JP2013175945A - Head-mounted device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、頭部装着装置に関するものである。 The present invention relates to a head-mounted device.
ユーザーの頭部に装着し、表示部に表示される画像を観察させるヘッドマウントディスプレイ装置が知られている。 2. Description of the Related Art Head mounted display devices are known that are mounted on a user's head and allow an image displayed on a display unit to be observed.
特許文献1記載のヘッドマウントディスプレイは、1本のヘッドバンドを用いてユーザーの頭部に装着する構成であった。かかる構成では、右眼と左眼を切り替えて使用する機構を採用しやすい反面、頭を動かしたときにヘッドマウントディスプレイの位置がずれたり、外れたりしやすかった。
The head mounted display described in
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、機能性と装着時の安定性に優れた頭部装着装置を提供することを目的の一つとする。 The present invention has been made in view of the above problems of the prior art, and an object of the present invention is to provide a head-mounted device that is excellent in functionality and stability during mounting.
第1の態様は、ユーザーの頭部を挟持する一対の装着部材と、前記一対の装着部材を連結し、ユーザーの頭頂部近傍に装着される弧状の第1ヘッドバンドと、前記一対の装着部材又は前記第1ヘッドバンドに接続され、前記第1ヘッドバンドよりも後頭部側に装着される弧状の第2ヘッドバンドと、前記一対の装着部材の一方の近傍に設けられた表示部と、を有し、前記一対の装着部材同士が対向する方向を基準軸としたときに、前記第2ヘッドバンドの自重による前記基準軸回りの回転モーメントが、前記第1ヘッドバンドの自重による基準軸回りの回転モーメントよりも大きい、頭部装着装置である。 The first aspect includes a pair of mounting members that sandwich a user's head, an arc-shaped first headband that connects the pair of mounting members and is mounted near the top of the user's head, and the pair of mounting members Alternatively, an arc-shaped second headband connected to the first headband and attached to the back of the head from the first headband, and a display unit provided in the vicinity of one of the pair of mounting members is provided. When the direction in which the pair of mounting members face each other is a reference axis, the rotational moment around the reference axis due to the weight of the second headband is the rotation around the reference axis due to the weight of the first headband. It is a head-mounted device that is larger than the moment.
本発明によれば、機能性と装着時の安定性に優れた頭部装着装置が提供される。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the head mounting apparatus excellent in functionality and stability at the time of mounting | wearing is provided.
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、必要に応じてXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings, but the present invention is not limited thereto. In the following description, an XYZ orthogonal coordinate system is set as necessary, and the positional relationship of each part will be described with reference to this XYZ orthogonal coordinate system. A predetermined direction in the horizontal plane is defined as an X-axis direction, a direction orthogonal to the X-axis direction in the horizontal plane is defined as a Y-axis direction, and a direction orthogonal to each of the X-axis direction and the Y-axis direction (that is, a vertical direction) is defined as a Z-axis direction. Further, the rotation (inclination) directions around the X axis, Y axis, and Z axis are the θX, θY, and θZ directions, respectively.
図1は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイの斜視図である。図2は、ヘッドマウントディスプレイを背面側から見た斜視図である。図3は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイの装着形態を示す図である。 FIG. 1 is a perspective view of the head mounted display of the present embodiment. FIG. 2 is a perspective view of the head mounted display as viewed from the back side. FIG. 3 is a diagram showing a mounting form of the head mounted display of the present embodiment.
ヘッドマウントディスプレイ(頭部装着装置)1は、ディスプレイ本体20と、ユーザーの頭部に装着されディスプレイ本体20を支持するヘッドバンド40と、を備えた単眼式のヘッドマウントディスプレイである。本実施形態のヘッドマウントディスプレイ1は、図3に示すように、両眼どちらでも使用可能である。図3(A)には、ユーザーが右眼で表示部60を見ている状態、図3(B)には左眼で見ている状態が示されている。また図2に示すように、ディスプレイ本体20とヘッドバンド40とは、連結ピン41を介して着脱可能に構成されている。
なお、図1及び図2では、ディスプレイ本体20の長手方向をY軸方向、ヘッドバンド40がユーザーの頭部を挟持する方向をX軸方向としている。
The head mounted display (head mounted device) 1 is a monocular head mounted display including a display
