JP2013163971A - フィンガジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】遊間用止水体上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができるフィンガジョイントを提供する。
【解決手段】一対のフィンガプレート5,5´と、これらフィンガプレート5,5´の下方における遊間3に介挿される遊間用止水体11,12,13とを備えるフィンガジョイント1において、フィンガプレート5,5´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて一方の道路基盤2から他方の道路基盤2´に向かって延設されるガード板部8aを有する第1の防護カバー8と、フィンガプレート5,5´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて他方の道路基盤2´から一方の道路基盤2に向かって延設されるガード板部9aを有する第2の防護カバー9とを、遊間3の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わせるものとし、ガード板部の上面に耐火材を積層してなる耐火層を有する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁や高架道路を構成する道路基盤同士を連結するフィンガジョイントに関するものである。
橋梁や高架道路を構成するために多数連結される道路基盤は、季節変化等に起因する温度変化に伴って道路軸線方向(道路長さ方向)に伸縮する。このような道路基盤の伸縮を許容するために、道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤と他方の道路基盤との間には、遊間と称される隙間が設けられている。そして、この遊間部分には、フィンガジョイントと呼ばれる伸縮自在な連結装置が組み込まれており、このフィンガジョイントによって、道路基盤の伸縮に伴う長さ変化を吸収するようにしている。
この種のフィンガジョイント100として、例えば、図12(a)(b)に示されるように、一対の櫛歯状のフィンガプレート101,101´を備えてなるものがある(特許文献1参照。)。
実公平1−31601号公報
一対のフィンガプレート101,101´は、道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤102と他方の道路基盤102´との対向端部に互いの櫛歯部分が噛み合うように設けられている。互いの櫛歯部分を道路軸線方向に相対移動可能に噛み合わせるために、一対のフィンガプレート101,101´における互いに隣接する歯101a,101a;101a´,101a´の間には、噛合間隙101b,101b´が設けられている。
これらフィンガプレート101,101´の下方における遊間103には、遊間用止水体104が介挿されている。この遊間用止水体104は、いわゆる弾性シール材充填工法により形成されている。すなわち、まず遊間103を隔てて対向する一対のウェブプレート105,105´の間にバックアップ部材106を固定し、このバックアップ部材106の上に流動状の弾性シール材を充填・固化して遊間用止水体104を形成するというものである。
ところで、弾性シール材からなる遊間用止水体104は、遊間103の間隔の伸縮によって体積変化することなく液体変化する。このため、遊間103の間隔が広がると、遊間用止水体104の上面および下面が、図12(b)中において二点鎖線で示されるように、それぞれ円弧状に凹むように変形し、一対のフィンガプレート101,101´と遊間用止水体104との間に隙間が生じてしまう。そして、噛合間隙101b,101b´からその隙間に塵や埃、土砂等の異物が侵入して、遊間用止水体104上に異物が堆積するという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、遊間用止水体上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができるフィンガジョイントを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1発明によるフィンガジョイントは、
道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤と他方の道路基盤との対向端部に互いに噛み合うように設けられる櫛歯状の一対のフィンガプレートと、これらフィンガプレートの下方における遊間に介挿される遊間用止水体とを備えるフィンガジョイントにおいて、
前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記一方の道路基盤から他方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記一方の道路基盤に対応する取付用の取付板部と、前記ガード板部の上面に耐火材を積層してなる耐火層とを有する第1の防護カバーと、
前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記他方の道路基盤から一方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記他方の道路基盤に対応する取付用の取付板部と、前記ガード板部の上面に耐火材を積層してなる耐火層とを有する第2の防護カバーとを備え、
