JP2013175454A - 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 - Google Patents
非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013175454A JP2013175454A JP2013011874A JP2013011874A JP2013175454A JP 2013175454 A JP2013175454 A JP 2013175454A JP 2013011874 A JP2013011874 A JP 2013011874A JP 2013011874 A JP2013011874 A JP 2013011874A JP 2013175454 A JP2013175454 A JP 2013175454A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbonate
- aqueous electrolyte
- less
- preferable
- lithium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
【解決手段】非水溶媒と該非水溶媒に溶解される電解質とを含む非水系電解液において、下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする非水系電解液。
(一般式(1)中Rは水素、もしくは炭素、水素のみからなる分岐していてもよい炭化水素基である。mは0〜8の整数、nは0〜5の整数である。mまたはnが1以上の整数の場合には、複数のRは同一であっても互いに異なっていてもよい。また、Rどうしが結合し、環を形成していてもよい。)
【選択図】なし
Description
非水溶媒と該非水溶媒に溶解される電解質とを含む非水系電解液において、下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする非水系電解液。
本発明の非水系電解液は、非水溶媒と該非水溶媒に溶解される電解質とを含む非水系電解液において、下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする非水系電解液である。
本発明は、一般式(1)で示される化合物を含有する非水系電解液を使用することで、高温環境下において放置されても、電池電圧の維持や、電池容量の維持や、抵抗増加の抑制や、出力低下の抑制等が可能となる。この作用・原理は明確ではないが、本発明者らは以下のように考える。ただし、本発明は、以下に記述する作用・原理に限定されるものではない。
特許文献1には、少なくとも一つのオキシカルボニル基を有する六員環ないし九員環の環状有機化合物を含有する非水系電解液を用い、この添加剤をアノード表面で電気化学的還元によって開環・重合させることで、アノード表面を改質させる技術が開示されている。本発明の一般式(1)で示される化合物についてはアノード(負極)表面に溶媒をも巻き込んだかたちでの開環・重合体が堆積し、電極保護効果に優れる皮膜状の構造物を形成するものと考えられる。そして環状化合物であることにより、還元分解により開環した中間体が2官能であり、効率的に皮膜形成に寄与するものと考えられる。
の水素と結合しているため、立体障害の観点から開環反応が阻害されないと考えられる。そのため、負極表面上の電極保護効果に優れる皮膜状の構造物の形成が速やかにかつ効率的に形成できるものと考えられる。
一方、R1及びR2にヘテロ元素が存在すると、そこが分解の反応起点となってしまい、開環による分解生成物が電極保護効果に乏しい化合物になってしまうと考えられる。また
、R2で示される有機基の末端炭素が水素との結合を持たない化合物では、その立体障害
から反応速度が低下し、皮膜状構造物の形成反応が非効率になってしまうものと考えられる。
一方、一般式(1)において、mやnの値が大きく、分解によって形成された皮膜中におけるオキシカルボニル基どうしの距離が大きい場合、電解質が解離して生成したイオンとの相互作用が好適になされないと考えられる。
以上、分解生成物の違いと反応性の違いから、本発明の一般式(1)で示される化合物を用いることで、著しく優れた電池特性を得ることができる理由が説明できる。
本発明の非水系電解液に用いる電解質は、特に限定されず、目的とする非水系電解液二次電池に応じて、任意に採用することができる。なお、本発明の非水系電解液を非水系電解液二次電池に用いる場合には電解質としてはリチウム塩を用いることが好ましい。
LiCF3SO3、LiN(FSO2)2、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C2F5SO2)、LiN(CF3SO2)(C3F7SO2)、
LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、リチウム環状1,2−エタンジスルホニルイミ
ド、リチウム環状1,3−プロパンジスルホニルイミド、リチウム環状1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミド、リチウム環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、リチウム環状1,4−パーフルオロブタンジスルホニルイミド、LiC(CF3SO2)3、LiPF4(CF3)2、LiPF4(C2F5)2、LiPF4(CF3SO2)2、LiPF4(C2F5SO2)2、LiBF3(CF3)、LiBF3(C2F5)、LiBF2(
CF3)2、LiBF2(C2F5)2、LiBF2(CF3SO2)2、LiBF2(C2F5SO2)2等の含フッ素有機リチウム塩;
リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート、リチウムトリス(オキサラト)ホスフェート、リチウムジフルオロビス(オキサラト)ホスフェート、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムビス(マロナト)ボレート、リチウムジフルオロ(マロナト)ボレート、リチウムトリス(マロナト)ホスフェート、リチウムジフルオロビス(マロナト)ホスフェート、リチウムテトラフルオロ(マロナト)ホスフェート、リチウムビス(メチルマロナト)ボレート、リチウムジフルオロ(メチルマロナト)ボレート、リチウムトリス(メチルマロナト)ホスフェート、リチウムジフルオロビス(メチルマロナト)ホスフェート、リチウムテトラフルオロ
(メチルマロナト)ホスフェート、リチウムビス(ジメチルマロナト)ボレート、リチウムジフルオロ(ジメチルマロナト)ボレート、リチウムトリス(ジメチルマロナト)ホスフェート、リチウムジフルオロビス(ジメチルマロナト)ホスフェート、リチウムテトラフルオロ(ジメチルマロナト)ホスフェート等の含ジカルボン酸錯体リチウム塩;
KPF6、NaPF6、NaBF4、CF3SO3Na等のナトリウム塩又はカリウム塩;
等が挙げられる。
ジスルホニルイミドが好ましく、特にLiPF6、LiBF4またはLiN(CF3SO2)2が好ましい。
特に、LiPF6とLiBF4との併用や、LiPF6、LiBF4等の無機リチウム塩と、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2等の含フッ素有機
リチウム塩との併用が好ましい。
.001質量%以上、20質量%以下であることが好ましい。この範囲内であると、LiBF4の解離度の低さのために、非水系電解液の抵抗が高くなることが抑制されうる。
SO2)2、LiN(C2F5SO2)2等の含フッ素有機リチウム塩とを併用する場合、電解質全体に占める無機リチウム塩の割合は、70質量%以上、99.9質量%以下であることが好ましい。この範囲内であると、一般に無機リチウム塩と比較して分子量が大きい含フッ素有機リチウム塩の割合が高くなりすぎて、非水系電解液全体に占める非水溶媒の比率が低下し、非水系電解液の抵抗が高くなることが抑制されうる。
LiBF4と併用すると連続充電による容量劣化が抑制されるので好ましい。これらを併
用する場合のLiPF61モルに対するLiBF4の使用量は、0.005モル以上、0.4モル以下であることが好ましい。この上限以下であれば、高温保存後の電池特性が低下することが避けやすく、下限以上であれば、連続充電時のガス発生や容量劣化を避けやすい。LiBF4の使用量は、LiPF61モルに対して、好ましくは0.01モル以上、特に好ましくは0.05モル以上であり、好ましくは0.2モル以下である。
本発明の非水系電解液が含有する非水溶媒は、電池とした時に電池特性に対して悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に制限されないが、以下に掲げる非水溶媒の内の1種以上であることが好ましい。
これらの中でも、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートが、工業的な入手性や非水系電解液二次電池における種々の特性がよい点で好ましい。
)カーボネート、2,2,2−トリフルオロエチル−2'−フルオロエチルカーボネート
、2,2,2−トリフルオロエチル−2',2'−ジフルオロエチルカーボネート、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート等が挙げられる。
尚、フッ素化鎖状カーボネートは、溶媒のみならず下記1−4に記載の添加剤としても有効な機能を発現する。フッ素化鎖状カーボネートを溶媒兼添加剤として用いる場合の配合量に明確な境界は存在せず、記載した配合量をそのまま踏襲できる。
られ、なかでも構成するアルキレン基の炭素数は2〜6が好ましく、特に好ましくは2〜4である。具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート(2−エチルエチレンカーボネート、シス及びトランス2,3−ジメチルエチレンカーボネート)等が挙げられる。
これらの中でも、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートが、非水系電解液非水系電解液二次電池における種々の特性がよい点で好ましい。