1 and 2, the longitudinal direction of the display
以下、ヘッドマウントディスプレイ1の各部の構成について詳細に説明する。
ディスプレイ本体20は、主要回路を内蔵するとともに操作部や各種インターフェースを備えた装置本体部21と、装置本体部21の先端に連結された表示部60とを有する。
Hereinafter, the configuration of each part of the head mounted
The display
装置本体部21は、概略板状の筐体21Aを有する。本実施形態では、装置本体部21においてヘッドバンド40との接続部が設けられている側の端部(+Y側の端部)を基端部とし、この基端部と反対側の端部(−Y側の端部)を先端部とする。また、装置本体部21をヘッドバンド40に装着した状態で、装置本体部21のヘッドバンド40側(+X側)を内側、ヘッドバンド40と反対側(−X側)を外側とする。
The apparatus
装置本体部21の外面には、図1に示すように、メインスイッチ28と、タッチスイッチ34と、集音マイク24とが、筐体21Aの長手方向に沿って配置されている。
メインスイッチ28はディスプレイ本体20の電源のオンオフ操作を行うスイッチである。タッチスイッチ34は、表面に手指等で触れることによりヘッドマウントディスプレイ1の各種操作を行うことができるタッチパネルである。集音マイク24は、環境音を収集する外部マイクである。
As shown in FIG. 1, a
The
装置本体部21内面の基端部側に、図2に示すように、耳元スピーカー23と、オーディオコネクター26と、連結孔31を有するヘッドバンドヒンジ32とが設けられている。装置本体部21内面の中央部に心拍数センサー137が設けられている。装置本体部21の内側面の先端部には通話マイク37が設けられている。
As shown in FIG. 2, an
耳元スピーカー23は、ユーザーの耳の近傍に配置される。耳元スピーカー23からユーザーに音声情報が伝えられる。オーディオコネクター26は、例えば図7に示すイヤホンが接続される音声入出力端子である。ヘッドバンドヒンジ32はヘッドバンド40とのジョイント部である。通話マイク37にはユーザーの音声が入力される。
The
心拍数センサー137は、ユーザーの顔の表面に接触させることでユーザーの心拍数を測定するセンサーである。心拍数センサー137は、発光ダイオード等を備えた発光部と、ユーザーの皮膚内部で反射した光を検知する受光部とを有する。心拍数センサー137は、血流の変化による反射光量の変化を検出することで心拍数をカウントする。心拍数センサー137はユーザーの目の近くに配置されるが、発光部から赤外域の光を射出させる構成とすればユーザーにまぶしさを感じさせることはない。
The
装置本体部21の基端部側の側端面には、USBコネクター25と、操作スイッチ30と、ビデオコネクター27とが設けられている。
USBコネクター25はUSB(Universal Serial Bus)デバイスの接続端子である。本実施形態では、例えば図6に示すリモコン(リモートコントローラー)14が接続される。
操作スイッチ30は、例えばトラックボールやスティックなどのポインティングデバイスである。操作スイッチ30は表示部60に表示される画面に正対するように設けられている。これにより、操作スイッチ30における操作の左右方向と、上記画面の左右方向とが一致するので、ユーザーは画面を見ながら直感的に操作スイッチ30を操作することが可能である。
ビデオコネクター27は映像入出力端子である。
A
The
The
The
図4は、ディスプレイ本体20の水平断面図である。
図4に示すように、装置本体部21には、筐体21Aの長手方向に沿って延びる板状の回路基板29と、バッテリー33とが内蔵されている。回路基板29には、図示略の制御回路、電源回路等が実装されており、図示略の配線を介してディスプレイ本体20の各部と電気的に接続されている。
FIG. 4 is a horizontal sectional view of the
As shown in FIG. 4, the
装置本体部21の外面に露出するタッチスイッチ34の内側には、液晶パネルからなる表示パネル36と、バックライト35とが配置されている。本実施形態では、表示パネル36の表示画像がタッチスイッチ34を透過して表示される。表示パネル36及びバックライト35を、有機ELパネルや電気泳動パネルとしてもよい。
A
ヘッドバンドヒンジ32は、筐体21Aに設けられた凹曲面状の収容部32aと、収容部32aに嵌合された球状部32bとからなるボールジョイントである。球状部32bは、球面状の側面部と、この側面部を挟むように互いに平行に形成された2つの平面部を有する。2つの平面部を垂直に貫くように連結孔31が形成されている。連結孔31は軸方向視で六角形状に形成されている。連結孔31にヘッドバンド40の連結ピン41が挿入されることによりディスプレイ本体20とヘッドバンド40とが連結される。
The
ヘッドバンドヒンジ32を備えていることで、ディスプレイ本体20は、図1に示したA方向(ヘッドバンドヒンジ32を中心とするX軸回り)に回動させることができる。本実施形態において、ディスプレイ本体20の回転可能範囲は270°程度とされる。このX軸回りの回転動作により、図3(A)に示す右眼で画像を観察する形態と、図3(B)に示す左眼で画像を観察する形態との切替機能が実現される。
By providing the
またヘッドバンドヒンジ32はボールジョイントであるため、ディスプレイ本体20は図1に示すB方向(ヘッドバンドヒンジ32を中心とするZ軸回り)に揺動させることもできる。この揺動操作により、ディスプレイ本体20のユーザーの目や耳に対する位置を調整することができる。
Further, since the
ヘッドバンドヒンジ32近傍の心拍数センサー137は、装置本体部21の内面から突出するように設けられ、ヘッドマウントディスプレイ1の装着時にユーザーの顔の表面に当接可能とされている。バッテリー33は充電電池、使い捨て電池のいずれであってもよい。
The
表示部60は、図1及び図2に示すように、装置本体部21の先端部に連結されている。本実施形態において、表示部60のヘッドバンド40側を内側、ヘッドバンド40と反対側を外側とする。表示部60は、上面視(Z軸視)において湾曲した形状を有するアーム部材であり、装置本体部21との連結部から先端側へ向かうに従って内側へ湾曲する形状を有する。表示部60の内面に、ファインダー開口部67が設けられている。表示部60の外面には、カメラ64が設けられている。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
図4に示すように、表示部60は、ディスプレイヒンジ61を介して装置本体部21と連結されている。ディスプレイヒンジ61は、表示部60の筐体60Aに形成された凹曲面状の収容部61aと、装置本体部21に形成され収容部61aに嵌合された球状部61bとからなるボールジョイントである。
As shown in FIG. 4, the
装置本体部21の球状部61bは、装置本体部21の外面先端部に形成された筐体21Aの長手方向に対して斜めに延びる傾斜面に、この傾斜面の法線方向(図4のY’軸方向)に突出するようにして設けられている。
The
表示部60は、ディスプレイヒンジ61の球状部61bに対してY’軸回りに自由に回転させることができる。これにより、図4(A)に示す視聴可能状態から表示部60を回転させることで、図4(B)に示す収容状態に移行することができる。本実施形態では、ディスプレイヒンジ61が装置本体部21の上記傾斜面に設けられており、表示部60が内側に湾曲した形状を有している。これにより、図4(B)に示す収容状態において、表示部60は装置本体部21の外面に沿うように配置される。
The
また、ディスプレイヒンジ61がボールジョイントであることから、表示部60は、Y’軸回りの回転面に対して直交する方向(概ねX’軸に沿う方向)の揺動も可能である。この揺動動作により、ユーザーによるファインダー開口部67の位置調整が容易になる。表示部60と装置本体部21との間隔を大きくすれば、表示部60の揺動幅を大きくすることができる。
In addition, since the
ディスプレイヒンジ61の球状部61bには、球状部61bを高さ方向(Y’軸方向)に貫通する貫通孔61cが形成されている。貫通孔61cを介して、表示部60の内部と装置本体部21の内部とが連通されている。貫通孔61cには不図示のケーブルが挿通される。挿通されたケーブルを介して回路基板29と表示部60の各部とが電気的に接続される。
The
