JP2013159832A - 止まり穴用電解めっき装置 - Google Patents

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Hirokazu Akiyoshi
裕和 秋吉
Yoshimitsu Ogawa
義光 小川
Shingo Tomiya
真悟 冨谷
Masayuki Orihara
政幸 折原
Yuki Furukawa
雄貴 古川
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Abstract

【課題】安定なめっき皮膜を形成することができ、生産性の高い止まり穴用電解めっき装置を提供する。
【解決手段】一端に開口部を有し、他端に底壁部Bを有する止まり穴Hの内部を電解めっきする装置10は、液体を貯留する処理槽11a〜11dと、弁機構を有する配管12、13を介して処理槽と連通するマニホールド14と、マニホールドから液体が供給される、又は、マニホールドに液体を排出する第1液体流路15を備え、パイプ形状の不溶性陽極16と、不溶性陽極が陽極、且つ、止まり穴が陰極となるように電圧を供給する電源部PSと、止まり穴からマニホールドに液体を排出する、又は、マニホールドから止まり穴に液体を供給する第2液体流路17を備え、開口部の位置に関わらず止まり穴に不溶性陽極を位置決めするマグネットチャック18と、処理槽から第1液体流路と第2液体流路とを介して液体を流動させるポンプPと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、止まり穴の内部を電解めっきする止まり穴用電解めっき装置に関する。
従来より特許文献1、2に記載の電解めっき装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の電解めっき装置100は、電解液102を満たしためっき槽101に、直流電源103の陽極側に接続しためっき材としての亜鉛棒105と、陰極側に接続したワーク材としての屈曲した鋼パイプ107を浸漬し、この鋼パイプ107の内側に、陽極側に接続した補助電極108を配置するとともに、鋼パイプ107の内側に亜鉛イオンを含む電解液102を送り込む還流ポンプ109を設置し、前記補助電極108の可撓な電極線113に、電極としての真鍮製リング114と、この真鍮製リング114よりも大径の合成樹脂性リング115を交互に嵌め込むことにより、補助電極108と鋼パイプ107内面との短絡を防止し、鋼パイプ107の内面をめっきできるようにしたのである。
特開平11‐12791号公報 特開2009‐24242号公報
この特許文献1に記載の電解めっき装置100は、U字型、L字型の導波管の内面を電解めっきするものであり、電極と電解液循環システムが別体に構成されているため、この電解めっき装置100を用いて、例えば金型の止まり穴のような細い止まり穴を電解めっきすることは流路が確保できず不可能であった。
また、亜鉛棒105のような溶性電極では、安定なめっき皮膜を形成することはできないという問題があった。さらに、めっき処理に付随する他の処理、例えばエッチング処理等を行うためには、他の処理槽を用意する必要があり、工程数の増加による生産性の低下、多数の処理槽を用意するための設備費の増加、さらには多数の処理槽を配置するための広い設備空間の確保等の問題があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定なめっき皮膜を形成することができ、生産性の高い止まり穴用電解めっき装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
一端に開口部を有し、他端に底壁部(例えば、後述の実施形態における底壁部B)を有する止まり穴(例えば、後述の実施形態における止まり穴H)の内部を電解めっきする止まり穴用電解めっき装置(例えば、後述の実施形態における電解めっき装置10)であって、
それぞれ液体を貯留する複数の処理槽(例えば、後述の実施形態における脱脂槽11a、エッチング槽11b、スマット除去槽11c、めっき槽11d)と、
弁機構を有する配管(例えば、後述の実施形態における配管12、13)を介して前記複数の処理槽と連通する集液部(例えば、後述の実施形態におけるマニホールド14)と、
前記集液部から液体が供給される、又は、前記集液部に液体を排出する第1液体流路(例えば、後述の実施形態における第1液体流路15)を備え、パイプ形状を有する不溶性陽極電極(例えば、後述の実施形態における不溶性陽極電極16)と、
前記不溶性陽極電極が陽極、且つ、前記止まり穴が陰極となるように電圧を供給する電源部(例えば、後述の実施形態における電源部PS)と、