前記第1の防護カバーのガード板部と前記第2の防護カバーのガード板部とを前記遊間の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わせることを特徴とするものである。
また、第2発明によるフィンガジョイントは、
道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤と他方の道路基盤との対向端部に互いに噛み合うように設けられる櫛歯状の一対のフィンガプレートと、これらフィンガプレートの下方における遊間に介挿される遊間用止水体とを備えるフィンガジョイントにおいて、
前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記一方の道路基盤から他方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記一方の道路基盤に対応する取付用の取付板部とを有し、耐火性のある金属製平板からなる第1の防護カバーと、
前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記他方の道路基盤から一方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記他方の道路基盤に対応する取付用の取付板部とを有し、耐火性のある金属製平板からなる第2の防護カバーとを備え、
前記第1の防護カバーのガード板部と前記第2の防護カバーのガード板部とを前記遊間の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わせることを特徴とするものである。
第1発明または第2発明において、
前記遊間用止水体は、
道路軸線方向に所定間隔を存して互いの板面を向かい合わせて配される複数の仕切板部と、これら仕切板部における互いに隣接する仕切板部の上部同士を繋ぐ断面が半円形状の屈曲部とを有し、道路軸線方向に伸縮自在なシール部材と、
前記シール部材における互いに隣接する仕切板部と屈曲部との間の空間に充填される弾性部材とを備えてなり、
前記シール部材と各道路基盤とを締結する締結具が設けられ、
前記第1の防護カバーの取付板部および前記第2の防護カバーの取付板部のうち、少なくとも片方の取付板部が、対応する道路基盤に前記締結具によって前記シール部材と共に締結されるものとすることができる(第3発明)。
第1発明または第2発明において、
前記フィンガプレートと各道路基盤とを締結する締結具が設けられ、
前記第1の防護カバーの取付板部および前記第2の防護カバーの取付板部のうち、少なくとも片方の取付板部が、対応する道路基盤に前記締結具によって前記フィンガプレートと共に締結されるものとすることができる(第4発明)。
第1発明または第2発明のフィンガジョイントにおいては、一対のフィンガプレートと遊間用止水体との間で第1の防護カバーのガード板部と第2の防護カバーのガード板部とが遊間の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わされる。これにより、一対のフィンガプレートの噛合間隙から遊間用止水体に向かう塵や埃、土砂等の異物の侵入が、第1の防護カバーおよび第2の防護カバーにおけるそれぞれのガード板部によって遮られる。
第1発明または第2発明のフィンガジョイントによれば、遊間用止水体上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができる。また、フィンガプレートの噛合間隙から例えば発煙筒が侵入したとしても、防護カバーによって発煙筒の炎から遊間用止水体を確実に防護することができ、発煙筒等に起因する火災の発生を未然に防ぐことができる。
第3発明のフィンガジョイントにおいては、遊間用止水体のシール部材を道路基盤に締結する締結具によって、防護カバーの取付板部が道路基盤にシール部材と共に締結される。これにより、防護カバーの取付板部を道路基盤に固定するための締結具を別途に設ける必要がなくなり、装置構成の簡素化を図ることができる。
第4発明のフィンガジョイントにおいては、フィンガプレートを道路基盤に締結する締結具によって、防護カバーの取付板部が道路基盤にフィンガプレートと共に締結される。これにより、防護カバーの取付板部を道路基盤に固定するための締結具を別途に設ける必要がなくなり、装置構成の簡素化を図ることができる。
なお、上記の発明において、防護カバーを、耐火性のある金属板や、不燃性繊維で織られた不燃性織布などで作製して、防火性機能を持たせることにより、フィンガプレートの噛合間隙から例えば発煙筒が侵入したとしても、防護カバーによって発煙筒の炎から遊間用止水体を確実に防護することができ、発煙筒等に起因する火災の発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第1の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b) 図1のA部拡大図 図1のB部拡大図で一部を破断して表した図 図2のC部拡大図で一部を破断して表した図 第1の実施形態のフィンガジョイントの収縮状態図 図5のD部拡大図 本発明の第2の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b) 図7のE部拡大図 第2の実施形態のフィンガジョイントの収縮状態図 本発明の第3の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b) 第3の実施形態のフィンガジョイントの収縮状態図 従来技術の説明図
