JP2013158152A - 漏れ電流抑制回路 - Google Patents

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Abstract


【課題】大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する漏れ電流抑制回路を提供する。
【解決手段】第1スイッチング素子対22a、22bが中間コンデンサ21bに並列に接続した第1アーム20と、第2スイッチング素子対25a、25bが中間コンデンサ24bに並列に接続した第2アーム23と、インバータ2の前段又は後段に直列に接続し、主巻線26Aと、第1スイッチング素子対22a、22bの接続点と第2スイッチング素子対25a、25bの接続点とに接続した補助巻線26bとを備えたコモンモードトランス26と、を備え、第1アーム20と第2アーム23とはインバータ装置の直流ラインに接続し、中間コンデンサ21bの電圧と、中間コンデンサ24bの電圧との比は2対1であり、主巻線26Aの巻数と補助巻線26Bの巻数との比はインバータ2の直流電圧と、中間コンデンサ21bの電圧の3倍との比である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、漏れ電流抑制回路に関する。
インバータに代表される電力変換装置は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により電力変換を行っている。モータを駆動する三相PWMインバータを例にとると、出力しようとする電圧の指令値と三角波などのキャリアとを比較し、比較結果に基づき各相の半導体素子をスイッチングさせる。このとき、その原理上、三相のUVW相出力電圧の平均値を示すコモンモード電圧はゼロにはならず、キャリアに同期して大きな電圧が発生する。このコモンモード電圧は、モータの浮遊容量などを介してアースへと流れる漏れ電流(高周波ノイズ)の原因となる。漏れ電流は他の機器に障害をもたらすなどの問題となるため、漏れ電流対策は必須となっている。その有効な対策としてコイルやコンデンサなどの受動素子で構成されるフィルタ回路を設けることがある。
従来、漏れ電流対策を施した電力変換装置では、三相交流電源からコンバータまでの入力ライン上に、コモンモードチョークコイルなど高周波の漏れ電流に対して高インピーダンスとなるインダクタンス素子を挿入する。
コンバータは三相電力を直流電力に変換し、この直流電圧は平滑コンデンサにて平滑される。平滑コンデンサは、コンバータとインバータとの主回路配線の線間に接続されている。インバータは平滑された直流電圧を、所望の大きさ及び周波数の三相交流電圧に変換しモータに供給する。
更に、インダクタンス素子とコモンモード電圧の発生源であるインバータのスイッチング素子とを含めたループ内に、コンデンサ及びコモンモード電流抽出回路などの低インピーダンス素子で構成される漏れ電流のバイパス回路が設けられる。コモンモード電流抽出回路は、コンデンサと単相リアクトルとの3つの対を含む。
フィルタ回路は、例えばコモンモードチョークコイルが高インピーダンス特性となって漏れ電流となるコモンモード電流の流れを抑えると共に、それでも抑え切れない漏れ電流は、コンデンサ、コモンモード電流抽出回路で形成されたバイパス回路を流れる。そのため、このような回路構成は漏れ電流の抑制には非常に有効であり、更に他の類似フィルタ回路も提案されている。
特許第4351916号公報 特許第3596694号公報
しかし、上記のフィルタ回路では、コモンモード電流抽出回路に3つの単相リアクトルが含まれるなど、バイパス回路が大きくなり、これがフィルタ回路全体の大型化につながっている。
そこで本発明の実施形態は、大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する漏れ電流抑制回路を提供することを目的とする。
実施形態によれば、直流電圧を出力するコンバータと、複数のスイッチング素子を有し前記コンバータから出力された直流電圧を前記複数のスイッチング素子をスイッチングして交流電圧に変換するインバータと、を含むインバータ装置に用いる漏れ電流抑制回路であって、直列接続した2つのスイッチング素子を含む第1スイッチング素子対と、直列接続した複数のコンデンサを含む第1コンデンサ組とを備え、前記第1スイッチング素子対が前記複数のコンデンサの中間コンデンサに並列に接続した第1アームと、直列接続した2つのスイッチング素子を含む第2スイッチング素子対と、直列接続した複数のコンデンサを含む第2コンデンサ組とを備え、前記第2スイッチング素子対が前記複数のコンデンサの中間コンデンサに並列に接続した第2アームと、前記インバータの前段あるいは後段において直列に接続し、各相の配線と接続した主巻線と、前記第1スイッチング素子対の接続点と前記第2スイッチング素子対の接続点とに接続した補助巻線と、前記主巻線と前記補助巻線とが巻きつけられたコアとを備えたコモンモードトランスと、を備え、前記第1アームと前記第2アームとは前記インバータ装置の直流ラインに接続し、前記第1コンデンサ組の中間コンデンサの電圧と、前記第2コンデンサ組の中間コンデンサの電圧との比は2対1であり、前記コモンモードトランスの主巻線の巻数と補助巻線の巻数との比は前記インバータの直流電圧と、前記第1コンデンサ組の中間コンデンサの電圧の3倍との比であることを特徴とする漏れ電流抑制回路が提供される。
