JP2013161794A - 多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置 - Google Patents

多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置を提供する。
【解決手段】 多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置、特に、テラヘルツ帯域の電磁波を発振させるための電磁波発振器、及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置が開示される。当該電磁波発振器は、電磁波が通過する際の経路が軸方向と複数回交差するような折り畳み構造を有する導波路、該折り畳み構造を有する導波路と複数回交差するように軸方向に延びて電子ビームを通過させる電子ビームトンネル、及び前記電子ビームトンネルと平行に延びて、前記第1導波路と複数回交差する、少なくとも1本の補助トンネルを含む。
【選択図】 図4A

Description

本発明は、多重トンネルを有する電磁波発振器、及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置に係り、特に、テラヘルツ帯域の電磁波を発振させるための電磁波発振器、及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置に関する。
マイクロ波周波数帯域と光学周波数帯域との間に置かれているテラヘルツ(terahertz;1012HZ)周波数帯域は、例えば、分子光学、生物物理学(biophysics)、医学(medical)、分光学(spectroscopy)、可視化(imaging)、安全保障(security)などの分野で、非常に重要な周波数帯域になると期待されている。しかし、そのようなテラヘルツ帯域の重要性にもかかわらず、物理的及び工学的な限界によって、テラヘルツ波を発生させるテラヘルツの発振器や増幅器の開発は十分ではない。最近では、さまざまな新たな理論及び微細加工技術が発達してきたことで、テラヘルツの発振器や増幅器の開発が試みられている。
例えば、既存のマイクロ波帯域のさまざまな発振器の周波数を高めたり、あるいは半導体レーザやフェムト秒レーザのような光学デバイスを利用し、動作周波数をテラヘルツ帯域に変更させるようなさまざまな方法が試みられている。また、最近では、微小電気機械システム(MEMS:micro electro mechanical system)技術で製造された三次元微細構造物を利用し、小型化されたテラヘルツ発振器を作るための様々な方法が提案されている。
MEMS技術を利用したテラヘルツ発振器の例として、後進波発振器(backward-wave oscillator)がある。後進波発振器は、電子銃から放出された電子ビームを電磁波と相互作用させてテラヘルツ波を発振させるために、電磁波を共振させるキャビティ内に電子ビーム通路を形成した一種の相互作用回路である。係るテラヘルツ相互作用回路では、電子ビームと電磁波との相互作用によって、電子ビームのエネルギーを電磁波エネルギーに変換する機構が重要である。
本発明の課題は、テラヘルツ帯域の電磁波を発振させるための電磁波発振器、及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置を提供することである。
本発明の一類型によれば、電磁波が通過する際の経路が軸方向と複数回交差するような折り畳み構造を有する第1導波路と、前記軸方向に沿って延びて、かつ、前記第1導波路と複数回交差して、電子ビームを通過させる電子ビームトンネルと、前記電子ビームトンネルと平行に延びて、かつ、前記第1導波路と複数回交差する、少なくとも1本の補助トンネルと、を含む電磁波発振器が提供される。
例えば、前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの上側または下側に配置されてもよい。
また、前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの左側または右側に配置されてもよい。
また、前記少なくとも1本の補助トンネルは、少なくとも2本の補助トンネルを含んでよい。前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの一は、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側に配置され、前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの他は、前記電子ビームトンネルの左側または右側に配置されてもよい。
前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側で、互いに同一の高さに隣接して配置されてもよい。
また、前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの左側または右側で、互いに異なる高さで隣接して配置されてもよい。
一実施形態によれば、前記第1導波路の折り畳み構造は、前記電子ビームトンネルの両側に、それぞれ対向して配置される複数の結合共振器をそれぞれ含んでもよい。
その場合、前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間に配置されてもよい。
前記少なくとも1本の補助トンネルは、少なくとも2本の補助トンネルを含んでよい。前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの一は、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側に配置され、前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの他は、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間に配置されてもよい。