次に、本発明によるフィンガジョイントの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
〔第1の実施形態〕
図1には、本発明の第1の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b)がそれぞれ示されている。
<フィンガジョイントの概略説明:図1(a)(b)参照>
図1(a)(b)に示されるフィンガジョイント1は、橋梁や高架道路を構成する道路基盤同士を連結する伸縮自在な連結装置であり、道路軸線方向(道路長さ方向)に沿って互いに隣接する一方の道路基盤2と他方の道路基盤2´との間における遊間3に組み込まれている。このフィンガジョイント1により、道路基盤2,2´の伸縮に伴う長さ変化を吸収することができる。
このフィンガジョイント1は、主として、ウェブプレート4,4´と、フィンガプレート5,5´と、棚板6,6´と、遊間用止水装置7と、第1の防護ガード8と、第2の防護ガード9とから構成されている。
<ウェブプレートの説明:図1(b)参照>
ウェブプレート4,4´は、各道路基盤2,2´の端面を構成するプレートである。一方の道路基盤2の他方側の端面を構成する一方のウェブプレート4と、他方の道路基盤2´の一方側の端面を構成する他方のウェブプレート4´とは、互いに所定間隔を存して平行に向かい合わせで配置されている。
<フィンガプレートの説明:図1(a)参照>
フィンガプレート5,5´は、道路軸線方向と直交する水平軸線方向(道路幅方向)に所定ピッチで配される複数の歯5a,5a´を有する櫛歯状のプレートであり、一方の道路基盤2と他方の道路基盤2´との対向端部に互いの複数の歯5a,5a´が噛み合うように各ウェブプレート4,4´の上部に取り付けられている。一方のウェブプレート4に取り付けられたフィンガプレート5と他方のウェブプレート4´に取り付けられたフィンガプレート5´とは、互いの複数の歯5a,5a´が道路軸線方向に相対移動可能に噛み合わされている。互いの複数の歯5a,5a´を道路軸線方向に相対移動可能に噛み合わせるために、一対のフィンガプレート5,5´における互いの複数の歯5a,5a´の間には、噛合間隙5b,5b´が設けられている。
<棚板の説明:図1(b)参照>
棚板6,6´は、遊間用止水装置7を下側から支えるものであり、各フィンガプレート5,5´との間に遊間用止水装置7の収容スペースを確保することができる高さ位置で各ウェブプレート4,4´に固定されている。
<遊間用止水装置の概略説明:図1(b)参照>
遊間用止水装置7は、ウェブプレート4,4´とフィンガプレート5,5´と棚板6,6´とで囲まれた空間内に配されている。
この遊間用止水装置7は、道路軸線方向に沿って配置される第1の遊間用止水体11、第2の遊間用止水体12および第3の遊間用止水体13をそれぞれ備えている。各遊間用止水体11,12,13と棚板6,6´との間には、バックアップ部材14が介在されている。
<遊間用止水体の説明:図2参照>
第1の遊間用止水体11と第2の遊間用止水体12と第3の遊間用止水体13とは、基本的に同じ構造のものである。代表として、第2の遊間用止水体12の構造について図2を用いて説明する。
第2の遊間用止水体12は、遊間3からの雨水等の落下を防止するものであり、シール部材15と、弾性部材16とを備えて構成されている。
シール部材15は、例えば5mm程度の比較的肉厚の厚いゴム材からなり、道路軸線方向に伸縮自在とされている。このシール部材15は、道路軸線方向に所定間隔を存して互いの板面を向かい合わせて配される複数の仕切板部15aを有している。これら仕切板部15a,・・・,15aにおける互いに隣接する仕切板部15a,15aの上部同士は、断面が半円形状の屈曲部15bによって一体的に繋がれている。
弾性部材16は、例えば発砲ウレタンや発泡ポリエチレン等からなり、シール部材15における互いに隣接する仕切板部15a,15aと屈曲部15bとの間の空間に充填されている。
なお、第1の遊間用止水体11における弾性部材16と第3の遊間用止水体13における弾性部材16とは同じ硬さとされている。これに対し、第2の遊間用止水体12における弾性部材16は、それら遊間用止水体11,13の弾性部材16,16よりも硬くされている。
<バックアップ部材の説明:図2参照>
バックアップ部材14は、個々の遊間用止水体11,12,13にそれぞれ対応して独立に設けられている。
バックアップ部材14は、遊間用止水体11,12,13の局部的な落ち込みを防ぎ、かつ遊間用止水体11,12,13における弾性部材16の変形を吸収するのに適した所定の弾性係数の発砲ウレタンや発泡ポリエチレン等で十分な厚みを持たせたシート状部材から構成されている。
<第1の防護カバー、第2の防護カバーの説明:図1(a)(b),図2,図6参照>
第1の防護カバー8は、耐火性のある例えばアルミニウム板やステンレス板等の金属板を折り曲げ形成してなるものであり、ガード板部8aと取付板部8bと耐火層8cとを有している。
ガード板部8aは、フィンガプレート5,5´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて一方の道路基盤2から他方の道路基盤2´に向かって延設されるものである。
取付板部8bは、一方の道路基盤2に対応する取付用の板部であり、ガード板部8aに対して直角を成し、ウェブプレート4の板面に押し当てられる板面を有している。
耐火層8cは、ガード板部8aの上面に耐火材を貼着、塗布または接着等によって積層してなるものである。
