JP2013178484A - サンプルの光軸方向シフトに基づくスペックルノイズ除去 - Google Patents

サンプルの光軸方向シフトに基づくスペックルノイズ除去 Download PDF

Info

Publication number
JP2013178484A
JP2013178484A JP2012272424A JP2012272424A JP2013178484A JP 2013178484 A JP2013178484 A JP 2013178484A JP 2012272424 A JP2012272424 A JP 2012272424A JP 2012272424 A JP2012272424 A JP 2012272424A JP 2013178484 A JP2013178484 A JP 2013178484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
reconstructed
electric field
holographic
averaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012272424A
Other languages
English (en)
Inventor
Chung-Chieh Yu
ユ チュン−チェ
Isao Matsubara
功 松原
Mamoru Miyawaki
守 宮脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Publication of JP2013178484A publication Critical patent/JP2013178484A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/0443Digital holography, i.e. recording holograms with digital recording means
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/32Systems for obtaining speckle elimination
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/0443Digital holography, i.e. recording holograms with digital recording means
    • G03H2001/0454Arrangement for recovering hologram complex amplitude
    • G03H2001/0456Spatial heterodyne, i.e. filtering a Fourier transform of the off-axis record
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/08Synthesising holograms, i.e. holograms synthesized from objects or objects from holograms
    • G03H1/0808Methods of numerical synthesis, e.g. coherent ray tracing [CRT], diffraction specific
    • G03H2001/0825Numerical processing in hologram space, e.g. combination of the CGH [computer generated hologram] with a numerical optical element
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
    • G03H1/2645Multiplexing processes, e.g. aperture, shift, or wavefront multiplexing
    • G03H2001/2655Time multiplexing, i.e. consecutive records wherein the period between records is pertinent per se
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H2227/00Mechanical components or mechanical aspects not otherwise provided for
    • G03H2227/03Means for moving one component

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

【課題】コヒーレント照明干渉法による物体の画像のスペックルノイズを低減する方法及び装置を提供する。
【解決手段】物体光束の光路に沿った干渉計の第1の位置に物体を位置決めすることと、物体を物体光束によって照射することと、物体光束の光路に沿って物体を光軸方向にシフトすることによって物体を第1の位置から第2の位置へ移動させることと、第2の位置で物体を物体光束によって照射することと、を含む。第1の位置及び第2の位置の各々で、物体光束と参照光束との干渉によって形成されたホログラフィック画像が記録される。ホログラフィック画像を平均することによって、スペックルノイズが低減された物体画像が取得される。ホログラフィック画像の平均に際して算術平均又は加重平均のいずれかが用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般には、光干渉法に関し、特に、サンプルの光軸方向シフトを使用してコヒーレント照明干渉法におけるスペックルノイズ除去を実現するのに好適な方法及び装置に関する。
干渉撮像、特に、ホログラフィック干渉法は、多様な用途に利用されている。一般に、ホログラフィは、干渉パターンを記録し、その記録したデータから電場を再構成する。詳細には、ホログラフィック撮像において、物体により散乱されたコヒーレント光束(物体光束)と物体により散乱されないコヒーレント参照光束(参照光束)との干渉のパターンを記録することによってホログラムが形成される。非コヒーレント光を用いるホログラフィも実証されているが、一般には殆ど利用されていない。従来のアナログホログラフィでは、ホログラムは、写真フィルム又は写真板などの写真材料に記録され、通常、物体の画像は、同一のコヒーレント参照光束でホログラムを照明することによって再構成される。デジタルホログラフィでは、ホログラムは、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサなどの検出器アレイにより記録され、物体の画像は、数値アルゴリズムを用いてコンピュータにより再構成される。デジタルホログラフィの主な利点は、化学写真材料を使用しないこと、写真処理が不要であること、並びに、最新の計算技術及び処理技術の進歩によってホログラフィック画像をほぼリアルタイムで記録でき、且つ、再構成できることである。
一般に使用されているデジタルホログラフィック技術として、オフアクシスホログラフィがある。オフアクシスホログラフィでは、参照光束は、物体光束(物体に入射する物体光束の光軸)に対して傾斜している。オフアクシスホログラフィには多くの用途があるが、特に、光コヒーレンス断層撮影(OCT)において粒子(パーティクル)サイズ、光の偏光又はコヒーレンス、位相差、光の遅れ時間を判定するための精密測定、及び、3次元(3D)撮像のための精密測定に用いられている。スケールの大小にかかわらず、物体の形状の測定は、3D撮像の重要な用途である。例えば、車体や人体などの大型の物体又は生体細胞や細胞中の分子粒子などの微小な物体の3D画像を取得するためにホログラフィック干渉法が適用されている。
一般に使用されているもう1つのホログラフィ技術は、位相シフトホログラフィである。位相シフトホログラフィでは、参照光束は、物体光束とインライン(即ち、同一軸)である。一般に、各画像の間に2π/3又はπ/2の位相差を設定して、3つ又は4つの画像が記録される。共役画像エイリアスが真の画像と重複するため、インラインでホログラムを記録するには、連続する画像の間の位相シフトを非常に正確に設定する必要がある。従って、共役画像を真の画像から減算することによって、画像エイリアスは抑制される。位相シフトホログラフィの用途は、オンアクシスホログラフィの用途と実質的に同様である。実際に、オフアクシスホログラフィと位相シフトホログラフィとの組み合わせを用いる用途も幾つか提案されている。例えば、Gross他の「Noise and aliases in off−axis and phase−shifting holography」(Applied Optics、第47巻、第11号、2008年4月)を参照。
ホログラフィック干渉法では、特にコヒーレント照明を用いる場合、画質を向上させる主な手段として、スペックルノイズを最小限に抑える方法がある。特に、コヒーレント照明が用いられるため、サンプルの凹凸面、光学系の屈折性の不均質、光束の多重反射、塵芥粒子などによって発生するコヒーレントノイズ又はスペックル(スペックルノイズ)が画質を劣化させ、且つ、測定精度を低下させる。これまで、スペックルノイズを軽減するための多くの技術が提案されている。離散型フーリエフィルタリング、ウィーナーフィルタリング、ウェーブレットフィルタリングなどの空間又はデジタルフィルタリング方法はよく知られている。フィルタリング技術は、画像解像度を低下させるという欠点がある。他の周知の方法として、複数のホログラムを記録し、異なるスペックルパターンを有する複数の再構成画像を互いに重ね合わせる方法が挙げられる。例えば、複数の波長を使用すること、照明の入射角度を変化させること、照明の偏光を変化させること、照明を複数の角度に傾斜させることなどを含む種々の光学的な構成を用いて、複数のホログラムが取得する。スペックルノイズを低減するために用いられる代表的な技術の例を、その欠点と共に以下に要約して示す。
Yong−Kuem Park他(以下、「Park」)は、論文「Speckle−field digital holographic microscopy」(OpticsExpress17(15)、12285ページ、2009年7月刊)において、スペックル照明によってサンプルにより発生する位相遅れを抽出する技術が開示されている。詳細には、Parkは、レーザーによってホログラフィック拡散板を照明することによりスペックル場を発生させる。スペックル場は、顕微鏡を通って、検出器に結像される。検出器に平面波参照光束を入射させることによって、スペックル場のホログラムが生成される。ヘテロダインマッハツェンダー干渉計を用いて、スペックルの複素電場を再生する。次に、液浸オイルに浸漬させたサンプル(直径10μmのポリスチレンビーズ)を、同一のスペックル場照明の下で干渉計のサンプルステージの上に配置する。サンプルを干渉計の内部に導入することによって、オリジナルのスペックルパターンが変化する。次に、オリジナルのスペックルパターンを記録したのと同様の方法で変化後のスペックルの電場を記録する。サンプルの画像はスペックル場の複素パターンと重なり合っているので、取得された画像において、サンプルはほぼ見えなくなる。なお、この技術によれば、レーザーのコヒーレンス長が拡散板の散乱距離よりも著しく長いため、スペックルは静止している。従って、背景スペックル場は除去可能であり、スペックル場を、サンプルなしの場合のスペックル場で除算することによって、スペックル場からサンプルにより形成される複素電場画像を検索できる。換言すれば、この技術は、サンプルの鮮明な画像を生成できる。
