JP2013183982A - 超音波診断装置及び弾性画像生成方法 - Google Patents

超音波診断装置及び弾性画像生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同一の大きさの圧迫条件に基づいて得られた組織弾性の応答を表示することを可能とする弾性画像を提供する。
【解決手段】探触子から超音波を送信して得られる反射エコー信号に基づいて、画像領域内の複数の計測点における生体組織の弾性情報と複数の計測点の計測圧迫条件を求める弾性情報演算部13と、弾性情報に基づいて生成された弾性画像を表示する画像表示器10と、画像表示器に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報を、現時刻もしくは現時刻前の計測圧迫条件に応じて選択し、選択された現時刻及び現時刻前の弾性情報に基づいて生成された複数の計測点における弾性画像を画像表示器に表示させる圧迫条件評価部18とを備えて超音波診断装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波診断装置及び弾性画像生成方法に係り、特に、被検体の生体組織に圧迫を加えて計測される組織弾性を画像化して診断に供する超音波診断装置及び弾性画像生成方法に関する。
超音波診断装置は、被検体の表面に超音波探触子を当て、その探触子から被検体に超音波を送信し、被検体内部からの超音波の反射波を受信し、その受信信号である反射エコー信号に基づいて被検体の各部の生体情報を断層像などの画像により表示して診断に供するものである。
一方、特許文献1,2等に記載されているように、被検体に圧迫力を加えて内部に生じた組織の歪みや弾性率等の弾性に関する情報(以下、弾性情報という。)を求めて弾性画像を生成し、その弾性画像を表示して検者の病変部等の診断に供することが行われている。例えば、検者は、圧迫力を加減しながら計測される弾性画像を観察することにより、正常組織、ガン細胞、腫瘍などの病変を鑑別する。
ところで、生体組織は、圧迫に対して非線形の弾性応答を示し、圧縮量などの圧迫の程度(以下、圧迫条件という。)に応じて硬さが変化することが知られている。例えば、非特許文献1によれば、図8に示すような乳腺組織の乳腺部位と脂肪部位を圧縮した際の応力(kPa)と歪み(%)の関係の実測値が報告されている。同図によれば、脂肪部位の応力−歪みは直線的な関係であるが、乳腺部位の応力−歪みの関係は非線形である。したがって、図8の応力−歪み曲線の傾きで与えられる弾性率(ヤング率)は、図9に模式的に示すように、脂肪部位では一定値となるが、乳腺部位では加えられた歪みに応じて変化することが分かる。
一方、非特許文献2には、歪みと弾性率の関係のデータを取得した後、歪み−弾性率曲線を関数で近似し、最小二乗法などにより最もよく近似する曲線からその非線形性を表す非線形パラメータを抽出し、その組織の非線形性を表す情報として評価する試みが提案されている。
特開平5−317313号公報 特開2000−60853号公報
krouskop T, et al : Elastic Moduli of Breast and Prostate TissuesUnder Compression. Ultrasonic Imaging 20 : 260-274, 1998. 「超音波による組織の非線形弾性特性の画像化」新田他、電子情報通信学会論文誌 2001/12 Vol. J84-A No.1
このように、組織の硬さの情報を用いて組織の良悪性を鑑別するにあたって、例えば、弾性率がどのような圧迫条件の下で計測されたかが非常に重要な情報であり、圧縮量などの圧迫条件が大きく異なる条件で計測された診断対象については、良悪性を誤って診断してしまうことも考えられる。
しかしながら、特許文献1,2等に記載された従来の技術では、圧迫の程度に応じて硬さが変化する生体組織の非線形性を考慮していない。
つまり、生体組織の弾性には非線形性があるため、同じ大きさの圧迫条件下で得られた弾性情報をもってして比較しない限り、正しい評価を行うことができないと考えられる。
本発明は、超音波診断装置において、同一の大きさの圧迫条件に基づいて得られた組織弾性の応答を表示することを可能とする弾性画像を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の超音波診断装置は、探触子から超音波を送信して得られる反射エコー信号に基づいて、画像領域内の複数の計測点における生体組織の弾性情報と前記複数の計測点の計測圧迫条件を求める弾性情報演算部と、前記弾性情報に基づいて生成された弾性画像を表示する画像表示器と、前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報を、現時刻もしくは現時刻前の前記計測圧迫条件に応じて選択し、選択された現時刻及び現時刻前の前記弾性情報に基づいて生成された前記複数の計測点における前記弾性画像を前記画像表示器に表示させる圧迫条件評価部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、同一の大きさの圧迫条件に基づいて得られた組織弾性の応答を表示することを可能とする弾性画像を提供することができる。
本発明の弾性画像生成方法を実施する一実施形態の超音波診断装置のブロック構成図である。 圧迫を加えて弾性画像を生成する生体組織を含む部位のBモード画像を示す図である。 実施例1において生成される弾性画像の一例であり、ROI周辺のみが代表計測圧迫条件を満たして白黒輝度で階調化されている状態の画像を示す図である。 実施例1において生成される弾性画像の一例であり、現時刻の応力が代表計測圧迫条件を満たす領域のみならず、代表計測圧迫条件を満たしていない領域についても、ROI内に負荷する応力と同じ圧迫条件下で得られたヤング率の値がマッピングされた状態の画像を示す図である。 実施例1において生成される弾性画像を生成する際に、現時刻の応力は代表計測圧迫条件を満たさないが、現時刻前の応力が代表計測圧迫条件を満たした領域について、ROI内に負荷する応力と同じ圧迫条件下で得られたヤング率の値がマッピングされた状態のイメージを示す図である。 (a)から(c)は、画像に対するROIの位置を固定した場合における、ROIに属する組織の圧迫操作による移動の状態、(d)から(f)は、ROIに属する組織の行き先を圧迫の程度に応じて追従するように、ROIを移動させた状態をそれぞれ説明するための図である。 実施例2において生成される生体組織の応力と弾性率の関係を表示させるとともに、基準圧迫条件を設定するためのスライドバーを表示させたグラフ画像を示す図である。 乳腺組織の乳腺部位と脂肪部位を圧迫した際の歪みと応力の関係を示す図である。 乳腺組織の乳腺部位と脂肪部位を圧迫した際の歪みと弾性率(ヤング率)の関係を模式的に示す図である。
以下、本発明の超音波診断装置及び弾性画像生成方法について、添付図面を参照して説明する。図1には、本発明の弾性画像生成方法を実施する一実施形態に係る超音波診断装置のブロック構成図を示す。図1に示すように、被検体1に当接して用いられる超音波の探触子2は、被検体1との間で超音波を送信及び受信する複数の振動子を有して形成されている。探触子2は、送信回路3から供給される超音波パルスにより駆動される。送受信制御回路4は、探触子2の複数の振動子を駆動する超音波パルスの送信タイミングを制御して、被検体1内に設定される焦点に向けて超音波ビームを形成するようになっている。また、送受信制御回路4は、探触子2の振動子の配列方向に電子的に超音波ビームを走査するようになっている。
一方、探触子2は、被検体1内から発生する反射エコー信号を受信して受信回路5に出力する。受信回路5は、送受信制御回路4から入力されるタイミング信号に従って、反射エコー信号を取り込んで増幅などの受信処理を行う。受信回路5により処理された反射エコー信号は、整相加算回路6において複数の振動子により受信された反射エコー信号の位相を合わせて加算することにより増幅される。整相加算回路6において整相加算された反射エコー信号は、信号処理部7に入力され、ゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理がなされる。
