JP2013170499A - 遠心回転機のインペラの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電加工により流路を形成した後、その放電加工面に生じた変質層を湿式研磨で除去するにあたり、うねりを生じさせることなく研磨面を平滑化できるインペラの製造方法を提供すること。
【解決手段】遠心回転機のインペラの製造方法は、気体の入口141から出口142までの流路14を放電加工により形成する流路形成工程と、流路14内に研磨液を供給することで流路14の内壁を湿式研磨する湿式研磨工程と、を備えており、湿式研磨工程では、流路14の内壁に向けて研磨液が噴出される複数の噴出孔25,35を有するとともに、流路14内に挿入される研磨液ノズル20,30を介して流路14内に研磨液を供給する。
【選択図】図3

Description

本発明は、遠心圧縮機などの遠心回転機に使用されるインペラの製造方法に関する。
遠心圧縮機のインペラとして、回転軸に設けられるディスクと、ディスクに対向するカバーと、これらディスクとカバーとの間の空間を仕切る複数のブレードとを備えたものが知られている。
このインペラでは、ディスクおよびカバーの互いの対向面と、隣り合うブレードとで囲まれた部分が、気体を圧縮するための流路となっている。この流路は、インペラの内周側で軸方向に開口した入口から、外周側へと次第に湾曲し、外周端で出口が径方向に開口した複雑な形状を呈している。これまで、このような流路を有するインペラは、通常、ディスク、カバー、およびブレードを二体または三体の部材に分け、これらの部材を溶接することによって製造されている。ところが、溶接を健全に行うためには、技術的困難が伴う。
そこで、一体の素材からインペラを製造することがしばしば行なわれており、この場合に、流路の形成方法として放電加工が採用されている(例えば、特許文献1、2)。放電加工を行うと、被加工物が溶解、凝固を繰り返すため、非常に硬く、かつ多数の割れを伴った変質層が形成される。そこで、特許文献1、2では、この変質層を酸洗により除去している。
また、特許文献3には、放電加工による変質層を酸洗によって除去する際に、攪拌翼を回転させることで酸洗液を攪拌することが記載されている。
特開2010−89190号公報 特開2010−285919号公報 特開平8−300228号公報
しかし、本発明者らの検討によれば、湿式研磨を行うと、図11に示すように、研磨量が他の部分よりも少ない微小なスジ状部91が研磨面90に形成されることを確認した。このスジ状部91の存在により、研磨面90が高さ方向にうねってしまう。このうねりWは、遠心回転される流体の流れを阻害するので圧力損失の原因となる。
本発明は、上述した課題に基づいてなされたものであって、その目的は、放電加工により流路を形成した後、その放電加工面に生じた変質層を湿式研磨で除去するにあたり、うねりを生じさせることなく研磨面を平滑化できるインペラの製造方法を提供することにある。
本発明者らが、上記のうねりWについて探求したところ、湿式研磨に伴う酸化還元反応により生じる水素ガスがうねりWの原因であることが判明した。つまり、水素ガスが気泡となり研磨面(被加工面)に沿って滞留することによって被加工面と研磨液との接触が妨げられた部分の研磨が進まないため、研磨が進んだ部分と進まない部分とが生じる結果、うねりWが発生する。
ここで、特許文献3と同様に、攪拌翼を回転させて研磨液を撹拌したとしても、うねりWの発生を抑制して研磨面の平滑化を図るのに十分ではない。複雑な形状をしたインペラの流路内にまで研磨液の攪拌効果を及ぼすことが難しいためと解される。
そこでなされた本発明の遠心回転機のインペラの製造方法は、インペラに導入される気体の入口から出口までの流路を放電加工により形成する流路形成工程と、流路内に研磨液を供給することで流路の内壁を湿式研磨する湿式研磨工程と、を備えている。
湿式研磨工程では、内壁に向けて研磨液が噴出される複数の噴出孔を有するとともに、流路内に挿入される研磨液ノズルを介して流路内に研磨液を供給する。
この発明によれば、研磨液ノズルの各噴出孔から流路の内壁に向けて研磨液が噴出されるので、その噴出流によるエネルギが、流路内壁(放電加工面であり、研磨面)から水素ガスを強制的に離脱させる。これにより、水素ガスによって研磨液と流路内壁との接触が妨げられることなく、流路内壁に研磨液が均一に接触する。したがって本発明によれば、前述したうねりの発生を回避あるいは抑制できるので、流路内壁を平滑化できる。
なお、本発明において、「湿式研磨」は、化学研磨および電解研磨の総称として用いる。
本発明における湿式研磨工程では、流路内で研磨液ノズルを繰り返し移動させることが好ましい。
