JP2013167713A - 反射型面対称結像素子の製造方法 - Google Patents

反射型面対称結像素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構造的な自由度が高く、かつ効率的に製造することができる反射型面対称結像素子の製造方法を提供する。
【解決手段】互いに直交する第1光反射面及び第2光反射面を有する微小ミラーユニットを格子状に配列した平板状の構造体で構成され、実体部からの光を前記第1光反射面及び前記第2光反射面にそれぞれ1回ずつ反射させて実像を結像させる反射型面対称結像素子を光造形法により製造する製造方法であって、所定の容器に収容された所定の深さの液体状の光硬化性樹脂にレーザ光を格子状に照射して、照射部分を硬化させ、前記所定の深さを有する格子状の壁面構造体を生成する構造体生成ステップと、前記壁面構造体の壁面を鏡面化し、前記第1光反射面及び前記第2光反射面を生成する光学素子生成ステップと、を有し、前記レーザ光の焦点深度は、前記所定の深さよりも深く、前記所定の深さの硬化を前記光造形法における1層分のレーザ照射により行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、空間中に映像を表示する空間映像表示装置に用いられる反射型面対称結像素子の製造方法に関する。
従来、リアルな3次元空中映像を実現するために、様々な光学素子が開発されている。例えば、特許文献1には、反射型面対称結像素子を用いてその素子の一方側に置かれた被投影物である物体の像を素子の反対側の面対称となる位置に結像させる空間映像表示装置が開示されている。この空間映像表示装置で用いられる反射型面対称結像素子は、所定の基盤を厚み方向に貫通させた複数の穴を備え、各穴の内壁に直交する2つの鏡面要素から構成される単位光学素子を形成したものであって、その穴を通じて基盤の一方の面方向から他方の面方向へ光が透過する際に、2つの鏡面要素でそれぞれ1回ずつ反射させるものである。被投影物から発せられた光は反射型面対称結像素子の単位光学素子を通過する際に2つの鏡面要素の一方で反射した後、鏡面で反射して反射光となり、その反射光が更に単位光学素子の2つの鏡面要素の他方で反射して、被投影物を仮想鏡に映した位置に結像することになる。
しかしながら、上記の光学素子には非常に微細な加工技術が要求されるため、このような光学素子を用いた空間映像表示装置では製造コストがかかるという問題がある。そこで、本出願人は、製造コストがかからない反射型面対称結像素子を特許文献2において提案している。
図1〜図3は、特許文献2で提案された反射型面対称結像素子の構成を示す図である。図1は反射型面対称結像素子の外観図、図2は反射型面対称結像素子を構成する直方体材の外観図、図3は反射型面対称結像素子を形成する2つのミラーシートの組合せを示す外観図である。
反射型面対称結像素子2は、図1及び図3に示すように、各々が多数の棒状の直方体材20を並列に密着させることにより形成された2つのミラーシート21、22を有する。
直方体材20は、図2に示すように、長手部材であり、長手方向に垂直な方向、すなわち、短手方向の四角形の断面の一辺が数百μmないし数cm前後の透明なアクリルに代表されるプラスチックまたはガラスの棒からなる。長さは投影する画像の大きさによって変化するが、数十mm〜数m程度である。なお、長手方向に伸長した4面のうちの3面は光の透過または反射に使用する面であるため、滑らかな状態とする。直方体材20はミラーシート21、22各々で100本〜20000本程度用いられる。
図2に示すように、直方体材20の長手方向に伸長した1面には光反射膜23が形成され、それにより光反射面23となっている。光反射膜23はアルミや銀の蒸着あるいはスパッタなどによって形成される。
このような複数の直方体材20について、1つの直方体材20の光反射面23を形成した面とは反対側の対向面24と別の直方体材20の光反射面23を密着させてミラーシート21、22が形成される。ミラーシート21、22は、図3に示すように、直方体材20の並列方向が交差するようにいずれか一方を90度回転させた状態で貼り合わせられ、それによって、反射型面対称結像素子2が形成される。ミラーシート21の各直方体材20とミラーシート22の各直方体材20とが交差する部分が微小ミラーユニット(単位光学素子)を構成し、各微小ミラーユニットのミラーシート21の光反射面23が第1光反射面となり、ミラーシート22の光反射面23が第2光反射面となる。