信号処理部7により処理された反射エコー信号は、白黒スキャンコンバータ8に導かれて超音波ビームの走査面に対応した2次元の断層像データ(ディジタルデータ)に変換される。これらの信号処理部7と白黒スキャンコンバータ8によって断層像(Bモード像)の画像再構成手段が構成される。白黒スキャンコンバータ8から出力される断層像データは、切替加算部9を介して画像表示器10に供給され、図2に示すようなBモード像が表示されるようになっている。
一方、整相加算回路6から出力される反射エコー信号は、フレームデータ取得部11に導かれる。フレームデータ取得部11は、被検体1の生体組織に圧迫を加えて探触子2から超音波を送信して得られる反射エコー信号のフレームデータを取得する。つまり、フレームデータ取得部11は、超音波ビームの走査面(断層面)に対応する反射エコー信号群を、フレームデータとして複数フレーム分を取得してメモリなどに格納する。変位計測部12は、フレームデータ取得部11に格納されている取得時刻が異なる複数対のフレームデータを順次取り込み、取り込んだ一対のフレームデータに基づいて断層面における複数の計測点の変位ベクトルを求め、変位フレームデータとして弾性情報演算部13に出力するようになっている。
弾性情報演算部13は、探触子2から超音波を送信して得られる反射エコー信号に基づいて、画像領域内の複数の計測点における生体組織の弾性情報と複数の計測点の計測圧迫条件(計測点に加えられる圧迫の程度を示す条件)を求める。より具体的には、弾性情報演算部13は、フレームデータ取得部11により取得されたフレームデータに基づいて、計測圧迫条件を求めている。本実施形態において、弾性情報演算部13は、変位フレームデータに基づいて各計測点の生体組織の歪み変化を求める歪み演算部と、歪みフレームデータに基づいて各計測点の生体組織の弾性率を求める弾性率演算部と、歪み演算部で求めた歪み変化を積算して計測圧迫条件の一例である歪みを求める積算歪み演算部と、圧力計測部17で求めた圧力に基づいて計測圧迫条件の一例である被検体内部の応力(分布)を求める応力演算部を有して構成されている。弾性情報演算部13にて求められた弾性率のフレームデータは弾性情報処理部14に出力され、歪み及び応力(分布)は圧迫条件評価部18に出力されるようになっている。
ここで、応力(分布)を求める方法は任意であり、圧力センサに限らず、音響カプラなどを用いて表面圧力を求め、有限要素法などを利用して応力を推定する方法など、多くの公知例がある。
弾性情報処理部14は、弾性情報演算部13から入力される各弾性情報のフレームデータに対して、座標平面内におけるスムージング処理、コントラスト最適化処理、フレーム間における時間軸方向のスムージング処理などの様々な画像処理を施して、カラースキャンコンバータ15に送出するようになっている。
カラースキャンコンバータ15は、弾性情報処理部14により処理された弾性率のフレームデータを取り込み、設定された弾性率のカラーマップに従って、フレームデータの画素ごとに色調コードを付与してカラー弾性画像を生成するようになっている。
カラースキャンコンバータ15により生成されたカラー弾性画像は、図3に示すように、切替加算部9を介して画像表示器10に表示されるようになっている。また、切替加算部9は、白黒スキャンコンバータ8から出力される白黒の断層像と、カラースキャンコンバータ15から出力されるカラー弾性画像とを入力し、両画像を切り替えていずれか一方を表示させる機能と、両画像の一方を半透明にして加算合成して画像表示器10に重ねて表示させる機能と、両画像を並べて表示させる機能を有して形成されている。また、切替加算部9から出力される画像データは、装置制御インターフェイス部19の制御に従ってシネメモリ部20に格納されるようになっている。シネメモリ部20に格納された画像データは、装置制御インターフェイス部19の制御に従って画像表示器10に表示されるようになっている。このように、画像表示器10は、弾性情報に基づいて生成された弾性画像を被者が視認可能に表示する。
圧迫条件評価部18は、画像表示器10に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報を、現時刻もしくは現時刻前(現時刻より過去に遡った任意の時刻、以下、過去という。)の計測圧迫条件に応じて選択し、選択された現時刻及び過去の弾性情報に基づいて生成された複数の計測点における弾性画像を画像表示器10に表示させる。より具体的には、圧迫条件評価部18は、選択された現時刻及び過去の弾性情報に基づいて弾性情報処理部14に指令を送るとともに、カラースキャンコンバータ15で生成された複数の計測点におけるカラー弾性画像を画像表示器10に出力表示させるようになっている。
このように構成される本実施形態の基本的な動作について説明する。まず、探触子2により被検体1に圧迫を加えて被検体1に超音波ビームを走査し、走査面からの反射エコー信号を連続的に受信する。そして、整相加算回路6から出力される反射エコー信号に基づいて、信号処理部7及び白黒スキャンコンバータ8により断層像が再構成され、切替加算部9を介して画像表示器10に表示される。
一方、フレームデータ取得部11は、反射エコー信号を取り込んでフレームレートに同期させてフレームデータを繰り返し取得し、内蔵されたフレームメモリ内に時系列順に保存する。そして、取得時刻が異なる一対のフレームデータを単位として、連続的に複数対のフレームデータを選択して変位計測部12に出力する。変位計測部12は、選択された一対のフレームデータを1次元もしくは2次元相関処理し、走査面における複数の計測点の変位を計測して変位フレームデータを生成する。この変位ベクトルの検出法としては、例えば、特開平5−317313号公報等に記載されているブロックマッチング法、又はグラジェント法が知られている。ブロックマッチング法は、画像を例えばN×N画素からなるブロックに分け、現フレーム中の着目しているブロックに最も近似しているブロックを前フレームから探索し、これに基づいて計測点の変位を求める。また、一対のRF信号フレームデータの同一領域における自己相関を計算して変位を算出することができる。
弾性情報演算部13は、変位フレームデータを取り込んで、各計測点の歪み変化を求め、求めた歪み変化に基づいて弾性情報である弾性率を演算し、弾性率フレームデータを弾性情報処理部14に出力する。歪み変化の演算は、公知のように変位を空間微分することによって計算される。また、求めた歪み変化に基づいて各計測点の弾性率を演算する。弾性率を求める場合は、圧力計測部17により計測された圧力の計測値を取り込み、これに基づいて各計測点における応力を演算する。圧力計測部17は、探触子2の超音波送受信面と被検体1との間に設けられた圧力センサ16により検出された圧力に基づいて、被検体1内部の計測点における応力を演算する。つまり、弾性情報演算部13の弾性率演算部は、各計測点における応力と、弾性情報演算部13で求めた歪みフレームデータから走査面上の各計測点の弾性率E(例えば、ヤング率)を演算し、弾性情報処理部14に出力する。
弾性情報処理部14は、入力される弾性率をスムージング処理などの処理を施してカラースキャンコンバータ15に出力する。カラースキャンコンバータ15は、弾性情報に基づいてカラー弾性画像を生成する。カラー画像は、例えば、256階調化による色調のグラデーションで画素単位ごとにフレームデータの弾性率に応じて色付けされる。なお、カラースキャンコンバータ15に代えて、白黒スキャンコンバータを用いることができる。この場合は、弾性率が大きい領域は輝度を明るく、逆に小さい領域は輝度を暗くするなどにより、良性又は悪性を鑑別できるようにすることができる。
以下に、本発明の超音波診断装置において弾性画像を生成する具体的な実施例について説明する。なお、各実施例は、本発明の特徴部である弾性情報演算部13、弾性情報処理部14、圧迫条件評価部18、装置制御インターフェイス部19及びシネメモリ部20等により実施される。