図1は、第1実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路の構成の一例を概略的に示す図である。 図2は、第2実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路の構成の一例を概略的に示す図である。 図3は、第2実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路における第1および第2アームのスイッチング状態を示す図である。 図4は、第3実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路の構成の一例を概略的に示す図である。 図5は、第3実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路における第1および第2アームのスイッチング状態を示す図である。 図6は、第4実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路の構成の一例を概略的に示す図である。
以下、実施形態の漏れ電流抑制回路について、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の電力変換装置における漏れ電流抑制回路の一構成例を概略的に示す図である。本実施形態の漏れ電流抑制回路は、直流電力を出力するコンバータと、複数のスイッチング素子を有しコンバータから出力された直流電力を複数のスイッチング素子を切替て交流電力に変換するインバータと、を含むインバータ装置に用いる漏れ電流抑制回路である。
本実施形態の電力変換装置は、コンバータ1と、インバータ2と、平滑コンデンサ3と第1アーム20と第2アーム23と、コモンモードトランス26と、コントローラ30と、を備えている。
コンバータ1は、コモンモードトランス26を介して電源5に接続されている。コンバータ1は電源5から供給される三相電力を直流電力に変換する。コンバータ1から出力された直流電圧は平滑コンデンサ3にて平滑される。
平滑コンデンサ3は、コンバータ1とインバータ2との間に接続された直流電力ラインに接続されている。
インバータ2は、平滑コンデンサ3により平滑された直流電圧を、所望の大きさ及び周波数の三相交流電圧に変換して出力する。すなわち、インバータ2の出力各相は2つのスイッチング素子を含み、U、V、Wの三相を構成する。本実施形態では、インバータ2には負荷としてモータ4が接続され、インバータ2から出力された三相交流電圧はモータ4へ供給される。
第1アーム20は、インバータ2の直流電力ラインに接続している。第1アーム20は、直列接続した3つのコンデンサ(第1コンデンサ組)21a、21b、21cと、真ん中のコンデンサ(中間コンデンサ)21bに並列接続するとともに互いに直列接続した2つのスイッチング素子(第1スイッチング素子対)22a、22bを備えている。スイッチング素子22a、22bは、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等を採用することができる。
第2アーム23は、直列接続した3つのコンデンサ(第2コンデンサ組)24a、24b、24cの真ん中のコンデンサ(中間コンデンサ)24bに、直列接続した2つのスイッチング素子(第2スイッチング素子対)25a、25bを並列接続した構成となっている。スイッチング素子25a、25bは、例えばMOSFETやIGBT等を採用することができる。
コントローラ30は、インバータ2のスイッチング状態に基づいて、第1アーム20のスイッチング素子22a、22b、と第2アーム23のスイッチング素子25a、25bのスイッチングを切替える。なお、コントローラ30は漏れ電流抑制回路内に含まれるものであっても良く、インバータ装置内に含まれるものであっても良い。
本実施形態では、第1アーム20と第2アーム23との各コンデンサの容量は、21aと21c及び24aと24cをそれぞれ同じに選択する。また、インバータ直流部の中間電位を基準として、コンデンサ21bの両端の電位を+E1/2と−E1/2、コンデンサ24bの両端の電位を+E2/2と−E2/2とした場合、
E1=2×E2…(1)
の関係を満たすように、各コンデンサの容量を選択する。
コモンモードトランス26は、電源5から延びる各相配線と接続した主巻線26Aと、漏れ電流抑制回路と接続した補助巻線26Bと、主巻線26Aと補助巻線26Bとが巻きつけられたコアと、を備えている。本実施形態では主巻線26Aと補助巻線26Bとがコアに巻きつけられる方向は同じである。
コモンモードトランス26の補助巻線26Bは、第1アーム20のスイッチング素子22aとスイッチング素子22bの接続点、及び、第2アーム23のスイッチング素子25aとスイッチング素子25bの接続点とに接続する。このコモンモードトランス26の主巻線26Aの巻数N1と補助巻線26Bの巻数N2との比率は、コンバータ1とインバータ2の直流ラインの正極側電位と負極側電位がそれぞれ+E/2と、−E/2とである場合、下記の条件を満たすように選択する。