しかしながら、Parkが開示した技術は、信号(サンプルを含めて撮像された位相画像)から背景(サンプルなしで撮像された位相画像)を適切に減算できるという前提に依存しているため、この技術を、1つのビーズ又は1つの細胞よりも大きな複雑なサンプルに適用するのは容易ではない。適用が難しい理由は、サンプルを挿入することによって、検出器が観測するスペックルが変化し、その結果、背景減算が不可能とはいえないまでも非常に困難になるからである。更に、Parkの技術は位相シフト構成に適用されるため、空間コヒーレンスを必要とするオフアクシス構成に実際に適用するのは非常に難しい。オフアクシス構成は、例えば、高速断層位相画像撮影に用いるのが非常に望ましい。従って、Parkの技術は、原理上実現可能であるが、高速断層位相画像撮影などの商業用途に適用するには実用的ではない。
Feng Pan他(以下、「Pan」)は、論文「Coherent Noise Reduction In Digital Holographic Phase Contrast Microscopy by Slightly Shifting Object」(Optics Express 19(5)、3862ページ、2011年2月刊)において、デジタルホログラフィック位相差顕微鏡検査におけるコヒーレントノイズを低減するための方法を開示している。Panによれば、サンプルを横方向(光軸に垂直な方向)にわずかにシフトすることによって、それぞれ異なるコヒーレントノイズパターンを有する一連のデジタルホログラムが記録される。各ホログラムは個別に再構成されるが、数値パラメトリックレンズ法を用いることで、試料のシフトに起因する再構成複素振幅の位相傾斜の差異はホログラム平面で補正される。その後、デジタル画像位置合わせ方法を用いることで、異なるホログラムから得られた位相マップの横方向変位は画像平面で補償される。従って、全ての位相画像は同一の分布を有するが、無相関のコヒーレントノイズパターンを含む。適正な平均化手順によって、位相差画像のコヒーレントノイズは著しく低減される。
Panによって開示された方法では、異なる横方向位置で撮像された位相画像を平均化することによって、スペックルノイズの低減が実現される。詳細には、スペックルパターンの相関を失わせるように位置を互いに大きく離した場合、平均画像が信号を明示しようとする一方で、スペックルノイズは抑制される。Panが提案した方法の問題点は、スペックルパターンの相関を失わせるために、サンプルの横方向シフトごとのシフト量を数ミクロン(μm)よりも大きくしなければならないことである。詳細には、Panが公開した結果によれば、相関係数を0.07未満まで減少させるためには、シフトごとに約5μmが必要である。従って、25の画像(5×5)の平均化のために、少なくとも20μm×20μmのシフトが必要とされる。これにより、特に、視野(FOV)が100μm程度と狭い顕微鏡検査においては、FOVが著しく狭められてしまう。更に、横方向位置に応じて変化する球面収差を含む光学収差は、異なる横方向位置で撮像された各画像でそれぞれ異なることもある。その結果、画像ごとの収差補正を一貫して実行するのが難しくなる。
特許協力条約(PCT)の下で公開され、且つ、Robert F. Dillon他により開示された国際公開第WO2010/096634号(以下、「Dillon」)は、発明の名称「Speckle Noise Reduction for a Coherent Illumination ImagingSystem」の技術を開示する。Dillonの方法は、複数の方向角度でコヒーレント放射によって物体を照明することと、各方向角度で照明された物体の画像を取得することと、複数の方向角度の各々で照明された物体の画像を加算してスペックルノイズが低減された照明物体の画像を生成することとを含む。しかしながら、Dillonの方法は、強度画像からスペックルノイズを除去することを目指しており、位相画像撮影には不適切であることがわかる。
従って、必要とされている技術は、上述の欠点を克服でき、且つ、位相画像及び振幅(強度)画像の双方に対して簡単に効率よくスペックルノイズを確実、且つ、正確に低減できる技術である。
開示される少なくとも1つの例によれば、本発明は、光軸方向シフトを用いてコヒーレント照明干渉法におけるスペックルノイズの低減を実現するのに簡易であり、非常に精度の高い方法及び装置を提供する。
本発明の1つの態様によれば、光軸方向シフトを用いてコヒーレント照明干渉法におけるスペックルノイズの低減を実現する方法は、物体を第1の位置に位置決めして物体を物体光束によって照射することと、第1の位置にある物体を照射する物体光束と物体を照射しない参照光束との干渉によって形成される第1のホログラフィック画像を記録することと、物体を第1の位置から第1の位置とは異なる第2の位置へ移動させて物体を物体光束によって照射することと、第2の位置にある物体を照射する物体光束と物体を照射しない参照光束との干渉によって形成される第2のホログラフィック画像を記録することと、第1のホログラフィック画像と第2のホログラフィック画像とを平均することによって物体画像を生成することと、を含む。物体を第1の位置から第2の位置へ移動させることは、物体光束の光路に沿って物体を光軸方向にシフトすることを含む。
本発明の別の態様によれば、光軸方向シフトを用いてコヒーレント照明干渉法におけるスペックルノイズの低減を実現する装置は、放射光束を発生する放射源と、放射光束を物体光束と参照光束とに分割する干渉計と、物体光束の光路に沿って物体の位置を光軸方向にシフトすることによって、物体を物体光束の光路に沿った複数の光軸方向位置へ移動させる可動ホルダと、物体により変調された物体光束と物体により変調されない参照光束との干渉によって複数の光軸方向位置のうち対応する1つの位置でそれぞれ形成される複数のホログラムを検出する放射検出器と、プロセッサを有し、複数のホログラムが検出された複数の光軸方向位置に対応して複数のホログラムを記憶するコンピュータと、を含み、プロセッサは、複数の記憶されたホログラムから複数の電場画像を再構成し、複数の再構成電場画像を平均することによって出力画像を生成する。
平均する画像の数が増加するにつれて、物体画像におけるスペックルノイズはそれに対応して減少するという利点が実験によって実証されている。一方、加重平均が用いられる場合、数値的に合焦された画像よりも光学的な合焦画像に高い重みを割り当てることによって、平均する画像の数を増加させることなく物体画像におけるスペックルノイズを低減することができる。更に、異なる光学的なデフォーカス量で撮像された数値的に合焦された画像にそれぞれ異なる重みを割り当てることによって、平均する画像の数を増加させることなく物体画像におけるスペックルノイズを低減することができる。
本発明の他の変形及び/又は利点は、以下、添付図面を参照して説明される詳細な説明から当業者には容易に明らかにされるであろう。
図1は、サンプルのホログラフィック画像を取得し、サンプルの画像に対してスペックルノイズ除去を実行する本発明の第1の実施形態に係る光学装置の構成を示す図である。 図2Aは、サンプルを光軸方向にシフトすることによってホログラフィック画像を取得する本発明に係る一般的な概念の概要を示す図である。 図2Bは、サンプルを光軸方向にシフトすることによってホログラフィック画像を取得する本発明に係る一般的な概念の概要を示す図である。 図2Cは、サンプルを光軸方向にシフトすることによってホログラフィック画像を取得する本発明に係る一般的な概念の概要を示す図である。 図3は、複数の光軸方向にシフトされたホログラフィック画像を平均することによって物体の画像におけるスペックルノイズを低減する本発明に係る方法を実行するための例示的な処理フローを示すフローチャートである。 図4は、数値的に合焦された位相画像及び数値的に合焦された振幅画像を取得するために光軸方向にシフトされたホログラフィック画像を再構成する本発明に係る概念の例示的な処理フローを示す図である。 図5は、本発明に係る物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法の実験結果を示す図である。 図6Aは、スペックルノイズを含む1つのホログラフィック画像から取得された位相画像及びその一部領域の拡大画像を示す図である。 図6Bは、複数のホログラフィック画像を平均することによって取得されたスペックルノイズが低減された位相画像及びその一部領域の拡大画像を示す図である。 図7は、本発明に係る位相画像のビーズを含まない領域におけるスペックルノイズの高さ標準偏差を平均された画像の数の関数として示す特性図である。 図8は、1つのビーズ画像の中心における強度プロファイルを、スペックルノイズを低減するために平均された画像の数の関数として示す特性図である。 図9は、サンプルのホログラフィック画像を取得し、サンプルの画像に対してスペックルノイズ除去を実行する本発明の第2の実施形態に係る光学装置の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、開示される方法及び装置を実施可能な実施形態を例示的に説明する。当業者は、以下の開示される技術を用いて、構造や機能を拡張することが可能であろう。
説明において、開示される例を理解できるようにするために、特定の詳細な事項が提供される。一方、本開示を無用に冗長にしないように、周知の方法、手順、構成要素及び回路が詳細に説明されないこともある。本発明の幾つかの実施形態は、一般的に、情報及び命令を処理する1つ以上のプロセッサと、情報及び命令を記憶するランダムアクセス(揮発性)メモリ(RAM)と、静的情報及び命令を記憶する読み取り専用(不揮発性)メモリ(ROM)と、情報及び命令を記憶する磁気ディスク又は光ディスク、ディスクドライブなどのデータ記憶デバイスと、コンピュータのユーザに対して情報を表示するディスプレイデバイス(例えば、モニタ)などのオプションのユーザ出力デバイスと、情報及びコマンド選択をプロセッサへ通信する英数字キー及びファンクションキー(例えば、キーボード)を含むオプションのユーザ入力デバイスと、ユーザ入力情報及びコマンド選択をプロセッサへ通信するカーソル制御デバイス(例えば、マウス又はポインティングデバイス)などのオプションのユーザ入力デバイスと、を含むコンピュータシステムにおいて実施される。
当業者に理解されるように、本発明の例の少なくとも一部は、システム、方法又はプログラムを記憶した有形の(非一時的な)コンピュータ可読媒体として実現される。従って、幾つかの例は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態をとるが、本明細書において、それらは全て概して「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ばれる。更に、幾つかの実施形態は、コンピュータ可読プログラムコードが記憶された何らかの有形の記憶媒体として実現されたコンピュータプログラムの形態をとる。例えば、方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して以下に説明される幾つかの実施形態又は処理は、コンピュータプログラム命令によって実現可能である。それらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶され、コンピュータに読み取られると、コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図で指定される機能/動作/ステップを実現するために特定の方式で機能するようにコンピュータ又は他のプログラマブルデバイスに指示する。