フッ素化環状カーボネートとしては、炭素原子数2〜6のフッ素化アルキレン基を有する環状カーボネートが挙げられ、例えばフッ素化エチレンカーボネート及びその誘導体である。フッ素化エチレンカーボネート及びその誘導体としては、例えば、エチレンカーボネート又はアルキル基(例えば、炭素原子数1〜4個のアルキル基)で置換されたエチレンカーボネートのフッ素化物が挙げられ、中でもフッ素原子が1〜8個のエチレンカーボネートのフッ素化物が好ましい。
ルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。4,5−ジフルオロエチレンカーボネートとしては、シス体よりもトランス体が好ましい。高イオン伝導性を与え、かつ好適に界面保護皮膜を形成するためである。
これらの中でも、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチルが、工業的な入手性や非水系電解液二次電池における種々の特性がよい点で好ましい。
なかでも、γ−ブチロラクトンが、工業的な入手性や非水系電解液二次電池における種々の特性がよい点で好ましい。
なかでも、ジメトキシエタン、ジエトキシエタンが、工業的な入手性や非水系電解液二次電池における種々の特性がよい点で好ましい。
本発明の非水系電解液は、下記一般式(1)で示される化合物(以下、「特定環状エステル」と称する場合がある)を必須成分として含有する。本発明の非水系電解液においては、特定環状エステルのうち1種を用いても、2種以上の任意の併用でもよい。
である。mは0〜8の整数、nは0〜5の整数である。mまたはnが1以上の整数の場合には、複数のRは同一であっても互いに異なっていてもよい。また、Rどうしが結合し、環を形成していてもよい。)
択して製造することが可能である。例えば、上記構造式(4)で示される特定環状エステルは、Acta Chemica Scandinavica (1969), 23,
(8), 2900に従って合成することができる。
本発明の非水系電解液は、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、各種の添加剤を含有していてもよい。添加剤は、従来公知のものを任意に用いることができる。添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
特定カーボネートの分子量は、特に限定されず、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、50以上、250以下であるものが好ましい。この範囲であると、非水系電解液に対する不飽和カーボネートの溶解性が良好で、添加の効果を十分に発現することができる。不飽和カーボネートの分子量は、好ましくは80以上、150以下である。
また、特定カーボネートは、本発明の非水系電解液中に、何れか1種を単独で含有させてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有させてもよい。
特定カーボネートの配合量がこの下限以上であると、非水系電解液二次電池に、十分なサイクル特性向上効果をもたらすことができる。また、この上限以下であると、非水系電解液非水系電解液二次電池の高温保存特性及び連続充電特性の低下を避けることができ、ガス発生量が多くなったり、容量維持率が低下することも避けることができる。特定カーボネートの配合量は、より好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.3質量%以上、また、より好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
特定カーボネートのうち、不飽和結合を有するカーボネート(以下、「不飽和カーボネート」と略記する場合がある)としては、炭素−炭素二重結合や炭素−炭素三重結合等の炭素−炭素不飽和結合を有するカーボネートであれば、特に限定されず、任意の不飽和カーボネートを用いることができる。なお、芳香環を有するカーボネートも、不飽和カーボネートに含まれるものとする。
ビニルカーボネート類の具体例としては、ジビニルカーボネート、メチルビニルカーボネートが挙げられる。
アリルカーボネート類の具体例としては、ジアリルカーボネート、アリルメチルカーボネート等が挙げられる。
プロパルギルカーボネート類の具体例としては、ジプロパルギルカーボネート、プロパルギルメチルカーボネート等が挙げられる。
特定カーボネートのうち、ハロゲン原子を有するカーボネート(以下、「ハロゲン化カーボネート」と略記する場合がある)としては、ハロゲン原子を有するものであれば、特に限定されず、任意のハロゲン化カーボネートを用いることができる。
ルカーボネート、エチルトリフルオロメチルカーボネート、2−クロロエチルメチルカーボネート、エチルクロロメチルカーボネート、2,2−ジクロロエチルメチルカーボネート、2−クロロエチルクロロメチルカーボネート、エチルジクロロメチルカーボネート、2,2,2−トリクロロエチルメチルカーボネート、2,2−ジクロロエチルクロロメチルカーボネート、2−クロロエチルジクロロメチルカーボネート、エチルトリクロロメチルカーボネート等が挙げられる。
2,2−ジフルオロエチル)カーボネート、2,2,2−トリフルオロエチル−2'−フ
ルオロエチルカーボネート、2,2,2−トリフルオロエチル−2',2'−ジフルオロエチルカーボネート、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート、エチル−(2−クロロエチル)カーボネート、エチル−(2,2−ジクロロエチル)カーボネート、ビス(2−クロロエチル)カーボネート、エチル−(2,2,2−トリクロロエチル)カーボネート、2,2−ジクロロエチル−2'−クロロエチルカーボネート、ビス(2,2
−ジクロロエチル)カーボネート、2,2,2−トリクロロエチル−2'−クロロエチル
カーボネート、2,2,2−トリクロロエチル−2',2'−ジクロロエチルカーボネート、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)カーボネート等が挙げられる。
更に、特定カーボネートとしては、不飽和結合とハロゲン原子とを共に有するカーボネート(これを適宜「ハロゲン化不飽和カーボネート」と略記する場合がある。)を用いることもできる。ハロゲン化不飽和カーボネートとしては、特に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り、任意のハロゲン化不飽和カーボネートを用いることができる。
クロロ−5−ビニルエチレンカーボネート、4,4−ジクロロ−4−ビニルエチレンカーボネート、4,5−ジクロロ−4−ビニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4−クロロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジクロロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−4−フェニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4−フェニルエチレンカーボネート、4−クロロ−4−フェニルエチレンカーボネート、4−クロロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,4−ジクロロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,5−ジクロロ−4−フェニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4,5−ジフェニルエチレンカーボネート、4,5−ジクロロ−4,5−ジフェニルエチレンカーボネート等が挙げられる。
不飽和結合を有するカーボネート以外の添加剤としては、過充電防止剤、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための助剤等が挙げられる。
過充電防止剤の具体例としては、トルエン、キシレン等のトルエン誘導体;ビフェニル、2−メチルビフェニル、3−メチルビフェニル、4−メチルビフェニル等の無置換又はアルキル基で置換されたビフェニル誘導体;o−ターフェニル、m−ターフェニル、p−ターフェニル等の無置換又はアルキル基で置換されたターフェニル誘導体;無置換又はアルキル基で置換されたターフェニル誘導体の部分水素化物;シクロペンチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等のシクロアルキルベンゼン誘導体;クメン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン等のベンゼン環に直接結合する第3級炭素を有するアルキルベンゼン誘導体;t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、t−ヘ
キシルベンゼン等のベンゼン環に直接結合する第4級炭素を有するアルキルベンゼン誘導体;ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の酸素原子を有する芳香族化合物;等の芳香族化合物が挙げられる。
一方、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための助剤の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
コハク酸、マレイン酸、フタル酸等のジカルボン酸の無水物;エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート等の不飽和結合を有するカーボネートに該当するもの以外のカーボネート化合物;エチレンサルファイト等の環状サルファイト;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、1,3−プロペンスルトン、1,4−ブテンスルトン等の環状スルホン酸エステル;メタンスルホン酸メチル、ブスルファン等の鎖状スルホン酸エステル;スルホラン、スルホレン等の環状スルホン;ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン等の鎖状スルホン;ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のスルフィド類;N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等のスルホンアミド類等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物等が挙げられる。
