JP2013157369A - ステージ移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステージの高速移動を可能にするとともにステージの位置を高精度に制御する。
【解決手段】パターン描画装置1は、定盤11、下ステージ3、下ステージ移動機構2、上ステージ5および上ステージ移動機構4を備える。下ステージ移動機構2は、定盤11の定盤面12に平行に伸びるとともに下ステージ3に接続されて長手方向に進退する第1下シャフト211および第2下シャフト221を備える。また、上ステージ移動機構4は、下ステージ3の上面31に平行に伸びるとともに上ステージ5に接続されて長手方向に進退する第1上シャフト、第2上シャフトおよび第3上シャフトを備える。これにより、ステージ移動機構全体の重心を低くしてピッチングを防止または抑制しつつ、下ステージ3および上ステージ5の高速移動を可能とすることができる。また、移動制御における位置精度を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステージ移動装置に関する。
従来より、半導体基板や液晶表示装置等のガラス基板(以下、単に「基板」という。)に光を照射してパターンを描画する装置では、基板を保持するステージを水平面内にて回転し、また、主走査方向、および、主走査方向に垂直な副走査方向に移動する移動機構が設けられる。移動機構は、例えば、ステージの下側に配置された回転用モータ、回転用モータを下側から支持する支持台、支持台の下側に配置されたリニアガイドに沿って支持台を副走査方向に移動するリニアモータ、リニアモータを下側から支持する他の支持台、および、当該支持台の下側に配置されたリニアガイドに沿って当該支持台を主走査方向に移動する他のリニアモータを備える。
また、特許文献1では、定盤上に設置されたXY粗動ステージと、XY粗動ステージ上に設置された微動テーブルとを備えるステージ装置が開示されている。XY粗動ステージは、Y方向に伸びるエアシリンダと、当該エアシリンダのスライダに固定されたX方向に伸びるエアシリンダとを備える。微動テーブルは、X方向に伸びるエアシリンダのスライダに固定される。微動テーブルは、上下方向に伸びる4本のピエゾアクチュエータと、水平方向に伸びる2本のピエゾアクチュエータと、これら6本のピエゾアクチュエータに支持される三角テーブルとを備える。
特開2002−359170号公報
ところで、特許文献1のステージ装置では、互いに垂直な方向に伸びる2組のエアシリンダがXY粗動ステージに設けられ、さらに、6本のピエゾアクチュエータが微動テーブルに設けられる。このため、ステージ装置の部品点数が多くなり、装置の製造コストが増大してしまうとともに、各部品の振動によりステージの移動制御における位置精度の向上に限界がある。
また、特許文献1のステージ装置は、上下方向に伸びるピエゾアクチュエータが複数のエアシリンダ上に設けられる構造を有するため、三角テーブルを含む移動構造の重心が高くなる。このため、三角テーブルを高速で移動しようとするとピッチングが生じてしまい、三角テーブルの移動の高速化に限界がある。なお、当該ステージ装置では、XY粗動ステージを大きく回動する機構は設けられていないが、仮に回動構造を設けようとすると、移動構造全体の重心はより高くなる。
さらに、微動テーブルでは、6本のピエゾアクチュエータの制御が複雑であるため、制御周期(サンプリング周期)を短くすることが困難である。また、三角テーブルを支持するピエゾアクチュエータの剛性が低いため、三角テーブルの高速移動や高精度な位置制御を実現することは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ステージの高速移動を可能にするとともにステージの位置を高精度に制御することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、ステージ移動装置であって、下ステージ支持部と、前記下ステージ支持部が有する平面である下ステージ支持面上に配置される下ステージと、先端部が前記下ステージ支持面に垂直な第1下ステージ軸および第2下ステージ軸を中心としてそれぞれ、前記下ステージに対して相対的に回動可能に前記下ステージに接続されるとともに前記下ステージ支持面に平行に伸びる第1下シャフトおよび第2下シャフトと、前記下ステージ支持面に垂直な第1下支持軸を中心として回動可能に前記第1下シャフトを支持するとともに、前記第1下シャフトを長手方向に進退することにより前記第1下シャフトの支持位置から前記下ステージまでの前記第1下シャフトの長さを変更する第1下シャフト進退機構と、前記下ステージ支持面に垂直な第2下支持軸を中心として回動可能に前記第2下シャフトを支持するとともに、前記第2下シャフトを長手方向に進退することにより前記第2下シャフトの支持位置から前記下ステージまでの前記第2下シャフトの長さを変更する第2下シャフト進退機構と、前記下ステージ支持面に垂直な軸を中心とする前記下ステージの向きを決定する向き決定機構と、前記下ステージの位置および向きを指示する下ステージ位置指示値に基づいて、前記第1下シャフトの前記支持位置から前記下ステージまでの前記第1下シャフトの長さ、および、前記第2下シャフトの前記支持位置から前記下ステージまでの前記第2下シャフトの長さを求め、前記第1下シャフト進退機構、前記第2下シャフト進退機構および前記向き決定機構を制御する下ステージ移動制御部と、前記下ステージが有する平面である上ステージ支持面上に配置される上ステージと、先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第1上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第1上シャフトと、先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第2上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第2上シャフトと、先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第3上ステージ軸を中心として、または、前記第1上ステージ軸もしくは前記第2上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第3上シャフトと、前記上ステージ支持面に垂直な第1上支持軸を中心として回動可能に前記第1上シャフトを支持するとともに、前記第1上シャフトを長手方向に進退することにより前記第1上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第1上シャフトの長さを変更する第1上シャフト進退機構と、前記上ステージ支持面に垂直な第2上支持軸を中心として回動可能に前記第2上シャフトを支持するとともに、前記第2上シャフトを長手方向に進退することにより前記第2上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第2上シャフトの長さを変更する第2上シャフト進退機構と、前記上ステージ支持面に垂直な第3上支持軸を中心として回動可能に前記第3上シャフトを支持するとともに、前記第3上シャフトを長手方向に進退することにより前記第3上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第3上シャフトの長さを変更する第3上シャフト進退機構と、前記上ステージの位置および向きを指示する上ステージ位置指示値に基づいて、前記第1上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第1上シャフトの長さ、前記第2上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第2上シャフトの長さ、および、前記第3上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第3上シャフトの長さを求め、前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構を制御する上ステージ移動制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステージ移動装置であって、前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構がそれぞれ、前記第1上シャフト、前記第2上シャフトおよび前記第3上シャフトを長手方向に進退する圧電素子を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のステージ移動装置であって、前記第1上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第1上ステージ軸を中心として、前記第1上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備え、前記第2上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第2上ステージ軸を中心として、前記第2上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備え、前記第3上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第3上ステージ軸を中心として、前記第3上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備える。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のステージ移動装置であって、前記上ステージの下面から前記上ステージ支持面に向けて、または、前記上ステージ支持面から前記上ステージの前記下面に向けてガスを噴出することにより、前記上ステージを前記上ステージ支持面から浮上させる上ステージ浮上部をさらに備える。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のステージ移動装置であって、前記上ステージ浮上部が、前記上ステージの外周部において前記上ステージの前記下面および上面に対向する複数のエアパッドを備え、前記上ステージ支持面が、前記複数のエアパッドの前記上ステージの前記下面に対向する面を含み、前記複数のエアパッドから、前記上ステージの前記下面および前記上面に向けてガスが噴出されることにより、前記上ステージが前記複数のエアパッドに非接触にて支持される。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のステージ移動装置であって、前記下ステージの位置および向きを測定する下ステージ位置測定部と、前記上ステージの前記下ステージに対する相対的な位置および向きを測定する上ステージ位置測定部とをさらに備え、前記下ステージ移動制御部が、前記下ステージ位置指示値および前記下ステージ位置測定部からの出力に基づいて前記第1下シャフト進退機構、前記第2下シャフト進退機構および前記向き決定機構を制御し、前記上ステージ位置指示値が、前記上ステージの前記下ステージに対する相対的な位置および向きを指示する値であり、前記上ステージ移動制御部が、前記上ステージ位置指示値および前記上ステージ位置測定部からの出力に基づいて前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構を制御する。
本発明では、ステージの高速移動を可能にするとともにステージの位置を高精度に制御することができる。
第1の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 パターン描画装置の側面図である。 下ステージの底面図である。 第1下シャフト進退機構近傍の断面図である。 第2下シャフト進退機構近傍の断面図である。 下ステージの側面図である。 上ステージの底面図である。 上ステージおよび上ステージ移動機構の平面図である。 第1上アクチュエータの拡大図である。 制御部のブロック図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第2シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの傾きの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第2シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの傾きの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第2シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの傾きの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第2シャフトの長さの変化を示す図である。 ステージが移動する際の第1シャフトの傾きの変化を示す図である。 ステージの移動制御の流れを示す図である。 ステージの移動制御の流れを示す図である。 空間光変調器を拡大して示す図である。 光変調素子の断面を示す図である。 光変調素子の断面を示す図である。 第2の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 ステージの断面図である。 第3の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 第4の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 第1シャフト、第1シャフト進退機構および第1リニアロッドの平面図である。 第1シャフト、第1シャフト進退機構および第1リニアロッドの断面図である。 第1シャフト、第1シャフト進退機構および第1リニアロッドの断面図である。 第2シャフト、第2シャフト進退機構および第2リニアロッドの断面図である。 第2シャフト、第2シャフト進退機構および第2リニアロッドの断面図である。 第1リニアロッドの先端部近傍を拡大して示す側面図である。 第1ボールジョイントの断面図である。 第5の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 第6の実施の形態に係るパターン描画装置の平面図である。 他の第1ボールジョイントの断面図である。 第7の実施の形態に係るパターン描画装置の上ステージおよび上ステージ移動機構の平面図である。 第8の実施の形態に係るパターン描画装置の上ステージおよび上ステージ移動機構の平面図である。 エアパッドの拡大図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るパターン描画装置1の構成を示す平面図であり、図2は、パターン描画装置1の側面図である。パターン描画装置1は、半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)上の感光材料に光を利用してパターンを描画する装置である。
図1および図2に示すように、パターン描画装置1は、定盤11、下ステージ3、下ステージ移動機構2、上ステージ5、上ステージ移動機構4、ステージ位置測定部6、チャンバ14、光照射部15、および、制御部7を備える。定盤11は、下ステージ3を支持する下ステージ支持部である。下ステージ3は、定盤11が有する平面である定盤面12(すなわち、下ステージ支持面)上に配置される。下ステージ移動機構2は、下ステージ3を定盤面12に沿って移動する。
