JP2013157225A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】青色発光層を画素領域全面に形成し、且つ、干渉効果を利用して各有機EL素子の発光を効率良く取り出す表示装置において、陽極と陰極とのショートによるリーク電流の増加を防止し、黒点のない良好な表示を実現する。
【解決手段】青色発光層13Bを塗布により画素領域全面に形成し、赤色発光層13R及び緑色発光層13Gは前記青色発光層13Bの第2電極15側に形成し、各有機EL素子3R,3G,3Bにおいて、発光位置から第1電極11の反射面までの光学距離Lが、最大の干渉効果を得られる値に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を備えた表示装置に関する。
有機EL素子は、陽極と、発光層を含む有機化合物層と、陰極とが積層されて構成されている。そして、赤色発光、緑色発光、青色発光の3色の有機EL素子を用いた表示装置では、各発光色の発光層が、各色の画素形状に合わせたパターニング用の金属マスクを用いて真空蒸着されている。近年、表示装置の高精細化に伴い、各色画素サイズは微小化し、その画素形状に合わせたパターニング用の金属マスクも高精細用になっているため、表示装置の製造コストに占める金属マスクの製造及び維持管理費用は、非常に大きなものになっている。特許文献1には、青色発光層を画素領域全面に形成し、赤色発光層及び緑色発光層を青色発光層よりも取り出し電極側に積層することにより、塗り分け用の金属マスクの使用を減らす技術が開示されている。
また、有機EL素子においては、発光色ごとに波長を強める干渉条件に発光位置と反射層の光学距離を合わせ、光取り出し効率を高めることができる事が知られている。この時、干渉効果を最大にするためには、発光層の発光位置と反射電極にある反射面との間の光学距離を発光波長の1/4倍の値に設定する必要がある。その場合、青色発光の有機EL素子においては、発光位置と反射面との間の有機化合物層の膜厚が40nm程度になるため、基板の平滑性の影響を受けやすく、突起状の凸部や、異物、ゴミなどを起因として陽極と陰極とがショートしリーク電流が増大する問題がある。
特開2007−66862号公報
本発明の課題は、青色発光層を画素領域全面に形成し、且つ、干渉効果を利用して各有機EL素子の発光を効率良く取り出す表示装置において、陽極と陰極とのショートによるリーク電流の増加を防止し、黒点のない良好な表示を実現することにある。
本発明は、赤色発光、緑色発光、青色発光の各有機EL素子を備えた表示装置であって、
前記有機EL素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を有する有機化合物層とを備え、前記第1電極が反射電極であり、前記第2電極側から光を出射する有機EL素子であって、
青色発光層は画素領域全面に塗布により形成されており、赤色発光層及び緑色発光層は前記青色発光層に接して第2電極側に配置されており、
前記有機EL素子の発光位置から前記第1電極の反射面までの光学距離をL[nm]、前記有機EL素子が発する光のスペクトルの最大ピーク波長をλ[nm]、前記第1電極において波長λの光が反射する際の位相シフトをφ[rad]とすると、前記光学距離Lが下記式(I)を満たしていることを特徴とする。
式(I)
(−1−(2φ/π))×(λ/8)<L<(1−(2φ/π))×(λ/8)
本発明によれば、青色発光層が塗布によって形成されるため、基板の突起状の凸部や、異物、ゴミなどを覆うことができ、陽極と陰極とのショートによるリーク電流の増加を防止することができる。よって、干渉効果により発光効率が高く、信頼性の高い表示装置が提供される。
本発明の表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す図である。 塗布により形成した青色発光層と蒸着により形成した青色発光層が異物を覆う状態の違いを示す模式図である。 本発明の表示装置の青色発光、赤色発光、緑色発光の各有機EL素子の代表的なエネルギーバンド図である。 本発明の実施例の有機EL素子の電圧−電流特性を示す図である。