前記止まり穴から前記集液部に液体を排出する、又は、前記集液部から前記止まり穴に液体を供給する第2液体流路(例えば、後述の実施形態における第2液体流路17)を備え、前記開口部の位置に関わらず前記止まり穴に前記不溶性陽極電極を位置決めする位置決め部材(例えば、後述の実施形態におけるマグネットチャック18)と、
前記複数の処理槽から前記第1液体流路と前記第2液体流路を介して液体を流動させるポンプ(例えば、後述の実施形態におけるポンプP)と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記不溶性陽極電極を前記止まり穴の内部で位置決めする他の位置決め部材(例えば、後述の実施形態における絶縁ホルダ30)をさらに備え、
前記他の位置決め部材は、不溶性陽極電極側から止まり穴側に向かって先細となる絶縁性材料からなる固定部(例えば、後述の実施形態における固定部31)を有することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2の構成に加えて、
前記他の位置決め部材は、前記止まり穴の表面に点接触することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかの構成に加えて、
前記位置決め部材は、マグネットチャックであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかの構成に加えて、
前記不溶性陽極電極は、Ti又はTi上に導電性材料からなる少なくとも1つの層が被覆されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかの構成に加えて、
前記不溶性陽極電極は、先端形状が前記止まり穴の前記底壁部と同形状であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかの構成に加えて、
前記止まり穴は、金型に形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、不溶性陽極電極が液体流路を備えるパイプ形状なので、止まり穴に対して液体を流入又は排出する流路を確保することができ、細い止まり穴であっても電解めっき処理を行うことができる。また、陽極電極が不溶性陽極電極なので、電解液による溶解がなく、均一なめっき皮膜を形成することができる。
また、それぞれ液体を貯留する複数の処理槽が弁機構を有する配管を介して集液部に連通するので、処理に応じて処理槽を切り替えることで、処理毎に処理槽を変更する必要がなく、作業性を向上させることができる。
また、位置決め部材により不溶性陽極電極が止まり穴に位置決めされるので、止まり穴の開口部の位置に関わらず、止まり穴の内部を全面に亘って電解めっきすることができる。
請求項2の発明によれば、他の位置決め部材により不溶性陽極電極の止まり穴に対する平行度が維持されるので、例え止まり穴の径寸法が小さくても、液体の流路を確保しながら短絡を防止することができる。
請求項3の発明によれば、接触部が電解めっきされないことを抑制することができる。
請求項4の発明によれば、簡易な構成で止まり穴の開口部の位置に関わらず、止まり穴に不溶性陽極電極を位置決めすることができる。
請求項5の発明によれば、不溶性であるものの酸化しやすいTiを、電気伝導性に優れ、且つ、電解液中でも安定な材料で被覆することで、電極としての機能を長期間に亘って向上させることができる。
請求項6の発明によれば、不溶性陽極電極は、先端形状が止まり穴の底壁部と同形状であるので、止まり穴の底壁部においても均一な膜を形成することができる。
請求項7の発明によれば、上面又は側面に配置された止まり穴を効率よく電解めっきすることができる。
本発明の一実施形態の止まり穴用電解めっき装置の模式図である。 (a)は半球状の先端形状を持つ不溶性陽極電極の部分断面図であり、(b)は円筒状の先端形状を持つ不溶性陽極電極の部分断面図である。 (a)は絶縁ホルダを備えた不溶性陽極電極における(b)のA−A線断面図であり、(b)は絶縁ホルダを備えた不溶性陽極電極の軸直交方向の断面図である。 特許文献1に記載の電解めっき装置の正面図である。
以下、本発明の一実施形態の止まり穴用電解めっき装置について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態の止まり穴用電解めっき装置(以下、電解めっき装置と呼ぶ。)は、金型に形成される止まり穴に好適に用いられるため、以下の説明では金型に形成され止まり穴用電解めっき装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。また、本明細書における止まり穴とは、一端に開口部を有し、他端に底壁部を有する穴をいう。
