调滤光片 |
CN103792730B (zh) * | 2013-10-28 | 2016-05-11 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种快速光谱扫描的液晶电控可调滤光片 |
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