JP2013158064A - 交流直流電力変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡易な回路構成により小型化を図ることが可能であり、かつより良好なエネルギ効率でACをDCに変換することが可能な交流直流電力変換器を提供することである。
【解決手段】交流直流電力変換器は、三相整流器、インバータ、高周波トランス、スナバ回路及び負荷側整流器を備える。三相整流器は、正弦波の三相交流を入力して正電圧の高周波脈流に変換する。インバータは、前記高周波脈流を方形波の単相交流に変換する。高周波トランスは、前記単相交流の電圧を絶縁及び変換する。スナバ回路は、前記三相整流器及び前記インバータとの間に接続され、前記高周波トランスの漏れインダクタンスによるエネルギを吸収及び回生する。負荷側整流器は、前記高周波トランスにより電圧が絶縁及び変換された前記単相交流を直流に変換する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、交流直流(AC/DC: Alternating Current/Direct Current)電力変換器及び交流直流電力変換方法に関する。
従来、電動輸送機器(EV: electric vehicle)や直流配電等の直流負荷に対する電力供給のために交流直流電力変換器が用いられている。交流直流電力変換器では、安全上の理由から電気的絶縁を必要とする場合が多い。交流直流電力変換器における絶縁は、通常絶縁用の変圧器により実現される。しかしながら、変圧器の体積及び重量は、電気容量を一定とすると周波数にほぼ反比例して減少する。
そこで、交流直流電力変換器の小型化を目的としてSMR(Switched Mode Rectifier)コンバータが提案されている。SMRコンバータはAC/AC周波数変換器、高周波トランス及び整流回路を組合せることによって構成した交流直流電力変換器である。すなわち、SMRコンバータでは、絶縁のために商用トランスの代わりに高周波トランスが用いられる。これにより、SMRコンバータの小型化及び軽量化が図られている。
しかしながら、SMRコンバータのAC/AC周波数変換器を整流器及びインバータで構成すると、交流を一旦直流に変換した後、直流を交流に変換することとなる。このため、従来のSMRコンバータでは、直流回路の部分にエネルギバッファとして2〜3[mF]もの大容量の電解コンデンサが用いられる。この結果、SMRコンバータの更なる小型化、長寿命化、低コスト化及びメンテナンスの低減が困難となっている。
そこで、SMRコンバータへのマトリックスコンバータ(MC: Matrix Converter)の応用が研究されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。MCは、交流から交流へ直接変換するAC/AC周波数変換器である。但し、本来のMCは、正弦波の三相商用交流を、周波数や振幅の異なる正弦波の三相交流に変換するための回路である。これに対して、SMRコンバータのAC/AC周波数変換器では、正弦波の三相商用交流を10[kHz]程度の高周波の単相方形波交流に変換することが必要である。
そこで、MCの回路構成及び制御方法の様々な改変を伴ってSMRコンバータへのMCの適用が試みられている。このようなMCを入力側のAC/AC周波数変換器として用いたSMRコンバータでは、エネルギバッファとしての大容量の電解コンデンサが不要である。この結果、直流への変換を伴う従来のSMRコンバータに比べてSMRコンバータの小型化、長寿命化及び高効率化を図ることができる。
大熊、黒木、清水:「三相入力SMRコンバータの開発」、電気学会研究会SPC-91-55 Y. Okuma, S. Igarashi, and K. Kuroki: "Novel Three-phase SMR Converter", IEEJ Vol. 114-D, No.5, pp. 544-550 (1994-5) (大熊康浩・五十嵐征輝・黒木一男:「新方式三相SMRコンバータ」)
しかしながら、MCを用いたSMRコンバータでは、ACの周波数が直接変換される。そのため、双方向の電流制御を行うことが可能な半導体デバイスを用いることが必要である。この結果、スイッチの遮断時に生じる過渡的なスパイク状の高電圧を吸収するスナバ回路(Snubber circuit)として、双方向の遮断エネルギを吸収することが可能な交流スナバ回路が必須となる。
加えて、エネルギ効率の向上のためには、スナバ回路において吸収されたエネルギを回生するための回路が別途必要となる。このような回路は構成が非常に複雑であり、実用化の障害となっている。
そこで、本発明は、より簡易な回路構成により小型化を図ることが可能であり、かつより良好なエネルギ効率でACをDCに変換することが可能な交流直流電力変換器及び交流直流電力変換方法を提供することを目的とする。
本発明に係る交流直流電力変換器は、三相整流器、インバータ、高周波トランス、スナバ回路及び負荷側整流器を備える。三相整流器は、正弦波の三相交流を入力して正電圧の高周波脈流に変換する。インバータは、前記高周波脈流を方形波の単相交流に変換する。高周波トランスは、前記単相交流の電圧を絶縁及び変換する。スナバ回路は、前記三相整流器及び前記インバータとの間に接続され、前記高周波トランスの漏れインダクタンスによるエネルギを吸収及び回生する。負荷側整流器は、前記高周波トランスにより電圧が絶縁及び変換された前記単相交流を直流に変換する。
また、本発明に係る交流直流電力変換方法は、正弦波の三相交流を入力して正電圧の高周波脈流に変換するステップと、前記高周波脈流を方形波の単相交流に変換するステップと、高周波トランスを用いて前記単相交流の電圧を絶縁及び変換するステップと、スナバ回路を用いて前記高周波トランスの漏れインダクタンスによるエネルギを吸収及び回生するステップと、前記高周波トランスにより電圧が絶縁及び変換された前記単相交流を直流に変換するステップとを有する。
