JP2013170895A - 磁歪式トルク検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で構成が簡素であり、かつ安価な磁歪式トルク検出装置を提供する。
【解決手段】回転軸1が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置10を、回転軸1に所定隙間を隔てて固着され、±45°の溝が外周面に形成された円筒形の第1と第2の磁歪材11,12と、第1と第2の磁歪材11,12の隙間内に設けられ、回転軸1の軸線方向にS極とN極を備え、回転軸1と共に回転する第1の磁石21と、第1と第2の磁歪材11,12の両端部において、第1の磁石21と軸線方向の同じ位置にそれぞれ設けられ、第1の磁石21と逆の極性を備える第2と第3の磁石22,23と、第1の磁石21の回転軌跡の外側に設けられる磁束検出素子2と、磁束検出素子2からの出力に基づいて回転軸1が受けるトルクを検出するトルク検出部3とから構成して小型、簡素化する。
【選択図】図1
【解決手段】回転軸1が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置10を、回転軸1に所定隙間を隔てて固着され、±45°の溝が外周面に形成された円筒形の第1と第2の磁歪材11,12と、第1と第2の磁歪材11,12の隙間内に設けられ、回転軸1の軸線方向にS極とN極を備え、回転軸1と共に回転する第1の磁石21と、第1と第2の磁歪材11,12の両端部において、第1の磁石21と軸線方向の同じ位置にそれぞれ設けられ、第1の磁石21と逆の極性を備える第2と第3の磁石22,23と、第1の磁石21の回転軌跡の外側に設けられる磁束検出素子2と、磁束検出素子2からの出力に基づいて回転軸1が受けるトルクを検出するトルク検出部3とから構成して小型、簡素化する。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転軸のトルク計測を安価に実現可能な磁歪式トルク検出装置に関するものである。
従来、モータ、工作機械、自動車等では、回転駆動系の回転軸に加わるトルクを検出して回転を制御することが行われている。回転軸に加わるトルクを検出するセンサとしては、磁歪式トルクセンサが知られている。このうち、応力異方性磁歪式トルクセンサは、回転軸の適所に螺旋溝を設けて磁歪部とし、回転軸にトルクが印加されることにより磁歪部に生じる透磁率の変化を電気量として検出するものである。
ところが、応力異方性磁歪式トルクセンサでは、螺旋溝に微細な表面欠陥があるとトルク検出感度にバラツキやヒステリシスが生じる問題点がある。この問題点に対して、特許文献1には、螺旋溝が形成された磁歪部の表面に圧縮下降硬化層を形成してこの問題点を解決することが記載されている。
また、特許文献2には、傾きの異なる一対の溝部を持った回転体に励磁コイルで交流励磁し、検出コイルで応力による磁歪材の透磁率変化を誘起電圧変化に変換して回転軸に加わるトルクを検出するものが開示されている。
しかしながら、引用文献2に開示の磁歪式トルクセンサは、励磁コイルと検出コイル、及び励磁用交流信号発生器、更には検出部に複雑な制御回路が必要であり、コストが高く、且つセンサの径方向のサイズが大きくなるという問題があった。本発明は、上記問題に鑑み、構成が簡素で、かつ安価な磁歪式トルク検出装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態の磁歪式トルク検出装置は、回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(10)であって、回転軸(1)に所定隙間を隔てて固着され、±45°の溝が外周面に形成された円筒形の第1と第2の磁歪材(11,12)と、第1と第2の磁歪材(11,12)の隙間内に設けられ、回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備え、回転軸(1)と共に回転する第1の磁石(21)と、第1と第2の磁歪材(11,12)の両端部において、第1の磁石(21)と軸線方向の同じ位置にそれぞれ設けられ、第1の磁石(21)と逆の極性を備える第2と第3の磁石(22,23)と、第1の磁石(21)の回転軌跡の外側に設けられる磁束検出素子(2)と、磁束検出素子(2)からの出力に基づいて回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)とを備えることを特徴としている。