本明細書において用いられる全ての用語は、本明細書を参照して、文脈上、本出願に関連する分野の当業者が理解する通常の慣例的な意味を有するとみなされるべきである。本出願の特定の文脈に関連して、ある特定の用語によって特定された意味が与えられる場合もある。例えば、本明細書において用いられる用語「放射」は、可視光線、近赤外線(NIR)、赤外線(IR)及び紫外線(UV)の各範囲を含む電磁放射を表すのが好ましい。更に、放射は、宇宙線放射又は高エネルギー粒子光束放射も表す。換言すれば、本明細書において用いられる放射は、α線、β線、放射崩壊によって放射されるγ線、X線、粒子光束、宇宙線及び他の放射を含む。用語「平均」又は「平均化」は、場合によっては、互換性をもって用いられ、幾つかの量を全て加算し、次に、その総和を量の数で除算することによって取得される結果を意味する。従って、「平均」又は「平均化」は、加算された幾つかの量の「平均(mean)」とも呼ばれる数学的な概念を説明することを意図する。但し、当業者に知られているように、平均又は平均化は、算術「平均」に限定されない。実際に、本明細書において用いられる平均は、各成分をその重要度を反映した係数と乗算することによって得られる加重平均を用いて取得されるのが好ましい。次に、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。図中、同一の参照番号は、同様の部分を示す。
図1は、サンプルS(物体)のホログラフィック画像を取得し、サンプルの画像に対してスペックルノイズ除去を実行する本発明の実施形態に係る光学装置100の構成を示す図である。図1に示されるように、装置100は、放射源10と、干渉計と、放射検出器20と、コンピュータ30(プロセッサ)と、を含む。放射源10は、例えば、所望の波長のコヒーレント放射光束を発生するレーザー装置などの周知の放射源によって実現される。別の実施形態において、放射源10は、水銀灯又はタングステン灯などの非コヒーレント放射源によって実現される。更に別の実施形態において、放射源10は、X線源などの高エネルギー放射源によって実現される。本実施形態では、発明者は、543nmの波長を有するコヒーレント放射光束を放射するヘリウムネオンレーザーを用いた。放射源10から放射された放射光束は、空間フィルタ15を通過する。空間フィルタ15は、第1のレンズL1、ピンホール12及び第2のレンズL2から構成される。放射光束は、空間フィルタ15によって適切な大きさの平行光束に変換され、ビーム分割器BS1によって物体光束B(物体光束)と参照光束B(参照光束)とに分割される。従って、物体光束B及び参照光束Bは、共に、位相、振幅、波長などに関して同一のパラメータで発生されるのが好ましい。物体光束B及び参照光束Bは、画像面(像面)Hで適切な干渉パターンを発生するために適切な強度、偏光などを有するように追加の光学系によってそれぞれ調整されるのが更に好ましい。
干渉計の一方のアームは、物体光束光路を含み、干渉計の他方のアームは、参照光束光路を含む。物体光束光路は、ビームスプリッターBS1から画像面H(ホログラム面)にまで存在し、第1のミラーM1と、第2のミラーM2と、第3のレンズL3と、第3のミラーM3と、集光レンズ14と、対物レンズ16と、第4のミラーM4と、チューブレンズ18と、第2のビームスプリッターBS2と、を含む。物体光束光路に沿って、物体光束Bは平行光束に変換され、光束の直径の大きさは4fリレーレンズ光学系によって調整される。4fリレーレンズ光学系は、第3のレンズL3と、集光レンズ14と、を含む。第3のレンズL3は、第2のミラーM2と第3のミラーM3との間に配置されるが、物体光束光路に沿った別の場所に配置されてもよい。光束が適切な大きさに調整され、且つ、コリメーションが適切に実行されると、物体光束Bは、サンプルS(物体)を通過する。物体光束BがサンプルSを通過する間に、物体光束Bは、サンプルと相互に作用し、サンプルが物体光束Bの波面を変調することによって、サンプル変調信号(サンプル画像)が形成される。次いで、サンプル変調信号は拡大され、対物レンズ16及びレンズ18を介して、放射検出器20に投影される。本実施形態において、放射検出器20は、電荷結合素子(CCD)センサ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサ、ホログラフィック膜板(例えば、ハロゲン化銀膜)などのうちのいずれか1つによって実現される。別の実施形態において、干渉計又は少なくともその一部は、従来のデジタルホログラフィック顕微鏡の光学系によって実現される。この場合、物体光束光路において、少なくとも集光レンズ14及び対物レンズ16は、デジタルホログラフィック顕微鏡の内部に配置されている光学素子である。
参照光束光路は、ビームスプリッターBS1から画像面Hにまで存在し、第5のミラーM5と、第6のミラーM6と、第4のレンズL4と、ビームスプリッターBS2と、を含む。従って、参照光束Bは、参照光束光路に沿って、ビームスプリッターBS1から画像面Hまで妨げられることなく自由に進む。換言すれば、参照光束Bは、サンプルと相互に作用せず、ビームスプリッターBS1からビームスプリッターBS2まで妨げられることなく進み、放射検出器20に投影される。参照光束Bの大きさ及び波面形状(湾曲)は、放射検出器20の画像面Hにおける物体光束Bの大きさ及び波面形状(湾曲)と一致するように、第4のレンズL4によって調整される。更に詳細には、参照光束BがビームスプリッターBS2によって放射検出器20に向かって導かれた後、参照光束B及び物体光束Bは重なり合うように画像面Hに投影される。オフアクシス構成を実現するために、参照光束Bは、制御された角度θで画像面Hに入射するように調整される。図1において角度θで表される物体光束Bと参照光束Bとがなす傾斜角度は、例えば、放射検出器20の前方でビームスプリッターBS2を傾斜させることによって精密に調整される。別の実施形態において、物体光束B及び参照光束Bは、互いに角度をなさないように重なり合ってもよい。この場合、物体光束B及び参照光束Bは、位相シフト構成においてインラインで干渉パターンを形成すると考えられる。
画像面Hでは、参照光束Bと物体光束Bとを予め定められた角度θで重ね合わせることによって形成された組み合わせ光束が干渉パターンを生成し、かかる干渉パターンは放射検出器20のセンサによって検出される。詳細には、サンプルが存在しない場合、物体光束Bと参照光束Bとの干渉によって形成された組み合わせ光束は、干渉縞を発生させる。しかしながら、サンプルが存在する場合、干渉縞は、サンプルが存在することによって誘起される物体光束の位相変化によって変調される。物体光束の波面位相変化に関する情報及び振幅変化(強度)に関する情報を含む変調干渉縞は、少なくともパターンの3つの空間位相に関して干渉パターンの画像として放射検出器20によって取得される。検出された画像は、アナログ/デジタル変換器22(又はそれに類似する周知のハードウェア)によってデジタル化され、検出された画像を表すデジタル化データは、特別にプログラムされた汎用コンピュータ、分散型計算ネットワークなどのコンピュータ30へ転送される。そして、検出された画像を表すデータは、周知の画像処理技術によって数値的に処理され、検出された画像に含まれる所望の情報が抽出されて出力(例えば、表示又は印刷)される。本出願において、典型的なコンピュータ30は、少なくとも、プロセッサ又はマイクロプロセッサなどの中央処理装置と、1つ以上のデータ記憶装置と、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどの入力デバイスと、表示装置、印刷装置などの1つ以上の出力デバイスと、を含む。
次に、検出された画像の処理及び所望の情報の抽出という特定の課題について説明する。なお、物体光束B及び参照光束Bは、共に、コヒーレントな放射又は実質的にコヒーレントな放射を含むため、検出された画像に含まれる情報は、スペックルノイズの存在によって不明瞭となる場合が多い。従って、本発明の1つの態様は、検出された画像におけるスペックルノイズを効率よく低減する技術に関する。
本明細書の背景技術で説明したように、スペックルノイズを低減する従来の方法の1つは、異なる横方向位置で取得された位相画像を平均することを含む。しかしながら、スペックルパターンの相関を失わせるために、各横方向シフトの量は数μより大きくなければならず、適切な結果を得るためには多数の画像を平均しなければならない。従って、100μm程度の小さな視野(FOV)を有する顕微鏡による検査の場合、横方向シフトは視野を著しく狭めてしまうので不都合である。例えば、5μmずつシフトさせて撮像された25の画像(5×5)を平均するためには、合計で20μm×20μmのシフトが必要である。これは、横方向シフトによって重複が起こるため、FOVの大部分の領域が使用されないことを意味する。更に、従来の明視野顕微鏡検査では、光の強度を観測又は記録することによってサンプルのごく狭い領域しか一度に検査することができないため、結像されるべき各領域が焦点に位置決めされるように、一般的に、横方向シフトが用いられる。従って、従来の明視野顕微鏡検査では、サンプルを光軸方向にシフトさせると、サンプルが焦点から外れてしまうので、光軸方向シフトは望ましくない。
一方、本発明の実施形態は、コヒーレント照明干渉法に際して光軸方向シフトを用いてスペックルノイズを低減する新規な構成を開示する。従来の方法と比較して、本明細書において開示される技術は、少なくとも、(1)背景減算に際して厳格な画像位置合わせに依存しない、(2)オフアクシス構成及び位相シフト構成の双方で実現可能である、(3)横方向シフトのように利用可能なFOVを縮小することがない、及び、(4)サンプルを所定の場所に配置し、僅かな光軸方向シフトを実行することによって、FOV又は光学的パラメータの変化が実質的にない状態で全てのホログラムが取得されるため、異なるホログラムの間の収差の差が小さい、という利点を有する。光軸方向シフトは僅かな光学的デフォーカスを発生させるが、各位置でサンプルを数値的に合焦するために、各ホログラムに含まれる位相情報及び振幅情報は信頼性をもって用いることができる。
次に、図2A、図2B及び図2Cを参照して、サンプルを光軸方向にシフトすることによってホログラフィック画像を取得する一般的な概念の概要を説明する。図を明確にするために、図2Aには、サンプルSの光軸方向シフトの概念に関連する部分のみが示されている。図1で既に説明された参照番号については、繰り返し説明しない。更に、例示を容易にするために、図2B及び図2Cでは参照番号を示さないが、同様の形状の素子には同一の参照番号が付されることは当業者には理解されるであろう。光軸方向シフトによってスペックルノイズを低減する基本概念は、(i)それぞれ異なる光軸方向位置で一連のN個のホログラムを取得することと、(ii)それぞれ異なる位置で取得された各ホログラムから位相画像及び振幅画像を再構成することによって、一連のN個の位相画像及びN個の振幅画像を取得することと、(iii)N個の位相画像及びN個の振幅画像をそれぞれ平均することによって、結果画像(出力画像)を取得することと、を含む。特に、それぞれ異なる位置で撮像された各ホログラムから位相画像及び振幅画像を再構成することは、焦点外れ画像の焦点を合わせるために数値的なフォーカシングを実行することを含む。図2A乃至図2Cは、サンプルSが配置される複数のN個の位置を表す第1の位置(位置1)、第2の位置(位置2)及び第Nの位置(位置N)を示す。