下ステージ3は、上ステージ5を支持する上ステージ支持部である。上ステージ5は、下ステージ3の上面31上に配置される。下ステージ3の上面31、すなわち、下ステージ3が有する平面である上ステージ支持面は、平面視において略矩形である。また、基板9を支持する上ステージ5の上面51は、下ステージ3の上面31に平行であり、平面視において略円形である。上ステージ移動機構4は、上ステージ5を下ステージ3の上面31に沿って移動する。パターン描画装置1では、下ステージ移動機構2により下ステージ3を大きく高速に移動させ、上ステージ移動機構4により上ステージ5を微小距離だけ高精度に移動させる。
上ステージ5および下ステージ3は、定盤11上に配置されるチャンバ14の内部に収容される。チャンバ14は、定盤11上における下ステージ3の移動範囲(図1において二点鎖線にて示す。)を覆い、チャンバ14の内部空間と外部との間の熱の移動を遮断、または、低減する。図1および図2では、図の理解を容易にするために、チャンバ14を太破線にて描き、チャンバ14の内部の構成を実線にて描く。本実施の形態では、チャンバ14はアルミニウム等の金属により形成される。
チャンバ14の内部には、光照射部15およびステージ位置測定部6も収容される。光照射部15は、下ステージ3を跨ぐフレーム(図示省略)に取り付けられる。ステージ位置測定部6は、定盤面12上における下ステージ3の位置および向きを測定する下ステージ位置測定部61と、下ステージ3に対する上ステージ5の相対的な位置および向きを測定する上ステージ位置測定部64(図8参照)とを備える。パターン描画装置1では、基板9が上ステージ5の上面51に吸着保持され、基板9の上面上に形成された感光材料の層に向けて、光照射部15により変調された光が照射される。
図3は、下ステージ3の底面図である。図3に示すように、下ステージ3の下面の4つの角部近傍には下ステージ浮上部であるガス噴出部35(いわゆる、エアパッド)が設けられ、ガス噴出部35には、図示省略のフレキシブルチューブが接続される。図2に示すパターン描画装置1では、ガス噴出部35から定盤11の定盤面12に向けてガス(本実施の形態では、圧縮空気)が噴出されることにより下ステージ3が定盤面12から浮上し、下ステージ3が定盤11と非接触の状態にて下ステージ移動機構2により移動する。ガス噴出部35に供給される圧縮空気の温度は、チャンバ14の内部空間を適温に保つように調整されている。
図1に示すように、下ステージ移動機構2は、それぞれ下ステージ3の(−Y)側に配置される第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22、および、下シャフト回動機構23を備える。第1下シャフトモータ21は、図1および図2に示すように、定盤11の定盤面12に平行に伸びる第1下シャフト211、および、第1下シャフト211を支持するとともに第1下シャフト211を長手方向(すなわち、第1下シャフト211の伸びる方向)に進退する第1下シャフト進退機構212(いわゆる、コイル部)を備える。図1に示す第2下シャフトモータ22は、第1下シャフトモータ21と同様に、定盤面12に平行に伸びる第2下シャフト221、および、第2下シャフト221を支持するとともに第2下シャフト221を長手方向に進退する第2下シャフト進退機構222を備える。
図1および図2に示すように、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222はそれぞれチャンバ14の外側に配置される。第1下シャフト211および第2下シャフト221は、チャンバ14の(−Y)側の側面に形成された2つの開口141からチャンバ14内に挿入され、開口141のエッジと第1下シャフト211および第2下シャフト221との間の間隙は、柔軟で容易に変形するベローズ142により覆われる。これにより、チャンバ14の内部空間が密閉される。
図4は、第1下シャフト進退機構212近傍の部位を第1下シャフト211の長手方向に平行に切断した断面図である。図4に示すように、第1下シャフトモータ21の第1下シャフト進退機構212の下側には、回転型サーボモータである下シャフト回動機構23が配置される。下シャフト回動機構23は定盤11に埋め込まれており、定盤面12から垂直に突出する第1下支持軸213には第1下シャフト進退機構212が接続される。第1下シャフト進退機構212は第1下支持軸213と共に(すなわち、第1下支持軸213を中心として)回動可能であり、下シャフト回動機構23により第1下シャフト進退機構212が回動することにより第1下シャフト211の向きが決定される。
図5は、第2下シャフト進退機構222近傍の部位を第2下シャフト221の長手方向に平行に切断した断面図である。図5に示すように、第2下シャフトモータ22の第2下シャフト進退機構222の下側には定盤面12に垂直な第2下支持軸223が設けられ、第2下支持軸223は、定盤面12に形成された凹部125内のエアパッド126により支持される。エアパッド126には、定盤11内に形成された流路(図示省略)を介して圧縮空気が供給されており、第2下シャフト進退機構222は第2下支持軸223を中心として回動可能である。
図6は、下ステージ3を(−X)側から見た側面図である。図1および図6に示すように、下ステージ3の(−X)側かつ(−Y)側の角部には略直方体状の凹部32が設けられる。凹部32は、下ステージ3のZ方向のおよそ中央部に位置し、下ステージ3の(−X)側および(−Y)側の側面に開口している。凹部32内には、定盤面12に垂直な第1下ステージ軸331が設けられ、第1下ステージ軸331の両端部は、下ステージ本体30のうち凹部32の上側および下側を覆う部位に固定される。第1下シャフト211の先端部は、第1下ステージ軸331にエアベアリング等を介して回動可能に接続される。
図1に示すように、下ステージ3の(+X)側かつ(−Y)側の角部にも、上記と同様の凹部32が形成されており、凹部32内には、第2下シャフト221の先端部がエアベアリング等を介して回動可能に接続される第2下ステージ軸332が設けられて下ステージ本体30に固定される。換言すれば、第1下シャフト211および第2下シャフト221の先端部はそれぞれ、定盤面12に垂直な第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332を中心として、下ステージ3に対して相対的に回動可能に下ステージ3に接続される。第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332は、下ステージ3のX方向を向く中心線上にて互いに離間して配置される。
本実施の形態では、下ステージ3の第1下ステージ軸331と第2下ステージ軸332との間のX方向の距離は300mmである。また、下ステージ3のX方向およびY方向の長さは400mmであり、下ステージ3のX方向およびY方向における移動範囲は750mmである。第1下シャフト進退機構212の第1下支持軸213(図4参照)および第2下ャフト進退機構222の第2下支持軸223(図5参照)もX方向に離間して配置され、第1下支持軸213と第2下支持軸223との間のX方向の距離は950mmである。
下ステージ移動機構2では、第1下シャフト進退機構212により第1下シャフト211が長手方向に進退することにより、第1下シャフト211の支持位置から下ステージ3までの(すなわち、第1下シャフト進退機構212から下ステージ3までの)第1下シャフト211の長さが変更される。また、第2下シャフト進退機構222により第2下シャフト221が長手方向に進退することにより、第2下シャフト221の支持位置から下ステージ3までの第2下シャフト221の長さが変更される。
さらに、下シャフト回動機構23により第1下シャフト211が第1下支持軸213(図4参照)を中心として回動され、第2下シャフト221も第2下支持軸223(図5参照)を中心として回動する。その結果、下ステージ3が所望の向きにて所望の位置へと移動する。下ステージ3の位置とは、下ステージ3の中心の水平面内における位置であり、下ステージ3の向きとは、水平方向を向く所定の基準方向に対する下ステージ3の水平面内における傾きである。下ステージ移動機構2では、下シャフト回動機構23が、定盤面12に垂直な軸を中心とする下ステージ3の向きを決定する向き決定機構となっている。
図7は、上ステージ5を拡大して示す底面図である。図5に示すように、上ステージ5の下面54には、上ステージ浮上部である3つのガス噴出部55(いわゆる、エアパッド)が設けられる。3つのガス噴出部55は、上ステージ5の下面54の外周部において、周方向に等角度間隔にて配置される。パターン描画装置1では、ガス噴出部55から下ステージ3の上面31に向けてガス(本実施の形態では、圧縮空気)が噴出されることにより、図2に示すように、上ステージ5が下ステージ3の上面31から浮上し、上ステージ5が下ステージ3の上面31と非接触の状態にて上ステージ移動機構4により移動する。ガス噴出部55に供給される圧縮空気の温度は、チャンバ14の内部空間を適温に保つように調整されている。
また、上ステージ5の外周部には、図7に示すように、側面に向かって開口する3つの凹部52が設けられる。3つの凹部52内にはそれぞれ、第1上ステージ軸531、第2上ステージ軸532および第3上ステージ軸533が設けられる。第1上ステージ軸531、第2上ステージ軸532および第3上ステージ軸533はそれぞれ、上ステージ5の上面51および下ステージ3の上面31に垂直な略円柱状であり、上ステージ5の周方向において等角度間隔にて配置される。上ステージ5では、3つのガス噴出部55と3つの凹部52とが、周方向において交互に配置される。
図8は、上ステージ5および上ステージ移動機構4近傍の構成を拡大して示す平面図である。図8に示すように、上ステージ移動機構4は、上ステージ5の(−X)側、(+X)側および(+Y)側にそれぞれ配置される第1上アクチュエータ41、第2上アクチュエータ42および第3上アクチュエータ43を備える。第1上アクチュエータ41、第2上アクチュエータ42および第3上アクチュエータ43はそれぞれ、第1上ステージ軸531、第2上ステージ軸532および第3上ステージ軸533を介して上ステージ5に接続される。
図9は、第1上アクチュエータ41を拡大して示す図である。図9では、第1上アクチュエータ41の一部を断面にて示す。第2上アクチュエータ42および第3上アクチュエータ43の構造も、以下に説明する第1上アクチュエータ41の構造と同様である。第1上アクチュエータ41は、図9中の右側に位置する第1上シャフト411と、図9中の左側に位置する第1上シャフト進退機構412とを備える。第1上シャフト411および第1上シャフト進退機構412は、下ステージ3の上面31に平行に図9中の左右方向に伸びる。以下の説明では、図9中の左右方向を第1上シャフト411の長手方向という。
第1上シャフト411は、長手方向に伸びる略円柱状の第1上シャフト本体413と、第1上シャフト本体413の右側に接続される先端部414とを備える。先端部414は、第1上ステージ軸531(図8参照)に接続される軸接続部4141と、軸接続部4141と第1上シャフト本体413とを接続する弾性ヒンジ4142とを備える。第1上アクチュエータ41では、先端部414の弾性ヒンジ4142が弾性変形することにより、第1上シャフト411が、第1上ステージ軸531を中心として上ステージ5に対して相対的に回動する。換言すれば、第1上シャフト411の先端部414は、第1上ステージ軸531を中心として上ステージ5に対して相対的に回動可能に上ステージ5に接続される。
第1上シャフト進退機構412は、略四角柱状の筐体である進退機構本体部415と、進退機構本体部415の内部に収容される積層型圧電素子416と、進退機構本体部415の左側に接続される先端部417とを備える。進退機構本体部415は、積層型圧電素子416に接する放熱用ゴムと、当該放熱用ゴムの外側を覆う金属ケースとを備える。
進退機構本体部415には、右側の側壁部4151から第1上シャフト411の第1上シャフト本体413が挿入されており、第1上シャフト本体413の左側の端部は、進退機構本体部415の内部にて積層型圧電素子416に固定される。進退機構本体部415の右側の側壁部4151(すなわち、第1上シャフト411の先端部414と対向する側壁部)は、第1上シャフト411を支持する支持部であり、以下の説明では、側壁部4151から進退機構本体部415の外側に突出する第1上シャフト411の長さを、第1上シャフト411の支持位置から上ステージ5までの第1上シャフト411の長さという。
第1上シャフト進退機構412の先端部417は、下ステージ3の上面31上にて上面31に垂直に設けられた第1上支持軸311(図8参照)に接続される軸接続部4171と、軸接続部4171と進退機構本体部415とを接続する弾性ヒンジ4172とを備える。第1上アクチュエータ41では、先端部417の弾性ヒンジ4172が変形することにより、第1上シャフト進退機構412の水平面(すなわち、上ステージ5の上面91に平行な面)内における向きが、第1上支持軸311を中心として変更される。換言すれば、第1上シャフト進退機構412は、第1上支持軸311を中心として回動可能に第1上シャフト411を支持する。
第1上アクチュエータ41では、バネ418が、進退機構本体部415内において第1上シャフト本体413に外挿されており、バネ418により、積層型圧電素子416が進退機構本体部415の左側の側壁部に付勢される。積層型圧電素子416は、第1上シャフト411の長手方向に配列される複数の圧電素子(ピエゾ素子)を備える。第1上シャフト進退機構412では、積層型圧電素子416の各圧電素子に電圧が付与されることにより、積層型圧電素子416の長手方向の長さが変更される。これにより、第1上シャフト411が長手方向に進退され、第1上シャフト411の支持位置から上ステージ5までの第1上シャフト411の長さが変更される。なお、積層型圧電素子416に代えて、1つの圧電素子が進退機構本体部415内に設けられてもよい。
図8に示すように、第2上アクチュエータ42は、下ステージ3の上面31に平行に伸びる第2上シャフト421と、第2上シャフト421を支持する第2上シャフト進退機構422とを備える。第2上シャフト421の先端部424は、第2上ステージ軸532を中心として上ステージ5に対して相対的に回動可能に上ステージ5に接続される。具体的には、第2上シャフト421の先端部424が弾性ヒンジを備え、当該弾性ヒンジが弾性変形することにより、第2上シャフト421が第2上ステージ軸532を中心として上ステージ5に対して相対的に回動する。
第2上シャフト進退機構422は、下ステージ3の上面31上にて上面31に垂直に設けられた第2上支持軸312を中心として回動可能に第2上シャフト421を支持する。また、第2上シャフト進退機構422は、内部に設けられた積層型圧電素子により第2上シャフト421を長手方向に進退することにより、第2上シャフト421の支持位置から上ステージ5までの第2上シャフト421の長さを変更する。
第3上アクチュエータ43は、下ステージ3の上面31に平行に伸びる第3上シャフト431と、第3上シャフト431を支持する第3上シャフト進退機構432とを備える。第3上シャフト431の先端部434は、第3上ステージ軸533を中心として上ステージ5に対して相対的に回動可能に上ステージ5に接続される。具体的には、第3上シャフト431の先端部434が弾性ヒンジを備え、当該弾性ヒンジが弾性変形することにより、第3上シャフト431が第3上ステージ軸533を中心として上ステージ5に対して相対的に回動する。
