JP2013160431A - 急速加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きさの異なる筒形ワークを、内外周の加熱ばらつきを抑制しながら、高速で効率よく加熱処理するための急速加熱装置を実現する。
【解決手段】大きさの異なる筒形の小ワークW1、大ワークW2を加熱処理するために、加熱室5に設けた複数の加熱通路11内に、それぞれ熱風供給部2を設けて熱風通路51に接続する。熱風供給部2は、固定円板31と可動円板32を組み合わせて、各ワークの筒内周側と外周側に対応する複数の熱風供給孔21〜24を設けており、これら熱風供給孔21〜24を対向するワークに応じて切替アクチュエータ4で切り替えて、ワークの内周側および外周側に熱風を供給することにより急速加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大きさの異なる筒形製品の加熱処理に適用されて、個々のワークを短時間で効率よく加熱することができる急速加熱装置に関するものである。
車両用の回転電機に使用されるステータコアは、表面に絶縁塗膜を形成する工程に先立ち、予熱のための加熱処理を行なう必要がある。一般に、このような加熱工程において用いられる加熱装置としては、複数のワークをコンベアで搬送しながら加熱を行なう大型の連続炉を備えるものが知られている(例えば、特許文献1等)。
図9は、従来の装置構成の一例であり、内部を加熱通路102とする連続炉101を有している。加熱通路102には、一端側の入口部103からコンベア104上に載置された複数のワークWが搬入され、他端側の出口部105へ向けて、所定温度に制御された炉中を搬送される間に、熱処理されるようになっている。
特開2007−78328号公報
ところで、回転電機に使用されるステータコアは、製品仕様に応じた種々の大きさのものがある。従来の加熱装置は、これら大きさの異なるワークWを処理するために、連続炉101を、あらゆるサイズのワークWを収容可能な大きさとしており、また、加熱通路102全体を均一に加熱して、搬送中に時間をかけて熱を与え、安定した熱処理を実施できるようにしている。
このため、ワークWが加熱通路102を通過しながら熱処理され、出口部105から搬出されるまでに時間がかかるだけでなく、エネルギー消費量が増大する問題がある。また、ステータコアのように、ワークWが厚みのある筒形状である場合には、加熱通路102内を移動するワークWの外周表面に沿って熱風が流れやすくなる。この場合、外周側に比べて内周側の温度が上昇しにくく、内外周の加熱ばらつきが大きくなりやすい。
そこで、本発明は、大きさの異なる筒形ワークを処理対象とし、内外周の加熱ばらつきを抑制しながら、しかも高速で効率よく加熱処理することができ、エネルギー消費量を抑制して、生産性を向上できる急速加熱装置を提供することを目的とする。
本発明請求項1に記載の発明は、大きさの異なる複数の筒形ワークを加熱処理対象とする急速加熱装置であって、
加熱通路内に配置されて上記筒形ワークの筒内外に熱風を供給する熱風供給部と、上記加熱通路に連通する熱風通路を有しており、
上記熱風供給部は、複数の筒形ワークのそれぞれについて、筒内周側および筒外周側に対応する位置に設けられる複数の熱風供給孔と、これら複数の熱風供給孔からの熱風供給を、処理対象となる筒形ワークに応じて切り替える切替手段を有することを特徴とする。
本発明請求項2に記載の発明では、上記複数の熱風供給孔を、上記加熱通路内を横切って配置される板状部材に貫設した複数の通孔で構成し、上記切替手段は、これら通孔の開閉を制御するものである。
本発明請求項3に記載の発明では、上記板状部材を、円筒形状の上記加熱通路内に配置した固定円板と可動円板にて形成し、各円板に板面を貫通する多数の上記通孔を設けており、上記切替手段は、上記可動円板を上記固定円板に対して回転させることにより、処理対象となる筒形ワークに対応する複数の熱風供給孔を開放し、他の複数の熱風供給孔を閉鎖する。