また、本発明の非水系電解液がこれらの助剤を含有する場合、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、非水系電解液全体に対して、好ましくは0.001質量%以上、10質量%以下の範囲である。
本発明の非水系電解液は、前述の非水溶媒に、電解質と、特定環状エステルと、必要に応じて前述の「添加剤」や「助剤」を溶解することにより調製することができる。
本発明の非水系電解液二次電池は、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る負極及び正極と前記の本発明の非水系電解液とを備えるものである。
本発明の非水系電解液二次電池は、非水系電解液以外の構成については、従来公知の非水系電解液非水系電解液二次電池と同様であり、通常は、本発明の非水系電解液が含浸されている多孔膜(セパレータ)を介して正極と負極とが積層され、これらがケース(外装体)に収納された形態を有する。従って、本発明の非水系電解液二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角形、ラミネート型、コイン型、大型等の何れであってもよい。
非水系電解液としては、上述の本発明の非水系電解液を用いる。なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、本発明の非水系電解液に対し、その他の非水系電解液を混合して用いることも可能である。
負極に使用される負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はない。その具体例としては、炭素質材料、金属化合物系材料、リチウム含有金属複合酸化物材料等が挙げられる。これら1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意に組み合わせて併用してもよい。
負極活物質として用いられる炭素質材料としては、特に限定されないが、下記(ア)〜(エ)から選ばれるものが、初期不可逆容量、高電流密度充放電特性のバランスがよく好ましい。
(ア)天然黒鉛
(イ)人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質を400から3200℃の範囲で1回以上熱処理した炭素質材料
(ウ)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる結晶性を有する炭素質から成り立ち、かつ/又はその異なる結晶性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料
(エ)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる配向性を有する炭素質から成り立ち、かつ/又はその異なる配向性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料
(ア)〜(エ)の炭素質材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
コークス、石油系コークス、石炭系ピッチ、石油系ピッチ及びこれらピッチを酸化処理したもの、ニードルコークス、ピッチコークス及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等の有機物の熱分解物、炭化可能な有機物及びこれらの炭化物、並びに炭化可能な有機物をベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、n−へキサン等の低分子有機溶媒に溶解させた溶液状の炭化物等が挙げられる。
炭素質材料の学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)は、0.335nm以上であることが好ましく、また、通常0.360nm以下であり、0.350nm以下が好ましく、0.345nm以下がより好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、好ましくは1.0nm以上であり、より好ましくは1.5nm以上、更に好ましくは2nm以上である。
炭素質材料の体積基準平均粒径は、レーザー回折・散乱法により求めた体積基準の平均粒径(メジアン径)が、通常1μm以上であり、3μm以上がより好ましく、5μm以上が更に好ましく、7μm以上が特に好ましく、また、好ましくは100μm以下であり、50μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましく、30μm以下が特に好ましく、25μm以下がとりわけ好ましい。体積基準平均粒径が上記範囲内であると、不可逆容量が増大しすぎることもなく、初期の電池容量の損失を招くことを回避しやすくなる。また、塗布により電極を作製する際に、均一に塗面しやすく、電池製作工程上望ましい。
炭素質材料のラマンR値は、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトル法を用いて測定した値が、好ましくは0.01以上であり、0.03以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましく、また、好ましくは1.5以下であり、1.2以下がより好ましく、1以下が更に好ましく、0.5以下が特に好ましい。
下を招き難くなる。さらに、効率の低下やガス発生の増加を招き難くなる。
し、これを本発明における炭素質材料のラマン半値幅と定義する。
・アルゴンイオンレーザー波長 :514.5nm
・試料上のレーザーパワー :15〜25mW
・分解能 :10〜20cm-1
・測定範囲 :1100cm-1〜1730cm-1・ラマンR値、ラマン半値幅解析:バックグラウンド処理
・スムージング処理 :単純平均、コンボリューション5ポイント
炭素質材料のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、好ましくは0.1m2・g-1以上であり、0.7m2・g-1以上がより好ましく、1.0m2・g-1
以上が更に好ましく、1.5m2・g-1以上が特に好ましく、また、好ましくは100m2・g-1以下であり、25m2・g-1以下がより好ましく、15m2・g-1以下が更に好ましく、10m2・g-1以下が特に好ましい。
炭素質材料の球形の程度として円形度を測定した場合、以下の範囲に収まることが好ましい。なお、円形度は、「円形度=(粒子投影形状と同じ面積を持つ相当円の周囲長)/(粒子投影形状の実際の周囲長)」で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
炭素質材料のタップ密度は、好ましくは0.1g・cm-3以上であり、0.5g・cm-3以上がより好ましく、0.7g・cm-3以上が更に好ましく、1g・cm-3以上が特に好ましい。また、2g・cm-3以下が好ましく、1.8g・cm-3以下がより好ましく、1.6g・cm-3以下が特に好ましい。
タップ密度が、上記範囲内であると、負極として用いた場合に充填密度を十分確保でき、高容量の電池を得ることができる。さらに、電極中の粒子間の空隙が少なくなり過ぎず、粒子間の導電性が確保され、好ましい電池特性が得易くなる。
ルに試料を落下させてセルの上端面まで試料を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の質量からタップ密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明における炭素質材料のタップ密度として定義する。
炭素質材料の配向比は、好ましくは0.005以上であり、0.01以上がより好ましく、0.015以上が更に好ましく、また、好ましくは0.67以下である。配向比が、上記範囲を下回ると、高密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の上限は、炭素質材料の配向比の理論上限値である。
・ターゲット:Cu(Kα線)グラファイトモノクロメーター
・スリット :
発散スリット=0.5度
受光スリット=0.15mm
散乱スリット=0.5度
・測定範囲及びステップ角度/計測時間:
(110)面:75度≦2θ≦80度 1度/60秒
(004)面:52度≦2θ≦57度 1度/60秒
炭素質材料のアスペクト比は、通常1以上、また、通常10以下であり、8以下が好ましく、5以下がより好ましい。アスペクト比が、上記範囲を外れると、極板化時にスジ引きが起きたりし、均一な塗布面が得られず、高電流密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の下限は、炭素質材料のアスペクト比の理論下限値である。
負極活物質として用いられる金属化合物系材料としては、リチウムを吸蔵・放出可能であれば、特に限定されず、リチウム合金を形成する単体金属若しくは合金、又はそれらの酸化物、炭化物、窒化物、珪化物、硫化物、燐化物等の化合物が挙げられる。このような金属化合物としては、Ag、Al、Ba、Bi、Cu、Ga、Ge、In、Ni、P、Pb、Sb、Si、Sn、Sr、Zn等の金属を含有する化合物が挙げられる。なかでも、リチウム合金を形成する単体金属若しくは合金であることが好ましく、周期表13族又は14族の金属・半金属元素(すなわち炭素を除く)を含む材料あることがより好ましく、更には、ケイ素(Si)、スズ(Sn)又は鉛(Pb)(以下、これら3種の元素を「SSP金属元素」という場合がある)の単体金属若しくはこれら原子を含む合金、又は、それらの金属(SSP金属元素)の化合物であることが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
