JP2013160355A - 安全弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】交換頻度を抑え、かつ、信頼性を確保しやすくする。
【解決手段】安全弁38は、流路に接続される。安全弁38は、閉塞材収容部140および金属製閉塞材142を備える。閉塞材収容部140が連通路158を有する。連通路158は流路と流路の外部とを連通させる。金属製閉塞材142が連通路158内に収容され連通路158を閉塞する。金属製閉塞材142のうち流路に対向する対向面180に流路120中の流体から金属製閉塞材142を保護する保護皮144が密着している。
【選択図】図4

Description

本発明は、安全弁に関する。
高圧ガス向けの安全装置として安全弁が用いられる。安全弁とは、ガスボンベその他圧力容器の内部の気圧が所定の値を超えたときその圧力容器内部のガスを圧力容器外部へ排出するための弁である。
特許文献1は、安全弁の一形式である液栓式安全弁を開示する。この液栓式安全弁は、開閉弁に取付けられる。その開閉弁は圧力容器に取付けられる。この液栓式安全弁は、連通路と金属製閉塞材とを有する。連通路は圧力容器の内部空間と外部空間とを連通する。金属製閉塞材は、連通路を開放可能に塞ぐ。金属製閉塞材は、設定作動温度よりも低温では固体であり、設定作動温度以上の温度では溶ける。金属製閉塞材は、自らが溶けることによって連通路を開放する。特許文献1に開示された液栓式安全弁を用いれば、圧力容器の破裂を防止できる。
特許文献2は、安全弁の一形式である複合式安全弁を開示する。この複合式安全弁は、ガス逃し路と閉塞材収容部とガス排出路とを備える。閉塞材収容部に金属製閉塞材が充填されている。ガス逃し路のうち閉塞材収容部の上流側にあたる位置に破裂板が設けられている。
特許文献2に開示された複合式安全弁は、所定の作動温度以上に昇温すると金属製閉塞材が流動可能となる。また、この昇温でガス逃し路内のガス圧が所定の作動圧以上に上昇すると破裂板が破裂する。破裂した破裂板から流出するガス圧力により、流動化した金属製閉塞材がガス排出路から外部へ排出される。ガス逃し路の圧力が所定の作動圧未満であればガス逃し路の圧力は破裂板に受止められる。圧力が受止められるので、金属製閉塞材はガス逃し路内のガス圧を直接受けない。このため、いわゆるクリープ現象の発生が効果的に防止される。ここで言う「クリープ現象」とは、作動温度以下で金属製閉塞材の一部が排出路から排出される現象を意味する。
特開2003−247700号公報 特開2005−147230号公報
特許文献1に開示された液栓式安全弁には、高い頻度で交換が必要という問題点がある。高い頻度で交換が必要なのは、長期にわたりこの安全弁を使用すると金属製閉塞材が腐食性ガスによって腐食される恐れがあるためである。金属製閉塞材が腐食性ガスによって腐食されると、ガス逃し路から不意にガスが噴出する恐れがある。
特許文献2に開示された複合式安全弁によれば、金属製閉塞材が腐食性ガスによって腐食される恐れはかなり低くなる。金属製閉塞材がガスに直接接触しないためである。金属製閉塞材がガスに直接接触しないのは、ガスが破裂板に受止められるためである。その結果、交換頻度も低くなる。
しかしながら、特許文献2に開示された複合式安全弁には、液栓式安全弁に比べて信頼性を確保するために特別な対応を必要とすることがあるという問題点がある。つまり、ガス逃し路内のガス圧が所定の作動圧以上に上昇して破裂板が破裂した時から金属製閉塞材が流動化するまでの間に大きなタイムラグが生じ得る。その大きなタイムラグがあるとガスが圧力容器外部へ排出される前に圧力容器が破裂することがある。これを回避するため、金属製閉塞材の組成の設定および破裂板の強度の設定には特別な注意が必要である。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、交換頻度を抑えることができ、かつ、信頼性を確保しやすい安全弁を提供することにある。
図面を参照して本発明の安全弁を説明する。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上述した課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、安全弁38は、流路120に接続される。安全弁38は、閉塞材収容部140および金属製閉塞材142を備える。閉塞材収容部140が連通路158を有する。連通路158は流路120と流路120の外部とを連通させる。金属製閉塞材142が連通路158内に収容され連通路158を閉塞する。金属製閉塞材142のうち流路120に対向する対向面180に保護皮144が密着している。保護皮144は流路120中の流体から金属製閉塞材142を保護する。