また、前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間で、互いに異なる高さで隣接して配置されてもよい。
また、前記電磁波発振器は、前記第1導波路と連結された第1端部と、電磁波出力ポートである第2端部とを有する第2導波路;前記電子ビームトンネルの第1端部と連結して、電子ビームが入射する電子ビーム入力ポート;及び前記電子ビームトンネルの第2端部と連結して、電子ビームを放出する電子ビーム放出ポート;をさらに含んでもよい。
例えば、前記第2導波路は、第1端部で90°曲折した構造を有し、第2端部に近づくほど幅が広くなるテーパ構造を有してもよい。
一実施形態では、前記電磁波発振器は、第1表面を有する下部構造体と、前記下部構造体の第1表面と接合する第2表面を有する上部構造体と、をさらに含んでもよい。
その場合、前記第1導波路と前記電子ビームトンネルは、前記下部構造体の第1表面及び上部構造体の第2表面にわたって形成されてもよい。前記補助トンネルは、前記下部構造体及び上部構造体のうち少なくとも一つの内部に形成されてもよい。
例えば、前記下部構造体は、1つの第1非貫通孔、及び前記第1非貫通孔の左側又は右側に第2非貫通孔が形成されている第1基板;並びに、1つの第3非貫通孔、及び前記第3非貫通孔の左側又は右側に第1貫通孔が形成されている第2基板;を含んでもよく、ここで、前記第2基板の第1貫通孔は、前記第1基板の第2非貫通孔と対応する位置に形成されてもよい。
また、前記上部構造体は、1つの第1非貫通孔、及び前記第1非貫通孔の左側又は右側に第2非貫通孔が形成されている第3基板;並びに、1つの第3非貫通孔、及び前記第3非貫通孔の左側又は右側に第1貫通孔が形成されている第4基板;を含んでもよい。ここで、前記第4基板の第1貫通孔は、前記第3基板の第2非貫通孔と対応する位置に形成されてもよい。
一実施形態では、前記第2基板と第4基板は、互いに接合されてよい。前記電子ビームトンネルが、前記第2基板の第3貫通孔と、第4基板の第3非貫通孔とによって形成されてもよい。
また、前記第1導波路が、前記第1基板の第2非貫通孔、前記第2基板の第1貫通孔、前記第4基板の第1貫通孔、及び前記第3基板の第2非貫通孔によって形成されてもよい。
また、前記補助トンネルは、前記第1基板の第1非貫通孔、及び前記第3基板の第1非貫通孔によって形成されてもよい。
一実施形態では、前記下部構造体は、前記第1基板と第2基板との間に介在されてよい。前記下部構造体は、1つの第4非貫通孔、及び前記第4非貫通孔の左側又は右側に第2貫通孔が形成されている第5基板をさらに含んでもよい。
また、前記上部構造体は、前記第3基板と第4基板との間に介在されてよい。前記上部構造体は、1つの第4非貫通孔、及び前記第4非貫通孔の左側又は右側に第2貫通孔が形成されている第6基板をさらに含んでもよい。
その場合、前記補助トンネルが、前記第5基板の第4非貫通孔と、前記第6基板の第4非貫通孔とによって形成されてもよい。
前記電磁波発振器は、前記第1基板ないし第6基板の表面に被覆されている金属薄膜層をさらに含んでもよい。
一方、本発明の他の類型によれば、前述の構造を有する電磁波発振器と、前記電磁波発振器に電子ビームを提供する電子銃と、前記電磁波発振器から放出された電子ビームを収集するコレクタと、を含む電磁波発生装置が提供されてもよい。
前記電磁波発振器は、例えば、前記第1導波路内部を進むミリ波、サブミリ波、またはテラヘルツ周波数帯域の電磁波が、前記電子ビームトンネルを進む電子ビームとの相互作用を介して、エネルギーを得るように構成されてもよい。
本発明によれば、テラヘルツ帯域の電磁波を発振させるための電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置を提供することができる。
一実施形態による電磁波発振器の下部構造体の構造を示す概略的な斜視図である。 一実施形態による電磁波発振器の上部構造体の構造を示す概略的な斜視図である。 図1に図示された下部構造体と、図2に図示された上部構造体とを結合して製造された一実施形態による電磁波発振器、及び前記電磁波発振器を含む電磁波発生装置を概略的に示す斜視図である。 図1に図示された電磁波発振器の下部構造体のAで表示された一部分のみを拡大した部分拡大図であり、第1導波路と電子ビームトンネルとの構造をさらに詳細に図示する図面である。 図1に図示された電磁波発振器の下部構造体のAで表示された一部分に係わる変形例を概略的に示す部分拡大図である。 図4A図示された下部構造体のB−B’断面を示す概略的な断面図である。 図5Aに図示された下部構造体、及びそれと同一構造を有する上部構造体が結合された電磁波発振器のB−B’断面を示す概略的な断面図である。 1本の電子ビームトンネルのみを有する電磁波発振器の共振特性を示すグラフである。 1本の電子ビームトンネルと、2本の補助トンネルとを有する電磁波発振器の共振特性を示すグラフである。 トンネルがない場合と3本のトンネルを有する場合の電磁波発振器の共振特性を比較して示すグラフである。 トンネルがない場合と、3本のトンネルを有する場合との電磁波発振器の出力電磁波の位相特性を比較して示すグラフである。 1本の電子ビームトンネルのみを有する場合と、3本のトンネルを有する場合との電磁波発振器の出力電磁波の強度を比較して示すグラフである。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。 電子ビームトンネル周囲に形成される補助トンネルの一配置例を例示的に示す断面図である。
以下、添付された図面を参照しつつ、多重トンネルを有する電磁波発振器、及び前記電磁波発振器を含む電磁波発生装置について詳細に説明する。以下の図面で,同一の参照符号は,同一の構成要素を指し、図面上で各構成要素の大きさは,説明の明瞭性と便宜さのために誇張されていることがある。
