JP2013158482A - 人工股関節用ソケットおよびそれを用いた人工股関節 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤーが本体部の外周面に巻かれている状態でガス滅菌が可能な人工股関節用ソケットおよびそれを用いた人工股関節を提供することである。
【解決手段】合成樹脂製の本体部および金属製のワイヤーを備え、本体部の内方横溝は、外方横溝の溝幅W1よりも大きな直径D1を有する略円形状であり、かつ本体部の内方縦溝は、外方縦溝の溝幅W2よりも大きな直径D2を有する略円形状であり、ワイヤーは、溝幅W1,W2と同じか、または溝幅W1,W2よりも大きく、かつ直径D1,D2よりも小さな直径d1,d2を有する横ワイヤーおよび縦ワイヤーを有する、ガス滅菌される人工股関節用ソケット2と、これを備える人工股関節1とを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、寛骨の臼蓋に固定される人工股関節用ソケットと、それを用いた人工股関節に関する。
従来から、疾患や事故等で機能が低下した股関節の機能を回復させるために、股関節を人工のものに置換する人工股関節置換術が行われている。人工股関節は、寛骨の臼蓋に固定される人工股関節用ソケット(以下、「ソケット」と言うことがある。)と、大腿骨に固定されるステムと、ステムのステムネック部に嵌合され、かつソケットの底面中央部に位置している略半球状の凹部に摺動可能に収容される略球状の人工骨頭と、を備えている。
人工股関節のうちソケットは、略半球状の外周面を有する合成樹脂製の本体部と、金属製のワイヤーと、を備えており、ワイヤーが本体部の外周面に巻かれていることによって、X線撮影等による術後のソケットの位置確認が可能となっている(例えば、非特許文献1参照)。
また、非特許文献1に記載されているような従来のソケットは、ワイヤーが本体部の外周面に位置している溝内に隙間なく収容された状態で外周面に巻かれているので、その滅菌は、通常、γ線滅菌が採用される。
しかし、γ線滅菌を採用すると、設備が大型化し、製造コストが高くなるとともに、合成樹脂製の本体部が劣化し易いという問題がある。
一方、γ線滅菌に代えて、ガス滅菌を採用すれば、γ線滅菌による問題を解決できてよいとも考えられる。
しかし、従来のソケットは、上述の通り、ワイヤーが本体部の外周面に位置している溝内に隙間なく収容されているので、ワイヤーと外周面との間にガスの浸透する隙間がなく、それゆえワイヤーが本体部の外周面に巻かれている状態ではガス滅菌を行うことはできない。すなわち、従来のソケットをガス滅菌するには、本体部およびワイヤーを別々に滅菌した後、クリーンルーム等で組み立てて包装する必要があり、工程が煩雑になるとともに、ソケットに菌が付着して感染するおそれがある。
John Charnley, Low Friction Arthroplasty of the Hip, Springer-Verlag Berlin Heidelberg New York 1979, p107-110
本発明の課題は、ワイヤーが本体部の外周面に巻かれている状態でガス滅菌が可能な人工股関節用ソケットおよびそれを用いた人工股関節を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)略半球状の外周面および前記外周面に接続している底面を有する合成樹脂製の本体部と、金属製のワイヤーと、を備え、ガス滅菌される人工股関節用ソケットであって、前記外周面は、頂部と、前記底面側に位置しているとともに、前記外周面と前記底面との交線部に沿って延びている横溝と、前記頂部から前記横溝側に向かって延びているとともに、前記頂部および前記底面の中央部の間を貫通する中心軸に対して互いに180°回転対称である一対の縦溝と、を有し、前記横溝は、一端部が前記外周面側に位置している外方横溝と、前記外方横溝よりも内方側に位置しているとともに、前記外方横溝の他端部に接続している内方横溝と、を有し、前記一対の縦溝はいずれも、一端部が前記外周面側に位置している外方縦溝と、前記外方縦溝よりも内方側に位置しているとともに、前記外方縦溝の他端部に接続している内方縦溝と、を有し、前記中心軸に平行な断面視において、前記内方横溝は、前記外方横溝の溝幅W1よりも大きな直径D1を有する略円形状であるとともに、前記内方縦溝は、前記外方縦溝の溝幅W2よりも大きな直径D2を有する略円形状であり、前記ワイヤーは、前記溝幅W1と同じか、または前記溝幅W1よりも大きく、かつ前記直径D1よりも小さな直径d1を有する横ワイヤーと、前記溝幅W2と同じか、または前記溝幅W2よりも大きく、かつ前記直径D2よりも小さな直径d2を有する縦ワイヤーと、を有する、人工股関節用ソケット。