本発明の表示装置は、赤色発光、緑色発光、青色発光の各有機EL素子を備えたフルカラー表示の表示装置である。各有機EL素子は、反射電極である第1電極と、光取り出し電極である第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を有する有機化合物層とを備え、前記第2電極側から光を出射する。そして本発明においては、青色発光層は画素領域全面に塗布により形成されており、発光位置から第1電極の反射面までの光学距離Lが干渉効果を得られる値に設定されていることに特徴を有する。
以下、本発明の基本的構成について、図1を参照して説明する。尚、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。また以下に説明する実施の形態は、発明の一つの実施形態であって、これらに限定されるものではない。
図1(a)は、本発明の表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。本発明の表示装置は、有機EL素子を備えた画素1を複数有している。そして、複数の画素1はマトリックス状に配置され、表示領域2を形成している。尚、画素とは、1つの有機EL素子の発光領域に対応した領域を意味している。本発明の表示装置では、画素1のそれぞれに1つの発光色の有機EL素子が配置された表示装置である。各有機EL素子は、赤色、緑色、青色のいずれかを発光する。また、これら3色の有機EL素子以外に、更に、黄色、シアン、白色のいずれかを発する有機EL素子を有していてもよい。尚、本実施形態の表示装置には、発光色の異なる複数の画素(例えば赤色発光画素、緑色発光画素、及び青色発光画素)からなる画素ユニットが複数配列されている。画素ユニットとは、各画素の混色によって所望の色の発光を可能とする最小の単位を示す。
図1(b)は、図1(a)のA−A’線における部分断面模式図である。各画素1は、基板10上に、第1電極11と、正孔輸送層12と、発光層13R,13G,13Bのいずれかと、電子輸送層14と、第2電極15と、を備える有機EL素子を有している。本実施形態において、正孔輸送層12と、発光層13R,13G,13Bのいずれかと、電子輸送層14が有機化合物層であるが、有機化合物層は少なくとも発光層を備えていればよい。
また、3R,3G,3Bは、それぞれ赤色発光の有機EL素子、緑色発光の有機EL素子、青色発光の有機EL素子を表している。以下、赤色発光の有機EL素子を赤色素子、緑色発光の有機EL素子を緑色素子、青色発光の有機EL素子を青色素子と称する。
赤色素子3R、緑色素子3G、青色素子3Bは、それぞれ赤色発光層13R、緑色発光層13G、青色発光層13Bを有している。そして、青色発光層13Bは、赤色素子3Rと緑色素子3Gとにわたって形成されており、いわゆる青色発光層13Bはコモン発光層となっている。つまり、赤色素子3Rと緑色素子3Gそれぞれは、青色発光層13Bと同じ組成で且つ同じ膜厚の青色発光層13Bを有し、赤色発光層13Rと緑色発光層13Gはそれぞれ、青色発光層13Bの第2電極15側に、青色発光層13Bと接して配置されている。
表示装置としては、特に正面方向の輝度が高くなるように有機化合物層の各層の膜厚を設定することで、光学干渉により発光色も制御され、より高効率に正面方向に光が放射されるようになる。より具体的には、各有機EL素子3R,3G,3Bにおいて、発光位置から第1電極11の反射面までの光学距離Lについて、下記式(1)を満たすことで、取り出したい波長λの光は正面方向の強度が強まる。
式(1) L=(2m−(φ/π))×(λ/4)
ここで、λは有機EL素子が発する光のスペクトルの最大ピーク波長[nm]、φは第1電極11における反射時の位相シフト[rad]であり、φ<0である。mは0又は正の整数である。位相シフトφの値は金属種によって異なるが、概ね−2.79rad乃至−1.75rad程度である。また、光学距離Lは、発光位置から第1電極11の反射面との間における各層の屈折率n×厚さd[nm]の総和である。尚、位相シフト[rad]は一般的な光学多層薄膜の計算により求めることができる(例えばPrinciples of Optics,Max Born and Emil Wolf,1974参照)。