この場合、第1から第3の磁石(21〜23)は、第1と第2の磁歪材(11,12)と同じ外周面を備える半円筒形状に形成されると共に、第1と第2の磁歪材(11,12)に接触して設けられることが可能である。また、第1から第3の磁石(21〜23)は、Nを整数として、第1と第2の磁歪材(11,12)と同じ外周面を備える円筒形状を2の(N+1)乗分の1に分割した形状をしており、分割された第1から第3の磁石(21〜23)は、回転軸(1)に対して等間隔で同じ軸線方向の位置に設けられていると共に、隣接する磁石同士の極性は互いに逆の極性にすることができる。更に、第1と第2の磁歪材(11,12)の隙間内と、第1と第2の磁歪材(11,12)の両端部の、第1から第3の磁石(21〜23)に隣接する部分には、第1から第3の磁石(21〜23)の外周面に連続する外周面を備える形状の非磁束発生材(31〜33)を設けることができる。
これにより、第1の形態の磁歪式トルク検出装置は、磁束の変化ではなく、磁束量を計測することにより、ホールIC等の単体で検出可能な磁束検出素子が使用でき、制御回路削減による磁歪式トルク検出装置の構成の簡素化、小型化及び低コスト化が可能となる。
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態の磁歪式トルク検出装置は、回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(20)であって、回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備える第1の磁石(41)と、外周面に45°の溝が形成された第1の磁歪材(51)及び第1の非磁束発生材(61)を互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成して回転軸(1)に固着した第1の磁束発生部材(5)と、第1の磁石(41)と同形状で同じ極性を備える第2の磁石(42)と、第1の磁歪材(51)と同形状で45°の溝に直交する方向に溝が形成された第2の磁歪材(52)及び第1の非磁束発生材(61)と同形状の第2の非磁束発生材(62)とを、互いに第1の磁束発生部材(5)と同じ順序で隣接させた状態で1つの円筒形に形成して、第1の磁束発生部材(5)とは所定隙間を隔てて回転軸(1)に固着した第2の磁束発生部材(6)と、第1と第2の磁束発生部材(5,6)の間の隙間に、第1と第2の磁束発生部材(5,6)及び回転軸(1)に触れない状態で外側から挿入されて設けられた磁束検出素子(2)と、磁束検出素子(2)からの出力に基づいて回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)とを備えることを特徴としている。
この場合、第1の磁石(41)、第1の磁歪材(51)及び第1の非磁束発生材(61)の形状を全て同じとすることができる。
また、本発明の第2の形態の磁歪式トルク検出装置は、回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(20)であって、Nを整数として、回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備える2のN乗個の第1の磁石(41A,41B、…)と、2のN乗個の第1の磁歪材(51A、51B、…)及び2のN乗個の第1の非磁束発生材(61A、61B、…)を、互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成すると共に、隣接する磁石の極性は互いに逆極性になるようにした第1の磁束発生部材(5)と、第1の磁石(41A,41B、…)と同数、同形状の第2の磁石(42A、42B、…)と、第1の磁歪材(51A、51B、…)と同数、同形状の第2の磁歪材(52A、52B、…)及び第1の非磁束発生材(61A、61B、…)と同数、同形状の第2の非磁束発生材(62A、62B、…)を、第1の磁束発生部材(5)と同じ順序で配置して1つの円筒形に形成した第2の磁束発生部材(6)を備え、第1の磁歪材(51A、51B、…)の外周面には45°の溝が形成されていると共に、第2の磁歪材(52A、52B、…)の外周面には、第1の磁歪材(51A、51B、…)の外周面にある溝に直交する方向の溝が形成され、第1の磁束発生部材(5)は回転軸(1)に固着され、第2の磁束発生部材(6)は、第1の磁束発生部材(5)と同じ部材が軸線方向の同じ位置になるように、第1の磁束発生部材(5)に対して所定隙間を隔てて回転軸(1)に固着され、第1と第2の磁束発生部材(5,6)の間の隙間に、第1と第2の磁束発生部材(5,6)及び回転軸(1)に触れない状態で外側から挿入されて磁束検出素子(2)が設けられ、磁束検出素子(2)からの出力に基づいて回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)が設けられて構成することが可能である。