本発明に係る交流直流電力変換器及び交流直流電力変換方法によれば、より簡易な回路構成により小型化を図ることが可能であり、かつより良好なエネルギ効率でACをDCに変換することができる。
本発明の実施形態に係る交流直流電力変換器の構成を示す機能ブロック図。 図1に示す交流直流電力変換器の回路構成例を示す回路図。 図1に示すスイッチ制御系においてAC/AC周波数変換器のスイッチ制御のために生成されるゲート信号の生成方法を示すフローチャート。 図3に示すフローに従って生成されるゲート信号の一例を示す図。 図4に示すゲート信号Sg1〜Sg6, Sinvにデッドタイムを、ゲート信号Sgsnにオーバーラップタイムを、それぞれ付加して得られる各ゲート信号でスナバ回路を制御した場合におけるスナバ回路の電流及び電圧の時間変化を示す図。 図4に示すゲート信号で交流直流電力変換器1を制御した場合における主要な回路要素の電流及び電圧の時間変化を示す図。 図6に示すモード1における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図7に示すモード1における交流直流電力変換器の等価回路を示す図。 図6に示すモード2における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図6に示すモード3における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図6に示すモード4における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図6に示すモード5における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図6に示すモード6における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。。 図6に示すモード6の初期において高周波トランスの漏れインダクタンスによって流れる電流の経路を示す回路図。 図6に示すモード6において一定の時間が経過した後における電流の経路を示す回路図。 図6に示すモード7における交流直流電力変換器の動作を示す回路図。 図16に示すモード7における交流直流電力変換器の等価回路を示す図。 図6に示すモード8における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図。 図6に示すモード9における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図。
本発明の実施形態に係る交流直流電力変換器及び交流直流電力変換方法について添付図面を参照して説明する。
(構成及び機能)
図1は本発明の実施形態に係る交流直流電力変換器の構成を示す機能ブロック図である。
交流直流電力変換器(AC/DCコンバータ)1は、AC/AC周波数変換器2、高周波トランス3、負荷側整流器(負荷側AC/DCコンバータ)4及びスイッチ制御系5を備えたSMRコンバータである。AC/AC周波数変換器2の入力側は、三相商用AC電源6と接続される。AC/AC周波数変換器2の出力側は、高周波トランス3の1次側と接続され、高周波トランス3の2次側は、負荷側整流器4の入力側と接続される。負荷側整流器4の入力側は、高周波トランス3の2次側と接続され、出力側は、DC負荷7と接続される。
AC/AC周波数変換器2は、三相商用AC電源6から供給される50[Hz]又は60[Hz]の商用周波数の正弦波の三相ACを、周波数が異なる方形波の単相ACに変換する周波数変換器である。より具体的には、AC/AC周波数変換器2は、三相整流器8、インバータ9及びスナバ回路10を有する。三相整流器8の入力側は、三相商用AC電源6と接続され、出力側はインバータ9の入力側と接続される。インバータ9の入力側は、三相整流器8の出力側と接続され、出力側は、高周波トランス3の1次側と接続される。更に、三相整流器8とインバータ9との間には、DCリンク部としてスナバ回路10が接続される。
三相整流器8は、三相商用AC電源6から正弦波の三相ACを入力して直流に変換する回路である。但し、厳密には、三相整流器8において三相ACが正電圧の高周波脈流に変換される。
尚、直流とは狭義には、時間によって流れる方向(正負)及び強度が変化しない電流を指す。また、脈流とは流れる方向が一定で、強度が変化する電流を指す。但し、広義には、直流は、時間によって強度が変化しても流れる方向が変化しない電流を指す。従って、以降では、正電圧の高周波脈流についても単に直流と表記する。
インバータ9は、三相整流器8によって生成された直流を10[kHz]から100[kHz]程度の高周波かつ方形波の単相交流に変換する回路である。スナバ回路10は、高周波トランス3の漏れインダクタンス(浮遊インダクタンス)により生じるスパイク状の過電圧をエネルギとして吸収し、吸収したエネルギを回生する回路である。
スイッチ制御系5は、AC/AC周波数変換器2の三相整流器8、インバータ9及びスナバ回路10にそれぞれ備えられるスイッチのON/OFFの切換制御を行うための制御装置である。
高周波トランス3は、AC/AC周波数変換器2の三相整流器8から出力される単相交流の電圧を変換する電気的絶縁のための回路である。換言すれば、高周波トランス3は、単相交流の電圧を絶縁して負荷側整流器4に伝達し、併せて単相交流の電圧を変換する回路である。尚、図2には、高周波トランス3として1次側に集約したT型等価回路が図示されてる。
負荷側整流器4は、高周波トランス3によって電圧が絶縁及び変換された単相交流を直流に変換して出力する回路である。