本発明においては広波長帯域において干渉効果を発現させるために、上記式中のm=0が望ましい。よって、Lは下記式(2)を満たすことが好ましい。
式(2) L=(−φ/π)×(λ/4)
但し、実際の有機EL素子では、正面の取り出し効率とトレードオフの関係にある視野角特性等も考慮すると、必ずしも上記膜厚と厳密に一致させる必要はない。具体的には、Lが式(2)を満たす値から±λ/8以内の誤差があってもよい。よって、本発明においては、各有機EL素子3R,3G,3BのLが下記式(I)を満たしていればよい。
式(I)
(−1−(2φ/π))×(λ/8)<L<(1−(2φ/π))×(λ/8)
さらに、本発明においてより好ましくは、Lが式(2)を満たす値から±λ/16以内である。よって、本発明においては、有機EL素子3R,3G,3BのLが下記式(I’)を満たすことが好ましい。
式(I’)
(−1−(4φ/π))×(λ/16)<L<(1−(4φ/π))×(λ/16)
上記したように、各有機EL素子3R,3G,3Bの発光位置と第1電極11の反射面との間の光学距離Lが、上記式(I)を満たすことにより、干渉効果により光取り出し効率が高まる。式(1)のmが1以上でも干渉の強め合い効果はあるが、m=0の場合が最も効果が高く好ましい。しかしながら、発光位置と第1電極11にある反射面との間の光学距離Lを式(I)を満たすように設定する場合、膜厚が薄くなり、第1電極11と第2電極15とのショートによるリーク電流がより増加しやすくなる問題がある。本発明では、陽極11上に画素領域全面にわたって青色発光層13Bを塗布により形成することにより異物、ゴミなどを覆い、ショートによるリーク電流の増加を抑制することができる。
図2に塗布によって形成した青色発光層13Bと蒸着によって形成した青色発光層13Bが球状の異物を覆う状態の違いを模式図で示す。尚、正孔輸送層12は図示を省略する。塗布によって形成した青色発光層13B(図2(a))では球状異物41の下部周辺もカバレッジされる。一方、蒸着によって形成した青色発光層13B(図2(b))では球状異物41の下部周辺は隙間があいたままカバレッジされず、第1電極11と第2電極15とのショートの原因となる。
青色発光層13Bを形成する際の塗布方法としては、従来から知られたディッピング法、スピンコート法、スリットコート法、グラビア法、スプレイ法、などが用いられる。また、用いる溶剤としてはトルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤や、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどが用いられ、減圧加熱乾燥等によって溶剤は除去される。
本発明では、好ましくは第1電極11が陽極、取り出し電極15が陰極であり、上記青発光層13Bは少なくともホスト材料と発光ドーパント材料からなり、青色発光層B中の発光ドーパントの含有量は10体積%以下である。
本発明においては、第1電極11が陽極で青色発光層13Bを正孔輸送性とした方が、赤色素子3R,緑色素子3Gの電圧を上げずに、青色発光層13Bの発光を抑え、赤色及び緑色発光層13R,13Gのみを発光させることができるため好ましい。赤色素子及び緑色素子については後述する。
赤色発光層13R及び緑色発光層13Gは、塗り分け用金属マスクを用いて画素形状に形成される。このように、青色発光層13Bを塗り分け用金属マスクを用いずに塗布により形成することにより、全色で発光層を塗り分けるよりも、塗り分け用金属マスクの使用を減らし、ショートによる表示装置の黒点を防止することができる。
第1電極11は、基板10上に隣り合う画素(有機EL素子)の第1電極11と分離されて形成されており、金属の反射面を有し、透明導電材料を積層して用いてもよい。用いられる金属は、Al、Ag、Mo、W、Cr、Au、Sn、Si、Cu、Ti、Pt、Pd、Niなどが用いられ、これらの合金を用いてもよく、積層して用いてもよい。透明導電材料としてはITO、IZOなどの導電性金属酸化物を用いることができる。画素(より具体的には、第1電極11)間には、隔壁20を設けてもよい。但し、塗布により正孔輸送層12や青色発光層13Bを形成する際に溶解しない材料で形成する必要がある。