研磨液ノズルが繰り返し移動されることで、研磨液の噴出流が流路内壁に当たる位置が変位するため、研磨液を流路内壁により均一に接触させることができる。このため、流路内壁をより平滑化できる。
また、移動される研磨液ノズルによって流路内の研磨液が攪拌されるため、流路内壁に水素ガスが滞留し難くなる点でも、流路内壁をより平滑化できる。
上述のように、噴出孔を有する研磨液ノズルを介して流路内に研磨液を供給することにより、流路内壁を平滑化でき、それによって流路の形状精度が確保されるので、遠心回転機の所定の性能を満足できるが、本発明の発明者らは、性能をより向上するために、研磨量の差(ムラ)に着目した。
研磨液ノズルの各噴出孔から噴出された研磨液は下方へと流れ落ちること等のため、研磨液ノズルの出口側では、流路内壁に接触する研磨液の量が十分に確保されるが、研磨液ノズルの入口側では、出口側ほどには十分な研磨液量を確保できないおそれがある。そのため、研磨液ノズルの入口側が対向する流路内壁の研磨量が少なく、逆に、研磨液ノズルの出口側が対向する流路内壁の研磨量が多くなる研磨量のムラが生じることがある。
そこで、インペラの回転軸線が鉛直方向に沿うようにインペラを設置して湿式研磨工程が行われる場合、本発明の遠心回転機のインペラの製造方法において、研磨液ノズルは、流路に挿入された状態で、流路の鉛直方向上端側の方が、流路の鉛直方向下端側よりも噴出孔の開口密度が大きいことが好ましい。
この発明によれば、研磨液ノズルの鉛直方向の入口側で噴出孔の孔径または孔密度が大きいので、研磨液ノズルの入口側が対向する流路内壁にも十分な量の研磨液を接触させることができる。
一方、研磨液ノズルの出口側では、入口側の噴出孔から流れ落ちた研磨液が、噴出孔から噴出される研磨液に加わるため、研磨液の量が相対的に多くなる。しかし、研磨液ノズルの出口側の方が噴出孔の開口密度が相対的に小さいことで、噴出される研磨液の量が少ないため、流路内壁に接触する研磨液が適量となる。このように、流路内壁の部位間で、接触する研磨液の量が調整されることにより、研磨液ノズルの入口側と出口側とにおける研磨量のムラを低減できる。
本発明の遠心回転機のインペラの製造方法において、湿式研磨工程は、インペラの回転軸線が鉛直方向に沿うようにインペラを設置して行われ、研磨液ノズルは、流路の鉛直方向上端から挿入される上側ノズルと、流路の鉛直方向下端から挿入される下側ノズルと、からなり、上側ノズルを用いて研磨した後に、下側ノズルを用いて研磨することが好ましい。
流路の入口または出口から挿入される一つの研磨液ノズルのみによって、湿式研磨を実施することもできるが、研磨可能な範囲が、その研磨液ノズルを流路内に挿入できる範囲に限られる。
しかし、この発明のように流路の入口側から挿入されるものと、流路の出口側から挿入されるものとの2つのノズルを用いることにより、ノズルの形状を流路の形状に対応させることができるので、流路内壁の全体に亘って研磨できる。
しかも、上側ノズルにより流路の入口側の研磨を行った後、下側ノズルにより流路の出口側の研磨を行うので、流路の入口側の研磨の際に、出口側へと流れ落ちた研磨液との接触によって流路の出口側で不均一な研磨痕が生じても、その研磨痕を流路の出口側の研磨の際に除去できる。
研磨量のムラは、研磨液が流路の出口側に流れ落ちて溜まるために、流路の出口側で研磨液の成分濃度が高くなることを原因として生じることがある。
そこで、本発明の遠心回転機のインペラの製造方法では、上側ノズルよりも、下側ノズルの方が、噴出孔の開口密度が小さいことが好ましい。
この発明によれば、流路の出口側の内壁が高濃度の研磨液に晒されても、その流路内壁に向けて下側ノズルの噴出孔から噴出される研磨液の量が、下側ノズルの噴出孔の孔径または孔密度が小さいために少ないので、流路の出口側の研磨量を抑えることができる。それによって研磨量のムラを低減できる。
また、研磨量のムラは、流路の幅方向においても生じうる。インペラの流路の形状によっては、研磨液の流速が流路内の各部位で異なることが想定されるので、流速の大きい部位は研磨され易くなり、流速の小さい部位は研磨され難くなるためである。
そこで、本発明の遠心回転機のインペラの製造方法では、流路における研磨液の流速が小さい側を背、背よりも流速が大きい側を腹とすると、背側よりも腹側の方が、噴出孔の開口密度が小さいことが好ましい。
この発明によれば、研磨され易い腹側において噴出される研磨液の量が抑えられるとともに、研磨され難い背側において噴出される研磨液の量が十分に確保されるので、研磨量のムラを低減できる。
本発明の遠心回転機のインペラの製造方法では、湿式研磨として電解研磨を選択する場合、研磨液ノズルを導電性材料から形成するととともに、その研磨液ノズルを電極としても用いることが好ましい。