特性に優れることから、ケイ素及び/又はスズを含有する以下の化合物も好ましい。
・ケイ素及び/又はスズと酸素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下の「ケイ素及び/又はスズの酸化物」。
・ケイ素及び/又はスズと窒素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下の「ケイ素及び/又はスズの窒化物」。
・ケイ素及び/又はスズと炭素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下の「ケイ素及び/又はスズの炭化物」。
負極活物質として用いられるリチウム含有金属複合酸化物材料としては、リチウムを吸蔵・放出可能であれば特に限定はされないが、チタンを含むリチウム含有複合金属酸化物材料が好ましく、リチウムとチタンの複合酸化物(以下、「リチウムチタン複合酸化物」と略記する場合がある。)が特に好ましい。すなわち、スピネル構造を有するリチウムチタン複合酸化物を、リチウムイオン非水系電解液二次電池用負極活物質に含有させて用いると、出力抵抗が大きく低減するので特に好ましい。
(a)1.2≦x≦1.4、1.5≦y≦1.7、z=0
(b)0.9≦x≦1.1、1.9≦y≦2.1、z=0
(c)0.7≦x≦0.9、2.1≦y≦2.3、z=0
の構造が、電池性能のバランスが良好なため特に好ましい。
はLi1Ti2O4、(c)ではLi4/5Ti11/5O4である。また、z≠0の構造について
は、例えば、Li4/3Ti4/3Al1/3O4が好ましいものとして挙げられる。
負極活物質として用いられるリチウムチタン複合酸化物のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、0.5m2・g-1以上が好ましく、0.7m2・g-1以上がより好ましく、1.0m2・g-1以上が更に好ましく、1.5m2・g-1以上が特に好ましく、また、200m2・g-1以下が好ましく、100m2・g-1以下がより好ましく、50m2・g-1以下が更に好ましく、25m2・g-1以下が特に好ましい。
リチウムチタン複合酸化物の体積基準平均粒径(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子径)は、レーザー回折・散乱法により求めた体積基準の平均粒径(メジアン径)で定義される。
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合においては、リチウムチタン複合酸化物の平均一次粒子径は、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.1μm以上が更に好ましく、0.2μm以上が特に好ましく、また、2μm以下が好ましく、1.6μm以下がより好ましく、1.3μm以下が更に好ましく、1μm以下が特に好ましい。体積基準平均一次粒子径が、上記範囲内であると、球状の二次粒子を形成し易く、比表面積を確保し易くなるために、出力特性等の電池性能の低下を防ぎ易い。
る。
リチウムチタン複合酸化物の粒子の形状は、従来用いられるような、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等のいずれでもよいが、中でも一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状ないし楕円球状であるものが好ましい。
リチウムチタン複合酸化物のタップ密度は、0.05g・cm-3以上が好ましく、0.1g・cm-3以上がより好ましく、0.2g・cm-3以上が更に好ましく、0.4g・cm-3以上が特に好ましく、また、2.8g・cm-3以下が好ましく、2.4g・cm-3以下が更に好ましく、2g・cm-3以下が特に好ましい。リチウムチタン複合酸化物のタップ密度が、上記範囲内であると、負極として用いた場合に十分な充填密度を確保でき、また粒子間の接触面積を確保できるため、粒子間の抵抗が増加し難く、出力抵抗が増加を防ぎ易い。さらに、電極中の粒子間の空隙も適度なため、非水系電解液の流路を確保できるため、出力抵抗の増加を防ぎ易い。
、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の質量から密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明におけるリチウムチタン複合酸化物のタップ密度として定義する。
リチウムチタン複合酸化物の球形の程度として、円形度を測定した場合、以下の範囲に収まることが好ましい。なお、円形度は、「円形度=(粒子投影形状と同じ面積を持つ相当円の周囲長)/(粒子投影形状の実際の周囲長)」で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
00μmに指定し、粒径が3〜40μmの範囲の粒子について測定する。該測定で求められる円形度を、本発明におけるリチウムチタン複合酸化物の円形度と定義する。
リチウムチタン複合酸化物のアスペクト比は、1以上が好ましく、また、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましく、2以下が特に好ましい。アスペクト比が、上記範囲内であると、極板化時にスジ引きが発生し難くなり、均一な塗布面が得ら易いため、短時間高電流密度充放電特性の低下を予防することができる。なお、上記範囲の下限は、リチウムチタン複合酸化物のアスペクト比の理論下限値である。
リチウムチタン複合酸化物の製造法としては、本発明の要旨を超えない範囲で特には制限されないが、いくつかの方法が挙げられ、無機化合物の製造法として一般的な方法が用いられる。
例えば、酸化チタン等のチタン原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質とLiOH、Li2CO3、LiNO3等のLi源を均一に混合し、高温で焼成して活物質を得る方法
が挙げられる。
焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これを高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
上記活物質材料を含有する負極電極及び電極化手法、集電体、非水電解液二次電池につ
いては、次に示す(i)〜(vi)の何れか1項目又は複数の項目を同時に満たしていることが望ましい。
(i)負極作製
負極の製造は、本発明の効果を著しく制限しない限り、公知の何れの方法をも用いることができる。例えば、負極活物質に、バインダー、溶媒、必要に応じて、増粘剤、導電材、充填材等を加えてスラリーとし、これを集電体に塗布、乾燥した後にプレスすることによって形成することができる。
負極活物質を保持させる集電体としては、公知のものを任意に用いることができる。負極の集電体としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられるが、加工し易さとコストの点から特に銅が好ましい。
集電体と負極活物質層の厚さの比は特には限定されないが、「(非水系電解液の注液工程の直前の片面の負極活物質層厚さ)/(集電体の厚さ)」の値が、150以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下が特に好ましく、また、0.1以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、1以上が特に好ましい。
負極活物質を電極化した際の電極構造は、特には限定されず、集電体上に存在している負極活物質の密度は、1g・cm-3以上が好ましく、1.2g・cm-3以上がより好ましく、1.3g・cm-3以上が更に好ましく、また、4g・cm-3以下が好ましく、3g・cm-3以下がより好ましく、2.5g・cm-3以下が更に好ましく、1.7g・cm-3以下が特に好ましい。集電体上に存在している負極活物質の密度が、上記範囲内であると、負極活物質粒子が破壊されにくく、初期不可逆容量の増加や、集電体/負極活物質界面付近への非水電解液の浸透性低下による高電流密度充放電特性悪化を防ぎ易くなる。さらに、負極活物質間の導電性を確保することができ、電池抵抗が増大することなく、単位容積当たりの容量を稼ぐことができる。
負極活物質層を形成するためのスラリーは、通常、負極活物質に対して、バインダー(結着剤)、増粘剤等を溶媒に加えて調製される。
具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、エチレン・プロピレンゴム等のゴ
ム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物;EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
なお、これらの溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
負極板の面積は、特に限定されないが、対向する正極板よりもわずかに大きくして、正極板が負極板から外にはみ出すことがないように設計することが好ましい。また、充放電を繰り返したサイクルの寿命や高温保存による劣化を抑制する観点から、できる限り正極に等しい面積に近づけることが、より均一かつ有効に働く電極割合を高めて特性が向上するので好ましい。特に、大電流で使用される場合には、この負極板の面積の設計が重要である。
以下に本発明の非水系電解液二次電池に使用される正極について説明する。
<2−4−1.正極活物質>
以下に正極に使用される正極活物質について説明する。
正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限はないが、例えば、リチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましい。具体例としては、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属燐酸化合物、リチウム含有遷移金属ケイ酸化合物、リチウム含有遷移金属ホウ酸化合物が挙げられる。