これにより、第2の形態の磁歪式トルク検出装置は、第1の磁束発生部材と第2の磁束発生部材を設けたことにより、磁束量が増え、磁束量を計測することにより、ホールIC等の制御回路により正確な検出が可能になる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。本発明の各実施形態が、本発明の基礎となった比較技術に対しても同一構成の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図1(a)は、本発明の第1の形態の磁歪式トルク検出装置10の一実施例の構成を示す側面図であり、図1(b)は図1(a)の磁歪式トルク検出装置10のトルク検出部3を除く部分を示す斜視図である。第1の形態の磁歪式トルク検出装置10は、回転軸1に加わるトルクを検出するものである。
第1の形態の磁歪式トルク検出装置10は、回転軸1に所定隙間を隔てて固着され、±45°の溝が外周面に形成された円筒形の第1と第2の磁歪材11,12を備えている。これは、±45°の溝のある2つ並んだ円筒形の磁歪材にトルクが加わると、一方が縮み、他方が伸び、それぞれの透磁率μが印加トルクに応じて±Δμ変化するからである。そして、このような2つ並んだ円筒形の磁歪材に永久磁石によって磁界を与えておくと、印加トルクによって磁歪材中の磁束φはそれぞれ(φ+Δφ)と(φ−Δφ)に変化するので、この磁束の差を検出すれば、磁歪材に加わるトルクが検出できる。
磁歪材中の磁束を検出する磁束検出素子としては、例えばホール素子を組み込んだホールICが知られている。よって、以後は磁束検出素子2はホールIC2であるとして説明する。そこで、図5に示す比較技術に示すように、±45°の溝のある2つ並んだ円筒形の第1と第2の磁歪材11,12を回転軸1に固着し、第1と第2の磁歪材11,12の両側に永久磁石22,23を配置して2つの磁気回路M1,M2を作る。そして、第1と第2の磁歪材11,12の真ん中にホールIC2を配置すれば、ホールIC2の出力からトルク検出部3で回転軸1に印加されるトルクの大きさを検出することができる。
ところが、この比較技術の構成では、第1と第2の磁歪材11,12の両側の永久磁石22,23が小さいと磁気回路M1,M2を流れる磁束のトルク印加時の変化が小さく、トルクの検出が困難であった。
そこで、第1の形態の磁歪式トルク検出装置10では、図1(a)に示すように、第1と第2の磁歪材11,12の隙間内に、回転軸1の軸線方向にS極とN極を備え、回転軸1と共に回転する第1の磁石21を取り付けている。そして、第1と第2の磁歪材11,12の両端部には、第1の磁石21と軸線方向の同じ位置に、第1の磁石21と逆の極性を備える第2と第3の磁石22,23をそれぞれ設けている。ホールIC2は、第1の磁石21の回転軌跡の外側に設けられており、ホールIC2からの出力に基づいて、トルク検出部3は回転軸1が受けるトルクを検出する。ホールIC2の出力波形は、例えば図6(a)に示すようになる。トルク検出部3の動作は公知であるのでこれ以上の説明を省略する。この構成により、磁気回路M1,M2を流れる磁束が比較技術に比べて大きくなり、回転軸1にトルクが加わった時の磁束の変化が検出し易くなる。
なお、第1の形態の磁歪式トルク検出装置10では、第1から第3の磁石21〜23は、図1(b)に示すように、第1と第2の磁歪材11,12と同じ外周面を備える半円筒形状に形成されている。そして、第1から第3の磁石21〜23は、第1と第2の磁歪材11,12に接触した状態で回転軸1に固着されており、回転軸1と共に回転する。また、第1と第2の磁歪材11,12の隙間d内と、第1と第2の磁歪材11,12の両端部の、第1から第3の磁石21〜23に隣接する部分には、スペーサ31〜33が設けられている。スペーサ31〜33は、この実施例では第1から第3の磁石21〜23の外周面に連続する外周面を備える半円筒形状をしており、非磁束発生材を用いて形成されている。スペーサ31〜33は、磁束を発生しない部材なら特に規定はなく、合成樹脂等の非磁性体、金属等の磁性体、或いは磁歪材でも良い。第1の形態の磁歪式トルク検出装置10には高周波発生回路がなく、検出コイルもないので構成が簡素で、かつ安価で小型化が可能である。