図1は、一実施形態による電磁波発振器の下部構造体110の構造を示す概略的な斜視図である。図1を参照すれば、第1導波路130、電子ビームトンネル131、及び第2導波路134が、電磁波発振器の下部構造体110の表面に形成されてよい。例えば、第1導波路130は、生成されたテラヘルツ帯域の電磁波が進む通路として機能してよい。電磁波を出力させる第2導波路134は、前記第1導波路130と連結して、及び前記第1導波路130と平行に配置されてよい。電子ビームトンネル131は電子ビームが通過する通路として機能してよい。
また、図1に図示されているように、電子ビーム入力ポート132と、電子ビーム放出ポート133とが電磁波発振器の下部構造体110の表面に形成されてもよい。電子ビーム入力ポート132は、電子ビームトンネル131の一端と連結されて、下部構造体110の一側面を貫通して形成されてよい。電子ビーム放出ポート133は、電子ビームトンネル131の他端と連結されるように、下部構造体110の他側面を貫通して形成されてよい。従って、電子ビームは、電子ビーム入力ポート132を介して電磁波発振器に入射した後、電子ビームトンネル131を通過して、電磁波と相互作用する。その相互作用後の残りの電子ビームが、電子ビーム放出ポート133を介して放出される。そしてその相互作用により生成された電磁波が出力されるように、第2導波路134の端部には、電磁波出力ポート135が、下部構造体110の側面を貫通して形成されてよい。第2導波路134は、例えば、第1導波路130との連結部位で90°曲折した構造を有し、また、出力ポート135に近づくほど幅が広くなるテーパ構造を有してよい。しかし、図1に図示された第2導波路134の構造は、例示的なものに過ぎず、必要であれば、他の構造の第2導波路134が設計されてもよい。
図2は、一実施形態による電磁波発振器の上部構造体の構造を示す概略的な斜視図である。図2を参照すれば、図1に図示された下部構造体110と同様に、第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135が、電磁波発振器の上部構造体120の表面に形成される。上部構造体120の構造は、下部構造体110の構造と実質的に同一である。ただし、上部構造体120の構造と下部構造体110の構造とは鏡面対称の関係である。従って、図2に図示された上部構造体120が、図1に図示された下部構造体110上に重ねて接合されると、下部構造体110の表面に形成された第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135が、上部構造体120の表面に形成された第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135とそれぞれ正確に位置合わせされる。
上述したように、下部構造体110上に、上部構造体120を接合することにより、第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135がそれぞれ完成される。その点で、第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135は、下部構造体110の表面及び該表面と接合する上部構造体120の表面にわたって形成されていると見ることができる。下部構造体110上に、上部構造体120を接合することにより、第1導波路130、第2導波路134、電子ビームトンネル131、電子ビーム入力ポート132、電子ビーム放出ポート133及び電磁波出力ポート135をその内部に有する1つの電磁波発振器が完成する。
図3は、図1に図示された下部構造体110と、図2に図示された上部構造体120とを結合して製造された一実施形態による電磁波発振器100、及び前記電磁波発振器100を含む電磁波発生装置200を例示的に示す概略的な斜視図である。図3を参照すれば、電磁波発振器100は、図1及び図2に図示された下部構造体110と、上部構造体120とを含む。図3で、電磁波発振器100の右側には、電子ビーム放出ポート133と、電磁波出力ポート135とが図示されている。図3に図示されていないが、電磁波発振器100の左側には、電子ビーム入力ポート132が形成されている。
係る電磁波発振器100は、特に、ミリ波、サブミリ波、またはテラヘルツ周波数帯域の電磁波を発生させる電磁波発生装置200に使用される。図3を参照すれば、電磁波発生装置200は、前述の電磁波発振器100、電子銃210及びコレクタ220を含んでもよい。電子銃210は、電磁波発振器100に電子ビームを提供するように機能する。電子銃210から放出された電子ビームは、電子ビーム入力ポート132を介して、電磁波発振器100に入射する。その後、電子ビームは、電磁波発振器100内部の電子ビームトンネル131に沿って進みつつ、第1導波路130で共振する電磁波との相互作用を介して、電磁波にエネルギーを伝達することができる。電磁波にエネルギーを伝達して残った残余電子ビームは、電子ビーム放出ポート133に放出され、放出された電子ビームは、コレクタ220によって収集される。一方、第1導波路130で電子ビームとの相互作用を介して増幅されたテラヘルツ電磁波は、第2導波路134を介して電磁波出力ポート135に出力される。前述のように、電子ビームは、第1導波路130を貫通する電子ビームトンネル131に沿って進み、電磁波は、第1導波路130で生成された後、第1導波路130で、電子ビームとの相互作用を介して増幅される。従って、出力電磁波は、第1導波路130と、電子ビームトンネル131との構造に大きく影響を受ける。その点で、電子ビームと電磁波との相互作用のための第1導波路130と、電子ビームトンネル131との構造を最適に設計することが有利である。
図4Aは、図1に図示された電磁波発振器100の下部構造体110のAで表示された一部分のみを拡大した部分拡大図であり、第1導波路130と、電子ビームトンネル131との構造の一例をさらに詳細に図示している。