第3上シャフト進退機構432は、下ステージ3の上面31上にて上面31に垂直に設けられた第3上支持軸313を中心として回動可能に第3上シャフト431を支持する。また、第3上シャフト進退機構432は、内部に設けられた積層型圧電素子により第3上シャフト431を長手方向に進退することにより、第3上シャフト421の支持位置から上ステージ5までの第3上シャフト431の長さを変更する。
図10は、制御部7の機能を示すブロック図である。図10では、制御部7以外の構成も併せて描いている。制御部7は、下ステージ移動機構2を制御する下ステージ移動制御部71と、上ステージ移動機構4を制御する上ステージ移動制御部72と、下ステージ移動制御部71および上ステージ移動制御部72を制御する上位移動制御部70と、光照射部15を制御する照射制御部73とを備える。
パターン描画装置1では、下ステージ3の位置および向きを指示する下ステージ位置指示値が、上位移動制御部70から下ステージ移動制御部71に入力され、当該下ステージ位置指示値に基づいて、図1に示す第1下シャフト211の支持位置から下ステージ3までの第1下シャフト211の長さ(以下、単に「第1下シャフト211の長さ」という。)、第2下シャフト221の支持位置から下ステージ3までの第2下シャフト221の長さ(以下、単に「第2下シャフト221の長さ」という。)、および、第1下シャフト211の向きが下ステージ移動制御部71により求められる。具体的には、第1下シャフト進退機構212の第1下支持軸213と下ステージ3の第1下ステージ軸331との間の直線距離、第2下シャフト進退機構222の第2下支持軸223と下ステージ3の第2下ステージ軸332との間の直線距離、および、第1下シャフト211の(+X)方向に対する傾きが求められる。
そして、下ステージ移動制御部71により、第1下シャフト211および第2下シャフト221の長さ、並びに、第1下シャフト211の向きに基づいて第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23が制御されることにより、下ステージ3の位置および向きが下ステージ位置指示値におよそ等しくなる。以下の説明では、第1下シャフト進退機構212の第1下支持軸213(図4参照)を座標原点(すなわち、(X,Y)=(0,0))とした際の下ステージ3の中心位置のX座標およびY座標を下ステージ3の位置といい、下ステージ3の第1下ステージ軸331と第2下ステージ軸332とを結ぶ直線の(+X)方向に対する傾きθを下ステージ3の向きという。
図11.Aないし図11.Cはそれぞれ、下ステージ3の中心位置のY座標および向きθをそれぞれ300mmおよび0°に維持した状態で下ステージ3をX方向に移動する場合の第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の向き(すなわち、(+X)方向に対する傾き)の変化を示す図である。図12.Aないし図12.Cはそれぞれ、下ステージ3の中心位置のY座標および向きθをそれぞれ650mmおよび0°に維持した状態で下ステージ3をX方向に移動する場合の第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の(+X)方向に対する傾きの変化を示す図である。図11.Aないし図11.C、並びに、図12.Aないし図12.Cの横軸は、下ステージ3の中心位置のX座標を示す。
図13.Aないし図13.Cはそれぞれ、下ステージ3の中心位置のX座標および向きθをそれぞれ300mmおよび0°に維持した状態で下ステージ3をY方向に移動する場合の第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の(+X)方向に対する傾きの変化を示す図である。図14.Aないし図14.Cはそれぞれ、下ステージ3の中心位置のX座標および向きθをそれぞれ650mmおよび0°に維持した状態で下ステージ3をY方向に移動する場合の第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の(+X)方向に対する傾きの変化を示す図である。図13.Aないし図13.C、並びに、図14.Aないし図14.Cの横軸は、下ステージ3の中心位置のY座標を示す。
パターン描画装置1では、図11.Aないし図11.C、並びに、図12.Aないし図12.Cに示すように第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23を制御することにより、下ステージ3がX方向に平行に移動し、図13.Aないし図13.C、並びに、図14.Aないし図14.Cに示すように第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23を制御することにより、下ステージ3がY方向に平行に移動する。
図1に示すように、下ステージ位置測定部61は、定盤11に固定される3つのレーザ測長器61a〜61c、並びに、下ステージ3の(−X)側の側面および(+Y)側の側面に配置された反射部62a,62bを備える。レーザ測長器61aは下ステージ3の(−X)側に配置され、レーザ測長器61b,61cは下ステージ3の(+Y)側に配置される。反射部62a,62bは、下ステージ3の側面に対する鏡面加工またはミラーコーティングにより形成される。なお、レーザ測長器61a〜61cはフレーム等を介して定盤11に固定されるが、図1および図2では、図の理解を容易にするために、下ステージ位置測定部61のレーザ測長器61a〜61cを支持するフレーム等の図示を省略している。
図1に示す下ステージ位置測定部61では、レーザ測長器61aから反射部62aに向けてX方向に平行にレーザ光が出射され、反射部62aからの反射光がレーザ測長器61aにより受光されてレーザ測長器61aから反射部62aまでの距離が求められる。また、レーザ測長器61b,61cから反射部62bに向けてY方向に平行にレーザ光が出射され、反射部62bからの反射光がレーザ測長器61b,61cにより受光されてレーザ測長器61b,61cから反射部62bまでのそれぞれの距離が求められ、さらに、これらの距離の差分から下ステージ3の向きが求められる。すなわち、レーザ測長器61a〜61cは、下ステージ3までの距離および下ステージ3の向きを求める測長部である。レーザ測長器61a〜61cからの出力は、図10に示す制御部7の下ステージ移動制御部71に送られる。下ステージ移動制御部71では、下ステージ位置測定部61からの出力(すなわち、下ステージ位置測定値)に基づいて下ステージ3の位置および向きが求められる。
また、パターン描画装置1では、上ステージ5の位置および向きを指示する上ステージ位置指示値が、上位移動制御部70から上ステージ移動制御部72に入力される。本実施の形態では、上ステージ位置指示値として、上ステージ5の下ステージ3に対する相対的な位置および向きを指示する値が上ステージ移動制御部72に入力される。上ステージ移動制御部72では、当該上ステージ位置指示値に基づいて、図8に示す第1上シャフト411の支持位置から上ステージ5までの第1上シャフト411の長さ(以下、単に「第1上シャフト411の長さ」という。)、第2上シャフト421の支持位置から上ステージ5までの第2上シャフト421の長さ(以下、単に「第2上シャフト421の長さ」という。)、および、第3上シャフト431の支持位置から上ステージ5までの第3上シャフト431の長さ(以下、単に「第3上シャフト431の長さ」という。)が上ステージ移動制御部72により求められる。
そして、上ステージ移動制御部72により、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431の上記長さに基づいて、第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432が制御されることにより、上ステージ5の位置および向きが上ステージ位置指示値に等しくなる。以下の説明では、下ステージ3上に固定されたxy座標にて上ステージ5の位置を示す。
図8に示す上ステージ5の位置は、第1上シャフト進退機構412が接続される第1上支持軸311を座標原点(すなわち、(x,y)=(0,0))とした際の上ステージ5の中心位置のx座標およびy座標にて表される。また、上ステージ5の向きは、上ステージ5の第1上ステージ軸531と第2上ステージ軸532とを結ぶ直線の(+x)方向に対する傾きにて表される。
第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431の長さは、上ステージ位置指示値に基づいて厳密な演算により求められてもよいが、上ステージ5の可動範囲が小さい場合は、線型近似や多項式近似等により簡素化して求められてもよい。例えば、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431の長さをそれぞれ、m,n,pとし、上ステージ5の中心位置の座標を(xp,yp)とし、上ステージ5の向きを示す傾きをαとすると、m,n,pはそれぞれ、数1〜数3のようにxp,yp,αの一次式として表すことができる。ただし、数1〜数3のA1〜A3,B1〜B3,C1〜C3,D1〜D3はそれぞれ、上ステージ5の大きさや第1上支持軸311、第2上支持軸312および第3上支持軸313の位置等により決定される係数である。
(数1)
m=A1+B1×xp+C1×yp+D1×α
(数2)
n=A2+B2×xp+C2×yp+D2×α
(数3)
p=A3+B3×xp+C3×yp+D3×α
このように、上ステージ移動制御部72では、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの長さを容易に求めることができるため、上ステージ5の移動制御の制御周期を短くすることができる。
上ステージ位置測定部64は、上ステージ5の周囲において等角度間隔にて配置される3つの静電容量センサ65を備える。3つの静電容量センサ65のうち、2つの静電容量センサ65は第1上アクチュエータ41と第2上アクチュエータ42との間に配置され、もう1つの静電容量センサ65は、第1上アクチュエータ41と第3上アクチュエータ43との間に配置される。上ステージ位置測定部64では、3つの静電容量センサ65からの出力に基づいて上ステージ5の位置および向きが求められる。
図15.Aおよび図15.Bは、パターン描画装置1における下ステージ3および上ステージ5の移動制御の流れを示す図である。パターン描画装置1では、まず、下ステージ3を移動すべき目標位置、および、目標位置における下ステージ3の向きを示す下ステージ位置指示値が、上位移動制御部70から下ステージ移動制御部71に入力される(ステップS11)。続いて、下ステージ位置指示値により指示される下ステージ3の位置および向きを実現するための第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の向き(すなわち、第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の向きの目標値)が求められる(ステップS12)。
次に、下ステージ位置測定部61により、下ステージ3の現在位置および現在の向きが測定され(ステップS13)、測定結果に基づいて、第1下シャフト211の現在の長さ、第2下シャフト221の現在の長さ、および、第1下シャフト211の現在の向きが求められる(ステップS14)。そして、第1下シャフト211の長さ、第2下シャフト221の長さ、および、第1下シャフト211の向きのそれぞれについて、ステップS12にて求められた目標値とステップS14にて求められた現在値との差分が求められる(ステップS15)。その後、下ステージ移動制御部71により、当該差分に基づいて(すなわち、下ステージ位置指示値および下ステージ位置測定部61からの出力に基づいて)第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23に対するフィードバック制御(例えば、PID制御)が行われ、下ステージ3の移動が行われる(ステップS16)。
ステップS16では、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23のそれぞれに対する制御ゲインが可変とされる。第1下シャフト進退機構212に対する制御ゲインは、第1下シャフト211の支持位置から下ステージ3までの間の第1下シャフト211の重心(すなわち、長手方向の中心)の移動量に反比例するように決定される。第1下シャフト211の重心の移動量は、第1下シャフト211の長さ、および、第1下シャフト211の(+X)方向に対する傾きから求められる(第2下シャフト221においても同様)。第2下シャフト進退機構222に対する制御ゲインは、第2下シャフト221の支持位置から下ステージ3までの間の第2下シャフト221の重心(すなわち、長手方向の中心)の移動量に反比例するように決定される。また、下シャフト回動機構23に対する制御ゲインは、第1下シャフト211の支持位置から下ステージ3までの第1下シャフト211の長さに反比例するように決定される。
下ステージ移動制御部71による下ステージ移動機構2の制御では、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23のそれぞれに対する制御ゲインを一定とすることもできるが、制御ゲインを上述のように可変とすることにより、下ステージ3の移動量と第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23のそれぞれの駆動量(すなわち、第1下シャフト211および第2下シャフト221の進退距離、および、第1下シャフト211の回転角度)との比の変化を小さくすることができる。その結果、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23の振動や下ステージ移動制御部71による制御の不安定化を防止し、高速かつ高精度なステージの移動制御を実現することができる。
上述の下ステージ3の移動制御では、下ステージ移動機構2の機械的振動を低減するために、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23の制御にデジタルノッチフィルタ等のフィルタが適用されてもよい。具体的には、ステップS15とステップS16との間において、第1下シャフト211の現在の長さから第1下シャフト211の引っ張り方向および曲げ方向のぞれぞれの共振周波数が求められ、第2下シャフト221の現在の長さから、第2下シャフト221の引っ張り方向および曲げ方向のそれぞれの共振周波数が求められる。これらの共振周波数は各シャフトの長さに反比例し、各シャフトの長さに対応する共振周波数は構造解析や実験等により予め取得される。
続いて、下ステージ移動制御部71から第1下シャフト進退機構212に送られる駆動信号から、第1下シャフト211の引っ張り方向の共振周波数に等しい周波数、および、その近傍の周波数帯の信号成分を減衰させるように、第1下シャフト進退機構212に対する制御信号にデジタルノッチフィルタが適用される。また、下ステージ移動制御部71から第2下シャフト進退機構222に送られる駆動信号から、第2下シャフト221の引っ張り方向の共振周波数に等しい周波数、および、その近傍の周波数帯の信号成分を減衰させるように、第2下シャフト進退機構222に対する制御信号にデジタルノッチフィルタが適用される。さらに、下ステージ移動制御部71から下シャフト回動機構23に送られる駆動信号から、第1下シャフト211および第2下シャフト221のそれぞれの曲げ方向の共振周波数近傍の周波数帯を減衰させるように、下シャフト回動機構23に対する制御信号にデジタルノッチフィルタが適用される。その後、下ステージ移動制御部71により、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23に対するフィードバック制御が行われ、下ステージ3の移動が行われる。なお、デジタルノッチフィルタの適用は、ステップS14とステップS15との間に行われてもよい。