第2の防護カバー9も同様に、耐火性のある金属板を折り曲げ形成してなり、ガード板部9aと取付板部9bと耐火層9cとを有している。
ガード板部9aは、フィンガプレート5,5´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて他方の道路基盤2´から一方の道路基盤2に向かって延設されるものである。
取付板部9bは、他方の道路基盤2´に対応する取付用の板部であり、ガード板部9aに対して直角を成し、ウェブプレート4´の板面に押し当てられる板面を有している。
耐火層9cは、ガード板部9aの上面に耐火材を貼着、塗布または接着等によって積層してなるものである。
そして、第2の防護カバー9の耐火層9cの上側に若干の隙間を設けて第1の防護カバー8のガード板部8aが重ねられており、第1の重ね合わせ状態位置と第2の重ね合わせ状態位置との間で相対変位可能とされている。
<耐火層の説明:図2,6参照>
耐火層8c,9cを構成する耐火材としては、例えば、所定温度(180〜200℃)以上で熱膨張を開始し、数倍の体積に膨張して強固な断熱層を形成し、熱膨張後、周辺の間隙を閉塞して煙遮断効果も期待できる熱膨張性耐火材を採用するのが好ましい。
熱膨張性耐火材としては、例えば、熱膨張性耐火スポンジや、熱膨張性耐火パテ、熱膨張性耐火ゴム、熱膨張性耐火塗料などが挙げられる。
熱膨張性耐火スポンジとしては、例えばCRK(株)社製の熱膨張性耐火スポンジが挙げられ、ウレタンフォームなどの樹脂成分に膨張性黒鉛などの無機充填剤を配合してなるものが好適である。
熱膨張性耐火パテとしては、例えばCRK(株)社製の熱膨張性耐火パテが挙げられ、熱膨張性黒鉛と、バーミキュライト粉末と、ポリリン酸アンモニウム粉末が樹脂により被覆されてなるマイクロカプセルと、これらを混合可能な有機樹脂とを含有するものが好適である。
熱膨張性耐火ゴムとしては、例えばCRK(株)社製の熱膨張性耐火ゴムや(株)十川ゴム社製の熱膨張性耐火ゴムが挙げられ、加硫可能なゴム材に対して、熱膨張性黒鉛と、亜リン酸アルミニウムとを含み、加硫処理されたものが好適である。
熱膨張性耐火塗料としては、例えば(株)グローケミカル社製の耐火塗料が挙げられ、基材に被覆材として塗布することにより、火災時に発火せずに発泡して炭化層を形成し、熱を遮断する役割を果たす。
なお、本実施形態の耐火層8c,9cと同様の耐火層は、後述する第2の実施形態における防護カバー8,9、第3の実施形態における防護カバー45,46および第4の実施形態における防護カバー53,54のそれぞれにも設けられる。
<第1の重ね合わせ状態位置、第2の重ね合わせ状態位置の説明:図2,6参照>
第1の重ね合わせ状態位置とは、遊間3の幅が最も広いときに、第1の防護カバー8のガード板部8aと第2の防護カバー9のガード板部9aとが、図2に示されるように、重ね合わせ代Mを持たせて重ね合わされた状態位置のことである。一方、第2の重ね合わせ状態位置とは、遊間3の幅が最も狭いときに、第1の防護カバー8のガード板部8aが他方のウェブプレート4´に、第2の防護カバー9のガード板部9aが一方のウェブプレート4にそれぞれ突き当たらない範囲で、図6に示されるように、重ね合わせ代Mを持たせて重ね合わされた状態位置のことである。こうして、第1の防護カバー8のガード板部8aと第2の防護カバー9のガード板部9aとは、遊間3の間隔の変化に応じて、重ね合わせ代をMとMとの間で変化させて相対移動可能とされている。
<シール部材および防護カバーと道路基盤との締結具の説明:図3参照>
図3に示されるように、第3の遊間用止水体13におけるシール部材15と他方のウェブプレート4´とは、両者の間に第2の防護カバー9の取付板部9bを介在させた状態で締結具20によって締結されている。図示による詳細な説明は省略するが、同様に、第1の遊間用止水体11におけるシール部材15と一方のウェブプレート4も、両者の間に第1の防護カバー8の取付板部8bを介在させた状態で締結具20によって締結されている。
締結具20は、スタッドボルト21と押えプレート22とナット23により構成されている。
スタッドボルト21は、シール部材15の仕切板部15aに対応する高さ位置において、図3の紙面を垂直に貫く方向、すなわち道路軸線方向と直交する水平軸線方向(図1(a)参照)に所定ピッチで千鳥状に配置され、その雄螺子部が仕切板部15aを貫通しその軸部がウェブプレート4´に植え込まれている。
押えプレート22は、スタッドボルト21が挿通されるボルト挿通孔を有し、仕切板部15aの板面に押し当てられるプレート部材であり、スタッドボルト21に嵌め合わされたナット23の締め付けによる軸力を仕切板部15aに分散して伝え、その仕切板部15aを均等な力でウェブプレート4´に押し当てる役目をする。
この締結具20により、シール部材15とウェブプレート4´とを密着状態で強固に固定することができる。なお、シール部材15とウェブプレート4´との間の止水性をより確かなものとするために、シール部材15とウェブプレート4´との間に適宜に充填材等を用いてシーリング処理を施すのが好ましい。
<シール部材同士の締結具の説明:図4参照>
図4に示されるように、第2の遊間用止水体12におけるシール部材15と第3の遊間用止水体13におけるシール部材15とは、締結具25によって締結されている。図示による詳細な説明は省略するが、同様に、第2の遊間用止水体におけるシール部材15と第1の遊間用止水体11におけるシール部材15も締結具25によって締結されている。
締結具25は、リベット26と一対の挟持プレート27,27とにより構成されている。
