JP2013172349A - 動画像符号化装置及び動画像符号化方法 - Google Patents

動画像符号化装置及び動画像符号化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低遅延版と高画質版の2種類の符号化データを生成する際、符号化にかかる処理量を削減する。
【解決手段】Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置であって、低遅延版及び高画質版で共通のIピクチャを処理するイントラ予測部と、参照される参照Pピクチャに対し、低遅延版及び高画質版で共通のPピクチャを処理し、低遅延版で処理された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、高画質版のBピクチャを処理するインター予測部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、低遅延符号化と高画質符号化とを行い、それぞれの符号化データを生成する動画像符号化装置及び動画像符号化方法に関する。
近年、地上デジタルテレビ放送やインターネットライブ配信等により、数多くのリアルタイム放送の中から好みの番組を視聴者が自由に選択して視聴することができる環境が整いつつある。
上述したリアルタイム放送では、配信元と配信先との間におけるタイムラグがひとつの問題となっている。デジタル放送においては、配信元側で撮影した映像を符号化し、符号化データを、電波を通して視聴者に転送する。
配信先側(視聴者側)では、受信した符号化データの復号を行い、TV等のモニタに出力する。デジタル放送では、符号化、復号化にかかる時間が発生するため、この処理時間が従来のアナログ放送と比較してタイムラグの原因となっている。
また、インターネットライブ配信では、上述した処理時間による遅延に加え、ネットワークの遅延もタイムラグに加算される。特に生放送番組においては、符号化/転送にかかる遅延時間を極力少なくすることが要求されている。
図1は、タイムラグを説明するための図である。図1に示すように、符号化遅延と通信遅延と、復号遅延とがタイムラグの要因となる。
これにより、デジタル放送においては、タイムラグの影響により、中継先とのスムーズなやり取りができず、視聴者に不快感を与える場合があるという問題がある。また、インターネット配信やテレビ電話においては、上述した遅延によりコミュニケーションが取り難くなるという問題がある。よって、タイムラグを極力少なくすることが求められる。
一方、動画像符号化において、複数のピクチャを一つにまとめた単位としてGOP(Group Of Picture)と呼ばれるものがあり、再生時のランダムアクセスや、編集の起点として用いられる。
一般的なGOP構造としてはIBBP構造が多く用いられており、後方参照を行うBピクチャが存在するため、符号化遅延と呼ばれるものが発生する。符号化遅延を少なくするためには、主にIPPP構造と呼ばれるGOP構造が使用される。
図2は、IBBP構造とIPPP構造とを説明するための図である。図2に示す例では、IBBP構造において、Bピクチャは後方参照し、後方のピクチャよりも後に符号化されるので、2ピクチャ分の符号化遅延が発生する。
一方、IPPP構造では、画像(ピクチャ)の入力順に符号化を行うことができるため、符号化遅延は発生しない。しかし、IPPP構造では、後方参照を行わないため、IBBP構造と比較して圧縮率が落ち、画質に影響を与えてしまう。
なお、以下では、IピクチャとPピクチャのGOP構造を低遅延版と呼び、Iピクチャ、Pピクチャ、BピクチャのGOP構造を高画質版と呼ぶ。また、低遅延版による符号化を低遅延符号化、高画質版による符号化を高画質符号化と呼ぶ。
ここで、ユーザの中には、画質を重視する人もいれば、遅延時間を重視する人もいるため、ユーザが自由に低遅延符号化されたストリームと高画質符号化されたストリームとを選択することができるとよい。配信元側は、低遅延符号化と高画質符号化との両方の符号化データを送信することで柔軟な番組提供を行えるが、2種類の符号化データを同時に生成する必要がある。
複数の符号化データを生成する技術として、例えば、IピクチャとPピクチャとして第1の符号化を行い、第1の符号化で符号化された画像の局所復号画像を予測画像に用いて、第2の符号化、第3の符号化を行う技術がある。
特開2001−177841号公報
しかし、従来技術によれば、第2の符号化や第3の符号化で符号化されたビットストリームは独立して復号することができず、第1の符号化で符号化されたビットストリームと組み合わせて復号する必要がある。
また、上述した低遅延版と高画質版とを独立して復号可能な符号化データを生成する場合、低遅延版と高画質版とで符号化を行うため、動画像符号化装置では、符号化にかかる処理量が増加してしまうという問題点があった。
そこで、開示の技術は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低遅延版と高画質版の2種類の符号化データを生成する際、符号化にかかる処理量を削減することができる動画像符号化装置及び動画像符号化方法を提供することを目的とする。