下ステージ3の移動が終了すると、下ステージ位置測定部61により下ステージ3の位置および向きが再度測定される。そして、下ステージ位置測定部61から出力された下ステージ3の位置および向き(すなわち、下ステージ位置測定値)と下ステージ位置指示値とが僅かにずれている場合、求められたずれ量が上位移動制御部70へと送られる(ステップS17)。下ステージ3の位置および向きが下ステージ位置指示値と一致している場合、ずれ量として0が上位移動制御部70へと送られる。
続いて、上ステージ5を移動すべき目標位置、および、目標位置における上ステージ5の向きを示す上ステージ位置指示値が、上位移動制御部70から上ステージ移動制御部72に入力される(ステップS18)。上ステージ位置指示値は、ステップS17で求められたずれ量を補正する補正量を含んだ上ステージ5の下ステージ3に対する相対的な位置および向きである。上ステージ移動制御部72では、上ステージ位置指示値により指示される上ステージ5の位置および向きを実現するための第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの長さ(すなわち、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの長さの目標値)が求められる(ステップS19)。
次に、上ステージ位置測定部64により、上ステージ5の下ステージ3上における現在位置および現在の向きが測定され、測定結果が上ステージ移動制御部72(図10参照)に送られる(ステップS20)。上ステージ移動制御部72では、測定結果に基づいて、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの現在の長さが求められる(ステップS21)。そして、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの長さについて、ステップS19にて求められた目標値とステップS21にて求められた現在値(すなわち、上ステージ位置測定値)との差分が求められる(ステップS22)。その後、上ステージ移動制御部72により、当該差分に基づいて(すなわち、上ステージ位置指示値および上ステージ位置測定部64からの出力に基づいて)第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432に対するフィードバック制御(例えば、PID制御)が行われ、上ステージ5が上ステージ位置指示値が示す位置および向きへと移動する(ステップS23)。
下ステージ3の下ステージ位置指示値からのずれを上ステージ5の移動により補正しない場合は、ずれ量の上位移動制御部70への送信(ステップS17)は行われず、上ステージ5の移動(ステップS18〜S23)が、下ステージ3の移動(ステップS11〜S16)と並行して行われてもよい。
次に、図1および図2に示す光照射部15について説明する。光照射部15は光学ヘッド151を備え、光学ヘッド151には、光源光学系、UV光源および光源駆動部が接続される。本実施の形態では、UV光源は固体レーザであり、制御部7の照射制御部73(図10参照)により光源駆動部が駆動されることにより、UV光源から波長355nmの紫外光が出射され、光源光学系を介して光学ヘッド151へと導かれる。
図2に示すように、光学ヘッド151は、UV光源からの光を下方に向けて出射する出射部155、出射部155からの光を反射する光学系1551、光学系1551を介して照射された出射部155からの光を変調しつつ反射する空間光変調器156、および、空間光変調器156からの変調された光を基板9の上面に設けられた感光材料上へと導く光学系157を備える。
図16は、空間光変調器156を拡大して示す図である。図16に示すように、空間光変調器156は、出射部155を介して照射されたUV光源からの光を基板9の上面へと導く回折格子型の光変調素子1561を備える。光変調素子1561は半導体装置製造技術を利用して製造され、格子の深さを変更することができる回折格子となっている。光変調素子1561には複数の可撓リボン1561aおよび固定リボン1561bが交互に平行に配列形成され、複数の可撓リボン1561aは背後の基準面に対して個別に昇降移動可能とされ、複数の固定リボン1561bは基準面に対して固定される。回折格子型の光変調素子としては、例えば、GLV(Grating Light Valve:グレーチング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニーベール、カリフォルニア)の登録商標)が知られている。
図17.Aおよび図17.Bは、可撓リボン1561aおよび固定リボン1561bに対して垂直な面における光変調素子1561の断面を示す図である。図17.Aに示すように可撓リボン1561aおよび固定リボン1561bが基準面1561cに対して同じ高さに位置する(すなわち、可撓リボン1561aが撓まない)場合には、光変調素子1561の表面は面一となり、入射光L1の反射光が0次光L2として導出される。一方、図17.Bに示すように可撓リボン1561aが固定リボン1561bよりも基準面1561c側に撓む場合には、可撓リボン1561aが回折格子の溝の底面となり、1次回折光L3(さらには、高次回折光)が光変調素子1561から導出され、0次光L2は消滅する。このように、光変調素子1561は回折格子を利用した光変調を行う。
光照射部15では、UV光源からの光が光源光学系により線状光(光束断面が線状の光)とされ、出射部155(図2参照)を介して空間光変調器156のライン状に配列された複数の可撓リボン1561aおよび固定リボン1561b上に照射される。光変調素子1561では、隣接する各1本の可撓リボン1561aおよび固定リボン1561bを1つのリボン対とすると、例えば、3つ以上のリボン対が描画されるパターンの1つの画素に対応する。光変調素子1561では、照射制御部73(図10参照)からの信号に基づいてパターンの各画素に対応するリボン対の可撓リボン1561aがそれぞれ制御され、各画素に対応するリボン対が0次光(正反射光)を出射する状態と、非0次回折光(主として1次回折光((+1)次回折光および(−1)次回折光))を出射する状態との間で遷移可能とされる。光変調素子1561から出射される0次光は光学系157へと導かれ、1次回折光は光学系157とは異なる方向へと導かれる。なお、迷光となることを防止するために1次回折光は図示を省略する遮光部により遮光される。
光変調素子1561からの0次光は、光学系157を介して基板9の上面へと導かれ、これにより、基板9の上面上においてX方向(すなわち、主走査方向に垂直な副走査方向)に並ぶ複数の照射位置のそれぞれに変調された光が照射される。すなわち、光変調素子1561の各画素に対応するリボン対は0次光を出射する状態がON状態であり、1次回折光を出射する状態がOFF状態である。
光変調素子1561では、図17.Aに示すように、可撓リボン1561aと固定リボン1561bとの基準面1561cからの高さを等しくすることにより、0次光が信号光として得られるが、可撓リボン1561aの高さを固定リボン1561bの高さよりも僅かに低くすることにより信号光の光量を低下させることができ、この性質を利用して光変調素子1561からの光量の調整を行うことができる。
図1および図2に示すパターン描画装置1においてパターンの描画が行われる際には、下ステージ移動機構2および上ステージ移動機構4により基板9が下ステージ3および上ステージ5と共にY方向へと移動しつつ、光照射部15において光学ヘッド151の空間光変調器156の光変調素子1561(図16参照)が、描画されるべきパターンのデータに基づいて照射制御部73により制御される(すなわち、各画素に対応するリボン対のON/OFFが切り替えられる)ことにより、基板9の上面上の感光材料にパターンが描画される。
以上に説明したように、パターン描画装置1では、下ステージ移動機構2が、定盤11の定盤面12に平行に伸びるとともにそれぞれの先端部が下ステージ3に接続される第1下シャフト211および第2下シャフト221と、これらの下シャフトをそれぞれ進退させる第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222と、下ステージ3の向きを決定する向き決定機構である下シャフト回動機構23とを備える。また、上ステージ移動機構4が、下ステージ3の上面31に平行に伸びるとともにそれぞれの先端部が上ステージ5に接続される第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431と、これらの上シャフトをそれぞれ進退させる第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432とを備える。
これにより、複数のエアシリンダが設けられた粗動ステージと、粗動ステージから上向きおよび水平方向に伸びる多数のピエゾアクチュエータに支持される微動テーブルとを有するステージ移動装置(以下、「比較例のステージ移動装置」という。)に比べて、下ステージ移動機構2および上ステージ移動機構4(以下、まとめて「ステージ移動機構」という。)の全体の重心を低くすることができる。その結果、下ステージ3および上ステージ5のピッチングを防止または抑制しつつ、下ステージ3および上ステージ5の高速移動を可能とすることができる。また、下ステージ3および上ステージ5のピッチングが防止または抑制されることにより、下ステージ3および上ステージ5の移動制御における位置精度(すなわち、ステージ位置指示値に対する追随性)を向上することができる。
本実施の形態に係るパターン描画装置1では、ステージ移動機構が、上述のように複数のシャフトとシャフト進退機構とを備えることにより、比較例のステージ移動装置に比べてステージ移動機構の構成部品の個数および組立工数を削減することができる。これにより、ステージ移動機構の製造コストを低減することができる。また、ステージ移動機構の各部品の振動による下ステージ3および上ステージ5の移動制御における位置精度の低下を抑制し、下ステージ3および上ステージ5の位置を高精度に制御することができる。パターン描画装置1では、下ステージ3および上ステージ5の移動制御における制御ゲインは、ステージ移動機構の構成部品の共振周波数を避けて決定されることが好ましい。ステージ移動機構では、上述の構成部品の個数削減により、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
パターン描画装置1のステージ移動機構では、下ステージ3を移動する第1下シャフト211および第2下シャフト221、並びに、上ステージ5を移動する第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431の剛性が比較的高いため、下ステージ3および上ステージ5のより高速な移動やより高精度な位置制御を実現することができる。
パターン描画装置1では、上ステージ位置指示値および上ステージ位置測定部64から出力される上ステージ5の現在の位置および向きに基づいて第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432が制御されることにより、上ステージ5の移動制御における位置精度をさらに向上することができる。
また、下ステージ位置指示値および下ステージ位置測定部61から出力される下ステージ3の現在の位置および向きに基づいて第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23が制御されることにより、下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。下ステージ位置測定部61では、レーザ測長器61a〜61cからのレーザ光を反射する反射部62a,62bが、下ステージ3の側面に対する鏡面加工またはミラーコーティングにより形成されることにより、下ステージ3が移動する際に反射部62a,62bが歪んだりずれることが防止される。その結果、下ステージ3の現在位置を正確に測定することができ、下ステージ3の移動制御における位置精度をより向上することができる。
上ステージ移動機構4では、上述のように、第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432がそれぞれ、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431を長手方向に進退する積層型圧電素子416を備える。これにより、上ステージ5を高精度に微小移動させることができる。また、第1上シャフト411の先端部414、第2上シャフト421の先端部424、および、第3上シャフト431の先端部434がそれぞれ弾性ヒンジを備えることにより、先端部414,424,434を小型化しつつ第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431を上ステージ5に対して相対的に回動可能に接続することができる。
ステージ移動機構では、上ステージ5にガス噴出部55が設けられて上ステージ5を下ステージ3の上面31から浮上させることにより、上ステージ5と下ステージ3との摩擦による上ステージ5の移動への影響を防止することができる。また、下ステージ3にガス噴出部35が設けられて下ステージ3を定盤面12から浮上させることにより、下ステージ3と定盤面12との摩擦による下ステージ3の移動への影響を防止することができる。
図2に示すように、パターン描画装置1では、発熱源となる第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222が、下ステージ3の側方に下ステージ3から離間して配置されるため、発熱源である複数のリニアモータがステージの直下に配置されるようなステージ移動装置に比べて、下ステージ3、上ステージ5および基板9等の構成がこれらの発熱源からの熱により膨張してしまうことが抑制される。このように、下ステージ3や上ステージ5等に対する熱の影響を低減することにより、基板9に対するパターンの描画精度を向上することができる。
また、下ステージ移動機構2では、下ステージ3の向きを決定する下シャフト回動機構23も、下ステージ3の側方に下ステージ3から離間して配置されるため、下ステージ3や上ステージ5等に対する下シャフト回動機構23からの熱の影響が低減され、パターンの描画精度がより向上する。さらに、下ステージ3の移動範囲をチャンバ14により覆うとともに、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23がチャンバ14の外部に配置されることにより、下ステージ3や上ステージ5等に対する第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23からの熱の影響がより一層低減され、パターンの描画精度がさらに向上する。