化物、LiNiO2等のリチウム・ニッケル複合酸化物、LiMnO2、LiMn2O4、Li2MnO4等のリチウム・マンガン複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Nb、Mo、Sn、W等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
o0.10Al0.05O2、LiNi0.33Co0.33Mn0.33O2、LiMn1.8Al0.2O4、Li
Mn1.5Ni0.5O4等が挙げられる。
(PO4)3、LiFeP2O7等の燐酸鉄類、LiCoPO4等の燐酸コバルト類、LiM
nPO4等の燐酸マンガン類、これらのリチウム遷移金属燐酸化合物の主体となる遷移金
属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Nb、Mo、Sn、W等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
鉄類、LiCoBO3等のホウ酸コバルト類、これらのリチウム遷移金属ホウ酸化合物の
主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Nb、Mo、Sn、W等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
上記の正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質(以後、適宜「表面付着物質」という)が付着したものを用いることもできる。表面付着物質の例としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、炭素等が挙げられる。
正極活物質粒子の形状は、従来用いられるような、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等が用いられる。また、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状又は楕円球状であってもよい。
正極活物質のタップ密度は、好ましくは0.5g・cm-3以上であり、1.0g・cm-3以上がより好ましく、1.5g・cm-3以上が更に好ましい。また、好ましくは4.0g・cm-3以下であり、3.7g・cm-3以下がより好ましい。
め、正極活物質層への正極活物質の充填率が制約されることなく、電池容量への影響も少なくなる。
タッピングセルに試料を落下させてセル容積を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の質量から密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明における正極活物質のタップ密度として定義する。
正極活物質の粒子のメジアン径d50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子径)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
メジアン径d50は、好ましくは0.1μm以上であり、0.5μm以上がより好ましく、1μm以上が更に好ましく、3μm以上が特に好ましく、また、好ましくは30μm以下であり、20μm以下がより好ましく、16μm以下が更に好ましく、15μm以下が特に好ましい。メジアン径d50が上記範囲内であると、高嵩密度品を得易くなくなり、さらに、粒子内のリチウムの拡散に時間がかかるらないため、電池特性が低下し難くなる。また、電池の正極作製すなわち活物質と導電材やバインダー等を溶媒でスラリー化し、薄膜状に塗布する際には、スジ引き等も生じ難くなる。
正極活物質のメジアン径d50の測定は、0.1質量%ヘキサメタ燐酸ナトリウム水溶液を分散媒として用い、粒度分布計(例えば、堀場製作所社製LA−920)を用いて、正極活物質の分散液に対して5分間の超音波分散後に測定屈折率1.24に設定して測定する。
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合、正極活物質の平均一次粒子径は、好ましくは0.01μm以上であり、0.05μm以上がより好ましく、0.08μm以上が更に好ましく、0.1μm以上が特に好ましく、また、好ましくは3μm以下であり、2μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましく、0.6μm以下が特に好ましい。上記範囲内であると、球状の二次粒子を形成し易くなり、粉体充填性が適度なものとなり、比表面積を十分確保できるため、出力特性等の電池性能の低下を抑制することができる。
正極活物質のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、好ましくは0.2m2・g-1以上であり、0.3m2・g-1以上がより好ましく、0.4m2・g-1
以上が更に好ましく、また、好ましくは4.0m2・g-1以下であり、2.5m2・g-1以下がより好ましく、1.5m2・g-1以下が更に好ましい。BET比表面積の値が、上記
範囲内であると、電池性能の低下を防ぎ易い。さらに、十分なタップ密度を確保でき、正極活物質形成時の塗布性が良好となる。
正極活物質の製造法としては、本発明の要旨を超えない範囲で特には制限されないが、いくつかの方法が挙げられ、無機化合物の製造法として一般的な方法が用いられる。
特に球状ないし楕円球状の活物質を作製するには種々の方法が考えられるが、例えばその1例として、遷移金属硝酸塩、硫酸塩等の遷移金属原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、攪拌をしながらpHを調節して球状の前駆体を作製回収し、これを必要に応じて乾燥した後、LiOH、Li2CO3、LiNO3等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
挙げられる。
物質とを水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これを高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
以下に、本発明に使用される正極の構成及びその作製法について説明する。
(正極の作製法)
正極は、正極活物質粒子とバインダーとを含有する正極活物質層を、集電体上に形成して作製される。正極活物質を用いる正極の製造は、公知の何れの方法で作製することができる。例えば、正極活物質とバインダー、並びに必要に応じて導電材及び増粘剤等を乾式で混合してシート状にしたものを正極集電体に圧着するか、又はこれらの材料を液体媒体に溶解又は分散させてスラリーとして、これを正極集電体に塗布し、乾燥することにより、正極活物質層を集電体上に形成させることにより正極を得ることができる。
導電材としては、公知の導電材を任意に用いることができる。具体例としては、銅、ニッケル等の金属材料;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト);アセチレンブラック等のカーボンブラック;ニードルコークス等の無定形炭素等の炭素質材料等が挙げられる。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
正極活物質層の製造に用いるバインダーは、非水系電解液や電極製造時用いる溶媒に対して安定な材料であれば、特に限定されない。
正極活物質層を形成するためのスラリーの調製に用いる液体媒体としては、正極活物質、導電材、バインダー、並びに必要に応じて使用される増粘剤を溶解又は分散することが可能な溶媒であれば、その種類に特に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。
アミン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スラリーを形成するための液体媒体として水系媒体を用いる場合、増粘剤と、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のラテックスを用いてスラリー化するのが好ましい。増粘剤は、通常、スラリーの粘度を調製するために使用される。
集電体への上記スラリーの塗布、乾燥によって得られた正極活物質層は、正極活物質の充填密度を上げるために、ハンドプレス、ローラープレス等により圧密化することが好ましい。正極活物質層の密度は、1g・cm-3以上が好ましく、1.5g・cm-3以上が更に好ましく、2g・cm-3以上が特に好ましく、また、4g・cm-3以下が好ましく、3.5g・cm-3以下が更に好ましく、3g・cm-3以下が特に好ましい。
正極集電体の材質としては特に制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。具体例としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ、チタン、タンタル等の金属材料;カーボンクロス、カーボンペーパー等の炭素質材料が挙げられる。中でも金属材料、特にアルミニウムが好ましい。
高出力かつ高温時の安定性を高める観点から、正極活物質層の面積は、電池外装ケースの外表面積に対して大きくすることが好ましい。具体的には、非水系電解液二次電池の外装の表面積に対する前記正極の電極面積の総和を、面積比で20倍以上とすることが好ましく、更に40倍以上とすることがより好ましい。外装ケースの外表面積とは、有底角型形状の場合には、端子の突起部分を除いた発電要素が充填されたケース部分の縦と横と厚さの寸法から計算で求める総面積をいう。有底円筒形状の場合には、端子の突起部分を除いた発電要素が充填されたケース部分を円筒として近似する幾何表面積である。正極の電極面積の総和とは、負極活物質を含む合材層に対向する正極合材層の幾何表面積であり、集電体箔を介して両面に正極合材層を形成してなる構造では、それぞれの面を別々に算出する面積の総和をいう。