(2)前記横ワイヤーが、前記内方横溝内に隙間をもって収容されているとともに、前記縦ワイヤーが、前記内方縦溝内に隙間をもって収容されている、前記(1)に記載の人工股関節用ソケット。
(3)前記一対の縦溝はいずれも、前記直径d2よりも大きな溝幅W3を有する幅広溝をさらに有し、前記外方縦溝および前記内方縦溝はいずれも、前記幅広溝を介して断続的に位置している、前記(1)または(2)に記載の人工股関節用ソケット。
(4)前記外方縦溝および前記内方縦溝はいずれも、前記頂部の周辺に位置している、前記(3)に記載の人工股関節用ソケット。
(5)前記一対の縦溝はいずれも、前記横溝よりも前記頂部側に位置している係止部をさらに有する、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(6)前記断面視において、前記溝幅W1は、前記直径d1の0.6〜1.0倍であるとともに、前記溝幅W2は、前記直径d2の0.6〜1.0倍である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(7)前記断面視において、前記直径D1は、前記直径d1の1.2〜2.0倍であるとともに、前記直径D2は、前記直径d2の1.2〜2.0倍である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(8)前記断面視において、前記外方横溝は、前記一端部から前記他端部までの長さL1が0.2〜0.5mmであるとともに、前記外方縦溝は、前記一端部から前記他端部までの長さL2が0.2〜0.5mmである、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(9)前記外周面は、少なくとも1つのセメントアンカリング用溝をさらに有する、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(10)前記ガス滅菌が、ガスプラズマ滅菌である、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
(11)前記(1)〜(10)のいずれかに記載の人工股関節用ソケットと、大腿骨に固定されるステムと、前記ステムのステムネック部に嵌合され、かつ前記底面の中央部に位置している略半球状の凹部に摺動可能に収容される人工骨頭と、を備える、人工股関節。
本発明によれば、ワイヤーを、本体部の外周面に位置している溝内に隙間をもって収容するので、ワイヤーと外周面との間にガスの浸透する隙間を形成することができ、それゆえワイヤーが本体部の外周面に巻かれている状態でもガス滅菌できるという効果がある。しかも、ワイヤーを外周面の溝内に適度な保持力で収容し、ソケットの搬送中や手術中の操作時等において、ワイヤーが本体部から脱落するのを抑制することもできる。
本発明の一実施形態に係る人工股関節を示す部分拡大断面図である。 図1の人工股関節用ソケットを示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の矢印A方向側から見た側面図である。 図2(a)のB−B線断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る人工股関節用ソケットおよび人工股関節について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の人工股関節1は、寛骨100の臼蓋101に固定されている人工股関節用ソケット2と、大腿骨102に固定されているステム5と、ステム5の一端5aであるステムネック部に嵌合され、かつソケット2の後述する底面34の中央部に位置している略半球状の凹部341内に摺動可能に収容されている略球状の人工骨頭6と、を備えている。
ソケット2は、図2に示すように、本体部3およびワイヤー4を備えている。本体部3は、例えばポリエチレン樹脂等の合成樹脂からなる。ワイヤー4は、例えばチタン、チタン合金、コバルト−クロム合金、ステンレス鋼(SUS)等の金属からなる。そして、このような金属製のワイヤー4が、本体部3の下記で説明する外周面31に巻かれていることによって、X線撮影等による術後のソケット2の位置確認が可能となる。以下、本実施形態に係るソケット2の各構成要素について、順に説明する。