開示の一態様における動画像符号化装置は、Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置であって、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のIピクチャを処理するイントラ予測部と、参照される参照Pピクチャに対し、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のPピクチャを処理し、前記低遅延版で処理された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、前記高画質版のBピクチャを処理するインター予測部と、を備える。
開示の技術によれば、低遅延版と高画質版の2種類の符号化データを生成する際、符号化にかかる処理量を削減することができる。
タイムラグを説明するための図。 IBBP構造とIPPP構造とを説明するための図。 実施例1における動画像符号化装置の機能的構成の一例を示すブロック図。 実施例1における符号化処理概要を説明するための図。 実施例1における低遅延版及び高画質版の参照領域の一例を示す図。 従来手法と手法1との演算量の比較結果を示す図。 実施例1におけるピクチャ符号化処理の一例を示すフローチャート。 実施例1における低遅延における非参照Pピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャート。 実施例1における非参照Pピクチャに対するMB処理の一例を示すフローチャート。 実施例1における非参照Pピクチャに対するインター予測処理の一例を示すフローチャート。 実施例1における高画質のBピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャート。 実施例1におけるBピクチャに対するMB処理の一例を示すフローチャート。 実施例1におけるBピクチャに対するインター予測処理の一例を示すフローチャート。 実施例2における動画像符号化装置の機能的構成の一例を示すブロック図。 実施例2における低遅延版及び高画質版の参照領域の一例を示す図。 実施例2におけるピクチャ符号化処理の一例を示すフローチャート。 実施例2における低遅延の非参照Pピクチャ及び高画質のBピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャート。 実施例2におけるインター予測部によるMB処理の一例を示すフローチャート。 実施例2におけるインター予測処理の一例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照しながら実施例について詳細に説明する。以下に説明する動画像符号化装置では、ピクチャ単位で符号化する場合とマクロブロック(MB)単位で処理する場合とがある。まず、ピクチャ単位で符号化を行う動画像符号化装置について説明する。
以下では、IピクチャとPピクチャを含むGOP構造を低遅延版と呼び、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を高画質版と呼ぶ。また、低遅延版による符号化を低遅延符号化、高画質版による符号化を高画質符号化と呼ぶ。
[実施例1]
<構成>
図3は、実施例1における動画像符号化装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。図3に示す動画像符号化装置10は、記憶部101、全体制御部102、Inter(インター)予測部103、Intra(イントラ)予測部104、判定部105、セレクタ(SEL)106、予測誤差生成部107、変換、量子化部108、エントロピー符号化部109、逆量子化、逆変換部110、復号画素生成部111、及びデブロッキングフィルタ部112を有する。
図3に示す例では、動画像符号化装置10は、1つのピクチャに対して、低遅延符号化を行った後に高画質符号化を行う構成であるが、各部を2つ設け、低遅延符号化と高画質符号化とを並列に行うようにしてもよい。
記憶部101は、符号化に関するデータを記憶するメモリである。記憶部101は、例えば、外部メモリとしてのSDRAMなどである。記憶部101は、原画像記憶部121、補助情報記憶部122、参照画記憶部123、及びストリーム記憶部124を有する。記憶部101の各部は、それぞれの記憶領域が設けられればよい。
原画像記憶部121は、入力された原画像を記憶する。補助情報記憶部122は、インター予測部103により、低遅延符号化で符号化された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトルを含む補助情報を記憶する。
参照画記憶部123は、インター予測部103で用いられる参照画像を記憶する。ストリーム記憶部124は、低遅延符号化で符号化されたストリームと、高画質符号化で符号化されたストリームとを記憶する。各記憶部に記憶さえるデータについては、後述する。
全体制御部102は、低遅延符号化と高画質符号化とを適切に制御する。例えば、全体制御部102は、イントラ予測部104での低遅延符号化時に、低遅延版と高画質版とで共通して利用できるIピクチャを符号化した際、高画質符号化時に、符号化しなくてもよい旨をイントラ予測部104に通知する。
また、全体制御部102は、現画像のピクチャタイプを決定したり、高画質版の時にはピクチャを符号化順に並べ替えたりする。
インター予測部103は、原画像記憶部121から読み出された原画像と、参照画記憶部123から読み出された参照画像を用いて動き探索を行い、最適な動きベクトルを見つけ出す。インター予測部103は、動きベクトルにより動き補償された予測画素信号をセレクタ106に出力する。
インター予測部103は、参照される参照Pピクチャに対し、低遅延版と高画質版とで共通のPピクチャの符号化を行う。インター予測部103は、低遅延版で符号化された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、高画質版のBピクチャを符号化する。