図2は、図1に示す交流直流電力変換器1の回路構成例を示す回路図である。尚、図2においてスイッチ制御系5の図示は省略されている。
図2に示すように、三相整流器8として、交流リアクトル8A及び主回路8Bを備えたパルス幅変調(PWM: pulse width modulation)整流器を用いることができる。PWM整流器は、スイッチ制御系5から制御信号として出力されるPWM信号によってスイッチング制御される整流器である。
交流リアクトル8Aは、電圧Vr, Vs, Vtの三相電圧を出力する三相商用AC電源6の各相に対応する3つの巻線(インダクタ)で構成され、主回路8Bの入力側に設けられる。従って、三相整流器8は、三相商用AC電源6を電流源として動作する。
三相整流器8の主回路8Bは、図2に示すように6つの半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5,S6としてのトランジスタ及びダイオードで構成される。具体的には、並列接続されたトランジスタ及びダイオードを6組接続することによって三相整流器8の主回路8Bが構成される。三相商用AC電源6の各相に対応する交流リアクトル8Aの巻線には、それぞれ2組のトランジスタ及びダイオードが並列接続される。
そして、主回路8Bの上段アームには、3相の電圧Vr, Vs, Vtに対応する一方側の3つの半導体スイッチS1, S2, S3及びダイオードが接続され、下段アームには3相の電圧Vr, Vs, Vtに対応する他方側の3つの半導体スイッチS4, S5, S6及びダイオードが接続される。更に、各半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6及びダイオードの他端は、インバータ9と接続される。
インバータ9は、4つの半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2としてのトランジスタ及びダイオードで構成される。具体的には、並列接続されたトランジスタ及びダイオードを4組接続することによってインバータ9が構成される。インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2及びダイオードの一端は三相整流器8と接続され、他端は高周波トランス3の1次側と接続される。
スナバ回路10は、抵抗Rsn、キャパシタCsn、ダイオード及び半導体スイッチSsnとしてのトランジスタで構成される回生式のRCD単方向スナバ回路とすることができる。スナバ回路10は、三相整流器8の半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6の遮断時に生じる過渡的な高電圧を吸収する保護回路である。このため、スナバ回路10により周辺の回路素子の損傷が回避される。
このようにスナバ回路10は過渡的な高電圧を吸収することを目的としているため、スナバ回路10のキャパシタCsnは、エネルギバッファとして用いられる平滑キャパシタと比較して非常に小さい。従って、三相整流器8の半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6の切換制御によってスナバ回路10が接続されるAC/AC周波数変換器2のDCリンク部における電圧又は電流を一定期間ゼロにすることができる。このため、スナバ回路10に吸収されたエネルギを、DC負荷7側に回生することができる。この結果、インバータ9におけるスイッチング損失及びスナバ回路10における損失を低減することができる。
AC/AC周波数変換器2の半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6, Sa1, Sb1, Sa2, Sb2, Ssnとして用いられるトランジスタには、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT: Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。IGBTは、少ない電力で大きな電力の高速スイッチングを行うことが可能なトランジスタである。このため、IGBTを用いることによって、AC/AC周波数変換器2のエネルギ効率を向上させることができる。また、スナバ回路10を始めとするAC/AC周波数変換器2の回路構成を簡易にすることができる。
スイッチ制御系5は、AC/AC周波数変換器2を構成する三相整流器8、インバータ9及びスナバ回路10の半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6, Sa1, Sb1, Sa2, Sb2, Ssnを制御する回路である。
特に、スイッチ制御系5は、三相整流器8の上段アーム又は下段アームを短絡させることによって三相整流器8とインバータ9との間においてスナバ回路10が接続されるDCリンク部の電流を一定期間ゼロにする機能と、DCリンク部における電流がゼロの期間にインバータ9のスイッチングを実行する機能を有している。すなわち、スイッチ制御系5は、インバータ9のゼロ電流スイッチング(ZCS: Zero Current Switching)を行う機能を有している。
更に、スイッチ制御系5は、DCリンク部における電流がゼロの期間であり、かつインバータ9のデッドタイム期間中にスナバ回路10のスイッチングを実行する機能を有している。換言すれば、スイッチ制御系5は、スナバ回路10のスイッチングがインバータ9のデッドタイム期間中となるように、適切なインバータ9のデッドタイムを設定するように構成されている。また、スイッチ制御系5は、スナバ回路10のゼロ・ボルト・スイッチング(ZVS: Zero Volt Switching)を行う機能を有している。