リベット26は、シール部材15の仕切板部15aに対応する高さ位置において、図4の紙面を垂直に貫く方向、すなわち道路軸線方向と直交する水平軸線方向(図1(a)参照)に所定ピッチで千鳥状に配置され、一対の挟持プレート27,27とそれら挟持プレート27,27によって挟まれた一対の仕切板部15a,15aとをリベット締めにて締結している。
一対の挟持プレート27,27は、リベット26が挿通されるリベット挿通孔を有し、仕切板部15aの板面に押し当てられるプレート部材であり、リベット締めによる軸力を一対の挟持プレート27,27によって挟まれた一対の仕切板部15a,15aに分散して伝え、それら一対の仕切板部15a,15aを均等な力で挟み付ける役目をする。
この締結具25により、互いに隣接するシール部材15,15同士を密着状態で強固に固定することができる。なお、互いに隣接するシール部材15,15の間の止水性をより確かなものとするために、互いに隣接するシール部材15,15の間に適宜に充填材等を用いてシーリング処理を施すのが好ましい。
なお、リベット26に代えてボルトとナットを用い、ボルトとナットの締め付けより、一対の挟持プレート27,27とそれら挟持プレート27,27によって挟まれた一対の仕切板部15a,15aとを締結するようにしてもよい。
<道路基盤の伸縮と遊間の間隔の相関関係の説明:図1,5参照>
一方の道路基盤2および他方の道路基盤2´は、それぞれ季節変化等に起因する温度変化に伴って道路軸線方向に伸縮する。一方の道路基盤2と他方の道路基盤2´とがそれぞれ伸長すると、遊間3の間隔は狭まる。一方の道路基盤2と他方の道路基盤2´とがそれぞれ収縮すると、遊間3の間隔は広がる。
図1に示される状態から図5に示されるように遊間3の間隔が狭まる際には、道路基盤2,2´から遊間用止水体11,12,13に対して、遊間用止水体11,12,13を道路軸線方向に沿って圧縮する力が作用する。これにより、遊間用止水体11,12,13が道路軸線方向に沿って縮められる。
図5に示される状態から図1に示されるように遊間3の間隔が広がる際には、道路基盤2,2´から遊間用止水体11,12,13に対して、遊間用止水体11,12,13を道路軸線方向に沿って引っ張る力が作用する。これにより、遊間用止水体11,12,13が道路軸線方向に沿って伸ばされる。
<遊間用止水体の作用効果の説明:図2参照>
本実施形態の遊間用止水体11,12,13においては、シール部材15を構成する複数の仕切板部15a,・・・,15aが道路軸線方向に所定間隔を存して互いの板面を向かい合わせて配置されている。互いに隣接する仕切板部15a,15aの上部同士は、屈曲部15bによって繋がれている。互いに隣接する仕切板部15a,15aと屈曲部15bとの間の空間には、弾性部材16が充填されている。したがって、道路基盤2,2´の伸縮の際に道路基盤2,2´からシール部材15に対して働く道路軸線方向の力は、仕切板部15aから屈曲部15bおよび弾性部材16を介して隣の仕切板部15aへと次々と確実に伝達される。これにより、道路軸線方向に規則性を持たせて複数の仕切板部15a,・・・,15aを相対移動させることができる。
また、互いに隣接する仕切板部15a,15aの上部同士を繋ぐ屈曲部15bは、その断面が半円形状に形成されている。例えば耐久性、つまり土砂等からの荷重に対する抵抗力を増すためや耐火性を増すため等の理由で、シール部材15として例えば肉厚の厚いゴム材を用いたとしても、互いに隣接する仕切板部15a,15aの道路軸線方向の相対移動に追随させて屈曲部15bを容易に変形させることができる。
本実施形態の遊間用止水体11,12,13によれば、道路軸線方向に規則性を持たせて複数の仕切板部15a,・・・,15aを相対移動させることができるとともに、互いに隣接する仕切板部15a,15aの道路軸線方向の相対移動に追随させて屈曲部15bを容易に変形させることができるので、シール部材15として例えば肉厚の厚いゴム材を用いたとしても、規則性を持たせて道路軸線方向に伸縮させることができる。
<遊間用止水装置の作用効果の説明:図1参照>
本実施形態の遊間用止水装置7によれば、3個の遊間用止水体11,12,13が道路軸線方向に沿って配置されるので、遊間3の間隔が比較的広い場合でも対応することができる。
ところで、間隔が広い遊間3に対応させるべく3個の遊間用止水体11,12,13を道路軸線方向に沿って配置した場合、道路軸線方向の中間位置に配置される第2の遊間用止水体12には、両方の道路基盤2,2´の伸長時にそれら道路基盤2,2´から当該遊間用止水体12を圧縮する力が両方から集中するため、当該遊間用止水体12が座屈する恐れがある。
そこで、本実施形態の遊間用止水装置7においては、第2の遊間用止水体12の弾性部材16が、第1の遊間用止水体11および第3の遊間用止水体13におけるそれぞれの弾性部材16よりも硬くされている。これにより、第2の遊間用止水体12の座屈を未然に防ぐことができ、道路軸線方向に沿って配置される3個の遊間用止水体11,12,13を一組の遊間用止水体ユニットとして、この遊間用止水体ユニットを安定的かつ規則性を持たせて道路軸線方向に伸縮させることができる。
<同上:図2,3,4参照>
図2に示されるように、本実施形態の遊間用止水装置7によれば、遊間用止水体11,12,13を下側から支えるバックアップ部材14,14,14が設けられるので、遊間用止水体11,12,13の局部的な落ち込みを防ぐことができるとともに、遊間用止水体11,12,13における弾性部材16,16,16の変形を吸収することができ、より規則性を持たせて遊間用止水体11,12,13を道路軸線方向に伸縮させることができる。