保護皮144が流路120中の流体から金属製閉塞材142を保護する。保護されるので、保護皮144がない場合に比べ、金属製閉塞材142が流路120中の流体によって腐食される恐れが低下する。保護皮144が対向面180に密着しているので、金属製閉塞材142から見て連通路158内の上流側にあたる位置に破裂板が離れて設けられている場合に比べ、連通路158内の流体の熱は金属製閉塞材142へ速やかに伝わる。熱が速やかに伝わるので、熱が速やかに伝わらない場合に比べ、連通路158内の流体の圧力が所定の圧力以上に上昇してから金属製閉塞材142が流動化するまでの間に大きなタイムラグが生じる恐れは低くなる。大きなタイムラグが生じる恐れが低くなるので、金属製閉塞材142と保護皮144とが離れている場合に比べ、保護皮144の強度の設定と金属製閉塞材142の組成の設定とにおける制約は少なくなる。制約が少なくなるので、信頼性を確保しやすくなる。その結果、交換頻度を抑えることができ、かつ、信頼性を確保しやすい安全弁を提供することができる。
また、上述した閉塞材収容部140が、連通路158に加え、密封部156を有していることが望ましい。密封部156は、連通路158の両端の開口のうち流路120に対向する対向口154を取囲んで流路120と対向口154との境界部分を密封する。この場合、保護皮144が、密封部156に達しており、かつ、流路120中の流体の圧力によって破れる。
密封部156が流路120と対向口154との境界部分を密封し、かつ、保護皮144が密封部156に達していることにより、保護皮144は、密封部156によって押さえられている状態で流路120中の流体の圧力を受止めることとなる。密封部156によって押さえられている状態で流体の圧力を受止めるので、保護皮144が押さえられていない場合に比べ、保護皮144が流体の圧力により連通路158の中を押し流される可能性は低くなる。その可能性が低くなると、連通路158が保護皮144によって閉塞する可能性は低くなる。閉塞の可能性が低くなるので、安全弁38の信頼性が向上する。
もしくは、上述した金属製閉塞材142の対向面180が流路120から見て対向口154の奥に設けられていることが望ましい。この場合、保護皮144が、対向面180から連通路158の内周面を経て密封部156に達する。
対向面180から連通路158の内周面を経て密封部156に達することにより、保護皮144が、連通路158の内周面を覆う筒状の部分を有することとなる。これにより、保護皮144は、流路120中の流体の圧力によっては破れやすく、保護皮144から見て流路120とは反対側からの力によっては破れにくくなる。これにより、対向面180から連通路158の内周面を経ることなく密封部156に達する場合に比べ、流動化した金属製閉塞材142の圧力によって保護皮144が破れる可能性は低下する。
もしくは、上述した保護皮144の素材がフッ素樹脂であることが望ましい。フッ素樹脂は、合成樹脂の中では化学薬品に対する耐久力が高い。これにより、他の合成樹脂を保護皮144の素材とした場合に比べて、流路120中の流体によって腐食される恐れが低下する。
もしくは、上述したフッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレンであることが望ましい。ポリテトラフルオロエチレンは、化学薬品に対する耐久力に加え、合成樹脂の中では機械的強度を維持できる温度範囲が広い。これにより、高温と低温とにさらされることがあっても、安定して保護皮144としての機能を維持できる。
本発明にかかる安全弁は、交換頻度を抑えることができ、かつ、信頼性を確保しやすくできる。
本発明の実施形態にかかる安全弁を取付けた開閉弁の縦断面図である。 図1の一部を拡大した図である。 本発明の実施形態にかかる安全弁の斜視図である。 本発明の実施形態にかかる安全弁の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[開閉弁の構造]