本発明請求項4に記載の発明では、加熱室内に、上記熱風通路と、該熱風通路の通路壁に接続する複数の上記加熱通路を設け、該加熱通路内にそれぞれ上記熱風供給部を配置して加熱部とするとともに、上記熱風供給部に対向させて上記筒形ワークを配置しており、上記熱風供給部の複数の熱風供給孔から導入される熱風は、上記筒形ワークの内外周を通過して、上記加熱室内空間に放出される。
本発明請求項5に記載の発明では、上記加熱室内に上記筒形ワークを搬送するための搬送路を設け、該搬送路上に、複数の上記筒形ワークを複数の上記加熱通路に対応する間隔で配置し、各筒形ワークが上記加熱通路に対向する位置まで搬送して加熱する。
本発明請求項6に記載の発明では、上記加熱通路内に上記筒形ワークを通気可能に支持する支持部材を設け、上記筒形ワークを上記熱風供給部に近接配置する。
本発明の請求項1に記載の急速加熱装置によれば、大きさの異なる複数の筒形ワークに対応させて、複数の熱風供給孔を切り替え、対向する筒形ワークの内外周に均等に熱風を供給することができる。したがって、筒形ワークの内外の温度ムラを抑制し、効率よく加熱できるので、昇温に要する時間が大幅に短縮され、急速加熱が可能になる。また、従来の連続炉と異なり、筒形ワークの内外に熱風を直接供給するので、供給エネルギーを低減可能であり、生産性を向上できる。
熱風供給部は、加熱通路に配置した板状部材に通孔を貫設して熱風供給孔を構成し、切替手段で開閉することで、筒形ワークの大きさに応じて熱風を供給することができる(請求項2)。具体的には、固定円板と可動円板を用い、これら板面に設けた多数の通孔を連通させることで、開放される熱風供給孔を切り替えることができる(請求項3)。
さらに、加熱室内に熱風通路に連通させた複数の加熱通路を設け、複数の加熱部を備える装置とすれば、複数の筒形ワークを同時に効率よく熱処理することができる(請求項4)。この時、加熱室内に搬送路に複数の筒形ワークを配置して、熱風供給部の対向位置まで搬送し、停止した状態で加熱を行なうことで、各ワークの内外周に速やかに熱風を供給できる(請求項5)。また、筒形ワークを加熱通路内に支持し、熱風供給部に近接させることで、より効果的に熱風供給を行い、エネルギー消費量を低減できる(請求項6)。
本発明の第1実施形態であり、急速加熱装置の主要部である加熱部に小ワークを配置した構成を示す断面図である。 大きさの異なる複数の筒形ワークの構成例であり、(a)は、小ワークである小径筒状のステータコア形状を示す側面図、(b)は、大ワークである大径筒状のステータコア形状を示す側面図である。 本発明の第1実施形態であり、急速加熱装置の主要部である加熱部に大ワークを配置した構成を示す断面図である。 (a)、(b)本発明の第1実施形態の急速加熱装置の全体構成を示す横断面図および縦断面図である。 本発明の第1実施形態における急速加熱装置の作動を説明するための主要部上面視図である。 急速加熱装置の主要部を構成する部材形状を示す図で、(a)は、可動円板の全体構成図、(b)は、固定円板の全体構成図である。 (a)は、急速加熱装置による加熱方法を説明するための図、(b)は、急速加熱装置による作用効果を示す図である。 急速加熱装置の主要部を構成する部材の他の形状例を示す図で、(a)は、可動円板の全体構成図、(b)は、固定円板の全体構成図である。 従来の加熱装置の概略構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の第1実施形態について詳細に説明する。本発明の急速加熱装置は、例えば車両に搭載される回転電機用のステータコア等、金属製の筒状体形状を有する加熱処理対象物(筒形ワーク)について、その予熱工程、ろう付け工程その他の熱処理工程に適用することができる。本装置は、大きさの異なる複数のワークに対応可能であり、それぞれのワークを効率よく短時間で昇温する急速加熱に適している。