本体部3は、略半球状の外周面31と、外周面31に接続している底面34と、を有している。底面34は、図3に示すように、中央部に位置している略半球状の凹部341を有している。この凹部341内に、上述の人工骨頭6を摺動可能に収容する。また、底面34は、凹部341との交差部に位置しているテーパ面342をさらに有している。これにより、凹部341に収容される人工骨頭6の可動域を大きくすることができる。
一方、外周面31は、図2に示すように、赤道部に位置している横溝32と、子午線に沿って位置している一対の縦溝33,33と、を有している。より具体的に説明すると、外周面31は、頂部31aと、底面34側に位置しているとともに、外周面31と底面34との交線部35に沿って延びている横溝32と、頂部31aから横溝32側に向かって延びているとともに、中心軸Sに対して互いに180°回転対称である一対の縦溝33,33と、を有している。中心軸Sとは、頂部31aおよび底面34の中央部34aの間を貫通する軸であって、ソケット2を回転させたときに回転軸となる軸を意味するものとする。
横溝32は、図3に示すように、一端部321aが外周面31側に位置しているスリット状の外方横溝321と、外方横溝321よりも内方側に位置しているとともに、外方横溝321の他端部321bに接続している略円筒状の内方横溝322と、を有している。内方とは、略半球状の外周面31の球心31b側に位置していることを意味するものとする。なお、本実施形態の球心31bは、中心軸S上に位置している。
一対の縦溝33,33は、頂部31aにおいて互いに接続しているとともに、一端部331aが外周面31側に位置しているスリット状の外方縦溝331と、外方縦溝331よりも内方側に位置しているとともに、外方縦溝331の他端部331bに接続している略円筒状の内方縦溝332と、を有している。
ここで、図3に示すように、中心軸Sに平行な断面視において、内方横溝322は、外方横溝321の溝幅W1よりも大きな直径D1を有する略円形状である。これと同様に、内方縦溝332も、上述の断面視において、外方縦溝331の溝幅W2(図2参照)よりも大きな直径D2を有する略円形状である。そして、ワイヤー4は、溝幅W1と同じか、または溝幅W1よりも大きく、かつ直径D1よりも小さな直径d1を有する横ワイヤー41と、溝幅W2と同じか、または溝幅W2よりも大きく、かつ直径D2よりも小さな直径d2を有する縦ワイヤー42と、を有している。
このような構成によれば、横ワイヤー41を内方横溝322内に隙間をもって収容でき、かつ縦ワイヤー42も内方縦溝332内に隙間をもって収容でき、それゆえワイヤー4と外周面31との間にガスの浸透する隙間を形成でき、ワイヤー4が外周面31に巻かれている状態でのガス滅菌が可能となる。ガス滅菌としては、例えばエチレンオキサイドガス(EOG)滅菌、ガスプラズマ滅菌等が挙げられ、特に安全性や作業性等に優れるガスプラズマ滅菌を採用するのが好ましい。また、上述の構成によれば、横ワイヤー41および縦ワイヤー42を、適度な保持力で内方横溝322および内方縦溝332にそれぞれ収容できるので、ソケット2の搬送中や手術中の操作時等において、ワイヤー4が本体部3から脱落するのを抑制することができる。
上述の断面視において、溝幅W1は、直径d1の0.6〜1.0倍であるのが好ましい。これにより、溝幅W1が直径d1と同じか、または適度に小さくなるので、横ワイヤー41が外方横溝321を通って本体部3から脱落するのを抑制することができる。これと同じ理由から、上述の断面視において、溝幅W2は、直径d2の0.6〜1.0倍であるのが好ましい。