参照Pピクチャは、参照画像となるPピクチャを表し、非参照Pピクチャは、参照画像とはならないPピクチャを表す。補助情報は、動きベクトルと、SAD演算結果と、動きベクトル及びSAD演算結果から算出される符号化コストとを含む。
インター予測部103は、低遅延版と高画質版とで、参照画像を共有するため、低遅延版では、高画質版でBピクチャになるピクチャを非参照Pピクチャとして符号化する。
インター予測部103は、高画質版のBピクチャを符号化する場合、前方参照については、低画質版で符号化された非参照Pピクチャの補助情報を利用して参照領域を決定するため、前方探索をしなくてすむ。例えば、補助情報に含まれる動きベクトルを用いて参照領域を決定することができる。これにより、探索にかかる処理を低減することができる。
イントラ予測部104は、低遅延版及び高画質版で共通のIピクチャを符号化する。よって、イントラ予測部104は、Iピクチャの符号化結果を低遅延版と高画質版とで共通して用いるので、Iピクチャの符号化を低遅延版と高画質版とで2回しなくてすむ。
イントラ予測部104は、Iピクチャの符号化として、例えば原画像記憶部121から読み出された原画像とローカル復号画像とを用いて多種の画面内予測パターンから最適な予測パターンを選択する。イントラ予測部104は、選択された予測パターンにより生成された予測画素信号をセレクタ106に出力する。
判定部105は、インター予測とイントラ予測において、符号量の少なくなる方を選択して、選択した方の予測画素信号を出力するようにセレクタ106を制御する。
セレクタ106は、判定部105の制御により、インター予測部103、又はイントラ予測部104のいずれかの予測画素信号を予測誤差生成部107に出力する。
予測誤差生成部107は、原画像とセレクタ106から出力される予測画素信号とを取得し、原画像と予測画素信号との差分を算出することで予測誤差信号を生成する。
変換、量子化部108は、予測誤差信号に離散コサイン変換などの直交変換処理を行って直交変換係数を生成し、生成した直交変換係数を量子化する。
エントロピー符号化部109は、変換、量子化部108により生成された量子化後の変換係数をエントロピー符号化する。また、エントロピー符号化部109は、インター予測部103で用いた動きベクトルの情報などもエントロピー符号化する。
エントロピー符号化部109は、エントロピー符号化した符号化ストリーム(符号化データ)をストリーム記憶部124に記憶する。
逆量子化、逆変換部110は、量子化された直交変換係数に対し、逆量子化処理を行い、逆量子化された変換係数に対し、逆直交変換処理を行う。逆量子化、逆変換部110は、逆変換して生成された信号を復号画素生成部111に出力する。ここで、生成された信号は、予測誤差信号に相当する信号である。
復号画素生成部111は、逆量子化、逆変換部110により生成された信号とセレクタ106により出力された予測画素信号とを加算することで、復号画素を生成する。生成された復号画素は、デブロッキングフィルタ部112に出力される。
デブロッキングフィルタ部112は、復号画素に対し、例えばH.264に規定されているデブロッキングフィルタ処理を行う。デブロッキングフィルタされた復号画素は、参照画像(参照ピクチャ)として参照画記憶部123に記憶される。
予測誤差生成部107〜デブロッキングフィルタ部112の各部は、低遅延版で処理を行った後に、高画質版で処理が行われる。なお、ストリーム記憶部124は、低遅延版の符号化ストリームと、高画質版の符号化ストリームとを記憶する。エントロピー符号化部109は、低遅延版と高画質版とで共通して利用できる符号化データを、各符号化ストリームに含まれるようストリーム記憶部124に記憶する。
これにより、動画像符号化装置10は、符号化処理を削減しつつ、低遅延版と、高画質版との両方の符号化ストリームを生成することができる。
<符号化処理概要>
次に、ピクチャ単位で符号化する場合の、低遅延版と高画質版との符号化処理概要について説明する。図4は、実施例1における符号化処理概要を説明するための図である。図4(A)は、一定間隔で入力される原画像を示す。時間Tは、原画像の入力時間を表す。
図4(B)は、原画像を低遅延版で符号化した場合の符号化結果例を示す。図4(B)に示す例では、GOP構造はIPPP構造である。符号化時間は、時間Tを基準にして、原画像が符号化される時間を表す。
図4(B)に示すように、IPPP構造の低遅延版では、原画像を入力されると遅延されることなく符号化が可能である。図4(B)に示す共通Iピクチャ及び共通Pピクチャは、低遅延版と高画質版とで共通のピクチャを表す。共通Pピクチャは、参照Pピクチャである。
ここで、インター予測部103は、低遅延版の非参照Pピクチャを処理(動き探索、動き補償)する場合、動き探索結果を補助情報として記憶部101に記憶する。
例えば、インター予測部103は、符号化時間1において、時間T=1の原画像と参照画像としての時間T=0の画像とを記憶部101から読み出し、動き探索、動き補償を行う。このとき、インター予測部103は、動き探索結果を補助情報1として記憶部101に書き込む。インター予測部103は、非参照Pピクチャ(符号化時間2,4,5,7,8,10,11,・・・)について、符号化時間1の処理と同様の処理を行う。
図4(C)は、原画像を高画質版で符号化した場合の符号化結果例を示す。図4(C)に示す例では、GOP構造はIBBP構造である。共通Iピクチャ及び共通Pピクチャは、低遅延版で符号化されているため、この符号化処理は高画質版では行わなくてもよい。