第1下シャフト211および第2下シャフト221は、様々な構造のリニアモータや回転型サーボモータ、ピエゾアクチュエータ等により長手方向に進退されてもよいが、第1下シャフト211および第1下シャフト進退機構212として第1下シャフトモータ21が利用され、第2下シャフト221および第2下シャフト進退機構222として第2下シャフトモータ22が利用されることにより、下ステージ移動機構2の構造が簡素化されることが好ましい。また、高推力のシャフトモータが利用されることにより、下ステージ3の移動の高速化、および、下ステージ3の移動範囲の大型化が実現される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図18は、第2の実施の形態に係るパターン描画装置1aを示す平面図である。パターン描画装置1aでは、図1および図2に示すパターン描画装置1の下ステージ移動機構2と異なる構造の下ステージ移動機構2aが設けられる。その他の構成は、パターン描画装置1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。なお、図18では、図を簡素化するために制御部7は図示していない(図20、図21、図29および図30においても同様)。
図18に示すように、下ステージ移動機構2aは、第1の実施の形態と同様の構造を有する第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22を備え、第1下シャフトモータ21の第1下シャフト進退機構212、および、第2下シャフトモータ22の第2下シャフト進退機構222はそれぞれチャンバ14の外側に配置される。下ステージ移動機構2aでは、第1の実施の形態とは異なり、第1下シャフト進退機構212の下側に下シャフト回動機構23は設けられず、第1下シャフト進退機構212は、第2下シャフト進退機構222(図8参照)と同様の構造により定盤11上に回動可能に支持される。具体的には、第1下シャフト進退機構212の下側に、定盤11の定盤面12に垂直な軸が設けられ、定盤面12に形成された凹部内のエアパッドにより当該軸が回動可能に支持されることにより、第1下シャフト進退機構212が当該軸を中心として回動可能となる。
図19は、下ステージ3の中心位置近傍の断面図ある。図19に示すように、下ステージ3の中心位置には上面側からZ方向のおよそ中央まで凹部34が形成されており、凹部34内には回転型サーボモータである下ステージ回動機構24が収容されて下ステージ3に固定される。また、凹部34の(−Z)側には凹部34と連続する凹部36が設けられ、凹部36は、下ステージ3の(−Y)側において下ステージ3の全幅に亘って広がる。凹部36は、下ステージ3の(−X)側、(−Y)側および(+X)側の側面に開口している。
下ステージ回動機構24の下ステージ回動軸241は定盤面12(図18参照)に垂直に下向きに伸びており、凹部36内において下ステージ回動軸241に円柱状の部材242が固定される。下ステージ回動機構24および部材242は下ステージ3の上面と下面との間に配置される。図18に示すように、第1下シャフト211および第2下シャフト221は、チャンバ14の(−Y)側の側面に形成されてベローズ142に覆われた2つの開口141からチャンバ14内に挿入され、第1下シャフト211の先端部および第2下シャフト221の先端部は、図19に示すように、下ステージ回動機構24の下ステージ回動軸241に部材242を介して接続される。上述のように、下ステージ回動機構24は下ステージ3に固定されているため、第1下シャフト211の先端部と第2下シャフト221の先端部とは、下ステージ3の同一の下ステージ回動軸241に接続されるといえる。第1下シャフト211の先端部は、ねじ等により部材242に固定されており、第2下シャフト221の先端部はエアベアリング等を介して下ステージ回動軸241に回動可能に接続される。
図18に示すパターン描画装置1aでは、下ステージ移動制御部71(図10参照)において、下ステージ位置指示値に含まれる下ステージ3の中心位置に基づいて下ステージ移動機構2aの第1下シャフト211および第2下シャフト221のそれぞれの長さが求められ、下ステージ位置指示値に含まれる下ステージ3の向きに基づいて下ステージ回動機構24による下ステージ3の回動角度が求められる。そして、下ステージ移動制御部71により第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222が駆動されて第1下シャフト211および第2下シャフト221が長手方向に進退することにより、下ステージ3が所望の位置へと移動し、さらに、下ステージ回動機構24が部材242(図19参照)に対して回動することにより、下ステージ回動機構24が固定された下ステージ3が下ステージ回動軸241(図19参照)を中心として回動して所望の向きとなる。下ステージ移動機構2aでは、下ステージ回動機構24が、下ステージ回動軸241を中心として下ステージ3を回動して向きを決定する向き決定機構となっている。
パターン描画装置1aでは、第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22および下ステージ回動機構24により下ステージ3の位置および向きを変更することにより、第1の実施の形態と同様に、下ステージ3の高速移動時においても、下ステージ3のピッチングを防止して下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。また、下ステージ移動機構2aの構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
特に、パターン描画装置1aでは、第1下シャフト211の先端部と第2下シャフト221の先端部とが同一の下ステージ回動軸241に接続されるため、下ステージ位置指示値により指示される下ステージ3の位置を実現するために必要な第1下シャフト211および第2下シャフト221の長さを容易に求めることができる。さらに、下ステージ回動軸241が下ステージ3の中心位置に配置されることにより、第1下シャフト211および第2下シャフト221の長さをより容易に求めることができる。
パターン描画装置1aでは、第1の実施の形態と同様に、発熱源となる第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222が、下ステージ3の側方に下ステージ3から離間して配置されるため、下ステージ3等に対する熱の影響が低減され、基板9に対するパターンの描画精度を向上することができる。また、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222がチャンバ14の外部に配置されることにより、下ステージ3等に対する熱の影響がより一層低減され、パターンの描画精度がさらに向上する。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図20は、第3の実施の形態に係るパターン描画装置1bを示す平面図である。パターン描画装置1bでは、図1および図2に示すパターン描画装置1の下ステージ移動機構2と異なる構造の下ステージ移動機構2bが設けられる。その他の構成は、パターン描画装置1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図20に示すように、下ステージ移動機構2bは、第1の実施の形態と同様に第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22を備え、さらに、下ステージ3の向きを決定する向き決定機構として、第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22と同様の構造を有する第3下シャフトモータ25を備える。下ステージ3の(+Y)側に配置される第3下シャフトモータ25は、定盤11の定盤面12に平行に伸びる第3下シャフト251、および、第3下シャフト251を支持するとともに第3下シャフト251を長手方向に進退する第3下シャフト進退機構252を備える。
第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222は、第2の実施の形態と同様に定盤11上に回動可能に支持され(図8参照)、第3下シャフト進退機構252も、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222と同様の構造により定盤11上に回動可能に支持される。具体的には、第3下シャフト進退機構252の下側に、定盤11の定盤面12に垂直な軸が設けられ、定盤面12に形成された凹部内のエアパッドにより当該軸が回動可能に支持されることにより、第3下シャフト進退機構252が当該軸を中心として回動可能となる。
下ステージ3の側面には、第1の実施の形態と同様に、2つの凹部32が形成さており、凹部32内の第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332にはそれぞれ、第1下シャフト211および第2下シャフト221の先端部がエアベアリング等を介して回動可能に接続される。下ステージ3の(+Y)側の側面には、他の凹部37がさらに形成されており、凹部37内には、定盤面12に垂直な第3下ステージ軸333が設けられる。第3下ステージ軸333の両端部は、下ステージ3の凹部37の上側および下側を覆う部位に固定されており、第3下ステージ軸333は、第1下ステージ軸331と第2下ステージ軸332とを通る平面(すなわち、XZ平面に平行な平面)から(+Y)側に離間して配置される。
第3下シャフト251は、チャンバ14の(+Y)側の側面に形成されてベローズ142に覆われた開口141からチャンバ14内に挿入され、第3下シャフト251の先端部は、第3下ステージ軸333にエアベアリング等を介して回動可能に接続される。換言すれば、第3下シャフト251の先端部は、定盤面12に垂直な第3下ステージ軸333を中心として回動可能に下ステージ3に接続される。下ステージ移動機構2bでは、第3下シャフト進退機構252により第3下シャフト251が長手方向に進退することにより、第3下シャフト251の支持位置から下ステージ3までの(すなわち第3下シャフト進退機構252から下ステージ3までの)第3下シャフト251の長さが変更される。
パターン描画装置1bでは、下ステージ移動制御部71(図10参照)により、下ステージ位置指示値に基づいて第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251のそれぞれの長さが求められる。そして、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および第3下シャフト進退機構252が駆動されて第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251が長手方向に進退することにより、下ステージ3が所望の位置において所望の向きとなる。
パターン描画装置1bでは、第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22および第3下シャフト251により下ステージ3の位置および向きを変更することにより、第1の実施の形態と同様に、下ステージ3の高速移動時においても、下ステージ3のピッチングを防止して下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。また、下ステージ移動機構2bの構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
特に、パターン描画装置1bでは、向き決定機構として第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22と同様の構造を有する第3下シャフトモータ25を利用することにより(すなわち、下ステージ移動機構2の複数の駆動部を同一の機構とすることにより)、下ステージ移動機構2の構成を簡素化することができる。
パターン描画装置1bでは、発熱源となる第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および第3下シャフト進退機構252が、下ステージ3の側方に下ステージ3から離間して配置されるため、下ステージ3等に対する熱の影響が低減され、基板9に対するパターンの描画精度を向上することができる。また、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および第3下シャフト進退機構252がチャンバ14の外部に配置されることにより、下ステージ3等に対する熱の影響がより一層低減され、パターンの描画精度がさらに向上する。
次に、本発明の第4の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図21は、第4の実施の形態に係るパターン描画装置1cを示す平面図である。パターン描画装置1cは、図1および図2に示すパターン描画装置1の各構成に加え、下ステージ移動機構2cが、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225を備える。また、パターン描画装置1cでは、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222に代えて、構造が異なる第1下シャフト進退機構212aおよび第2下シャフト進退機構222aが設けられる。さらに、第1下シャフト211および第2下シャフト221は、第1ボールジョイント381および第2ボールジョイント382を介して下ステージ3の第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332に接続される。その他の構成は、パターン描画装置1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図22は、第1下シャフト211、第1下シャフト進退機構212aおよび第1リニアロッド215を示す平面図であり、図23および図24は、これらの構成を図22中のC−CおよびD−Dの位置にて切断した断面図である。図22ないし図24に示すように、第1リニアロッド215は、第1下シャフト211に平行に伸びるとともに上部が開口した略直方体状の箱形の部材であり、セラミック等により形成される。
第1リニアロッド215は、第1下シャフト211の下側を覆う第1底面部216、第1底面部216から上方に広がって第1下シャフト211の長手方向に垂直な幅方向の両側を覆う一対の第1側壁部217、および、第1下シャフト211の長手方向の両端部において第1底面部216から上方に広がるとともに第1下シャフト211の両端部が固定される一対の第1下シャフト固定部218を備える。図24に示すように、第1下シャフト211の両端部は、一対の第1下シャフト固定部218に形成された貫通孔に挿入されて固定される。
第1リニアロッド215の第1底面部216の下面2161は、図24に示すように、定盤11の定盤面12に平行である。第1リニアロッド215には、下面2161から定盤面12に向けてガスを噴出する第1リニアロッド浮上部219が設けられる。第1リニアロッド浮上部219からガスが噴出されることにより、第1リニアロッド215が、定盤面12から僅かに浮上した状態で定盤面12上に支持される。