更に詳細には、第1のホログラムHは、図2Aに示されるように、サンプルSが第1の光軸方向位置zに位置決めされた状態で撮像される。再構成位相画像PI_1及び再構成振幅画像AI_1の焦点を光学的に合わせるようにサンプルSを光学系の焦点面に(即ち、合焦点位置に)位置決めするために、数値的に合焦された位置はz1に設定される。ホログラムHが取得された後、サンプルSは、物体光束の伝播方向と平行な方向に、位置zから位置zへ移動される。図1において、物体光束BがサンプルSを透過する(サンプルSを通過して進む)につれて、サンプルSは、物体光束の光軸OAに沿って、正(+z)の方向又は負の(−z)の方向のいずれかに移動される。サンプルSを移動させるために、例えば、コンピュータ30によって制御されるステップモータに接続された従来から周知の平行移動ステージ40が配置される。サンプルSが所定の距離dだけ平行移動されると、図2Bに示されるように、サンプルSが第2の光軸方向位置zに位置決めされた状態で第2のホログラムHが撮像される。なお、図2Bにおいて、物体光束Bの光束光路に沿ったサンプルSのシフト移動を示すために、第2の光軸方向位置zは、第1の光軸方向位置zより高い位置にある。換言すれば、第2の位置zは、第1の位置zとは異なる。数値的に合焦された位置がまだzに設定されていた場合、第2のホログラムHから再構成された位相画像及び振幅画像は、サンプルを焦点外れ状態で撮像したものになる。しかしながら、数値的に合焦された位置が位置zに設定されている場合、サンプルは、再構成位相画像PI_2及び再構成振幅画像AI_2に対して再び合焦点となる。なお、第1のセットの画像PI_1及びAI_1、並びに、第2のセットの画像PI_2及びAI_2は、サンプルを合焦点位置に配置しているが、それらの2つのセットの画像に含まれるスペックルノイズパターンは同一ではない。詳細には、スペックルノイズは位置によって異なるため、2つのセットの画像がそれぞれ異なる光軸方向位置z及びzで撮像された2つのホログラムH及びHから再構成されていると、それらの画像は数値的に合焦されているが、各セットの画像のスペックルノイズは異なり、ランダムである。従って、位相画像及び振幅画像を平均することによって、スペックルノイズを効果的に低減することができる。異なる光軸方向位置で撮像されたホログラフィック画像の数が多いほど、それに対応してスペックルノイズ除去は改善されるという利点が得られる。そのため、異なる光軸方向位置で撮像されるN個のホログラフィック画像の数、並びに、それに対応するN個の再構成位相画像及び振幅画像の数を必要に応じて増加させてもよい。
次に、ホログラフィック再構成及び数値的な合焦に関連する数学的概念を説明する。詳細には、サンプルSを、例えば、z1及びz2のような異なるz位置に位置決めしてホログラムが撮像される。各位置で、物体光束BがサンプルSと相互に作用することによって発生する電場Eが参照光束Bから発生した電場Eと干渉すると、ホログラフィック面Hにホログラムが形成される。従って、これにより発生される干渉パターンの強度は、|E+Eで表される。この強度パターンは、サンプルSが各z位置に位置決めされるたびに検出器20によって記録される。従って、サンプルSが2つの異なる光軸方向位置z及びzに位置決めされた際に撮像されたホログラムは、以下の式(1)及び式(2)で表される。
式(1)及び式(2)において、z0は、画像光学系の焦点面の位置であり、EO,z1(x、y、z0)及びEO,z2(x、y、z0)は、それぞれ、サンプルSが光軸方向位置z1及びz2に位置決めされた際の物体光束に対する電場であり、E(x、y、z0)は、参照光束に対する電場である。
式(1)及び式(2)において、第1の項及び第2の項は0次の光に対応し、第3の項は+1次の光(又は真の画像)に対応し、第4の項は−1次の光(又は虚の画像)に対応する。第3の項は、以下の式(3)及び式(4)に書き換えることができる。式(3)及び式(4)から、光は非常に速い速度で伝播するために位相自体を直接測定することは不可能であるが、位相差を求めるのは可能であることがわかる。詳細には、以下に示される式において、(φO、z1(x、y、z0)−φ)及び(φO,z2(x、y、z0)−φ)は、それぞれ、位置z1及びz2にサンプルSが位置決めされた状態でホログラフィック画像が記録される場合のホログラフィック面Hにおける物体光束Bと参照光束Bとの式(1)及び式(2)の第3項の位相差を表す。
適切に設定された開口数を用いることで+1次の光をピックアップすることができ、+1次の光のフーリエ変換は、上記の式に相当する。これにより、位相分布が再構成される。EO,z1(x、y、z0)及びEO,z2(x、y、z0)は、2つの再構成電場である。|EO,z1(x、y、z0)|及び|EO,z2(x、y、z0)|は、電場振幅画像(AI)であり、(φO、z1(x、y、z0)−φ)及び(φO,z2(x、y、z0)−φ)は、電場位相画像(PI)である。
これらの複素電場は、画像光学系の焦点面がz0に設定され、サンプルSが位置z1及びz2へ光軸方向にシフトされる間に取得されたホログラムから再構成される。サンプルSが焦点から外れた場合(z1及びz2が画像光学系の焦点面に位置していない場合)、再構成複素電場は、z0面にスペックルパターンを含むが、サンプル画像は、焦点を外れている。かかる焦点外れサンプル画像を数値的に合焦することによって、合焦点サンプル画像が得られる。数値的な合焦は、以下に示す式(5)及び式(6)に従って実行可能である。
式(5)及び式(6)において、z0は、画像光学系の焦点面の位置であり、λは、ホログラフィック画像を生成するために用いられる照明の波長であり、α及びβは、フーリエ空間におけるx座標及びy座標である。式(5)及び式(6)の第1の式は、それぞれ、サンプルが位置z1及びz2に位置決めされた際の物体光束電場のフーリエ変換を表し、式(5)及び式(6)の第2の式は、それぞれ、j=1又は2とした場合における数値的に合焦された係数
による逆フーリエ変換を表す。エバネッセント波の影響を除き、第2の式は、厳密にz0=zjの場合の逆フーリエ変換である。数値的に合焦された複素電場E’O,z1(x、y、z0)及びE’O,z2(x、y、z0)は、スペックルパターンを焦点面z0ではなく、光軸方向位置z1及びz2に含むが、サンプルSの画像は、合焦点画像である。
上述したように、式(5)及び式(6)を用いて数値的な合焦を実行することによって、サンプルSが光学系の焦点面z0に位置決めされていない場合であっても各サンプル画像を確実に合焦点画像とすることができる。このように、位置z1及びz2で撮像されたホログラムから再構成され、数値的に合焦された電場を単純に平均することによって、電場平均が以下のように取得される。
従って、一般化すると、光軸方向位置z1、z2、...zN(平面)で撮像されたN個のホログラムを用いた平均電場は、以下の式(8)に示されるように、算術平均として計算できる。
また、加重平均を用いて電場平均を取得してもよく、かかる方法は算術平均を用いる方法よりも好ましい。この場合、各z位置で取得された電場をその重要度を表す係数と乗算することによって合成電場平均が取得される。
式(9)において、wは、サンプルが光軸方向位置zjに位置決めされた状態で撮像されたj番目の電場に割り当てられる重みを示す。例えば、光学的に合焦位置(例えば、z=0)で取得される電場には最大の重みが与えられ、光学的な合焦位置から最も遠い位置で取得される電場には最小の重みが与えられる。加重平均関数又は加重平均アルゴリズムは当業者には周知であり、光学的な焦点で又はそれに最も近い位置で取得される電場に高い重みが割り当てられるのであれば、どのような関数又はアルゴリズムを用いてもよい。
上述した数学的な概念を最も明確に例示するために、本発明に係る物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法の一例を説明する。図3は、図1に示される装置及び図2に示される光軸方向シフトの概念を用いる本発明の方法を実行するための例示的な処理フローを示す。図3において、サンプルを検査する場合、ステップS102において、サンプルは、装置100、例えば、平行移動ステージ40に配置される。当業者には理解されるだろうが、撮像処理を開始するためには、サンプルを物体光束Bと適正に位置合わせし、画像面Hに対して光学的な合焦を実行しなければならない。例えば、装置100又はその一部が顕微鏡として使用されている場合、サンプル又はその一部の領域を顕微鏡の視野に位置決めするために、サンプルは、横方向に平行移動される。更に、サンプルSが放射検出器20の画像面Hに対して光学的に合焦されるように、サンプルSは、光軸方向にも平行移動される。サンプルを適切な位置に配置し、サンプルを放射検出器20に対して適切に合焦する処理は、マニュアル操作によって実行されるか、又は、例えば、コンピュータ30によってステージ40を制御することで自動的に実行される。サンプルの位置決め及びフィードバックの制御は、当業者には周知であると考えられる。サンプルが初期位置に適正に位置合わせされると、図3の処理は、ステップS104へ進む。ステップS104において、撮像動作を初期設定するために、コンピュータ30(図1を参照)の動作準備が実行される。詳細には、ステップS104において、撮像処理を開始する前に、取得するべき画像の数Nなどのパラメータ及び変数「i」が初期設定される。例えば、ホログラムの数は事前に設定され、Nの値として入力される。詳細には、平均を取得するために、少なくとも2つのホログラム(それぞれ異なる光軸方向位置)が必要とされるので、画像の数Nは、少なくとも1よりも大きい値に設定されなければならない(N>1)。同様に、取得される画像の数を記録し続けるために、図3の処理が開始される時点において、変数iは1に初期設定される(i=1)。なお、ステップS102及びステップS104は好適な順序を表すものではなく、それらのステップは逆の順序で又は同時に実行可能である。ステップS104で撮像ループが初期設定されると、ステップS106へ進む。
ステップS106において、放射検出器20は、第1の位置zに位置決めされたサンプルの第1のホログラムHを取得する。図2Aは、第1の位置zに配置されたサンプルSの例を示す。取得されたホログラムHは、A/D変換器22によってデジタル化され、コンピュータ30のメモリ(図示せず)に記憶される。ステップS108において、コンピュータ30は、変数iによって示されるホログラムの数が所望の画像の予め定められた数Nと等しいか否かを判定する。画像の数Nは1よりも大きくなければならないため、第1のループでは、ステップS108の判定は否定(NO)である。そして、ステップS110へ進み、変数iは1だけ増加される。従って、ステップS112へ進んだ時点において、第2の撮像ループが開始される。