図2(a)は本発明の第1の形態の磁歪式トルク検出装置10の変形実施例の構成を示す側面図であり、図2(b)は図2(a)の磁歪式トルク検出装置10のホールIC2とトルク検出部3を除く部分を示す斜視図である。図1(a)、(b)に示した実施例では、第1と第2の磁歪材11,12の隙間d内に取り付ける第1の磁石21と第1と第2の磁歪材11,12の両端部に取り付ける第2と第3の磁石22,23はそれぞれ1個ずつであった。
一方、変形実施例では、第1と第2の磁歪材11,12の隙間d内に、回転軸1の軸線方向にS極とN極を備え、回転軸1と共に回転する2つの第1の磁石21A,21Bを取り付けている。第1の磁石21A,21Bの軸線方向の極性はそれぞれ逆であり、磁石21Bは、磁石21Aに対して回転軸1の反対側の位置(点対称の位置)に取り付けられている。従って、第1の磁石21A,21Bの形状は、第1と第2の磁歪材11,12と同じ外周面を備える4分の1の円筒形状に形成されている。
同様に、第1と第2の磁歪材11,12の両端部には、第1の磁石21A,21Bと軸線方向の同じ位置に、第1の磁石21A,21Bとそれぞれ逆の極性を備える第2と第3の磁石22A,22B,23A,23Bをそれぞれ設けている。従って、第2と第3の磁石22A,22B,23A,23Bの形状は、第1と第2の磁歪材11,12と同じ外周面を備える4分の1の円筒形状に形成されている。ホールIC2の位置に変化はない。ホールIC2に接続するトルク検出部3の構成も同じである。
このように、本発明の第1の形態の磁歪式トルク検出装置10の変形実施例では、第1から第3の磁石の数を分割して増やすことができる。一般的には、第1から第3の磁石21〜23は、Nを0か整数として2のN乗個に分割することができる。図1(a)、(b)に示した実施例はNが0の場合であり、図2(a)、(b)に示した実施例はNが1の場合である。この場合、2のN乗個に分割された第1から第3の磁石21〜23は、第1と第2の磁歪材11,12と同じ外周面を備える円筒形状の2の(N+1)乗分の1の形状となる。分割された第1から第3の磁石21〜23は全て同形状であり、回転軸1に等間隔で配置できる。更に、回転軸1に等間隔で配置する2の(N+1)乗個に分割された第1から第3の磁石21〜23の、回転軸1の軸線方向の極性は交互に逆の極性とする。
図2(c)はNが2の場合の、第2の磁石22の回転軸1上の配置を示すものである。Nが2の場合、第2の磁石22は円筒形状の2の3乗分の1の形状で4個あり、磁石22A,22B,22C,22Dに分割され、回転軸1上に隣接する磁石同士が逆極性で等間隔に配置される。符号32A,32B,32C,32Dは同様に2の3乗分の1の形状で4個ある第2のスペーサである。分割された第1と第3の磁石は、回転軸1に対して等間隔で、第2の磁石と同じ軸線方向の位置に設ければ良い。この場合も、円周方向及び軸線方向に隣接する磁石同士の極性は互いに逆の極性となっている。
このように、回転軸1に取り付ける磁石を円周方向に分割して、回転軸1の円周方向に複数個設けると、回転軸1が継続して回転する場合、回転軸1に加わる短時間毎のトルクの変化を検出することができる。図6(b)は、Nが1の時の、図2(a)に示したホールIC2の出力波形を示すものである。
図3(a)は本発明の第2の形態の磁歪式トルク検出装置20の一実施例の構成を示す側面図であり、図3(b)は図3(a)の磁歪式トルク検出装置20のトルク検出部3を除く部分の斜視図である。第2の形態の磁歪式トルク検出装置20も、回転軸1に加わるトルクを検出するものである。
第2の形態の磁歪式トルク検出装置20は、第1の形態の磁歪式トルク検出装置10と異なり、回転軸1に所定隙間Dを隔てて第1の磁束発生部材5と第2の磁束発生部材6が固着されている。第1の磁束発生部材5は、回転軸1の軸線方向にS極とN極を備える第1の磁石41と、外周面に45°の溝が形成された第1の磁歪材51及び非磁束発生材から構成される第1のスペーサ61を、互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成して構成される。この実施例の第1の磁石41、第1の磁歪材51及び第1のスペーサ61の形状は全て同じであり、それぞれ円筒形の3分の1の形状である。そして、円筒形の第1の磁束発生部材5は、その内周面が回転軸1に固着され、回転軸1と共に回転する。