第1下シャフト進退機構212aは、図23および図24に示すように、断面が矩形の筒状である第1ガイド部2121、および、第1ガイド部2121の内側に固定された第1コイル2122を備える。第1ガイド部2121には、第1リニアロッド215および第1下シャフト211が挿入され、第1コイル2122には、第1下シャフト211が挿入される。第1下シャフト211は、略円筒状の薄肉の部材であり、内部に第1マグネット2111が設けられる。下ステージ移動機構2cでは、第1下シャフト211および第1下シャフト進退機構212aにより第1下シャフトモータ21が構成され、第1下シャフト211および第1リニアロッド215が、第1下シャフト211が伸びる方向へと移動する。第1リニアロッド215の移動は、第1ガイド部2121によりガイドされる。第1ガイド部2121の内面からはガスが噴出されており、第1リニアロッド215は、第1ガイド部2121に非接触の状態でガイドされる。
定盤11では、第1下シャフト進退機構212aの下方に第1凹部131が設けられており、第1ガイド部2121の下部が第1凹部131内に収容される。第1ガイド部2121の下側には、回転型サーボモータである下シャフト回動機構23が接続される。下シャフト回動機構23は定盤11に埋め込まれており、第1ガイド部2121は定盤11に対して回動可能に支持される。下シャフト回動機構23により第1ガイド部2121が回動することにより、第1下シャフト211および第1リニアロッド215の向きが決定される。
図25および図26は、第2下シャフト221、第2下シャフト進退機構222aおよび第2リニアロッド225の断面図であり、図23および図24に対応する。第2リニアロッド225および第2下シャフト進退機構222aの構造は、第1リニアロッド215および第1下シャフト進退機構212aと同様である。
第2リニアロッド225は、第1リニアロッド215と同様に、第2下シャフト221に平行に伸びるとともに第2下シャフト221の両端部が固定される箱形の部材であり、セラミック等により形成される。第2リニアロッド225は、第2底面部226、一対の第2側面部227、および、一対の第2下シャフト固定部228を備える。第2底面部226は、第2下シャフト221の下側を覆い、第2底面部226の下面2261は、図26に示すように、定盤11の定盤面12に平行である。第2リニアロッド225には、下面2161から定盤面12に向けてガスを噴出する第2リニアロッド浮上部229が設けられる。第2リニアロッド浮上部229からガスが噴出されることにより、第2リニアロッド225が、定盤面12から僅かに浮上した状態で定盤面12上に支持される。
パターン描画装置1cでは、定盤面12から第1リニアロッド215の下面2161(図24参照)および第2リニアロッド225の下面2261に向けてガスを噴出することにより、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225を定盤面12から浮上させて支持する第1リニアロッド浮上部および第2リニアロッド浮上部が設けられてもよい。
図25および図26に示すように、第2下シャフト進退機構222aは、第1下シャフト進退機構212aと同様に、断面が矩形の筒状である第2ガイド部2221、および、第2ガイド部2221の内側に固定された第2コイル2222を備える。第2ガイド部2221には、第2リニアロッド225および第2下シャフト221が挿入され、第2コイル2222には、第2下シャフト221が挿入される。第2下シャフト221は、略円筒状の薄肉の部材であり、内部に第2マグネット2211が設けられる。下ステージ移動機構2cでは、第2下シャフト221および第2下シャフト進退機構222aにより第2下シャフトモータ22が構成され、第2下シャフト221および第2リニアロッド225が、第2下シャフト221が伸びる方向へと移動する。第2リニアロッド225の移動は、第2ガイド部2221によりガイドされる。第2ガイド部2221の内面からはガスが噴出されており、第2リニアロッド225は、第2ガイド部2221に非接触の状態でガイドされる。
定盤11では、第2下シャフト進退機構222aの下方に第2凹部132が設けられており、第2ガイド部2221の下部が第2凹部132内に収容される。第2ガイド部2221の下側には、定盤面12に垂直な第2下支持軸223が設けられ、第2下支持軸223は、第2凹部132の底面に形成された挿入穴135に挿入される。第2凹部132の底面、および、挿入穴135の内面からはガスが噴出されており、これにより、第2ガイド部2221および第2下支持軸223が、定盤11に非接触の状態にて回動可能に支持される。
図27は、第1リニアロッド215の先端部近傍を拡大して示す側面図である。第1リニアロッド215の先端部では、一方の第1下シャフト固定部218を貫通する第1下シャフト211が、下ステージ3の第1下ステージ軸331が挿入される第1ボールジョイント381に直接的に接続される。なお、第1下シャフト211の先端部は、第1リニアロッド215を介して間接的に第1ボールジョイント381に接続されてもよい。第1ボールジョイント381は、下ステージ本体30の凹部32の上側および下側を覆う部位(すなわち、第1下ステージ軸331の両端部が固定される部位)から離間している。
図28は、第1ボールジョイント381の断面図である。図28では、第1ボールジョイント381に挿入される第1下ステージ軸331も併せて描いている。第1ボールジョイント381は、多孔質材料にて略球状に形成された内球部384、内球部384を覆う略球状の内面を有する球保持部385、および、球保持部385を貫通する配管386を介して内球部384にガスを供給する第1ガス供給部387を備える。内球部384は、第1下ステージ軸331が挿入される貫通孔3841を中心部に有し、球保持部385は、貫通孔3841の上下に位置する2つの貫通孔3851を有する。貫通孔3851の直径は、第1下ステージ軸331の直径、および、貫通孔3841の直径よりも大きい。本実施の形態では、貫通孔3851の直径は、第1下ステージ軸331の直径よりも約2mm大きい。
球保持部385には、第1下シャフト211(図27参照)の先端部が接続されるシャフト接続部3852が設けられる。第1ボールジョイント381では、第1ガス供給部387から内球部384にガスが供給され、内球部384の表面(すなわち、内球部384の外面、および、貫通孔3841の内面)からガスが噴出する。このように、内球部384と第1下ステージ軸331との間、および、球保持部385と内球部384との間にガスを供給することにより、第1下ステージ軸331が内球部384に非接触にて支持され、内球部384が球保持部385に非接触にて支持される。
図21に示す第2下シャフト221の先端部は、第1下シャフト211の第1ボールジョイント381に対する接続と同様に、下ステージ3の第2下ステージ軸332が挿入される第2ボールジョイント382に直接的に接続される。第2ボールジョイント382は、第1ボールジョイント381と同様に、上下方向において下ステージ本体30から離間している。なお、第2下シャフト221は、第2リニアロッド225を介して間接的に第2ボールジョイント382に接続されてもよい。
第2ボールジョイント382の構造は、第1ボールジョイント381と同様である。具体的には、第2ボールジョイント382は、第2下ステージ軸332が挿入される貫通孔を中心部に有するとともに多孔質材料にて略球状に形成された内球部、内球部を覆う略球状の内面を有するとともに第2下シャフト221の先端部が接続される球保持部、および、内球部と第2下ステージ軸332との間、および、球保持部と内球部との間にガスを供給することにより、内球部に第2下ステージ軸332を非接触にて支持させるとともに球保持部に内球部を非接触にて支持させる第2ガス供給部を備える。
下ステージ移動機構2cによる下ステージ3の移動、および、パターン描画装置1cによるパターンの描画に係る動作は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図21に示すパターン描画装置1cでは、第1の実施の形態と同様に、第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22および下シャフト回動機構23により下ステージ3の位置および向きを変更することにより、下ステージ3の高速移動時においても、下ステージ3のピッチングを防止して下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。また、下ステージ移動機構2cの構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
パターン描画装置1cでは、上述のように、第1下シャフト211の両端部が第1リニアロッド215に固定され、第1リニアロッド215の第1底面部216が定盤面12上に支持される。また、第2下シャフト221の両端部が第2リニアロッド225に固定され、第2リニアロッド225の第2底面部226が定盤面12上に支持される。これにより、長い第1下シャフト211および第2下シャフト221が設けられる場合であっても、第1下シャフト211および第2下シャフト221のたわみ等の変形を防止し、下ステージ3の移動制御における位置精度をより向上することができる。
さらに、第1リニアロッド浮上部219および第2リニアロッド浮上部229により、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225の下面2161,2261から定盤面12に向けてガスを噴出することにより、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225が、定盤面12から浮上した状態で支持される。これにより、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225と定盤面12との摩擦による下ステージ3の移動への影響を防止することができる。
上述のように、パターン描画装置1cでは、第1下シャフト211の先端部が、第1下ステージ軸331が挿入される第1ボールジョイント381に接続され、第2下シャフト221の先端部が、第2下ステージ軸332が挿入される第2ボールジョイント382に接続される。第1ボールジョイント381および第2ボールジョイント382では、第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332が内球部384により非接触にて支持され、内球部384が球保持部385により非接触にて支持される。これにより、下ステージ3が僅かに傾いて第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332が垂直方向から傾いた場合であっても、第1下シャフト211および第2下シャフト221が、第1下ステージ軸331および第2下ステージ軸332により捻られることを防止することができる。
また、第1ボールジョイント381および第2ボールジョイント382が、下ステージ本体30から離間して配置されることにより、下ステージ3が僅かに上下方向に移動した場合であっても、第1下シャフト211および第2下シャフト221が上下方向に移動することを防止することができる。このように、第1ボールジョイント381および第2ボールジョイント382により、下ステージ3のピッチング、ヨーイングおよびヒービングを吸収することにより、下ステージ移動機構2cによる下ステージ3の移動制御における位置精度をさらに向上することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図29は、第5の実施の形態に係るパターン描画装置1dを示す平面図である。パターン描画装置1dは、図18および図19に示すパターン描画装置1aの各構成に加え、下ステージ移動機構2dが、図22ないし図26に示す第1リニアロッド215および第2リニアロッド225を備える。また、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222に代えて、図22ないし図26に示す第1下シャフト進退機構212aおよび第2下シャフト進退機構222aが設けられる。ただし、第1下シャフト進退機構212aの第1ガイド部2121の下側には下シャフト回動機構23は設けられず、第2ガイド部2221と同様に、定盤面12に垂直な軸が設けられ、当該軸が第1凹部131(図23参照)の底面に設けられた挿入穴に挿入される。当該挿入穴の内面、および、第1凹部131の底面からはガスが噴出されており、これにより、当該軸および第1ガイド部2121が、定盤11に非接触の状態にて回動可能に支持される。その他の構成は、パターン描画装置1aと同様であり、以下の説明において同符号を付す。また、下ステージ移動機構2dによる下ステージ3の移動に係る動作は、第2の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
パターン描画装置1dでは、第2の実施の形態と同様に、第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22および下ステージ回動機構24により下ステージ3の位置および向きを変更することにより、下ステージ3の高速移動時においても、下ステージ3のピッチングを防止して下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。また、下ステージ移動機構2dの構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
また、第1下シャフト211の先端部と第2下シャフト221の先端部とが、同一の下ステージ回動軸241(図19参照)に接続されるため、下ステージ位置指示値により指示される下ステージ3の位置を実現するために必要な第1下シャフト211および第2下シャフト221の長さを容易に求めることができる。さらに、下ステージ回動軸241が下ステージ3の中心位置に配置されることにより、第1下シャフト211および第2下シャフト221の長さをより容易に求めることができる。
パターン描画装置1dでは、第4の実施の形態と同様に、第1下シャフト211の両端部が第1リニアロッド215に固定され、第1リニアロッド215の第1底面部216(図24参照)が定盤面12上に支持される。また、第2下シャフト221の両端部が第2リニアロッド225に固定され、第2リニアロッド225の第2底面部226(図26参照)が定盤面12上に支持される。これにより、長い第1下シャフト211および第2下シャフト221が設けられる場合であっても、第1下シャフト211および第2下シャフト221のたわみ等の変形を防止し、下ステージ3の移動制御における位置精度をより向上することができる。