なお、溝幅W1は0.6〜1.2mm、直径d1は0.6〜2.0mm、溝幅W2は0.6〜1.2mm、直径d2は0.6〜2.0mm程度に設定するのが好ましい。溝幅W1,W2は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。直径d1,d2は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上述の断面視において、直径D1は、直径d1の1.2〜2.0倍であるのが好ましい。これにより、横ワイヤー41を内方横溝322内に隙間を有しつつ適度な保持力で収容することが可能となる。これと同じ理由から、上述の断面視において、直径D2は、直径d2の1.2〜2.0倍であるのが好ましい。なお、直径D1は0.7〜3.0mm、直径D2は0.7〜3.0mm程度に設定するのが好ましい。直径D1,D2は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上述の断面視において、外方横溝321は、一端部321aから他端部321bまでの長さL1が、0.2〜0.5mmであるのが好ましい。これにより、比較的簡単に横ワイヤー41を内方横溝322内に収容することが可能となる。これと同じ理由から、上述の断面視において、外方縦溝331は、一端部331aから他端部331bまでの長さL2が、0.2〜0.5mmであるのが好ましい。長さL1,L2は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態では、外方横溝321および内方横溝322はいずれも、交線部35に沿って連続している。このような構成によれば、横ワイヤー41を内方横溝322内に保持する保持力を高めることができる。また、内方横溝322が交線部35に沿って連続していることから、本実施形態では、図3に示すように、上述の断面視において、一対の内方横溝322,322が中心軸Sを挟んで互いに対向するように位置している。そして、一対の内方横溝322,322の中心(不図示)を通る直線Eは、外周面31の球心31bを通るとともに、中心軸Sに対して直交している。このような構成によれば、X線撮影等による術後のソケット2の位置確認をより正確に行うことが可能となる。
本実施形態では、一対の縦溝33,33はいずれも、図2(a)に示すように、直径d2よりも大きな溝幅W3を有する幅広溝333をさらに有している。溝幅W3は、2.0〜5.0mm程度に設定するのが好ましい。本実施形態の幅広溝333は、上述の断面視において、略円弧状である。そして、外方縦溝331および内方縦溝332はいずれも、幅広溝333を介して断続的に位置している。具体的には、外方縦溝331および内方縦溝332はいずれも、縦溝33のうち頂部31aの周辺に位置している。このような構成によれば、縦ワイヤー42の取り付けを簡単に行うことができる。
一対の縦溝33,33はいずれも、図2(b)に示すように、横溝32よりも頂部31a側に位置している係止部334をさらに有している。係止部334は、図3に示すように、スリット334aおよび端部334bを有している。これにより、縦ワイヤー42の端部42aを端部334bに当接させて縦ワイヤー42の端部42aを縦溝33内に係止することが可能となる。
外周面31は、図2に示すように、少なくとも1つのセメントアンカリング用の溝36をさらに有している。本実施形態の外周面31は、横溝32または縦溝33に対して並行に位置している複数の溝36、および縦溝33に直交している複数の溝36を有している。各溝36は、上述の断面視において、略円弧状である。このような構成によれば、骨セメントを溝36内に流入させて、ソケット2を臼蓋101に強固に固定することができる。
上述した構成を有するソケット2は、例えば切削加工等によって本体部3を形成するとともに、ワイヤーを所定の長さに切断して横ワイヤー41および縦ワイヤー42を得、これら横ワイヤー41および縦ワイヤー42を、横溝32および縦溝33に収容することによって組み立てることができる。横ワイヤー41および縦ワイヤー42は、それらの取り付けを簡単にする上で、予め収容される溝に対応する形状に整形、すなわち横ワイヤー41は略円形状に、縦ワイヤー42は略円弧状にそれぞれ癖付けしておくのが好ましい。
組み立てられたソケット2は、ガス滅菌される。ガス滅菌について、ガスプラズマ滅菌を例にとって説明すると、まず、滅菌包装バックしたソケット2をガスプラズマ滅菌装置に静置する。次に、装置内を減圧状態にした後、過酸化水素を注入して高周波エネルギーを照射し、過酸化水素の低温プラズマ状態にする。これにより、ヒドロキシラジカルおよび紫外線を発生させ、微生物を死滅させる。その後、装置内に清浄な空気を導入し、過酸化水素を水と酸素に分解すればよい。