かかる反射型面対称結像素子2を用いた空間映像表示装置においては、図4に示すように、物体(ディスプレイ部)1が反射型面対称結像素子2の一方の面側に配置され、反射型面対称結像素子2には物体1からの光が斜めに入射するようになっている。反射型面対称結像素子2の他方の面側には観察者の目Eが位置し、反射型面対称結像素子2について物体1と面対称となる空間位置に実像3、すなわち空間映像3が形成される。なお、図4における反射型面対称結像素子2の両端部である下端A、上端A’は、図1の反射型面対称結像素子2の対向角A、A’に対応している。より詳しくは、図5に示すように、物体1からの光は矢印Y1の方向でミラーシート22の光反射面23(第2光反射面)に反射し、その反射光は矢印Y2の方向でミラーシート21の光反射面23(第1光反射面)に反射し、その反射光は矢印Y3の方向で観察者に向けて進むので、反射型面対称結像素子2の各光反射面23でそれぞれ1回、つまり2回反射して鏡映像を作り出すようになっている。
ここで、特許文献1に示した、所定の基盤に複数の穴を備えて形成された反射型面対称結像素子の製造方法としては、例えば、特許文献3に示すように、平面基盤を金型で打ち抜いて製造する方法がある。
また、特許文献2に示した、2つのミラーシートを重ねて形成された反射型面対称結像素子の製造方法としては、例えば、特許文献4に示すように、複数の平板ミラーを積層した後、切断して製造する方法がある。
特開2008−158114号公報 国際公開第WO2009/136578号パンフレット 特開2010−072306号公報 特開2011−81300号公報
しかしながら、上記特許文献3及び4に示した製造方法は、同一形状の光学素子を多数製造する場合に適しているものであり、使用者の注文内容に応じた一品ものを効率的に製造する方法としては不適である。
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、構造的な自由度が高く、かつ効率的に製造することができる反射型面対称結像素子の製造方法を提供することにある。
上記の課題を達成するため、請求項1に係る発明は、互いに直交する第1光反射面及び第2光反射面を有する微小ミラーユニットを格子状に配列した平板状の構造体で構成され、実体部からの光を前記第1光反射面及び前記第2光反射面にそれぞれ1回ずつ反射させて実像を結像させる反射型面対称結像素子を光造形法により製造する製造方法であって、所定の容器に収容された所定の深さの液体状の光硬化性樹脂にレーザ光を格子状に照射して、照射部分を硬化させ、前記所定の深さを有する格子状の構造体を生成する構造体生成ステップと、前記壁面構造体の壁面を鏡面化し、前記第1光反射面及び前記第2光反射面を生成する光学素子生成ステップと、を有し、前記レーザ光の焦点深度は、前記所定の深さよりも深く、前記所定の深さの硬化を前記光造形法における1層分のレーザ照射により行うことを特徴とする。
反射型面対称結像素子の外観図である。 図1の反射型面対称結像素子を構成する直方体材の外観図である。 図1の反射型面対称結像素子を形成する2つのミラーシートの組合せを示す図である。 図1の反射型面対称結像素子を用いた空間映像表示装置の光学系の概略図である。 図1の反射型面対称結像素子において光が2回反射する様子を示す概要図である。 本発明の実施の形態に係る反射型面対称結像素子を製造する装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る製造方法で製造された反射型面対称結像素子の外観図である。 本発明の実施の形態に係る光硬化性樹脂の露光工程を示す上面図である。 本発明の実施の形態に係る光硬化性樹脂の露光工程を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る反射型面対称結像素子5を製造する製造装置100の概略構成図である。本発明の実施の形態に係る反射型面対称結像素子5は、製造装置100を用いた光造形法により製造される。
ここで、反射型面対称結像素子5は、特許文献1に開示された構造を有する光学素子である。詳しくは、図7に示すように、平板状の基盤51からなり、基盤51の厚み方向に貫通させた複数の穴52を備え、各穴52の内壁に直交する2つの鏡面要素54a及び54bから構成される単位光学素子53を形成したものであって、その穴を通じて基盤51の一方の面方向から他方の面方向へ光が透過する際に、2つの鏡面要素54a及び54bでそれぞれ1回ずつ反射させる光学素子である。