表示部60の内部には、バックライト62と、表示パネル63と、カメラ64と、プリズム65と、反射ミラー66と、前方ライト68と、前方スピーカー70と、結像レンズ71と、撮像素子72とが設けられている。
Inside the
プリズム65は、上面視(Z軸視)で略三角形状の第1プリズム65aと第2プリズム65bとを互いの面で貼り合わせた構成を有する。この貼り合わせ面以外の第1プリズム65aの他の二面のうち、一方の面に対向する位置に、液晶パネルからなる表示パネル63が設けられている。表示パネル63の背面に表示パネル63を透過照明するバックライト62が配置されている。第1プリズム65aの他方の面に対向する位置に反射ミラー66が配置されている。反射ミラー66は、ファインダー開口部67のほぼ正面に位置する。
The
第2プリズム65bの貼り合わせ面以外の他の二面のうち、一方の面はファインダー開口部67に配置されたファインダー接眼面である。第2プリズム65bの他方の面に対向する位置には結像レンズ71を介して撮像素子72が対向配置されている。
Of the two surfaces other than the bonding surface of the
表示部60において、表示パネル63に表示された画像は、第1プリズム65a、反射ミラー66、第2プリズム65bを介してファインダー開口部67から射出され、ユーザーに観察される。また、ファインダー開口部67を見ているユーザーの目元は、第2プリズム65b及び結像レンズ71を介して撮像素子72上に結像される。撮像素子72を介して取得された目元の画像は、ユーザーの視線の方向や瞬き、表情の解析に用いられる。バックライト62は、撮像素子72による目元撮影の照明装置としても利用される。
In the
カメラ64は、例えば500万画素〜1000万画素の撮像素子を有し、オートフォーカス動作が可能に構成される。
本実施形態の場合、カメラ64の撮影方向は、ユーザーの視線方向と一致するように設定される。撮影方向と視線方向との調整は、機械的に行ってもよく、画像処理により行ってもよい。例えば、カメラ64を広角の映像を取得可能に構成し、ユーザーの目元画像から取得した視線方向の情報に基づいて、電気的に捕らえた映像の一部を、視線方向の映像として抜き出して表示パネル63に表示させる。これにより、カメラ64に調整機構を設けることなくユーザー正面の映像の撮影、表示が可能となる。
The
In the case of this embodiment, the shooting direction of the
前方ライト68は、例えばLEDライトである。前方ライト68は、赤、緑、青の各色の発光素子を有し、任意の色を任意のタイミングで発光させることが可能に構成してもよい。前方ライト68は、発光色や発光タイミングにより外部に対して情報を表示する装置として用いてもよく、カメラ64で撮影する際の照明装置として用いてもよい。
The
また図4では図示を省略したが、本実施形態に係る表示部60にはレーザー発信器が設けられている。レーザー発信器は、例えば前方ライト68の近傍に設けることができる。レーザー発信器から射出される例えば赤色レーザー光を前方に照射することで、レーザー光によるポインティング(指標の表示)が可能である。
Although not shown in FIG. 4, the
次に、ヘッドバンド40について、図2及び図5を参照しつつ説明する。図5は、ヘッドバンド40に設けられた回動機構の分解斜視図である。
ヘッドバンド40は、図2に示すように、ユーザーの頭部を挟持する一対のヘッドパット(装着部材)46、47と、第1ヘッドバンド43と、第2ヘッドバンド44と、回動機構56、57とを備えている。
Next, the
As shown in FIG. 2, the
第1ヘッドバンド43は、全体として円弧状を成す弾性部材である。第1ヘッドバンド43の頂部に、第1ヘッドバンド43を折り曲げるためのジョイント部43aが設けられている。第1ヘッドバンド43の両端には、回動機構56、57を構成する軸受部43b、43cがそれぞれ設けられている。軸受部43b、43cよりもさらにバンド先端側に、ヘッドパット46、47が接続される軸受部43d、43eが設けられている。
The
第2ヘッドバンド44は、全体として円弧状を成す弾性部材である。第2ヘッドバンド44の頂部には、第2ヘッドバンド44を折り曲げるためのジョイント部44aが設けられている。第2ヘッドバンド44の両端には、それぞれ回動機構56、57を構成する軸部材44b、44cが設けられている。
The
また本実施形態において、第2ヘッドバンド44は、ステンレス等の金属からなるバネ部材48の表面を樹脂等の柔軟な材料で被覆した構成を有する。この第2ヘッドバンド44のバネ部材48においてユーザーの頭部を挟持するバネ力を発生させる。また第2ヘッドバンド44は第1ヘッドバンド43と比較して広い幅に形成されている。ジョイント部44aの形成部分は他のバンド部分よりもさらに広く形成された標章表示部49とされている。標章表示部49には、シールや印刷により製品タグ等が付される。なお、第2ヘッドバンド44の全体を金属で形成してもよい。
In the present embodiment, the
ヘッドパット46は、板状の支持板46aと、支持板46aの一面側に設けられた断面アーチ状の弾性部材46bとを有する。支持板46aの弾性部材46bと反対側の面に、当該面に垂直な姿勢で概略六角柱状の連結ピン41が立設されている。連結ピン41は、第1ヘッドバンド43の一方の先端に設けられた軸受部43dに軸支されている。これにより、ヘッドパット46は連結ピン41回りに回転可能である。
The
ヘッドパット47は、板状の支持板47aと、支持板47aの一方の面に設けられた断面アーチ状の弾性部材47bとを有する。支持板47aの弾性部材47bと反対側の面には、軸部材47c(図2)が設けられている。軸部材47cは、第1ヘッドバンド43の先端に設けられた軸受部43eに軸支されている。これにより、ヘッドパット47は、軸部材47c回りに回転可能である。
The
回動機構56は、第1ヘッドバンド43の軸受部43bと、第2ヘッドバンド44の軸部材44bと、コイルバネ50と、ワッシャー51と、ボルト52とを備えている。
The
第1ヘッドバンド43の軸受部43bの外側面には、軸受部43bの貫通孔56aを挟んだ両側に、扇状の突起部56b、56cが形成されている。本実施形態の場合、2つの突起部56b、56cは、第1ヘッドバンド43を鉛直姿勢(図1のX方向視において第1ヘッドバンド43が鉛直方向の上下に延びている姿勢)に保持したときに、水平方向に並ぶ位置に形成されている。
On the outer surface of the bearing
第2ヘッドバンド44の軸部材44bの内側面には、当該面に垂直に立設された円柱状の挿通軸部56dと、挿通軸部56dを径方向に挟み込むように配置された2つの突起部56eとが設けられている。挿通軸部56dの先端面には、ボルト52が螺合される図示略の雌ねじ部が形成されている。図5では、突起部56eは1つのみ示されているが、挿通軸部56dを挟んだ反対側にも形成されている。2つの突起部56eは、第2ヘッドバンド44を鉛直姿勢に保持したときに、水平方向に並ぶ位置に形成されている。
On the inner side surface of the
回動機構56において、軸部材44bの挿通軸部56dは軸受部43bの貫通孔56aに挿通されている。軸受部43bの内側面には、コイルバネ50とワッシャー51とがこの順に配置されている。コイルバネ50とワッシャー51とを挟み込んだ状態でボルト52が挿通軸部56dに螺合されている。上記構成により、軸部材44bと軸受部43bとが回動自在に接続されている。またコイルバネ50により軸部材44bを軸受部43bに押圧する付勢力が作用する。
In the
本実施形態において、回動機構56は、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43から離す方向へ付勢する付勢機構として機能する。回動機構56において、軸受部43bの突起部56b、56cは、軸部材44bの突起部56eと対向する位置に形成されている。また、軸受部43bはコイルバネ50により軸部材44bに押圧されている。この押圧力によって突起部56eが、突起部56b、56c上を摺動することで、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43から離間させる方向にモーメントが発生する。
In the present embodiment, the