一方、負荷側整流器4には、キャパシタ入力型の高周波整流回路が用いられる。具体的には、負荷側整流器4は、4つのダイオードと負荷側キャパシタClで構成される。これにより、DC負荷7側における動作が電圧源動作となる。また、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClにより、高周波トランス3の漏れインダクタンスにより生じるエネルギを吸収することができる。
負荷側整流器4の出力側に接続されるDC負荷7は、抵抗R及びインダクタLの直列接続として一般化することができる。
(動作および作用)
次に交流直流電力変換器1の動作および作用について説明する。
図3は、図1に示すスイッチ制御系5においてAC/AC周波数変換器2のスイッチ制御のために生成されるゲート信号の生成方法を示すフローチャートである。また、図4は図3に示すフローに従って生成されるゲート信号の一例を示す図である。尚、図4において横軸は時間を示す。また、図4では、デッドタイム及びオーバーラップタイムが省略されている。
まずステップS1において、スイッチ制御系5は、入力電流のPWMを実行する。図4(A)は、PWMに用いられる三相入力電流Ia, Ib, Ic及びのこぎり波(SW: sawtooth wave)を示す。スイッチ制御系5は、のこぎり波SWと入力電流Ia, Ib, Icとを比較することによって三相入力電流Ia, Ib, IcのPWMを行う。
次に、ステップS2において、スイッチ制御系5は、三相整流器8の上段アームと下段アームとの間におけるアーム短絡を防ぐために、パルス幅が変調された入力電流に1[μs]程度のデッドタイムを設定する。
これにより、図4の(B), (C)及び(D)に示すような三相整流器8の上段アームにおける各半導体スイッチS1, S2, S3を制御するためのゲート信号Sg1, Sg2, Sg3及び下段アームにおける各半導体スイッチS4, S5, S6を制御するためのゲート信号Sg4, Sg5, Sg6が生成される。下段アームにおける各半導体スイッチS4, S5, S6を制御するためのゲート信号Sg4, Sg5, Sg6は、上段アームにおける各半導体スイッチS1, S2, S3を制御するためのゲート信号Sg1, Sg2, Sg3の極性を反転させた信号となる。
このように生成されたゲート信号Sg1, Sg2, Sg3, Sg4, Sg5, Sg6は、ステップS3において、三相整流器8の各半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6に出力される。この結果、三相整流器8からは、高周波で脈動し、電流値がゼロとなる期間を有するDCが出力電流Irecとして出力される。
一方、ステップS4において、スイッチ制御系5は、パルス幅が変調された入力電流の論理演算を行うことによって三相整流器8からの出力電流Irec及びDCリンク部における電流がゼロとなる期間を示すZERO信号を生成する。すなわちZERO信号の値が1のときには三相整流器8からの出力電流Irecがゼロとなり、ZERO信号の値が0のときには三相整流器8からの出力電流Irecがゼロではなくなる。尚、ZERO信号を、値が1又は0となる2値のステップ信号とする代わりに極性が正又は負となる極性反転信号としてもよい。
具体的には、まず図4の(E)に示すような三相整流器8の上段アームにおける各半導体スイッチS1, S2, S3の短絡状態を表すUP信号がゲート信号Sg1, Sg2, Sg3の論理積演算により生成される。同様に、図4の(E)に示すような三相整流器8の下段アームにおける各半導体スイッチS4, S5, S6の短絡状態を表すDOWN信号がゲート信号Sg4, Sg5, Sg6の論理積演算により生成される。次に、UP信号とDOWN信号との論理和演算によって図4(F)に示すようなZERO信号S0を生成することができる。
次に、ステップS5において、スイッチ制御系5は、時刻tが、ZERO信号S0の値が1となる期間Δt0の1/2が経過したタイミングt0midであるか否かを判定する。そして、時刻tが、ZERO信号S0の値が1となる期間Δt0の1/2が経過したタイミングt0midであると判定された場合には、ステップS6において、スイッチ制御系5は、タイミングt0midにおいて極性が正から負に変わる極性反転信号を生成する。尚、極性反転信号の代わりに値が1から0に変わるステップ信号を生成してもよい。
次にステップS7において、スイッチ制御系5は、タイミングt0midにおいて極性が正から負に変わる極性反転信号に1[μs]程度のデッドタイムを設定する。これにより図4(G)に示すようなインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2を制御するためのゲート信号Sinvが生成される。
このように生成されたゲート信号Sinvは、ステップS8において、インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2に出力される。この場合、インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2は、DCリンク部の電流及びインバータ9への入力電流Iinvがゼロとなる期間において切換えられることとなる。このようなインバータ9のZCSによってインバータ9において生じ得るスイッチング損失を低減することができる。
一方、ステップS9において、スイッチ制御系5は、時刻tが、ZERO信号S0の値が1となる期間Δt0の1/2が経過したタイミングt0midからZERO信号S0の値が1となる期間Δt0の終了時点t0endまでの期間内であるか否かを判定する。そして、スイッチ制御系5は、ステップS10において、ステップS9の判定においてYESと判定される期間だけオン状態とする信号を生成する。