図1を参照しつつ、開閉弁20の構造を説明する。圧力容器の一種である図示しないガスボンベに約15MPaの窒素ガスが充填可能とされていることとする。そのガスボンベの首部に開閉弁20が取付けられる(本実施形態にかかる開閉弁20は、主として窒素酸化物を充填するためのガスボンベに用いられる。ただし、その他のガスを充填するためのガスボンベに取付けられて良いことは言うまでもない)。開閉弁20は弁箱22を備える。弁箱22に形成された脚ネジ部50がそのガスボンベの首部にネジ止め固定される。その弁箱22の途中部分から出口ノズル52が横向きに突出している。脚ネジ部50の下面に一端が開口したガス入口70が、入口路72と閉止弁座74の筒孔内(ここが入口路72の他端となっている)と閉止弁室76と出口路78とを順に経由して、出口ノズル52の端面に開口したガス出口80へ通じている。閉止弁室76に閉止部材24が収容されている。閉止部材24の外周部には雄ねじが設けられている。閉止弁室76の内壁には雌ねじが設けられている。これら雄ねじと雌ねじとがかみ合っているので、閉止部材24は、閉止弁室76の中を自由に昇降できる。そのため、閉止部材24に嵌め込まれている合成樹脂製の弁体100は、閉止弁座74に接したり閉止弁座74から離れたりできる。
弁箱22のうち閉止弁室76の上に設けられるハンドル接続部54にネジ孔90が形成される。そのネジ孔90に弁蓋26がネジ止めされる。弁蓋26が有する孔を貫通回転軸28が貫通する。弁蓋26の孔の内周面と貫通回転軸28の外周面との間は、2つのOリング30によってシールされる。これにより、貫通回転軸28は、弁蓋26に対して時計回りにも反時計回りにも回転できる。貫通回転軸28の下部が閉止部材24に連結される。貫通回転軸28の上部にハンドル32が取付けられる。ハンドル32が回ると貫通回転軸28も回る。貫通回転軸28が回ると閉止部材24も回る。
ハンドル32の一部が窓部110となっている。一方、弁蓋26の先端に開度表示部材34が取付けられている。開度表示部材34の表面には「開」という文字および「閉」という文字が描かれている。これにより、ハンドル32を操作する者は、窓部110を通じて開度表示部材34の表面に描かれた「開」という文字または「閉」という文字を見ることができる。ハンドル32が回るのに対し、開度表示部材34は回らない。その結果、ハンドル32を操作する者は、窓部110を通じてどのような文字を見ることができるかに基づき、開閉弁20が開いているのか否かを知ることができる。
[安全弁取付部の構造]
図2を参照しつつ、安全弁取付部56の構造について説明する。弁箱22の途中部分から安全弁取付部56が横向きに突出している。安全弁取付部56は出口ノズル52とは反対側を向いている。安全弁取付部56は開閉弁20の内部の流体(本実施形態の場合は窒素酸化物)を開閉弁20の外部へ放出するための部分である。安全弁取付部56に安全弁38が取付けられる。この安全弁38は、開閉弁20の内部の流路の気圧ひいては図示しないガスボンベの内部の気圧が所定の値を超えたとき安全弁取付部56を開放する。
安全弁取付部56の内部には、安全弁固定部122が設けられている。安全弁固定部122の内周面には雌ねじ136が形成されている。一方、入口路72の途中から安全弁取付部56へ向かって流体の流路である吹出路120が分岐している。吹出路120は安全弁固定部122の中に通じている。安全弁固定部122のうち吹出路120の開口の周りにあたる箇所にはガスケット36が配置されている。
[安全弁の構造]
図3と図4とを参照しつつ、安全弁38の構造について説明する。本実施形態にかかる安全弁38は、閉塞材収容部140と、金属製閉塞材142と、保護皮144とを備える。
閉塞材収容部140は円柱に似た形状の部材である。閉塞材収容部140の外周面には雄ねじ150が設けられている。閉塞材収容部140の一端には真直ぐな溝152が設けられている。作業者が図示しないマイナスドライバの先端を溝152に挿入し、安全弁固定部122にねじ込むと、閉塞材収容部140の雄ねじ150が安全弁固定部122の雌ねじ136に噛合う。これにより安全弁38が安全弁固定部122に固定されることとなる。また、安全弁38が吹出路120に接続されることとなる。
閉塞材収容部140の他端すなわち溝152が設けられていない側の端には対向口154が設けられている。対向口154は弁箱22の吹出路120に対向する。対向口154の周囲には密封部156が設けられている。対向口154は密封部156に取囲まれている。密封部156は、閉塞材収容部140に収容されたガスケット36に密着することにより、吹出路120と対向口154との境界部分を密封する。