N1:N2=E:3/2×E1…(2)
漏れ電流の発生源となるインバータ2のコモンモード電圧は、出力の3つの相の平均で表され、各相のスイッチングパターンによって、+E/2、+E/6、−E/6、−E/2の4つの電圧レベルをとりうる。
一方、2つのアーム20、23は、上下どちらの素子を導通させるかによって第1アーム20からは、+E1/2と−E1/2、第2アーム23からは+E1/4と−E1/4のいずれかの電圧が出力されるため、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには、+3E1/4、+E1/4、−E1/4、−3E1/4の4つの電圧レベルを作ることができる。
コモンモードトランス26の主巻線26Aと補助巻線26Bとの巻数が(2)式の比率であれば、インバータ2のコモンモード電圧と同じ電圧がコモンモードトランス26を介して印加できる。このため、コモンモード電圧を打ち消すことが可能となり、漏れ電流を抑制することができる。
上記のように、本実施形態の電力変換装置では、スイッチング素子とコンデンサとにより漏れ電流抑制回路を構成することができ、大型のフィルタ回路を設ける必要がなくなる。したがって、本実施形態によれば、大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する漏れ電流抑制回路を提供することができる。
なお、ここでは電源5とコンバータ1との間にコモンモードトランス26を設けた回路構成を示しているが、例えばコンバータ1とインバータ2との間の直流ライン、あるいは、インバータ2の出力側の電源ラインにコモンモードトランス26を設けた場合も同様の効果が得られる。
次に、第2実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において上述の第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図2は、本実施形態の電力変換装置における漏れ電流抑制回路の一構成例を概略的に示す図である。
第1アーム20は、互いに直列な2つのスイッチング素子22a、22bを有し、これらのスイッチング素子22a、22bが直接インバータ2の直流部に接続されている。
また、第2アーム23の3つのコンデンサ24a、24b、24cの容量の比率は、2:1:2である。この場合、第1アーム20と第2アーム23とで出力されるコモンモードトランス26の補助巻線26Bの電圧は、+3E/4、+1E/4、−1E/4、−3E/4の4つのレベルとなり、主巻線26Aの巻数と補助巻線26Bの巻数との比を2:3とすることで、第1実施形態の電力変換装置と同様に、インバータ2のコモンモード電圧を打ち消すことが可能となる。
図3は、図1および図2に示す電力変換装置において、コモンモードトランス26の主巻線26Aの電圧をV1、補助巻線26Bの電圧をV2とした場合の第1アーム20および第2アーム23のスイッチング素子の接続状態の一例を示す図である。
なお、以下の説明において、インバータの各相における上素子とはインバータ2の直流電圧電力ラインの正極側とモータ4との接続を切替えるスイッチング素子であり、インバータの各相における下素子とはインバータ2の直流電圧ラインの負極側とモータ4との接続を切替えるスイッチング素子である。
また、以下の説明において、第1アーム20の上素子とはインバータ2の直流電圧ラインの正極側に接続されたスイッチング素子22aであって、第1アーム20の下素子とは、インバータ2の直流電圧ラインの負極側に接続されたスイッチング素子22bである。第2アーム23の上素子とはインバータ2の直流電圧ラインの正極側に接続されたスイッチング素子25aであって、第2アーム23の下素子とはインバータ2の直流電圧ラインの負極側に接続されたスイッチング素子25bである。
インバータ2の3つの相で全て上素子が導通する場合、インバータ2のコモンモード電圧は+E/2である。このとき、第1アーム20の上素子22aと第2アーム23の下素子25bとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには+3E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aにはコモンモード電圧と同じ+E/2の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを同じとすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