第2の磁束発生部材6は、第1の磁石41と同形状で同じ極性を備える第2の磁石42と、第1の磁歪材51と同形状で45°の溝に直交する方向に溝が形成された第2の磁歪材52及び第1のスペーサ61と同形状の第2のスペーサ62とから構成される。第2の磁石42と、第2の磁歪材52及び第1のスペーサ61は、第1の磁束発生部材5と同じ順序で1つの円筒形に形成される。そして、第2の磁束発生部材6は、第1の磁束発生部材5とは所定の隙間Dを隔てて回転軸1に固着される。この結果、第1の磁束発生部材5には第1の磁石41と第1の磁歪材51を通る磁路M1が形成され、第2の磁束発生部材6には第2の磁石42と第2の磁歪材52を通る磁路M2が形成される。
なお、図3(b)においては、第1と第2の磁歪材51、52の端面を、第1と第2ののスペーサ61、62と区別して分かり易くするために、第1と第2の磁歪材51、52の端面に網点を付してある。また、第1と第2ののスペーサ61、62は、第1の実施形態と同様に磁束を発生しない部材なら特に規定はなく、合成樹脂等の非磁性体、金属等の磁性体、或いは磁歪材でも良い。
また、第1と第2の磁束発生部材5,6の間の隙間Dに、第1と第2の磁束発生部材5,6及び回転軸1に触れない状態で外側から挿入されて、磁束検出素子であるホールIC2が設けられている。ホールIC2には、トルク検出部3が接続されており、トルク検出部3はホールIC2からの出力に基づいて回転軸1が受けるトルクを検出する。ホールIC2からの出力波形は、例えば図7(a)に示すようになる。第2の形態の磁歪式トルク検出装置20は、第1と第2の磁束発生部材5,6の両側に磁石がないので、軸線方向の全長が短く、軸長を短縮することができる。また、第1と第2の磁石41、42はその全長が第1と第2の磁歪材51、52の全長と同じであるので、第1と第2の磁石41、42によって発生する磁束が大きい。
図4(a)は本発明の第2の形態の磁歪式トルク検出装置20の変形実施例の構成を示す側面図であり、図4(b)は図4(a)の磁歪式トルク検出装置20からトルク検出部3を除いた部分の斜視図である。図3(a)、(b)に示した実施例では、第1と第2の磁束発生部材5,6にはそれぞれ1個ずつの第1と第2の磁石41、42、第1と第2の磁歪材51,52及び第1と第2のスペーサ61,62があった。
一方、変形実施例では、第1と第2の磁束発生部材5,6を構成する磁石、磁歪材及びスペーサがそれぞれNを整数として、2のN乗個ずつある。図4(a)、(b)に示す変形実施例はNが1の場合の実施例であり、第1と第2の磁束発生部材5,6にはそれぞれ磁石、磁歪材及びスペーサが2個ずつある。ホールIC2の位置に変化はない。ホールIC2に接続するトルク検出部3の構成も同じである。
図4(a)、(b)に示す変形実施例の磁歪式トルク検出装置20の第1の磁束発生部材5には、2個の第1の磁石41A,41Bと、2個の第1の磁歪材51A、51B及び2個の第1のスペーサ61A、61Bがある。第1の磁石41A,41B、第1の磁歪材51A、51B及び第1のスペーサ61A、61Bは互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成され、隣接する第1の磁石41A,41Bの軸線方向の極性は互いに逆極性になっている。
同様に、第2の磁束発生部材6には、2個の第2の磁石42A,42Bと、2個の第2の磁歪材52A、52B及び2個の第2のスペーサ62A、62Bがある。第2の磁石42A,42Bは第1の磁石41A,41B同形状であり、第2の磁歪材52A、52Bは第1の磁歪材51A、51Bと同形状であり、第2のスペーサ62A、62Bは第1のスペーサ61A、61Bと同形状である。第1の磁歪材51A、51Bの外周面には45°の溝が形成されていると共に、第2の磁歪材52A、52Bの外周面には、第1の磁歪材51A、51Bの外周面にある溝に直交する方向の溝が形成されている。
第1の磁束発生部材5は回転軸1に固着されており、第2の磁束発生部材6は、第1の磁束発生部材5と同じ部材が軸線方向の同じ位置になるように、第1の磁束発生部材5に対して隙間Dを隔てて回転軸1に固着されている。
図4(c)はNが2の場合の、第1の磁束発生部材5の構成を示すものである。Nが2の場合、4個の第1の磁石41A,41B,41C,41Dがあり、これらは隣接する磁石同士が逆極性で回転軸1上に等間隔に配置される。また、4個の第1の磁歪材51A,51B,51C,51Dは4個の第1の磁石41A,41B,41C,41Dに隣接して設けられている。そして、第1のスペーサ61A,61B,61C,61Dは、第1の磁石41A,41B,41C,41Dと第1の磁歪材51A,51B,51C,51Dの間に設けられている。この場合のホールIC2の出力波形を図7(b)に示す。
このように、第1と第2の磁束発生部材5、6を、それぞれ2のN乗個ずつの磁石、磁歪材及びスペーサで構成すると、回転軸1が継続して回転する場合、回転軸1に加わる短時間毎のトルクの変化を検出することができる。
