JP2013167566A - 計量装置 - Google Patents

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太郎 佐野
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Abstract

【課題】従来のロードセルを用いた計量装置に代わる、非接触変位センサを用いた計量装置を提供する。
【解決手段】計量装置10は、基台22と、計量物Mの重量を受けるトップ円板部材24と、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32と、レーザー測長センサ50とを備える。弾性率が異なる第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32は、基台22と受け部との間に配置され、計量物の重量によって圧縮変形する。レーザー測長センサ50は、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32の圧縮変形量を、非接触で計測する。
【選択図】図4

Description

本発明は、計量装置、特に、非接触変位センサを利用した計量装置に関する。
一般に、計量装置においては、ロードセルと呼ばれる歪ゲージ式の力検出器が用いられることが多い。アルミニウム合金などを原材料とする起歪体と呼ばれる弾性体に歪ゲージが貼付され、計量物の重量によって起歪体が変形すると、その歪を歪ゲージが電気抵抗の変化に置き換え、それを基に計量物の重量が演算される。
このような、歪ゲージを起歪体に貼り付けるロードセルを用いた計量装置とは別に、特許文献1(特開平7−248249号公報)に開示されているようなレーザー干渉計を用いた秤も提案されている。この秤では、計量物を載せる皿の変位を、レーザー干渉計を使って非接触で測定している。
しかし、特許文献1(特開平7−248249号公報)に記述されているようなレーザー変位センサを用いて、計量物の重量による弾性体の変位量を求め、その変位量から重量演算を行おうとすると、十分な計量精度が得られなかったり計量範囲が極めて狭くなったりすることが想定される。これは、通常のレーザー変位センサにおいて、その測定分解能に制限があることが原因である。このため、上述のロードセルに代えて単にレーザー変位センサを用いただけでは、計量精度や最大計量範囲が不足してしまう。
本発明の課題は、従来のロードセルを用いた計量装置に代わる、非接触変位センサを用いた計量装置を提供することにある。
本発明に係る計量装置は、基部と、計量物の重量を受ける受け部と、第1弾性体および第2弾性体と、非接触変位センサとを備えている。第1弾性体は、基部と受け部との間に配置され、計量物の重量によって圧縮変形する。第2弾性体は、第1弾性体と受け部との間に配置され、計量物の重量によって圧縮変形する。第1弾性体の弾性率と、第2弾性体の弾性率とは異なっている。非接触変位センサは、第1弾性体の圧縮変形量および第2弾性体の圧縮変形量を、第1弾性体および第2弾性体に触れずに計測する。この非接触変位センサは、第1弾性体の圧縮変形量を計測するものと第2弾性体の圧縮変形量を計測するものとに分かれていてもよいし、第1弾性体の圧縮変形量を計測するものが時間差を付けて第2弾性体の圧縮変形量を計測する方式のものであってもよい。
この計量装置では、弾性率の異なる第1弾性体および第2弾性体を用い、それぞれの圧縮変形量を非接触変位センサによって計測する方式を採っている。このため、非接触変位センサの分解能が高くない場合にも、第1弾性体の圧縮変形量の測定結果と第2弾性体の圧縮変形量の測定結果とから、高い計量精度および/または広い計量範囲で計量物の重量を求めることができる。すなわち、第1弾性体あるいは第2弾性体のみしか存在せず、その1つの弾性体の圧縮変形量の測定結果だけから計量物の重量を求める場合に較べて、この計量装置では高い計量精度および/または広い計量範囲を確保することができる。
本発明に係る計量装置は、さらに、第3〜第n弾性体(nは4以上の整数)と重量決定部とを備えていることが好ましい。第3〜第n弾性体は、第2弾性体と受け部との間に配置され、計量物の重量によって圧縮変形する。第1〜第n弾性体は、それぞれ、他の弾性体とは弾性率が異なる。重量決定部は、第1〜第n弾性体それぞれの圧縮変形量の計測結果と、計量物の重量との相関関係を記憶している。そして、重量決定部は、記憶している相関関係から、計量物の重量を求める。このように構成した場合には、計量物の重量による4つ以上の異なる圧縮変形量が計測され、それらの値から相関関係によって計量物の重量が求められるため、より高い計量精度および/またはより広い計量範囲を確保することが可能になる。