上記のモーメントは、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44とが重なる位置付近において、突起部56eと突起部56b、56cが互いの頂点に乗り上げた状態で一旦ゼロになる。そして、この頂点に乗り上げた状態から第2ヘッドバンド44の軸部材44bが少しでも回転すると、その回転方向に軸部材44bをさらに回転させようとする力が作用する。すなわち、回動機構56は、いわゆるトグルタイプのバネ構造を備えている。これにより、第2ヘッドバンド44を、第1ヘッドバンド43の前後方向(図2のC方向)のいずれに移動させたときにも、同等の付勢力が作用する構成となる。
The moment is once zero in the vicinity of the position where the
一方、回動機構57は、第1ヘッドバンド43の軸受部43cと、第2ヘッドバンド44の軸部材44cと、スナップリング53と、を備えている。
On the other hand, the
軸受部43cの外側面には、平面視で概略扇形の突起部57bが形成されている。突起部57bは、第1ヘッドバンド43を鉛直姿勢に保持したときに、貫通孔57aの鉛直上方に配置される位置に形成されている。軸部材44cの内側面には、当該面に垂直に立設された挿通軸57cと、挿通軸57cと同軸の半円状に形成された突起部からなる制止部57dと、が設けられている。
On the outer surface of the bearing
回動機構57において、軸部材44cの挿通軸57cは軸受部43cの貫通孔57aに挿通されている。軸受部43cの内側において挿通軸57cの先端にスナップリング53が嵌合されている。これにより、軸部材44cと軸受部43cとが回動自在に接続されている。
In the
回動機構57は、第2ヘッドバンド44の回転角度を規制する規制機構として機能する。回動機構57において、軸受部43cの突起部57bは、軸部材44cの内側面のうち、制止部57dが形成されていない領域に配置される。これにより、第2ヘッドバンド44が所定角度まで傾くと、突起部57bの側面(貫通孔57aの径方向に平行な面)が、軸部材44cの制止部57dの側面(挿通軸57cの径方向に平行な面)に突き当てられ、第2ヘッドバンド44のそれ以上の移動が制止される。この制止部57dによる制止動作は、第2ヘッドバンド44が第1ヘッドバンド43の前後方向(C方向)のどちらに移動しても機能する。つまり、制止部57dにより、第2ヘッドバンド44の回転角度が、所定の角度以下になるように制限される。
The
以上の構成により、第2ヘッドバンド44は、回動機構56によって第1ヘッドバンド43から離れる方向に回動付勢される一方、回動機構57によって第1ヘッドバンド43に対して所定角度以内の範囲に回動規制される。これにより、第2ヘッドバンド44は第1ヘッドバンド43に対して所定の角度となるように保持される。したがって、回動機構56、57は、ヘッドバンド40における角度保持機構として機能する。
With the above configuration, the
図6は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイに付属のリモコンを示す斜視図である。
リモコン140は、筐体14Aと、タッチパッド141と、操作スイッチ147と、USBコネクター142と、インジケーター143a、143b、143cと、取付クリップ144と、インジケータースイッチ150と、を備えている。
FIG. 6 is a perspective view showing a remote controller attached to the head mounted display of this embodiment.
The
リモコン140は、USBケーブル148の一方の端子をUSBコネクター142に接続し、他方の端子を装置本体部21のUSBコネクター25に接続することで、装置本体部21と電気的に接続される。USBケーブル148としては市販のUSBケーブルを用いることができる。本実施形態の場合、USBケーブル148の途中に複数のクリップ149が設けられている。複数のクリップ149は、例えばUSBケーブル148を第2ヘッドバンド44に沿わせた状態で固定するために用いることができる。
The
リモコン140には、ディスプレイ本体20や他の電子機器と無線通信を行うための通信回路が内蔵されている。通信回路の通信方式としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、赤外線通信、UWB(Ultra Wide Band)、Transfer Jetなどを用いることができる。かかる通信回路により、USBケーブル148を接続していなくてもディスプレイ本体20との通信が可能である。
The
リモコン140には、Gセンサーや加速度センサー、方位センサーが内蔵されていてもよい。これらのセンサーで検出した情報についても、上記した通信回路を介してディスプレイ本体20へ通信可能である。
The
タッチパッド141は筐体14Aの一方の主面に設けられている。タッチパッド141は、ユーザーがタッチすることによりディスプレイ本体20を操作するための操作部である。タッチパッド141の背面側の筐体14A内部には、装置本体部21のタッチスイッチ34と同様に表示パネルやバックライトが設けられていてもよい。
The
操作スイッチ147は、リモコン140やディスプレイ本体20を手動操作するためのスイッチである。操作スイッチ147は、必要に応じて設けられていればよい。筐体14Aの側面に設けられたインジケータースイッチ150は、インジケーター143a〜143cを利用した所定動作を行わせるためのスイッチである。
The
USBコネクター142は、装置本体部21との接続のほか、リモコン140が充電式のバッテリーを内蔵している場合にはリモコン140の充電端子や、PCとの接続にも用いられる。
またリモコン140がバッテリーを内蔵している場合には、装置本体部21への給電端子として用いることもできる。リモコン140のバッテリーを補助電源として使用可能にすることで、装置本体部21のバッテリー容量を小さくでき、装置本体部21を小型軽量化することができる。
The
When the
インジケーター143a、143b、143cは、タッチパッド141の周囲に配置されている。本実施形態では、タッチパッド141の一辺に沿う位置にインジケーター143aが配置され、インジケーター143aに対してタッチパッド141を挟んだ反対側にインジケーター143bとインジケーター143cとが配置されている。
インジケーター143a〜143cはLED等の発光素子を備えている。本実施形態では、インジケーター143aは緑色の発光素子、インジケーター143bはオレンジ色の発光素子、インジケーター143cは青色の発光素子をそれぞれ備えている。これらの発光素子は制御されたタイミングでパターン発光可能に構成されている。インジケーター143a〜143cの上記パターン発光は、筐体14A側面のインジケータースイッチ150を操作することでオンオフすることができる。
The
インジケーター143a〜143cのパターン発光は、例えばリモコン140の状態(例えばリモコン140の上下左右の傾き状態)を示すものである。かかるパターン発光を装置本体部21のカメラ64で撮影し、取得した画像を解析することにより、リモコン140の状態を装置本体部21に伝達することが可能である。インジケーター143a〜143cを利用した情報伝達方式は、Bluetooth(登録商標)などの無線通信を用いた場合と比較して電力消費を抑えることができる。
The pattern light emission of the
取付クリップ144は、筐体14Aのタッチパッド141と反対側の面に設けられている。本実施形態の場合、取付クリップ144は、一端を筐体14Aに固定された側面視S形のバネ板部材である。取付クリップ144により、リモコン140をユーザーの衣服やベルト等に装着することができる。
The
また、取付クリップ144によりヘッドパット47の近傍を挟むことで、ヘッドバンド40にリモコン140を取り付けてもよい。ヘッドバンド40のヘッドパット46にディスプレイ本体20を取り付ける一方、ヘッドパット47側にリモコン140を取り付けることで、ヘッドマウントディスプレイ1における重量バランスの不均衡を低減することができる。
Further, the
図7は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイに付属のステレオイヤホンを示す斜視図である。
ステレオイヤホン100は、コネクター101と、ケーブル102と、第1スピーカー103と、第2スピーカー104と、集音マイク105と、複数のクリップ106とを有する。
FIG. 7 is a perspective view showing a stereo earphone attached to the head mounted display of the present embodiment.