本発明の弾性画像生成方法の一実施例として、図2のBモード画像に示す生体組織を含む部位に圧迫を加えて弾性画像を生成する場合について説明する。実施例1では、弾性情報演算部13において弾性フレームデータとして求められた弾性率を、生体組織の各部位における計測点の弾性情報として用いるものとする。なお、弾性情報としては、弾性率の他、粘弾性率、弾性率の非線形性に係る非線形パラメータ、ヒステリシスなども想定可能である。
まず、圧迫条件評価部18には、装置制御インターフェイス部19から検者によって、関心領域(以下、ROIという。)が入力設定される。その際、ROIは、フレームデータ取得部11により取得されたフレームデータに対応する画像領域内に設定されるが、その対象画像は、図2に示すBモード画像でも図3に示す弾性画像でもよい。例えば、図2には、被検体内の白黒輝度の断層画像に相当する画像が表示された状態を示しており、該断層画像に示された生体組織22が属するようにROIが設定されている。また、図3には、図2の走査面に対応するカラー弾性画像に相当する画像が表示された状態を示しており、該弾性画像に示された生体組織32(図2に示す生体組織22に相当)が属するようにROIが設定されている。
次いで、圧迫条件評価部18は、弾性情報演算部13から各計測点の弾性率データ(弾性率の数値データ)を弾性情報として取り込むとともに、各計測点の応力や歪みなどの数値データを計測圧迫条件として取り込む。なお、実施例1では、圧迫の程度を評価するための計測圧迫条件として応力を用いた場合を示す。
そして、圧迫条件評価部18は、画像表示器10に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報を、計測点における現時刻の弾性情報から選択する。併せて、圧迫条件評価部18は、画像表示器10に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報を、弾性情報が選択された計測点における現時刻の計測圧迫条件に応じて、弾性情報が選択されなかった計測点における現時刻もしくは過去の弾性情報から該計測点ごとに選択する。例えば、弾性画像を生成するにあたって、ROIに含まれる計測点からは現時刻の弾性情報が計測点ごとに複数選択され、ROIに含まれない計測点からは現時刻もしくは過去の弾性情報が計測点ごとに複数選択される。
実施例1の一態様として、ROIに負荷されている応力を求め、その応力下で得た弾性情報に基づいて、ROI内の画像、及び該ROI以外の領域の画像を生成する場合について説明する。
この場合、圧迫条件評価部18は、弾性情報演算部13により求められた計測圧迫条件(一例として、応力)から該計測圧迫条件を代表する代表計測圧迫条件を求め、計測点における現時刻もしくは過去の計測圧迫条件が代表計測圧迫条件を満たすか否かを判定し、代表計測圧迫条件を満たす計測点ごとに、現時刻もしくは過去の弾性情報(弾性率データ)を弾性画像を生成するための弾性情報として選択する。なお、代表計測圧迫条件は、弾性情報演算部13で求められた計測圧迫条件を代表する応力の条件であって、弾性情報演算部13から圧迫条件評価部18へ取り込まれた応力が、生体組織の弾性情報(弾性情報演算部13で求められた弾性率など)を画像化させるべき状態となっているか否かを判定する際の閾値となるものである。
実施例1において、圧迫条件評価部18は、すべての計測点のそれぞれにつき、計測された弾性率(一例として、ヤング率)とその計測時の応力区間(上限値と下限値で示される応力の範囲)の対応関係を示す情報(以下、ヤング率−応力の対応情報という。)を保存するようになっている。
例えば、応力区間は、0から1kPaまでを10分割した応力区間1〜10として設定し、計測点Pi,jのそれぞれの応力区間で得られたヤング率の値を以下のようにEi,j,mで表す。なお、Ei,j,mにおいて、i,jは計測点Pi,jの位置(例えば、図3に示す画素30の座標位置)、mは応力区間をそれぞれ示すパラメータである。
Ei,j,1:応力0kPa以上、0.1kPa未満の条件で得られたヤング率
Ei,j,2:応力0.1kPa以上、0.2kPa未満の条件で得られたヤング率
・・・
Ei,j,9:応力0.8kPa以上、0.9kPa未満の条件で得られたヤング率
Ei,j,10:応力0.9kPa以上、1.0kPa未満の条件で得られたヤング率
実施例1においては、代表計測圧迫条件をROI内の計測点における現時刻の応力の平均値に基づいて求める。したがって、圧迫条件評価部18は、現時刻におけるROIの領域に負荷される圧迫の大きさとして、応力を求める。例えば、現時刻におけるROI内の計測点に負荷する応力の平均値を含む応力区間を代表計測圧迫条件とし、この平均値がσroi(0)=0.86kPaと求められたとする。なお、求められた代表計測圧迫条件に対応するROI内の応力σroi(0)、及びその時のヤング率の値は、図2に示すBモード画像上や図3に示す弾性画像上に数値で表示させれば、これらを検者が容易に把握可能となる。
このように代表計測圧迫条件が求められると、次に、圧迫条件評価部18は、その応力σroi(0)の大きさに一致する応力下で得られた(換言すれば、応力σroi(0)を含む応力区間に対応する)ヤング率の値を、ヤング率−応力の対応情報を参照して求める。
例えば、応力0.86kPaは応力区間9に相当するので、計測点Pi,jのそれぞれにおけるヤング率として、Ei,j,9(0)の値を参照することで、代表計測圧迫条件下での各計測点Pi,jのヤング率の値を求めることができる。そして、各計測点Pi,jに対し、求めた値に応じて白黒輝度もしくは色相に階調を与えてヤング率のマッピングを行う。
ただし、ある計測点において現時刻における応力が代表計測圧迫条件に対応する値となっている(以下、この状態を代表計測圧迫条件を満たすという。)としても、別の計測点における現時刻の応力が代表計測圧迫条件に対応する値となっていない(同、代表計測圧迫条件を満たしていないという。)場合も起こり得る。例えば、計測点Pi,jにおいて、現時刻における応力が0.8kPa以上、0.9kPa未満ではない(応力が応力区間9にはない)場合、Ei,j,9(0)にはヤング率の値が得られていない。つまり、参照すべきヤング率−応力の対応情報が存在しない。この場合には、かかる計測点Pi,jのヤング率の画像には白黒輝度及び色相のいずれも与えられないようになっている。
図3には、このようなヤング率のマッピング表示の一例が示されており、被検体内の計測点Pi,jにおけるヤング率の値が該計測点Pi,jに対応する画素30ごとに色調コードを付与したカラー画像として表示されている。この場合、生体組織32(図2に示す生体組織22に相当)が属するようにROIが設定され、代表計測圧迫条件を現時刻において満たす計測点Pi,jに対応する画素30がヤング率の値に基づいてカラー表示されている。すなわち、図3に示す弾性画像は、代表計測圧迫条件を現時刻において満たす計測点のヤング率が弾性画像を生成するための弾性情報として選択され、選択されたヤング率の値に基づいてかかる計測点に対応する画素30がカラー表示された画像となっている。その際、代表計測圧迫条件を現時刻において満たさない計測点は、そのヤング率が弾性画像を生成するための弾性情報として選択されない。
一例として、図3では、ヤング率の値がより大きな該計測点Pi,jほど、対応する画素30が濃色で表示されている。なお、図3においては、便宜上、ヤング率の大きさに応じて画素30ごとに白黒の濃淡を付与しているが、実際の画面上には画素30ごとに色調コードを付与したカラー画像が表示される。
したがって、図3の表示画像によれば、生体組織32に対応する領域(同図において、最も濃色で示された領域)は、代表計測圧迫条件下で生体組織32の周辺組織(同図において、生体組織32よりも淡色で示された領域)34,36よりも現時刻において高いヤング率となっていることを把握することができる。一方、かかる生体組織32の周辺組織34,36は、ROIとの重複領域を含め、現時刻において生体組織32よりも低いヤング率となっており、生体組織32から離れるに従って周辺組織34、周辺組織36の順で徐々にヤング率が低下していくことが把握できる。また、生体組織32及びその周辺組織34,36以外の組織(図3において、白色で示された領域)38は、代表計測圧迫条件を現時刻においていずれも満たしておらず、かかる組織内の計測点におけるヤング率の値が計測されていない状態であることが把握できる。