また、本発明に係る計量装置は、第1測定用剛体と、第2測定用剛体とをさらに備えていることが好ましい。第1測定用剛体は、計量物の重量によって第1弾性体が圧縮変形したときに、その圧縮変形量だけ移動する。第2測定用剛体は、計量物の重量によって第2弾性体が圧縮変形したときに、その圧縮変形量だけ移動する。このように構成した場合、非接触変位センサは、第1測定用剛体および第2測定用剛体の移動距離を測定することで、第1弾性体の圧縮変形量と第2弾性体の圧縮変形量とを計測することができるようになる。すなわち、第1弾性体および第2弾性体を、それらの圧縮変形量の非接触変位センサによる計測のし易さを考慮することなく、自由に設計することができるようになる。第1弾性体の圧縮変形量と第2弾性体の圧縮変形量とが、第1測定用剛体および第2測定用剛体の移動距離を非接触変位センサが測定することで間接的に計測できるためである。また、第1測定用剛体および第2測定用剛体をさらに備える場合、例えばレーザーを用いた非接触変位センサを使っても、レーザーを当てやすくなったり1つのレーザー発振器で両方の移動距離を測定することが容易になったりする。
また、本発明に係る計量装置が第1〜第n弾性体を備える場合には、それらの弾性体は、鉛直方向に重ねられ、平面視において環状の弾性体であることが好ましい。本発明では、各弾性体の圧縮変形量を非接触変位センサによって計測する方式を採っているが、各弾性体において部位によって圧縮変形量が異なると計量精度等が落ちる恐れが出てくる。これに対し、平面視において環状の弾性体を使い、それらの弾性体を鉛直方向に重ねた場合には、弾性体の部位による圧縮変形量の相異が小さくなり、高い計量精度および/または広い計量範囲をより確実に確保することができるようになる。なお、各弾性体と受け部との平面的な配置については、受け部に計量物を載せたときに概ね均等に各弾性体が圧縮変形するような配置とすることが好ましい。
本発明に係る計量装置は、高い計量精度および/または広い計量範囲を確保することが可能で、従来のロードセルを用いた計量装置に代わるものとして産業上利用することができる。
本発明の一実施形態に係る計量装置の全体概略図。 計量装置の弾性変形ユニットの外観斜視図。 弾性変形ユニットの起歪円筒部材の外観斜視図。 弾性変形ユニットおよびレーザー測長センサの側面図。 変形例に係る相関マトリクスの組合せを示す図。
(1)全体構成
本発明の一実施形態に係る計量装置を、図1に示す。この計量装置10は、固定台90に固定され、レーザー測長センサ50の測定結果を利用して計量物Mの重量を演算し、内蔵する或いは外部の表示装置91や印字装置92に出力する装置である。
計量装置10は、主として、弾性変形ユニット20と、レーザー測長センサ50と、センサ移動機構55と、制御コンピュータ60とから構成されている。
(2)詳細構成
(2−1)弾性変形ユニット
弾性変形ユニット20の外観斜視図を、図2に示す。この弾性変形ユニット20は、固定台90にボルト等で固定される基台22と、計量物Mの重量を受けるトップ円板部材24と、第1〜第5起歪円筒部材31〜35と、第1〜第4円板部材41〜44とが一体となったユニットである。
トップ円板部材24は、その上面の中心部に、図1に示す計量物載置部材20aを介して、計量物Mからの荷重Fを受ける。トップ円板部材24の外周部には、円周方向に等間隔に4つの切り欠き24aが形成されている。これは、後述するレーザー測長センサのレーザー光50aを第1〜第4円板部材41〜44の上面に当てるために設けた切り欠き24aである。