図1は、本発明の急速加熱装置の基本構成部分となる加熱部1の概略図で、筒形ワークを加熱するための円筒状の加熱通路11を備えている。図2(a)、(b)は、本実施形態で採用する筒形ワークの具体例であり、同一形状で内径および外径の異なる2つのステータコアとして、内外径の小さい小ワークW1および内外径の大きい大ワークW2を比較して示している。すなわち、小ワークW1の内径<大ワークW2の内径、小ワークW1の外径<大ワークW2の外径であり、また、小ワークW1の外径>大ワークW2の外径となっている。
図1において、加熱部1は、加熱通路11内を、軸方向(図の上下方向)に熱風が流通するようになっており、その途中に、通路を横切って熱風供給部2が設けられる。熱風供給部2の下流(図の下方)には、筒形ワークとなるステータコア(ここでは小ワークW1)が配置される。熱風供給部2は、ワークの内周および外周に熱風を供給するための熱風供給孔21を有しており、加熱対象とするワークの大きさ(内外径)に応じて、熱風供給孔21を切り替えるようになっている。
加熱通路11の上端側は、図示しない熱風通路に接続している。加熱通路11を構成する筒壁には、熱風供給部2の外方位置に、切替手段である切替アクチュエータ4が配設されており、ワークの大きさ(内外径)に応じて、熱風供給部2の熱風供給孔21〜24を切り替えるようになっている。ここでは、小ワークW1に対応する内周用の熱風供給孔21と外周用の熱風供給孔22が開口して、熱風を通過させている。
一方、図3に示すように、筒形ワークとなるステータコアとして、大ワークW2が配置される場合には、切替アクチュエータ4が熱風供給部2の熱風供給孔21〜24を、大ワークW2用に切り替える。すなわち、大ワークW2に対応する内周用の熱風供給孔23と外周用の熱風供給孔24が開口し、熱風通過させる。熱風供給部2の詳細構造と切替アクチュエータ4の作動については、後述する。
このような加熱部1は、単独で加熱装置を構成することもできるが、同時に複数の筒形ワークを処理するには、図4のように複数の加熱部1を並設した急速加熱装置とするのがよい。図中、急速加熱装置は、矩形断面の横長箱体形状の加熱室5を有し、その上半部内に、図1の加熱部1を多数配設している。ここでは、加熱部1は幅方向に2列、長手方向に6列となるように整列配置され、それぞれ加熱通路11の下端部は、加熱室5内に開口している。
加熱室5の上半部内には、頂面に沿って、熱風通路51が形成されている。熱風通路51は一端側(図の左端側)が閉鎖し、他端側(図の右端側)は外部の熱風源52に接続している。熱風源52は、公知の電気式ヒータその他の熱風発生装置とすることができる。多数の加熱部1は、それぞれ加熱通路11の上端部が、熱風通路51の下面に接続しており、上方から下方へ熱風源52からの熱風が通過するようになっている。
加熱室5の下半部内には、パレット搬送用の搬送路53が、幅方向に2列並設されている。搬送路53は、加熱室5の左端面に開口する入口部54から、筒形ワークを内部へ搬送し、加熱した後、右端面に開口する出口部55へ移送する。搬送路53は、例えばベルトコンベアまたはチェーンコンベア式のものが使用され、2列のコンベア間に架け渡すように、支持部材であるパレット56が載置される。パレット56は、搬送路53上に、加熱部1間隔に対応する所定間隔で配置される。各パレット56の上面には、幅方向に並設した小ワークW1の外周を支持する2つの支持脚部57が配置され、搬送路53より上方に通気可能に支持された状態で小ワークW1が、加熱部1と対向位置する。
加熱室5の底部には、小ワークW1を搬送路53から持ち上げて、加熱部1内へ位置させるワークリフト機構6が設置される。ワークリフト機構6は、複数のパレット56の下方にそれぞれ配置される昇降部61を有し、エアシリンダ等の駆動機構によって上下動して、小ワークW1を昇降させるようになっている。ワーク搬送は、搬送路53上に所定間隔で載置した多数の小ワークW1が、各加熱部1の直下となる位置まで移動したところで停止し、次いで、ワークリフト機構6を作動させる。
昇降部61は、非作動時には、搬送路53の下方に収容される。ワークリフト機構6を作動させると、昇降部61は2列のコンベア間の空間から上方へ突出し、パレット56ごと小ワークW1を持ち上げる(図中には簡便のため支持脚部57のみを示している)。ワークリフト機構6は、この動作により、昇降部61の上端位置において、小ワークW1が熱風供給部2に近接する図1の位置となるように設定されている。