図7(c)は、本発明の磁歪式トルク検出装置20において、回転軸1が異なる2種類の回転数、例えば1000rpmと2000rpmで回転した時の、トルクに対するホールIC2の検出出力電圧の特性を示すものである。この図から分かるように、本発明の磁歪式トルク検出装置20においては、回転軸の回転数が変化しても、トルクに対するホールIC2の検出出力電圧に変化がない。
1 回転軸
2 磁束検出素子(ホールIC)
3 トルク検出部
5 第1の磁束発生部材
6 第2の磁束発生部材
10,20 磁歪式トルク検出装置
11,51 第1の磁歪材
12,52 第2の磁歪材
21,41 第1の磁石
22,42 第2の磁石
23 第3の磁石
31、61 第1の非磁束発生材(第1のスペーサ)
32、62 第2の非磁束発生材(第2のスペーサ)
33 第3の非磁束発生材(第3のスペーサ)
2 磁束検出素子(ホールIC)
3 トルク検出部
5 第1の磁束発生部材
6 第2の磁束発生部材
10,20 磁歪式トルク検出装置
11,51 第1の磁歪材
12,52 第2の磁歪材
21,41 第1の磁石
22,42 第2の磁石
23 第3の磁石
31、61 第1の非磁束発生材(第1のスペーサ)
32、62 第2の非磁束発生材(第2のスペーサ)
33 第3の非磁束発生材(第3のスペーサ)
Claims (7)
- 回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(10)であって、
前記回転軸(1)に所定隙間を隔てて固着され、±45°の溝が外周面に形成された円筒形の第1と第2の磁歪材(11,12)と、
前記第1と第2の磁歪材(11,12)の前記隙間内に設けられ、前記回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備え、前記回転軸(1)と共に回転する第1の磁石(21)と、
前記第1と第2の磁歪材(11,12)の両端部において、前記第1の磁石(21)と前記軸線方向の同じ位置にそれぞれ設けられ、前記第1の磁石(21)と逆の極性を備える第2と第3の磁石(22,23)と、
前記第1の磁石(21)の回転軌跡の外側に設けられる磁束検出素子(2)と、
前記磁束検出素子(2)からの出力に基づいて前記回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)とを備えることを特徴とする磁歪式トルク検出装置。 - 前記第1から第3の磁石(21〜23)は、前記第1と第2の磁歪材(11,12)と同じ外周面を備える半円筒形状に形成されると共に、前記第1と第2の磁歪材(11,12)に接触して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式トルク検出装置。
- 前記第1から第3の磁石(21〜23)は、Nを整数として、前記第1と第2の磁歪材(11,12)と同じ外周面を備える円筒形状を2の(N+1)乗分の1に分割した形状をしており、
分割された前記第1から第3の磁石(21〜23)は、前記回転軸(1)に対して等間隔で同じ軸線方向の位置に設けられていると共に、隣接する磁石同士の極性は互いに逆の極性となっていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式トルク検出装置。 - 前記第1と第2の磁歪材(11,12)の前記隙間内と、前記第1と第2の磁歪材(11,12)の両端部の、前記第1から第3の磁石(21〜23)に隣接する部分には、前記第1から第3の磁石(21〜23)の外周面に連続する外周面を備える形状の非磁束発生材(31〜33)が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の、磁歪式トルク検出装置。
- 回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(20)であって、
前記回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備える第1の磁石(41)と、外周面に45°の溝が形成された第1の磁歪材(51)及び第1の非磁束発生材(61)を互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成して前記回転軸(1)に固着した第1の磁束発生部材(5)と、