閉塞材収容部140の中を連通路158が貫通している。対向口154は連通路158の開口の一方である。連通路158は、吹出路120と吹出路120の外部ひいては開閉弁20の外部とを連通させる。本実施形態の場合、連通路158は、大径部170と小径部172とによって構成されている。大径部170は対向口154に続く部分である。小径部172は対向口154から見て大径部170の奥に設けられる部分である。小径部172の内径は大径部170の内径より小さい。小径部172は溝152に通じている。溝152における小径部172の開口が排出口160である。排出口160は連通路158の開口の他方でもある。
金属製閉塞材142は、閉塞材収容部140の連通路158に収容されている。これにより、金属製閉塞材142が連通路158を閉塞することとなる。金属製閉塞材142は吹出路120中のガスから熱を受けて溶ける。金属製閉塞材142の素材は特に限定されるものではない。金属製閉塞材142の素材の例には、インジウム(元素記号「In」)32〜34%とビスマス(元素記号「Bi」)66〜68%との混合物100重量部にガリウム(元素記号「Ga」)0.1〜0.4重量部を混合したものがある。本実施形態の場合、379ケルビン(摂氏約106度)程度で金属製閉塞材142は溶ける。
図4から明らかなように、本実施形態の場合、対向面180から密封部156にわたって上述した保護皮144が密着している。対向面180とは、金属製閉塞材142のうち吹出路120に対向する面のことである。本実施形態における対向面180は吹出路120から見て対向口154の奥に設けられている。対向面180に密着している保護皮144は、連通路158の内周面を経て密封部156にまで広がっている。本実施形態における保護皮144の素材はポリテトラフルオロエチレンである。本実施形態における保護皮144の厚さは25μm〜35μmである。保護皮144の厚さを25μm〜35μmとしたのは、金属製閉塞材142が溶けた後、吹出路120中の流体の圧力によって保護皮144が容易に破れるようにするためである。
[保護皮の形成工程]
本実施形態にかかる安全弁38の製造方法は、保護皮144の形成工程を除き、周知の安全弁と同一である。したがって、以下において、本実施形態にかかる安全弁38の製造方法のうち、保護皮144の形成工程部分のみを説明する。
予め、連通路158に金属製閉塞材142を収容しておく。金属製閉塞材142が収容されたら、作業者は、閉塞材収容部140を金属製閉塞材142ごと脱脂する。閉塞材収容部140が脱脂されたら、作業者は、閉塞材収容部140に空気を吹付けることによりその表面の埃などを吹飛ばす。埃などが吹飛ばされたら、作業者は、閉塞材収容部140にマスキングを行う。ここで言う「マスキング」とは、閉塞材収容部140の表面のうち保護皮144を設けない領域を何らかの部材で覆うことを意味する。マスキングが完了したら、作業者は、対向面180から密封部156にわたって塗料を塗布する。この塗料は、ポリテトラフルオロエチレンと溶剤と若干の添加物とを含む。塗料が塗布されたら、作業者は、塗料が塗布された閉塞材収容部140を炉内に入れ、塗料を乾燥させる。この際、金属製閉塞材142が溶融しない温度(すなわち、金属製閉塞材142を構成する素材の融点よりも十分に低い予め定められた温度)に炉内の温度を維持することが必要である。本実施形態の場合、炉内の温度をなるべく353ケルビン(摂氏約80度)に維持する。金属製閉塞材142が379ケルビン(摂氏約106度)程度で溶けるためである。乾燥が終了したら、作業者は、マスキングのために用いた部材を閉塞材収容部140から取外す。部材が取外されたら、作業者は、閉塞材収容部140を再度炉内に入れ、塗料を再度乾燥させる。この際にも、金属製閉塞材142が溶融しない温度に炉内の温度を維持することが必要である。本実施形態の場合、再乾燥の際にも炉内の温度をなるべく353ケルビン(摂氏約80度)に維持する。再乾燥が終了することにより、塗布された塗料は保護皮144となる。再乾燥が終了したら、作業者は、外観検査(傷、保護皮144の厚さのムラ、あるいは保護皮144のはがれの有無を目で確認すること)を行う。外観検査が終了したら、作業者は、保護皮144の膜圧を測定し、保護皮144の厚さが25μm〜35μmの範囲内であるか否かを検査する。これにより、保護皮144の形成工程を終了する。
[安全弁の動作]
次に、本実施形態にかかる安全弁38の動作について説明する。開閉弁20の内部の気圧が所定の値を上回っていない場合、吹出路120を通じて弁箱22の内部のガスが安全弁固定部122の所へ到達する。到達したガスは安全弁38に接触する。しかしながら、そのガスは保護皮144に接触するものの、金属製閉塞材142には接触しない。ガスが金属製閉塞材142に接触しないので、ガスによって金属製閉塞材142が腐食されるという事態は防止される。