これにより、噴出流によって水素ガスを流路内壁から離脱させることで流路内壁を平滑化しつつ、別途電極を用意することなく電解研磨を行うことができる。
本発明の遠心回転機のインペラの製造方法によれば、放電加工によって流路内壁に生じた変質層を湿式研磨によって除去する際に、うねりを生じさせることなく研磨面を平滑化できる。
第1実施形態に係る遠心回転機のインペラの平面図である。 インペラの流路に沿った断面図(図1のII−II線矢視図)である。 流路内壁の湿式研磨に用いられる装置の概略構成を示す図である。 湿式研磨に用いられる第1ノズルおよび第2ノズルをインペラの流路と共に示す平面図である。 第2ノズルを示す斜視図である。 第2実施形態における研磨液ノズルの平面図である。 第2実施形態の変形例における研磨液ノズルの平面図である。 第3実施形態における研磨液ノズルの平面図である。 第4実施形態における研磨液ノズルの平面図である。 第5実施形態で行う電解研磨に用いられる装置の概略構成を示す図である。 研磨面のうねりを模式的に示す斜視図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1および図2に示すインペラ10は、遠心回転機の回転軸に組み付けられる回転体として、遠心圧縮機などの遠心回転機に搭載されるものである。インペラ10は、遠心回転機の回転軸に同軸に設けられる略円盤状のディスク11と、ディスク11に間隔をおいて対向するカバー12と、ディスク11とカバー12との間を仕切り、気体の流路14を形成する複数の羽根形状のブレード13とを主たる構成要素として備えている、これらディスク11、カバー12およびブレード13を備えたインペラ10は、ステンレス鋼などの高強度耐熱合金からなる一体の素材から放電加工により形成されている。
なお、回転軸に沿った回転軸線Cに近い側がインペラ10における内周側であり、遠い側が外周側である。また、以下では、インペラ10を示す図2における上・下に基づいて上・下が定義されるものとする。さらに、図1および図2において、気体は流路14内を矢印Fの向きに流れる。
ディスク11は、回転軸を嵌挿させる軸孔110を有している。ディスク11の表面11aは、外周側から内周側に向かうにつれて次第に上向きに突出するように湾曲している。
ディスク11と同心の円環状とされるカバー12もまた、ディスク11の表面11aの形状に倣って、外周側から内周側に向かうにつれて次第に上向きに突出するように湾曲している。
ブレード13は、互いに対向するディスク11の表面11aとカバー12の裏面12aとの間に、回転軸線Cを中心に放射状に設けられている。このブレード13は、ディスク11の表面11aの形状に倣って湾曲するとともにディスク11の周方向に向けても湾曲している。
隣り合うブレード13の対向する側面13aおよび側面13b、ディスク11の表面11a、およびカバー12の裏面12aによって区画された空間がそれぞれ、遠心回転機に導入される気体の流路14とされている。
この流路14は、径方向および回転軸方向のいずれに対しても湾曲した形状となっており、放電加工(形彫り放電加工)により形成されている。
以上のように構成される回転圧縮機のインペラ10が、図示しない駆動部により回転軸線C周りに回転駆動されると、流路14内に径方向の内周側から外周側へ向かう矢印Fで示される気体の流れが発生するとともに、その気体が回転で生じる遠心力により加速される。これによって、流路14の入口141から吸い込まれた空気が、流路14内で圧縮されて出口142から排出され、図示しない外部機器へと送られる。
上記インペラ10を製造する際には、形彫り放電加工により流路14が形成された後、放電加工されることで流路14の内壁(表面11a、裏面12a、側面13a、側面13b)に生じた変質層を除去する湿式研磨が行われる。
本実施形態は、図3および図4に示すように、流路14内に挿入される第1ノズル20および第2ノズル30を介して流路14内に研磨液を供給することで、流路14の内壁を湿式研磨することに最も大きな特徴を有している。
また、本実施形態では、いずれも導電性材料(例えばカーボン)から形成された第1ノズル20および第2ノズル30が、流路14を形成するための放電加工の電極としても用いられる。ただし、第1ノズル20および第2ノズル30が当該電極として用いられなくてもよい。
第1ノズル20は、流路14の入口141側の形状に倣って湾曲した形状とされている。この第1ノズル20は、ポンプP1が接続される開放端21と、流路14の奥側に挿入される閉塞端22と、ポンプP1によって研磨液が導入される内部空間23と、内部空間23の研磨液が噴出される複数の噴出孔25とを有している。