さらに、第1リニアロッド浮上部219および第2リニアロッド浮上部229(図24および図26参照)により、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225の下面2161,2261(図24および図26参照)から定盤面12に向けてガスを噴出することにより、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225が、定盤面12から浮上した状態で支持される。これにより、第1リニアロッド215および第2リニアロッド225と定盤面12との摩擦による下ステージ3の移動への影響を防止することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図30は、第6の実施の形態に係るパターン描画装置1eを示す平面図である。パターン描画装置1eは、図20に示すパターン描画装置1bの各構成に加え、下ステージ移動機構2eが、第1リニアロッド215、第2リニアロッド225および第3リニアロッド255を備える。また、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および第3下シャフト進退機構252に代えて、第1下シャフト進退機構212a、第2下シャフト進退機構222aおよび第3下シャフト進退機構252aが設けられる。その他の構成は、パターン描画装置1bとおよそ同様であり、以下の説明において同符号を付す。また、下ステージ移動機構2eによる下ステージ3の移動に係る動作は、第3の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251の先端部は、第1ボールジョイント381、第2ボールジョイント382および第3ボールジョイント383を介して第1下ステージ軸331、第2下ステージ軸332および第3下ステージ軸333に接続される。第3リニアロッド255の構造は、図22ないし図26に示す第1リニアロッド215および第2リニアロッド225の構造と同様であり、第3ボールジョイント383の構造は、図28に示す第1ボールジョイント381の構造と同様である。
具体的には、第3リニアロッド255は、第3下シャフト251に平行に伸びるとともに第3下シャフト251の両端部が固定される箱形の部材であり、セラミック等により形成される。第3リニアロッド255は、第3下シャフト251の下側を覆う第3底面部、一対の第3側壁部、および、一対の第3シャフト固定部を備える。第3底面部の下面は、定盤11の定盤面12に平行である。第3リニアロッド255には、下面から定盤面12に向けてガスを噴出する第3リニアロッド浮上部が設けられる。第3リニアロッド浮上部からガスが噴出されることにより、第3リニアロッド255が、定盤面12から浮上した状態で定盤面12上に支持される。パターン描画装置1eでは、定盤面12から第3リニアロッド255の下面に向けてガスを噴出することにより、第3リニアロッド255を定盤面12から浮上させて支持する第3リニアロッド浮上部が設けられてもよい。
また、第3ボールジョイント383は、第3下ステージ軸333が挿入される貫通孔を中心部に有するとともに多孔質材料にて略球状に形成された内球部、内球部を覆う略球状の内面を有し、第3下シャフト251の先端部が接続される球保持部、および、上記内球部と第3下ステージ軸333との間、および、球保持部と内球部との間にガスを供給することにより、内球部に第3下ステージ軸333を非接触にて支持させるとともに球保持部に内球部を非接触にて支持させる第3ガス供給部を備える。
パターン描画装置1eでは、第1下シャフト進退機構212aの定盤11に対する支持方法は、図25および図26に示す第2下シャフト進退機構222aと同様であり、第3下シャフト進退機構252aの構造および定盤11に対する支持方法も、第2下シャフト進退機構222aと同様である。具体的には、第3下シャフト進退機構252aは、定盤11に非接触にて回動可能に支持されるとともに第3下シャフト251が伸びる方向への第3リニアロッド255の移動をガイドする第3ガイド部、および、第3ガイド部に固定されて第3下シャフト251が挿入される第3コイルを備える。また、第3下シャフト251は、第1下シャフト211および第2下シャフト221と同様に略円筒状であり、第3下シャフト251の内部に第3マグネットが設けられる。
パターン描画装置1eでは、第3の実施の形態と同様に、第1下シャフトモータ21、第2下シャフトモータ22および第3下シャフトモータ25により下ステージ3の位置および向きを変更することにより、下ステージ3の高速移動時においても、下ステージ3のピッチングを防止して下ステージ3の移動制御における位置精度を向上することができる。また、下ステージ移動機構2eの構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。その上、向き決定機構として第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22と同様の構造を有する第3下シャフトモータ25を利用することにより、下ステージ移動機構2eの構成を簡素化することができる。
パターン描画装置1eでは、第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251の両端部がそれぞれ、第1リニアロッド215、第2リニアロッド225および第3リニアロッド255に固定され、第1リニアロッド215の第1底面部216、第2リニアロッド225の第2底面部226、および、第3リニアロッド255の第3底面部が定盤面12上に支持される。これにより、長い第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251が設けられる場合であっても、第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251のたわみ等の変形を防止し、下ステージ3の移動制御における位置精度をより向上することができる。
また、第1リニアロッド215、第2リニアロッド225および第3リニアロッド255が、定盤面12から浮上した状態で支持されることにより、第1リニアロッド215、第2リニアロッド225および第3リニアロッド255と定盤面12との摩擦による下ステージ3の移動への影響を防止することができる。
パターン描画装置1eでは、第1下シャフト211の先端部が、第1下ステージ軸331が挿入される第1ボールジョイント381に接続され、第2下シャフト221の先端部が、第2下ステージ軸332が挿入される第2ボールジョイント382に接続され、第3下シャフト251の先端部が、第3下ステージ軸333が挿入される第3ボールジョイント383に接続される。第1ボールジョイント381、第2ボールジョイント382および第3ボールジョイント383では、第1下ステージ軸331、第2下ステージ軸332および第3下ステージ軸333が内球部により非接触にて支持され、内球部が球保持部により非接触にて支持される。また、第1ボールジョイント381、第2ボールジョイント382および第3ボールジョイント383が、下ステージ本体30から離間して配置される。このため、第1ボールジョイント381、第2ボールジョイント382および第3ボールジョイント383により、下ステージ3のピッチング、ヨーイングおよびヒービングを吸収することができ、下ステージ移動機構2eによる下ステージ3の移動制御における位置精度をさらに向上することができる。
第1ボールジョイント381では、内球部384は必ずしも多孔質部材により形成される必要はない。例えば、図31に示すように、第1ガス供給部387(図28参照)から、球保持部385の複数の貫通孔3853を介して球保持部385と内球部384との間の間隙にガスが供給され、第1下ステージ軸331内の流路3311を介して内球部384と第1下ステージ軸331との間の間隙にガスが供給されてもよい。第2ボールジョイント382および第3ボールジョイント383においても同様である。
次に、本発明の第7の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図32は、第7の実施の形態に係るパターン描画装置の上ステージ5および上ステージ移動機構4a近傍の構成を拡大して示す平面図である。上ステージ移動機構4aでは、第2上ステージ軸532が、上ステージ5の中心を挟んで第1上ステージ軸531の反対側に設けられ、第2上アクチュエータ42の第2上シャフト421の先端部424、および、第3上アクチュエータ43の第3上シャフト431の先端部434が、第2上ステージ軸532に接続される。その他の構成は、図8に示す上ステージ移動機構4とほぼ同様であり、以下の説明において同符号を付す。
上ステージ移動機構4aでは、第3上シャフト431の先端部434が、第2上ステージ軸532を中心として上ステージ5に対して相対的に回動可能に上ステージ5に接続される。そして、上ステージ位置指示値に基づいて第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431のそれぞれの長さが求められ、第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432が制御されることにより、上ステージ5が上ステージ位置指示値が示す位置および向きへと移動する。
上ステージ移動機構4aでは、第1の実施の形態と同様に、上ステージ5のピッチングが防止または抑制されることにより、上ステージ5の高速移動を可能とすることができる。また、上ステージ5の移動制御における位置精度を向上することができる。さらに、上ステージ移動機構4aでは、第2上シャフト421の先端部424と第3上シャフト431の先端部434とが同一の第3上ステージ軸533に接続されるため、上ステージ位置指示値により指示される上ステージ5の位置を実現するために必要な第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431の長さを容易に求めることができる。なお、上ステージ移動機構4aでは、第3上シャフト431の先端部434が、第1上ステージ軸531に接続されてもよい。
次に、本発明の第8の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図33は、第8の実施の形態に係るパターン描画装置の上ステージ5および上ステージ移動機構4近傍の構成を拡大して示す平面図である。第8の実施の形態に係るパターン描画装置では、上ステージ5を下ステージ3の上面31から浮上させる上ステージ浮上部が、上ステージ5の下面54のガス噴出部55(図7参照)に代えて、下ステージ3上において上ステージ5の周囲に配置される3つのエアパッド55aを備える。その他の構成は、図1に示すパターン描画装置1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図34は、エアパッド55a近傍を拡大して示す側面図である。エアパッド55aは、上ステージ5の外周部において上ステージ5の下面54および上面51にそれぞれ対向するパッド下部551およびパッド上部552、並びに、パッド下部551とパッド上部552とを接続するパッド側部553を備える。パッド下部551とパッド上部552とは、上ステージ5の外周部を挟んで対向する。以下の説明では、パッド下部551の上ステージ5の下面54に対向する面554を「パッド下部内面554」といい、パッド上部552の上ステージ5の上面51に対向する面555を「パッド上部内面555」という。
第8の実施の形態に係るパターン描画装置では、各エアパッド55aのパッド下部内面554およびパッド上部内面555から、上ステージ5の下面54および上面51に向けてガスが噴出されることにより、上ステージ5が3つのエアパッド55aに非接触にて支持される。各エアパッド55aのパッド下部内面554は、上ステージ5の下面54に向けてガスを噴出して上ステージ5を下方から支持する上ステージ支持面である。なお、下ステージ3において、上ステージ5を下方から支持する他の平面も設けられる場合は、複数のエアパッド55aのパッド下部内面554は、下ステージ3が有する平面である上ステージ支持面に含まれる。
第8の実施の形態に係るパターン描画装置では、下ステージ3に設けられた複数のエアパッド55aのパッド下部内面554から上ステージ5の下面54に向けてガスを噴出して上ステージ5を浮上させることにより、上ステージ5と下ステージ3との摩擦による上ステージ5の移動への影響を防止することができる。また、エアパッド55aのパッド上部内面555から上ステージ5の上面51に向けてガスを噴出することにより、上ステージ5の移動を阻害することなく、上ステージ5の上下方向の位置を容易に制限し、上ステージ5の浮上量が過大になってしまうことを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第1上シャフト進退機構412では、積層型圧電素子416に代えて電歪素子やリニアモータ等により第1上シャフト411の進退が行われてもよい。第2上シャフト進退機構422における第2上シャフト421の進退、および、第3上シャフト進退機構432における第3上シャフト431の進退についても同様である。
また、第1上シャフト411の先端部414には、必ずしも弾性ヒンジ4142が設けられる必要はなく、第1上シャフト411が、第1上ステージ軸531を中心として上ステージ5に対して相対的に回動可能に上ステージ5に接続されるのであれば、先端部414の構造は適宜変更されてよい。第2上シャフト421の先端部424、および、第3上シャフト431の先端部434においても同様である。
第1の実施の形態では、下ステージ3がX方向またはY方向に平行に移動する場合について説明したが、上記実施の形態に係るパターン描画装置では、下ステージ3はX方向およびY方向に対して斜めに移動してもよい。この場合も、第1下シャフト進退機構212、第2下シャフト進退機構222および下シャフト回動機構23のそれぞれに対する制御ゲインが、第1の実施の形態と同様に可変とされることにより、高速かつ高精度なステージの移動制御を実現することができる。また、下ステージ移動制御部71による下ステージ3の移動制御では、PID制御以外の様々な手法(例えば、比例制御や高次の微分値を使用した制御)によるフィードバック制御が行われてもよく、あるいは、フィードフォワード制御等が行われてもよい。
パターン描画装置では、下ステージ3のガス噴出部35に代えて、定盤11の定盤面12から下ステージ3の下面に向けてガスを噴出することにより、下ステージ3を定盤面12から浮上させるガス噴出部が定盤11に設けられてもよい。具体的には、定盤面12に多数の微小な穴を形成し、定盤11内部の流路を介してこれらの穴から圧縮空気を噴出することにより下ステージ3を浮上させる。この場合も、下ステージ3と定盤面12との摩擦による下ステージ3の移動への影響を防止することができる。
下ステージ3と定盤面12との摩擦を防止または低減するという観点からは、ガス噴出部が省略され、第1下シャフトモータ21および第2下シャフトモータ22により、下ステージ3が定盤面12の上方にて定盤面12から離間した位置に機械的に支持されてもよい。また、下ステージ3の下面と定盤面12との間に、ボールベアリングが設けられたり、潤滑油が付与されてもよく、定盤面12がテフロン(登録商標)等により被覆されてもよい。上ステージ5についても同様に、上ステージ5の下面54と下ステージ3の上面31との間に、ボールベアリングが設けられたり、潤滑油が付与されてもよく、下ステージ3の上面31がテフロン(登録商標)等により被覆されてもよい。
第2および第5の実施の形態に係るパターン描画装置では、下ステージ回動機構24に代えて、X方向およびY方向にそれぞれ伸びる2つのガイドが、向き決定機構として設けられてもよい。これらのガイドは下ステージ3と共に移動し、下ステージ3がガイドに沿って水平面内で回動することなく移動する。この場合、第1下シャフト211および第2下シャフト221の先端部は、下ステージ3に固定された同一の軸(好ましくは、下ステージ3の中心位置に設けられる軸)にエアベアリング等を介して回動可能に接続される。このような構造を有するパターン描画装置では、2つのガイドは、下ステージ3の回動を規制する回動規制部とも捉えられる。