電解めっき装置10は、それぞれ液体を貯留する複数の処理槽11a〜11dと、不図示の弁機構を有する配管12、13を介して複数の処理槽11a〜11dと連通する集液部としてのマニホールド14と、マニホールド14から液体が供給される第1液体流路15を備え、パイプ形状を有する不溶性陽極電極16と、不溶性陽極電極16が陽極、且つ、止まり穴Hが陰極となるように電圧を供給する電源部PSと、止まり穴Hからマニホールド14に液体を排出する第2液体流路17を備える位置決め部材としてのマグネットチャック18と、複数の処理槽11a〜11dから第1液体流路15と第2液体流路17を介して液体を流動させるポンプPと、を備える。
複数の処理槽11a〜11dは、脱脂槽11a、エッチング槽11b、スマット除去槽11c、めっき槽11dに加えて、水及び空気が供給可能に構成され、マニホールド14を含めて多槽式液供給タンク20を構成している。脱脂槽11aには、止まり穴Hの表面に付着した油分を除去するための洗浄剤が貯留される。エッチング槽11bには、止まり穴Hの表面の酸化皮膜や加工変質層を除去するための酸が貯留される。スマット除去槽11cには、スマットと呼ばれる、エッチング残りの合金成分を除去するための電解液が貯留される。めっき槽11dは、めっき液が貯留されており、亜鉛めっきをする場合には、めっき液は例えば塩化亜鉛と塩化アンモニウムを含む電解液から構成される。水及び空気は、各処理の間の配管及び止まり穴の洗浄に使用される。
各処理槽11a〜11dは、弁機構を有する配管12、13を介して集液部としてのマニホールド14と連通しており、各処理槽11a〜11dとマニホールド14を結ぶ配管12、13には、液体を流動させるポンプPが設けられている。従って、例えばめっき処理を行う際には、めっき槽11dにつながる配管の弁機構を開弁し、且つ、他の全ての弁機構を閉弁するとともに、めっき槽11dにつながる配管のポンプPを稼動することで、めっき槽11dからマニホールド14に液体が供給されるとともに、マニホールド14からめっき槽11dへ液体が排出される。マニホールド14から供給される液体は、パイプ形状を有する不溶性陽極電極16の内周部に形成された第1液体流路15に供給される。
不溶性陽極電極16は、マグネットチャック18が金型Mに固定されることにより止まり穴Hと接触しないように止まり穴Hの内部に位置決めされる。マグネットチャック18は、止まり穴Hの開口部と連通する第2液体流路17が形成されており、第2液体流路17を囲うように金型Mとの当接面にシール部材19が収容されている。マグネットチャック18が金型Mに固定されると、シール部材19により第2液体流路17と止まり穴Hとが密閉される。また、マグネットチャック18には、不溶性陽極電極16が不図示の絶縁部材を介して挿通される。従って、不溶性陽極電極16の第1液体流路15を通って止まり穴Hに供給された液体は、不溶性陽極電極16の外周部と止まり穴Hとにより区画された空間を通って、さらにマグネットチャック18に形成された第2液体流路17を経由して、マニホールド14に排出される。
なお、位置決め部材は、止まり穴Hの開口部の位置に関わらず止まり穴Hに不溶性陽極電極16を位置決めすることができるように構成されていればよく、本実施形態ではマグネットチャック18を例示したが、これに限らず、吸引機構を備えた吸引式位置決め部材、ボルトやピン等の固定機構を備えた機械式位置決め部材等を採用することができる。従って、止まり穴の開口部が金型Mの上面、下面、側面のいずれに開口している場合であっても、止まり穴Hに不溶性陽極電極16を位置決めすることができ、止まり穴の内部を全面に亘って電解めっきすることができる。
また、不溶性陽極電極16は、Tiから形成され、Ti上にIrO、Pt、RuO等の導電性材料からなる少なくとも1つの層が被覆されており、その先端形状は、止まり穴Hの底壁部Bと同形状を有するように構成されることが好ましい。例えば、図2(a)に示すように、止まり穴Hの底壁部Bが半球状に形成されている場合には、不溶性陽極電極16の先端形状も同様に外周面が底壁部Bの半球面に沿うように形成され、図2(b)に示すように、止まり穴Hの底壁部Bが円板状に形成されている場合には、不溶性陽極電極16の先端形状も同様に外周面が底壁部Bの円板面に沿うように円筒状に形成されることが好ましい。
このように、不溶性陽極電極16の先端形状を止まり穴Hの底壁部Bと同形状とすることで、電解めっきする際に、止まり穴Hの底壁部B及びその近傍に均一な膜を形成することができる。
電源部PSは、不溶性陽極電極16が陽極、且つ、止まり穴Hが陰極となるように電圧を供給する。これにより、例えば、めっき処理として亜鉛めっきをする場合には、不溶性陽極電極16では、下記(1)式の化学反応が起こり、金型Mの止まり穴Hでは、下記(2)式の化学反応が起こり、止まり穴Hの表面に亜鉛めっき皮膜が形成される。
陽極:2HO → O+4e+4H (1)
陰極:Zn2++2e→ Zn (2)