正孔輸送層12を設ける場合には、図1(b)のように隣り合う画素と共通で塗布により形成される。正孔輸送層12にはアリールアミン類など、従来から知られた材料を用いることができるが、青色発光層13Bを塗布により形成する際に溶解しないようにする必要があり、好ましくは溶剤に不溶の架橋型材料が用いられる。具体的な例としては、下記の構造式で示される正孔輸送材料をUV光照射や加熱することにより架橋したものが用いられる。
Figure 2013157225
そして、青色発光層13Bは第1電極11上もしくは正孔輸送層12上に塗布により形成される。また、青色発光層13Bはホスト材料と発光ドーパント材料とからなり、発光層中の発光ドーパント材料の含有量は10体積%以下で、下記式(II)を満たすことが好ましい。
式(II)
LUMOBh<LUMOBd<HOMOBh<HOMOBd
上記式(II)において、LUMOBh、LUMOBdはそれぞれ、青色発光層13Bのホスト材料、発光ドーパント材料のLUMO準位エネルギーを示す。また、HOMOBh、HOMOBdはそれぞれ、青色発光層13Bのホスト材料、発光ドーパント材料のHOMO準位エネルギーを示す。
一般に青色発光層13Bに含まれる発光ドーパント材料が10体積%以上となると、濃度消光と呼ばれる発光効率の低下が起きるため、本発明では青色発光層13Bの発光ドーパント材料は10体積%以下で含有される。
図3(a)に青色素子3Bのエネルギーバンド図を示すが、式(II)を満たす青色発光層13Bに電子が注入された場合には、電子は発光ドーパント材料のLUMO準位にトラップされる。発光ドーパント材料は青色発光層13Bの全体積の10%以下であるため、電子は伝導しにくくなる。
また、正孔が注入された場合には、正孔はホスト材料のHOMO準位に注入され、ホスト材料は青色発光層13Bの体積の最も多くの部分を占めるため、この準位を伝導する。このため、青色発光層13Bは電子よりも正孔が伝導しやすい正孔輸送性(電子トラップ性)となる。
青色発光層13Bのホスト材料としては、ピレン誘導体等が好適に用いられ、発光ドーパント材料としてはフルオランテン誘導体等が好適に用いられる。
青色発光層13B上には蒸着法により、赤色発光層13R及び緑色発光層13Gが金属マスクを用いて画素形状に形成される。青色発光層13Bよりも陽極である第1電極11側に赤色発光層13R及び緑色発光層13Gを積層しても、塗り分け用金属マスクの使用を減らすことができるが、光学干渉を合わせる上で好ましくない。よって、本発明においては、赤色発光層13R及び緑色発光層13Gは青色発光層13Bよりも光出射側電極である第2電極15側に設ける。
図3(b)、(c)に赤色素子3R,緑色素子3Gの代表的なエネルギーバンド図を示す。図3(b)、(c)は好ましいエネルギーバンド構造であるが、赤色及び緑色発光層13R,13Gのエネルギーバンド構造は必ずしも限定されるものではない。
式(II)を満たす正孔輸送性の青色発光層13Bに接し、陰極である第2電極15側に赤色もしくは緑色発光層13R、13Gを積層した場合、正孔が青色発光層13Bを通り抜けやすくなる。そのため、赤色素子3R及び緑色素子3Gの電圧を上げずに、青色発光層13Bの発光を抑え、赤色及び緑色発光層13R,13Gのみを発光させることができる。
また、赤色素子3R及び緑色素子3Gにおいて青色発光層13Bの発光を抑えることができるため、電子阻止層を用いる必要がなく、青色素子3Bにおいても、電子注入が抑えられず、電圧の上昇を招かない。また、青色発光層13Bへの電子注入を阻止しないため、青色発光層13Bでの再結合確率が向上し、正孔が青色発光層13Bを通り抜けて効率が低下する問題も発生しない。
更に、下記式(III)及び(IV)を満たすように、赤色発光層13R及び緑色発光層13Gがそれぞれ構成されていることが好ましい。
式(III) HOMOR<HOMOBh