一方、図1に示すように、上述のソケット2とともに人工股関節1を構成しているステム5は、湾曲した略棒状の形状を有しており、その構成材料としては、例えばチタン合金、コバルト−クロム合金等が挙げられる。ステム5は、ステムネック部である一端5aが人工骨頭6に形成されている凹部61に挿入されて人工骨頭6に嵌合され、他端5bが大腿骨102に挿入固定されている。他端5bは、骨セメントを用いて大腿骨102に固定されていてもよいし、他端5bの表面を粗面化し、粗面化された他端5bの表面と骨組織との結合力によって大腿骨102に固定されていてもよい。人工骨頭6の構成材料としては、例えばコバルト−クロム合金等の金属、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス等が挙げられる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることができるのは言うまでもない。例えば、上述の実施形態では、外方横溝321および内方横溝322はいずれも、交線部35に沿って連続しているが、これに代えて、縦溝33における幅広溝333に相当する溝を介して断続的に位置するようにしてもよい。この構成によれば、横ワイヤー41の取り付けを簡単に行うことができる。
また、上述の実施形態では、図3に示すように、外方縦溝331内への縦ワイヤー42の挿入を簡単にする上で、外方縦溝331の一端部331aは、外周面31に位置して開口しているが、これに代えて、一端部331aが外周面31近傍の本体部3の内部に位置するようにしてもよい。この構成によれば、一端部331aが外周面31に開口していないので、縦ワイヤー42の脱落をより抑制することができる。
また、上述の実施形態では、外周面31は、横溝32および一対の縦溝33,33を各々1つ有しているが、これに代えて、横溝32および一対の縦溝33,33を複数有していてもよい。この構成によれば、X線撮影等による術後のソケット2の位置確認をより正確に行うことが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
上述の実施形態に係るソケット2について、輸送試験、模擬手術試験およびガス滅菌性を評価した。評価に用いたソケット2の構成、各試験方法およびその結果を、以下に示す。
<ソケット2の構成>
ポリエチレン樹脂製の本体部3と、チタン製のワイヤー4と、を備えるソケット2を用いた。このソケット2の具体的な形状は、以下の通りである。
横溝32
溝幅W1:0.8mm
直径D1:1.1mm
長さL1:0.42mm
溝深さ:1.35mm
備考:溝深さ0.8mmに内方横溝322の中心が位置している。
横ワイヤー41
直径d1:0.8mm
縦溝33
溝幅W2:0.8mm
溝幅W3:3.0mm
直径D2:1.1mm
長さL2:0.42mm
溝深さ:1.35mm
備考:溝深さ0.8mmに内方縦溝332の中心が位置している。
縦ワイヤー42
直径d2:0.8mm
セメントアンカリング用の溝36
溝幅:3.0mm
<輸送試験>
輸送試験として、振動規格試験および自由落下試験を行った。振動規格試験は、JIS Z 0232に準拠して行った。自由落下試験は、ソケット2を所定の緩衝材で包むとともに、紙製の箱内に収納して梱包した後、2mの高さから自由落下することにより行った。その結果、振動規格試験および自由落下試験のいずれにおいても、ワイヤー4は本体部3から脱落しなかった。
<模擬手術試験>
模擬手術試験は、臼蓋模擬骨を用いた模擬手術により行った。その結果、模擬手術中の操作時等において、ワイヤー4は本体部3から脱落しなかった。
<ガス滅菌性>
まず、ワイヤー4が外周面31に巻かれている状態のソケット2において、ワイヤー4に芽胞菌を塗布した。次に、このソケット2を、ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)製のガスプラズマ滅菌装置「ステラッド200GMP滅菌システム」を用いてガスプラズマ滅菌した。そして、滅菌後のソケット2からワイヤー4を取り外し、取り外したワイヤー4を培地の中で14日間培養した。その結果、無菌であったことから、滅菌後のソケット2のワイヤー4は、滅菌されていることが確認された。
1 人工股関節
2 人工股関節用ソケット
3 本体部
31 外周面
31a 頂部
32 横溝
321 外方横溝
322 内方横溝
33 縦溝
331 外方縦溝
332 内方縦溝
34 底面
341 凹部
342 テーパ面
35 交線部
4 ワイヤー
41 横ワイヤー
42 縦ワイヤー
5 ステム
6 人工骨頭
100 寛骨
101 臼蓋