ステップS112において、コンピュータ30は、サンプルSを予め定められた距離dだけ光軸方向に平行移動させるために、装置100の平行移動ステージ40を制御する。換言すれば、ステップS112において、サンプルSは、第1の位置z1から第1の位置とは異なる第2の位置z2に、予め定められた距離dだけ移動される。距離dは、サンプルSの光軸方向シフトを実現するための0よりも大きい任意の光軸方向距離である。詳細には、本明細書で用いられる「光軸方向シフト」は、物体光束Bがサンプルを通過する際の物体光束Bに沿った方向の位置の変化であると理解されるべきである。なお、最小限のスペックルノイズで最大限の画像解像度を得るために必要な最短距離を決定するように、距離dは、試行錯誤方式で設定されてもよい。また、例えば、事前に準備された実験データから予め定められた距離dのテーブルが事前に設定されてもよい。予め定められた距離dのテーブルが存在する場合、かかるテーブルの値は、コンピュータ30のメモリ(図示せず)に記憶されるか、又は、装置100のオペレータによってマニュアル操作で入力される。距離dを設定する方法にかかわらず、サンプルSが光軸方向に距離dだけシフトされた後、ステップS106に戻る。
ステップS106において、上述したように、対応するホログラムH[i](この場合、第2のホログラムH)が放射検出器20によって検出され、A/D変換器22によってデジタル化され、メモリ30に記憶される。なお、ステップS106において、各ホログラムH[i]は、そのホログラムが取得されたときにサンプルSが配置されていた位置z[i]と関連づけられて記憶される。例えば、ホログラムH1が位置z1にあるサンプルから取得され、ホログラムH2が位置z2にあるサンプルから取得され、ホログラムHが位置zNにあるサンプルから取得された場合、ホログラムごとのデータは、コンピュータ30によって、以下の表1に示されるような形態で記録される。以下で更に詳細に説明するように、表1のデータは、サンプルSの数値的に合焦された位相画像及び数値的に合焦された振幅画像を取得するためのホログラムH[i〜N]を再構成するために用いられる。
図3のステップS108に戻って、所望の数Nのホログラムが取得されたとコンピュータ30が判定した場合(S108でYES)、ステップS120へ進む。処理の初めにおいて、スペックルノイズ除去レベルの初期評価を実行するために、N=2の値、即ち、少なくとも2つのホログラフィック画像が用いられる。
ステップS120において、図4を参照して以下で更に詳細に説明するように、N個の位相画像及びN個の振幅画像を取得するために、ホログラムi〜Nの各々が再構成される。位相画像及び振幅画像が取得されると、ステップS122へ進む。ステップS122において、取得されたN個の画像を平均することによって、結果画像が取得される。上述したように、式(7)及び式(8)では、N個の画像の算術平均を用いることができる。しかしながら、予め定められた画像に対して、より高い重みが与えられる加重平均を用いるのが好ましい。まず、N個の画像の算術平均を計算し、その出力画像を目視評価のために表示するのが更に好ましい。そして、観測された精度レベル又は所望の精度レベル(スペックルノイズ)に基づいて、画像を更に取得すべきか又は加重平均を用いるべきかを選択する。例えば、ステップS122において、結果画像を評価するために、結果画像がコンピュータ30のディスプレイデバイスに表示されるか、又は、印刷される。ステップS124において、結果画像に基づいて、その画像を容認するべきか否かに関しての評価が実行される。例えば、結果画像が所望の解像度及びスペックルノイズ除去レベルに適合するか否かを目視評価するために、目視解析が実行される。また、スペックルノイズが所望のレベルまで低減されたか否かを判定するために、例えば、信号対ノイズ(S/N)比の閾値に基づいて、自動解析が実行されてもよい。取得された結果画像が所期の解像度、画質、スペックルノイズ除去レベルなどに適合するとステップS124で判定された場合、処理は継続されず(S124でNO)、終了する。
一方、取得された結果画像が所期のレベルに適合しないとステップS124で判定された場合、ホログラムが更に取得される。従って、処理フローを継続する(S124でYES)。詳細には、ステップS126へ進み、変数iが1だけ増加され、ホログラムNの数はiと等しくなるように設定される。次いで、ステップS112へ進み、サンプルが再び光軸方向にシフトされ、上述したように、新たなホログラムが取得される。ステップS124において処理を終了すると判定されるまで、処理は継続される。このように、スペックルノイズが低減され、且つ、解像度が向上された結果画像を取得するために、任意の数のホログラムを用いることができる。
次に、図4を参照するに、サンプルSの数値的に合焦された位相画像及び数値的に合焦された振幅画像を取得するために、図3のステップS120においてホログラムi〜Nを再構成する概念の処理フローの一例が示される。詳細には、ステップS202において、コンピュータ30に記憶されたホログラムH[i]を参照するために、変数iが使用される。例えば、コンピュータ30は、表1に記憶されている情報を参照し、ホログラムH[i]のパラメータやサンプル位置及び距離dなどのそのホログラムに関連する情報を抽出するために、変数iを使用する。変数iを参照することによって、ステップS204において、対応するホログラムH[i]から位相画像PI[i]及び振幅画像AI[i]が取得される。ホログラフィによる波面再構成の原理は、本出願に関連する分野の当業者には周知であると考えられる。各再構成ホログラムから位相画像及び振幅画像を取得するために、フーリエ変換などのホログラフィック再構成に適用可能な既知の処理を用いることができる。各ホログラムから位相画像及び振幅画像を取得する処理は、上述した式(1)〜式(4)を用いて数学的に実行されるのが好ましい。
ホログラムH[i]の位相画像及び振幅画像が取得されると、ステップS206において、サンプルの位相画像及び振幅画像が合焦点であるか否かに関しての判定が実行される。例えば、i=1であるとき、サンプルの初期位置は既に光学的に合焦されているため、ホログラムH1から再構成された位相画像及び振幅画像が既に合焦点になっている可能性がある。このような場合(S206でYES)、ステップS210へ進む。また、例えば、サンプルが光軸方向に第1の位置z1から第2の位置z2へシフトされた後、第2の位置z2にあるサンプルの画像は合焦点ではないことが多い(S206でNO)。サンプルの画像が合焦点ではない場合、ステップS208へ進む。
ステップS208において、サンプルは位置z2に配置されているため、コンピュータ30は、そのサンプルの位相画像及び振幅画像を数値的に合焦する。数値的に合焦された計算は、例えば、式(5)及び式(6)で表される数学的概念を実現するプログラムコードを実行することによって、コンピュータ30で実行される。換言すれば、数値的に合焦された計算は、上述したように、式(5)及び式(6)、並びに、図3及び図4の処理フローを用いてプロセッサによって実現される。
ステップS208において物体の位相画像及び振幅画像が数値的に合焦されると、或いは、ステップS206において位相画像及び振幅画像が既に合焦点であると判定されると、数値的に合焦された位相画像PI[i]及び数値的に合焦された振幅画像AI[i]は、コンピュータ30のメモリ(不図示)に記憶される。次に、ステップS212において、N個のホログラムの全てが位相画像及び振幅画像に再構成されたか否かを判定する。N個のホログラムの全てが処理されていない場合(S212でNO)、ステップS214において、変数iが1だけ増加され、ステップS204に戻る。取得されたN個のホログラムの全てが処理される(S212でYES)まで、ステップS204〜S212が繰り返される。N個のホログラムの全てが処理されると、ステップS216へ進み、N個の数値的に合焦された位相画像及びN個の数値的に合焦された振幅画像は、図3の処理フローのステップS120に戻される。
次に、図5〜図8は、物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法の原理を実験によって実証した結果を示す。本出願の上述した原理及び概念を実験によって実証するために、オイルに浸漬させた2.5ミクロンのビーズをサンプルとして使用し、図3及び図4を参照して上述した方法で複数のホログラフィック画像(ホログラム)を取得した。
図5は、物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法を実験によって実証した線形グレイスケールで表わされる画像を示す。図5に示す画像を提供した実証実験において、サンプルは、光学的に透明なオイルの中に浸漬された2.5μmのビーズを含む。ビーズは、Thermo Scientificから取得した(Duke Standards、カタログ番号4025A、Polymer Microspheres in Water)。オイルは、Olympusから取得した(Immersion Oil for Microscopy、商品番号AX9603、日本製)。図5の画像(a)、(b)及び(c)は、サンプルを、それぞれ、z=+36μm、0μm及び−36μmの間で光軸方向にシフトすることによって撮像したホログラムから再構成された位相画像である。サンプルが光学的に合焦点である場合、zは0μmに等しいと定義される。なお、図2A〜図2Cを参照するに、サンプルは、複数の位置i〜Nで撮像されてもよい。更に、図3及び図4を参照するに、サンプルが光学的に合焦されていない場合であっても、各位相画像は数値的に合焦可能である。従って、図5において、3つの位相画像の全てが数値的に合焦されるように、3つのケースの全てについて、数値的に合焦された位置はサンプルの位置と一致する。
電場位相は、ビーズとオイルとの屈折率差と、ビーズ高さとの積に等しいため、ベンダーの屈折率の仕様を用いて屈折率差を知ることができれば、電場位相画像を測定することによってビーズ高さ画像を間接的に測定することができる。図5において、カラーバーのスケールは、高さを示す。屈折率差が一定に保たれるため、高さにおけるノイズ除去は、電場位相におけるノイズ除去と同等である。実証結果とビーズの直径である既知の数とを直接比較することができるため、本発明の実証実験では、高さを用いる。しかしながら、実際に測定されたのは電場位相である。図5において、画像(a)の全体領域はホログラムH(x,y,+36μm)の位相再構成を表し、画像(b)の領域はホログラムH(x,y,0)の位相再構成を表し、画像(c)の領域はホログラムH(x,y,−36μm)の位相再構成を表す。画像(a)において、画像(a)の右上のコーナー(ボックスで囲まれている領域)は、ビーズを全く含まないサンプルの領域に対応する。画像(d)に示されるように、ビーズを含まないサンプルの領域を拡大することによって、位相画像の空間変化は、主に、スペックルノイズに起因することがわかる。更に詳細には、スペックルノイズパターンは、z位置によって変化することがわかる。換言すれば、サンプルのz位置が変化するにつれて、スペックルノイズパターンは、ランダムに変化する。スペックルノイズのz位置の依存性及びランダム性は、図5に示される拡大位相画像(d)、(e)及び(f)で観測されたスペックルノイズパターンの差異によって立証される。