一方、開閉弁20の内部の気圧が所定の値を上回る場合、通常、開閉弁20の内部の温度も所定の値を上回っている。その温度(すなわち、本実施形態の場合には379ケルビン)で溶けるよう、金属製閉塞材142の組成は予め設定されている。これにより、金属製閉塞材142は溶ける。溶けた金属製閉塞材142は、排出口160から流出する。連通路158の内部には、金属製閉塞材142の一部と保護皮144とが残る。残った金属製閉塞材142の一部は大径部170に溜まる。金属製閉塞材142の大部分が排出されるので、保護皮144のうち対向面180に密着していた部分は支えを失うこととなる。しかもその部分は吹出路120から流出しようとするガスの圧力を受ける。保護皮144のうち密封部156を覆う部分は密封部156とガスケット36とに挟まれる。保護皮144の厚さは25μm〜35μmの範囲内である。これにより、金属製閉塞材142の大部分が排出された直後に、保護皮144のうち対向面180に密着していた部分が破れる。保護皮144が破れるので、連通路158が開放される。連通路158が開放されるので、吹出路120も開放される。吹出路120が開放されるので、開閉弁20の内部のガスはその外へ排出される。
以上のようにして、本実施形態にかかる安全弁38は、開閉弁20の内部の気圧が所定の値を上回る場合、ただちに吹出路120を開放する。一方、本実施形態にかかる安全弁38は、開閉弁20の内部の気圧が所定の値を上回っていない場合、金属製閉塞材142の腐食を保護皮144によって防止できる。これにより、本実施形態にかかる安全弁38は、金属製閉塞材142の腐食を防止できない安全弁に比べ、交換頻度が少なくなる。
また、本実施形態にかかる安全弁38は、保護皮144が金属製閉塞材142に密着しているので、保護皮144が金属製閉塞材142に密着していない場合に比べ、開閉弁20の内部の熱を速やかに金属製閉塞材142に伝えることができる。金属製閉塞材142に熱を速やかに伝えることができるので、保護皮144が金属製閉塞材142に密着していない場合に比べ、連通路158内の流体の圧力が所定の圧力以上に上昇してから金属製閉塞材142が流動化するまでの間に大きなタイムラグが生じる恐れは低くなる。
また、本実施形態にかかる安全弁38において保護皮144が密封部156に達している。密封部156は吹出路120と対向口154との境界部分を密封する。これにより、保護皮144にガスの圧力がかかるとき、保護皮144の端は密封部156によって押さえられていることとなる。保護皮144の端が押さえられているので、保護皮144が押さえられていない場合に比べ、保護皮144がガスの圧力により連通路158の小径部172へ向かって押し流される可能性は低くなる。その可能性が低くなると、連通路158が保護皮144によって閉塞する可能性は低くなる。閉塞の可能性が低くなるので、安全弁38の信頼性が向上する。
また、本実施形態にかかる安全弁38において金属製閉塞材142の対向面180は吹出路120から見て対向口154の奥に設けられている。保護皮144は、対向面180から連通路158の内周面を経て密封部156に達する。対向面180から連通路158の内周面を経て密封部156に達することにより、保護皮144が、連通路158の内周面を覆う筒状の部分を有することとなる。これにより、保護皮144は、吹出路120中の流体の圧力によっては破れやすく、保護皮144から見て吹出路120とは反対側からの力によっては破れにくくなる。その結果、対向面180から連通路158の内周面を経ることなく密封部156に達する場合に比べ、流動化した金属製閉塞材142の圧力によって保護皮144が破れる可能性は低下する。
また、本実施形態にかかる安全弁38において保護皮144の素材はポリテトラフルオロエチレンである。これにより、他の合成樹脂を保護皮144の素材とした場合に比べて、吹出路120中の流体によって腐食される恐れが低下する。しかも、保護皮144の素材をポリテトラフルオロエチレンとすることにより、機械的強度を維持できる温度範囲が広いものとすることができる。これにより、高温と低温とにさらされることがあっても、安定して保護皮144としての機能を維持できる。
上記の各実施形態で説明した安全弁は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部材の形状や構造、配置などをこの実施形態のものに限定するものではなく、種々の変更を加え得るものである。