102 大腿骨

Claims (11)

  1. 略半球状の外周面および前記外周面に接続している底面を有する合成樹脂製の本体部と、
    金属製のワイヤーと、を備え、ガス滅菌される人工股関節用ソケットであって、
    前記外周面は、
    頂部と、
    前記底面側に位置しているとともに、前記外周面と前記底面との交線部に沿って延びている横溝と、
    前記頂部から前記横溝側に向かって延びているとともに、前記頂部および前記底面の中央部の間を貫通する中心軸に対して互いに180°回転対称である一対の縦溝と、を有し、
    前記横溝は、
    一端部が前記外周面側に位置している外方横溝と、
    前記外方横溝よりも内方側に位置しているとともに、前記外方横溝の他端部に接続している内方横溝と、を有し、
    前記一対の縦溝はいずれも、
    一端部が前記外周面側に位置している外方縦溝と、
    前記外方縦溝よりも内方側に位置しているとともに、前記外方縦溝の他端部に接続している内方縦溝と、を有し、
    前記中心軸に平行な断面視において、
    前記内方横溝は、前記外方横溝の溝幅W1よりも大きな直径D1を有する略円形状であるとともに、
    前記内方縦溝は、前記外方縦溝の溝幅W2よりも大きな直径D2を有する略円形状であり、
    前記ワイヤーは、
    前記溝幅W1と同じか、または前記溝幅W1よりも大きく、かつ前記直径D1よりも小さな直径d1を有する横ワイヤーと、
    前記溝幅W2と同じか、または前記溝幅W2よりも大きく、かつ前記直径D2よりも小さな直径d2を有する縦ワイヤーと、を有する、人工股関節用ソケット。
  2. 前記横ワイヤーが、前記内方横溝内に隙間をもって収容されているとともに、
    前記縦ワイヤーが、前記内方縦溝内に隙間をもって収容されている、請求項1に記載の人工股関節用ソケット。
  3. 前記一対の縦溝はいずれも、前記直径d2よりも大きな溝幅W3を有する幅広溝をさらに有し、
    前記外方縦溝および前記内方縦溝はいずれも、前記幅広溝を介して断続的に位置している、請求項1または2に記載の人工股関節用ソケット。
  4. 前記外方縦溝および前記内方縦溝はいずれも、前記頂部の周辺に位置している、請求項3に記載の人工股関節用ソケット。
  5. 前記一対の縦溝はいずれも、前記横溝よりも前記頂部側に位置している係止部をさらに有する、請求項1〜4のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  6. 前記断面視において、
    前記溝幅W1は、前記直径d1の0.6〜1.0倍であるとともに、
    前記溝幅W2は、前記直径d2の0.6〜1.0倍である、請求項1〜5のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  7. 前記断面視において、
    前記直径D1は、前記直径d1の1.2〜2.0倍であるとともに、
    前記直径D2は、前記直径d2の1.2〜2.0倍である、請求項1〜6のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  8. 前記断面視において、
    前記外方横溝は、前記一端部から前記他端部までの長さL1が0.2〜0.5mmであるとともに、
    前記外方縦溝は、前記一端部から前記他端部までの長さL2が0.2〜0.5mmである、請求項1〜7のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  9. 前記外周面は、少なくとも1つのセメントアンカリング用溝をさらに有する、請求項1〜8のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  10. 前記ガス滅菌が、ガスプラズマ滅菌である、請求項1〜9のいずれかに記載の人工股関節用ソケット。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の人工股関節用ソケットと、
    大腿骨に固定されるステムと、
    前記ステムのステムネック部に嵌合され、かつ前記底面の中央部に位置している略半球状の凹部に摺動可能に収容される人工骨頭と、を備える、人工股関節。
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