一方、第2ノズル30は、流路14の出口142側の形状に倣って湾曲した形状とされている。この第2ノズル30は、ポンプP2が接続される開放端31と、流路14の奥側に挿入される閉塞端32と、ポンプP2によって研磨液が導入される内部空間33と、内部空間33の研磨液が噴出される複数の噴出孔35とを有している。
図5に示す第2ノズル30を例にとり、噴出孔35の配置について説明する。第2ノズル30においてカバー12に対向する上面30aには、複数の噴出孔35が流路14に沿って並んでいる。噴出孔35は、本実施形態では第2ノズル30の幅方向の一端側と他端側とに一列ずつ、合計二列で並んでいるが、列数等、具体的な配列形態は任意である。また、噴出孔35は、上面30aにおいて幅方向および長手方向のいずれにもほぼ等間隔で配置されているが、必ずしも等間隔で配置されていなくてもよい。
ディスク11に対向する下面30bにも、上面30aと同様に噴出孔35が配置されている。また、隣り合うブレード13にそれぞれ対向する側面30cおよび側面30dにも、流路14に沿って複数の噴出孔35が配置されている。
上面30a、下面30b、側面30c、および側面30dと、流路14内壁との間には、研磨液がスムーズに流れ、かつ噴出孔35からの噴出流を流路14内壁に到達させることができる程度のクリアランス(例えば、約5mm)が存在する。
また、噴出孔35の孔径(直径)は、研磨液を噴出させて噴出流を形成するために小さくされている。但し、この孔径が小さ過ぎると、流路14内壁の特定の部位のみに研磨液が集中し、内壁全体に均一に研磨液を接触させるのが難しくなるので、噴出孔35の孔径は、適度な大きさ、例えば、約5mmとされている。
第1ノズル20の噴出孔25も、第2ノズル30の上面30a、下面30b、側面30c、および側面30dに相当する各面に、噴出孔35と同様に配置されている。流路14内壁とのクリアランスおよび孔径についても噴出孔35と同様に決められている。噴出孔25および噴出孔35は、本実施形態では互いに等しい孔径とされている。
また、第1ノズル20および第2ノズル30にはそれぞれ、図示しない駆動手段が接続されている。これらの駆動手段により、第1ノズル20および第2ノズル30が流路14内に挿入されるとともに、流路14内で流れの前後方向に繰り返し移動される。また、第1ノズル20および第2ノズル30は、必要に応じて流路14の幅方向(インペラ10の周方向)にも繰り返し移動される。本実施形態では、前後方向、幅方向のいずれにも移動させている。
なお、第1ノズル20および第2ノズル30は、手動で移動されてもよい。
本実施形態で使用される研磨液としては、酸、アルカリ、および塩を成分に含むものを用いることができる。化学研磨用の研磨液としては、例えば、Hを8wt%およびNHHFを4wt%含むものを用いることができる。また、後述する電解研磨用の研磨液としては、例えば、リン酸(HPO)を85wt%含むものを用いることができる。ここで例示した研磨液はいずれも炭素鋼に適する。
噴出孔25および噴出孔35から噴出された研磨液は、重力により、流路14に沿って下方に流れ落ち、出口142から排出される。
次に、インペラ10の製造方法を説明する。
なお、製造されたインペラ10を稼動させる際には、インペラ10は任意の姿勢に設置されるが、以下に示す流路形成工程および湿式研磨工程では、インペラ10の回転軸線Cが鉛直方向に沿い、入口141が鉛直方向の上向きとなるようにインペラ10が設置される。このため、本実施形態では、入口141が流路14の鉛直方向上端に位置し、出口142が流路14の鉛直方向下端に位置する。また、第1ノズル20が流路14の鉛直方向上端側から挿入される上側ノズルに相当し、第2ノズル20が流路14の鉛直方向下端側から挿入される下側ノズルに相当する。
先ず、別途外形が形成された一体の素材を第1ノズル20および第2ノズル30を用いて形彫り放電加工することにより、各流路14を形成する流路形成工程を行う。これにより、ディスク11、カバー12、ブレード13、および流路14を備えたインペラ10が成形される。
本実施形態では、まず入口141から、形成される流路14の奥へと第1ノズル20を送りながら、流路14の入口141側を彫り進め、次いで出口142から、形成される流路14の奥へと第2ノズル30を送りながら、流路14の出口142側を彫り進める。第1ノズル20および第2ノズル30と被加工物の間に電圧を印加して放電させ、放電時の熱で被加工物を溶解させながら電極形状を被加工物に転写すると、入口141から出口142まで連通した流路14が形成される。
なお、第1ノズル20および第2ノズル30は、放電加工用の溶液を加工対象部位に供給するのに用いることもできる。
放電加工面には、前述したように、変質層が形成される。この変質層は、カーボン含有割合が高く、母材よりも硬いために割れ易いので、多くの微小な割れを含む。このような割れが、金属疲労特性を低下させたり、流路14を流れる気体の抵抗となって圧力損失を増大させるおそれがある。