図1において、熱風供給部2の熱風供給孔21〜24は、板状部材である固定円板31と可動円板32を重ね合わせることにより形成されている。図5、6に示すように、固定円板31と可動円板32の板面を貫通して、それぞれ多数の通孔33、34が形成されている。固定円板31には、径の異なる4つの仮想円上に、それぞれ8つの通孔33が等間隔で穿設され、4つの円の各8つの通孔33は、径方向の同一線上に一列に並ぶように、円中心から放射状に配置されている。
これら同一線上に並ぶ通孔33は、内側から、小ワークW1の内周用通孔33a、大ワークW2の内周用通孔33b、小ワークW1の外周用通孔33c、大ワークW2の外周用通孔33dとなっている。一方、可動円板32に貫通形成される多数の通孔34は、同様に、径の異なる4つの仮想円上にあり、それぞれ8つの通孔34が等間隔で穿設されている。これらは、同様に内側から、小ワークW1の内周用通孔34a、大ワークW2の内周用通孔34b、小ワークW1の外周用通孔34c、大ワークW2の外周用通孔33dである。
ただし、可動円板32の通孔34は、小ワークW1の内周用通孔34aおよび外周用通孔34c、大ワークW2の内周用通孔34bおよび外周用通孔34dが、それぞれ径方向の同一線上に配置され、かつ、小ワークW1用の通孔34a、34cの組と、大ワークW2用の通孔34b、34dの組とが、周方向に1ピッチ分(16分の1円)ずらして配置されるようにしてある。これにより、可動円板32の位置に応じて、固定円板31の通孔33と連通する通孔33を、小ワークW1用または大ワークW2用に切り替えることができる。
図5において、切替アクチュエータ4は、可動円板32の外周を把持して一体に移動する把持部41と、把持部41と一体に伸縮するロッド部42と、ロッド部42を駆動する駆動部43とを有する。ロッド部42を駆動部43にて伸長させ、または収縮させることで、可動円板32を中心軸周りに回転させることができる。図示する位置では、可動円板32の小ワークW1の内周用通孔34a、外周用通孔34cが、固定円板31の通孔33a、33cの位置と一致する。これにより、図1に示す熱風供給孔21、22が開放され、小ワークW1の内周側および外周側に、熱風通路51からの熱風を供給できる。
この状態から、ロッド部42を駆動部43にて伸長させると、可動円板32が中心軸周りに1ピッチ分(16分の1円分)図の左方へ回転する。すると、可動円板32の大ワークW2の内周用通孔34b、外周用通孔34dが、固定円板31の大ワークW2の通孔33b、33dの位置と一致する。これにより、図3に示す熱風供給孔23、24が開放され、大ワークW2の内周側および外周側に、熱風通路51からの熱風を供給できる。
図7により、上記構成の急速加熱装置を用いて、ワークの加熱処理を行なう方法と作用効果を説明する。図4において、切替アクチュエータ4の駆動、搬送路53によるワーク搬送の開始および停止、ワークリフト機構6の駆動、熱風通路51に供給される熱風の風量、風速等は、制御部7によって制御することができる。まず、搬送路53上に、パレット56に支持された複数の小ワークW1を、複数の加熱部1の間隔に対応する所定間隔で配置し、加熱室51内への搬送を開始する(図7(a)のステップ1)。加熱室51内において、未処理の小ワークW1が出口部55に近い最奥部に達したら、加熱部1の直下となる位置で停止する(図7(a)のステップ2)。
次いで、ワークリフト機構6を駆動して、昇降部61を上昇させるのに伴い、パレット56とともに小ワークW1を持ち上げる(図7(a)のステップ3)。これにより、全ての加熱部1において、加熱通路11内の熱風供給部2近傍に小ワークW1が配置される。これに先立ち、切替アクチュエータ4は、小ワークW1に対応する位置に切り替えられ、また、熱風通路51には、熱風源52から所定温度よりやや高い温度に加熱された熱風が供給される。したがって、小ワークW1の内外周に、熱風供給部2の熱風供給孔21、22から、直ちに熱風を供給して加熱を開始できる(図7(a)のステップ4)。その後、予め設定した所定時間経過したら、ワークリフト機構6を駆動して昇降部61を下降させ、パレット56とともに小ワークW1を搬送路53に戻し、加熱室51から搬出する(図7(a)のステップ5)。