図4Aを参照すれば、第1導波路130は、軸方向(ここで、軸方向は、電子ビームが進む方向と同一である)に沿って配列された多数の平行な隔壁(barrier rib)137を含んでいる。多数の隔壁137は、隣接した他の隔壁137と互いに噛み合った(interdigitated)状態で、互い違いに配置されている。従って、電磁波は、図4Aで、細い矢印で表示されたように、第1導波路130内をジグザグ状に進むことになる。その点で、第1導波路130は、ジグザグ状に多数回反復した折り畳み構造(folded)の導波路と見ることができる。また、同じ方向に配置された隣接する2つの隔壁137間の空間は、第1導波路130の内部を進む電磁波が共振することができる結合共振器(coupled cavity)138として機能する。すなわち、第1導波路130は、折り畳み構造を有する導波路であり、導波路が折り畳まれるそれぞれの部分に、結合共振器138がそれぞれ形成されている。結合共振器138を形成するために、結合共振器138が形成される部位の隔壁137の厚みは、隔壁137の他の部分の厚みより薄くてもよい。
そして、図4Aに図示されているように、電磁波発振器100は、多数回反復した折り畳み構造を有する第1導波路130を貫通する電子ビームトンネル131を含む。たとえ図4Aには、電子ビームトンネル131が単純な溝状に図示されているにしても、図3のように、下部構造体110と上部構造体120とが結合されれば、完全なトンネルになる。例えば、図4Aに図示されているように、電子ビームトンネル131は、多数の隔壁137にそれぞれ連結されており、軸方向に沿って配列された多数のセクションからなる。電子ビームトンネル131の一端は、電磁波発振器100の一側に形成された電子ビーム入力ポート132と連結されている。
係る構造で、電子ビーム入力ポート132を介して入射された電子ビームは、図4Aで、太い矢印で表示されたように、電子ビームトンネル131に沿って、軸方向に一直線で進むことになる。このとき、電磁気誘導現象によって、電子ビームの周囲に、電磁波が発生する。そのように発生した電磁波は、細い矢印で表示されたように、第1導波路130内をジグザグ状に進むことになる。すなわち、電磁波の進行方向と、電子ビームの進行方向とが反対である。その点で、電磁波発振器100は、一種の後進波発振器である。第1導波路130に沿って進む電磁波は、結合共振器138で共振を行い、また、第1導波路130を貫通して進む電子ビームとの相互作用によって、電子ビームからエネルギーを得ることになる。特に、第1導波路130が折り畳み構造を有するため、電磁波は、ジグザグ上に進みつつ、進行速度が遅くなる。その結果電磁波は、電子ビームとさらに効率的に相互作用を行うことができる。そのような方式で、増幅及び発振された電磁波は、第2導波路134を介して、電磁波出力ポート135に出力される。
また、図4Aの斜視図に図示されているように、電磁波発振器100は、電子ビームトンネル131以外にも、第1導波路130を軸方向に貫通して形成された追加的な補助トンネル139をさらに含んでもよい。例えば、補助トンネル139は、第1導波路130の底部分で、隔壁137の下部を貫通して形成されてもよい。従って、前記補助トンネル139は、電子ビームトンネル131と平行に配置されてもよい。一実施形態で、電子ビームは、電子ビームトンネル131にのみ提供されるが、補助トンネル139にも、電子ビームが提供されることも可能である。係る補助トンネル139の機能及び効果については、以後さらに詳細に説明する。
図4Aでは、折り畳み構造の第1導波路130が、多数の結合共振器138を有すると図示されているが、結合共振器を有さない一般的な折り畳み構造の導波路を使うことも可能である。図4Bは、他の例による第1導波路130の構造を概略的に示す、下部構造体110のAで表示された一部分に係る部分拡大図である。図4Bを参照すれば、第1導波路130は、多数回反復した折り畳み構造を有するが、それぞれの折り畳み構造の部分に、結合共振器は、形成されていない。従って、隔壁137は、一定厚を有することができる。また、図4Bに図示されているように、第1導波路130の折り畳み構造部分が丸く形成される。
図5Aは、前述の補助トンネル139を示すために、図4Aに図示された下部構造体110のB−B’断面を示す概略的な断面図である。
図5Aを参照すれば、下部構造体110は、第1基板111と第2基板112を含む2枚の基板からなる。図5Aに図示されているように、第1基板111の上部表面には、3個の非貫通孔が形成されている。また、第2基板112の上部表面には、中心部に1つの非貫通孔が形成されており、前記非貫通孔の両側に、それぞれ貫通孔が一つずつ形成されている。第2基板112の2つの貫通孔は、第1基板111の両側端に形成された2つの非貫通孔と対応する位置に形成されてもよい。ここで、第1基板111と第2基板112は、例えば、シリコンで形成されてもよく、その場合、第1基板111の上部表面、非貫通孔の内壁及び底面には、金属薄膜層113が被覆されてもよい。また、第2基板112の上部表面及び下部表面、非貫通孔の内壁及び底面、並びに貫通孔の内壁にも、金属薄膜層113が被覆されてもよい。しかし、第1基板111と第2基板112は、伝導性を有する金属、または伝導性を有する他の材料によって形成されもし、その場合、金属薄膜113は、被覆されないこともある。