このため、インペラ10の内壁を研磨液に接触させることで、放電加工による変質層を除去する湿式研磨工程(化学研磨工程)を実施する。
本実施形態では、湿式研磨工程において、第1ノズル20を入口141から流路14内に挿入するとともに、ポンプP1により、第1ノズル20に向けて研磨液を連続的に圧送する。さらに、本実施形態では、第1ノズル20を流路14内で繰り返し前後方向および幅方向に移動させる。なお、後述する第2ノズル30も同様に繰り返し前後方向および幅方向に移動させる。
ポンプP1を稼動させると、第1ノズル20の各噴出孔25から流路14の入口141側の内壁に向けて研磨液が噴出されるとともに、その研摩液が流路14内壁と第1ノズル20との間を出口142に向けて流れる。
研磨液が噴出されるとともに下方に流れることで、流路14内壁において噴出孔25に対向する部位、噴出孔25と噴出孔25との間の部位のいずれにも研磨液が接触するので、研磨液の成分と流路14の内壁との酸化還元反応により、流路内壁(放電加工面)の表層から所定の深さまでが溶解されることで変質層が除去される。この酸化還元反応に伴い、研磨液中に水素ガスが発生するが、研磨液の噴出流が持つエネルギにより、水素ガスが流路14の内壁沿いに滞留するのが妨げられる。したがって、研磨液を流路14の内壁に均一に接触させることができるので、流路14の内壁は、図11のようなうねりWが生じることなく平滑化される。
こうして流路14の入口141側の変質層の処理が終了したら、第1ノズル20を流路14から取り出し、第2ノズル30を出口142から流路14内に挿入するとともに、ポンプP2により、第2ノズル30に向けて研磨液を圧送する。これによって第2ノズル30の各噴出孔35から噴出された研磨液が流路14の出口142側の内壁に接触するので、酸化還元反応によって変質層が除去される。このときにも、研磨液の噴出流によって、水素ガスの滞留が妨げられるので、流路14の内壁は、入口141側、出口142側のいずれにおいてもうねりWが生じることなく平滑化される。
なお、噴出孔25および噴出孔35からの噴出流の流速は、ポンプP1およびポンプP2の圧送能力や、噴出孔25および噴出孔35の孔径に応じて、水素ガスの滞留を妨げることのできる適切な範囲に設定される。
ここで、先に、流路14の入口141側を研磨した後、流路14の出口142側を研磨するのは、第1ノズル20の噴出孔25から研摩液が下方に向けて流れ落ちる際に、研磨液との接触により流路の14の出口142側の内壁に付けられる痕跡が残存するのを避けるためである。このような痕跡が付いても、第2ノズル30を流路14内に挿入して研磨を行えば、それが残らずに平滑な面が得られる。
さらに、流路14内で第1ノズル20および第2ノズル30を繰り返し移動させることにより、研磨液の噴出流が流路14の内壁に当たる位置が変位するので、噴出流が内壁の一定の箇所に集中することなく、研磨液を流路14の内壁により均一に接触させることができる。そのために、第1ノズル20および第2ノズル30の繰り返し移動速度を1分間あたり10往復以上とするのが好ましい。
また、移動される第1ノズル20および第2ノズル30によって流路14内の研磨液が攪拌されることにより、流路14の内壁に水素ガスがより滞留し難くなる。
なお、流路14内壁に研磨液を均一に接触させられる限り、第1ノズル20および第2ノズル30の移動距離(ストローク)は任意である。
上記の湿式研磨工程の後、必要に応じて、例えば機械加工によって外形の仕上げを行う。以上により、インペラ10が完成する。
本実施形態によれば、流路14内に挿入される第1ノズル20の各噴出孔25および第2ノズル30の各噴出孔35から研磨液を噴出させることにより、流路14の内壁を平滑化できる。これにより、インペラ10を用いた遠心回転機は、流路14を流れる気体に対する内壁の抵抗が小さくなるので、圧力損失を低減できる。
本実施形態では2つの第1ノズル20および第2ノズル30を用いる例を説明したが、流路14の形状によっては、1つの研磨液ノズルを流路14に挿入することによって、流路14の全域、または遠心回転機の性能への影響が大きい部分のみを研磨することもできる。
〔第2実施形態〕
次に、図6を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態以降の説明では、既に説明したものと同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略または簡略する。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様、噴出孔25および噴出孔35から流路14の内壁に向けて研磨液を噴出させることにより、水素ガスの発生に対処するが、第1ノズル20および第2ノズル30のそれぞれにおいて噴出孔の開口面積を変化させる点で第1実施形態とは相違する。