例えば、保護皮144の素材はポリテトラフルオロエチレンに限定されない。また、保護皮144の素材は、金属製閉塞材142が溶ける時以降に開閉弁20の内部の気圧によって破れるものに限定されない。保護皮144の素材の例には、ポリクロロトリフルオロエチレンをはじめとするフッ素樹脂がある。保護皮144の素材をフッ素樹脂とすることにより、保護皮144の素材をポリテトラフルオロエチレンとした場合と同様に、他の種類の合成樹脂を用いる場合に比べ、化学薬品に対する耐久力を向上させることができる。
また、金属製閉塞材142の対向面180は大径部170内部にとどまっている必要がない。対向面180は対向口154の縁に達していてもよい。つまり、密封部156と対向面180との間に段差がなくてもよい。この場合、保護皮144は、連通路158の内周面を経ることなく対向面180から密封部156までを覆うこととなる。もちろん、密封部156と対向面180との間に小さな図示しない溝のみがあってもよい。
また、保護皮144の端は、必ずしも密封部156に達している必要はない。例えば、保護皮は対向面180のみを覆うものであってもよい。この場合、保護皮144の素材は吹出路120中の流路を流れるガスの温度が所定の温度となったときただちに劣化するような素材であることが望ましい。
20…開閉弁、
22…弁箱、
24…閉止部材、
26…弁蓋、
28…貫通回転軸、
30…Oリング、
32…ハンドル、
34…開度表示部材、
36…ガスケット、
38…安全弁、
50…脚ネジ部、
52…出口ノズル、
54…ハンドル接続部、
56…安全弁取付部、
70…ガス入口、
72…入口路、
74…閉止弁座、
76…閉止弁室、
78…出口路、
80…ガス出口、
90…ネジ孔、
100…弁体、
110…窓部、
120…吹出路、
122…安全弁固定部、
140…閉塞材収容部、
142…金属製閉塞材、
144…保護皮、
152…溝、
154…対向口、
156…密封部、
158…連通路、
160…排出口、
170…大径部、
172…小径部、
180…対向面、

Claims (5)

  1. 流路に接続され、閉塞材収容部および金属製閉塞材を備え、前記閉塞材収容部が前記流路と前記流路の外部とを連通させる連通路を有し、前記金属製閉塞材が前記連通路内に収容され前記連通路を閉塞する安全弁であって、
    前記金属製閉塞材のうち前記流路に対向する対向面に前記流路中の流体から前記金属製閉塞材を保護する保護皮が密着していることを特徴とする安全弁。
  2. 前記閉塞材収容部が、前記連通路に加え、前記連通路の両端の開口のうち前記流路に対向する対向口を取囲んで前記流路と前記対向口との境界部分を密封する密封部を有しており、
    前記保護皮が、前記密封部に達しており、かつ、前記流路中の流体の圧力によって破れることを特徴とする、請求項1に記載の安全弁。
  3. 前記金属製閉塞材の前記対向面が前記流路から見て前記対向口の奥に設けられており、
    前記保護皮が、前記対向面から前記連通路の内周面を経て前記密封部に達していることを特徴とする請求項2に記載の安全弁。
  4. 前記保護皮の素材がフッ素樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の安全弁。
  5. 前記フッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする、請求項4に記載の安全弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9562619B2 (en) 2014-03-05 2017-02-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Safety valve
US10962129B2 (en) 2018-04-26 2021-03-30 Ford Global Technologies, Llc Methods and systems for a cooling system valve
WO2023235493A1 (en) * 2022-06-03 2023-12-07 Entegris, Inc. Safety relief plug with a fusible metal and related devices and methods

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