下部構造体110は、前述の構造を有する第1基板111の上部表面と、第2基板112の下部表面とを互いに接合して形成される。2枚の基板111,112は、大きい制約なしに、多様な方法で接合されてもよい。例えば、シリコンダイレクト接合(Si direct bonding)、酸化膜接合、共融接合(eutectic bonding)または熱圧縮(thermo-compressive bonding)による接合などがいずれも可能である。接合時、第1基板111と第2基板112とを正確に位置合わせするために、第1基板111の下部表面及び第2基板112の下部表面には、位置合わせパターン114があらかじめ形成されてもよい。そのような方式で、第1基板111と第2基板112とを接合して形成された下部構造体110は、上部表面の中心部に形成された深みが相対的に浅い1つの第1非貫通孔140と、その両側に形成された深みが相対的に深い2つの第2非貫通孔141とを有することになる。下部構造体110に、上部構造体120が接合されれば、前記第1非貫通孔140は、電子ビームトンネル131になり、第2非貫通孔141は、結合共振器138になる。そして、下部構造体110は、第1基板111と第2基板112との間に形成された1本の補助トンネル139を有することになる。
図5Bは、図5Aに図示された下部構造体110、及びそれと同一構造を有する上部構造体120が結合された電磁波発振器100のB−B’断面を示す概略的な断面図である。図5Bを参照すれば、下部構造体110と同様に、上部構造体120も、2枚の基板122,121からなる。上部構造体120の第3基板121は、下部構造体110の第1基板111と同一構造を有する。ただし、第3基板121と第1基板111とは鏡面対称の関係である。また、上部構造体120の第4基板122は、下部構造体110の第2基板112と同一構造を有する。ただし第4基板122と第2基板112とは鏡面対称の関係である。
図5Bに図示されているように、前記上部構造体120の第4基板122と、下部構造体110の第2基板112とを接合することにより、電磁波発振器100が形成される。電磁波発振器100は、下部構造体110と上部構造体120との第1非貫通孔140が接合して形成された電子ビームトンネル131、及び下部構造体110と上部構造体120との第2非貫通孔141が接合して形成された結合共振器138を含んでもよい。図5Bには、電子ビームトンネル131の断面、及び結合共振器138の断面(すなわち、第1導波路130の断面)が四角形に図示されているが、本実施形態は、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、電子ビームトンネル131及び結合共振器138の断面は、円形や楕円形でもあり、四角形以外の多角形状に形成される。
図5Bは、隔壁137のエッジに沿ったB−B’断面を示しているから、電子ビームトンネル131の両側に、結合共振器138が配置されていると図示されているが、断面位置により、結合共振器138の位置と数とが変わることもある。例えば、図4Aを参照すれば、電子ビーム入力ポート132と最も近い最初の隔壁137の中心部に沿った断面の場合、結合共振器138は、電子ビームトンネル131の右側にだけ配置されているように図示される。そして、電子ビーム入力ポート132と2番目に近い隔壁137の中心部に沿った断面の場合、結合共振器138は、電子ビームトンネル131の左側にだけ配置されているように図示される。
同様に図5Aで、第1基板111の上部表面には、断面の位置によって、中心部に1つの非貫通孔が形成されており、前記中心部に形成された非貫通孔の左側又は右側に追加的な非貫通孔が形成されているように図示される。また、第2基板112の上部表面にも、断面の位置によって、中心部に1つの非貫通孔が形成されており、前記非貫通孔の左側又は右側に貫通孔が形成されているように図示される。結果として、下部構造体110の上部表面には、断面の位置によって、中心部に形成された深みが相対的に浅い1つの第1非貫通孔140と、前記第1非貫通孔140の左側又は右側に、前記第1非貫通孔140より深い第2非貫通孔141が形成されているように図示される。
図4Aで説明したように、結合共振器138は、折り畳み構造を有する第1導波路130の一部分である。また、電磁波発振器100は、電子ビームトンネル131の上部及び下部にそれぞれ形成された追加的な補助トンネル139をさらに含む。補助トンネル139は、第1基板111と第2基板112との間、及び第3基板121と第4基板122との間にそれぞれ形成されている。補助トンネル139を介しても、電子ビームが進むことができるが、補助トンネル139には、電子ビームが提供されず、電子ビームトンネル131にだけ電子ビームが提供される。補助トンネル139は、電子ビームトンネル131と平行に軸方向に形成される。図5Bには、補助トンネル139と電子ビームトンネル131との幅が同一であると図示されているが、それは、一例に過ぎず、設計によっては、補助トンネル139と電子ビームトンネル131との幅が互いに変わる。また、図5Bには、補助トンネル139の断面が四角形に図示されているが、本実施形態は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、補助トンネル139の断面は、円形や楕円形でもあり、四角形以外の多角形状に形成される。
係る補助トンネル139は、第1導波路130内で、特に、結合共振器138内での電磁波の共振特性を向上させることができる。例えば、補助トンネル139によって、第1導波路130に沿って進む電磁波が、電子ビームが通過する電子ビームトンネル131近辺に効果的に集束されることにより、電子ビームと電磁波との相互作用が効率的に起こる。その結果、電磁波発振器100から出力される電磁波の強度が強化されるだけではなく、電磁波の帯域幅も広くなる。
図6ないし図10は、係る追加的な補助トンネル139による効果を例示的に示すグラフである。