次にステップS11において、スイッチ制御系5は、ON信号の終了タイミングt0midに対して1[μs]程度のオーバーラップタイムを設定する。これにより、図4(H)に示すようなスナバ回路10における半導体スイッチSsnのゲート信号Sgsnが生成される。
このように生成されたゲート信号Sgsnは、ステップS12において、スナバ回路10の半導体スイッチSsnに出力される。この場合、インバータ9側のスイッチングに同期してスナバ回路10の半導体スイッチSsnがオン状態となる。従って、高周波トランス3の励磁電流に伴う電流がスナバ回路10のダイオードに流れる。
図5は図4に示すゲート信号Sg1〜Sg6, Sinvにデッドタイムを、ゲート信号Sgsnにオーバーラップタイムを、それぞれ付加して得られる各ゲート信号でスナバ回路10を制御した場合におけるスナバ回路10の電流及び電圧の時間変化を示す図である。
図5において横軸は時間を示す。図4を参照して説明した通り、スナバ回路10が設けられるDCリンク部の電流がゼロとなる期間、すなわちZERO信号S0の値が1となる期間Δt0の1/2が経過したタイミングt0midからデッドタイムDT1だけシフトしたタイミングでインバータ9のスイッチングが実行される。例えば、インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2をオン状態に切換えるゲート信号Sgsaの値が0から1に切換る。
一方、スナバ回路10の半導体スイッチSsnのゲート信号Sgsnは、タイミングt0midにおいて値が0から1に切換り、期間Δt0の終了時点t0endからオーバーラップタイムOT1だけシフトしたタイミングで値が1から0に切換る信号となる。
このようなゲート信号Sgsnでスナバ回路10の半導体スイッチSsnを制御すると、図5に示すような電圧Vsnがスナバ回路10の半導体スイッチSsnに印加される。そして、スナバ回路10のキャパシタCsnに入力する電流Isn_inと、キャパシタCsnから出力される電流Isn_outは、図5に示すようになる。
すなわち、インバータ9のスイッチングに同期してスナバ回路10の半導体スイッチSsnがオン状態に切換る。この時、インバータ9はデッドタイム期間であるため、スナバ回路10におけるスイッチング損失は発生しない。
続いて、スナバ回路10の半導体スイッチSsnがオフ状態に切換る。この際、三相整流器8の出力電流Irecとインバータ9への入力電流Iinvとの差に相当する電流がスナバ回路10のダイオードを流れる。このため、スナバ回路10の半導体スイッチSsnをオフ状態に切換る際にはZVSを行うことができる。これにより、スナバ回路10におけるスイッチング損失を低減することができる。
以上のようなスナバ回路10のスイッチング制御により、スナバ回路10における損失はスナバ回路10に設けられる抵抗Rsnによる損失のみとなる。
図6は図4に示すゲート信号で交流直流電力変換器1を制御した場合における主要な回路要素の電流及び電圧の時間変化を示す図である。
図6において横軸は時間を示す。図6(A)に示すようなZERO信号S0に基づくゲート信号を用いて三相整流器8、インバータ9及びスナバ回路10の各半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6, Sa1, Sb1, Sa2, Sb2, Ssnを制御すると、図6に示すような電流及び電圧の時間変化が得られる。
図6(B)は、三相整流器8の出力電流Irec及びインバータ9への入力電流Iinvを、図6(C)は、高周波トランス3の1次側電流Itr1を、図6(D)は高周波トランス3の1次側電圧Vtr1を、図6(E)はスナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsn及び負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcを、図6(F)はスナバ回路10のキャパシタCsnに入力する電流Isn_in及びキャパシタCsnから出力される電流Isn_outを、それぞれ示す。
図6に示すように、交流直流電力変換器1は9つのモードに遷移することが分かる。そこで、回路図を参照して各モードにおける交流直流電力変換器1の動作を説明する。
図7は図6に示すモード1における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。また、図8は図7に示すモード1における交流直流電力変換器1の等価回路を示す図である。
モード1は交流直流電力変換器1の初期状態であり、図7に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。具体的には、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS2, S4, S6及びインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2がオン状態とされる。
このため、モード1では三相整流器8の出力電流Irecがインバータ9への入力電流Iinvと等しくなる。また、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcよりもスナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsnが常に高い。すなわち、Vcsn > Vc が常時成立する。従って、スナバ回路10は導通しない。
この結果、負荷側整流器4のダイオードが導通し、高周波トランス3の一次側電流Itr1及び一次側電圧Vtr1はそれぞれ正の電流及び電圧として出力される。