止まり穴Hの表面に形成される亜鉛めっき皮膜は、Feよりイオン化傾向が大きいので、犠牲防食効果を発揮し、Feよりも優先的に溶けることで金型Mの母材であるFeの腐食を防止することができ、これにより応力腐食割れを防止することができる。また、犠牲防食効果を発揮するFeよりイオン化傾向が大きい金属でめっきすることにより、例え皮膜に欠陥(ピンホール)があった場合でも、バリア型防食効果を発揮する金属でめっきした場合に比べて、高い防食効果を奏する。なお、電解めっき装置10は、めっきする金属に関わらず適用することができる。
続いて、電解めっき装置10を用いためっき処理について、亜鉛めっきをする場合を例に説明する。
めっき処理は、好ましくはアルカリ脱脂工程と、エッチング工程と、スマット除去工程と、亜鉛めっき工程とから構成される。
アルカリ脱脂工程は、洗浄剤が貯留している脱脂槽11aと止まり穴Hとをマニホールド14を介して連通させて、他の処理槽11b〜11dとは非連通状態でポンプPを稼動させることで、脱脂槽11aに貯留していた洗浄剤は、マニホールド14、不溶性陽極電極16の第1液体流路15を経由して、不溶性陽極電極16の外周部と止まり穴Hとにより区画された空間に供給されて、止まり穴Hの表面に付着した油分を除去する。そして、油分を含む廃液が、マグネットチャック18の第2液体流路17、マニホールド14を経由して不図示のフィルタを通って再び脱脂槽11aへと循環する。
エッチング工程は、酸が貯留しているエッチング槽11bと止まり穴Hとをマニホールド14を介して連通させて、他の処理槽11a、11c、11dとは非連通状態でポンプPを稼動することにより、酸がアルカリ脱脂工程と同様の経路で循環して、止まり穴Hの表面をエッチングすることで止まり穴Hの表面の酸化皮膜や加工変質層を除去する。
スマット除去工程は、電解液が貯留しているスマット除去槽11cと止まり穴Hとをマニホールド14を介して連通させて、他の処理槽11a、11b、11dとは非連通状態でポンプPを稼動することにより、電解液がアルカリ脱脂工程と同様の経路で循環して、スマットと呼ばれる、エッチング残りの合金成分を除去することで、止まり穴の表面をきれいに仕上げることができる。
亜鉛めっき工程は、めっき液が貯留しているめっき槽11dと止まり穴Hとをマニホールド14を介して連通させて、他の処理槽11a〜11cとは非連通状態でポンプPを稼動させることで、めっき槽11dに貯留していためっき液は、マニホールド14、不溶性陽極電極16の第1液体流路15を経由して、不溶性陽極電極16の外周部と止まり穴Hとにより区画された空間に供給される。このとき、電源部PSが不溶性陽極電極16が陽極、且つ、止まり穴Hが陰極となるように電圧を供給することで、上記したように、不溶性陽極電極16では上記(1)式に記載の化学反応が起こる。また、陰極である止まり穴Hの表面では上記(2)式に記載の化学反応が起こり、陰極である止まり穴Hの表面に亜鉛が析出し、止まり穴Hの表面に亜鉛めっき皮膜が形成される。そして、廃液が、マグネットチャック18の第2液体流路17、マニホールド14を経由して不図示のフィルタを通って再びめっき槽11dへと循環する。
なお、各工程間には、水及び/又は空気を循環させることで、配管及び止まり穴等の流路を洗浄し、各処理槽に貯留している液体が混合するのが防止される。
このように本実施形態の電解めっき装置10によれば、不溶性陽極電極16が液体流路を備えるパイプ形状なので、止まり穴Hに対して液体を流入又は排出する流路を確保することができ、細い止まり穴であっても電解めっき処理を行うことができる。また、陽極電極が不溶性陽極電極なので、電解液による溶解がなく、均一なめっき皮膜を形成することができるとともに、半永久的に使用することができる。
また、それぞれ液体を貯留する複数の処理槽11a〜11dが不図示の弁機構を有する配管12、13を介してマニホールド14に連通するので、処理に応じて止まり穴Hと接続する処理槽を切り替えることで、処理毎に処理槽を変更する必要がなく、作業性を向上させることができる。これにより、めっき処理に付随する他の処理を行う場合でも、他の処理槽を別に用意する必要性やそのための空間を確保する必要性がなく、生産性が向上するともに、少ない工程要員で連続操業を行うことができる。
また、マグネットチャック18により不溶性陽極電極16が止まり穴Hに位置決めされるので、止まり穴Hの開口部の位置に関わらず、止まり穴Hの内部を全面に亘って電解めっきすることができる。
図3(a)及び(b)は、本実施形態の電解めっき装置10の変形例として、他の位置決め部材として絶縁ホルダを備えた不溶性陽極電極を示す図であり、(a)は(b)のA−A線断面図であり、(b)は絶縁ホルダを備えた不溶性陽極電極の軸直交方向の断面図である。
絶縁ホルダ30は、樹脂又はセラミックから構成され、不溶性陽極電極16に取り付けられて不溶性陽極電極16を止まり穴Hの内部で位置決めするものであり、不溶性陽極電極16が止まり穴Hに接触することで発生する短絡を防止する。