まず、図6は、1本の電子ビームトンネル131のみを有する電磁波発振器の共振特性を示すグラフであり、図7は、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の共振特性を示すグラフである。図6及び図7のグラフは、電磁波発振器の電磁波出力ポート135を介して、多様な周波数の電磁波を入力した後、第1導波路130内で共振しつつ反射して戻ってきた電磁波の戻り損失(return loss)特性を示すものである。図6及び図7のグラフを比較すれば、1本の電子ビームトンネル131のみを有する電磁波発振器に比べ、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の場合、共振帯域幅がさらに増加するだけではなく、第1導波路130内で、さらに強い共振が起こるということが分かる。また、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の場合、1本の電子ビームトンネル131のみを有する場合に比べて、共振周波数帯域内で、比較的均一な共振が起きるということが分かる。
また、図8は、第1導波路130がその内部にトンネルを有していない理想的な共振器である場合と、第1導波路130内に1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とがある場合との共振特性を比較して示すグラフであり、図9は、出力電磁波の位相特性を比較して示すグラフである。図8及び図9を参照すれば、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の共振特性が、理想的な共振器の共振特性に非常に近く示されるということが分かる。
最後に、図10は、1本の電子ビームトンネル131のみを有する電磁波発振器の出力電磁波の強度と、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の出力電磁波の強度とを比較して示すグラフである。図10を参照すれば、電子ビームトンネル131を進む電子ビームの電圧によって、出力電磁波の強度が変わるということが分かる。特に、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の出力電磁波の強度(「○」で表示)が、1本の電子ビームトンネル131のみを有する電磁波発振器の出力電磁波の強度(「△」で表示)よりはるかに大きいということが分かる。例えば、電子ビームの電圧が約13.0KVであるとき、1本の電子ビームトンネル131のみを有する電磁波発振器の出力電磁波の強度は、約6Wほどである一方、1本の電子ビームトンネル131と2本の補助トンネル139とを有する電磁波発振器100の出力電磁波の強度は、約9Wになる。
図5Bには、電子ビームトンネル131の上下側に、補助トンネル139がそれぞれ1本ずつ配置される例が図示されているが、補助トンネル139の本数と位置は、設計によって多様に変形されてもよい。図11Aないし図11Gは、電子ビームトンネル131の周囲に形成される補助トンネル139の多様な配置例を例示的に示す概略的な断面図である。図11Aないし図11Gでは、便宜上、金属薄膜層113と位置合わせパターン114とを省略した。また、図11Aないし図11Gでも、便宜上、電子ビームトンネル131の両側に、結合共振器138が図示されているが、前述のように、断面の位置により、結合共振器138は、電子ビームトンネル131の左側又は右側にのみ示すこともできる。以下では、図11Aないし図11Gが、図4AのB−B’断面を示すものとして説明する。
まず、図11Aに図示されているように、補助トンネル139は、電子ビームトンネル131の左右側に、それぞれ1本ずつ配置されてもよい。例えば、補助トンネル139は、電子ビームトンネル131と結合共振器138との間に配置されてもよい。図11Aには、補助トンネル139の高さが、電子ビームトンネル131の高さと同じように図示されているが、補助トンネル139の高さは、電子ビームトンネル131の高さと異なることもある。また、図11Bに図示されているように、電磁波発振器100は、電子ビームトンネル131の上下部と左右側に、それぞれ一つずつ、全4本の補助トンネル139を含んでもよい。しかし、補助トンネル139が、電子ビームトンネル131に対して、必ずしも対称に配置されなければならないものではない。例えば、電子ビームトンネル131の上部側及び下部側のうちいずれか一つ、または左側若しくは右側にのみ補助トンネル139が配置される。もし電子ビームトンネル131の上部側及び下部側のうちいずれか一つにのみ補助トンネル139が配置される場合、補助トンネル131は、下部構造体110及び上部構造体120のうちいずれか一つにだけ形成されてもよい。さらに具体的には、補助トンネル131は、第1基板111及び第3基板121のうちいずれか一つにだけ形成される。
また、図11Cを参照すれば、補助トンネル139は、電子ビームトンネル131の上下側にそれぞれ2本ずつ、全4本が配置される。その場合、電磁波発振器100の下部構造体110及び上部構造体120は、それぞれ3枚の基板からなる。例えば、下部構造体110は、第1基板111と第2基板112との間に、追加して第5基板115をさらに含んでもよい。第5基板115の上部表面には、中心部に1つの非貫通孔が形成されており、前記非貫通孔の両側に、それぞれ貫通孔が一つずつ形成されている。第5基板115の2つの貫通孔は、第1基板111の両側端に形成された2つの非貫通孔と対応する位置に形成されてもよい。上部構造体120は、第3基板121と第4基板122との間に、追加して第6基板125をさらに含んでもよい。第6基板125は、第5基板115と同一構造を有する。ただし、第6基板125と第5基板115とは鏡面対称の関係である。係る構造の下部構造体110と上部構造体120とが接合されれば、前述のように、電子ビームトンネル131と結合共振器138とがそれぞれ形成される。そして、補助トンネル139は、第1基板111と第5基板115との間、第5基板115と第2基板112との間、第3基板121と第6基板125との間、及び第6基板125と第4基板122との間にそれぞれ形成される。