同様に、インバータ2の三相のうち、二相が上素子、一相が下素子で導通する場合、+E/6のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の上素子22aと第2アーム23の上素子25aを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには+E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aにはコモンモード電圧と同じ+E/6の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを同じにすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
インバータの三相のうち、一相が上素子、二相が下素子で導通する場合、−E/6のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の下素子22bと第2アーム23の下素子25bとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには−E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aには−E/6の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを同じにすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
インバータの三相の全てで、下素子が導通する場合、−E/2のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の下素子22bと第2アーム23の上素子25aとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには−3E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aには−E/2の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを同じにすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
このように、インバータ2のスイッチング状態に合わせて、第1アーム20および第2アーム23のスイッチングを切替えることで、コモンモード電圧は打ち消すことができ、漏れ電流が大幅に低減される。
上記のように、本実施形態の電力変換装置では、スイッチング素子とコンデンサとにより漏れ電流抑制回路を構成することができ、大型のフィルタ回路を設ける必要がなくなる。また、第1実施形態よりも部品点数を少なくすることができるため、より小型化が可能であると共に製造コストを低く抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する漏れ電流抑制回路を提供することができる。
次に、第3実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路について図面を参照して説明する。
図4は、本実施形態の電力変換装置における漏れ電流抑制回路の一構成例を概略的に示す図である。本実施形態の漏れ電流抑制回路は、コモンモードトランス26の構成が上記第2実施形態の漏れ電流抑制回路と異なっている。
本実施形態では、コモンモードトランス26の主巻線26Aの巻線方向と補助巻線26Bの巻線方向とが互いに逆向きである。なお、図4では、第2実施形態の電力変換装置においてコモンモードトランス26の巻線方向を入れ替えた構成を表しているが、第1実施形態の電力変換装置においてコモンモードトランス26の巻線方向を入れ替えても同様である。
図5は、図4に示す電力変換装置において、コモンモードトランス26の主巻線26Aの電圧をV1、補助巻線26Bの電圧をV2とした場合の第1アーム20および第2アーム23のスイッチング素子の接続状態の一例を示す図である。
インバータ2の3つの相で全て上素子が導通する場合、インバータ2のコモンモード電圧は+E/2である。このとき、第1アーム20の下素子22bと第2アーム23の上素子25aとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには−3E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aにはコモンモード電圧と同じ+E/2の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとの向きを逆方向とすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
同様に、インバータ2の三相のうち、二相が上素子、一相が下素子で導通する場合、+E/6のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の下素子22bと第2アーム23の下素子25bを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには−E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aにはコモンモード電圧と同じ+E/6の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを逆方向にすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