本実施形態の構成では、加熱室5内に複数のワークに対応する複数の加熱部1を設けたので、熱風通路51に直結する加熱通路11に各ワークを収容し、その内外周に沿って熱風を集中的に供給することができる。したがって、熱風に晒されるワーク表面積が増大して、速やかに所定温度まで上昇させることができ、また、加熱室5全体を均熱する必要がないので、エネルギー消費量を抑制できる。また、加熱通路11の下端は、加熱室5に開放されており、小ワークW1はパレット56に通気可能に支持されているので、熱風は小ワークW1を通過して加熱室5に拡散し、圧損を増加させることはない。
このように、本実施形態の装置によれば、加熱室5内に複数のワークを同時に搬送、急速加熱、排出することを間欠的に行ない、これを繰り返すことで、効率よい熱処理が可能である。小ワークW1に代えて、大ワークW2の処理を行なう場合には、予め切替アクチュエータ4を、大ワークW2に対応する位置に切り替えればよい。また、小ワークW1と大ワークW2が混在する場合には、それぞれに対応する位置に切替アクチュエータ4を切り替えることで、同時処理することができる。
図7(b)は、一例として、本発明の加熱処理装置を、ステータコア塗装時の前工程として行なわれる予熱処理に用いた場合の効果を示したものである。連続炉式の従来装置では、ワークの温度上昇が緩やかで、所定の予熱温度T(例えば、200℃前後)に達するのに時間がかかるのに対して、本発明の装置では、急速加熱が可能となるために、所定温度Tに達するまでの時間を、例えば1/3ないしそれ以下とすることができた。また、必要となる熱量も、例えば1/2ないしそれ以下に低減することができた。
図8に本発明の第2実施形態を示す。本発明の急速加熱装置は、大小径の2種類の筒形ワークだけでなく、3種類ないしそれ以上の筒形ワークに対応させることもできる。このような構成とするための熱風供給部2の一例として、図8では、熱風供給孔を形成する固定円板31と可動円板32の通孔33、34の配置を変更している。
本実施形態において、固定円板31の板面には、径の異なる3つの仮想円上に、それぞれ4つの通孔33が等間隔で穿設されている。これら3つの円の各4つの通孔33は、径方向の同一線上に一列に並ぶように、円中心から放射状に配置されており、それぞれ内側から、小ワークW1の外周用通孔33c、中ワークW3の外周用通孔33f、大ワークW2の外周用通孔33dとなっている。また、これら3つの円の各4つの通孔33に対して、それぞれ径方向の内方かつ周方向の側方にずらした位置に、小ワークW1の内周用通孔33a、中ワークW3の内周用通孔33e、大ワークW2の内周用通孔33bとなる各4つの通孔33が形成される。
一方、可動円板32に貫通形成される多数の通孔34は、同様に、径の異なる3つの仮想円上およびその内方かつ周方向の側方にずらした位置に形成される。これらは、同様に内側から、小ワークW1の内周用通孔34aおよび外周用通孔34c、中ワークW3の内周用通孔34eおよび外周用通孔34f、大ワークW2の内周用通孔34bおよび外周用通孔34dである。
ここで、可動円板32の通孔34は、小ワークW1の内周用通孔34aおよび外周用通孔34c、中ワークW3の内周用通孔34eおよび外周用通孔34f、大ワークW2の内周用通孔34bおよび外周用通孔34dを、それぞれ1組として、回転方向に1ピッチ分ずつずらして位置するように形成されている。これにより、可動円板32の位置に応じて、ここでは12分の1円ずつ回転されることにより、固定円板31の通孔33と連通する通孔33を、加熱対象となる3つのワークW1〜W3用に切り替えることができる。