また、高画質符号化では、原画像をバッファリングして順序を入れ替えてから符号化される。また、低遅延版で非参照Pピクチャであった原画像が、高画質版ではBピクチャになる。これは、低遅延版と高画質版とで共通の参照画像を用いるためである。
ここで、インター予測部103は、高画質版のBピクチャを処理する際、前方参照については、低遅延版で非参照Pピクチャを処理する際に求められた補助情報を用いることで前方探索をしなくてもよい。
例えば、図4(C)に示す符号化時間4において、インター予測部103は、原画像1と、補助情報1が示す参照領域のみと、参照画像としての時間T=3の画像とを記憶部101から読出し、後方探索、動き補償を行う。このとき、インター予測部103は、補助情報1を用いることで、前方探索を行わなくてもよい。
なお、補助情報として、参照領域と原画像との差分値を含めておけば、参照領域の読出しは不要となる。なぜなら、原画像と差分値から参照領域を生成することができるからである。
インター予測部103は、Bピクチャ(符号化時間5,7,8,10,11,・・・)について、符号化時間4の処理と同様の処理を行い、前方探索にかかる処理を省略することができる。
図5は、実施例1における低遅延版及び高画質版の参照領域の一例を示す図である。図5(A)は、低遅延符号化されるピクチャ群を表し、図5(B)は、高画質符号化されるピクチャ群を表す。
図5(A)に示す例では、入力原画像番号(以下、単に番号とも呼ぶ)4の画像は非参照Pピクチャとし、番号3の画像が復号された画像(以下、復号画像とも呼ぶ)の領域を参照する。
図5(B)に示す例では、番号1の画像はBピクチャとし、番号0の復号画像と番号3の復号画像の領域を参照する。このとき、インター予測部103は、前方探索については前述した通り不要であり、補助情報を用いて参照領域のみを読み出せばよい。インター予測部103は、後方探索については、番号3の復号画像の一部を探索領域として読み出し、この探索領域内を動き探索する。
これにより、前方探索については、参照領域のみを読み出せばよいので、使用するメモリ帯域を削減することができる。なお、補助情報に参照領域と原画像との差分値を含める場合は、参照する領域を読み出さなくてもよい。
<比較>
次に、従来手法と実施例1による手法1との演算量を比較する。図6は、従来手法と手法1との演算量の比較結果を示す図である。従来手法は、低遅延版と高画質版とでそれぞれ独立して符号化する手法である。
なお、各処理における演算量を1とし、1GOPには15枚のピクチャが含まれるとする。例えば、高画質であれば、IBBPBBPBBPBBPBB、低遅延版であれば、IPPPPPPPPPPPPPPのGOPを処理することを想定する。
まず、従来手法の低遅延版では、インター予測処理の片面参照は、Pの数が14枚あるので14であり、イントラ予測処理は、15枚のピクチャを処理するので15である。変換、量子化処理、逆変換、逆量子化処理、エントロピー符号化処理、デブロッキングフィルタ処理は、ピクチャの枚数分処理を行うので15である。
また、従来手法の高画質版では、インター予測処理の片面参照は、Pの数が4枚あるので4であり、両面参照は、Bの数が10枚あるので10である。これを片面に換算すると、処理量は4+10×2=24になる。イントラ予測以降の処理は、低遅延版と同じである。
手法1の低遅延版は、従来手法の低遅延版と処理量は同じである。しかし、手法1の高画質版が、従来手法の高画質版と比べて処理量を大幅に削減できる。つまり、手法1の高画質版では、インター予測処理の片面参照は、Pピクチャについては低遅延版と共通して行ったため処理は不要であり、Bピクチャは後方参照だけでよいので、処理量は10である。
インター予測処理の両面参照は、Bピクチャであっても後方参照だけでよいので0である。これらを片面に換算すると、処理量は10になり、従来手法の24に比べて大幅に削減されていることが分かる。
また、イントラ予測処理以降の処理量は、共通Iピクチャと共通Pピクチャ(参照Pピクチャ)に対して低遅延版と共通化しており、Bピクチャのみの処理でよいため、10である。
図6によれば、実施例1における手法1は、従来技術に対して処理量を大幅に削減することができるといえる。
<動作>
次に、実施例1における動画像処理装置10の動作について説明する。図7は、実施例1におけるピクチャ符号化処理の一例を示すフローチャートである。ここで、図7以降のフローチャートで示すNは、入力原画像番号を示し、mは、GOP構造における参照Pピクチャ間隔を示す。
ステップS101で、動画像符号化装置10は、原画像Nを入力し、記憶部101(原画像記憶部121)に書き込む。
ステップS102で、全体制御部102は、Iピクチャの符号化であるか否かを判定する。Iピクチャの符号化であれば(ステップS102−YES)ステップS103に進み、Iピクチャの符号化でなければ(ステップS102−NO)ステップS104に進む。
ステップS103で、イントラ予測部104、予測画素生成部107〜デブロッキングフィルタ部112などの各部は、原画像Nに対して低遅延/高画質で共通のIピクチャの符号化を行う。
ステップS104で、全体制御部102は、参照Pピクチャの符号化であるか否かを判定する。参照Pピクチャの符号化であれば(ステップS104−YES)ステップS105に進み、参照Pピクチャの符号化でなければ(ステップS104−NO)ステップS106に進む。