位相画像が平均されると、スペックルノイズパターンも平均され、実質的に、低減される。詳細には、図5の画像(g)及び(h)は、画像(b)からそれぞれ取り出されたオイル中の1つのビーズ及び3つのビーズの拡大画像である。なお、拡大画像(g)及び(h)を観測する際、2つの拡大画像の背景はランダムなスペックルノイズパターンを示し、ビーズ画像の形状は、スペックルノイズが存在するために、完全な円形ではない。ビーズの画像は同一であるが、z位置が異なればスペックルノイズも異なるため、幾つかのz位置から取得された画像を平均することによって、ビーズ画像に対するスペックルノイズを効果的に低減できることがわかる。この注目に値する効果は、4つのホログラフィック画像、9つのホログラフィック画像、16のホログラフィック画像及び25のホログラフィック画像をそれぞれ平均することによって取得された位相再構成画像である図5の画像(i)、(j)、(k)及び(l)を解析することで更に明確に実証される。図5の各画像(i)、(j)、(k)及び(l)は、z位置のステップサイズを3μmとし、異なるz位置でそれぞれ撮像された4つのホログラフィック画像、9つのホログラフィック画像、16のホログラフィック画像及び25のホログラフィック画像を平均した結果である。最後に、図5の画像(m)及び(n)は、それぞれ、オイル中に分散された1つのビーズ及び3つのビーズの25の画像を平均した画像の拡大(ズーム)領域を示す。換言すれば、図5の画像(m)及び(n)は、図5の画像(l)に示される中央のボックス(1つのビーズ)及び下部のボックス(3つのビーズ)の拡大画像である。1つのビーズに対応する拡大画像(g)及び(m)と、3つのビーズに対応する拡大画像(h)及び(n)とを詳細に比較することによって、平均画像である画像(m)及び(n)に含まれるスペックルノイズは、平均前の対応する画像(g)及び(h)と比べて、それぞれ相当に低減され、画像(m)及び(n)の解像度は、画像(g)及び(h)よりも高いことが当業者には容易に理解されるだろう。
光軸方向にシフトされたホログラムを平均することの顕著な利点を更に例示するために、図6Aは、スペックルノイズを含む1つのホログラフィック画像から取得された位相画像及びその拡大領域を示し、図6Bは、複数のホログラフィック画像を平均することによって取得されたスペックルノイズを低減させた位相画像及びその拡大領域を示す。更に詳細には、図6Aは、図5の画像(b)に対応する画像300を示す。更に、図6Aにおいて、画像310、320及び330は、それぞれ、図5の画像(e)、画像(g)及び画像(h)に対応する。図6Aに示されるように、画像310は、画像300の右上のコーナーのボックス(ビーズを含まない)のズーム画像であり、画像320は、画像300の中央のボックス(1つのビーズ)のズーム画像であり、画像330は、画像300の下部のボックス(3つのビーズ)のズーム画像である。図6Aは、z=0μmに位置決めされたサンプルを撮像した1つのホログラムから再構成された位相画像に対応する。
図6Bは、図5の画像(l)に対応する画像400を示す。更に、図6Bにおいて、画像420及び430は、それぞれ、図5の画像(m)及び画像(n)に対応する。図6Bに示されるように、画像410は、画像400の左上のコーナーのボックス(ビーズを含まない)のズーム画像であり、画像420は、画像400の中央のボックス(1つのビーズ)のズーム画像であり、画像430は、画像400の下部のボックス(3つのビーズ)のズーム画像である。図6Bは、物体光束に光路に沿って、光軸方向に3ミクロンずつサンプルをシフトすることによって撮像された25の位相画像を平均することで取得された画像に対応する。
図6Aと図6Bとを比較すると、サンプルがz=0μmの位置にある場合(即ち、サンプルが光学的に合焦されている場合)に取得された画像300に存在するスペックルノイズは、サンプルを光軸方向にシフトさせて撮像した複数の画像を平均することによって取得された画像400に存在するスペックルノイズよりも非常に大きいことが明らかにわかる。換言すれば、図6A及び図6Bは、測定されたホログラフィック画像から再構成された電場画像を平均することによって取得される物体画像がビーズ画像形状(解像度)及び背景ノイズの低減の双方に関して優れていることを実証する。このような2つの改善が見られたのは、サンプルに上述の光軸方向シフトを適用することでスペックルノイズが低減されたためである。
図7は、本発明に係る位相画像のビーズなしの領域におけるスペックルノイズの高さ標準偏差を、平均された画像の数の関数として示す図である。詳細には、図7は、図6Aの画像310(右上のコーナーのボックスの内側の領域)及び図6Bの画像410(左上のコーナーのボックスの内側の領域)の高さ標準偏差を、平均された画像の数の関数として示す図である。上述した結果に加えて、平均される画像の数が増加するほど、位相画像のビーズを含まない領域におけるスペックルノイズの高さ標準偏差は減少することが図7から見て取れる。詳細には、図7に示されるように、平均されていない位相画像のビーズなしの領域におけるスペックルノイズの高さ標準偏差は、0.11μmよりも大きい。しかしながら、25の画像を平均することによって取得された位相画像のビーズなしの領域におけるスペックルノイズの高さ標準偏差は、0.08μmまで減少している。これらの結果は、平均される画像の数が増加するにつれて、スペックルノイズが指数関数的に減少することを実証している。
図8は、1つのビーズ画像の中心を通る強度プロファイルを、スペックルノイズを低減するために平均された画像の数の関数として示す特性図である。詳細には、図8は、例えば、図6Aの画像320又は図6Bの画像420の中央の1つのビーズの中心を通る高さプロファイルを、平均された画像の数の関数として示す。図7と同様に、平均される画像の数が増加するにつれて、スペックルノイズが低減され、更に重要な点として、ビーズ1つの画像の中心強度がより鮮明になることが図8から見て取れる。従って、図7及び図8の結果は、共に、光軸方向シフトを用いて測定されたホログラフィック画像から再構成される電場画像を平均することによって、スペックルノイズによる空間変化を減少できることを量的に実証する。
上述した説明では、ホログラフィック撮像技術のオフアクシス構成を説明した。更に、参照光束と物体光束とがなす角度が0ではないオフアクシスホログラフィの実施形態(図1に示される)を用いて、サンプルを光軸方向にシフトすることによって取得された複数の画像を平均することでスペックルノイズを効果的に低減でき、画像の解像度を大幅に向上できることが実験で実証された。しかしながら、本発明は、オフアクシス構成のみに限定されるものではない。実際に、参照光束と物体光束とが平行であるインライン構成の位相シフトホログラフィに本発明の適用範囲を広げることは容易である。詳細には、スペックルノイズは位置依存性を有するため、物体光束と参照光束がインラインで互いに平行である場合でも、サンプルの光軸方向シフトによって無相関スペックルノイズを含むホログラムを生成することができる。換言すれば、サンプルの光軸方向位置が変化するため、異なるホログラムから再構成された位相画像及び振幅画像のスペックルノイズの相関は失われる。従って、上述したように、検索され、数値的に合焦された位相画像及び数値的に合焦された振幅画像は依然として同一の空間分布を有するが、そのスペックルノイズパターンは互いに異なる。その結果、インライン構成が用いられる場合であっても、処理された位相画像及び振幅画像を平均することによって、スペックルノイズは低減され、サンプルの位相画像及び振幅画像の画質が改善される。実際には、位相シフトホログラフィ又はオフアクシスホログラフィのいずれかを用いて電場画像が再構成されるのであれば、光軸方向シフトの量が同じであれば同等の効果が得られるはずである。
更に、図1は、物体光束がサンプルを透過する(サンプルを通って進む)実施形態を示し、この特定の構成を用いて実証実験が実行されたが、当業者は、物体光束がサンプルから反射される実施形態にも上述の概念を容易に適用できると考えられる。
図9は、サンプルのホログラフィック画像を取得し、サンプルの画像に対してスペックルノイズ除去を実行する本発明の第2の実施形態に係る光学装置の構成を示す。図9に示される第2の実施形態の装置100は、実質的には、図1の第1の実施形態で説明した装置100と同様である。従って、第2の実施形態において、無用な繰り返しを避けるために不要な説明は省略され、関連する相違点のみが説明される。第2の実施形態において、物体光束BはサンプルSを透過せず、物体光束BはサンプルSの面から反射される。第1の実施形態及び第2の実施形態において、動作モード、ホログラフィック記録方法及びホログラムの再構成は変わらない。詳細には、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態では、サンプルSは物体光束Bの光軸(OA)に沿って移動され、対応するN個の異なるz位置で複数の(N個の)ホログラフィック画像(ホログラム)が記録される。注目に値する1つの相違点は、第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、図1のミラーM4が取り除かれ、その代わりに、サンプルSの面から反射された光を検出器20に向かって導くためのビームスプリッターBS3が用いられていることである。
反射モードでは、電場位相画像がサンプルSの表面形態、表面輪郭形状、表面の凹凸又は表面形状に対応するという利点が得られる。電場位相画像におけるノイズは、表面凹凸測定ノイズに変換される。従って、平均を実行するために無相関スペックルノイズを含む複数の電場位相画像を提供することによって、サンプルの表面の形態特徴を測定できるという利点が得られる。これにより、例えば、薄い波長板サンプル又は半導体基板の表面がある特定のパターンで覆われている場合であっても、そのようなパターンを示す特徴を高精度で測定することができる。従って、第1の実施形態(図1)の透過構成又は第2の実施形態(図9)の反射構成がスペックルノイズの低減に関して同一の利点をもたらすことは言うまでもない。
本明細書において説明される例の範囲内で多くの変形が可能であることが当業者には理解されるであろう。従って、特定の実施形態を参照して本発明の特徴を説明したが、添付の特許請求の範囲の内容を用いて、構造や機能を拡張することが可能であろう。

Claims (21)

  1. 物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法であって、
    前記物体を第1の位置に位置決めして前記物体を物体光束によって照射することと、
    前記第1の位置にある前記物体を照射する前記物体光束と前記物体を照射しない参照光束との干渉によって形成された第1のホログラフィック画像を記録することと、
    前記物体を前記第1の位置から前記第1の位置とは異なる第2の位置へ移動させて前記物体を前記物体光束によって照射することと、
    前記第2の位置にある前記物体を照射する前記物体光束と前記物体を照射しない前記参照光束との干渉によって形成された第2のホログラフィック画像を記録することと、
    前記第1のホログラフィック画像と前記第2のホログラフィック画像とを平均することによって物体画像を生成することと、
    を備え、
    前記物体を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させることは、前記物体を前記物体光束の光路に沿って光軸方向にシフトすることを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記第1のホログラフィック画像と前記第2のホログラフィック画像とを平均することによって前記物体画像を生成することは、
    前記第1の位置で記録された前記第1のホログラフィック画像から第1の電場画像を再構成し、前記第2の位置で記録された前記第2のホログラフィック画像から第2の電場画像を再構成することと、
    前記第1の電場画像と前記第2の電場画像とを平均することと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のホログラフィック画像から第1の再構成位相画像及び第1の再構成振幅画像を生成することと、