なお、熱風供給部2の熱風供給孔の配置等は、上記実施形態に限定されるものではなく、加熱対象となるワークの種類や大きさ等に応じて、任意に設定することができる。具体的には、ワーク内外表面に所望の熱量を効率よく与えることができるように、熱風供給孔の数や大きさを調整し、ワークに供給される熱風の風量、風速等が最適となるように、適宜設定するとよい。
また、上記実施形態では、搬送路53からワークを持ち上げて熱風供給部2の直下に移動する構成としたが、簡易には、ワークリフト機構6を省略することもできる。具体的には、図1において小ワークW1外周の加熱通路11を省略し、搬送路53の直上に熱風供給部2が近接するように配置することで、小ワークW1を持ち上げることなく、コンパクトな構成で熱風を効率よく供給し、同等の効果が得られる。あるいは、熱風通路51を搬送路53の下方に設け、ワークの下方から熱風を供給する構成とすることもできる。
本発明は、ステータコアに限らず、コイル部品や種々の車載部品その他の金属製筒形ワークを急速加熱するために有効であり、生産性を大きく向上させることができる。
W1小ワーク
W2 大ワーク
1 加熱部
11 加熱通路
2 熱風供給部
21〜25 熱風供給孔
3 熱風供給孔
31 固定円板(板状部材)
32 可動円板(板状部材)
33、34 通孔
4 切替アクチュエータ(切替手段)
5 加熱室
51 熱風通路
52 熱風源
53 搬送路
54 入口部
55 出口部
56 パレット(支持部材)
57 支持脚部(支持部材)
6 ワークリフト機構
61 昇降部

Claims (6)

  1. 大きさの異なる複数の筒形ワーク(W1、W2)を加熱処理対象とする急速加熱装置であって、
    加熱通路(11)内に配置されて上記筒形ワークの筒内外に熱風を供給する熱風供給部(2)と、上記加熱通路に連通する熱風通路(51)を有しており、
    上記熱風供給部は、複数の筒形ワークのそれぞれについて、筒内周側および筒外周側に対応する位置に設けられる複数の熱風供給孔(21、22、23、24)と、これら複数の熱風供給孔からの熱風供給を、処理対象となる筒形ワークに応じて切り替える切替手段(4)を有することを特徴とする急速加熱装置。
  2. 上記複数の熱風供給孔を、上記加熱通路内を横切って配置される板状部材(31、32)に貫設した複数の通孔(33、34)で構成し、上記切替手段は、これら通孔の開閉を制御するものである請求項1記載の急速加熱装置。
  3. 上記板状部材を、円筒形状の上記加熱通路内に配置した固定円板(31)と可動円板(32)にて形成し、各円板に板面を貫通する多数の上記通孔を設けており、上記切替手段は、上記可動円板を上記固定円板に対して回転させることにより、処理対象となる筒形ワークに対応する複数の熱風供給孔を開放し、他の複数の熱風供給孔を閉鎖する請求項1または2記載の急速加熱装置。
  4. 加熱室(5)内に、上記熱風通路と、該熱風通路の通路壁に接続する複数の上記加熱通路を設け、該加熱通路内にそれぞれ上記熱風供給部を配置して加熱部(1)とするとともに、上記熱風供給部に対向させて上記筒形ワークを配置しており、上記熱風供給部の複数の熱風供給孔から導入される熱風は、上記筒形ワークの内外周を通過して、上記加熱室内空間に放出される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の急速加熱装置。
  5. 上記加熱室内に上記筒形ワークを搬送するための搬送路(53)を設け、該搬送路上に、複数の上記筒形ワークを複数の上記加熱通路に対応する間隔で配置し、各筒形ワークが上記加熱通路に対向する位置まで搬送して加熱する請求項4記載の急速加熱装置。
  6. 上記加熱通路内に上記筒形ワークを通気可能に支持する支持部材(56、57)を設け、上記筒形ワークを上記熱風供給部に近接配置する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の急速加熱装置。
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