インバータ2の三相のうち、一相が上素子、二相が下素子で導通する場合、−E/6のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の上素子22aと第2アーム23の上素子25aとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには+E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aには−E/6の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを逆方向にすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
インバータ2の三相の全てで、下素子が導通する場合、−E/2のコモンモード電圧が発生する。このとき、第1アーム20の上素子22aと第2アーム23の下素子25bとを導通させると、コモンモードトランス26の補助巻線26Bには+3E/4の電圧V2がかかるため、巻数比2:3に応じてコモンモードトランス26の主巻線26Aには−E/2の電圧V1がかかり、主巻線26Aと補助巻線26Bとをコアに巻きつける向きを逆方向にすることで、コモンモード電圧が打ち消される。
このように、インバータ2のスイッチング状態に合わせて、第1アーム20および第2アーム23のスイッチングを切替えることで、コモンモード電圧は打ち消すことができ、漏れ電流が大幅に低減される。
上記のように、本実施形態によれば、上述の第1実施形態および第2実施形態と同様に、大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する電力変換装置を提供することができる。
次に、第4実施形態の電力変換装置の漏れ電流抑制回路について図面を参照して説明する。
図6は、本実施形態の電力変換装置における漏れ電流抑制回路の一構成例を概略的に示す図である。本実施形態の電力変換装置は、コモンモードトランス26の前段にコモンモードチョークコイルが接続されている点が上記第2実施形態の電力変換装置と異なっている。
本実施形態の電力変換装置では、第1アーム20と第2アーム23との構成およびコモンモードトランス26の主巻線26Aと補助巻線26Bの向きも上述の第2実施形態と同じであるため、図3に示すようにインバータ2のスイッチングに合わせて、第1アーム20および第2アーム23のスイッチングを切替えることで、発生するコモンモード電圧を打ち消すことが可能であり、漏れ電流の低減を実現する。
また、本実施形態の電力変換装置では電源ラインにコモンモードチョークコイル27が接続された回路となっている。インバータ2の各相が上素子あるいは下素子のどちらかが導通している状態では、第2実施形態および第3実施形態で示したように第1アーム20と第2アーム23とのスイッチングを切替えることで、インバータ2のコモンモード電圧を打ち消すことができる。
しかしながら、インバータ2のいずれかの相において、導通させる素子を上素子と下素子とで切り換える、いわゆるデッドタイムの期間においては、その相の電圧は一意に定まらないため、コモンモードトランス26を介して正確にコモンモード電圧を打ち消すことができず、わずかにコモンモード電流が流れる。コモンモードチョークコイル27はこのコモンモード電流に対して大きなインピーダンスとして作用するため、第1アーム20と第2アーム23のスイッチングの切替えによって抑えきれない漏れ電流を低減することが可能となる。
上記のように、本実施形態によれば、上述の第1実施形態乃至第3実施形態と同様に、大型化することなく漏れ電流を効果的に抑制する電力変換装置の漏れ電流抑制回路を提供することができるとともに、第1アーム20と第2アーム23のスイッチング切替えによって抑えきれない漏れ電流を低減することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…コンバータ、2…インバータ、3…平滑コンデンサ、20…第1アーム、21a、21b、21c…コンデンサ、22a…スイッチング素子(上素子)、22b…スイッチング素子(下素子)、23…第2アーム、24a、24b、24c…コンデンサ、25a…スイッチング素子(上素子)、25b…スイッチング素子(下素子)、26…コモンモードトランス、26A…主巻線、26B…補助巻線、27…コモンモードチョークコイル。

Claims (5)

  1. 直流電圧を出力するコンバータと、複数のスイッチング素子を有し前記コンバータから出力された直流電圧を前記複数のスイッチング素子をスイッチングして交流電圧に変換するインバータと、を含むインバータ装置に用いる漏れ電流抑制回路であって、
    直列接続した2つのスイッチング素子を含む第1スイッチング素子対と、直列接続した複数のコンデンサを含む第1コンデンサ組とを備え、前記第1スイッチング素子対が前記複数のコンデンサの中間コンデンサに並列に接続した第1アームと、