第1〜第5起歪円筒部材31〜35は、鉛直方向に積み重ねられ、基台22とトップ円板部材24との間に挟まれている。また、第1起歪円筒部材31と第2起歪円筒部材32との間には第1円板部材41が、第2起歪円筒部材32と第3起歪円筒部材33との間には第2円板部材42が、第3起歪円筒部材33と第4起歪円筒部材34との間には第3円板部材43が、第4起歪円筒部材34と第5起歪円筒部材35との間には第4円板部材44が、それぞれ挟まれている。第1〜第5起歪円筒部材31〜35および第1〜第4円板部材41〜44の平面視における中心は、トップ円板部材24の中心と一致しており、各部材は平面視において点対称、さらには等方的(Isotropic)である。環状の第1〜第5起歪円筒部材31〜35は、円筒部材にスリットを形成することによって圧縮弾性変形しやすくした部材である。第1〜第5起歪円筒部材31〜35は、いずれも同じ円筒部材をベースにし、同じ数のスリットを形成した部材であるが、円筒部材の表面積に占めるスリット面積の割合が異なっている。しかし、基本形状は同じであるため、図3に示す第1起歪円筒部材31を例にとってその構造を説明する。第1起歪円筒部材31は、ステンレス製の板厚1mm、高さ7mmの円筒部材31aをベースとし、円周方向に延びるスリット31bを高さ方向に4本設けたものである。各スリット31bの幅は0.5mmである。1段目,3段目のスリット31bと、2段目、4段目のスリット31bとは、円周方向にずれて配置されているが、互いの端部が円周方向に重なっている。なお、第1〜第5起歪円筒部材31〜35それぞれのスリットは、どれも幅0.5mmであるが、その円周方向の長さが異なっている。これにより、第1〜第5起歪円筒部材31〜35の鉛直荷重に対する弾性率(圧縮弾性率)の違いが生じている。ここでは、同じ荷重に対して圧縮弾性変形量が大きい順に並べると、第5起歪円筒部材35、第4起歪円筒部材34、第3起歪円筒部材33、第2起歪円筒部材32、第1起歪円筒部材31、となり、第5起歪円筒部材35の弾性変形量が一番大きくなる。
第1〜第4円板部材41〜44は、上述のように上下に起歪円筒部材が配置され、下方に位置する起歪円筒部材の弾性圧縮による変位に伴って、下方に移動する。第1〜第4円板部材41〜44は、それぞれ概ね剛体とみなすことができる円板部材である。一番下方に配置される第1円板部材41の直径が一番大きく、直径の大きい順に並べると、第1円板部材41、第2円板部材42、第3円板部材43、第4円板部材44、となっている(図4参照)。
(2−2)レーザー測長センサ
レーザー測長センサ50は、レーザー光50a(レーザービーム)の反射、干渉を利用して距離計測を非接触で行うセンサであり、レーザーダイオードからレーザー光50aを鉛直下向きに放射して反射波を光センサ部で受光する。ここでは、レーザー光50aは、第1〜第4円板部材41〜44それぞれの外周部の上面あるいはトップ円板部材24の上面で反射する。レーザー光の波長は一般に1000nm以下であるが、ここでは632nmの波長のレーザー光を用いている。このレーザー測長センサ50の分解能は、15nmである。
(2−3)センサ移動機構
センサ移動機構55は、レーザー測長センサ50を平面的に移動させるための機構であり、ボールネジ機構が採用されている。これにより、レーザー測長センサ50は、図4において2点鎖線の矢印で示すように、平面視においてトップ円板部材24の直径方向(放射方向)に沿って往復移動する。ここでは、レーザー測長センサ50は、5つのポジションを採る。図4において実線で示すポジションでは、レーザー測長センサ50は、トップ円板部材24の上面に向けてレーザー光50aを真下に放射することになる。図4において2点鎖線で示すポジションでは、レーザー測長センサ50は、第1円板部材41の上面に向けてレーザー光50aを真下に放射することになる。図4において2点鎖線で示すポジションと実線で示すポジションとの間にある他の3つのポジションでは、それぞれ、レーザー測長センサ50は、第2円板部材42、第3円板部材43、第4円板部材44、の上面に向けてレーザー光50aを真下に放射することになる。
(2−4)制御コンピュータ
制御コンピュータ60は、図1に示すように、CPU、ROM、RAM、HDD(ハードディスク)等から構成され、レーザー測長センサ50やセンサ移動機構55と接続されている。制御コンピュータ60は、上述の5つのポジションそれぞれにおけるレーザー測長センサ50の測定結果を基に、計量物Mの重量を決定する。