絶縁ホルダ30は、不溶性陽極電極16側から止まり穴H側に向かって先細となる複数(本変形例では4つ)の固定部31が周方向に等間隔で設けられており、好ましくは固定部31の先端部が止まり穴Hの表面に点接触するように配置されている。このように、絶縁ホルダ30により不溶性陽極電極16の止まり穴Hに対する平行度が維持されるので、例え止まり穴Hの径寸法が小さくても、液体の流路を確保しながら短絡を防止することができる。さらに、固定部31の先端部が止まり穴Hの表面に点接触するように配置することで、接触部が電解めっきされないことを抑制することができる。
例えば、止まり穴Hの最小径寸法がφ6mm以下の場合にのみ、絶縁ホルダ30を取り付けることで、段付きの止まり穴等の特殊形状の止まり穴においても短絡を防止して確実に電解めっきを行うことができる。
なお、絶縁ホルダ30は、必ずしも不溶性陽極電極16の先端に取り付けられている必要はなく、また不溶性陽極電極16に2つ以上取り付けられていてもよい。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
複数の処理槽の種類は、上記実施例に限定されるものではなく、少なくとも2以上の処理槽を備えていればよく、他の処理槽を備えていてもよい。
また、上記実施形態では、第1液体流路15をマニホールド14から液体が供給される流路として、第2液体流路17を止まり穴Hからマニホールド14に液体を排出する流路として説明したが、これに限らず、第1液体流路15を止まり穴Hからマニホールド14に液体を排出する流路として、第2液体流路17をマニホールド14から液体が供給される流路として用いてもよい。
また、ポンプPは、複数の処理槽11a〜11dと止まり穴Hとの間で液体を流動させるものである限り、各処理槽11a〜11d毎に設けられている必要はなく、少なくとも一つのポンプがマニホールド14と止まり穴Hとの間に設けられていてもよい。
10 電解めっき装置(止まり穴用電解めっき装置)
11a 脱脂槽(処理槽)
11b エッチング槽(処理槽)
11c スマット除去槽(処理槽)
11d めっき槽(処理槽)
12、13 配管
14 マニホールド(集液部)
15 第1液体流路
16 不溶性陽極電極
17 第2液体流路
18 マグネットチャック(位置決め部材)
30 絶縁ホルダ(他の位置決め部材)
31 固定部
B 底壁部
H 止まり穴
P ポンプ
PS 電源部

Claims (7)

  1. 一端に開口部を有し、他端に底壁部を有する止まり穴の内部を電解めっきする止まり穴用電解めっき装置であって、
    それぞれ液体を貯留する複数の処理槽と、
    弁機構を有する配管を介して前記複数の処理槽と連通する集液部と、
    前記集液部から液体が供給される、又は、前記集液部に液体を排出する第1液体流路を備え、パイプ形状を有する不溶性陽極電極と、
    前記不溶性陽極電極が陽極、且つ、前記止まり穴が陰極となるように電圧を供給する電源部と、
    前記止まり穴から前記集液部に液体を排出する、又は、前記集液部から前記止まり穴に液体を供給する第2液体流路を備え、前記開口部の位置に関わらず前記止まり穴に前記不溶性陽極電極を位置決めする位置決め部材と、
    前記複数の処理槽から前記第1液体流路と前記第2液体流路を介して液体を流動させるポンプと、
    を備えることを特徴とする止まり穴用電解めっき装置。
  2. 前記不溶性陽極電極を前記止まり穴の内部で位置決めする他の位置決め部材をさらに備え、
    前記他の位置決め部材は、不溶性陽極電極側から止まり穴側に向かって先細となる絶縁性材料からなる固定部を有することを特徴とする請求項1に記載の止まり穴用電解めっき装置。
  3. 前記他の位置決め部材は、前記止まり穴の表面に点接触することを特徴とする請求項2に記載の止まり穴用電解めっき装置。
  4. 前記位置決め部材は、マグネットチャックであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の止まり穴用電解めっき装置。
  5. 前記不溶性陽極電極は、Ti又はTi上に導電性材料からなる少なくとも1つの層が被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の止まり穴用電解めっき装置。
  6. 前記不溶性陽極電極は、先端形状が前記止まり穴の前記底壁部と同形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の止まり穴用電解めっき装置。
  7. 前記止まり穴は、金型に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の止まり穴用電解めっき装置。
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