図3に示されるように、シール部材15と道路基盤2´とを締結する締結具20によって第3の遊間用止水体13が道路基盤2´の端面を構成する他方のウェブプレート4´に強固に固定されるので、第3の遊間用止水体13を他方のウェブプレート4´に接着剤を用いて固定するのに比べてその付着強度を格段に高めることができる。なお、第1の遊間用止水体11と一方のウェブプレート4についても同様である。
図4に示されるように、互いに隣接するシール部材15,15同士が締結具25で締結されるので、第2の遊間用止水体12と第3の遊間用止水体13とを一体としてその挙動の安定化を図ることができる。なお、第2の遊間用止水体12と第1の遊間用止水体11とについても同様である。
<防護カバーの作用効果の説明:図1(a)(b),図3参照>
本実施形態の防護カバーにおいては、図1(a)(b)に示されるように、一対のフィンガプレート5,5´と遊間用止水体11,12,13との間で第1の防護カバー8のガード板部8aと第2の防護カバー9のガード板部9aとが遊間3の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わされている。これにより、一対のフィンガプレート5,5´の噛合間隙5b,5b´から遊間用止水体11,12,13に向かう塵や埃、土砂等の異物の侵入が、第1の防護カバー8および第2の防護カバー9におけるそれぞれのガード板部8a,9aによって遮られる。したがって、遊間用止水体11,12,13上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができる。
また、図3に示されるように、遊間用止水体13のシール部材15を道路基盤2´に締結する締結具20によって第2の防護カバー9の取付板部9bが道路基盤2´にシール部材15と共に締結されるので、第2の防護カバー9の取付板部9bを道路基盤2´に固定するための締結具を別途に設ける必要がなくなり、装置構成の簡素化を図ることができる(第1の防護カバー8についても同様。)。
また、防護カバー8,9は耐火性のある金属板で作製されて防火性機能が付加されているので、フィンガプレート5,5´の噛合間隙5b,5b´から例えば発煙筒が侵入したとしても、防護カバー8,9によって発煙筒の炎から遊間用止水体11,12,13を確実に防護することができ、発煙筒等に起因する火災の発生を未然に防ぐことができる。なお、防護カバー8,9には、耐火層8c,9cが設けられているので、防護カバー8,9の耐火性より高めることができる。
〔第2の実施形態〕
図7には、本発明の第2の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b)がそれぞれ示されている。また、図8には、図7のE部拡大図が、図9には、第2の実施形態のフィンガジョイントの収縮状態図が、それぞれ示されている。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一または同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとする(以下の各実施形態においても同様。)。
<遊間用止水体の説明:図7(b)参照>
図7(b)に示されるように、本実施形態のフィンガジョイント1Aは、第1の実施形態における遊間用止水体11,12,13に代えて、遊間用止水体30が用いられてなる遊間用止水装置7Aを備える構成のものである。
遊間用止水体30は、主として、支持材31と、止水層32(シール部材)とから構成されている。
支持材31は、一対の独立気泡フォーム層33,33´と、伸縮可能フォーム層34とを具備してなるものである。ここで、一対の独立気泡フォーム層33,33´は、ウェブプレート4,4´に対する接着面を形成する一対の連続気泡フォーム層35,35´に固着・一体化されている。また、伸縮可能フォーム層34は、二種の弾性率の異なる連続気泡フォームが遊間3の間隔方向(道路軸線方向)に交互に連設されてなり、一対の独立気泡フォーム層33,33´に挟まれて固着・一体化されている。
止水層32は、支持材31よりも低弾性の薄いゴムシートから形成されている。止水層32を薄いゴムシートで構成することにより、遊間3の間隔方向の収縮時に支持材31に追随させて止水層32を道路軸線方向に収縮させることができる。
なお、止水層32の上面には、遊間3の間隔方向の伸縮に対して変形しやすい連続気泡フォームからなる保護層36が積層・一体化されており、薄いゴムシートで構成された止水層32を保護するようにされている。
<防護カバーと道路基盤との締結具の説明:図8参照>
図8に示されるように、第2の防護カバー9の取付板部9bは、他方のウェブプレート4´に締結具40によって締結されている。また、図示による詳細な説明は省略するが、第1の防護カバー8の取付板部8bも同様に、一方のウェブプレート4に締結具40によって締結されている。
締結具40は、スタッドボルト41とワッシャ42とナット43により構成されている。
なお、スタッドボルト41は、保護層36が配置される高さ位置において、図8の紙面を垂直に貫く方向、すなわち道路軸線方向と直交する水平軸線方向(図7(a)参照)に所定ピッチで千鳥状に配置され、その雄螺子部が第2の防護カバー9の取付板部9bを貫通しその軸部がウェブプレート4´に植え込まれている。
<防護カバーの作用効果の説明:図7,図9参照>