本実施形態は、上述した第1実施形態によって満足される遠心回転機の性能のさらなる向上を図るため、次に述べる研磨量の差(ムラ)を低減するものである。
第1ノズル20および第2ノズル30の各噴出孔から噴出された研磨液は、下方へと流れ落ちる。
また、噴出孔の孔径が大きい場合、ノズルの開放端近傍のコンダクタンスが大きくなるため、研磨液はノズルの閉塞端まで届きにくくなることもある。このため、噴出孔25および噴出孔35の孔径が第1ノズル20および第2ノズル30各々においてほぼ同一の場合、第1ノズル20および第2ノズル30の下端側では、流路14内壁に接触する研磨液の量が十分に確保されるが、第1ノズル20および第2ノズル30の上端側では、下端側ほどには十分な研磨液量を確保できないおそれがある。したがって、上端側では研磨量が少なく、下端側では研磨量が多くなる研磨量のムラが生じることがある。
このような流路14内壁の研磨量のムラが低減するように、本実施形態では、噴出孔の単位面積あたりの個数(以下、孔密度と称する)を第1ノズル20および第2ノズル30のそれぞれにおいて変化させる。
複数の噴出孔25は、第1ノズル20の各面において、入口141に近い上端側領域201における孔密度の方が、出口142に近い下端側領域202における孔密度よりも大きい。
一方、複数の噴出孔35は、第2ノズル30の各面において、入口141に近い上端側領域301における孔密度の方が、出口142に近い下端側領域302における孔密度よりも大きい。
上記の第1ノズル20および第2ノズル30を用いて、第1実施形態と同様、入口141から第1ノズル20を流路14内に挿入するとともに、ポンプP1を稼動させると、各噴出孔25から研磨液が噴出される。
このとき、上端側領域201における噴出孔25の孔密度が大きいため、上端側領域201に対向する流路14内壁に向けて、未だ金属溶解によって劣化していない研磨能力の高い新鮮な研磨液が噴出される。
一方、下端側領域202に対向する流路14内壁は、上端側領域201の噴出孔25から流れ落ちた研磨液が噴出流に加わるため、研磨液の量が上流端領域27に対向する部位よりも多くなるが、下端側領域202における噴出孔25の孔密度が小さいことで噴出孔25からの噴出量が少ないので、接触する研磨液が適量となる。
このように、上端側領域201に対向する部位と下端側領域202に対向する部位との間で、接触する研磨液の量が調整される結果、第1ノズル20の上端側と下端側とに生じる研磨量のムラを低減できる。
次に、出口142から第2ノズル30を流路14内に挿入するとともに、ポンプP2を稼動させると、各噴出孔35から研磨液が噴出される。このとき、上記同様、上端側領域301における噴出孔35の孔密度が大きいため、上端側領域301に対向する流路14内壁に向けて、新鮮な研磨液が多く噴出される一方で、下端側領域302で噴出孔35の孔密度が小さく、流路14内壁に接触する研磨液の量が抑えられているので、上端側領域301に対向する部位と下端側領域302に対向する部位との間の研磨量のムラを抑制できる。
本実施形態では、第1ノズル20を上端側領域201と下端側領域202とに区分し、両領域における噴出孔25の孔密度を変えているが、孔密度を変化させる態様は任意である。例えば、第1ノズル20の上端から下端にかけて、噴出孔25の孔密度を次第に小さくしていってもよい。第2ノズル30の噴出孔35についても、孔密度を変化させる態様は任意である。
なお、第1ノズル20および第2ノズル30のいずれか一方についてのみ、噴出孔の孔密度を変化させてもよく、そのノズルを挿入して行う際の研磨量のムラを低減できる。但し、第1ノズル20および第2ノズル30の両方の噴出孔の孔密度を変化させた方が、流路14全体に亘って研磨量のムラを低減できるので好ましい。
ここで、上記のように、噴出孔25および噴出孔35の孔密度を変化させる代わりに、図7に示すように、噴出孔25および噴出孔35の孔径を変化させることもできる。第1ノズル20の上端側領域201に配置される噴出孔25の孔径を下端側領域202に配置される噴出孔25の孔径よりも大きくすることによっても、上端側領域201に対向する流路14内壁に接触する研磨液の量が多くなるとともに、第1ノズル20の下端側で接触する研磨液量を抑える効果が得られるので、第1ノズル20の上端側と下端側との研磨量のムラを低減できる。
第2ノズル30についても同様であり、上端側領域301に配置される噴出孔35の孔径を下端側領域302に配置される噴出孔35の孔径よりも大きくすることにより、研磨量のムラを低減できる。