ステップS105で、インター予測部103、イントラ予測部104、予測画素生成部107〜デブロッキングフィルタ部112などの各部は、原画像Nに対して低遅延/高画質で共通のPピクチャの符号化を行う。
ステップS106で、インター予測部103は、原画像Nに対して、低遅延版の非参照Pピクチャの符号化を行う。この処理の詳細は、図8〜10を用いて後述する。
ステップS107で、全体制御部102は、N−mが0以上であるかを判定する。N−mが0以上であれば(ステップS107−YES)ステップS108に進み、N−mが0未満であれば(ステップS107−NO)処理を終了する。
ステップS108で、インター予測部103は、原画像N−mに対して、高画質版のBピクチャ符号化を行う。この処理の詳細は、図11〜13を用いて後述する。1ピクチャの処理が終了すると、次のピクチャで図7に示す処理と同様の処理が行われる。なお、図7に示す例では、低遅延版と高画質版とを並列して行う処理を示している。
(非参照Pピクチャの符号化処理)
図8は、実施例1における低遅延における非参照Pピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すステップS201で、インター予測部103は、ピクチャ内のマクロブロック(MB)に対して処理を行う。この処理の詳細は図9を用いて後述する。
ステップS202で、インター予測部103は、全MBに対して処理を完了したか否かを判定する。全MBの処理が完了していれば(ステップS202−YES)処理を終了し、全MBの処理が完了していなければ(ステップS202−NO)ステップS201に戻り、次のMBで処理が行われる。
図9は、実施例1における非参照Pピクチャに対するMB処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すステップS301で、インター予測部103は、原画像記憶部121から原画像Nを読み出す。
ステップS302で、インター予測部103は、インター予測処理を行う。この処理の詳細は、図10を用いて後述する。
ステップS303で、イントラ予測部104は、イントラ予測処理を行う。ステップS304で、判定部105は、インター予測部103により処理された予測画素の符号化コストと、イントラ予測部104により処理された予測画素の符号化コストのどちらが小さいかを判定し、セレクタ106を制御する。セレクタ106は、判定部105により指示された方の予測画素を出力する。
ステップS305で、予測誤差生成部107〜復号画素生成部111の各部は、MBに関する情報又は変換係数の符号化を行う。
図10は、実施例1における非参照Pピクチャに対するインター予測処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すステップS401で、インター予測部103は、前方参照画像を参照画記憶部123から読み出す。
ステップS402で、インター予測部103は、読み出した参照画像の探索範囲に対して前方動き探索を行う。
ステップS403で、インター予測部103は、最適な参照位置での符号化コストを算出する。
ステップS404で、インター予測部103は、最適な参照位置での動きベクトル情報、SAD演算結果、及び符号化コストを補助情報として補助情報記憶部122に書き込んで記憶する。
(Bピクチャの符号化処理)
図11は、実施例1における高画質のBピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すステップS501で、インター予測部103は、ピクチャ内のマクロブロック(MB)に対して処理を行う。この処理の詳細は図12を用いて後述する。
ステップS502で、インター予測部103は、全MBに対して処理を完了したか否かを判定する。全MBの処理が完了していれば(ステップS502−YES)処理を終了し、全MBの処理が完了していなければ(ステップS502−NO)ステップS501に戻り、次のMBで処理が行われる。
図12は、実施例1におけるBピクチャに対するMB処理の一例を示すフローチャートである。図12に示すステップS601で、インター予測部103は、原画像記憶部121から原画像N−mを読み出す。
ステップS602で、インター予測部103は、インター予測処理を行う。この処理の詳細は、図13を用いて後述する。
ステップS603で、イントラ予測部104は、イントラ予測処理を行う。ステップS604で、判定部105は、インター予測部103により処理された予測画素の符号化コストと、イントラ予測部104により処理された予測画素の符号化コストとのどちらが小さいかを判定する。判定部105は、符号化コストが小さい方の予測画素が出力されるようセレクタ106を制御する。セレクタ106は、判定部105により指示された方の予測画素を出力する。
ステップS605で、予測誤差生成部107〜復号画素生成部111の各部は、MBに関する情報又は変換係数の符号化を行う。
図13は、実施例1におけるBピクチャに対するインター予測処理の一例を示すフローチャートである。図13に示すステップS701で、インター予測部103は、後方参照画像を参照画記憶部123から読み出す。
ステップS702で、インター予測部103は、読み出した参照画像の探索範囲に対して後方動き探索を行う。
ステップS703で、インター予測部103は、処理画像のMBに対応する補助情報を補助情報記憶部122から読み出す。
ステップS704で、インター予測部103は、読み出した補助情報から求められた参照領域と、後方動き探索で求められた参照領域とを用いて符号化コストを算出する。