このように、ROIに負荷する現時刻の応力σroi(0)と同じ応力下で得られたヤング率の値に基づいた弾性画像を生成し、リアルタイムで表示させることができる。
ここで、上述した態様(以下、態様1-1という。)では、現時刻において代表計測圧迫条件を満たす計測点におけるヤング率の値に基づいた弾性画像を生成しているため、現時刻の応力が代表計測圧迫条件を満たしていない計測点については、白黒輝度もしくは色相で階調化した表示がなされない場合がある。そこで、現時刻だけでなく、過去における計測点の弾性率(一例として、ヤング率)の情報も保存しておき、この保存した情報に基づいて弾性画像を生成可能とする実施例1の態様(以下、態様1-2という。)について説明する。
この場合、現時刻の計測結果に加え、過去における複数回の計測結果を保存できるバッファなどを定義する。一例として、計測点Pi,jにおける応力区間ごとの現時刻及び過去10回までの計測結果を以下のようにEi,j,m(n)で表す。なお、Ei,j,m(n)において、i,jは計測点Pi,jの位置(例えば、図3に示す画素30の座標位置)、mは応力区間、nは過去のヤング率の計測結果が現時刻よりも何回前の計測によって得られたかをそれぞれ示すパラメータである。
Ei,j,1(0):計測点Pi,jにおいて、応力区間1で現時刻の計測で得られたヤング率の計測結果
Ei,j,1(1):計測点Pi,jにおいて、応力区間1で現時刻よりも1回前の計測で得られたヤング率の計測結果
Ei,j,1(2):計測点Pi,jにおいて、応力区間1で現時刻よりも2回前の計測で得られたヤング率の計測結果
・・・
Ei,j,1(10):計測点Pi,jにおいて、応力区間1で現時刻よりも10回前の計測で得られたヤング率の計測結果
・・・
そして、すべての計測点Pi,jにおいて、割り当てられた複数の応力区間のそれぞれの区間で得られた過去のヤング率の計測結果をバッファに保存し、参照可能とする。例えば、応力区間を上述した態様1-1と同様の10区間とした場合、現時刻及び過去10回の計測における11時点の計測点Pi,jのヤング率の値が、応力区間ごとに合計110パターン保存可能となる。
上述したように態様1-1では、計測点Pi,jにおける現時刻の応力が、現時刻のROI内の応力σroi(0)の大きさに相当する応力区間に該当しない(つまり、代表計測圧迫条件を満たさない)場合、計測点Pi,jにおけるヤング率の値は得られない。これに対し、本態様1-2では、過去の計測で現時刻の代表計測圧迫条件を満たす応力値が計測され、その応力区間において得られたヤング率の値が保存されていれば、そのヤング率の値に基づいた画像を表示させることが可能である。
例えば、現時刻においてROI内に負荷する応力の平均値が、σroi(0)=0.86kPaであったとする。計測点Pi,jにおけるヤング率として、応力区間9において過去の計測で得られた値が保存されているか否かを検索し、保存されていれば、その最新の結果(直近のヤング率)であるEi,j,9(1)の値を参照し、その値に応じた白黒輝度もしくは色相で階調化したヤング率のマッピングが行われる。なお、このように現時刻、もしくは直近のヤング率に対してマッピングを行う場合、応力区間が上述した態様1-1と同様の10区間であれば、現時刻及び過去1回の計測における2時点の計測点Pi,jのヤング率の値を、応力区間ごとに合計20パターン保存可能なバッファを定義しておけばよい。すなわち、かかるバッファ定義は、ヤング率のマッピング態様に応じて適宜変更することが可能である。
このように本態様1-2では、現時刻の応力が代表計測圧迫条件を満たす領域のみならず、代表計測圧迫条件を満たしていない領域についても、ROI内に負荷される応力と同じ圧迫条件下(つまり、代表計測圧迫条件)で得られたヤング率の値をマッピングした一枚の画像を生成することができる。したがって、ROIを含め、表示画像(観察画像)の全領域について、ヤング率の値に基づいた弾性画像を生成して表示させることも可能となる。換言すれば、この場合、同じ圧迫条件下(代表計測圧迫条件)で得られた各計測点Pi,jにおける現時刻もしくは過去のヤング率の計測結果を全ての計測点についてマッピングし、一枚の画像に合成して画像化がなされている。
図4には、このように生成された画像の一表示例が示されており、被検体内の計測点Pi,jにおけるヤング率の値が該計測点Pi,jに対応する画素30ごとに色調コードを付与したカラー画像として表示されている。この場合、生体組織32(図2に示す生体組織22に相当)が属するようにROIが設定され、代表計測圧迫条件を現時刻において満たす計測点もしくは過去において満たした計測点に対応する画素30がヤング率の値に基づいてカラー表示されている。図4では、一例として、ヤング率の値がより大きな該計測点Pi,jほど、対応する画素30が濃色で表示されている。なお、図4においては、便宜上、ヤング率の大きさに応じて画素30ごとに白黒の濃淡を付与しているが、実際の画面上には画素30ごとに色調コードを付与したカラー画像が表示される。
ここで、図4に示す弾性画像は、上述した態様1-1で生成された図3に示す弾性画像、すなわち、代表計測圧迫条件を現時刻において満たす計測点に対応する画素30がヤング率の値に基づいてカラー表示された画像と、図5に示す弾性画像のイメージ、すなわち、代表計測圧迫条件を過去において満たした計測点に対応する画素30がヤング率の値に基づいてカラー表示された画像が合成されて画像化された状態に相当する。したがって、かかる画像化にあたっては、図4に示す弾性画像データをカラースキャンコンバータ15へ送出させ、切替加算部9を介して画像表示器10に表示させればよいが、次のような合成処理によっても画像化が可能である。この場合、圧迫条件評価部18は、弾性情報処理部14に指令を送って、図3に示す弾性画像の画像データと図5に示す弾性画像イメージの画像データをカラースキャンコンバータ15へ送出させる。カラースキャンコンバータ15では、それぞれの画像データに対して画素30ごとに色調コードを付与してカラー画像が生成される。そして、生成されたこれらのカラー画像を切替加算部9で加算合成し、画像表示器10に重ねて表示させればよい。
なお、上述したように、図3に示す弾性画像は、代表計測圧迫条件を現時刻において満たす計測点のヤング率が弾性画像を生成するための弾性情報として選択され、選択されたヤング率の値に基づいてかかる計測点に対応する画素30がカラー表示された画像となっている。
これに対し、図5には、代表計測圧迫条件を現時刻においては満たさないが、過去において満たした計測点におけるその時のヤング率が弾性画像を生成するための弾性情報として選択され、選択されたヤング率の値に基づいてかかる計測点に対応する画素30に色調コードが付与された弾性画像のイメージが示されている。ただし、かかる弾性画像自体が画像表示器10に表示される訳ではない。この場合、図5において白色で示された領域は、生体組織32及びその周辺組織34,36(図3,4)に相当し、かかる領域は、現時刻において代表計測圧迫条件を満たしているため、計測点に対応する画素30には色調コードが付与されていない状態となっている。一方、図5において2つの淡色で示された領域は、周辺組織36の一部と、生体組織32及びその周辺組織34,36以外の組織38(図3,4)に相当し、かかる領域は、現時刻において代表計測圧迫条件を満たさないが、過去において満たしているため、計測点に対応する画素30には色調コードが付与された状態となっている。なお、図5には、周辺組織36の一部と、生体組織32及びその周辺組織34,36以外の組織38(図3,4)に相当する領域の全域が過去において代表計測圧迫条件を満たした状態を一例として示しているが、かかる領域の一部が過去においても代表計測圧迫条件を満たしていない場合、その計測点に対応する画素30には色調コードは付与されない。