ここで、孔密度を変化させることや、孔径を変化させることは、噴出孔の開口がノズルの各面の単位面積に占める比率(開口密度)を変化させることに相当する。開口密度を変化させる形態は、上記の例に限定されない。例えば、噴出孔の孔密度と、噴出孔の孔径分布とを組み合わせることもできる。
〔第3実施形態〕
次に、図8を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。
流路14内に第1ノズル20および第2ノズル30を挿入して研磨液を圧送すると、噴出孔25および噴出孔35から噴出された研磨液が流路14内を流れ落ち、流路14の出口142側に溜まる。すると、流路14の出口142側では、酸化還元反応に寄与する研磨液の成分が入口141側よりも高濃度となり、出口142側で研磨され易くなるので、研磨量のムラが生じることがある。
このように生じる研磨量のムラに対処するために、第3実施形態は、第1ノズル20と第2ノズル30とで噴出孔の孔密度を相違させている。
本実施形態では、第1ノズル20の噴出孔25の孔密度よりも、第2ノズル30の噴出孔35の孔密度が小さい。
第2ノズル30の噴出孔35の孔密度が小さいことで、噴出孔35から噴出される研磨液の量が少ないため、研磨液が溜まることで高濃度の研磨液に晒されていても、流路14の出口142側での研磨能力は抑えられている。そのため、研磨量が流路14の入口141側と出口142側とで平準化される。
上記のように第1ノズル20と第2ノズル30とで噴出孔の孔密度を変化させる代わりに、孔径を変化させても同様の効果が得られる。
また、研磨液が溜まることによる成分濃度の高まりは、第2ノズル30の下面30bにおいて最も顕著となる。したがって、上面30aよりも下面30bの方が噴出孔35の孔密度が小さくなるようにすればより好ましい。
〔第4実施形態〕
次に、図9を参照し、本発明の第4実施形態について説明する。
第2実施形態および第3実施形態では、研磨液が流路14を流れる向きにおいて噴出孔の開口密度を変化させていたが、第4実施形態では、噴出孔の開口密度を流路14の幅方向において変化させる。
ここで、流路14において、ブレード13の側面13a側を背、ブレード13の側面13b側を腹と呼ぶと、流路14を流れる研磨液の流速が背よりも腹で大きいために、腹の方が研磨され易い。
そこで、腹側に位置する噴出孔25の孔径を相対的に小さく、背側に位置する噴出孔25の孔径を相対的に大きくなるように噴出孔25を形成している。
具体的に、上面20aおよび下面20bに位置する噴出孔25は、腹側で孔径が小さく、背側で孔径が大きい。また、図示を省略するが、腹側に位置する噴出孔25は孔径が小さく、背側に位置する噴出孔25は孔径が大きい。
また、第2ノズル30についても同様に、腹側に位置する噴出孔35の孔径が小さく、背側に位置する噴出孔35の孔径が大きい。
本実施形態によれば、腹側で噴出される研磨量の量が少なく、逆に、背側で噴出される研磨量の量が多くなるので、研磨量のムラを低減できる。
なお、孔径を変化させる代わりに、孔密度を変化させることで研磨量を制御してもよい。
上記各実施形態では、流路14の入口141が鉛直方向の上向きとなるようにインペラ10を設置した状態で、流路形成工程および湿式研磨工程を実施したが、それらの工程におけるインペラ10の姿勢は任意である。例えば、各実施形態とは逆に、インペラ10の回転軸線Cが鉛直方向に沿い、入口141側が鉛直方向の下向きとなるようにインペラ10を設置してもよい。
この場合には、鉛直方向の上下が各実施形態とは逆転するので、流路14内に先ず、第2ノズル30を挿入して研磨を行った後、第1ノズル20を挿入して研磨を行うのが好ましい。また、噴出孔の開口密度の分布を上記とは上下逆転させると、研磨量のムラに対処できる。
上記のように、入口141側が鉛直方向の下向きとなるようにインペラ10が設置された場合には、流路14の入口141側に対応する第1ノズル20が、流路14の鉛直方向下端側から挿入される下側ノズルに相当し、流路14の出口142側に対応する第2ノズル30が、流路14の鉛直方向上端側から挿入される上側ノズルに相当する。
〔第5実施形態〕
次に示す第5実施形態では、電解研磨によって変質層を除去する。電解研磨により、化学研磨では研磨が困難な材質(例えば,オーステナイト系ステンレス鋼、二相(オーステナイト・フェライト)ステンレス鋼など)であっても研磨が可能となる。
本実施形態では、図10に示すように、第1ノズル20および第2ノズル30が電解研磨に用いられる電極も兼ねている。
電極として用いられる第1ノズル20および第2ノズル30は、例えばカーボン等の導電性材料から形成される。そうでなくても、導電性の部材を組み込むことによって、第1ノズル20および第2ノズル30を電極として構成することができる。