また、光造形法は、レーザ光を光硬化性樹脂の一点に集光させて硬化させ、水平方向(レーザ光に対して垂直な面方向)の断面を形成した後、垂直方向(レーザ光に対して平行な方向)に微小距離移動し、水平方向の断面を形成する工程を繰り返すことにより、三次元構造物を製造する方法である。例えば、レーザ光の焦点深度を2〜5μmとすると、1mmの高さを形成するには、垂直方向に数百の積層を経なければならない。
しかしながら、本実施の形態では、垂直方向の微小移動を行わない、つまり、一層分のレーザ照射により、三次元構造物を製造するようにしている。これは、本実施の形態では、三次元構造物が最終的には鏡面処理されて光学素子となること、垂直方向の形状が壁面であること、及び垂直方向の壁面を利用して上記鏡面要素54a及び54bを形成することから、垂直方向を複数の層からなる構造とした場合、壁面の表面に微細な凹凸が形成されてしまい、精度が求められる光学素子として適さないことに基づく。
そのため、本実施の形態では、レーザ光の焦点距離fを長くするとともに焦点深度fd(この焦点深度内はレーザ光のビームウェスト径は一定)が長くなるようにレーザ光を調整して、光造形法により製造される三次元構造物の垂直方向の高さが焦点深度よりも短くなるようにしている。なお、詳しくは後述するが、本実施形態において、光造形法により製造される三次元構造物の高さとは、反射型面対称結像素子5の基盤51の厚みD(以下、反射型面対称結像素子5の厚み、鏡面要素54a、54bまたは単位光学素子53の高さともいう;図7参照)である。
この結果、本実施の形態の光造形法では、積層せず一層分しかレーザ照射を行わないため、通常、数十〜数千回の繰返しを行う従来の光造形法に比べて処理時間が短いという効果がある。すなわち、多大な時間を要せずに、三次元構造物を製造することができる。
製造装置100は、図6に示すように、レーザ光源101、コリメータ102及び集光レンズ103からなる光源部104を備える。レーザ光源101は、レーザダイオード(LD)を有し、図示しないLD駆動装置の制御に基づいてレーザ光を出射する。コリメータ102は、レーザ光源101から出射されたレーザ光を平行光とする。集光レンズ103は、平行光とされたレーザ光の焦点位置が、後述する容器106の底面位置となるような焦点距離fを有する長焦点レンズである。
本実施の形態では、一例として、レーザ光源101は、波長λ=405nm、出力60mWのレーザ光を出射し、コリメータ102は、このレーザ光を、ガウシアン分布を有する直径br=0.7mmの平行光とし、集光レンズ103の焦点距離f=100mm、焦点位置におけるビームウェスト径bw=74μm、焦点深度fd=21mmとして、以下説明する。すなわち、本実施の形態では、焦点深度fdは、ビームウェスト径bwの280倍以上に設定されている。
また、製造装置100は、XYステージ105及びXYステージ105上に載置される容器106を備える。XYステージ105は、図示しない制御用コンピュータにより水平方向(図6に示すXY方向)に移動可能となっている。容器106内には、光硬化性樹脂107が、反射型面対称結像素子5の厚みD(図7参照)と等しい高さまで入れられる。光硬化性樹脂107は、光を照射すると硬化する樹脂であり、最終的には反射型面対称結像素子5となる。本実施の形態では、低粘度の液体状の樹脂を用いるが、これに限定されず、ゲル状やフィルム状であってもよい。
本実施の形態では、一例として、光硬化性樹脂107の深さ、つまり光造形法により製造される反射型面対称結像素子5の厚みD=1mmとして、以下説明する。すなわち、本実施の形態では、焦点深度fdは、反射型面対称結像素子5の厚みDの20倍以上に設定されている。
また、XYステージ105の鉛直上方(図6に示すZ方向)には、光源部104が設置され、レーザ光がXYステージ105に垂直に入射される。詳しくは、光源部104から出射されたレーザ光をXYステージ105上の光硬化性樹脂107に照射しながら、XYステージ105を一定速度で移動させて、光硬化性樹脂107の露光を所望の形状に行う。
ここで、図8及び図9を用いて、光硬化性樹脂107に対するレーザ照射の工程、つまり光硬化性樹脂107の露光工程について説明する。本実施の形態では、レーザ光により露光された部分が反射型面対称結像素子5の基盤51(穴52以外の部分)となり、反射型面対称結像素子5は、図7に示すように、正方格子状の壁面構造(井桁構造ともいう)を有するので、光硬化性樹脂107の露光形状は、正方格子状となる。