以上、実施例1によれば、低遅延版と高画質版との2種類の符号化データを生成する際、符号化にかかる処理量を削減することができる。
[実施例2]
次に、実施例2における動画像符号化装置20について説明する。実施例2では、低遅延版と高画質版との符号化をMB単位で並列に行う。
<構成>
図14は、実施例2における動画像符号化装置20の機能的構成の一例を示すブロック図である。図14に示す例では、記憶部201、全体制御部202、インター予測部203、第1イントラ予測部204−1、第2イントラ予測部204−2、第1判定部205−1、第2判定部205−2、第1セレクタ206−1、及び第2セレクタ206−2を有する。
また、動画像符号化装置20は、第1予測画素生成部207−1、第2予測画素生成部207−2、第1変換、量子化部208−1、第2変換、量子化部208−2、第1エントロピー符号化部209−1、第2エントロピー符号化部209−2、第1逆量子化部、逆変換部210−1、第2逆量子化、逆変換部210−2、第1復号画素生成部211−1、第2復号画素生成部211−2、及びデブロッキングフィルタ部212を有する。
図14に示す第1の各部は、低遅延符号化を行い、第2の各部は、高画質符号化を行う。図14に示す全体制御部202、インター予測部203以外の構成は、低遅延版と高画質版とでそれぞれ符号化を行う点が実施例1と異なるが、処理の内容は実施例1と同様であるため、その説明を省略する。
全体制御部202は、2つの処理対象の画像と、それぞれの参照画像とをインター予測部203に通知する。また、全体制御部202は、処理対象の画像に対して低遅延版であるか高画質版であるかをインター予測部203に通知する。
インター予測部203は、全体制御部202により通知された2つの画像それぞれに対して、低遅延版のインター予測処理又は高画質版のインター予測処理を行う。インター予測部203において、低遅延版と高画質版との処理の内容は、実施例1と同様である。
このとき、インター予測部203は、低遅延版のPピクチャで参照される参照ピクチャと、高画質版のBピクチャで後方参照される参照ピクチャとを同一とする。
これにより、並列処理する低遅延符号化と高画質符号化とで同じピクチャを参照するので、参照画像を読み出すメモリ帯域を削減することができる。
<符号化処理概要>
次に、MB単位で並列符号化する場合の、低遅延版と高画質版との符号化処理概要について図4を用いて説明する。
例えば、全体制御部202は、図4に示す符号化時間4において、時間T=1,4の原画像と、その参照画像である時間T=0,3の復号画像を読み出すようインター予測部203を制御する。
このとき、全体制御部202は、時間T=1の原画像を高画質符号化、時間T=4の原画像を低遅延符号化するようインター予測部203に指示する。
インター予測部203は、時間T=1の原画像のMBに対しては高画質符号化のBピクチャの処理を行い、時間T=4の原画像のMBに対しては低遅延符号化の非参照Pピクチャの処理を行う。
このとき、インター予測部203は、低遅延版の動き探索結果を補助情報4として補助情報記憶部222に書き込んで記憶する。
また、インター予測部203は、高画質符号化のBピクチャの処理において、補助情報1を補助情報記憶部222から読み出して前方探索処理を省き、後方探索処理を行う。インター予測部203は、低遅延版及び高画質版で、時間T=3の復号画像を参照画像として共通に用いる。
図15は、実施例2における低遅延版及び高画質版の参照領域の一例を示す図である。図15に示す例では、番号1の原画像の高画質版符号化と、番号4の原画像の低遅延版符号化とが並列にMB単位で符号化される。
図15に示すように、番号4の原画像が参照するピクチャは、番号3の参照ピクチャであり、番号4の原画像が後方参照するピクチャは、番号3の参照ピクチャであり、探索範囲が同じになる。探索範囲が同じになる理由は、MB単位での並列処理では、低遅延版と高画質版とで同じ位置のMBを処理するからである。
よって、図15に示すように、番号3の参照ピクチャを、低遅延版と高画質版とで同時に使用することができるため、図5に示すピクチャ単位で別々に処理する場合と比べて、参照ピクチャの読み出しのメモリ帯域を削減することができる。
<動作>
次に、実施例2における動画像符号化装置20の動作について説明する。図16は、実施例2におけるピクチャ符号化処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示す処理は、MB単位で低遅延符号化と高画質符号化とを並列に行う場合を示す。
ステップS801で、動画像符号化装置20は、原画像Nを入力し、記憶部201(原画像記憶部221)に書き込む。
ステップS802で、全体制御部202は、Iピクチャの符号化であるか否かを判定する。Iピクチャの符号化であれば(ステップS802−YES)ステップS803に進み、Iピクチャの符号化でなければ(ステップS802−NO)ステップS804に進む。
ステップS803で、イントラ予測部204、予測画素生成部207〜デブロッキングフィルタ部212などの各部は、原画像Nに対して低遅延/高画質で共通のIピクチャの符号化を行う。例えば、第1の処理部で、共通のIピクチャの符号化を行う。
ステップS804で、全体制御部202は、参照Pピクチャの符号化であるか否かを判定する。参照Pピクチャの符号化であれば(ステップS804−YES)ステップS805に進み、参照Pピクチャの符号化でなければ(ステップS804−NO)ステップS806に進む。