    前記第2のホログラフィック画像から第2の再構成位相画像及び第2の再構成振幅画像を生成することと、
    を更に備え、
    前記第1のホログラフィック画像と前記第2のホログラフィック画像とを平均することは、前記第1の再構成位相画像と前記第2の再構成位相画像とを平均し、且つ、前記第1の再構成振幅画像と前記第2の再構成振幅画像とを平均することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の再構成位相画像及び前記第1の再構成振幅画像が合焦点であるか否かを判定することを更に備え、
    前記第1の再構成位相画像及び前記第1の再構成振幅画像が合焦点ではない場合、前記物体画像を生成することは、前記第1の再構成位相画像及び前記第1の再構成振幅画像を数値的に合焦することを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記第2の再構成位相画像及び前記第2の再構成振幅画像が合焦点であるか否かを判定することを更に備え、
    前記第2の再構成位相画像及び前記第2の再構成振幅画像が合焦点ではない場合、前記物体画像を生成することは、前記第2の再構成位相画像及び前記第2の再構成振幅画像を数値的に合焦することを更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1の再構成位相画像と前記第2の再構成位相画像とを平均することは、前記数値的に合焦された第1の再構成位相画像と前記数値的に合焦された第2の再構成位相画像とを平均することを含み、
    前記第1の再構成振幅画像と前記第2の再構成振幅画像とを平均することは、前記数値的に合焦された第1の再構成振幅画像と前記数値的に合焦された第2の再構成振幅画像とを平均することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記物体光束の前記光路は、前記物体光束と平行な方向に延在し、前記物体光束は、前記物体を透過することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記物体光束の前記光路は、前記物体光束と平行な方向に延在し、前記物体光束は、前記物体の面から反射されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記第1のホログラフィック画像を記録する前に、前記物体を光学的な合焦点位置に位置決めすることを更に備え、
    前記光学的な合焦点位置は、前記第1の位置であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記第1のホログラフィック画像から第1の再構成位相画像及び第1の再構成振幅画像を生成することと、
    前記第2のホログラフィック画像から第1の再構成位相画像及び第2の再構成振幅画像を生成することと、
    を更に備え、
    前記物体画像を生成することは、前記第1の再構成位相画像と前記第2の再構成位相画像とを平均すること、及び、前記第1の再構成振幅画像と前記第2の再構成振幅画像とを平均することによって前記第1のホログラム及び前記第2のホログラムのスペックルノイズを低減することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記物体光束は、オフアクシスで前記参照光束と干渉することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記物体光束は、インラインで前記参照光束と干渉することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記物体光束及び前記参照光束は、コヒーレント光源から予め定められた波長で射出されたコヒーレント光を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記第1のホログラフィック画像と前記第2のホログラフィック画像とを平均することは、前記第1の位置で記録された前記第1のホログラフィック画像から再構成された第1の電場画像と前記第2の位置で記録された前記第2のホログラフィック画像から再構成された第2の電場画像との算術平均又は加重平均のいずれかを取得することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 物体の画像におけるスペックルノイズを低減する方法であって、
    コヒーレント放射源によって物体光束及び参照光束を生成することと、
    前記物体光束の光路に沿った第1の位置に前記物体を位置決めして前記第1の位置で前記物体を前記物体光束によって露光することと、
    前記第1の位置に位置決めされた前記物体により変調された前記物体光束と前記物体により変調されない前記参照光束との干渉によって形成された第1のホログラフィック画像を記録することと、
    前記物体光束の前記光路に沿って前記物体を前記第1の位置から前記第1の位置とは異なる第2の位置へ光軸方向に移動させて前記第2の位置で前記物体を前記物体光束によって露光することと、
    前記第2の位置に位置決めされた前記物体により変調された前記物体光束と前記物体により変調されない前記参照光束との干渉によって形成された第2のホログラフィック画像を記録することと、
    前記第1の位置で記録された前記第1のホログラフィック画像から第1の電場画像を再構成し、前記第2の位置で記録された前記第2のホログラフィック画像から第2の電場画像を再構成することと、
    前記第1の電場画像と前記第2の電場画像とを平均することによって物体画像を生成することと、
    を備え、
    前記物体画像を生成することは、前記第1の電場画像又は前記第2の電場画像のうち少なくとも一方の画像の数値的なフォーカシングを実行し、前記第1の電場画像と前記第2の電場画像との算術平均又は加重平均のいずれかを取得することを含むことを特徴とする方法。
  16. 物体の画像を記録し、前記物体の前記画像におけるスペックルノイズを低減する装置であって、
    放射光束を生成する放射源と、
    前記放射光束を物体光束及び参照光束に分割する干渉計と、
    前記物体光束の光路に沿って前記物体の位置を光軸方向にシフトすることによって、前記物体を前記物体光束の前記光路に沿った複数の光軸方向位置へ移動させる可動ホルダと、
    前記物体により変調された前記物体光束と前記物体により変調されない前記参照光束との干渉によって前記複数の光軸方向位置のうち対応する1つの位置で形成される複数のホログラムを検出する放射検出器と、
    プロセッサを有し、前記ホログラムが検出された前記複数の光軸方向位置に対応して前記複数のホログラムを記憶するコンピュータと、
    を備え、
    前記プロセッサは、前記複数の記憶されたホログラムから複数の電場画像を再構成し、前記複数の再構成電場画像を平均することによって出力画像を生成することを特徴とする装置。
  17. 前記複数の再構成電場画像を平均することによって前記出力画像を生成するために、前記プロセッサは、更に、前記複数の再構成電場画像のうち少なくとも1つの画像に対して数値的なフォーカシングを実行することを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 前記プロセッサは、更に、前記再構成電場画像のうち少なくとも1つの画像が光学的に合焦点であるか否かを判定し、
    前記再構成電場画像のうち少なくとも1つの画像が光学的に合焦点ではない場合、前記プロセッサは、前記複数の再構成電場画像の各々が数値的に合焦されるか又は光学的に合焦されるように数値的なフォーカシングを実行することを特徴とする請求項16に記載の装置。
  19. 前記再構成電場画像の各々は、振幅電場画像及び位相電場画像を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
  20. 前記物体光束の前記光路の少なくとも一部は、デジタルホログラフィック顕微鏡の光学系に対応することを特徴とする請求項16に記載の装置。
  21. 前記複数の再構成電場画像を平均することは、前記複数の再構成電場画像の算術平均又は加重平均のいずれかを取得することを含み、
    前記複数の再構成電場画像のうち予め定められた位置で記録されたホログラムから取得された1つの電場画像は、最大の重みを与えられることを特徴とする請求項16に記載の装置。
JP2012272424A 2011-12-13 2012-12-13 サンプルの光軸方向シフトに基づくスペックルノイズ除去 Pending JP2013178484A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13/324,845 2011-12-13
US13/324,845 US8687253B2 (en) 2011-12-13 2011-12-13 Speckle noise reduction based on longitudinal shift of sample

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013178484A true JP2013178484A (ja) 2013-09-09

Family

ID=48571745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012272424A Pending JP2013178484A (ja) 2011-12-13 2012-12-13 サンプルの光軸方向シフトに基づくスペックルノイズ除去

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8687253B2 (ja)
JP (1) JP2013178484A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9599960B2 (en) 2013-12-19 2017-03-21 Canon Kabushiki Kaisha Digital holography three-dimensional imaging apparatus and digital holography three-dimensional imaging method
WO2023042339A1 (ja) * 2021-09-16 2023-03-23 大塚電子株式会社 光学測定システムおよび光学測定方法

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8848200B2 (en) * 2011-10-05 2014-09-30 Daniel Feldkhun Systems and methods for suppressing coherent structured illumination artifacts
TWI475253B (zh) * 2012-05-04 2015-03-01 Univ Nat Chiao Tung 微型顯微鏡及其光學元件的製作方法
US9176054B2 (en) * 2012-06-07 2015-11-03 Canon Kabushiki Kaisha System for tomographic imaging using coherent light that has a random phase distribution
