JP2013186072A - 侵入者検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固有ベクトルの変化によって人の移動を検出する場合に、小さな固有ベクトルの変化についても的確に検出可能にする。
【解決手段】アレイアンテナ110で受信した複数の受信信号について相関演算部112にて相関行列を算出し、空間平均処理部113にて空間平均処理を行うことで、送信機101と受信機102との間の直接波と間接波など、多重伝搬する信号が分離された状態に相当する相関行列が算出される。複数の固有ベクトル演算部114a、114bは、最も大きい固有値に対する固有ベクトルと、次に大きな固有値に対する固有ベクトルをそれぞれ算出する。侵入者検出部115は、複数の固有ベクトルの評価値(初期値からの変化量)と所定の判定値とを比較し、各固有ベクトルの変化量によって侵入者の有無を判定する。
【選択図】図1
【解決手段】アレイアンテナ110で受信した複数の受信信号について相関演算部112にて相関行列を算出し、空間平均処理部113にて空間平均処理を行うことで、送信機101と受信機102との間の直接波と間接波など、多重伝搬する信号が分離された状態に相当する相関行列が算出される。複数の固有ベクトル演算部114a、114bは、最も大きい固有値に対する固有ベクトルと、次に大きな固有値に対する固有ベクトルをそれぞれ算出する。侵入者検出部115は、複数の固有ベクトルの評価値(初期値からの変化量)と所定の判定値とを比較し、各固有ベクトルの変化量によって侵入者の有無を判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線により人の有無を検知する侵入者検知装置に関する。
建物全体や建物内の特定の部屋などの屋内の場所、または屋内と同等の屋外の静的な電波伝搬環境内の特定のエリアについて、その場所に人が居る、居ない、を無線により検知する侵入者検知装置が提案されている。
従来の無線を用いた侵入者検知方式としては、アレイアンテナの受信信号より得られる相関行列の固有ベクトルの変化により検知する方法があった(特許文献1参照)。この技術は、静的な電波伝搬状況においては、人が居る場合と居ない場合とで伝搬状況が変わるので、部分空間を張る固有ベクトルの変化を検出するイベント検出手段を備えることにより、検出された変化の時点において侵入者を検出する技術である。図4は特許文献1に記載されたイベント検出装置の構成を示す図である。
M. Nezafat他著,"Subspace matching localization: a practical approach to mobile user localization in microcellular environments",Vehicular Technology Conference, 2004. VTC2004-Fall. 2004 IEEE 60th, Publication Date: 26-29 Sept. 2004, On page(s):5145-5149 Vol. 7
上記従来技術においては、イベントとして人が特定の場所に侵入したと考えたとき、平時として人がいない場合の値を基準とし、人が侵入したときにその固有ベクトルの変化をイベントとして検出する。しかし、この従来技術によれば、実際の侵入者検知装置において、次の理由から、固有値の変化を正確に検出困難な場合がある。
第1に、検出エリア内において、イベント発生時の固有ベクトルの変化量の大小の差が大きい場合に、固有ベクトルの変化の小さいイベントの検出が困難である。例えば、送信機と受信機を直線で結んだ直線上を通過した人に対しては固有ベクトルの変化が大きいが、送信機と受信機を結ぶ直線上以外の部屋内での人の移動、あるいは屋外と屋内との境目であるガラス戸、ドア等の開閉に対しては、固有ベクトルの変化が小さい。よって、送信機と受信機を結ぶ直線を外れた領域において、人の侵入を検出困難な場合がある。
第2に、他システムからの送信信号として同一の周波数の信号が定常的に送出されていた場合においては、送信機から強い信号が送出されることにより、人の移動等による固有ベクトルの変化が打ち消され、侵入者検知が困難になる場合が存在する。以上の各課題は、人の移動による固有ベクトルの変化量が小さいため、その他の要因による変化との区別がしにくいことを原因とするものである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、固有ベクトルの変化によって人の移動を検出する場合に、小さな固有ベクトルの変化についても的確に検出可能にすることにある。