ステップS805で、インター予測部203、イントラ予測部204、予測画素生成部207〜デブロッキングフィルタ部212などの各部は、原画像Nに対して低遅延/高画質で共通のPピクチャの符号化を行う。例えば、第1の処理部で、共通のPピクチャの符号化を行う。
ステップS806で、インター予測部203は、N−mが0以上であるか否かを判定する。N−mが0以上であれば(ステップS806−YES)ステップS807に進み、N−mが0未満であれば(ステップS806−NO)ステップS808に進む。
ステップS807で、インター予測部203及び第1の処理部は、原画像Nに対して低遅延の非参照Pピクチャの符号化を行い、インター予測部203及び第2の処理部は、原画像N−mに対して高画質のBピクチャの符号化を行う。この処理の詳細は、図17〜19を用いて後述する。
ステップS808で、インター予測部203及び第1の処理部は、原画像Nに対して低遅延の非参照Pピクチャの符号化を行う。この処理は、図8〜10の処理と同様である。
(非参照Pピクチャ及びBピクチャの並列符号化処理)
図17は、実施例2における低遅延の非参照Pピクチャ及び高画質のBピクチャに対する符号化処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すステップS901で、インター予測部203は、ピクチャ内のマクロブロック(MB)に対して処理を行う。この処理の詳細は図18を用いて後述する。
ステップS902で、インター予測部203は、全MBに対して処理を完了したか否かを判定する。全MBの処理が完了していれば(ステップS902−YES)処理を終了し、全MBの処理が完了していなければ(ステップS902−NO)ステップS901に戻り、次のMBで処理が行われる。
図18は、実施例2におけるインター予測部203によるMB処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すステップS1001で、インター予測部203は、原画像記憶部221から原画像Nを読み出す。
ステップS1002で、インター予測部203は、原画像記憶部221から原画像N−mを読み出す。
ステップS1003で、インター予測部203は、インター予測処理を行う。この処理の詳細は、図19を用いて後述する。
ステップS1004で、第1イントラ予測部204−1は、低遅延の非参照Pピクチャに対するイントラ予測処理を行う。
ステップS1005で、第2イントラ予測部204−2は、高画質のBピクチャに対するイントラ予測処理を行う。
ステップS1006で、第1判定部205−1は、インター予測部203により処理された非参照Pピクチャに対する予測画素の符号化コストと、第1イントラ予測部204−1により処理された予測画素の符号化コストのどちらが小さいかを判定し、第1セレクタ206−1を制御する。第1セレクタ206−1は、第1判定部205−1により指示された方の予測画素を出力する。
ステップS1007で、第2判定部205−2は、インター予測部203により処理されたBピクチャに対する予測画素の符号化コストと、第2イントラ予測部204−2により処理された予測画素の符号化コストのどちらが小さいかを判定し、第2セレクタ206−2を制御する。第2セレクタ206−2は、第2判定部205−2により指示された方の予測画素を出力する。
ステップS1008で、第1予測誤差生成部207−1〜第1復号画素生成部211−1の各処理部は、非参照PピクチャのMBに関する情報又は変換係数の符号化を行う。
ステップS1009で、第2予測誤差生成部207−2〜第2復号画素生成部211−2の各処理部は、BピクチャのMBに関する情報又は変換係数の符号化を行う。
図19は、実施例2におけるインター予測処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すステップS1101で、インター予測部203は、低遅延版と高画質版とで共通して用いる参照画像(以下、共通参照画像とも呼ぶ)を参照画記憶部223から読み出す。
ステップS1102で、インター予測部203は、低遅延版の非参照Pピクチャに対して、読み出した共通参照画像の探索範囲について前方動き探索を行う。
ステップS1103で、インター予測部203は、高画質版のBピクチャに対して、読み出した共通参照画像の探索範囲について後方動き探索を行う。
ステップS1104で、インター予測部203は、高画質版のBピクチャに対して、対応する補助情報を補助情報記憶部222から読み出す。
ステップS1105で、インター予測部203は、低遅延版の非参照Pピクチャに対して、最適な参照位置での符号化コストを算出する。
ステップS1106で、インター予測部203は、高画質版のBピクチャに対して、最適な参照位置での符号化コストを算出する。
ステップS1107で、インター予測部203は、非参照Pピクチャにおける最適な参照位置での動きベクトル情報、SAD演算結果、及び符号化コストを補助情報として補助情報記憶部222に書き込んで記憶する。
以上、実施例2によれば、低遅延版と高画質版との2種類の符号化データを生成する際、符号化にかかる処理量を削減しつつ、メモリ帯域を削減することができる。
なお、上述した各実施例の記憶部以外の各部は、各種の集積回路を採用することができる。また、各実施例で説明した各部の一部を別の集積回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。また、全体制御部は、CPU(Central Processing Unit)などで実装してもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、上記実施例以外にも種々の変形及び変更が可能である。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置であって、