図11Dを参照すれば、補助トンネル139は、電子ビームトンネル131の左右側にそれぞれ2本ずつ、全4本が配置される。その場合には、電磁波発振器100の下部構造体110及び上部構造体120がそれぞれ2枚の基板からなる。また、図11Eに図示されているように、電磁波発振器100は、電子ビームトンネル131の上下部及び左右側に、それぞれ2本ずつ、全8本の補助トンネル139を含んでもよい。その場合、図11Dに図示されているように、下部構造体110及び上部構造体120は、それぞれ3枚の基板からなる。
図11Fは、電子ビームトンネル131の上部側及び下部側に、補助トンネル139がそれぞれ2本ずつ形成された場合であり、上部側の2本の補助トンネル139が、同一高さで互いに隣接して形成されており、下部側の2本の補助トンネル139が、同一高さで互いに隣接して形成された場合である。図11Fの場合、第1基板111及び第3基板121の表面をエッチングし、補助トンネル139を形成することができる。また、図11Gに図示されているように、第2基板112と第4基板122との底面(すなわち、非貫通孔が形成された表面の反対側表面)をエッチングし、補助トンネル139を形成することもできる。図11Gの場合、前記電磁波発振器100は、電子ビームトンネル131の左側と右側で、互いに異なる高さに形成された補助トンネル139を含むものと図示されている。図11Aないし図11Fに図示されているように、補助トンネル139は、電子ビームトンネル131を中心に多様な位置に形成され、補助トンネル139の位置及び本数により、電磁波発振器100の下部構造体110及び上部構造体120は、2枚、3枚またはそれ以上の基板からなる。
以上、本発明の理解を助けるために、重トンネルを有する電磁波発振器、及び前記電磁波発振器を含む電磁波発生装置に係わる例示的な実施形態について説明し、添付された図面に図示した。しかし、係る実施形態は、ただ本発明を例示するためのものであり、それを制限するものではないという点が理解されなければならないのである。本発明は、図示されて説明された説明に限定されるものではないという点が理解されなければならないのである。それは、多様な他の変形が本技術分野で当業者に可能であるためである。
本発明の多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置は、例えば、イメージ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
100 電磁波発振器
110 下部構造体
111 第1基板
112 第2基板
113 金属薄膜層
114 位置合わせパターン
115 第5基板
120 上部構造体
121 第3基板
122 第4基板
125 第6基板
130 第1導波路
131 電子ビームトンネル
132 電子ビーム入力ポート
133 電子ビーム放出ポート
134 第2導波路
135 電磁波出力ポート
137 隔壁
138 結合共振器
139 補助トンネル
140 第1非貫通孔
141 第2非貫通孔
200 電磁波発生装置
210 電子銃
220 コレクタ

Claims (25)

  1. 電磁波が通過する際の経路が軸方向と複数回交差するような折り畳み構造を有する第1導波路;
    前記軸方向に沿って延びて、かつ、前記第1導波路と複数回交差する、電子ビームが通過する電子ビームトンネル;及び、
    前記電子ビームトンネルと平行に延びて、かつ、前記第1導波路と複数回交差する、少なくとも1本の補助トンネル;
    を有する電磁波発振器。
  2. 前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  3. 前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの左側または右側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  4. 前記少なくとも1本の補助トンネルは少なくとも2本の補助トンネルを有し、
    前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの一は、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側に配置され、
    前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの他は、前記電子ビームトンネルの左側または右側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  5. 前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側で、互いに同一の高さに隣接して配置されていることを特徴とする請求項4に記載の電磁波発振器。
  6. 前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの左側または右側で、互いに異なる高さで隣接して配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の電磁波発振器。
  7. 前記第1導波路の折り畳み構造は、前記電子ビームトンネルの両側に、それぞれ配置される複数の結合共振器を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  8. 前記少なくとも1本の補助トンネルは、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間に配置されることを特徴とする請求項7に記載の電磁波発振器。
  9. 前記少なくとも1本の補助トンネルは少なくとも2本の補助トンネルを有し、
    前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの一は、前記電子ビームトンネルの上部側または下部側に配置され、