コネクター101はケーブル102の一方の端部に設けられている。コネクター101は、一般的な4極φ3.5mmのミニプラグである。4極の内訳は、集音マイク105、第1スピーカー103、第2スピーカー104、グランド(GND)である。ケーブル102は、コネクター101の近傍において二分岐され、分岐されたケーブルの先端に第1スピーカー103が設けられている。ケーブル102の他方の端部には、第2スピーカー104と集音マイク105とが設けられている。複数のクリップ106は、ケーブル102上に所定の間隔で配置されている。
The
ステレオイヤホン100は、コネクター101をディスプレイ本体20のオーディオコネクター26に接続して使用される。ステレオイヤホン100が接続されると、ディスプレイ本体20の耳元スピーカー23と、表示部60の通話マイク37は無効化される。また表示部60の前方スピーカー70も必要に応じて無効化される。そして、ステレオイヤホン100の第1スピーカー103、第2スピーカー104、及び集音マイク105が有効化される。
The
ステレオイヤホン100の第1スピーカー103は、ディスプレイ本体20が配置された側のユーザーの耳に装着され、第2スピーカー104は第1スピーカー103と反対側の耳に装着される。このとき、ケーブル102は、クリップ106によって第2ヘッドバンド44に固定することができる。
The
また、ステレオイヤホン100の集音マイク105と、ディスプレイ本体20において筐体21Aの外側面に設けられた集音マイク24とにより、ステレオ録音が可能である。例えば、図3(A)に示すようにディスプレイ本体20が右眼側に配置されているとすれば、ディスプレイ本体20の集音マイク24はユーザーの右側の音を収集し、左耳に装着された集音マイク105はユーザーの左側の音を収集する。なお、ステレオイヤホン100の第1スピーカー103から右チャンネルの音声が出力され、第2スピーカー104からは左チャンネルの音声が出力される。
Further, stereo recording can be performed by the
一方、図3(B)に示すように左眼側にディスプレイ本体20が配置されている場合には、ディスプレイ本体20の集音マイク24がユーザーの左側の音を収集し、右耳に装着された集音マイク105がユーザーの右側の音を収集する。ステレオイヤホン100の第1スピーカー103から左チャンネルの音声が出力され、第2スピーカー104からは右チャンネルの音声が出力される。
On the other hand, when the display
本実施形態の場合、集音マイク24、105はいずれもユーザーの耳の近傍に配置されるため、バイノーラル録音のような臨場感のある録音が可能である。また集音マイク24と集音マイク105に同じ特性のマイクを用いることで、左右の音の特性の差異を小さくすることができる。
In the case of the present embodiment, since the
図8は、ヘッドマウントディスプレイ1の機能ブロック図である。
ヘッドマウントディスプレイ1には、処理部123を中心として種々の電気回路が備えられている。処理部123は、CPU(Central Processing Unit)であり、ヘッドマウントディスプレイ1の各種回路と接続されるとともに、ヘッドマウントディスプレイ1を総合的に制御する。
FIG. 8 is a functional block diagram of the head mounted
The head mounted
本実施形態の場合、処理部123には、エンコーダー129及びデコーダー121、電源回路120、操作スイッチ30、フラッシュメモリー122、BT通信回路130、WiFi通信回路131、加速度センサー132、地磁気センサー133、前方ライト68、3G/LTE通信回路138、レーザー発信器73、角速度センサー134、GPSセンサー135、温湿度センサー136、心拍数センサー137、メモリー127、メインスイッチ28、タッチスイッチ34が接続されている。
In this embodiment, the
エンコーダー129は音声信号及び映像信号を所定方式の音声データ及び映像データにエンコード(符号化)する。エンコーダー129には、カメラ64、撮像素子72、集音マイク24、通話マイク37、オーディオコネクター26、ビデオコネクター27が接続されている。
The
エンコーダー129には、集音マイク24及び通話マイク37から入力される音声信号、カメラ64から入力される映像信号、オーディオコネクター26から入力される音声信号、ビデオコネクター27から入力される映像信号、及び、ユーザーの目元を撮影する撮像素子72の映像信号が入力される。エンコーダー129に入力された音声信号及び映像信号は音声データ及び映像データにエンコードされた後、処理部123に入力される。入力された音声データ及び映像データは、処理部123による再生動作に用いられたり、フラッシュメモリー122に記録される。
The
デコーダー121は、音声データ及び映像データを音声信号及び映像信号にデコード(復号化)する。デコーダー121には、LCDドライバ125、スピーカーアンプ162、オーディオコネクター26、及びビデオコネクター27が接続されている。LCDドライバ125は液晶パネル用の駆動制御装置であり、表示パネル36及び表示パネル63に接続されている。スピーカーアンプ162は音声信号を増幅してスピーカーに出力する装置であり、耳元スピーカー23及び前方スピーカー70に接続されている。
The
映像データを再生する場合、フラッシュメモリー122に記録された映像データ、あるいはエンコーダー129から入力される映像データは、処理部123を介してデコーダー121に入力される。デコーダー121に入力された映像データは、映像信号にデコードされた後、LCDドライバ125を介して表示パネル36、63に供給される。そして、映像信号が入力された表示パネル36又は表示パネル63に映像データに基づく映像が表示される。また、デコーダー121からビデオコネクター27に出力される映像信号は、ビデオコネクター27を介して外部機器に出力される。
When reproducing the video data, the video data recorded in the
また映像の表示に際して、処理部123は、必要に応じて表示パネル36用のバックライト35、及び表示パネル63用のバックライト62を点灯させる。BLドライバ126は、バックライト用の駆動制御装置であり、バックライト35及びバックライト62に接続されている。処理部123は、BLドライバ126に駆動信号を送信し、BLドライバ126はバックライト35、62を個々に点灯させる。
When displaying the video, the
音声データを再生する場合、フラッシュメモリー122に記録された音声データ、あるいはエンコーダー129から入力される音声データは、処理部123を介してデコーダー121に入力される。デコーダー121に入力された音声データは、音声信号にデコードされた後、スピーカーアンプ162を介して耳元スピーカー23及び前方スピーカー70のいずれか一方、又は両方に出力される。そして、音声信号を入力された耳元スピーカー23又は前方スピーカー70から音声が出力される。また、デコーダー121からオーディオコネクター26に出力される音声信号は、オーディオコネクター26を介してステレオイヤホン100に出力される。
When reproducing the audio data, the audio data recorded in the
本実施形態の場合、耳元スピーカー23及び前方スピーカー70は、モノラル音声の使用を想定しており、耳元スピーカー23及び前方スピーカー70からは左右の音声信号が合成された音が発せられる。
In the case of this embodiment, the
一方、ステレオイヤホン100に音声信号が出力される場合、第1スピーカー103及び第2スピーカー104のそれぞれ左チャンネル又は右チャンネルの音が出力される。ここで、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ1は左右両用であるため、装着位置に応じてステレオイヤホン100への音声信号のチャンネルが切り替わる。すなわち、ディスプレイ本体20が右眼に装着されている場合には、第1スピーカー103に右チャンネル、第2スピーカー104に左チャンネルの音が出力される。ディスプレイ本体20が左眼に装着されている場合には第1スピーカー103に左チャンネル、第2スピーカー104に右チャンネルの音が出力される。