前記低遅延版及び前記高画質版で共通のIピクチャを処理するイントラ予測部と、
参照される参照Pピクチャに対し、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のPピクチャを処理し、前記低遅延版で処理された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、前記高画質版のBピクチャを処理するインター予測部と、
を備える動画像符号化装置。
(付記2)
前記補助情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記インター予測部は、
前記非参照Pピクチャを前記低遅延版で処理した際の前記補助情報を前記記憶部に記憶し、
前記高画質版のBピクチャを処理する際、前記記憶部から読み出した補助情報を用いて前方参照の参照領域を決定する付記1記載の動画像符号化装置。
(付記3)
マクロブロック単位で前記低遅延版と前記高画質版とを並列に符号化する場合、
前記インター予測部は、
前記低遅延版のPピクチャで参照される参照ピクチャと、前記高画質版のBピクチャで後方参照される参照ピクチャとを同一とする付記1又は2記載の動画像符号化装置。
(付記4)
前記補助情報は、動きベクトルと、SAD演算結果と、動きベクトル及びSAD演算結果から算出される符号化コストとを有する付記1乃至3いずれか一項に記載の動画像符号化装置。
(付記5)
Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置が実行する動画像符号化方法であって、
前記低遅延版及び前記高画質版で共通のIピクチャをイントラ符号化し、
参照される参照Pピクチャに対し、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のPピクチャのインター符号化を行い、
前記低遅延版で符号化された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、前記高画質版のBピクチャをインター符号化する処理を有する動画像符号化方法。
(付記6)
マクロブロック単位で前記低遅延版と前記高画質版とを並列に符号化する場合、
前記インター符号化する処理は、
前記低遅延版のPピクチャで参照される参照ピクチャと、前記高画質版のBピクチャで後方参照される参照ピクチャとを同一とする付記5記載の動画像符号化方法。
10、20 動画像符号化装置
101、201 記憶部
102、201 全体制御部
103、203 Inter予測部
104 Intra予測部
105 判定部
204−1 第1Intra予測部
204−2 第2Intra予測部
205−1 第1判定部
205−2 第2判定部

Claims (5)

  1. Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置であって、
    前記低遅延版及び前記高画質版で共通のIピクチャを処理するイントラ予測部と、
    参照される参照Pピクチャに対し、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のPピクチャを処理し、前記低遅延版で処理された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、前記高画質版のBピクチャを処理するインター予測部と、
    を備える動画像符号化装置。
  2. 前記補助情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記インター予測部は、
    前記非参照Pピクチャを前記低遅延版で処理した際の前記補助情報を前記記憶部に記憶し、
    前記高画質版のBピクチャを処理する際、前記記憶部から読み出した補助情報を用いて前方参照の参照領域を決定する請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. マクロブロック単位で前記低遅延版と前記高画質版とを並列に符号化する場合、
    前記インター予測部は、
    前記低遅延版のPピクチャで参照される参照ピクチャと、前記高画質版のBピクチャで後方参照される参照ピクチャとを同一とする請求項1又は2記載の動画像符号化装置。
  4. 前記補助情報は、動きベクトルと、SAD演算結果と、動きベクトル及びSAD演算結果から算出される符号化コストとを有する請求項1乃至3いずれか一項に記載の動画像符号化装置。
  5. Iピクチャ、Pピクチャを含むGOP構造を示す低遅延版と、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むGOP構造を示す高画質版とで動画像の符号化を行う動画像符号化装置が実行する動画像符号化方法であって、
    前記低遅延版及び前記高画質版で共通のIピクチャをイントラ符号化し、
    参照される参照Pピクチャに対し、前記低遅延版及び前記高画質版で共通のPピクチャのインター符号化を行い、
    前記低遅延版で符号化された参照されない非参照Pピクチャの動きベクトル情報を含む補助情報を用いて、前記高画質版のBピクチャをインター符号化する処理を有する動画像符号化方法。
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