図9は図6に示すモード2における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード2では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS4, S5, S6及びインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2がオン状態とされる。従って、三相整流器8の下段アームが短絡状態となる。このため、図9に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。
具体的には、三相整流器8において入力電流が還流する。これにより、DCリンク部における電流がゼロとなる期間が生じる。しかし、高周波トランス3の漏れインダクタンスによって高周波トランス3の一次側電流Itr1が図9の一点鎖線で示す経路を流れ、一次側電流Itr1がゼロになるまで徐々に減少する。
また、インバータ9側の全ての半導体スイッチSa1, Sa2, Sb1, Sb2が導通し,漏れインダクタンスの両端電圧は負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcにクランプされる。このため、三相整流器8のスイッチング時にスパイク状の過電圧は発生しない。
また、モード1と同様に、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcよりもスナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsnが常に高い。すなわち、Vcsn > Vc が常時成立する。従って、モード2においてもスナバ回路10は導通しない。
図10は図6に示すモード3における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード3は、モード2において高周波トランス3の一次側電流Itr1がゼロとなった状態である。従ってモード3では、モード2と同様に点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS4, S5, S6及びインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2がオン状態とされる。モード3では、図10に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。
具体的には、高周波トランス3の一次側電流Itr1がゼロになると、DCリンク部にも一次側電流Itr1が流れなくなる。一方、下段アームが短絡状態となった三相整流器8において入力電流が還流する。従って、三相整流器8の出力電流Irec及びインバータ9への入力電流Iinvがいずれもゼロとなる。この結果、DCリンク部の電流がゼロとなる期間が生じる。すなわち、モード3では、スナバ回路10は導通しない。
図11は図6に示すモード4における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード4では、三相整流器8の全ての半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6がオフ状態とされる。そして、点線で囲ったインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2がオン状態とされる。モード4は、三相整流器8においてオン状態となっている下段アームの各半導体スイッチS4, S5, S6をオフ状態に切換える一方、オフ状態となっている上段アームの各半導体スイッチS1, S2, S3をオン状態に切換えるために、一時的に全ての半導体スイッチS1, S2, S3, S4, S5, S6をオフ状態にする移行期間である。このモード4の移行期間を設けることによって、三相整流器8のアーム短絡が回避される。
モード4では、図11に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。スナバ回路10は導通する。三相整流器8からの出力電流Irecとスナバ回路10のキャパシタCsnに流入する電流Isn_inが等しくなり、高周波トランス3の一次側電圧Vtr1は、スナバ回路10のキャパシタCsnによってクランプされる。
図12は図6に示すモード5における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード5では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS1, S2, S3及びインバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2がオン状態とされる。従って、三相整流器8の上段アームが短絡状態となる。このため、図12に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。
具体的には、三相整流器8において入力電流が還流する。このため、三相整流器8の出力電流Irec及びインバータ9への入力電流Iinvがゼロとなる。これにより、DCリンク部における電流がゼロとなる期間が生じる。すなわち、モード3と同様に、モード5においても、三相整流器8が短絡状態にあるため、スナバ回路10は導通しない。
図13は図6に示すモード6における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード6では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS1, S2, S3及びスナバ回路10の半導体スイッチSsnがオン状態とされる。すなわち、モード5において生じたDCリンク部における電流及びインバータ9への入力電流Iinvがゼロの期間中に、インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2をオフ状態にするZCSを行う。これにより、インバータ9におけるスイッチング損失が低減される。