まず、レーザ光を光硬化性樹脂107上の所定位置に合わせた後、Xステージを固定してYステージを−Y方向に距離lだけ平行移動させながらレーザ光の照射を行う。この結果、図8(a)に示すように、点Pから+Y方向に距離lだけ離れた点Qまで直線的に光硬化性樹脂107の露光が行われる。
次に、レーザ光の照射を中止し、Yステージを固定してXステージを−X方向に距離mだけ平行移動した後、当該位置からXステージを固定してYステージを+Y方向に平行移動させながらレーザ光の照射を行う。この結果、図8(b)に示すように、点Qから+X方向に距離m離れた点Rから−Y方向に直線的に光硬化性樹脂107の露光が行われる。
このようにして、Yステージを固定してXステージを−X方向に距離mだけ平行移動するたびに、Xステージを固定したままYステージ±Y方向に平行移動させながらのレーザ光照射を行うことにより、図8(c)に示すように、Y方向に平行な複数の直線状の露光模様が形成される。
次に、Y方向の露光が終了すると、X方向とY方向の動作を入れ替えて、上記動作を行う。すなわち、レーザ光を光硬化性樹脂107の所定位置に合わせた後、Yステージを固定してXステージを+X方向に平行移動させながらレーザ光の照射を行う。この結果、図9(a)に示すように、点Sから−X方向に直線的に光硬化性樹脂107の露光が行われる。
点Qまで露光を行うと、レーザ光の照射を中止し、Xステージを固定してYステージを+Y方向に距離mだけ平行移動した後、当該位置からYステージを固定してXステージを−X方向に平行移動させながらレーザ光の照射を行う。この結果、図9(b)に示すように、点Qから−Y方向に距離m離れた点Tから+X方向に直線的に光硬化性樹脂107の露光が行われる。
このようにして、Xステージを固定してYステージを+Y方向に距離mだけ平行移動するたびに、Yステージを固定したままXステージ±X方向に平行移動させながらのレーザ光照射を行うことにより、図9(c)に示すように、X方向に平行な複数の直線状の露光模様が形成される。この結果、最終的には、X方向及びY方向それぞれのピッチが距離mの正方格子状の模様が形成される。ここで、距離mは、反射型面対称結像素子5の格子ピッチ(隣接する単位光学素子53間の距離、隣接する鏡面要素54a間の距離、隣接する鏡面要素54b間の距離)W(図7参照)に相当する。
次に、露光が終了すると、正方格子状に硬化した光硬化性樹脂(以下、光造形物ともいう)107を容器106から取り出し、光造形物107に対して洗浄や熱アニーリングなどの後処理を行う。なお、容器106の内側表面にシリコーンゴムやフッソ樹脂などで剥離処理したり、ポリエステルやPETフィルム表面をシリコンーン処理した剥離フィルムを容器106の内側表面に貼り付けたりするなどの剥離処理を行うことにより、光造形物107の取り出しを容易としてもよい。
そして最後に、井桁構造の光造形物107の表面全体を鏡面化する。鏡面化の方法としては、例えば、蒸着、スパッタ、無電解メッキなどが挙げられ、鏡面を形成する金属としては、Al、Ag、Niなどを用いる。この結果、光造形物107の内壁部分に鏡面要素54a及び54bが形成される。ずなわち、図7に示す反射型面対称結像素子5が形成される。
本出願人は、上記特許文献2において、最適な光反射面23の高さD(空間映像30が最も明るく見える光反射面23の高さ;図5参照)を開示している。特許文献2によれば、
Figure 2013167713
ここで、nは、ミラーシート21及び22を構成する直方体材20(反射型面対称結像素子2)の光学屈折率、D(n)は、直方体材20の光学屈折率がnのときのミラーシート21及び22のそれぞれの厚み(光反射面23の高さ)、Wは、ミラーシート21及び22に形成された光反射面23の間隔(図5参照)、αは、反射型面対称結像素子2の板面の法線に対する観察方向の角度(図4参照)、Xは、反射型面対称結像素子2内における光線の上記法線に対する角度である。
この式を図7に示す反射型面対称結像素子5の場合に適用させると、n=1、α=Xであるので、X=45度とした場合、上記式(1)及び(2)は、
Figure 2013167713
となる。ここで、Dは、反射型面対称結像素子5の厚み、つまり、容器106に入れられた光硬化性樹脂107の高さであり、Wは、隣接する鏡面要素54a及び54b間の間隔、つまり、上記距離mである。