本発明の非水系電解液を用いる場合、非水系電解液二次電池の1個の電池外装に収納される電池要素のもつ電気容量(電池を満充電状態から放電状態まで放電したときの電気容量)が、1アンペアーアワー(Ah)以上であると、低温放電特性の向上効果が大きくなるため好ましい。そのため、正極板は、放電容量が満充電で、好ましくは3Ah(アンペアアワー)であり、より好ましくは4Ah以上、また、好ましくは20Ah以下であり、より好ましくは10Ah以下になるように設計する。
正極板の厚さは、特に限定されないが、高容量かつ高出力、高レート特性の観点から、集電体の厚さを差し引いた正極活物質層の厚さは、集電体の片面に対して、10μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましく、また、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。
正極と負極との間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。この場合、本発明の非水系電解液は、通常はこのセパレータに含浸させて用いる。
(電極群)
電極群は、前述の正極板と負極板とを前述のセパレータを介してなる積層構造のもの、及び前述の正極板と負極板とを前述のセパレータを介して渦巻き状に捲回した構造のものの何れでもよい。電極群の体積が電池内容積に占める割合(以下、電極群占有率と称する)は、好ましくは40%以上であり、50%以上がより好ましく、また、好ましくは95%以下であり、90%以下がより好ましい。電極群占有率が、上記範囲内であると、電池容量が小さくり難くなる。また、適度な空隙スペースを確保できるため、電池が高温になることによって部材が膨張したり電解質の液成分の蒸気圧が高くなったりして内部圧力が上昇し、電池としての充放電繰り返し性能や高温保存等の諸特性を低下させたり、更には、内部圧力を外に逃がすガス放出弁が作動する場合を回避することができる。
集電構造は特に限定されるものではないが、本発明の非水系電解液による放電特性の向上をより効果的に実現するには、配線部分や接合部分の抵抗を低減する構造にすることが好ましい。この様に内部抵抗を低減させた場合、本発明の非水系電解液を使用した効果は特に良好に発揮される。
保護素子として、異常発熱や過大電流が流れた時に抵抗が増大するPTC(Positive Temperature Coefficient)、温度ヒューズ、サーミスター、異常発熱時に電池内部圧力や内部温度の急激な上昇により回路に流れる電流を遮断する弁(電流遮断弁)等が挙げられる。前記保護素子は高電流の通常使用で作動しない条件のものを選択することが好ましく、保護素子がなくても異常発熱や熱暴走に至らない設計にすることがより好ましい。
本発明の非水系電解液二次電池は、通常、上記の非水系電解液、負極、正極、セパレータ等を外装体(外装ケース)内に収納して構成される。この外装体に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り公知のものを任意に採用することができる。
[非水系電解液二次電池の作製]
<正極の作製>
第一の正極活物質としてのマンガン酸リチウム(Li1.1Mn1.9Al0.1O4)72質量
部、第二の正極活物質としてのリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物(Li1.15Ni0.45Mn0.45Co0.10O2)18質量部、導電剤としてのカーボンブラック5質量部
、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量部を、N−メチル−2−ピロリドン中で混合・スラリー化し、これを厚さ15μmのアルミニウム箔に均一に塗布、乾燥した後、ロールプレスを行い正極とした。
グラファイト粉末98質量部に、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウムの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースナトリウムの濃度1質量%)100質量部と、バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度50質量%)2質量部を加え、ディスパーザーで混合してスラリー化した。得られたスラリーを厚さ12μmの銅箔に均一に塗布して乾燥し、ロールプレスして負極とした。
上記の正極、負極、及びポリオレフィン製セパレータを、負極、セパレータ、正極の順に積層した。こうして得られた電池要素をアルミニウムラミネートフィルムで包み込み、後述する電解液を注入した後で真空封止し、シート状の非水系電解液二次電池を作製した。
・初期充放電
25℃の恒温槽中、シート状の非水系電解液二次電池を0.1C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする。以下同様。)で4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、0.1Cで3.0Vまで放電した。続いて0.3Cで4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、0.3Cで3.0Vまで放電した。これを2サイクル、合計3サイクル行って非水系電解液二次電池を安定させた。その後電池を60℃に24時間保持しエージングを実施した。その後、0.3Cで充放電を行って、その放電容量を測定し、初期容量とした。さらに、この初期容量のちょうど半分の容量まで充電して、充電状態50%の電池を得た。
初期充放電を実施した後、充電状態50%に調整した非水系電解液二次電池について、25℃において交流インピーダンス測定を行った。2Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の初期室温|Z|とした。
・初期低温交流インピーダンス測定
初期室温交流インピーダンス測定を実施した後の非水系電解液二次電池について、−30℃において交流インピーダンス測定を行った。0.01Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の初期低温|Z|とした。
初期低温交流インピーダンス測定を実施した後、充電状態50%の状態の非水系電解液二次電池を、25℃において、各々0.3C、1C、3C、5C、10C、15Cで10秒間放電させ、その10秒目の電圧を測定した。その電圧を電流値に対してプロットした折れ線について、最小二乗法で直線を引き、3.0Vの時の電流値をIとする。
ここで、(V−3.0)/I[Ω]という式で算出される値を、電池の初期DCRとした。
また、3.0×I[W]という式で算出される値を、電池の初期出力とした。
高温保存試験は、非水系電解液二次電池の実使用上限温度と目される60℃の高温環境下にて実施した。上記初期室温充放電試験を行った電池に対して、25℃において0.3Cで4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、60℃において2週間保持した。高温保存試験を実施した後、25℃において、0.3Cで放電を行ってその放電容量を測定し、残存容量とした。引き続き0.3Cで充放電を行ってその放電容量を測定し、回復容量とした。また、60℃環境下に電池を導入した時点の電圧と2週間保持後の電圧を測定しておき、その差分をその電池の電圧降下とした。
上記回復容量に基づいて、ちょうど半分の容量まで充電して、充電状態50%とした。充電状態50%に調整した電池について、25℃において交流インピーダンス測定を行った。2Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の高温保存後室温|Z|とした。
・高温保存後低温交流インピーダンス測定
高温保存後室温交流インピーダンス測定を実施した後の非水系電解液二次電池について、−30℃において交流インピーダンス測定を行った。0.01Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の高温保存後低温|Z|とした。
高温保存後低温交流インピーダンス測定を実施した後、充電状態50%の状態の非水系電解液二次電池を、25℃において、各々0.3C、1C、3C、5C、10C、15Cで10秒間放電させ、その10秒目の電圧を測定した。その電圧を電流値に対してプロットした折れ線について、最小二乗法で直線を引き、3.0Vの時の電流値をIとする。
ここで、(V−3.0)/I[Ω]という式で算出される値を、電池の高温保存後DCRとした。また、3.0×I[W]という式で算出される値を、電池の高温保存後出力とした。
実施例で用いた構造式(4)で示される特定環状エステルは、Acta Chemica Scandinavica (1969), 23, (8), 2900に従って合成した。合成した化合物はNMRチャートにより構造式(4)で示される特定環状エステルであることを確認した。NMRチャートのスペクトルデータは以下のとおり。
1H−NMR:5.96ppm
13C−NMR:97.8ppm、153.3ppm
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比3:3:4)に、十分に乾燥させたLiPF6を1モル
/L(非水系電解液中の濃度として)溶解させ、更に、上記方法により製造し、十分に乾燥させた、表1に示す化合物(a)を1質量%(非水系電解液中の濃度として)溶解させ、非水系電解液を調製した。この非水系電解液を用いて上述の方法で電池を作製し、上記評価を実施した。
非水系電解液に表1に示す化合物(a)を溶解させなかった以外は、実施例1−1と同様に電池を作製し、上記評価を実施した。
非水系電解液に表1に示す化合物(a)を溶解させず、非水系電解液中に2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,6−ジオン(表1に示す化合物(b))を1質量%(非水系電解液中の濃度として)溶解させた以外は、実施例1−1と同様に電池を作製し、
上記評価を実施した。
[(高温保存後室温|Z|)−(初期室温|Z|)]/(初期室温|Z|)で算出される、負の大きな値が好ましい室温|Z|変化率、
[(高温保存後低温|Z|)−(初期低温|Z|)]/(初期低温|Z|)で算出される、負の大きな値が好ましい低温|Z|変化率、