このようにして生成された図4に示す表示画像によれば、生体組織32に対応する領域(同図において、最も濃色で示された領域)は、代表計測圧迫条件下で生体組織32の周辺組織(同図において、生体組織32よりも淡色で示された領域)34,36,38よりも高いヤング率となることを把握することができる。一方、かかる生体組織32の周辺組織34,36,38は、ROIとの重複領域を含め、生体組織32よりも低いヤング率となっており、生体組織32から離れるに従って周辺組織34、周辺組織36、周辺組織38の順で徐々にヤング率が低下していくことが把握できる。このように、図4においては、表示画像(観察画像)の全領域(生体組織32及び各周辺組織34,36,38)について、ヤング率の値に基づいた弾性画像が生成され、表示された状態となっている。
なお、本態様1-2では、上述したように、各計測点Pi,jにおいて過去の計測で得られた、それぞれの応力区間における直近の弾性情報(一例として、ヤング率)の値に基づいて画像を生成する方法を示したが、圧迫条件評価部18において、弾性情報(一例として、ヤング率)が選択された計測点Pi,jにおける過去の弾性情報の計測結果を平滑処理して、もしくは現時刻及び過去の弾性情報の計測結果を平滑処理して、該平滑処理後の弾性情報に基づいて弾性画像を画像表示器10に表示させてもよい。
例えば、保存されている各応力区間において過去に計測された複数時点のヤング率の平均値を算出し、その平均値に基づいて画像化を行う場合を想定し、この場合に現時刻においてROI内に負荷する応力(代表計測圧迫条件に対応する応力)が、σroi(0)=0.86kPaであったとする。計測点Pi,jにおける応力区間9で得られたヤング率の過去の計測結果の平均値Ei,j,9(mean)は、
Ei,j,9(mean)=(Ei,j,9(1)+Ei,j,9(2)+Ei,j,9(3)+・・・+Ei,j,9(10))/10
により算出されるため、この値に応じた白黒輝度もしくは色相で階調化したヤング率のマッピングを行えばよい。なお、バッファ定義は、どの程度まで過去の計測結果を参照するかに応じて適宜変更すればよい。
さらに、該当する応力区間において現時刻におけるヤング率の値が得られていれば、現時刻のヤング率の値と保存されている過去のヤング率の計測結果との平均値を求めて、その平均値に応じた画像化を行っても構わない。
また、このような画像化のための処理としては、上記のようなFIR(Finite-duration Impulse Response)型の平滑処理に限らず、IIR(Infinite-duration Impulse Response)型の平滑処理に基づいた処理でもよく、過去のヤング率の計測結果の中央値(メジアン)を求める処理であっても構わない。
このように過去の弾性情報との平滑化処理を行うことで、より安定した高精度なヤング率の画像を生成することが可能となる。
上述した実施例1の各態様では、検者が関心領域(ROI)を設定し、そのROI内に負荷する応力(代表計測圧迫条件に対応する応力)に基づいて弾性画像を生成する方法を示したが、圧迫条件評価部18において、画像表示器10に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報(一例として、ヤング率)を、画像領域内のすべての計測点における現時刻の計測圧迫条件(一例として、応力)に応じて、計測点のすべてにおける現時刻もしくは過去の弾性情報から計測点ごとに選択することも可能である。すなわち、画像表示器10に表示されている弾性画像の全領域(つまり、観察している画像の全領域)をROIとし、全領域における応力(例えば、全領域の計測点に負荷する応力の平均値)に基づいて弾性画像を生成しても構わない。この場合、特にROIを設定する作業は不要である。例えば、腫瘍などの疑われる部位がないかどうか広範囲の領域をスクリーニングする検査など、特にROIの位置が固定されないような場合においては、検査効率の向上を図ることができる。
また、上述した実施例1の各態様においては、ROIに属する生体組織が圧迫操作により移動することについて考慮していない。そこで、圧迫操作により移動する生体組織に追従してROIを移動させることで、弾性情報の評価精度を向上させることを可能とする実施例1の別態様(以下、態様1-3という。)について説明する。
例えば、画像に対するROIの位置を固定すると、圧迫操作の時間経過に応じてROIに属する生体組織が変化してしまうことがあり、ヤング率などの計測値の精度が悪くなる。すなわち、図6(a)から(c)に示すように、生体組織62への圧迫操作を時刻t0から時刻t2まで行った場合、時刻t0の時点では生体組織62に属するようにROIが設定されている(同図(a)に示すROI(t0)の状態)。その後、圧迫操作の時間経過とともに、生体組織62の移動によってROIが生体組織64の方向へずれ始め、時刻t1の時点では生体組織62のみならず生体組織64もROIに属するようになる(同図に示すROI(t1)の状態)。そして、時刻t2の時点に至っては、生体組織64に加えて生体組織66もROIに属するようになってしまう(同図(c)に示すROI(t2)の状態)。
このため、本態様1-3では、圧迫の程度に応じて、ROIに属する生体組織の移動先に追従してROIを移動させることにより、任意の圧迫条件の下において、同一生体組織の情報のみの抽出を可能としている。すなわち、図6(d)から(f)に示すように、生体組織62への圧迫操作を時刻t0から時刻t2まで行った場合であっても、生体組織62の時間経過による移動に追従してROIをROI(t0)、ROI(t1)、ROI(t2)の位置へそれぞれ移動させていくことで、ROIには常に生体組織62のみが属する状態を保っている(図6(d)から(f)に示す状態)。
この結果、弾性情報(一例として、ヤング率)の評価精度を向上させることが可能となる。なお、生体組織の動きに追従させてROIを移動させる処理は、上述した生体組織の変位ベクトルを求めるブロックマッチング法又はグラジェント法を適用すればよい。また、表示画像(観察画像)の全領域をROIとした場合であっても、生体組織の移動に応じて追従させることができる。
その際、同一組織点における過去のヤング率の計測結果の平均値を算出するなど、平滑処理を行ってもよい。
また、新規更新処理の場合には、現在保存されているヤング率などの弾性情報をトラッキングに応じて移動させていく処理が必要になる。
なお、実施例1では、一例として、応力区間の範囲を0.1kPaの幅で10区間に設定した場合について説明したが、割り当てる応力区間の範囲をより狭くし、区間数をより多くして設定することで(例えば、0.01kPa幅で100区間など)、ROI外の領域のヤング率をより高精度に求めることができる。
また、実施例1では、計測圧迫条件、及び該計測圧迫条件から求められる代表計測圧迫条件として、計測点及びROI内の応力を用いているが、例えば、計測点及びROI内の歪み、変位計測部12で計測された変位量(変位ゼロからの積算を含む)、及び圧力計測部17で計測された圧迫の圧力に基づいて導出されたROI内に伝わった応力など、圧迫の状態を反映した各種の情報を用いることも可能である。
上述したように、実施例1では、生体組織の弾性情報(一例として、ヤング率)を画像表示させるか否かを、実際に生体組織を圧迫した状態で、圧迫条件評価部18において求めた代表計測圧迫条件によって判定して選択したが、かかる画像化可否の判定基準はこれに限定されない。例えば、このような画像化可否を検者が設定した基準値によって判定することも可能である。以下、画像化可否をこのように検者が設定した基準値によって判定する場合を、実施例2として説明する。なお、実施例2に係る超音波診断装置の基本的な構成は、上述した実施例1(図1)と同様であり、以下では実施例2の特有構成についての説明に止める。
実施例2において、圧迫条件評価部18は、計測点における現時刻もしくは過去の計測圧迫条件(一例として、応力)が予め設定された基準圧迫条件を満たすか否か判定し、基準圧迫条件を満たす計測点ごとに、現時刻もしくは過去の弾性情報(一例として、ヤング率)を弾性画像を生成するための弾性情報として選択する。
したがって、実施例2においては、まず、圧迫条件評価部18に対し、装置制御インターフェイス部19から検者によって基準圧迫条件が入力設定される。かかる基準圧迫条件は、検者が実際の診断に用いるための生体組織のヤング率を画像化させるべく、応力や歪みなどの計測圧迫条件に対して予め設定される閾値となるものである。設定された基準圧迫条件は、図2に示すBモード画像上、もしくは、図3に示す弾性画像上に表示されるようになっている。