本実施の形態では、上述したように一例として、D=1mmとしているので、空間映像の視認性を考慮すると、式(3)からW=0.75mmとするのが好ましい。すなわち、本実施の形態では、0.75mm(=750μm)のピッチで上記正方格子状の露光が行われる。また、本実施の形態では、反射型面対称結像素子5の平板面の形状を、一辺180mmの正方形状としているので、l=180mmであり、X及びY方向の露光ラインは241本となる。
ここで、光硬化性樹脂107の感度を、一例として、1000mJ/cmとすると、レーザ光の出力が60mW(レーザ光の照射エネルギーは60mJ/sec)であるから、XYステージ105の送り速度を90mm/secとすれば、この光硬化性樹脂107を硬化させることができる。
なお、ビームウェスト径bwと、光硬化性樹脂107の硬化する線幅lwとの関係について言えば、本実施の形態のレーザ光はガウシアン分布を持つことから、線幅lwは、ビームウェスト径bwの約7割程度となるようにXYステージ105の送り速度を調整することが好ましい。例えば、上述したように、ビームウェスト径bwを74μmとした場合、線幅lwは50μmが好ましい。
また、レーザ光は、短波長であるほどエネルギーが高く、光硬化性樹脂107を硬化させる時間を短縮できるが、350nm以下の波長を用いると光硬化性樹脂107の底まで届くレーザ光が減少してしまう。一方、450nm以上の波長を用いると光硬化性樹脂107の硬化に時間を要してしまう。そこで、本実施形態では、350nm〜450nmの間の波長を採用し、λ=405nmとした。
以上述べたように本実施の形態によれば、光造形法を用いて反射型面対称結像素子を製造するので、構造的な自由度が高く、かつ効率的に製造することができる反射型面対称結像素子の製造方法を提供することができる。すなわち、容器106に入れる光硬化性樹脂107の深さ及びXYステージ105のXYピッチを調整することにより、使用者の注文内容に応じた一品物の反射型面対称結像素子5を容易かつ迅速に製造することができる。
また、本実施の形態では、光造形法により三次元構造物を製造する方法であっても、積層せず一層分しかレーザ照射を行わないので、光学素子としての精度を維持することができるとともに、製造時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1 物体(ディスプレイ部)
2 反射型面対称結像素子
3 空間映像(実像)
5 反射型面対称結像素子
20 直方体材
21,22 ミラーシート
23 光反射面
51 基盤
52 穴
53 単位光学素子
54a、54b 鏡面要素
100 製造装置
101 レーザ光源
102 コリメータ
103 集光レンズ
104 光源部
105 XYステージ
106 容器
107 光硬化性樹脂

Claims (5)

  1. 互いに直交する第1光反射面及び第2光反射面を有する微小ミラーユニットを格子状に配列した平板状の構造体で構成され、実体部からの光を前記第1光反射面及び前記第2光反射面にそれぞれ1回ずつ反射させて実像を結像させる反射型面対称結像素子を光造形法により製造する製造方法であって、
    所定の容器に収容された所定の深さの液体状の光硬化性樹脂にレーザ光を格子状に照射して、照射部分を硬化させ、前記所定の深さを有する格子状の構造体を生成する構造体生成ステップと、
    前記構造体の壁面を鏡面化し、前記第1光反射面及び前記第2光反射面を生成する光学素子生成ステップと、
    を有し、
    前記レーザ光の焦点深度は、前記所定の深さよりも深く、前記所定の深さの硬化を前記光造形法における1層分のレーザ照射により行うことを特徴とする反射型面対称結像素子の製造方法。
  2. 前記所定の深さをD、前記格子状に照射したレーザ光の照射間隔をWとした場合、
    Figure 2013167713
    となるように前記構造体を生成することを特徴とする請求項1記載の反射型面対称結像素子の製造方法。
  3. 前記レーザ光の波長は、350〜450nmであることを特徴とする請求項1または2記載の反射型面対称結像素子の製造方法。
  4. 前記構造体の壁面幅は、前記レーザ光のビームウェスト径の略7割程度となるように前記レーザ光の移動速度を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の反射型面対称結像素子の製造方法。
  5. 前記所定の容器の内側表面は剥離処理されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の反射型面対称結像素子の製造方法。
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