JP2013156623A - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、偏光子層と保護フィルムとを有する偏光板の製造方法であって、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層とかなる積層フィルムを一軸延伸する延伸工程と、積層フィルムの樹脂層を染色し架橋した後に、幅方向の両方の第1端部を切断して除去する貼合前除去工程と、第1端部を除去した積層フィルムにおける偏光子層の基材フィルム側の面とは反対側の面に保護フィルムを貼合する貼合工程と、をこの順に有する偏光板の製造方法である。
【選択図】図2
Description
[1] 偏光子層と保護フィルムとを有する偏光板の製造方法であって、基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る積層工程と、積層フィルムを一軸延伸する延伸工程と、一軸延伸を行なった積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色する染色工程と、染色を行なった積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を、架橋剤を含む溶液に浸漬して架橋し偏光子層を形成する架橋工程と、架橋を行なった積層フィルムから、幅方向の両方の第1端部を切断して除去する貼合前除去工程と、第1端部を除去した積層フィルムにおける偏光子層の基材フィルム側の面とは反対側の面に保護フィルムを貼合する貼合工程と、をこの順に有する偏光板の製造方法。
[2] 上記積層工程の後であってかつ上記染色工程の前に、積層フィルムから、幅方向の両方の第2端部を切断して除去する染色前除去工程を有する、[1]に記載の方法。
[3] 上記積層工程においては、基材フィルムの幅方向の両方の端部にポリビニルアルコール系樹脂層を形成しない第3端部を設ける、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 上記架橋工程の後であってかつ上記貼合前除去工程の前に、偏光子層を乾燥させる乾燥工程を有する、[1]に記載の方法。
[5] 上記貼合前除去工程の後であってかつ上記貼合工程の前に、偏光子層を乾燥させる乾燥工程を有する、[1]に記載の方法。
図2は、第1の実施形態の偏光板の製造方法における各製造工程後の積層フィルムを模式的に示す上面斜視図である。まず、図2(a)に示すように基材フィルム11を準備する。次に、積層工程(S10)により、基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層12aを形成して図2(b)に示す積層フィルムを得る。次に、図2(b)に示す積層フィルムについて、延伸工程(S20)、染色工程(S30)、架橋工程(S40)を行ない、樹脂層12aから偏光子層12bを形成し、図2(c)に示す積層フィルムを得る。次に、図2(c)に示す積層フィルムについて、点線A1にて切断して点線A1より外側の領域である幅方向の両方の端部(第1端部)13を除去する貼合前除去工程(S50)を行ない、図2(d)に示す積層フィルムを得る。その後、偏光子層12bに保護フィルムを貼合する貼合工程(S60)を行なう。
図3は、第2の実施形態の偏光板の製造方法における各製造工程後の積層フィルムを模式的に示す上面斜視図である。まず、図3(a)に示すように基材フィルム21を準備する。次に、積層工程(S10)により、基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層22aを形成して図3(b)に示す積層フィルムを得る。なお、基材フィルム21の幅方向の両方の端部に予め点線A2を規定し、それより外側の領域にポリビニルアルコール系樹脂層を形成しない第3端部21aを設ける。このように、樹脂層22aを形成しない第3端部21aを設けることにより、樹脂層22aを乾燥させる際に、基材フィルムの両端が樹脂層22a側に反る現象を抑制することができる。樹脂層22aは、ポリビニルアルコール系樹脂を含む溶液を塗布した後に乾燥させて形成する。第3端部21aの領域を規定する点線A2は、基材フィルムの幅方向の両端から内側に0.5cm以上20cm以下の領域内に決定することが好ましく、1.0cm以上15cm以下の領域内に決定することがより好ましく、1.5cm以上10cm以下の領域内に決定することがさらに好ましい。
図4は、第3の実施形態の偏光板の製造方法における各製造工程後の積層フィルムを模式的に示す上面斜視図である。まず、図4(a)に示すように基材フィルム31を準備する。次に、積層工程(S10)により、基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂層32aを形成して図3(b)に示す積層フィルムを得る。なお、基材フィルム31の幅方向の両方の端部に予め点線A3を規定し、それより外側の領域にポリビニルアルコール系樹脂層を形成しない第3端部31aを設ける。このように、樹脂層32aを形成しない第3端部31aを設けることにより、樹脂層32aを乾燥させる際に、基材フィルムの両端が樹脂層32a側に反る現象を抑制することができる。樹脂層32aは、ポリビニルアルコール系樹脂を含む溶液を塗布した後に乾燥させて形成する。第3端部31aの領域を規定する点線A3は、基材フィルムの幅方向の両端から内側に0.5cm以上20cm以下の領域内に決定することが好ましく、1.0cm以上15cm以下の領域内に決定することがより好ましく、1.5cm以上10cm以下の領域内に決定することがさらに好ましい。
ここでは、基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成する。基材フィルムに適した材料は、後述する。なお、本実施形態において、基材フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂の延伸に適した温度範囲で延伸できるものを用いることが好ましい。
基材フィルムに用いる樹脂としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられ、それらのガラス転移温度(Tg)または融点(Tm)に応じて適切な樹脂を選択できる。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂)、(メタ)アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合物、共重合物などが挙げられる。
樹脂層には、ポリビニルアルコール系樹脂が用いられる。本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂は、ケン化度が90モル%〜100モル%のものが好適に用いられ、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールでもよい。たとえば、ポリビニルアルコール樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどで数%ほど変性したものなどが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度も特に限定されるものではないが、100〜10000が好ましく、1500〜10000がより好ましい。