前記第1の磁石(41)と同形状で同じ極性を備える第2の磁石(42)と、前記第1の磁歪材(51)と同形状で前記45°の溝に直交する方向に溝が形成された第2の磁歪材(52)及び前記第1の非磁束発生材(61)と同形状の第2の非磁束発生材(62)とを、互いに前記第1の磁束発生部材(5)と同じ順序で隣接させた状態で1つの円筒形に形成して、前記第1の磁束発生部材(5)とは所定隙間を隔てて前記回転軸(1)に固着した第2の磁束発生部材(6)と、
前記第1と第2の磁束発生部材(5,6)の間の前記隙間に、前記第1と第2の磁束発生部材(5,6)及び前記回転軸(1)に触れない状態で外側から挿入されて設けられた磁束検出素子(2)と、
前記磁束検出素子(2)からの出力に基づいて前記回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)とを備えることを特徴とする磁歪式トルク検出装置。 - 前記第1の磁石(41)、前記第1の磁歪材(51)及び前記第1の非磁束発生材(61)の形状が全て同じであることを特徴とする請求項5に記載の磁歪式トルク検出装置。
- 回転軸(1)が受けるトルクを検出する磁歪式トルク検出装置(20)であって、
Nを整数として、前記回転軸(1)の軸線方向にS極とN極を備える2のN乗個の第1の磁石(41A,41B、…)と、2のN乗個の第1の磁歪材(51A、51B、…)及び2のN乗個の第1の非磁束発生材(61A、61B、…)を、互いに隣接させた状態で1つの円筒形に形成すると共に、隣接する前記磁石の極性は互いに逆極性になるようにした第1の磁束発生部材(5)と、
前記第1の磁石(41A,41B、…)と同数、同形状の第2の磁石(42A、42B、…)と、前記第1の磁歪材(51A、51B、…)と同数、同形状の第2の磁歪材(52A、52B、…)及び前記第1の非磁束発生材(61A、61B、…)と同数、同形状の第2の非磁束発生材(62A、62B、…)を、第1の磁束発生部材(5)と同じ順序で配置して1つの円筒形に形成した第2の磁束発生部材(6)を備え、
前記第1の磁歪材(51A、51B、…)の外周面には45°の溝が形成されていると共に、前記第2の磁歪材(52A、52B、…)の外周面には、前記第1の磁歪材(51A、51B、…)の外周面にある溝に直交する方向の溝が形成され、
前記第1の磁束発生部材(5)は前記回転軸(1)に固着され、
前記第2の磁束発生部材(6)は、前記第1の磁束発生部材(5)と同じ部材が前記軸線方向の同じ位置になるように、前記第1の磁束発生部材(5)に対して所定隙間を隔てて前記回転軸(1)に固着され、
前記第1と第2の磁束発生部材(5,6)の間の前記隙間に、前記第1と第2の磁束発生部材(5,6)及び前記回転軸(1)に触れない状態で外側から挿入されて磁束検出素子(2)が設けられ、
前記磁束検出素子(2)からの出力に基づいて前記回転軸(1)が受けるトルクを検出するトルク検出部(3)が設けられていることを特徴とする磁歪式トルク検出装置。
Priority Applications (1)
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JP2012034322A JP2013170895A (ja) | 2012-02-20 | 2012-02-20 | 磁歪式トルク検出装置 |
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JP (1) | JP2013170895A (ja) |
Cited By (1)
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CN109387796A (zh) * | 2017-08-11 | 2019-02-26 | 本特利内华达有限责任公司 | 用于磁致伸缩式扭矩传感器的改进的间隙补偿 |
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2012
- 2012-02-20 JP JP2012034322A patent/JP2013170895A/ja active Pending
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CN109387796A (zh) * | 2017-08-11 | 2019-02-26 | 本特利内华达有限责任公司 | 用于磁致伸缩式扭矩传感器的改进的间隙补偿 |
CN109387796B (zh) * | 2017-08-11 | 2022-06-03 | 本特利内华达有限责任公司 | 用于磁致伸缩式扭矩传感器的改进的间隙补偿 |
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