On the other hand, when an audio signal is output to the
メモリー127には、処理部123によって実行される制御プログラムが記憶されている。
全体の電源のオンオフを行うメインスイッチ28や、画面内でのポインティング操作を行うための操作スイッチ30、あるいはタッチ操作により各種操作を行うタッチスイッチ34がユーザーにされると、これらのスイッチから操作に基づく制御信号が処理部123へ出力される。処理部123は、制御信号により操作を検出し、上記の制御プログラムに規定された動作を実行する。
The
When the
BT通信回路130は、他の機器とのBluetooth(登録商標)通信を行うための通信回路である。WiFi通信回路131は、他の機器との無線LAN通信(IEEE 802.11)を行うための通信回路である。3G/LTE通信回路138は、他の機器との移動通信を行うための通信回路である。
The
加速度センサー132はヘッドマウントディスプレイ1の傾き検出に用いられる。地磁気センサー133はヘッドマウントディスプレイ1の方角検出に用いられる。角速度センサー(ジャイロセンサー)134はヘッドマウントディスプレイ1の回転検出に用いられる。GPSセンサー135はGPS(Global Positioning System)を利用した測位検出に用いられる。温湿度センサー136は環境の温度、湿度の検出に用いられる。心拍数センサー137はユーザーの頬に接触し、ユーザーの心拍数を検出する。
The
次に、以上の構成を備えたヘッドマウントディスプレイ1におけるヘッドバンドの動作等について、図3、図9、図10を参照しつつ説明する。
図9は、ヘッドバンドの動作説明図である。図10は、ヘッドマウントディスプレイの重量バランスに関する説明図である。
Next, the operation of the headband in the head mounted
FIG. 9 is a diagram for explaining the operation of the headband. FIG. 10 is an explanatory diagram regarding the weight balance of the head mounted display.
図3に示したように、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ1は、図3(A)に示す右眼観察形態と、図3(B)に示す左眼観察形態を切り替えて使用することができる。
例えば、右眼観察形態から左眼観察形態へ切り替えるには、ヘッドバンド40に連結されたディスプレイ本体20を、ディスプレイヒンジ61の回転軸回り(図示A方向)に180°程度回転させる。また、ヘッドバンド40において、第2ヘッドバンド44を回動機構56,57の軸回りに揺動させ、第1ヘッドバンド43に対して反対側に移動させる。この操作により、図3(B)に示すように、ユーザーの左眼側にディスプレイ本体20が配置され、しかも第2ヘッドバンド44がユーザーの後頭部側に配置された左眼観察形態に切り替えることができる。
As shown in FIG. 3, the head mounted
For example, to switch from the right-eye observation mode to the left-eye observation mode, the display
本実施形態では、図9(A)に示すように、第1ヘッドバンド43の円弧高さr1を、第2ヘッドバンド44の円弧高さr2よりも小さくしている。これにより、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43と交差させるように移動させても、互いに干渉することなく円滑に前後を入れ替えることができる。
図9(A)に示す円弧高さr1は、同軸に配置された回動機構56、57の回転軸Lの中央位置Cから第1ヘッドバンド43までの距離の最大値である。また円弧高さr2は、回転軸Lの中央位置Cから第2ヘッドバンド44までの距離の最大値である。
In the present embodiment, as shown in FIG. 9A, the arc height r1 of the
The arc height r1 shown in FIG. 9A is the maximum value of the distance from the center position C of the rotation axis L of the
なお、第1ヘッドバンド43の円弧高さr1を第2ヘッドバンド44の円弧高さr2よりも大きくし、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43の内側で揺動させる構成としてもよい。
The arc height r1 of the
また本実施形態のヘッドバンド40は、図9(B)及び図9(C)に示すように、第1ヘッドバンド43及び第2ヘッドバンド44が折り畳み可能な構成を有する。
ヘッドバンド40を折り畳むには、まず、図3に示したヘッドバンド40が開いた状態から、図9(A)に示すように、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43に近づけるように移動させる。その後、第1ヘッドバンド43に設けられたジョイント部43a、及び第2ヘッドバンド44に設けられたジョイント部44aをそれぞれ折り曲げることで、図9(B)に示すように、ヘッドパット47をヘッドパット46側へ移動させる。図9(B)の状態からさらにジョイント部43a、44aを折り曲げることで、図9(C)に示すように、ヘッドパット46、47が重なる位置まで折り畳むことが可能である。
Further, the
To fold the
本実施形態では、ジョイント部43a、44aが、それぞれ第1ヘッドバンド43、第2ヘッドバンド44の中央からヘッドパット47寄りの位置に設けられている。また、ジョイント部43a、44aのヒンジは、ヘッドパット47に接続される側のバンドが内側になるように連結されている。これにより、図9(C)に示す折り畳み状態において、ヘッドパット46の内側(弾性部材46b側)にヘッドパット47が配置される。この構成により、ヘッドパット46に突設された連結ピン41が邪魔にならないようにコンパクトにヘッドバンド40を折り畳むことができる。
In the present embodiment,
ヘッドバンド40を折り畳んだ状態から開いた状態に戻すには、図9(C)に示す最も閉じた状態から、図9(B)に示すわずかに開いた状態に移行させればよい。第2ヘッドバンド44は回動機構56により第1ヘッドバンド43から離れる方向に付勢されているため、図9(B)の状態に戻すだけで、ジョイント部43a、44aを開く方向に復元力が作用し、自然と図9(A)に示す状態へ戻る。さらに、図9(A)に示す状態からは、回動機構56の付勢力によって第2ヘッドバンド44が揺動され、図3に示す状態に展開される。
In order to return the
なお、本実施形態のヘッドバンド40では、展開状態から折り畳んだ後、再び展開状態に戻したときに、ほとんどの場合に、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44の配置が保持される。つまり、図3(A)に示した右眼観察形態から図9(C)の折り畳み状態とした後、ヘッドバンド40を元に戻すと、再び図3(A)に示す右眼観察形態となる。
In the