第3および第6の実施の形態に係るパターン描画装置では、第3下シャフトモータ25は下ステージ3の(−Y)側に設けられてもよい。この場合、チャンバ14の(−Y)側には、第1下シャフト211、第2下シャフト221および第3下シャフト251がそれぞれ挿入される3つの開口が設けられるが、例えば、チャンバ14にX方向に長い1つの開口が設けられ、当該開口に3本の下シャフトが挿入されてもよい。また、第3下ステージ軸333は、必ずしも、第1下ステージ軸331と第2下ステージ軸332とを通る平面から離間して配置される必要はなく、当該平面内に設けられてよい。さらに、第3下シャフト251の先端が第1下ステージ軸331または第2下ステージ軸332に回動可能に接続されてもよい。換言すれば、第3下シャフト251が接続される第3下ステージ軸333として、第1下ステージ軸331または第2下ステージ軸332が兼用される。
第4ないし第6の実施の形態に係るパターン描画装置では、第1リニアロッド215、第2リニアロッド225および第3リニアロッド255は、必ずしも、定盤面12から浮上した状態で定盤面12に支持される必要はなく、定盤面12に接触した状態で支持されてもよい。この場合、各リニアロッドと定盤面12との摩擦を低減するために、各リニアロッドの底面部の下面や定盤面12がテフロン(登録商標)やダイヤモンドライクカーボン(DLC)等により被覆されることが好ましい。また、各リニアロッドでは、一対の側壁部は省略されてもよい。
第1下シャフト進退機構212aでは、第1コイル2122を支持し、かつ、第1リニアロッド215をガイドすることができるのであれば、第1ガイド部2121は筒状以外の様々な形状とされてよい。また、第1ガイド部2121は、定盤面12上に設けられた門型のフレーム等を利用して上下両方から支持されてもよい。第2下シャフト進退機構222aおよび第3下シャフト進退機構252aにおいても同様である。
上記実施の形態に係るパターン描画装置では、下ステージ位置測定部61は、必ずしもレーザ測長器および反射部を備えるものである必要はなく、他の様々な変位計等が利用されてよい。上ステージ位置測定部64も同様に、必ずしも静電容量センサ65を備えるものである必要はなく、レーザ測長器等、他の様々な変位計が利用されてよい。また、上ステージ位置測定部64が定盤11上に設けられるのであれば、下ステージ位置測定部61は必ずしも設けられなくてもよい。
光照射部15では、回折格子型の光変調素子を有する空間光変調器156により基板9上に光が照射されるが、基板9に対する光の照射は他の様々な種類の光変調器により行われてもよい。また、パターン描画装置によるパターンの描画は、半導体基板以外の様々な基板(例えば、液晶表示装置用のガラス基板や太陽電池パネル用の基板、プリント配線基板)に対して行われてよい。さらに、パターン描画装置では、光ビーム以外の放射線、例えば、電子ビームやイオンビームが基板に照射されることにより、パターンの描画が行われてもよい。電子ビームにより描画が行われるパターン描画装置では、上述のチャンバ14として真空チャンバが用いられ、当該真空チャンバは、真空チャンバ内の空間が外部磁場の影響を受けないような材料により形成される。また、真空チャンバ内では、基板9は、例えば静電チャックにより上ステージ5に保持される。
第1下シャフト211では、その全長に亘って第1マグネット2111が設けられる必要はなく、例えば、第1下シャフト211のうち第1コイル2122を通過する部位のみに第1マグネット2111が設けられてもよい。この場合、第1下シャフト211のうち第1マグネット2111が設けられる部位よりも下ステージ3側の部位は、中実の棒状部材であってもよい。電子ビーム等による描画が行われるパターン描画装置では、当該中実の棒状部材を被磁性材とし、第1下シャフト211の第1マグネット2111が設けられた部位がチャンバ14内に挿入されないように第1下シャフトモータ21を配置することにより、第1マグネット2111によるチャンバ14内の磁場変動を抑制または防止することができる。第2下シャフト221および第3下シャフト251においても同様である。
上述のパターン描画装置の構成のうち少なくとも定盤11、下ステージ3、第1下シャフト211および第2下シャフト221、第1下シャフト進退機構212および第2下シャフト進退機構222、向き決定機構(すなわち、下シャフト回動機構23や下ステージ回動機構24、第3下シャフトモータ25等)、上ステージ5、第1上シャフト411、第2上シャフト421および第3上シャフト431、第1上シャフト進退機構412、第2上シャフト進退機構422および第3上シャフト進退機構432、下ステージ移動制御部71、並びに、上ステージ移動制御部72を備える装置は、パターン描画装置以外の様々な装置において、下ステージ3および上ステージ5を移動するステージ移動装置として利用されてよい。
このようなステージ移動装置では、上記実施の形態と同様に、下ステージ3および上ステージ5の高速移動時においても、下ステージ3および上ステージ5のピッチングを防止して下ステージ3および上ステージ5の移動制御における位置精度を向上することができる。また、ステージ移動装置の構成部品の個数を削減することにより、装置の製造コストを低減することができるとともに、構成部品の振動による下ステージ3および上ステージ5の移動制御における位置精度の低下を抑制することができ、さらに、制御ゲインの決定の自由度が向上するため、より適切な移動制御を行うことができる。
上述のステージ移動装置では、定盤以外の下ステージ支持部が利用されてもよい。当該下ステージ支持部では、例えば、下ステージ3のガス噴出部35やリニアガイドの移動範囲のみが平面(すなわち、下ステージ支持面)であってもよい。上ステージ支持部である下ステージ3についても同様に、下ステージ3の上面31のうち、上ステージ5のガス噴出部55の移動範囲のみが平面(すなわち、下ステージ支持面)であってもよい。
上述のステージ移動装置では、例えば、下ステージ3が比較的長い周期にて所定の方向に往復移動し、当該下ステージ3の移動と並行して、上ステージ5が比較的短い周期にて所定の方向に往復移動してもよい。換言すれば、下ステージ3による低周波数揺動と上ステージ5による高周波数揺動とが並行して行われてもよい。
上記ステージ移動装置は、例えば、インクジェット方式の印刷装置における印刷媒体の移動に利用されてもよい。あるいは、上述のGLVの可動リボンに切削用のダイヤモンドスタイラス等を固定した切削ヘッドの下方に配置され、切削が行われる対象物の移動に利用されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1,1a〜1e パターン描画装置
2,2a〜2e 下ステージ移動機構
3 下ステージ
4,4a 上ステージ移動機構
5 上ステージ
11 定盤
12 定盤面
23 下シャフト回動機構
24 下ステージ回動機構
31 上面
51 上面
54 下面
55 ガス噴出部
55a エアパッド
61 下ステージ位置測定部
64 上ステージ位置測定部
71 下ステージ移動制御部
72 上ステージ移動制御部
211 第1下シャフト
212,212a 第1下シャフト進退機構
213 第1下支持軸
221 第2下シャフト
222,222a 第2下シャフト進退機構
223 第2下支持軸
241 下ステージ回動軸
251 第3下シャフト
252,252a 第3下シャフト進退機構
311 第1上支持軸
312 第2上支持軸
313 第3上支持軸
331 第1下ステージ軸
332 第2下ステージ軸
333 第3下ステージ軸
411 第1上シャフト
412 第1上シャフト進退機構
414 先端部
416 積層型圧電素子
421 第2上シャフト
422 第2上シャフト進退機構
424 先端部
431 第3上シャフト
432 第3上シャフト進退機構
434 先端部
531 第1上ステージ軸
532 第2上ステージ軸
533 第3上ステージ軸
554 パッド下部内面
4142 弾性ヒンジ
S11〜S23 ステップ

Claims (6)

  1. ステージ移動装置であって、
    下ステージ支持部と、
    前記下ステージ支持部が有する平面である下ステージ支持面上に配置される下ステージと、
    先端部が前記下ステージ支持面に垂直な第1下ステージ軸および第2下ステージ軸を中心としてそれぞれ、前記下ステージに対して相対的に回動可能に前記下ステージに接続されるとともに前記下ステージ支持面に平行に伸びる第1下シャフトおよび第2下シャフトと、
    前記下ステージ支持面に垂直な第1下支持軸を中心として回動可能に前記第1下シャフトを支持するとともに、前記第1下シャフトを長手方向に進退することにより前記第1下シャフトの支持位置から前記下ステージまでの前記第1下シャフトの長さを変更する第1下シャフト進退機構と、
    前記下ステージ支持面に垂直な第2下支持軸を中心として回動可能に前記第2下シャフトを支持するとともに、前記第2下シャフトを長手方向に進退することにより前記第2下シャフトの支持位置から前記下ステージまでの前記第2下シャフトの長さを変更する第2下シャフト進退機構と、
    前記下ステージ支持面に垂直な軸を中心とする前記下ステージの向きを決定する向き決定機構と、
    前記下ステージの位置および向きを指示する下ステージ位置指示値に基づいて、前記第1下シャフトの前記支持位置から前記下ステージまでの前記第1下シャフトの長さ、および、前記第2下シャフトの前記支持位置から前記下ステージまでの前記第2下シャフトの長さを求め、前記第1下シャフト進退機構、前記第2下シャフト進退機構および前記向き決定機構を制御する下ステージ移動制御部と、
    前記下ステージが有する平面である上ステージ支持面上に配置される上ステージと、
    先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第1上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第1上シャフトと、
    先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第2上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第2上シャフトと、
    先端部が前記上ステージ支持面に垂直な第3上ステージ軸を中心として、または、前記第1上ステージ軸もしくは前記第2上ステージ軸を中心として、前記上ステージに対して相対的に回動可能に前記上ステージに接続されるとともに前記上ステージ支持面に平行に伸びる第3上シャフトと、
    前記上ステージ支持面に垂直な第1上支持軸を中心として回動可能に前記第1上シャフトを支持するとともに、前記第1上シャフトを長手方向に進退することにより前記第1上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第1上シャフトの長さを変更する第1上シャフト進退機構と、
    前記上ステージ支持面に垂直な第2上支持軸を中心として回動可能に前記第2上シャフトを支持するとともに、前記第2上シャフトを長手方向に進退することにより前記第2上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第2上シャフトの長さを変更する第2上シャフト進退機構と、
    前記上ステージ支持面に垂直な第3上支持軸を中心として回動可能に前記第3上シャフトを支持するとともに、前記第3上シャフトを長手方向に進退することにより前記第3上シャフトの支持位置から前記上ステージまでの前記第3上シャフトの長さを変更する第3上シャフト進退機構と、
    前記上ステージの位置および向きを指示する上ステージ位置指示値に基づいて、前記第1上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第1上シャフトの長さ、前記第2上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第2上シャフトの長さ、および、前記第3上シャフトの前記支持位置から前記上ステージまでの前記第3上シャフトの長さを求め、前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構を制御する上ステージ移動制御部と、
    を備えることを特徴とするステージ移動装置。
  2. 請求項1に記載のステージ移動装置であって、
    前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構がそれぞれ、前記第1上シャフト、前記第2上シャフトおよび前記第3上シャフトを長手方向に進退する圧電素子を備えることを特徴とするステージ移動装置。
  3. 請求項1または2に記載のステージ移動装置であって、
    前記第1上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第1上ステージ軸を中心として、前記第1上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備え、
    前記第2上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第2上ステージ軸を中心として、前記第2上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備え、
    前記第3上シャフトの前記先端部が、弾性変形することにより前記第3上ステージ軸を中心として、前記第3上シャフトを前記上ステージに対して相対的に回動させる弾性ヒンジを備えることを特徴とするステージ移動装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のステージ移動装置であって、
    前記上ステージの下面から前記上ステージ支持面に向けて、または、前記上ステージ支持面から前記上ステージの前記下面に向けてガスを噴出することにより、前記上ステージを前記上ステージ支持面から浮上させる上ステージ浮上部をさらに備えることを特徴とするステージ移動装置。
  5. 請求項4に記載のステージ移動装置であって、
    前記上ステージ浮上部が、前記上ステージの外周部において前記上ステージの前記下面および上面に対向する複数のエアパッドを備え、
    前記上ステージ支持面が、前記複数のエアパッドの前記上ステージの前記下面に対向する面を含み、
    前記複数のエアパッドから、前記上ステージの前記下面および前記上面に向けてガスが噴出されることにより、前記上ステージが前記複数のエアパッドに非接触にて支持されることを特徴とするステージ移動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のステージ移動装置であって、
    前記下ステージの位置および向きを測定する下ステージ位置測定部と、
    前記上ステージの前記下ステージに対する相対的な位置および向きを測定する上ステージ位置測定部と、
    をさらに備え、
    前記下ステージ移動制御部が、前記下ステージ位置指示値および前記下ステージ位置測定部からの出力に基づいて前記第1下シャフト進退機構、前記第2下シャフト進退機構および前記向き決定機構を制御し、
    前記上ステージ位置指示値が、前記上ステージの前記下ステージに対する相対的な位置および向きを指示する値であり、
    前記上ステージ移動制御部が、前記上ステージ位置指示値および前記上ステージ位置測定部からの出力に基づいて前記第1上シャフト進退機構、前記第2上シャフト進退機構および前記第3上シャフト進退機構を制御することを特徴とするステージ移動装置。
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