HDD内には、第1〜第5起歪円筒部材31〜35それぞれの圧縮変形量の計測結果と、計量物の重量との相関関係を示す相関マトリクス65が記憶されている。この相関マトリクス65では、トップ円板部材24および第1〜第4円板部材41〜44の5つの移動量(第1〜第5起歪円筒部材31〜35それぞれの弾性圧縮変形だけの分の換算移動量;例えば、第2円板部材42の換算移動量は、第2円板部材42の全移動量から第1円板部材41の移動量を差し引いた量になる)の計測結果の組合せそれぞれに対し、予め有限要素法による構造解析結果および実験データから重量値を割り当てている。レーザー測長センサ50では、1/4波長である158nmの単位での測定が可能であるが、分解能が15nmであるため、トップ円板部材24および第1〜第4円板部材41〜44の5つの換算移動量の計測結果は、0〜150のうち15の倍数である11種類のいずれかとなる。5つの計測結果それぞれが11種類のいずれかとなるため、その組合せは何百通りにもなり、それぞれに対して重量値が相関マトリクス65において決まっている。何百通りもの重量値は、かなり細かい刻みで広い範囲に渡って分布することになるため、ここでは高い計量精度および広い計量範囲が確保されることになる。なお、相関マトリクス65を予め定める設計段階においては、重複してしまう組合せが無いことを確認する。
(3)計量装置の動作
図1に示すように計量物載置部材20aの上に計量物Mが置かれ、図4に示すようにトップ円板部材24に計量物Mの重量の分の荷重Fが作用すると、第1起歪円筒部材31が弾性圧縮変形して第1円板部材41がその分だけ下方に移動する。また、第1,第2起歪円筒部材31,32の弾性圧縮変形量に応じて第2円板部材42が下方に移動する。同様に、第3円板部材43、第4円板部材44、トップ円板部材24が下方に移動する。これらトップ円板部材24および第1〜第4円板部材41〜44の5つの下方への移動量は、センサ移動機構55でポジションを変えながらレーザー測長センサ50が測定(測長)する。
レーザー測長センサ50による5つの測定結果を受け、制御コンピュータ60は、上述の換算移動量を求めた後、まず、レーザー測長センサ50の分解能15nmを考慮し、測定結果(換算移動量)を0〜150のうち15の倍数である11種類のいずれかに修正する。この修正は、数値の切り上げ或いは切り捨てによって行われる。そして、5つの修正測定結果をHDD内から引き出している相関マトリクス65と照らし合わせ、計量物Mの重量を決定する。
(4)特徴
(4−1)
計量装置10では、圧縮弾性率の異なる第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32を用い、それぞれの圧縮変形量をレーザー測長センサ50によって計測する方式を採っている。このため、比較的低コストで分解能が高くないレーザー測長センサ50を用いているにも関わらず、第1起歪円筒部材31の圧縮変形量の測定結果や第2起歪円筒部材32の圧縮変形量の測定結果から、高い計量精度および広い計量範囲で計量物Mの重量を求めることができている。
仮に、第1起歪円筒部材31のみしか存在せず、その1つの第1起歪円筒部材31の圧縮変形量の計測結果だけから計量物Mの重量を求める場合、波長が632nmで分解能が15nmであるレーザー測長センサ50では、狭い計量範囲を約10分割する程度の計量精度で重量を求めることになる。これでは、計量範囲が不十分で、計量精度も満足できないものとなってしまう。これに較べ、上述の計量装置10では、高い計量精度および広い計量範囲の両方を確保することができている。
(4−2)
計量装置10は、第1円板部材41や第2円板部材42を備えており、それらの換算移動量が、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32の圧縮変形量になる。このように配置された第1円板部材41や第2円板部材42の移動距離をレーザー測長センサ50で測定することで、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32の圧縮変形量を測定しているため、レーザー測長センサ50による計測のし易さを考慮することなく、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32を設計することができている。具体的には、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32を、円筒状にして上下に積み重ねる構造を採ったり、ベースの円筒部材にスリットを形成するだけのシンプルな構成を採ったりすることができている。
また、第1円板部材41や第2円板部材42が、概ね剛体とみなすことができる円板部材であるため、第1起歪円筒部材31や第2起歪円筒部材32の圧縮変形量と第1円板部材41や第2円板部材42の下方移動量との一致度合いが高くなっている。
さらに、第1円板部材41の直径を大きくし、第2円板部材42の直径を次に大きくするといった工夫により、1つの移動するレーザー測長センサ50から真下にレーザー光50aを放射するというシンプルな構造を採ることが可能となっている。