第2ヘッドバンド44に付勢力を作用させる回動機構56は、第1ヘッドバンド43に対して前後両方向に付勢力を作用させるトグル構造を有しているが、回動機構56の付勢方向を切り替えるには、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44の前後位置を入れ替える必要がある。しかし、ヘッドバンド40を折り畳む際には、図9(A)に示すように、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44を近づけてジョイント部43a、44aを折り曲げれば、図9(B)に示す状態に移行させることができる。そのため、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44の前後位置が入れ替わってしまうことは実用上ほとんどない。そうすると、回動機構56の付勢方向が切り替わることもほぼないため、折り畳み状態から展開したときには、折り畳む前の状態に戻ることになる。
The
次に、図10を参照してヘッドバンド40の重量バランスについて説明する。
図10(A)には、図3(B)に対応する通常の使用状態が示されている。ヘッドマウントディスプレイ1は、主に、ユーザーの頭頂部に架け渡された第1ヘッドバンド43と、ユーザーの側頭部を挟持するヘッドパット46、47とにより支持されている。
Next, the weight balance of the
FIG. 10 (A) shows a normal use state corresponding to FIG. 3 (B). The head mounted
図10(A)に、ヘッドパット46、47を結んだ直線を基準軸Oとする軸回りのモーメントを示す。ヘッドマウントディスプレイ1を回転させるモーメントは、ディスプレイ本体20の質量による図示左回りのモーメントM1と、第2ヘッドバンド44の重量による図示右回りのモーメントM2との差分によって発生するモーメントである。
FIG. 10A shows the moment about the axis with the straight line connecting the
上記の回転によるモーメントに対して、ヘッドパット46、47の挟持力による摩擦のモーメントM3と、ユーザーの頭頂部に接している第1ヘッドバンド43と頭部表面との摩擦力によるモーメントM4との合計が上回っていれば、ヘッドマウントディスプレイ1は回転することなくユーザーの頭部に安定に保持される。
With respect to the moment due to the rotation described above, the friction moment M3 due to the clamping force of the
ここで、第1ヘッドバンド43と頭部表面との摩擦力は、ユーザーの髪の毛の状態や頭皮の状態によって大きく変化するため、この摩擦によるモーメントM4は基本的に期待できない。したがって、図10(A)においてヘッドマウントディスプレイ1を安定させる条件は、下記式1のように規定される。
なお、式1では、機構部品及び電子部品の構成要素が多いディスプレイ本体20が、第2ヘッドバンド44よりも重い(M1>M2)と仮定している。第2ヘッドバンド44の方が重い場合には式1の左辺は(M2−M1)となる。
Here, since the frictional force between the
In
(M1−M2)<M3 …(式1) (M1-M2) <M3 (Formula 1)
一方、図10(B)では、ユーザーは下を向いている。このときには、第2ヘッドバンド44がユーザーの後頭部に接してヘッドマウントディスプレイ1を支持する。図10(B)に示す状態では、第1ヘッドバンド43の重量による図示左回りのモーメントM5が作用する。一方、第2ヘッドバンド44の鉛直下方にディスプレイ本体20が配置されているため、ディスプレイ本体20の重量による基準軸回りのモーメントは発生しない。
On the other hand, in FIG. 10B, the user is facing down. At this time, the
図10(B)においてヘッドマウントディスプレイ1が落下することなく安定に保持されるには、ヘッドパット46、47の挟持力による図示右回りのモーメントM3と、第2ヘッドバンド44と頭部表面との摩擦力による図示右回りのモーメントM6の合計が、第1ヘッドバンド43の重量によるモーメントM5を上回っていることが条件となる。ただし、第2ヘッドバンド44と頭部表面との摩擦力についても、先のモーメントM4と同様に、髪や頭皮の条件で大きく変動する。したがって、図10(B)においてヘッドマウントディスプレイ1を安定させる条件は、下記式2のように規定される。
In FIG. 10B, in order to stably hold the head mounted
M5<M3 …(式2) M5 <M3 (Formula 2)
ここで、ヘッドマウントディスプレイ1を装着したときのユーザーの負担を減らす第1の方策は、式1の左辺を小さくすることである。これにより式1の右辺を小さくしても式を満たすことができようになるので、ヘッドパット46、47の挟持力を小さくでき、ユーザーの負担を低減することができる。
Here, the first measure for reducing the burden on the user when the head mounted
ディスプレイ本体20の重量によるモーメントM1を小さくすれば式1の左辺は小さくなるが、構成要素の多いディスプレイ本体20の重量を減らすことは容易ではない。そこで、第2ヘッドバンド44の重量によるモーメントM2を大きくし、モーメントM1に対するカウンターバランスとしての働きを持たせる。これにより、式1の左辺を小さくすることができる。
If the moment M1 due to the weight of the
次に、ユーザーの負担を減らす第2の方策としては、式2の左辺を小さくすることである。すなわち、第1ヘッドバンド43の重量によるモーメントM5を小さくすることである。この場合にも、モーメントM3を小さくすることができるので、ユーザーの頭部の締め付けを弱くすることができる。
Next, as a second measure for reducing the burden on the user, the left side of Equation 2 is reduced. That is, the moment M5 due to the weight of the
以上の第1、第2の方策から、モーメントM2はより大きく、モーメントM5はより小さくすることが好ましい。モーメントM3、M5は第2ヘッドバンド44、第1ヘッドバンド43の重量に対応するから、下記式3のように、第2ヘッドバンド44を第1ヘッドバンド43よりも重くすることが好ましい。これにより、モーメントM3を小さくしても、ヘッドマウントディスプレイ1をユーザーの頭部に安定に保持することができる。そして、モーメントM3を小さくできることから、頭部の締め付けを弱くしてユーザーの負担を低減することができる。
From the above first and second measures, it is preferable that the moment M2 is larger and the moment M5 is smaller. Since the moments M3 and M5 correspond to the weights of the
M2>M5 …(式3) M2> M5 (Formula 3)
さらに、式1と式2を同時に満たすためには、式1の左辺(M1−M2)と、式2の左辺(M5)のいずれか大きい方よりも、モーメントM3を大きくする必要がある。すなわち、ヘッドパット46、47の挟持力を大きくする必要がある。
Furthermore, in order to satisfy
ここで、(M1−M2)>M5となるようにモーメントを設定した場合を検討する。この場合には、式1を満たすようにモーメントM3(ヘッドパット46、47の挟持力)を設定することで、式1と式2の両方を満たすことができる。すなわち、日常最も使用頻度の高い、ユーザーが正面を向いた状態でヘッドマウントディスプレイ1がずれないようにヘッドパット46、47の挟持力を設定しておけば、図10(B)に示すようにユーザーが下を向いたときにもヘッドマウントディスプレイ1が回転することはない。
Here, a case where the moment is set so that (M1-M2)> M5 is considered. In this case, both