そして、圧迫条件評価部18は、弾性情報演算部13から各計測点の弾性率データ(弾性率の数値データ)と、各計測点の応力の数値データを取り込む。なお、実施例2では、圧迫の程度を評価するための計測圧迫条件として応力を用いた場合を示す。
ここでは、実施例2として、基準となる応力範囲を設定し、この範囲内で計測された弾性情報(一例として、ヤング率)に基づいて、表示(観察)している全領域の画像を生成する場合について説明する。
この場合、圧迫条件評価部18は、装置制御インターフェイス部19から検者によって入力された基準圧迫条件に基づいて、画像化可否の基準となる応力範囲を設定している。すなわち、入力された基準応力σsにある程度の幅を持たせた応力範囲、例えば、かかる基準応力σsを跨いで±10%の応力範囲(0.9×σs〜1.1×σs)を基準圧迫条件として設定する。その際、基準応力σsに対する幅の割合は特に限定されない。なお、基準圧迫条件として、このような応力範囲を直接入力してもよい。あるいは、応力範囲ではなく、入力した基準応力σsをそのまま基準圧迫条件として設定することも可能である。
このように基準圧迫条件が設定されると、次に、圧迫条件評価部18は、計測点において現時刻もしくは過去における応力が基準圧迫条件に対応する値となっているか否かを判定し、かかる応力が上記応力範囲(0.9×σs〜1.1×σs)に入っているとき、そのときに計測されたヤング率の値を白黒輝度もしくは色相で階調化し、弾性画像としてマッピングする。そして、圧迫条件評価部18は、弾性情報処理部14に指令を送って、カラースキャンコンバータ15から出力されるカラー弾性画像を画像表示器10に出力表示させる(例えば、図3に示すような弾性画像が表示された状態に相当)。なお、以下の説明では、計測点において現時刻もしくは過去における応力が基準圧迫条件に対応する値となっている状態を基準圧迫条件を満たすといい、かかる応力が基準圧迫条件に対応する値となっていない状態を基準圧迫条件を満たさないという。
これにより、被検体の生体組織に対する圧迫の強さを変化させることで、表示(観察)している全領域を関心領域として、基準圧迫条件を満たす計測点のヤング率に基づいた弾性画像を生成し、リアルタイムで表示させることができる。その際、圧迫操作を繰り返して行った場合に、ある計測点における応力が基準圧迫条件を再度満たしたときは、そのときに計測されたヤング率の値で弾性画像を更新させることも可能である。
なお、基準応力σsにおける計測点のヤング率を推定するために、マイナス側10%の応力範囲(0.9×σs〜σs)におけるヤング率の計測結果と、プラス側10%の応力範囲(σs〜1.1×σs)におけるヤング率の計測結果から、その間にある基準応力σsにおけるヤング率を、例えば線形補間によって求めることも可能である。この方法によれば、基準圧迫条件におけるヤング率の計測結果をより高精度に求めることができる。
その際、基準応力σsに最も近い過去のヤング率の計測結果2点を、マイナス側10%の応力範囲(0.9×σs〜σs)とプラス側10%の応力範囲(σs〜1.1×σs)からそれぞれ1点ずつ抽出し、これらから補間したヤング率の値を計測結果として保持してもよい。さらに、基準応力σsにより近い計測結果が得られた際に随時、かかる補間結果を更新するようになっていても構わない。
また、表示(観察)している全領域ではなく、特定の関心領域(ROI)を設定し、該ROI内の基準圧迫条件を満たす計測点におけるヤング率(一例として、その平均値)に基づいた弾性画像を生成して表示させることも可能である。その際には、かかるヤング率の平均値を図2に示すBモード画像上や図3に示す弾性画像上に表示させてもよい。この表示は、ROI内の計測点が基準圧迫条件を再度満たした際にヤング率の平均値が更新されるまで継続させ、その後は更新された平均値を表示させればよい。
ここで、実施例2においても、上述した実施例1の態様1-1と同様に、ある計測点において現時刻における応力が基準圧迫条件を満たすとしても、別の計測点における現時刻の応力が基準圧迫条件を満たしていない場合もあり、この場合、基準圧迫条件を満たさない計測点には白黒輝度及び色相のいずれも与えず、ヤング率の画像を表示しないようになっている(図3に示すような表示状態に相当)。
すなわち、実施例2においても、現時刻においてのみ基準圧迫条件を満たす計測点におけるヤング率の値に基づいた弾性画像を生成した場合には、現時刻の応力が基準圧迫条件を満たしていない計測点については画像表示されないこととなる。
したがって、上述した実施例1の態様1-2と同様に、現時刻だけでなく、計測点において過去に基準圧迫条件を満たしたときの弾性率(一例として、ヤング率)の情報を保存しておくことで、該計測点において基準圧迫条件を満たした直近のヤング率の値、あるいは過去に計測された複数時点のヤング率の平均値などに基づいて弾性画像を生成することが可能となる。これにより、表示画像(観察画像)の全領域について、ヤング率の値に基づいた弾性画像を生成して表示させることも可能となる(例えば、図4に示すような弾性画像が表示された状態に相当)。なお、実施例2においても、上述した実施例1の態様1-2と同様に、現時刻の計測結果に加えて、過去の複数回の計測結果を保存できるバッファなどを定義しておけばよい。
上述した実施例2において、例えば、生成した弾性画像を表示させるとともに、計測圧迫条件と弾性情報の関係を示すグラフ画像を作成し、画像表示器10に表示させ、基準圧迫条件を表示させたグラフ画像上で設定してもよい。一例として、図7に示すような生体組織の応力と弾性率の関係を表示させ、この表示に基づいて基準圧迫条件の設定を行うことが可能である。これにより、生成した弾性画像により所定の応力下における生体組織の弾性をリアルタイムで確認しつつ、基準圧迫条件を調整しながら設定することができる。
この場合、圧迫条件評価部18は、各計測点の応力の数値データと各計測点の弾性率データ(弾性率の数値データ)に基づいて、これら応力と弾性率の関係をプロットしてグラフ画像を作成し、画像表示器10に表示させる。図7は、作成したグラフ画像の一表示例であり、この場合、非線形性の大きい組織と小さい組織について、応力と弾性率の関係をそれぞれ表示させている。
図7に示すように、横軸である応力軸上には、その軸方向へスライド可能なスライドバー70が表示されている。かかるスライドバー70は、基準圧迫条件を示しており、このスライドバー70を応力軸に沿ってスライドさせることで、基準圧迫条件をスライドバー70の応力軸上の所望の値に設定することができるようになっている。そして、スライドバー70の位置によって設定した基準圧迫条件を満たす計測点における弾性情報(一例として、ヤング率)の計測結果がリアルタイムにマッピングされ、弾性画像として表示される。
したがって、設定した基準圧迫条件に応じてリアルタイムに表示される弾性画像を非線形性の大きい組織と小さい組織についてそれぞれ確認しつつ、基準圧迫条件を調整することができ、検者が実際の診断に用いるために最適な生体組織のヤング率の状態を容易かつ確実に画像化させることが可能となる。
なお、スライドバーは、設定される基準圧迫条件に応じて、上述した基準応力σsにある程度の幅を持たせた応力範囲(例えば、かかる基準応力σsを跨ぐ±10%の応力範囲)を示すように応力軸上の所定範囲をカバーして表示させてもよいし、基準応力σsそのものを示すように応力軸と交差して表示させてもよい。また、基準応力σsとその応力範囲をそれぞれ個別に設定することが可能となるように、複数のスライドバーを表示させてもよい。一例として、図7には、基準応力σsにある程度の幅を持たせた応力範囲を表すスライドバー70を示す。かかるスライドバー70においては、同図中に破線で表示する中心線が基準応力σsの値を示し、該中心線を挟んで応力軸方向の両側に実線で表示する境界線が応力範囲の上限値と下限値を示している。
いずれの場合であっても、スライドバー70の操作は、検者が装置制御インターフェイス部19などを介して手動で行えばよいが、圧迫条件評価部18などにより自動的に行っても構わない。