(4−3)
計量装置10では、第1〜第5起歪円筒部材31〜35が、平面視において環状の円筒状の弾性体となっており、また鉛直方向に重ねられている。このため、第1〜第5起歪円筒部材31〜35それぞれにおいて、部位(場所)による圧縮変形量の相異が殆どなくなり、高い計量精度を得ることができている。また、図1及び図4に示すように、計量物Mの荷重Fが第1〜第5起歪円筒部材31〜35の平面視における中心に作用するように設計しており、ほぼ均等に各起歪円筒部材31〜35が圧縮変形する。
(5)変形例
上記実施形態に係る計量装置10では、5つの異なる起歪円筒部材31〜35の圧縮変形量が計測され、それらの値の組合せから相関マトリクス65によって計量物Mの重量を求めているため、かなり広い計量範囲を確保しつつ、高い計量精度も得ることができている。
しかし、更に起歪円筒部材および円板部材を一組追加し、弾性率の異なる6つの起歪円筒部材の圧縮変形量のレーザー測長センサ50による測定結果を基に、重量決定を行う場合には、約1万通りの組合せが可能となり、より広い計量範囲、より高い計量精度を確保することができるようになる。図5に、6つの起歪円筒部材A〜Fそれぞれの11種類の計測結果の組合せの表を示す。6つの値の異なる組合せが1万通りは存在し、相関マトリクスにおいて、それぞれの組合せに重量値が1つずつ決まることになる。重複するものがあり、それらを除いたとしても、かなりの広さの計量範囲や細かいピッチでの重量検出が可能になる。
なお、相関マトリクスの決定においては、上述のように、まず有限要素法による構造解析を行って各荷重(計量物の重量)に対する各起歪円筒部材の圧縮変形量を計算し、それらの圧縮変形量のときのレーザー測長センサ50の測定結果が11種類のいずれになるのかを換算し、各荷重に対して6つの測定結果の組合せを決める。次に、幾つかの荷重について、実際に弾性変形ユニットに荷重をかけて6つの測定結果(実測値)を求め、構造解析による結果との照合を図る。最後に、必要に応じて修正係数を乗じるといった修正を施して、相関マトリクスを確定させることになる。全ての組合せについて予め実測をする必要はなく、構造解析結果をベースに実測値で修正をかけることで相関マトリクスを決定することができる。
10 計量装置
20 弾性変形ユニット
22 基台(基部)
24 トップ円板部材(受け部)
31〜35 第1〜第5起歪円筒部材(弾性体)
41〜44 第1〜第4円板部材(測定用剛体)
50 レーザー測長センサ(非接触変位センサ)
60 制御コンピュータ(重量決定部)
65 相関マトリクス(相関関係)
特開平7−248249号公報

Claims (4)

  1. 基部と、
    計量物の重量を受ける受け部と、
    前記基部と前記受け部との間に配置され、前記計量物の重量によって圧縮変形する第1弾性体と、
    前記第1弾性体と前記受け部との間に配置され、前記計量物の重量によって圧縮変形する、前記第1弾性体とは弾性率が異なる第2弾性体と、
    前記第1弾性体の圧縮変形量および前記第2弾性体の圧縮変形量を、前記第1弾性体および前記第2弾性体に触れずに計測する、非接触変位センサと、
    を備えた計量装置。
  2. 前記第2弾性体と前記受け部との間に配置され、前記計量物の重量によって圧縮変形する、他の弾性体とは弾性率が異なる第3〜第n弾性体(nは4以上の整数)と、
    それぞれの前記弾性体の圧縮変形量の計測結果と、前記計量物の重量との相関関係を記憶しており、その前記相関関係から前記計量物の重量を求める、重量決定部と、
    をさらに備えた、請求項1に記載の計量装置。
  3. 前記計量物の重量によって前記第1弾性体が圧縮変形したときに、その圧縮変形量だけ移動する、第1測定用剛体と、
    前記計量物の重量によって前記第2弾性体が圧縮変形したときに、その圧縮変形量だけ移動する、第2測定用剛体と、
    をさらに備え、
    前記非接触変位センサは、前記第1測定用剛体および前記第2測定用剛体の移動距離を測定する、
    請求項1に記載の計量装置。
  4. 前記第1〜第n弾性体は、それぞれ平面視において環状の弾性体であり、鉛直方向に重ねられている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の計量装置。
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