なお、噴出孔の孔径が大き過ぎると電流分布が乱れ易くなるので,孔径は適切な大きさに設定する。例えば、孔径を5mmとすれば、流路14内壁を均一に研磨できる。
第1ノズル20とインペラ10との間に電源19によって電圧を印加すると、流路14の内壁の表層が溶解される。これによって入口141側の内壁が研磨される。次に、第2ノズル30とインペラ10との間に電圧を印加することにより、出口142側の内壁が研磨される。
本実施形態によっても、第1ノズル20の噴出孔25および第2ノズル30の噴出孔35から内壁に向けて研磨液が噴出されることで水素ガスの滞留を避けることができるので、研磨面を平滑化できる。さらに、本実施形態においても、第2実施形態〜第4実施形態で述べたように、噴出孔25および噴出孔35の孔密度や孔径を変化させることにより、研磨量のムラを低減できる。
上記各実施形態で述べたように、本発明は、第1ノズル20および第2ノズル30を介して流路14内に研磨液を供給して湿式研磨を行うとともに、湿式研磨に伴って生じる水素ガスの滞留に対処できるので、インペラ10を研磨液に浸漬する必要がない。このため、本発明は特に、運搬が困難な大型のインペラ10に有効となる。
ただし、本発明は、インペラ10を研磨液中に浸漬し、流路14内に研磨液を満たした上で、第1ノズル20および第2ノズル30により流路内壁に向けて研磨液を噴出させることを許容する。
上記で述べた以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10 インペラ
11 ディスク
12 カバー
13 ブレード
14 流路
19 電源
20 第1ノズル
25 噴出孔
201 上端側領域
202 下端側領域
30 第2ノズル
35 噴出孔
301 上端側領域
302 下端側領域
110 軸孔
141 入口
142 出口
P1,P2 ポンプ

Claims (7)

  1. 入口から出口までの流路が形成された遠心回転機のインペラの製造方法であって、
    前記流路を放電加工により形成する流路形成工程と、
    前記流路内に研磨液を供給することで前記流路の内壁を湿式研磨する湿式研磨工程と、を備え、
    前記湿式研磨工程では、
    前記内壁に向けて前記研磨液が噴出される複数の噴出孔を有するとともに、前記流路内に挿入される研磨液ノズルを介して前記流路内に前記研磨液を供給する、
    ことを特徴とする遠心回転機のインペラの製造方法。
  2. 前記湿式研磨工程では、前記流路内で前記研磨液ノズルを繰り返し移動させる、
    請求項1に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
  3. 前記湿式研磨工程は、前記インペラの回転軸線が鉛直方向に沿うように前記インペラを設置して行われ、
    前記研磨液ノズルは、前記流路に挿入された状態で、
    前記流路の鉛直方向上端に近い側の方が、前記流路の鉛直方向下端に近い側よりも前記噴出孔の開口密度が大きい、
    請求項1または2に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
  4. 前記湿式研磨工程は、前記インペラの回転軸線が鉛直方向に沿うように前記インペラを設置して行われ、
    前記研磨液ノズルは、前記流路の鉛直方向上端から挿入される上側ノズルと、前記流路の鉛直方向下端から挿入される下側ノズルと、からなり、
    前記上側ノズルを用いて研磨した後に、前記下側ノズルを用いて研磨する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
  5. 前記上側ノズルよりも、前記下側ノズルの方が、前記噴出孔の開口密度が小さい、
    請求項4に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
  6. 前記流路における前記研磨液の流速が小さい側を背、前記背よりも流速が大きい側を腹とすると、
    前記背側よりも前記腹側の方が、前記噴出孔の開口密度が小さい、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
  7. 前記研磨液ノズルを導電性材料から形成し、
    前記湿式研磨工程では、前記研磨液ノズルを電極として電解研磨を行う、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の遠心回転機のインペラの製造方法。
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