一方、(M1−M2)<M5となるようにモーメントを設定すると、式2を満たすようにモーメントM3を設定することになる。すなわち、ユーザーが下を向いた状態でヘッドマウントディスプレイ1が回転しないようにヘッドパット46、47の挟持力が設定される。そうすると、使用頻度の高くないユーザーが下を向いたときのためにヘッドパット46、47の挟持力を大きくしなければならず、ユーザーの負担が大きくなる。
On the other hand, when the moment is set so that (M1−M2) <M5, the moment M3 is set so as to satisfy Expression 2. That is, the clamping force of the
なお、上記のように使い勝手がよく、ユーザーの負担の小さいヘッドマウントディスプレイを実現するには、第1ヘッドバンド43と第2ヘッドバンド44の回転半径には大きな差はないため、上記式3を満たすには、第2ヘッドバンド44をより重く、第1ヘッドバンド43をより軽くすることが有効である。
In order to realize a head-mounted display that is easy to use and has a small burden on the user as described above, there is no significant difference in the radius of rotation between the
そこで本実施形態では、第2ヘッドバンド44を重くしやすい構成が採用されている。
具体的には、第2ヘッドバンド44の幅が第1ヘッドバンド43よりも大きくされている。また第2ヘッドバンド44に金属製のバネ部材48が内蔵されている。さらに、第2ヘッドバンド44には部分的に幅を広げた標章表示部49が設けられている。
Therefore, in the present embodiment, a configuration that facilitates making the
Specifically, the width of the
また、リモコン140を接続したときに、USBケーブル148をクリップ149により第2ヘッドバンド44に固定することができる。あるいは、ステレオイヤホン100を接続したときにクリップ106によりケーブル102を第2ヘッドバンド44に固定することができる。このようにケーブル類を第2ヘッドバンド44に固定することによってもモーメントM2を大きくすることができる。
Further, when the
また、ディスプレイ本体20に内蔵されている部品の一部を第2ヘッドバンド44に設けてもよい。例えば、GPSセンサー135やバッテリー33などを第2ヘッドバンド44に内蔵させたり、担持させたりしてもよい。この場合には、ヘッドマウントディスプレイ1の総重量を変化させることなくモーメントM2を大きくすることができる。
Further, a part of the components built in the display
また本実施形態では、前頭部側に配置される第1ヘッドバンド43が細く、後頭部側に配置される第2ヘッドバンド44を幅広であるため、ヘッドマウントディスプレイ1を装着したユーザーを正面や斜め前方から見たときに、ヘッドバンド40が目立たず、ユーザーの容貌を乱すことが少ないというメリットがある。
In the present embodiment, the
また本実施形態では、第2ヘッドバンド44に標章表示部49が設けられている。第2ヘッドバンド44は、第1ヘッドバンド43よりもユーザーの後頭部側に配置されるので、頭頂部に配置される第1ヘッドバンド43に標章表示部を設けた場合と比較して、他人から見やすい位置に標章を表示することができる。
In the present embodiment, a
1…ヘッドマウントディスプレイ(頭部装着装置)、O…基準軸、40…ヘッドバンド、43…第1ヘッドバンド、44…第2ヘッドバンド、46…ヘッドパット(装着部材)、56,57…回動機構、60…表示部、M1,M2,M3,M4,M5,M6…モーメント、102…ケーブル
DESCRIPTION OF
Claims (10)
前記一対の装着部材を連結し、ユーザーの頭頂部近傍に装着される第1ヘッドバンドと、
前記一対の装着部材又は前記第1ヘッドバンドに接続され、前記第1ヘッドバンドよりも前記ユーザーの後頭部側に装着される第2ヘッドバンドと、
前記一対の装着部材の一方の近傍に設けられた表示部と、
を有し、
前記一対の装着部材同士が対向する方向を基準軸としたときに、前記第2ヘッドバンドの自重による前記基準軸回りの回転モーメントが、前記第1ヘッドバンドの自重による基準軸回りの回転モーメントよりも大きい、頭部装着装置。 A pair of mounting members that clamp the user's head;
A first headband that connects the pair of mounting members and is mounted near the top of the user's head;
A second headband connected to the pair of mounting members or the first headband and mounted on the back of the user from the first headband;
A display unit provided near one of the pair of mounting members;
Have
When a direction in which the pair of mounting members face each other is a reference axis, a rotational moment around the reference axis due to the weight of the second headband is greater than a rotational moment around the reference axis due to the weight of the first headband. Large head mounted device.
前記表示部は、前記ユーザーの頭部への装着時に前記ユーザーの頭部の前側と後側とに回動可能である、請求項1から4のいずれか1項に記載の頭部装着装置。 The second headband is connected to the pair of mounting members or the first headband via a rotation mechanism, and is rotatable in the front-rear direction of the user's head when mounted on the user's head. Yes,
5. The head mounting device according to claim 1, wherein the display unit is rotatable to a front side and a rear side of the user's head when the display unit is mounted on the user's head. 6.
前記ケーブルが前記第2ヘッドバンドに固定されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の頭部装着装置。 The electronic device is connected to the display unit via a cable, and is installed in the vicinity of the mounting member on the side opposite to the side where the display unit is provided.
The head-mounted device according to any one of claims 1 to 7, wherein the cable is fixed to the second headband.
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