式(IV) HOMOG<HOMOBh
ここで、上記HOMOR、HOMOGは、赤色発光層13R、緑色発光層13GのHOMO準位エネルギーであり、赤色発光層13R、緑色発光層13Gが発光材料のみからなる場合は、その発光材料のHOMO準位エネルギーのことである。また、赤色発光層13R、緑色発光層13Gがホスト材料と発光ドーパント材料とを含む場合は、上記HOMOR、HOMOGはホスト材料、発光ドーパント材料のいずれのHOMO準位エネルギーでも良い。これらが青色発光層13Bのホスト材料のHOMO準位よりも浅い準位であることにより、青色発光層13Bを通り抜けた正孔は、赤色及び緑色発光層13R,13Gに注入されやすくなる。上記式を満たすことにより、青色発光層13Bを通り抜けた正孔は、赤色及び緑色発光層13R,13Gに注入されやすくなる。よって、より青色発光層13Bの発光を抑え、赤色及び緑色発光層13R,13Gのみを発光させる効果があり好ましい。
更に、赤色素子3R及び緑色素子3Gに関しては、赤色及び緑色発光層13R,13Gから青色発光層13Bに電子が注入されにくい構成であることがより好ましい。例えば、赤色及び緑色発光層13R,13Gと青色発光層13Bとの間に電子注入障壁が形成されるように各発光層を構成することが望ましい。
赤色及び緑色発光層13R,13Gには従来から知られた材料を用いる事ができる。また、発光層13R,13G,13B上には電子輸送層14を積層してもよい。電子輸送層14にはフェナントロリン誘導体等の従来から知られた材料を用いる事ができる。また、電子注入層を積層して用いてもよい。
電子輸送層14上には光透過性のある光取り出し電極(陰極)として第2電極15が形成される。第2電極15には薄膜金属層やITO、IZOなどの透明導電性酸化物が用いられる。
上記に述べた構成により、本発明は、塗り分け用マスクの使用を減らすため青色発光層13Bを画素領域全面に形成した場合でも、各有機EL素子3R,3G,3Bを効率よく発光させ、突起状の凸部や、異物、ゴミなどを覆うことができる。よって、従来の正孔輸送層12を蒸着法で形成した場合や、塗分け用の金属マスクを用いて青色発光層13Bを形成した場合に比べて陽極11と陰極15とのショートを防止し、黒点のない良好な多色表示装置を提供することができる。
尚、本発明で定義するHOMOは最高被占軌道のことであり、LUMOは最低空軌道である。HOMO準位エネルギーは大気中光電子分光法(AC−2、理研機器製)を用いて測定した。また、LUMO準位エネルギーは、上記の方法で測定したHOMO準位エネルギーの値から紫外・可視分光法(UV/VIS V−560、日本分光製)を用いて測定した吸収スペクトルの吸収端から求めたバンドギャップを引いて算出した。尚、前記式(II)乃至(IV)に示したHOMO、LUMOの準位エネルギーの大小関係は、その絶対値によって規定する。
本発明の表示装置としては、テレビ受像機、パーソナルコンピュータの表示部に用いられる。他には、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置の表示部や電子ビューファインダに用いられてもよい。撮像装置は、撮像するための撮像光学系やCMOSセンサなどの撮像素子を更に有している。
また、本発明の表示装置は、携帯電話の表示部、携帯ゲーム機の表示部等に用いられてもよいし、更には、携帯音楽再生装置の表示部、携帯情報端末(PDA)の表示部、カーナビゲーションシステムの表示部に用いられてもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。実施例1、比較例1ともにゴミを想定した酸化チタン微粒子(平均粒径100乃至300nm)を付着させた反射電極(陽極)を第1電極として用いて青色素子を作製し、リーク電流を比較した。
(実施例1)
ガラス基板10上に第1電極11として厚さ100nmのAl膜を蒸着法により形成した。そして、第1電極11の表面に水に分散させた酸化チタン微粒子を塗布し、乾燥させた後、UV/オゾン洗浄を施した。