    直列接続した2つのスイッチング素子を含む第2スイッチング素子対と、直列接続した複数のコンデンサを含む第2コンデンサ組とを備え、前記第2スイッチング素子対が前記複数のコンデンサの中間コンデンサに並列に接続した第2アームと、
    前記インバータの前段あるいは後段において直列に接続し、各相の配線と接続した主巻線と、前記第1スイッチング素子対の接続点と前記第2スイッチング素子対の接続点とに接続した補助巻線と、を備えたコモンモードトランスと、を備え、
    前記第1アームと前記第2アームとは前記インバータ装置の直流ラインに接続し、
    前記第1コンデンサ組の中間コンデンサの電圧と、前記第2コンデンサ組の中間コンデンサの電圧との比は2対1であり、
    前記コモンモードトランスの前記主巻線の巻数と前記補助巻線の巻数との比は前記インバータの直流電圧と、前記第1コンデンサ組の中間コンデンサの電圧の3倍との比であることを特徴とする漏れ電流抑制回路。
  2. 直流電圧を出力するコンバータと、複数のスイッチング素子を有し前記コンバータから出力された直流電圧を前記複数のスイッチング素子をスイッチングして交流電圧に変換するインバータと、を含むインバータ装置に用いる漏れ電流抑制回路であって、
    直列接続した2つのスイッチング素子を含む第1スイッチング素子対を備えた第1アームと、
    直列接続した2つのスイッチング素子を含む第2スイッチング素子対と、直列接続した3つのコンデンサを含む第2コンデンサ組とを備え、前記第2スイッチング素子対が前記3つのコンデンサの中間コンデンサに並列に接続した第2アームと、
    前記インバータの前段あるいは後段において直列に接続し、各相の配線と接続した主巻線と、前記第1スイッチング素子対の接続点と前記第2スイッチング素子対の接続点とに接続した補助巻線と、を備えたコモンモードトランスと、を備え、
    前記第1アームと前記第2アームとは前記インバータ装置の直流ラインに接続し、
    前記中間コンデンサと他の2つのコンデンサ各々との容量の比率は1対2であり、
    前記コモンモードトランスの前記主巻線の巻数と前記補助巻線の巻数との比は2対3であることを特徴とする漏れ電流抑制回路。
  3. 前記インバータが出力各相に、正極側に接続される第1スイッチング素子と負極側に接続される第2スイッチング素子を有する三相出力インバータであって、
    出力三相の全ての第1スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの正極側のスイッチング素子と前記第2アームの負極側のスイッチング素子とが導通し、
    前記インバータ装置の出力三相のうちの二つは第1スイッチング素子、一つは第2スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの正極側のスイッチング素子と前記第2のアームの正極側のスイッチング素子とが導通し、
    前記インバータ装置の出力三相のうちの一つは第1スイッチング素子、二つは第2スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの負極側のスイッチング素子と前記第2アームの負極側のスイッチング素子が導通し、
    前記インバータ装置の出力三相の全てで第2スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの負極側のスイッチング素子と前記第2アームの正極側のスイッチング素子とが導通し、
    前記主巻線と前記補助巻線とは同じ方向に巻きつけられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の漏れ電流抑制回路。
  4. 前記インバータが出力各相に、正極側に接続される第1スイッチング素子と負極側に接続される第2スイッチング素子を有する三相出力インバータであって、
    出力三相の全ての第1スイッチング素子が導通する場合、前記第1のアームの負極側のスイッチング素子と前記第2のアームの正極側のスイッチング素子とが導通し、
    出力三相のうちの二つは第1スイッチング素子、一つは第2スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの負極側のスイッチング素子と前記第2のアームの負極側のスイッチング素子が導通し、
    出力三相のうちの一つは第1スイッチング素子、二つは第2スイッチング素子が導通する場合は、前記第1アームの正極側のスイッチング素子と前記第2アームの正極側のスイッチング素子とが導通し、
    出力三相の全てで第2スイッチング素子が導通する場合、前記第1アームの正極側のスイッチング素子と前記第2アームの負極側のスイッチング素子が導通し、
    前記主巻線と前記補助巻線とは互いに逆向きに巻きつけられる請求項1または2に記載の漏れ電流抑制回路。
  5. 前記インバータ装置の電源ラインにコモンモードチョークコイルが配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の漏れ電流抑制回路。
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