[(高温保存後DCR)−(初期DCR)]/(初期DCR)で算出される、負の大きな値が好ましい室温DCR変化率、及び
[(高温保存後出力)−(初期出力)]/(初期出力)で算出される、正の大きな値が好ましい室温出力変化率、を示す。
[非水系電解液二次電池の作製]
<正極の作製>
第一の正極活物質としてのマンガン酸リチウム(Li1.1Mn1.9Al0.1O4)72質量部、第二の正極活物質としてのリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物(Li1.15Ni0.45Mn0.45Co0.10O2)18質量部、導電剤としてのカーボンブラック5質量部
、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量部を、N−メチル−2−ピロ
リドン中で混合・スラリー化し、これを厚さ15μmのアルミニウム箔に均一に塗布、乾燥した後、ロールプレスを行い正極とした。
グラファイト粉末98質量部に、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウムの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースナトリウムの濃度1質量%)100質量部と、バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度50質量%)2質量部を加え、ディスパーザーで混合してスラリー化した。得られたスラリーを厚さ12μmの銅箔に均一に塗布して乾燥し、ロールプレスして負極とした。
上記の正極、負極、及びポリオレフィン製セパレータを、負極、セパレータ、正極の順に積層した。こうして得られた電池要素をアルミニウムラミネートフィルムで包み込み、後述する電解液を注入した後で真空封止し、シート状の非水系電解液二次電池を作製した。
・初期充放電
25℃の恒温槽中、シート状の非水系電解液二次電池を0.1C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする。以下同様。)で4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、0.1Cで3.0Vまで放電した。続いて0.3Cで4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、0.3Cで3.0Vまで放電した。これを2サイクル、合計3サイクル行って非水系電解液二次電池を安定させた。その後電池を60℃に24時間保持しエージングを実施した。その後、0.3Cで充放電を行って、その放電容量を測定し、初期容量とした。さらに、この初期容量のちょうど半分の容量まで充電して、充電状態50%の電池を得た。
初期充放電を実施した後、充電状態50%に調整した非水系電解液二次電池について、25℃において交流インピーダンス測定を行った。2Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の初期室温|Z|とした。
・初期−10℃交流インピーダンス測定
初期室温交流インピーダンス測定を実施した後の非水系電解液二次電池について、−10℃において交流インピーダンス測定を行った。0.01Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の初期−10℃|Z|とした。
初期低温交流インピーダンス測定を実施した後、充電状態50%の状態の非水系電解液二次電池を、25℃において、各々0.3C、1C、3C、5C、10C、15Cで10秒間放電させ、その10秒目の電圧を測定した。その電圧を電流値に対してプロットした折れ線について、最小二乗法で直線を引き、3.0Vの時の電流値をIとする。
ここで、(V−3.0)/I[Ω]という式で算出される値を、電池の初期DCRとした。
また、3.0×I[W]という式で算出される値を、電池の初期出力とした。
高温保存試験は、非水系電解液二次電池の実使用上限温度と目される60℃の高温環境下にて実施した。上記初期室温充放電試験を行った電池に対して、25℃において0.3Cで4.2Vまで定電流−定電圧充電した後、60℃において2週間保持した。高温保存
試験を実施した後、0.3Cで充放電を行ってその放電容量を測定し、保存後容量とした。
上記保存後容量に基づいて、ちょうど半分の容量まで充電して、充電状態50%とした。充電状態50%に調整した電池について、25℃において交流インピーダンス測定を行った。2Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の高温保存後室温|Z|とした。
・高温保存後−10℃交流インピーダンス測定
高温保存後室温交流インピーダンス測定を実施した後の非水系電解液二次電池について、−10℃において交流インピーダンス測定を行った。0.01Hzの時のインピーダンスの絶対値を電池の高温保存後−10℃|Z|とした。
高温保存後低温交流インピーダンス測定を実施した後、充電状態50%の状態の非水系電解液二次電池を、25℃において、各々0.3C、1C、3C、5C、10C、15Cで10秒間放電させ、その10秒目の電圧を測定した。その電圧を電流値に対してプロットした折れ線について、最小二乗法で直線を引き、3.0Vの時の電流値をIとする。
ここで、(V−3.0)/I[Ω]という式で算出される値を、電池の高温保存後DCRとした。また、3.0×I[W]という式で算出される値を、電池の高温保存後出力とした。
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比3:3:4)に、十分に乾燥させたLiPF6を1モル
/L(非水系電解液中の濃度として)溶解させ、更に、表3に示す化合物(c)を1質量%(非水系電解液中の濃度として)溶解させ、非水系電解液を調製した。この非水系電解液を用いて上述の方法で電池を作製し、上記評価を実施した。
非水系電解液に表3に示す化合物(c)を溶解させず、非水系電解液中に表3に示す化合物(d)を1質量%(非水系電解液中の濃度として)溶解させた以外は、実施例2−1と同様に電池を作製し、上記評価を実施した。
非水系電解液に表3に示す化合物(c)を溶解させなかった以外は、実施例2−1と同様に電池を作製し、上記評価を実施した。
非水系電解液に表3に示す化合物(c)を溶解させず、非水系電解液中に表3に示す化合物(e)を1質量%(非水系電解液中の濃度として)溶解させた以外は、実施例2−1と同様に電池を作製し、上記評価を実施した。
[(高温保存後室温|Z|)−(初期室温|Z|)]/(初期室温|Z|)で算出される、負の大きな値が好ましい室温|Z|変化率、
[(高温保存後−10℃|Z|)−(初期−10℃|Z|)]/(初期−10℃|Z|)で算出される、負の大きな値が好ましい−10℃|Z|変化率、
[(高温保存後DCR)−(初期DCR)]/(初期DCR)で算出される、負の大きな値が好ましい室温DCR変化率、及び
[(高温保存後出力)−(初期出力)]/(初期出力)で算出される、正の大きな値が好ましい室温出力変化率、を示す。
とができるので、非水系電解液二次電池が用いられる電子機器等のあらゆる分野において好適に利用できる。
Claims (6)
- 前記一般式(1)において、mが0または1であることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解液。
- 前記一般式(1)において、nが0または1であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解液。
- 前記一般式(1)において、Rが全て水素であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の非水系電解液。
- 前記一般式(1)で示される化合物を、非水系電解液中に0.001質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の非水系電解液。
- 少なくとも、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な正極と、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な負極と、非水系電解液とを備えた非水系電解液二次電池において、該非水系電解液が、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の非水系電解液であることを特徴とする非水系電解液二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013011874A JP6079264B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012013364 | 2012-01-25 | ||
JP2012013364 | 2012-01-25 | ||
JP2013011874A JP6079264B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013175454A true JP2013175454A (ja) | 2013-09-05 |
JP6079264B2 JP6079264B2 (ja) | 2017-02-15 |
Family
ID=49268161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013011874A Active JP6079264B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6079264B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015103360A (ja) * | 2013-11-22 | 2015-06-04 | 宇部興産株式会社 | 非水電解液およびそれを用いた蓄電デバイス |
WO2015194559A1 (ja) * | 2014-06-16 | 2015-12-23 | 日本電気株式会社 | 電解液及び二次電池 |