WO2014050141A1 (ja) * 2012-09-27 2014-04-03 国立大学法人北海道大学 光位相測定方法、光位相測定装置および光通信装置
JP6455829B2 (ja) * 2013-04-01 2019-01-23 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
ES2534960B1 (es) 2013-10-30 2016-02-09 Universitat De València Microscopio, método y programa de ordenador para la obtención de imágenes cuantitativas de fase por medio de microscopía holográfica digital, y kit para adaptar un microscopio óptico
EP3175302B1 (en) 2014-08-01 2021-12-29 The Regents of the University of California Device and method for iterative phase recovery based on pixel super-resolved on-chip holography
KR102421736B1 (ko) 2015-05-01 2022-07-15 삼성전자주식회사 향상된 화질을 제공하는 홀로그래픽 디스플레이 장치 및 홀로그래픽 디스플레이 방법
CN110383044A (zh) * 2017-03-03 2019-10-25 株式会社岛津制作所 细胞观察装置
WO2018237239A1 (en) * 2017-06-23 2018-12-27 Texas Tech University System METHOD AND DEVICE FOR HIGH-PERFORMANCE, LABEL-FREE HOLOGRAPHIC SCREENING AND TUMOR CELL ENUMERATION IN BLOOD
EP3992609B1 (en) 2019-06-28 2024-04-17 FUJIFILM Corporation Image processing apparatus, evaluation system, recording medium and image processing method
JP7260426B2 (ja) 2019-07-11 2023-04-18 株式会社トプコン 光コヒーレンストモグラフィ装置、その制御方法、光計測方法、プログラム、及び記憶媒体
EP3855390B1 (de) * 2020-01-24 2023-04-26 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zum erzeugen einer information aus mindestens einem kamerabild
EP3922977B1 (en) * 2020-06-08 2024-08-07 Universität für Bodenkultur Wien Method for determining a property of a particle in a medium

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5299035A (en) * 1992-03-25 1994-03-29 University Of Michigan Holographic imaging through scattering media
US7127109B1 (en) * 1999-09-27 2006-10-24 University Of South Florida Digital interference holographic microscope and methods
EP1631788B1 (en) * 2003-05-16 2007-03-14 Universite Libre De Bruxelles Digital holographic microscope for 3d imaging and process using it
US20090284748A1 (en) * 2007-02-13 2009-11-19 Paul Melman Speckle Noise Reduction in Coherent Imaging Systems
US20090040527A1 (en) * 2007-07-20 2009-02-12 Paul Dan Popescu Method and apparatus for speckle noise reduction in electromagnetic interference detection
WO2010096634A1 (en) 2009-02-23 2010-08-26 Dimensional Photonics International, Inc. Speckle noise reduction for a coherent illumination imaging system
US20120162733A1 (en) * 2009-06-26 2012-06-28 Consiglio Nazionale Delle Ricerche Method for controlling depth-of-focus in 3d image reconstructions, in particular for synthesizing three-dimensional dynamic scene for three-dimensional holography display, and holographic apparatus utilizing such a method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9599960B2 (en) 2013-12-19 2017-03-21 Canon Kabushiki Kaisha Digital holography three-dimensional imaging apparatus and digital holography three-dimensional imaging method
WO2023042339A1 (ja) * 2021-09-16 2023-03-23 大塚電子株式会社 光学測定システムおよび光学測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20130148182A1 (en) 2013-06-13
US8687253B2 (en) 2014-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013178484A (ja) サンプルの光軸方向シフトに基づくスペックルノイズ除去
Zuo et al. High-resolution transport-of-intensity quantitative phase microscopy with annular illumination
Kuś et al. Holographic tomography: hardware and software solutions for 3D quantitative biomedical imaging
JP5170084B2 (ja) 3次元顕微鏡および3次元画像取得方法
US7649160B2 (en) Wave front sensing method and apparatus
JP6559555B2 (ja) 光計測方法および装置
JP4772961B2 (ja) ディジタル・ホログラムを数値的に再構成することにより、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法
EP2553513B1 (en) Complex index refraction tomography with improved resolution
JP6798625B2 (ja) 定量位相画像生成方法、定量位相画像生成装置およびプログラム
JP6312419B2 (ja) デジタルホログラフィ3次元撮像装置および撮像方法
US20110075928A1 (en) High-resolution, common-path interferometric imaging systems and methods
US9915919B2 (en) Microscope, method and computer program for obtaining quantitative phase images by means of digital holographic microscopy
Schürmann et al. Refractive index measurements of single, spherical cells using digital holographic microscopy
CN114965470B (zh) 一种基于非干涉合成孔径的光强传输衍射层析显微成像方法
US9404857B2 (en) White light diffraction tomography of unlabeled live cells
US9052180B2 (en) Spatial light interference tomography
Strasser et al. Direct measurement of individual optical forces in ensembles of trapped particles
Goy et al. Multiple contrast metrics from the measurements of a digital confocal microscope
JP2023531715A (ja) ホログラフィック画像化システムのためのフォーカス調整方法
Martínez et al. Metrological characterization of different methods for recovering the optically sectioned image by means of structured light
Pan et al. Digital holographic microtomography for geometric parameter measurement of optical fiber
Chaumet et al. Quantitative phase microscopies: accuracy comparison
Zeng et al. Characteristics analysis of digital image‐plane holographic microscopy
Krauze et al. Enhanced QPI functionality by combining OCT and ODT methods
Dohet-Eraly et al. Partial spatial coherence illumination in digital holographic microscopy: quantitative analysis of the resulting noise reduction