本発明は、侵入者検知装置として、送信機から送信された信号が検知エリア内を伝搬して到達する信号をそれぞれ受信する複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、前記アレイアンテナの各アンテナ素子にて受信された受信信号を複数のベースバンド帯域の受信ディジタル信号に変換するRF処理部と、前記複数の受信ディジタル信号から相関行列を算出する相関演算処理部と、前記相関行列の部分行列を互いに加算する空間平均処理を行う空間平均処理部と、前記空間平均処理後の空間平均相関行列から前記空間平均相関行列の階数と同じ個数の固有ベクトルを算出する複数の固有ベクトル演算部と、前記算出された複数の固有ベクトルの変化に基づいて侵入者の存在を検出する侵入者検出部と、を備える。
また、本発明は、上記の侵入者検知装置であって、前記固有ベクトル演算部は、算出した複数の前記固有ベクトルについてそれぞれ初期値との内積を計算して評価値として算出し、前記侵入者検出部は、前記複数の評価値を所定の判定値と比較して侵入者の有無を判定するものを含む。
また、本発明は、上記の侵入者検知装置であって、前記侵入者検出部は、前記複数の評価値を重み付け加算して前記固有ベクトルの内積の変化を判定するものを含む。
また、本発明は、上記の侵入者検知装置であって、拡散変調を行った送信信号を検知エリアに送信する送信機と、前記複数の受信ディジタル信号について、前記送信機での拡散変調に対応する逆拡散復調を行う拡散復調部とを備え、前記相関演算処理部は、前記逆拡散復調後の複数の受信ディジタル信号から相関行列を算出するものを含む。
上記構成により、空間平均処理によって相関行列の部分行列を互いに加算することにより信号相関抑圧が行われ、空間平均相関行列の階数と同じ個数の固有ベクトルを算出することで、最大値の固有ベクトルとこれより小さい他の固有ベクトルとが算出される。これによって、人の移動による固有ベクトルの変化量が小さく、その他の要因による変化との区別がしにくい場合であっても、小さな固有ベクトルの変化についても的確に検出でき、侵入者検知をより確実に行うことが可能になる。
本発明によれば、固有ベクトルの変化によって人の移動を検出する場合に、小さな固有ベクトルの変化についても的確に検出できる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる侵入者検知装置の構成図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる侵入者検知装置の構成図である。
本実施の形態の侵入者検知装置は、送信機101からの送信信号を受信する受信機102を備える。受信機102は、アレイアンテナ110、RF処理部111a、111b、111c、相関演算処理部112、空間平均処理部113、第1の固有ベクトル演算部114a、第2の固有ベクトル演算部114b、侵入者検出部115を備える。
アレイアンテナ110は、複数のアンテナ素子がアレイ状に配置されており、各アンテナ素子によって送信機101からの送信信号を受信する。RF処理部111a、111b、111cは、アレイアンテナ110を構成する各アンテナ素子で受信した無線周波数帯域(RF帯)の信号をそれぞれ処理するもので、受信信号をベースバンド帯域の受信ディジタル信号に変換する。
相関演算処理部112は、RF処理部111a、111b、111cから出力される複数の受信ディジタル信号から相関行列を算出する。空間平均処理部113は、相関演算処理部112から出力される相関行列の部分行列を互いに加算する空間平均処理を行う。第1及び第2の固有ベクトル演算部114a、114bは、空間平均処理部113から出力される空間平均相関行列から空間平均相関行列の階数と同じ個数の固有ベクトルを計算し、固有ベクトルの初期値との内積を算出する。侵入者検出部115は、第1及び第2の固有ベクトル演算部114a、114bから出力される複数の内積の変化を判定し、侵入者の存在を検出する。これらの相関演算処理部112、空間平均処理部113、固有ベクトル演算部114a、114b、侵入者検出部115の動作の詳細については後述する。
図2は、本実施の形態の侵入者検知装置を室内に設置した場合の配置構成例を示す図である。部屋200の中には、送信機101、受信機102が配置される。
受信機102にて受信した受信ディジタル信号を用いて、相関行列の固有ベクトルの変化により人の有無を検知する方法では、送信機101から受信機102へ見通しで直接伝搬する直接波に関して、人の移動による影響を受けた場合に、固有ベクトルの変化が大きい。図示した具体例においては、送信機101と受信機102を直線で結んだ直線上を通過した人250Aについては、直接波210に影響を及ぼし、大きな固有ベクトルの変化が生じるため、精度良く検出可能である。
これに対し、窓201から入って部屋200の隅に移動した人250B、あるいは部屋200の扉202から入って壁の近傍を移動した人250Cについては、壁や天井等で反射した間接波220のみにしか影響を及ぼさないので、固有ベクトルの変化が小さい。従来の方法では、このような直接波の固有ベクトルの変化に対して固有ベクトルの変化が小さいイベントについては検出できないことがあった。本実施の形態は、このような小さな固有ベクトルの変化についても検出可能にするものである。
本実施の形態の侵入者検知装置における動作を以下に説明する。
送信機101は、所定の周波数において予め設定した既知の信号を送信する。受信機102は、アレイアンテナ110によって部屋200内の検出エリアを伝搬する信号を受信する。ここで、アレイアンテナ110の素子数dは2以上であれば特に限定はされないが、本発明の効果を得られる構成としては、素子数dは3以上である必要がある。説明をわかりやすくするために以下d=3について説明する。
RF処理部111a、111b、111cは、アレイアンテナ110の各アンテナ素子に対してそれぞれ一系統ずつ備えられ、受信信号を増幅、周波数変換した後に同一タイミングのクロックによりアナログ・ディジタル変換を行い、ベースバンド帯域の受信ディジタル信号として出力する。
相関演算処理部112は、複数のRF処理部111a、111b、111cから出力される受信ディジタル信号の相関行列または共分散行列を算出し、出力する。空間平均処理部113は、空間平均法によって、相関演算処理部112にて算出された相関行列に対して空間平均処理を行う。空間平均法による空間平均処理に関しては、非特許文献1に記載されているが、相関行列行数より小さい次数の同一次元の部分行列を互いに加算することにより信号相関抑圧を行う処理である。なお、アレイアンテナ110の素子数d=2の場合には、部分行列が存在しないので空間平均処理は行わない。
図1に示す本実施の形態の構成では、アレイアンテナ110の素子数d=3であるため、下記の式(1)に示すように、空間平均処理によって行列の次数が2、すなわち2行2列の部分行列を加算することにより、2行2列の新たな相関行列を生成する。空間平均処理によって、送信機101と受信機102との間の直接波と間接波など、多重伝搬する信号が分離された状態に相当する相関行列が算出される。
第1の固有ベクトル演算部114a、第2の固有ベクトル演算部114bは、それぞれ、空間平均処理部113にて生成された空間平均後の相関行列を用いて、固有値と固有ベクトルを算出する。複数の固有ベクトル演算部において、人がいない静的な状態を固有ベクトルの初期値として用いる場合には、第1の固有ベクトル演算部114aは、最も大きい固有値に対する固有ベクトルを算出し、算出結果を保持しておく。また、第2の固有ベクトル演算部114bは、最大値の次に大きな固有値に対する固有ベクトルを算出し、算出結果を保持しておく。
一般には、一番大きい固有値に対する固有ベクトルは、送信機からの送信信号に対して電波の最も強い方向に指向性が向くような、受信アレイアンテナの励振重み付けとなるような結果が得られる。
例えば、送信機とアレイアンテナが見通し伝搬環境にある場合、一番大きな固有値に対する固有ベクトルは、アレイアンテナの指向性ビームが送信機の方向に向くような値として導出される。ところが、屋内のような多重伝搬環境においては、多重伝搬波がお互いに相関を持つため、相関行列の次元が縮対し、利用できる固有ベクトルが減少する。例えば多重伝搬波が完全相関の場合、相関行列の次元(階数(ランク))が1に縮退し、最も大きい固有値に対応する固有ベクトルが、全ての方向から到来する電波を受信する重み付けとして計算される。
一方、直線アレイアンテナのように空間平均法を用いることのできるアンテナ、または他の形状のアレイアンテナでも等価的に受信信号を直線アレイアンテナの受信信号に数値演算で変換できる場合には、空間平均法を適用した後の相関行列を用いることにより、次元の縮退は生じない。この場合、最も大きい固有値に対する固有ベクトルは、最も電力が強い到来波に対応するアレイアンテナの重み付けとなる。すなわち、最大値に対する固有ベクトルとして、最大の到来波の方向に指向性ビームが向くようなアレイアンテナの励振重み付けが生成される。また、以降、次に大きい固有値に対する他の固有ベクトルは、次に電力が強い到来波に対応するアレイアンテナの重み付けとなる。すなわち、次点の固有値に対する固有ベクトルとして、次に大きい異なる方向からくる到来波の方向に指向性ビームが向くようなアレイアンテナの励振重み付けが生成される。
侵入者検知装置の運用時には、まず第1の固有ベクトル演算部114a、第2の固有ベクトル演算部114bにおいて固有ベクトルの初期値を算出して記憶しておく。固有ベクトルの初期値は、人がいない静的な状態において、第1の固有ベクトル演算部114aにより最大の固有値に対する固有ベクトルを、第2の固有ベクトル演算部114bにより次に大きい固有値に対する固有ベクトルをそれぞれ算出する。
そして、一定時間毎にアレイアンテナ110によって送信機101からの送信信号を受信し、その時点の受信ディジタル信号について、第1の固有ベクトル演算部114a、第2の固有ベクトル演算部114bにおいて固有ベクトルを算出する。この際、空間平均後の相関行列を用いて、初期値算出時と同じ手順で、最大の固有値に対する固有ベクトルと次に大きい固有値に対する固有ベクトルを算出する。
ここで、2つの固有ベクトルの初期値をU1、U2とし、時間tにおける固有ベクトルをV1(t)、V2(t)とする。第1の固有ベクトル演算部114aは、U1とV1(t)の内積を計算し、評価値EVA1(t)として出力する。第2の固有ベクトル演算部114bは、U2とV2(t)の内積を計算し、評価値EVA2(t)として出力する。
空間平均法を適用した後の行列次数がdの時の評価値EVAi(t)の一般式を式(2)に示す。
ここで、Ui、Vi(t)はベクトルを示しており、それぞれのベクトルは式(3)に示すように単位ベクトルに規格化しておく。
侵入者検出部115は、固有ベクトル演算部114a、114bから出力される評価値EVA1(t)、EVA2(t)をそれぞれ独立に検知し、これらの評価値(固有ベクトルの内積値、すなわち初期値からの変化量)と所定の判定値と比較して侵入者の有無を判定する。ここで、所定の判定値は、初期値に対して一定値を加算した値であり、評価値が判定値より小さいかどうか、すなわち初期値との差(固有ベクトルの内積の変化量)が所定値を超えるかどうかによって侵入者の存在を検出する。
空間平均処理後の固有ベクトルは、多重伝搬する信号が分離されたものに相当する。固有ベクトル演算部114a、114bでは、分離された各信号成分の固有ベクトルについて、初期値との内積が算出される。侵入者検出部115では、評価値EVA1(t)、EVA2(t)が所定の判定値より小さくなった場合に、固有ベクトルの内積の変化を検出し、人がいない静的な状態からの変化、すなわち侵入者が存在すると判定することができる。
なお、侵入者検出部115は、複数の固有ベクトルの初期値との内積を示す評価値EVA1(t)、EVA2(t)に対して、適当な重み付け加算を行い、式(4)に示すような新たな評価値EVAtotal(t)により判定を行ってもよい。重み付け加算において、複数の評価値(直接波と間接波など)において重み付けを変えてもよい。この場合、評価値EVAtotal(t)によって固有ベクトルの内積の変化が算出され、侵入者の存在を検出できる。
以上のように、本実施の形態では、空間平均処理部113によって、送信機101とアレイアンテナ110との間の直接波と、その他の反射波とを分離し、それぞれ独立して設けた固有ベクトル演算部114a、114bによって、最大値及び次点の固有ベクトルの変化を計算する。これにより、固有ベクトルの固有値の最大値が非常に大きく、これに対して次点以降の固有値が小さく、固有ベクトルの変化が小さい場合であっても、小さな固有ベクトルの変化を検出して侵入者の有無を判定できる。
すなわち、本実施の形態によれば、送信機と受信機を直線で結んだ直線上を通過した人に対して固有ベクトルの変化が非常に大きく、それに対して送信機と受信機を結ぶ直線上以外の部屋内の人の移動、あるいは屋外と屋内との境目であるガラス戸、ドア等の開閉による固有ベクトルの変化が小さくなるような装置の配置状況においても、的確に侵入者の検知が可能である。この場合、第1の固有ベクトル演算部114aによって直線上を通過する人などの大きな変化に対応する評価値が算出され、第2の固有ベクトル演算部114bによってその他の反射波を遮って通過する人などの小さな変化に対応する評価値が算出されるので、それぞれの評価値によって精度良く侵入者を検知できる。固有ベクトル演算部の数を増やして算出する固有ベクトルの数を増加させると、侵入者検知の精度、能力がより向上する。
図2のような配置例では、送信機101と受信機102を直線で結んだ直線上を通過した人250Aについては、第1の固有ベクトル演算部114aの評価値によって大きな固有ベクトルの変化を検出可能である。また、窓201から入って部屋200の隅に移動した人250B、あるいは部屋200の扉202から入って壁の近傍を移動した人250Cについては、第2の固有ベクトル演算部114bの評価値によって小さな固有ベクトルの変化を検出可能である。本実施の形態は、特に、直接波に対応する固有ベクトルの変化が非常に大きく、他の間接波に対応する固有ベクトルの変化が小さい場合に、次点以降の小さな固有ベクトルの変化を検出する際に大きな効果が得られる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2にかかる侵入者検知装置の構成図である。図3において、図1に示した実施の形態1と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
図3は、本発明の実施の形態2にかかる侵入者検知装置の構成図である。図3において、図1に示した実施の形態1と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
送信機121は、拡散変調部401を備え、送信信号に対して既知の拡散符号を用いた拡散変調によって符号化して送信する。受信機122は、拡散復調部402を備え、受信信号に対して、送信機と同一の拡散符号を用いた逆拡散復調によって復号する。
拡散変調部401では、拡散変調の一例として、予め定められた長い符号系列のPN符号を拡散符号として用い、送信信号に対して、この拡散符号に同期した拡散信号を用いてスペクトラム拡散変調を行う。この際、人の移動が1秒程度であることから、最大その1/10程度、すなわち約100ミリ秒の拡散信号の系列によって符号化を行う。人の移動速度に伴うドプラー周波数は低い周波数であるため、狭帯域信号にて拡散変調をした場合においても、伝搬環境が変わらない範囲で拡散を行うことが可能である。
受信機122では、制御情報等の授受によって送信機121にて拡散変調に用いた拡散信号(拡散符号)が予めわかっており、拡散復調部402において、この拡散信号の符号系列を用いて逆拡散することにより、受信信号を復調する。このような拡散変調によって、信号処理時の利得を増大できる。相関演算処理部112では、逆拡散復調処理後の受信ディジタル信号から相関行列を算出する。以降の空間平均処理、固有ベクトル演算処理、侵入者検出処理は実施の形態1と同様である。
例えば、他システムからの送信信号として同一の周波数の信号が定常的に送出されていた場合においては、送信機から強い信号が送出されることにより、人の移動等による固有ベクトルの変化がうち消され、侵入者検知が困難になる場合がある。このような場合においても、本実施の形態によれば、拡散変調による処理利得によって侵入者検知の性能を阻害されることが無い。
上述したように、本発明に係る各実施の形態によれば、人の移動による固有ベクトルの変化量が小さく、その他の要因による変化との区別がしにくい場合であっても、侵入者検知を的確に行うことが可能になる。このため、検知エリア内あるいはエリア周辺において、複雑な電波伝搬環境となっている場合であっても、確度の高い侵入者検知を行うことができる。
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明は、固有ベクトルの変化によって人の移動を検出する場合に、小さな固有ベクトルの変化についても的確に検出可能となる効果を有する。本発明に係るの侵入者検知装置は、外部からの侵入者、または侵入の際のドア、窓の動きを検出することにより、盗犯被害を防止するセキュリティセンサ等として有用である。また人が在室しているか、退出したことを確認するための人感センサ等の用途にも応用できる。
101、121 送信機
102、122 受信機
110 アレイアンテナ
111a、111b、111c RF処理部
112 相関演算処理部
113 空間平均処理部
114a、114b 固有ベクトル演算部
115 侵入者検出部
401 拡散変調部
402 拡散復調部
102、122 受信機
110 アレイアンテナ
111a、111b、111c RF処理部
112 相関演算処理部
113 空間平均処理部
114a、114b 固有ベクトル演算部
115 侵入者検出部
401 拡散変調部
402 拡散復調部
Claims (4)
- 送信機から送信された信号が検知エリア内を伝搬して到達する信号をそれぞれ受信する複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
前記アレイアンテナの各アンテナ素子にて受信された受信信号を複数のベースバンド帯域の受信ディジタル信号に変換するRF処理部と、
前記複数の受信ディジタル信号から相関行列を算出する相関演算処理部と、
前記相関行列の部分行列を互いに加算する空間平均処理を行う空間平均処理部と、
前記空間平均処理後の空間平均相関行列から前記空間平均相関行列の階数と同じ個数の固有ベクトルを算出する複数の固有ベクトル演算部と、
前記算出された複数の固有ベクトルの変化に基づいて侵入者の存在を検出する侵入者検出部と、
を備える侵入者検知装置。 - 請求項1に記載の侵入者検知装置であって、
前記固有ベクトル演算部は、算出した複数の前記固有ベクトルについてそれぞれ初期値との内積を計算して評価値として算出し、
前記侵入者検出部は、前記複数の評価値を所定の判定値と比較して侵入者の有無を判定する、侵入者検知装置。 - 請求項2に記載の侵入者検知装置であって、
前記侵入者検出部は、前記複数の評価値を重み付け加算して前記固有ベクトルの内積の変化を判定する、侵入者検知装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の侵入者検知装置であって、
拡散変調を行った送信信号を検知エリアに送信する送信機と、
前記複数の受信ディジタル信号について、前記送信機での拡散変調に対応する逆拡散復調を行う拡散復調部とを備え、
前記相関演算処理部は、前記逆拡散復調後の複数の受信ディジタル信号から相関行列を算出する、侵入者検知装置。
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