続いて、青色発光層13Bをスピンコート法により40nmの厚さで形成した。ホスト材料としては、下記構造式(1)で示されるピレン誘導体(LUMO=2.67eV、HOMO=5.61eV)を用いた。また、発光ドーパント材料(2体積%)としては、下記構造式(2)で示されるフルオランテン誘導体(LUMO=3.06eV、HOMO=5.85eV)を用いた。溶剤としてはトルエンを用い、減圧下にて120℃で30分乾燥することにより溶剤を除去した。
Figure 2013157225
次に真空蒸着装置(アルバック社製)に取り付け、1.33×10-4Pa(1×10-6Torr)まで排気した。その後、青色発光層13Bの上に、炭酸セシウム(3体積%)とAgを12nmの膜厚で成膜し、取り出し電極(陰極)として第2電極15を形成した。
その後、基板をグローブボックスに移し、窒素雰囲気中で乾燥剤を入れたガラスキャップにより封止した。
(比較例1)
青色発光層13Bを真空蒸着装置(アルバック社製)にて蒸着法により形成した以外は実施例1と同様に青色素子を作製した。
上記手順で得られた実施例1,比較例1の各青色素子のリーク評価を行った。図4に電圧−電流特性の測定結果を示す。
発光開始前の2.0Vを印加した時点での電流値は、実施例1の青色素子が1×10-4mA/cm2であるのに対し、比較例の青色素子では3×10-2mA/cm2であった。比較例1の青色素子では酸化チタン微粒子により陽極と陰極がショートしやすくなりリーク電流が大きいのに対し、実施例1の青色素子では塗布により青色発光層13Bを形成したことによりリーク電流を低減できたことがわかる。
3R,3G,3B:有機EL素子、11:第1電極、12:正孔輸送層、13R,13G,13B:発光層、15:第2電極

Claims (3)

  1. 赤色発光、緑色発光、青色発光の各有機EL素子を備えた表示装置であって、
    前記有機EL素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を有する有機化合物層とを備え、前記第1電極が反射電極であり、前記第2電極側から光を出射する有機EL素子であって、
    青色発光層は画素領域全面に塗布により形成されており、赤色発光層及び緑色発光層は前記青色発光層に接して第2電極側に配置されており、
    前記有機EL素子の発光位置から前記第1電極の反射面までの光学距離をL[nm]、前記有機EL素子が発する光のスペクトルの最大ピーク波長をλ[nm]、前記第1電極において波長λの光が反射する際の位相シフトをφ[rad]とすると、前記光学距離Lが下記式(I)を満たしていることを特徴とする表示装置。
    式(I)
    (−1−(2φ/π))×(λ/8)<L<(1−(2φ/π))×(λ/8)
  2. 前記第1電極が陽極、第2電極が陰極であり、前記青色発光層は、少なくともホスト材料と発光ドーパント材料からなり、前記青色発光層に含まれる前記発光ドーパント材料が10体積%以下であり、下記式(II)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
    式(II)
    LUMOBh<LUMOBd<HOMOBh<HOMOBd
    (上記式(II)において、LUMOBh、LUMOBdはそれぞれ、青色発光層のホスト材料、発光ドーパント材料のLUMO準位エネルギーの絶対値、HOMOBh、HOMOBdはそれぞれ、青色発光層のホスト材料、発光ドーパント材料のHOMO準位エネルギーの絶対値を示す。)
  3. 前記第1電極と青色発光層との間に正孔輸送層が画素領域全面に塗布により形成され、前記正孔輸送層は、溶剤に不溶の架橋型材料で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の多色表示装置。
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JPWO2018211808A1 (ja) * 2017-05-15 2020-03-19 ソニー株式会社 照明装置、および表示装置
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