一方、スナバ回路10の半導体スイッチSsnがオン状態に切換えられる。この結果、最終的には図13に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。但し、インバータ9の各半導体スイッチSa1, Sa2をオフ状態に切換えた直後には、高周波トランス3の漏れインダクタンスによってDCリンク部及び負荷側整流器4には、微弱な電流が流れる。
図14は図6に示すモード6の初期において高周波トランス3の漏れインダクタンスによって流れる電流の経路を示す回路図である。
図14の一点鎖線で示すように、インバータ9のZCSの直後のDCリンク部には高周波トランス3による励磁電流に相当する微小な電流が流れる。同様に、図14の二点鎖線で示すように負荷側整流器4にも高周波トランス3による励磁電流に相当する微小な電流が流れる。
高周波トランス3による微小な励磁電流は、スナバ回路10のダイオードに流入する。そこで、スナバ回路10の半導体スイッチSsnがZVSによってオン状態に切換えられる。これにより、スナバ回路10における損失を低減することができる。
また、高周波トランス3の漏れインダクタンスのエネルギが負荷側に回生される。この結果、高周波トランス3の漏れインダクタンスのエネルギは、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに吸収される。
従って、モード6において一定の時間が経過すると、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClから励磁電流が供給される状態となる。
図15は図6に示すモード6において一定の時間が経過した後における電流の経路を示す回路図である。
図14に示す状態から一定の時間が経過すると、電流は図15に示す経路を流れるようになる。すなわち、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClから励磁電流が供給される状態となる。また、インバータ9の全ての半導体スイッチSa1, Sb1, Sa2, Sb2がオフ状態となっているため、スナバ回路10に流れる電流はゼロとなる。
図16は図6に示すモード7における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。また、図17は図16に示すモード7における交流直流電力変換器1の等価回路を示す図である。
モード7では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS1, S2, S3、スナバ回路10の半導体スイッチSsn及びインバータ9の各半導体スイッチSb1, Sb2がオン状態とされる。すなわち、モード6においてインバータ9の各半導体スイッチSb1, Sb2がオン状態に切換えられることによって交流直流電力変換器1がモード7に遷移する。
モード7では、図16に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。すなわち、三相整流器8の上段アームは短絡状態となっているため、全ての入力電流が還流する。従って、DCリンク部には、電流が流入しない。また、インバータ9の各半導体スイッチSb1, Sb2がオン状態に切換ることによって高周波トランス3の極性が反転する。この場合、負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcよりもスナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsnが常に高い。すなわち、Vcsn > Vc が常時成立する。
この結果、交流直流電力変換器1は、スナバ回路10のキャパシタCsnから負荷側に電力が供給される回生モードに移行する。すなわち、スナバ回路10のキャパシタCsnは、電圧源と等価になる。これにより、スナバ回路10に吸収された漏れインダクタンスのエネルギが負荷側に回生される。このため、スナバ回路10における損失を低減することができる。
図18は図6に示すモード8における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード8では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS2, S3, S4及びインバータ9の各半導体スイッチSb1, Sb2がオン状態とされる。この結果、図18に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。
モード8では、スナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsnと負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcとが等しくなる。或いは、スナバ回路10の半導体スイッチSsnをオフ状態に切換えると、スナバ回路10のキャパシタCsnを電圧源とする電力供給モードが終了する。そして、三相整流器8側からの出力電流Irecが負荷側に流れる。
しかし、モード1とは異なり、三相整流器8側からの出力電流Irecは、インバータ9への入力電流Iinvと等しくない。このため、三相整流器8側からの出力電流Irecとインバータ9への入力電流Iinvとの差分に相当する電流がスナバ回路10のダイオードDsnに流れて充電モードとなる。
また、スナバ回路10のキャパシタCsnに印加される電圧Vcsnと負荷側整流器4の負荷側キャパシタClに印加される電圧Vcとがほぼ等しい状態となる。
図19は図6に示すモード9における交流直流電力変換器1の動作を示す回路図である。