また、スライドバー70を応力軸に沿ってスライドさせた際、上記のような弾性画像に加えてもしくは代えて、ROI内や表示(観察)している全領域のヤング率の値の分布をヒストグラムとして表示させてもよい。この場合、かかるヒストグラムの統計的な特徴量(平均値や分散値など)も併せて解析し、ヒストグラムと同時に表示させても構わない。
さらに、上述した実施例2において、圧迫条件評価部18に対して装置制御インターフェイス部19から検者によってROIが入力設定されると、該ROI内のヤング率の値が得られ、このROI内の応力とヤング率の関係がプロットされるとともに、最小二乗法などにより最もよく近似する曲線が表示され、その非線形性を表す非線形パラメータなどの特徴量が解析されるようになっていてもよい。
超音波診断装置において表示画像をフリーズさせたタイミングで、弾性画像の生成を切換制御することも可能であり、以下、このように画像生成の切換をフリーズによって行う場合を、実施例3として説明する。なお、実施例3に係る超音波診断装置の基本的な構成は、上述した実施例1(図1)及び実施例2と同様であり、以下では実施例3の特有構成についての説明に止める。
実施例3において、圧迫条件評価部18は、画像表示器10に表示させた弾性画像がフリーズされた際、画像表示器10に表示させる弾性画像を生成するための弾性情報を新たに選択し、新たに選択された弾性情報に基づいて生成された弾性画像を画像表示器10に表示させる。例えば、実施例3では、上述した実施例1(態様1-2)及び実施例2において、現時刻における代表計測圧迫条件、もしくは基準圧迫条件を満たした計測点からなる領域のヤング率の値に基づいた画像をリアルタイムで表示させ続ける。そして、超音波診断装置にフリーズ指令を与えて表示画像をフリーズさせた際に、計測点において過去に代表計測圧迫条件、もしくは基準圧迫条件を満たした時のヤング率の保存情報で、現時刻には表示されなかった計測点からなる領域に対してヤング率の値に基づいて弾性画像を生成するようになっている。
また、実施例3において、圧迫条件評価部18は、画像表示器10に表示させた弾性画像がフリーズされた際、該フリーズまでに生成された弾性画像を画像表示器10に連続的に読み出させることで、弾性画像を動画として画像表示器10に表示させることも可能となっている。この場合、超音波診断装置にフリーズ指令を与えた際に、フリーズまでに取得された時間的に連続した所定フレーム数の弾性画像がシネメモリ部20に格納される。そして、シネメモリ部20に格納された弾性画像を連続的に読み出すことで、画像表示器10に動画として表示することができるようになっている。
なお、このようなフリーズ指令を与えた際に加えて、もしくはこれに代えて、表示可能な全画像領域に対して一定の面積以上の弾性画像が生成された時、自動的にその弾性画像(静止画)がシネメモリ部20に格納されるようになっていてもよい。
上述した実施例1、実施例2及び実施例3では、現時刻でリアルタイムに得られた弾性情報(一例として、ヤング率)に加え、過去の弾性情報の計測結果も表示される弾性画像に反映される。したがって、保存されている過去の弾性情報と現時刻の弾性情報が、同一の計測断面(超音波走査面)から得られた弾性情報であること、換言すれば、かかる現時刻及び過去の弾性情報が同一の計測点から得られたことを担保する必要がある。このため、本実施例では、圧迫条件評価部18において、計測点における現時刻の弾性情報と過去の弾性情報が同一の計測点から得られたことを、例えば、一対のフレームデータの類似性を評価することにより、もしくは探触子2の変位をモニタリングすることにより担保している。そこで、かかる計測断面の同一性を担保する方法として、連続する2フレーム間の画像の類似性を評価する方法と、探触子2の変位をモニタリングする方法を採用した場合について、以下にそれぞれ説明する。なお、実施例4に係る超音波診断装置の基本的な構成は、上述した実施例1(図1)、実施例2及び実施例3と同様である。
相関係数を用いて計測断面が変わっていないことをモニタリングする画像認識技術における方法の一つとして、例えば、2つの画像の類似性を相関係数を用いて評価する手法がある。この方法によれば、相関係数が大きいほど相関が高く、相関係数が小さいほど相関が低いと評価することができる。
したがって、現時刻と1フレーム過去の2フレームのBモード画像(つまり、計測断面)の相関係数を演算し、その相関係数が設定したある閾値よりも大きければ両画像に相関があり、計測断面の同一性が担保されているものと判定することができる。これに対し、かかる相関係数が前記閾値よりも小さければ前記両画像に相関がなく、計測断面は変化し、その同一性が担保されていないものと判定することができる。これをフレームが更新される度に繰り返すことで、現時刻と過去の複数フレームのBモード画像の相関を判定し、これら計測断面の同一性を継続的に担保することが可能となる。なお、このような処理は、例えば、圧迫条件評価部18で行えばよいが、その他の処理手段やそのための別途の処理手段を設けて行っても構わない。
また、探触子2に装着したセンサから得られる変位情報を用いて計測断面の同一性を担保する方法も考えられる。
最近の超音波診断技術の一つとして、超音波診断装置の探触子2にセンサを装着し、現時刻における探触子2の位置、変位、角度、加速度などの情報をリアルタイムに検出することが可能となっている。
したがって、本技術を応用すれば、現時刻の探触子2の位置と角度の変化をモニタリングすることにより、計測断面が保持されているのか、変化したのかを判定することが可能である。
この場合、センサとしては磁気センサを想定することができるが、赤外線センサなど、位置、変位、角度、加速度などの情報を取得可能であれば、その種類は特に問わない。
また、ビデオカメラにより撮影された画像から動作を認識するモーション認識技術に基づいて、計測断面の同一性を担保する方法であっても構わない。
なお、これらの方法によって計測断面が変化して同一性が担保されていないものと判定された場合、過去の計測結果データも含め、すべての計測点における弾性情報(一例として、ヤング率)の計測結果をクリア(初期化)すればよい。これにより、計測断面の同一性の担保を確実に図ることができる。
このように、本発明の実施例1〜4によれば、各計測点に加えられる現時刻もしくは現時刻前の計測圧迫条件(代表計測圧迫条件もしくは基準圧迫条件)に応じて計測点ごとに選択された現時刻及び現時刻前の弾性情報(一例として、ヤング率)に基づいて生成された弾性画像を用いているから、同一の大きさの圧迫条件に基づいて得られたヤング率などの弾性情報、換言すれば、組織弾性の応答を画像としてリアルタイムに表示させ、観察することができる。これにより、例えば、生体組織に負荷する圧迫の強さを変えた場合における硬さによる応答の違いなどを、画像により観察することができ、客観的で確定的な組織鑑別が可能となる。また、診断に適した弾性画像の選定作業が不要となり、検者の負担が軽減される。
なお、上述した実施例1〜4においては、対象組織を圧迫することにより、弾性情報を取得するエラストグラフィの手法を一例として説明したが、本発明の弾性画像生成方法は、例えば、加振映像法(Y.Yamakoshi et al : Ultrasonic Imaging of Internal Vibration of Soft Tissue under Forced Vibration, IEEE Trans UFFC 1990; 37; 45-53.)などの手法によって得られた弾性情報に対しても適用することができる。
あるいは、ダイナミックエラストグラフィでも、探触子2をある程度押し込むことで生体内部にはそれに応じた応力分布が生成されるため、本発明の弾性画像生成方法を適用することで同様の効果が得られる。ダイナミックエラストグラフィの技術については、“QUANTITATIVE ASSESSMENT OF BREAST LESION VISCOELASTICITY:INITIAL CLINICAL RESULTS USING SUPERSONIC SHEAR IMAGING” MICKAEL TANTER et al : Ultrasound in Med. & Biol., Vol.34, No.x,pp.xxx,2008 World Federation for Ultrasound in Medicine & Biologyや“ACOUSTIC RADIATION FORCE IMPULSE ELASTOGRAPHY FOR THE EVALUATION OF FOCAL SOLID HEPATIC LESIONS:PRELIMINARY FINDINGS” SEUNG HYUN CHO et al : Ultrasound in Med. & Biol., Vol.36, No.2,pp.202-208,2010 World Federation for Ultrasound in Medicine & Biologyなどを参照できる。
また、例えば、血流像を生成する際のカラードプラも圧迫に依存する。したがって、この場合に本発明の弾性画像生成方法を適用し、基準の圧迫条件を満たしたときのみにカラードプラの色が乗るようにすることも想定可能である。
加えて、応力条件の違いを考慮しないリアルタイムのヤング率の値に基づいた画像と、本発明の弾性画像生成方法による応力条件(代表計測圧迫条件や基準圧迫条件)を満たした計測点におけるヤング率の値に基づいた画像を2画面で表示するようになっていてもよい。
1 被検体
2 探触子
3 送信回路
4 送受信制御回路
5 受信回路
6 整相加算回路
7 信号処理部
8 白黒スキャンコンバータ
9 切替加算部
10 画像表示器
11 フレームデータ取得部
12 変位計測部
13 弾性情報演算部
14 弾性情報処理部
15 カラースキャンコンバータ
16 圧力センサ
17 圧力計測部
18 圧迫条件評価部
19 装置制御インターフェイス部
20 シネメモリ部

Claims (14)

  1. 探触子から超音波を送信して得られる反射エコー信号に基づいて、画像領域内の複数の計測点における生体組織の弾性情報と前記複数の計測点の計測圧迫条件を求める弾性情報演算部と、
    前記弾性情報に基づいて生成された弾性画像を表示する画像表示器と、
    前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報を、現時刻もしくは現時刻前の前記計測圧迫条件に応じて選択し、選択された現時刻及び現時刻前の前記弾性情報に基づいて生成された前記複数の計測点における前記弾性画像を前記画像表示器に表示させる圧迫条件評価部とを備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記圧迫条件評価部は、前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報を、前記現時刻の弾性情報から選択するとともに、前記弾性情報が選択された前記計測点における現時刻の前記計測圧迫条件に応じて、前記弾性情報が選択されなかった前記計測点における現時刻もしくは現時刻前の前記弾性情報から該計測点ごとに選択することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記弾性情報が選択された前記計測点は、前記画像領域内に設定した関心領域内に含まれることを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記圧迫条件評価部は、前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報を、前記画像領域内のすべての前記計測点における現時刻の前記計測圧迫条件に応じて、前記計測点のすべてにおける現時刻もしくは現時刻前の前記弾性情報から前記計測点ごとに選択することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記圧迫条件評価部は、前記弾性情報演算部により求められた前記計測圧迫条件から該計測圧迫条件を代表する代表計測圧迫条件を求め、前記計測点における現時刻もしくは現時刻前の前記計測圧迫条件が前記代表計測圧迫条件を満たすか否かを判定し、前記代表計測圧迫条件を満たす前記計測点ごとに、現時刻もしくは現時刻前の前記弾性情報を前記弾性画像を生成するための前記弾性情報として選択することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  6. 前記代表計測圧迫条件は、前記画像領域内に設定した関心領域内の前記計測点もしくは前記画像領域内のすべての前記計測点における現時刻の前記計測圧迫条件の平均値に基づいて求められることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記圧迫条件評価部は、前記計測点における現時刻もしくは現時刻前の前記計測圧迫条件が予め設定された基準圧迫条件を満たすか否か判定し、前記基準圧迫条件を満たす前記計測点ごとに、現時刻もしくは現時刻前の前記弾性情報を前記弾性画像を生成するための前記弾性情報として選択することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  8. 前記圧迫条件評価部は、前記計測圧迫条件と前記弾性情報の関係を示すグラフ画像を作成し、前記画像表示器に表示させており、
    前記基準圧迫条件は、前記グラフ画像上で設定されることを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記圧迫条件評価部は、前記弾性情報が選択された前記計測点における現時刻前の前記弾性情報を平滑処理して、もしくは現時刻及び現時刻前の前記弾性情報を平滑処理して、該平滑処理後の前記弾性情報に基づいて前記弾性画像を前記画像表示器に表示させることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の超音波診断装置。
  10. 前記圧迫条件評価部は、前記画像表示器に表示させた前記弾性画像がフリーズされた際、前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報を新たに選択し、新たに選択された前記弾性情報に基づいて生成された前記弾性画像を前記画像表示器に表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の超音波診断装置。
  11. 前記圧迫条件評価部は、前記画像表示器に表示させた前記弾性画像がフリーズされた際、該フリーズまでに生成された前記弾性画像を前記画像表示器に連続的に読み出させることで、前記弾性画像を動画として前記画像表示器に表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の超音波診断装置。
  12. 前記圧迫条件評価部は、前記計測点における現時刻の前記弾性情報と現時刻前の前記弾性情報が同一の前記計測点から得られたことを、一対の前記フレームデータの類似性を評価することにより、もしくは前記探触子の変位をモニタリングすることにより担保することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の超音波診断装置。
  13. 前記圧迫条件評価部は、前記画像表示器に表示させる前記弾性画像を生成するための前記弾性情報に白黒輝度又は色相に階調を与えて、前記弾性画像を前記画像表示器に表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の超音波診断装置。
  14. 生体組織に超音波を送信して得られる反射エコー信号に基づいて、画像領域内の複数の計測点における前記生体組織の弾性情報と前記複数の計測点の計測圧迫条件を求め、
    画像表示器に表示させる弾性画像を生成するための前記弾性情報を、現時刻もしくは現時刻前の前記計測圧迫条件に応じて選択し、
    選択された現時刻及び現時刻前の前記弾性情報に基づいて前記複数の計測点における前記弾性画像を生成することを特徴とする弾性画像生成方法。
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