本実施形態の防護カバー8,9においても、一対のフィンガプレート5,5´と遊間用止水体30との間で第1の防護カバー8のガード板部8aと第2の防護カバー9のガード板部9bとが遊間3の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わされている。これにより、一対のフィンガプレートの噛合間隙5,5´から遊間用止水体30に向かう塵や埃、土砂等の異物の侵入が、第1の防護カバー8および第2の防護カバー9におけるそれぞれのガード板部8a,9aによって遮られる。したがって、遊間用止水体30上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができる。
〔第3の実施形態〕
図10には、本発明の第3の実施形態に係るフィンガジョイントの平面図(a)および断面図(b)がそれぞれ示されている。また、図11には、第3の実施形態のフィンガジョイントの収縮状態図が示されている。
<フィンガプレートの取付構造の説明:図10(b)参照>
図10(b)に示されるように、本実施形態のフィンガジョイント1Bにおいては、互いに隣接する一対の道路基盤2,2´の対向端部の上面を形成する一対の上面プレート44,44´が、一対のウェブプレート4,4´と直角を成すように配設され、これら一対の上面プレート44,44´上に、一対のフィンガプレート5A,5A´が取り付けられている。
<第1の防護カバー、第2の防護カバーの説明:図10(a)(b)参照>
第1の防護カバー45は、耐火性のある例えばアルミニウム板やステンレス板等の金属製平板からなり、ガード板部45aと取付板部45bとを有している。
ガード板部45aは、フィンガプレート5A,5A´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて一方の道路基盤2から他方の道路基盤2´に向かって延設されるものである。
取付板部45bは、一方の道路基盤2に対応する取付用の板部であり、ガード板部45aと同一平面を成し、上面プレート44の板面に押し当てられる板面を有している。
第2の防護カバー46も同様に、耐火性のある例えばアルミニウム板やステンレス板等の金属製平板からなり、ガード板部46aと取付板部46bとを有している。
ガード板部46aは、フィンガプレート5A,5A´と遊間用止水体11,12,13との間に配されて他方の道路基盤2´から一方の道路基盤2に向かって延設されるものである。
取付板部46bは、他方の道路基盤2´に対応する取付用の板部であり、ガード板部46aと同一平面を成し、上面プレート44´の板面に押し当てられる板面を有している。
第2の防護カバー46のガード板部46aの上に第1の防護カバー45のガード板部45aが載せられており、第1の重ね合わせ状態位置と第2の重ね合わせ状態位置との間で変位可能とされている。
<同上:図10(a),図11(a)参照>
ここで、第1の重ね合わせ状態位置とは、遊間3の幅が最も広いときに、第1の防護カバー45のガード板部45aと第2の防護カバー46のガード板部46aとが、図10(a)に示されるように、重ね合わせ代Mを持たせて重ね合わされた状態位置のことである。一方、第2の重ね合わせ状態位置とは、遊間3の幅が最も狭いときに、第1の防護カバー45のガード板部45aが他方のウェブプレート4´に、第2の防護カバー46のガード板部46aが一方のウェブプレート4にそれぞれ突き当たらない範囲で、図11(a)に示されるように、重ね合わせ代Mを持たせて重ね合わされた状態位置のことである。こうして、第1の防護カバー45のガード板部45aと第2の防護カバー46のガード板部46aとは、遊間3の間隔の変化に応じて、重ね合わせ代をMとMとの間で変化させて相対移動可能とされている。
なお、第1の防護カバー45のガード板部45aと第2の防護カバー46のガード板部46aとを重ね合わせるには、両者を上下方向に少なくとも板厚分だけオフセットさせる必要がある。かかる上下方向のオフセットは、両方のガード板部45a,46aの上下方向の撓みによって実現される。
<防護カバーの締結構造の説明:図10(b)参照>
フィンガプレート5A,5A´と上面プレート44,44´とは、防護カバー45,46の取付板部45b,46bを介在させた状態でボルトおよびナットによる締結具47によって締結されている。この締結具47により、防護カバー45,46の取付板部45b,46bが道路基盤2,2´にフィンガプレート5A,5A´と共に締結される。
<防護カバーの作用効果の説明:図10,図11参照>
本実施形態の防護カバー45,46においても、一対のフィンガプレート5A,5A´と遊間用止水体11,12,13との間で第1の防護カバー45のガード板部45aと第2の防護カバー46のガード板部46aとが遊間3の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わされている。これにより、一対のフィンガプレート5A,5A´の噛合間隙5b,5b´から遊間用止水体11,12,13に向かう塵や埃、土砂等の異物の侵入が、第1の防護カバー45および第2の防護カバー46におけるそれぞれのガード板部45a,46aによって遮られる。したがって、遊間用止水体11,12,13上に塵や埃、土砂等の異物が堆積するのを防ぐことができる。
また、フィンガプレート5A,5A´を上面プレート44,44´に締結する締結具47,47によって防護カバー45,46の取付板部45b,46bが道路基盤2,2´にフィンガプレート5A,5A´と共に締結されるので、防護カバー45,46の取付板部45b,46bを道路基盤2,2´に固定するための締結具を別途に設ける必要がなくなり、装置構成の簡素化を図ることができる。