    前記少なくとも2本の補助トンネルのうちの他は、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間に配置されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  10. 前記少なくとも2本の補助トンネルが、前記電子ビームトンネルの左側と前記結合共振器との間、または前記電子ビームトンネルの右側と前記結合共振器との間で、互いに異なる高さで隣接して配置されていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  11. 前記第1導波路と連結された第1端部と、電磁波出力ポートである第2端部とを有する第2導波路と、
    前記電子ビームトンネルの第1端部と連結して、電子ビームが入射する電子ビーム入力ポートと、
    前記電子ビームトンネルの第2端部と連結して、電子ビームを放出する電子ビーム放出ポートと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  12. 前記第2導波路は、第1端部で90°曲折した構造を有し、第2端部に近づくほど幅が広くなるテーパ構造を有することを特徴とする請求項11に記載の電磁波発振器。
  13. 第1表面を有する下部構造体と、
    前記下部構造体の第1表面と接合する第2表面を有する上部構造体と、をさらに含み、
    前記第1導波路と前記電子ビームトンネルは、前記下部構造体の第1表面と、前記上部構造体の第2表面とにわたって形成されており、
    前記補助トンネルは、前記下部構造体及び上部構造体のうち少なくとも一つの内部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波発振器。
  14. 前記下部構造体は、
    1つの第1非貫通孔、及び前記第1非貫通孔の左側又は右側に第2非貫通孔が形成されている第1基板と、
    1つの第3非貫通孔、及び前記第3非貫通孔の左側又は右側に第1貫通孔が形成されている第2基板と、を含み、
    前記第2基板の第1貫通孔は、前記第1基板の第2非貫通孔と対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の電磁波発振器。
  15. 前記上部構造体は、
    1つの第1非貫通孔、及び前記第1非貫通孔の左側又は右側に第2非貫通孔が形成されている第3基板と、
    1つの第3非貫通孔、及び前記第3非貫通孔の左側又は右側に第1貫通孔が形成されている第4基板と、を含み、
    前記第4基板の第1貫通孔は、前記第3基板の第2非貫通孔と対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の電磁波発振器。
  16. 前記第2基板と第4基板は、互いに接合されており、前記第2基板の第3貫通孔と、第4基板の第3非貫通孔とによって、前記電子ビームトンネルが形成されることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  17. 前記第1基板の第2非貫通孔、前記第2基板の第1貫通孔、前記第4基板の第1貫通孔、及び前記第3基板の第2非貫通孔によって、前記第1導波路が形成されることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  18. 前記第1基板の第1非貫通孔、及び前記第3基板の第1非貫通孔によって、前記補助トンネルがそれぞれ形成されることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  19. 前記下部構造体は、前記第1基板と第2基板との間に介在されるものであり、1つの第4非貫通孔、及び前記第4非貫通孔の左側又は右側に第2貫通孔が形成されている第5基板をさらに含むことを特徴とする請求項13乃至18のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  20. 前記上部構造体は、前記第3基板と第4基板との間に介在されるものであり、1つの第4非貫通孔、及び前記第4非貫通孔の左側又は右側に第2貫通孔が形成されている第6基板をさらに含むことを特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  21. 前記第5基板の第4非貫通孔と、前記第6基板の第4非貫通孔とによって、前記補助トンネルがそれぞれ形成されることを特徴とする請求項13乃至20のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  22. 前記第1基板ないし第6基板の表面に被覆されている金属薄膜層をさらに含むことを特徴とする請求項13乃至21のいずれか一項に記載の電磁波発振器。
  23. 請求項1ないし22のうちいずれか一項に記載の電磁波発振器と、
    前記電磁波発振器に電子ビームを提供する電子銃と、
    前記電磁波発振器から放出された電子ビームを収集するコレクタと、を含む電磁波発生装置。
  24. 前記電磁波発振器は、前記第1導波路内部を進むミリ波、サブミリ波、またはテラヘルツ周波数帯域の電磁波が、前記電子ビームトンネルを進む電子ビームとの相互作用を介して、エネルギーを得るように構成されることを特徴とする請求項23に記載の電磁波発生装置。
  25. 第1端部から第2端部へ至る軸方向と複数回交差するように、前記第1端部から前記第2端部まで波状に延びる導波路;
    前記導波路と複数回交差するように前記軸方向に対して平行に延びて、電子ビームを案内する電子ビームトンネル;及び、
    前記導波路と複数回交差するように前記軸方向に対して平行に延びる補助トンネル;
    を有する電磁波発振器。
JP2013022446A 2012-02-07 2013-02-07 多重トンネルを有する電磁波発振器及び該電磁波発振器を含む電磁波発生装置 Active JP6340163B2 (ja)

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