US20160087309A1 (en) * | 2014-09-18 | 2016-03-24 | Sk Innovation Co., Ltd. | Compound and Electrolyte of Lithium Secondary Battery Containing the Same |
US10424812B2 (en) | 2014-09-30 | 2019-09-24 | Mitsubishi Chemical Corporation | Non-aqueous electrolytic solution and non-aqueous electrolyte secondary battery using the same |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005222947A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Samsung Sdi Co Ltd | 有機電解液及びそれを採用したリチウム電池 |
JP2011216406A (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-27 | Sony Corp | 二次電池、二次電池用電解液、環状ポリエステル、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム |
JP2015505825A (ja) * | 2011-11-30 | 2015-02-26 | ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) | メルドラム酸のフッ素化誘導体、その調製方法、および溶媒添加剤としてのそれらの使用 |
-
2013
- 2013-01-25 JP JP2013011874A patent/JP6079264B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005222947A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Samsung Sdi Co Ltd | 有機電解液及びそれを採用したリチウム電池 |
JP2011216406A (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-27 | Sony Corp | 二次電池、二次電池用電解液、環状ポリエステル、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム |
US20110274987A1 (en) * | 2010-04-01 | 2011-11-10 | Sony Corporation | Secondary battery, electrolytic solution for secondary battery, cyclic polyester, electric power tool, electrical vehicle, and electric power storage system |
JP2015505825A (ja) * | 2011-11-30 | 2015-02-26 | ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) | メルドラム酸のフッ素化誘導体、その調製方法、および溶媒添加剤としてのそれらの使用 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015103360A (ja) * | 2013-11-22 | 2015-06-04 | 宇部興産株式会社 | 非水電解液およびそれを用いた蓄電デバイス |
WO2015194559A1 (ja) * | 2014-06-16 | 2015-12-23 | 日本電気株式会社 | 電解液及び二次電池 |
US10566661B2 (en) | 2014-06-16 | 2020-02-18 | Nec Corporation | Electrolytic solution and secondary battery |
US20160087309A1 (en) * | 2014-09-18 | 2016-03-24 | Sk Innovation Co., Ltd. | Compound and Electrolyte of Lithium Secondary Battery Containing the Same |
KR20160033412A (ko) * | 2014-09-18 | 2016-03-28 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 신규한 화합물 및 이를 포함하는 리튬 이차전지 전해액 |
CN105440010A (zh) * | 2014-09-18 | 2016-03-30 | Sk新技术株式会社 | 新型化合物及包含其的锂二次电池电解液 |
US9742032B2 (en) * | 2014-09-18 | 2017-08-22 | Sk Innovation Co., Ltd. | Compound and electrolyte of lithium secondary battery containing the same |
KR102266993B1 (ko) * | 2014-09-18 | 2021-06-18 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 신규한 화합물 및 이를 포함하는 리튬 이차전지 전해액 |
US10424812B2 (en) | 2014-09-30 | 2019-09-24 | Mitsubishi Chemical Corporation | Non-aqueous electrolytic solution and non-aqueous electrolyte secondary battery using the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6079264B2 (ja) | 2017-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6372561B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6028785B2 (ja) | 非水系電解液電池 | |
JP5472041B2 (ja) | 非水系電解液およびそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP5401765B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP5374828B2 (ja) | 二次電池用非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
WO2010064637A1 (ja) | ジフルオロリン酸塩の製造方法、非水系電解液及び非水系電解液二次電池 | |
WO2012105404A1 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP5720325B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6098062B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP2008277004A (ja) | 二次電池用非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6031873B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6079272B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液電池 | |
JP5504616B2 (ja) | 二次電池用非水系電解液の製造方法 | |
JP5834771B2 (ja) | 非水系電解液、それを用いた電池 | |
JP2008269979A (ja) | 二次電池用非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6079264B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP2016192298A (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP2017174543A (ja) | 非水系電解液、及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6413874B2 (ja) | 非水系電解液、非水系電解液二次電池および非水系電解液用添加剤 | |
JP6236907B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液電池 | |
JP5635065B2 (ja) | 二次電池用非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6582730B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP6561649B2 (ja) | 非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液電池 | |
JP2009099487A (ja) | 非水系電解液およびそれを用いた非水系電解液二次電池 | |
JP2013211223A (ja) | 非水系電解液、それを用いた電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170102 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6079264 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |