JP2013184915A - 皮膚洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)一般式(1)
【化1】
(式中、R1は炭素数4〜22のアルキル基を示し、nは0〜20の数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す)
で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩であって、R1の平均炭素数が10.8〜12.8であり、n=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、n=1の成分とn=2の成分を合計で21質量%以上40質量%未満含むアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、
(B)HLB10以上のポリオキシチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、
(C)水
を含有し、成分(A)及び(B)の合計含有量が、2〜20質量%である皮膚洗浄剤組成物。
【選択図】なし
Description
また、泡吐出容器に充填された洗浄剤に限らず、手洗い用の洗浄剤においては、特に冬場など、手洗い回数が増えると、洗浄後に皮膚の水分量が洗浄前より低下しやすく、手荒れの原因になりやすいという問題があった。
さらに、ドロ汚れに対する洗浄力が十分ではないという問題もあった。
(A)一般式(1)
で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩であって、R1の平均炭素数が10.8〜12.8であり、n=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、n=1の成分とn=2の成分を合計で21質量%以上40質量%未満含むアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、
(B)HLB10以上のポリオキシチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、
(C)水
を含有し、成分(A)及び(B)の合計含有量が、2〜20質量%である皮膚洗浄剤組成物を提供するものである。
式中、R1は炭素数4〜22のアルキル基であり、炭素数6〜20のアルキル基、更に炭素数8〜18のアルキル基が好ましく、炭素数8〜16、更には炭素数10〜16のアルキル基がより好ましい。また、R1のアルキル鎖は、直鎖又は分岐鎖のいずれでも良いが、起泡性の点から、直鎖アルキル基が好ましい。また、R1の平均炭素数は10.8〜12.8であり、好ましくは10.8〜12.5であり、より好ましくは12.1〜12.4である。この範囲内であれば、起泡性及び泡質、さらに低温安定性の点で優れるので好ましい。
また、R1は2種以上のアルキル基を含むことが好ましく、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であるのが好ましく、60〜95質量%がより好ましく、さらに70〜95質量%であるのが、泡量及び泡質に優れるので好ましい。
成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、一般式(1)において、n=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、好ましくは9.8〜27質量%、より好ましくは9.9〜27質量%、更に好ましくは9.9〜16質量%、より好ましくは9.9〜15質量%含むものである。この範囲内とすることにより、泡量、泡質に優れる。
さらに、n=1の成分とn=2の成分を合計で21〜40質量%未満、好ましくは27〜37質量%、より好ましくは27〜36.5質量%、さらに好ましくは35〜36.1質量%含むのが、泡質、泡量の観点から好ましい。
ガスクロマトグラフィーより得られるピーク面積のうち、n=0モルに相当する各アルキル鎖長のピーク面積を求め、それらの総和を100とし、各アルキル鎖長分布の百分率を求めた。n=1〜3モルにおいても同様に計算し、n=0〜3モルの各アルキル鎖長分布の百分率の値を平均し、R1のアルキル鎖長の分布を求めた(これより、R1の組成のうち最も多く含有するアルキル基成分を特定できる)。
上記のようにして求めたR1のアルキル鎖長の分布より、各成分の割合を求め、得られた割合に対応するアルキル鎖長分の炭素数を各々掛け、これらの総和を得た。これを平均アルキル鎖長とした。
R1の組成のうち、最も多く含有するアルキル鎖長を特定し、その成分のn=0〜10に相当するガスクロマトグラフィーの面積を合計した。その合計量を100%として、n=0の成分量、n=1の成分とn=2の成分の合計量を算出した。
R1の組成のうち最も多く含有するアルキル鎖長を特定し、その成分のn=0〜10に相当するガスクロマトグラフィーの面積を合計した(nが11以上のものは微量であり、計算から除いた)。その合計量を1として、n=0〜10の各々の割合を求めた。この割合に、各々の付加モル数を掛け、これらの合計をnの平均付加モル数とした。
EO付加モル数の異なる各成分の質量割合に関しては、ガスクロマトグラフィーにより得られるピーク面積から、上記に示した方法でR1のアルキル鎖長の分布を求め、R1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分を特定し、その最大成分のn=0、n=1、n=2、n=3、n=4の面積比から特定した。
なお、HLBとは、親水性−親油性のバランス(Hydropile Balance)を示す指標であり、本発明においては小田・寺村らによる次式を用いて算出した値を用いている。
また、成分(A)及び(B)の質量割合は、泡に厚みがでる点から、(A)/(B)=0.5〜10が好ましく、さらに、0.5〜3であるのが好ましい。
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、水を含有する水性液状のものである。
かかるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであれば特に制限されないが、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましく、更に炭素数12〜14のアルキル基を有するものが好ましい。また、エチレンオキシド付加モル数は、平均で0より大きく5以下、更に平均1〜4であるのが好ましい。
また、成分(E)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLB12〜18、更にHLB13〜16のものが、優れた泡持ちが得られるので好ましい。
成分(E)としては、炭素数12〜18の脂肪酸モノエステルが好ましい。また、ポリグリセリンの平均重合度は5〜10が好ましい。
具体的には、モノラウリン酸デカグリセリル(サンソフトM−12J、太陽化学社製)や、モノステアリン酸ペンタグリセリル(サンソフトA−181E、太陽化学社製)が好ましい。
また、本発明の皮膚洗浄剤組成物は、pH3〜10、更に4〜7であるのが好ましい。なお、pHの測定は、25℃において、皮膚洗浄剤組成物を水で20倍に希釈して行った値である。
泡吐出容器としては、皮膚洗浄剤組成物を空気と混合して発泡状態で吐出できるものであれば特に限定されず、例えば、軟質容器の胴部を押圧して吐出するスクイズフォーマー型、押圧ポンプより吐出するポンプフォーマー型等を用いることができる。中でも、発泡機構に多孔質膜体を備えたものが好ましく、洗浄剤組成物が通過する厚さが0.1〜2mm程度のスポンジ状、焼結体、網状等の多孔質膜体を単層又は複数層で、又は複数箇所に備えることができる(例えば、特公昭52-16567号公報、実開昭58-174272号公報、実開平3-7963号公報、実開平6-32346号公報、特開平7-215352号公報、特開平9-118352号公報等)。多孔質膜体のメッシュサイズは、50〜500メッシュ、特に150〜400メッシュが好ましい。また、このような多孔質膜体の材質として、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスティック材料が好ましい。
本発明において、アルキルエーテルカルボン酸のアルキル組成、EO付加モル分布及び各成分の比率は、ガスクロマトグラフィー(GC)により、以下の分析方法で測定した。
GC機器;アジレントテクノロジー社製、7890A
カラム;アジレントテクノロジー社製、DB−5
(30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
検出器;FID
キャリア;ヘリウムガス、1mL/min
昇温条件;100℃から325℃まで5℃/minで昇温。その後、35分間325℃を保持。
アルキルエーテルカルボン酸150mgをメタノール50mLで溶解した。また、洗浄剤組成物については、アルキルエーテルカルボン酸として150mgとなるよう採取し、メタノール50mLで溶解した。なお、洗浄剤組成物がポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などの強アニオン性の界面活性剤を含む場合、それらが250mg以下となるように採取した。この溶液1mLを採取して、あらかじめメタノール4mLでコンディショニングを行った固相カートリッジ(Biotage製、Isolute SAX、1g、3mL、500-0100-B)に適用し、10mL丸底試験管に通過液を捕集した。その後、ギ酸4.6gに100mLのメタノールを加えた溶液6mLで溶出し、溶出液についても同じ試験管に捕集した。捕集した溶液は、50℃に加温したブロックヒーターに設置し、窒素ガスを吹き込み、1mL程度まで濃縮した後、さらに室温下で窒素ガスを吹き込み乾燥させた。そこに、ジアゾメタン−エーテル溶液2mLを加え、攪拌しながら室温下で10分間放置し誘導体化を行った。その後、室温下で窒素ガスを吹き込み、500μL以下になるまで濃縮した後、クロロホルムを加えて500μLとし、GC分析に供した。
なお、ジアゾメタン−エーテル溶液は、ジアゾメタン生成装置(宮本理研工業製、GM−50)を用い、以下の手順で調製した。第1と第2の受け器、第2と第3の受け器をシリコンゴム栓およびテフロン(登録商標)製チューブで連結する。第2の受け器に、N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン0.8gを採取し、2.5mLのイオン交換水を加えた。第3の受け器に、t−ブチルメチルエーテル10mLを採取した。第1、第2、第3の受け器を氷冷した。続いて第2の受け器に、プラスチックシリンジを備え付け、このシリンジ中に水酸化ナトリウム20gをイオン交換水100mLに溶解させた溶液3mLを入れた。この水酸化ナトリウム水溶液をゆっくりと滴下してジアゾメタンガスを生成させ、第1の受け器側から静かに窒素ガスを吹き込み、第3の受け器のt−ブチルメチルエーテルに溶解させて、ジアゾメタン−エーテル溶液を得た。
上記サンプルの前処理における試薬は以下のものを使用した。
メタノール(関東化学製、高速液体クロマトグラフィー用、25183-1B)
ギ酸(和光純薬工業製、試薬特級、066-00461)
クロロホルム(関東化学製、鹿1級、07278-01)
N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(関東化学製、鹿1級、25596-51)
t−ブチルメチルエーテル(関東化学製、鹿特級、04418-00)
水酸化ナトリウム(和光純薬工業製、特級、196-13761)
本発明の枠練り石鹸組成物に用いる成分(B)のアルキルエーテルカルボン酸は、例えば、以下のようにして製造することができる。なお、断りのない限り「%」は質量%を示す。
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.68g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)996g(22.6モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレート(以下、「生成AE」ともいう)を得た。
攪拌機能、温度調節機能及び酸素ガス導入管を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物90g(0.2モル)と、48%水酸化ナトリウム水溶液16.7g(水酸化ナトリウムとして0.2モル)、パラジウム−白金−ビスマス系触媒(活性炭にパラジウム4%、白金1%及びビスマス5%を担持、含水率50%)0.9g、水494.4gをそれぞれ仕込んだ。攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、酸素を27モル%(対生成AE/時間)の割合で吹き込みながら、反応温度70℃で3.5時間接触酸化反応を行った。反応率は89%であった。
反応終了後、反応液から触媒を濾別し、アルキルエーテルカルボン酸Na塩の水溶液を得た。続いて、35%塩酸を加え、分液操作を実施し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC1とする。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.22:1.23:1.06:0.83であった。
製造例1に倣い、デシルアルコール[商品名:カルコール1098、花王製]、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]、セチルアルコール[商品名:カルコール6098、花王製]を質量比10/70/15/5に混合した原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.07:1.00:0.85:0.67であった。
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、ラウリルアルコール372g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、析出物を濾別し、続いて35%塩酸を加え、酸型化し、アルキルエーテルカルボン酸を得た(一般式(1)において、M=H、R1はラウリル基、n=0)。
製造例1に倣い、デシルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R1はデシル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R1はラウリル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.19:1.13:0.94:1であった。
製造例1に倣い、ミリスチルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R1はミリスチル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
製造例1に倣い、ラウリルアルコール、セチルアルコールを質量比20/80に混合した原料にEO付加し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R1はラウリル基/パルミチル基=20/80、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEO反応させ、EO付加モル数4.05モルのアルキルエトキシレートを得た。これを製造例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.31:1.38:1.25:1.06であった。
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.6g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)718g(16.3モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、冷却し、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数2.55モルのアルキルエトキシレートを得た。
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物600g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、35%塩酸をpHが2.8になるまで加え、酸型化し油層を分取し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC6とする。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.65:1.92:1.74:1.32であった。
また、実施例で使用した市販のアルキルエーテルカルボン酸(AKYPO RLM45(花王社製))の平均EO付加モル数は、各社販売元のカタログ値、ホームページで公開されている値を参考にした。不明なアルキル組成、n=0の成分量、n=1の成分とn=2の成分の合計量に関しては上記方法で分析した。
表3に示す組成の皮膚洗浄剤組成物を、60℃の水に各成分を混合し、溶解均一にした後、30℃に冷却することにより製造し、手の土汚れ落ち、洗浄時の泡の厚み感、泡量、皮膚の水分量及び泡持ちを評価した。また、透過率を測定した。結果を表3に併せて示す。
(1)手の土汚れ落ち:
土として、大創産業社製、観葉植物の土(A―49)を用いた。この土は、バーク堆肥、軽石、ピートモス、バーミキュライトを主な配合原料とする。
この土500gをポリエチレン袋(ユニパックL−4、生産日本社製)に充填した。両手を水で十分に濡らし、エリエールプロワイプ ソフトタオルホワイト4つ折り(寸法:たて405mm、よこ315mm)(大王製紙社製)で水をよく拭き取り、1分乾燥後に、上記土を入れた袋に両手を入れて、手を握りこむと開く動作を1分間繰り返し、手に土を付着させた。その後、袋から手を出して15分放置した。
各皮膚洗浄剤組成物を、ポンプフォーマー容器(160mL〔YF−9413〕吉野工業社製)に充填した。女性10名(専門パネラー)が、各皮膚洗浄剤組成物について、ポンプを1回押して手のひらに泡を吐出させた。これを左右の手で10秒間こすり合わせて使用し、その後流水で左右の手で10秒間こすり合わせて泡を洗い流した後、エリエールプロワイプ ソフトタオルホワイト4つ折り(寸法:たて405mm、よこ315mm)(大王製紙社製)で水をよく拭き取った。手の土汚れの落ちを、目視により以下の基準で評価した。結果を10名の平均値で示した。
1;汚れが全く残らない。
2;指先に土汚れがわずかに残る。
3;指先に汚れが大部残る。
各皮膚洗浄剤組成物を、ポンプフォーマー容器(160mL〔YF−9413〕吉野工業社製)に充填した。女性10名(専門パネラー)が、各皮膚洗浄剤組成物について、ポンプを2回押して手のひらに泡を吐出させ、これを左右の手で10秒間こすり合わせて使用したときの泡の厚みを、以下の基準で官能的に評価した。結果を10名の平均値で示した。
1;泡の厚みがあると感じる。
2;泡の厚みがわずかにあると感じる。
3;泡の厚みが全く感じられない。
女性10名(専門パネラー)が、各皮膚洗浄剤組成物1gを手のひらに塗布し、これを左右の手で10秒間こすり合わせて使用したときの泡量を、以下の基準で官能的に評価した。結果を10名の平均値で示した。
1;泡量が多く感じる。
2;どちらともいえない。
3;泡量が少なく感じる。
以下の方法により、キャパシタンス値を測定し、皮膚の水分量を求めた。
(a)手甲部を水で洗浄する。
(b)恒温室内(20℃、40%RH)で10分間安静にした後、Courage+Khazaka electronic GmbH(ドイツ社製)の機種:Corneometer CM825RCにより、洗浄前のキャパシタンスを測定する。測定は、手甲部全体5箇所で行い、平均値を求めた。
(c)各皮膚洗浄剤組成物を、ポンプフォーマー容器(160mL〔YF−9413〕吉野工業社製)に充填し、2回押して、約2mLを手のひらに取る。手首から手先まで全体の範囲で10秒間左右の手を擦り合わせ(マッサージ)洗浄剤をよくなじませた後、10秒間流水ですすぐ。これらを10回行う。洗浄後、恒温室内(20℃、40%RH)で約30分経過した後、洗浄後のキャパシタンスを測定する。キャパシタンスの測定は、手甲部全体5箇所で行い、平均値を求めた。
結果は、洗浄前のキャパシタンス値を1として、洗浄後のキャパシタンス値をその相対比で示した。
各皮膚洗浄剤組成物を、ポンプフォーマー容器(160mL〔YF−9413〕吉野工業社製)に充填した。女性10名(専門パネラー)が、各皮膚洗浄剤組成物について、ポンプを2回押して手のひらに泡を吐出させ、これを左右の手で10秒間こすり合わせて使用したときの泡量の変化を、目視により以下の基準で評価した。結果を10名の平均値で示した。
1;泡が増えていく。
2;泡が維持される。
3;泡が減っていく。
島津製作所社製の分光光度計(UV-160)を用い、550nmで透過率を測定し、コントロールとして用いた蒸留水の透過度を100として示した。セルは、ドイツ・ザルスタット(SARSTEDT)社製、(ザ)ディスポセル No./REF67.741 10×10×45mmを用いた。
EC2〜EC5を用い、実施例1〜11と同様にして、皮膚洗浄剤組成物を製造した。
得られた皮膚洗浄剤組成物はいずれも、550nmでの透過率が100であり、手の土汚れ落ち、洗浄時の泡の厚み感、泡量、皮膚の水分量及び泡持ちに優れることを確認した。
(成分) (質量%)
EC2 2
ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル(HLB14)※2 3
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム※6 8
モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)※7 3
グリセリン 0.16
クエン酸 適量
イオン交換水 バランス
合計 100
pH5.5
(成分) (質量%)
EC3 2
ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル(HLB14)※2 3
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム※6 8
モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)※7 3
グリセリン 0.16
クエン酸 適量
イオン交換水 バランス
合計 100
pH5.5
(成分) (質量%)
EC4 2
ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル(HLB14)※2 3
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム※6 8
モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)※7 3
グリセリン 0.16
クエン酸 適量
イオン交換水 バランス
合計 100
pH5.5
(成分) (質量%)
EC5 2
ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル(HLB14)※2 3
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム※6 8
モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)※7 3
グリセリン 0.16
クエン酸 適量
イオン交換水 バランス
合計 100
pH5.5
Claims (13)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)一般式(1)
で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩であって、R1の平均炭素数が10.8〜12.8であり、n=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、n=1の成分とn=2の成分を合計で21質量%以上40質量%未満含むアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、
(B)HLB10以上のポリオキシチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、
(C)水
を含有し、成分(A)及び(B)の合計含有量が、2〜20質量%である皮膚洗浄剤組成物。 - さらに、(D)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有する請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)及び(B)の質量割合が、(A)/(B)=0.5〜10である請求項1又は2記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)、(B)及び(D)の質量割合が、(D)/((A)+(B))=0.5〜3である請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- さらに、(E)炭素数8〜18の脂肪酸と、平均重合度2〜15のポリグリセリンからなるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、一般式(1)中、R1が炭素数6〜20のアルキル基であり、nの平均値が2.5〜3.7であり、n=0の成分を9.9〜27質量%含む請求項1〜5記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、一般式(1)中、R1が炭素数8〜16のアルキル基であり、平均アルキルが10.8から12.5であり、nの平均値が2.8〜3.4であり、n=0の成分を9.9〜16質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で27〜36.5質量%含む請求項1〜6のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、一般式(1)中、R1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:0.99〜3.50:0.89〜3.00:0.76〜3.00:0.63〜1.52となる請求項1〜7のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、一般式(1)中、R1が2種以上のアルキル基を含み、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満である請求項1〜8のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、一般式(1)中、n=0の成分を9.9質量%以上12質量%未満含み、R1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.53〜1.87:1.59〜2.25:1.33〜2.16:1.14〜1.52となるか、又は、n=0の成分を12質量%以上17質量%以下含み、R1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:0.99〜1.34:0.89〜1.40:0.76〜1.23:0.63〜1となる請求項1〜9のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 泡吐出容器に充填して使用する請求項1〜10のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 手洗い用である請求項1〜11のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物を皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐ皮膚洗浄方法。
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