モード9では、点線で囲った三相整流器8の各半導体スイッチS2, S4, S6及びインバータ9の各半導体スイッチSb1, Sb2がオン状態とされる。この結果、図19に示すような電流が交流直流電力変換器1内を流れる。
スナバ回路10の半導体スイッチSsnをオフ状態に切換えると、三相整流器8側からの出力電流Irecが急峻に変化する。しかし、高周波トランス3の漏れインダクタンスによって高周波トランス3の一次側電流Itr1が徐々に流れる。この結果、三相整流器8側からの出力電流Irecがインバータ9への入力電流Iinvと異なる値となる。
従って、三相整流器8側からの出力電流Irecとインバータ9への入力電流Iinvとの差分に相当する電流がスナバ回路10のダイオードを通ってキャパシタCsnに流入する。すなわち、Irec = Iinv + Isn_in となる。このため、交流直流電力変換器1は、スナバ回路10への充電モードとなる。
更に十分な時間が経過すると、三相整流器8側からの出力電流Irecとインバータ9への入力電流Iinvとが等しくなる。このため、高周波トランス3の一次側電流Itr1及び一次側電圧Vtr1は、それぞれ負値の一定の電流及び電圧として出力される。これにより、交流直流電力変換器1の充電モードとなるモード9が終了し、初期状態に戻る。
尚、図2に示す回路構成を模擬したシミュレーションを行った結果、高周波トランス3の一次側に方形波の単相交流が出力されること、DC負荷7への直流電圧及び直流電流の出力、入力力率が0.99であること、入力電流の1.6kHz以下の総合歪み率が約1.5%であること、入力電流に大きな低次高調波が発生しないことなどが確認された。
つまり以上のような交流直流電力変換器1は、SMRコンバータのAC/AC周波数変換器2を三相整流器8、インバータ9及びスナバ回路10を用いて構成し、高周波トランス3の漏れインダクタンスによるエネルギを、スナバ回路10を用いて吸収及び回生するようにしたものである。
(効果)
このため、交流直流電力変換器1によれば、従来のMCを用いたSMRコンバータに比べて回路構成を簡素化することができる。例えば、MCには双方向スイッチが6つ必要となるが、交流直流電力変換器1の場合には、大電力の高速スイッチングが可能でかつ汎用性の高いIGBTを制御用に用いることができる。加えて、従来のMCを用いたSMRコンバータでは、保護回路として双方向スナバ回路が必須であるのに対して、交流直流電力変換器1では、単方向のスナバ回路を用いて回路を保護することが可能である。従って、従来のMCを用いたSMRコンバータに比べて、より安価に高効率なSMRコンバータを提供することができる。
また、AC/AC周波数変換器において、交流を一旦直流に変換した後、直流を交流に変換するBack To Back構成と呼ばれるSMRコンバータがDCリンク部にエネルギバッファとしての平滑キャパシタを備えるのに対して、交流直流電力変換器1では、DCエネルギバッファとしての電解コンデンサが不要である。従って、Back To Back構成のSMRコンバータに比べて小型化、長寿命化、メンテナンスの低減化を図ることができる。
更に、交流直流電力変換器1では、回路のスイッチング制御の工夫によってDCリンク部における電流がゼロとなる期間を作り出すことができる。このため、ZCS又はZVSによってスイッチング損失をゼロにすることができる。これによりエネルギ効率を向上させることができる。
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
1 交流直流電力変換器(AC/DCコンバータ)
2 AC/AC周波数変換器
3 高周波トランス
4 負荷側整流器(負荷側AC/DCコンバータ)
5 スイッチ制御系
6 三相商用AC電源
7 DC負荷
8 三相整流器
8A 交流リアクトル
8B 主回路
9 インバータ
10 スナバ回路

Claims (5)

  1. 正弦波の三相交流を入力して正電圧の高周波脈流に変換する三相整流器と、
    前記高周波脈流を方形波の単相交流に変換するインバータと、
    前記単相交流の電圧を絶縁及び変換する高周波トランスと、
    前記三相整流器及び前記インバータとの間に接続され、前記高周波トランスの漏れインダクタンスによるエネルギを吸収及び回生するスナバ回路と、
    前記高周波トランスにより電圧が絶縁及び変換された前記単相交流を直流に変換する負荷側整流器と、
    を備える交流直流電力変換器。
  2. 前記三相整流器と前記インバータとの間において前記スナバ回路が接続されるリンク部の電流を一定期間ゼロにして前記インバータのゼロ電流スイッチングを行うスイッチ制御系を更に備える請求項1記載の交流直流電力変換器。
  3. 前記スナバ回路のゼロ・ボルト・スイッチングを行うスイッチ制御系を更に備える請求項1又は2記載の交流直流電力変換器。
  4. 前記三相整流器と前記インバータとの間におけるリンク部に前記スナバ回路として単方向スナバ回路を接続した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の交流直流電力変換器。
  5. 正弦波の三相交流を入力して正電圧の高周波脈流に変換するステップと、
    前記高周波脈流を方形波の単相交流に変換するステップと、
    高周波トランスを用いて前記単相交流の電圧を絶縁及び変換するステップと、
    スナバ回路を用いて前記高周波トランスの漏れインダクタンスによるエネルギを吸収及び回生するステップと、
    前記高周波トランスにより電圧が絶縁及び変換された前記単相交流を直流に変換するステップと、
    を有する交流直流電力変換方法。
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