なお、防護カバー45,46は耐火性のある金属板で作製されて防火性機能が付加されているので、フィンガプレート5A,5A´の噛合間隙5b,5b´から例えば発煙筒が侵入したとしても、防護カバー45,46によって発煙筒の炎から遊間用止水体11,12,13を確実に防護することができ、発煙筒等に起因する火災の発生を未然に防ぐことができる。
以上、本発明のフィンガジョイントについて、複数の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、各実施形態に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明のフィンガジョイントは、フィンガプレートと遊間用止水体との間に塵や埃、土砂等の異物が侵入するのを防ぐことができるという特性を有していることから、橋梁や高架道路を構成する道路基盤同士の連結の用途に好適に用いることができる。
1 フィンガジョイント
2,2´ 道路基盤
3 遊間
5,5´ フィンガプレート
5,5a 歯
7,7A,7B 遊間用止水装置
8 第1の防護カバー
8a ガード板部
8b 取付板部
9 第2の防護カバー
9a ガード板部
9b 取付板部
11,12,13 遊間用止水体
14 バックアップ部材
15 シール部材
15a 仕切板部
15b 屈曲部
16 弾性部材
20 締結具
25 締結具
30 遊間用止水体
45 第1の防護カバー
45a ガード板部
45b 取付板部
46 第2の防護カバー
46a ガード板部
46b 取付板部

Claims (4)

  1. 道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤と他方の道路基盤との対向端部に互いに噛み合うように設けられる櫛歯状の一対のフィンガプレートと、これらフィンガプレートの下方における遊間に介挿される遊間用止水体とを備えるフィンガジョイントにおいて、
    前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記一方の道路基盤から他方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記一方の道路基盤に対応する取付用の取付板部と、前記ガード板部の上面に耐火材を積層してなる耐火層とを有する第1の防護カバーと、
    前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記他方の道路基盤から一方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記他方の道路基盤に対応する取付用の取付板部と、前記ガード板部の上面に耐火材を積層してなる耐火層とを有する第2の防護カバーとを備え、
    前記第1の防護カバーのガード板部と前記第2の防護カバーのガード板部とを前記遊間の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わせることを特徴とするフィンガジョイント。
  2. 道路軸線方向に沿って互いに隣接する一方の道路基盤と他方の道路基盤との対向端部に互いに噛み合うように設けられる櫛歯状の一対のフィンガプレートと、これらフィンガプレートの下方における遊間に介挿される遊間用止水体とを備えるフィンガジョイントにおいて、
    前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記一方の道路基盤から他方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記一方の道路基盤に対応する取付用の取付板部とを有し、耐火性のある金属製平板からなる第1の防護カバーと、
    前記フィンガプレートと前記遊間用止水体との間に配されて前記他方の道路基盤から一方の道路基盤に向かって延設されるガード板部と、前記他方の道路基盤に対応する取付用の取付板部とを有し、耐火性のある金属製平板からなる第2の防護カバーとを備え、
    前記第1の防護カバーのガード板部と前記第2の防護カバーのガード板部とを前記遊間の間隔の変化に対応させて相対移動可能に重ね合わせることを特徴とするフィンガジョイント。
  3. 前記遊間用止水体は、
    道路軸線方向に所定間隔を存して互いの板面を向かい合わせて配される複数の仕切板部と、これら仕切板部における互いに隣接する仕切板部の上部同士を繋ぐ断面が半円形状の屈曲部とを有し、道路軸線方向に伸縮自在なシール部材と、
    前記シール部材における互いに隣接する仕切板部と屈曲部との間の空間に充填される弾性部材とを備えてなり、
    前記シール部材と各道路基盤とを締結する締結具が設けられ、
    前記第1の防護カバーの取付板部および前記第2の防護カバーの取付板部のうち、少なくとも片方の取付板部が、対応する道路基盤に前記締結具によって前記シール部材と共に締結される請求項1または2に記載のフィンガジョイント。
  4. 前記フィンガプレートと各道路基盤とを締結する締結具が設けられ、
    前記第1の防護カバーの取付板部および前記第2の防護カバーの取付板部のうち、少なくとも片方の取付板部が、対応する道路基盤に前記締結具によって前記フィンガプレートと共に締結される請求項1または2に記載のフィンガジョイント。
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