ここでは、基材フィルムおよび樹脂層からなる積層フィルムを一軸延伸する。好ましくは、5倍超かつ17倍以下の延伸倍率となるように一軸延伸する。さらに好ましくは5倍超かつ8倍以下の延伸倍率となるように一軸延伸する。延伸倍率が5倍以下だと、ポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂層が十分に配向しないため、結果として、偏光子層の偏光度が十分に高くならない不具合を生じることがある。一方、延伸倍率が17倍を超えると延伸時の積層フィルムの破断が生じ易くなると同時に、延伸フィルムの厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性・ハンドリング性が低下するおそれがある。延伸工程(S20)における延伸処理は、一段での延伸に限定されることはなく多段で行なうこともできる。この場合、二段階目以降の延伸処理も延伸工程(S20)の中で行ってもよいが、染色工程(S30)や架橋工程(S40)における処理と同時に行なってもよい。このように多段で延伸を行なう場合は、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行なう。
ここでは、延伸した後の積層フィルムの樹脂層を、二色性色素で染色する。二色性色素としては、たとえば、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。有機染料としては、たとえば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。これらの二色性物質は、一種類でも良いし、二種類以上を併用して用いても良い。
染色工程(S30)に次いで架橋工程(S40)を行なう。架橋工程は、たとえば架橋剤を含む溶液(架橋溶液)中に染色工程(S30)を経た積層フィルムを浸漬することにより行なうことができる。架橋剤としては、従来公知の物質を使用することができる。たとえば、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物や、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。これらは一種類でも良いし、二種類以上を併用しても良い。
貼合前除去工程(S50)における積層フィルムの切断は、ロールなどの長尺を連続で処理できる方法が好ましい。方法としては、特に限定されるものではないが、たとえば、一般にスリッターと呼ばれている方法などを好適に用いることができる。
ここでは、偏光子層の基材フィルム側の面とは反対側の面に保護フィルムを貼合して偏光板を得る。保護フィルムを貼合する方法としては、粘着剤で偏光子層と保護フィルムを貼合する方法、接着剤で偏光子層面と保護フィルムを貼合する方法が挙げられる。
貼合工程(S50)で用いられる保護フィルムとしては、光学機能を有さない単なる保護フィルムであってもよいし、位相差フィルムや輝度向上フィルムといった光学機能を併せ持つ保護フィルムであってもよい。保護フィルムの材質としては、特に限定されるものではないが、たとえば、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのような樹脂からなる酢酸セルロース系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのような樹脂からなるポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなど、当分野において従来より広く用いられてきているフィルムを挙げることができる。
保護フィルムと偏光子層との貼合に用いられる粘着剤は、通常、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂などをベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋剤を加えた組成物からなる。さらに微粒子を含有して光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。
保護フィルムと偏光子層との貼合に用いられる接着剤は、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤などを用いた水系接着剤が挙げられる。保護フィルムとしてケン化処理などで親水化処理された酢酸セルロース系フィルムを用いる場合、偏光子層との貼合用の水系接着剤として、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液が好適に用いられる。接着剤として用いるポリビニルアルコール系樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるビニルアルコール系共重合体、さらにはそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体などがある。水系接着剤には、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物などが添加剤として添加されてもよい。このような水系の接着剤を用いた場合、それから得られる接着剤層は、通常1μm以下となる。
本発明の製造方法においては、保護フィルムを偏光子層に貼合する貼合工程(S60)の後、基材フィルムの剥離工程(S70)を行なうことができる。基材フィルムの剥離工程(S70)では、基材フィルムを積層フィルムから剥離する。基材フィルムの剥離方法は特に限定されるものでなく、通常の粘着剤付偏光板で行われる剥離フィルムの剥離工程と同様の方法で剥離できる。貼合工程(S60)の後、そのまますぐ剥離してもよいし、一度ロール状に巻き取った後、別に剥離工程を設けて剥離してもよい。
(1)基材フィルムの作製
エチレンユニットを約5重量%含むプロピレン/エチレンのランダム共重合体(住友化学(株)製「住友ノーブレン W151」、融点Tm=138℃)からなる樹脂層の両側にプロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン(住友化学(株)製「住友ノーブレンFLX80E4」、融点Tm=163℃)からなる樹脂層を配置した3層構造の基材フィルムロールを、多層押出成形機を用いた共押出成形により作製した。得られた基材フィルムロールの合計厚みは100μmであり、各層の厚み比(FLX80E4/W151/FLX80E4)は3/4/3であった。
ポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業(株)製「Z−200」、平均重合度1100、平均ケン化度99.5モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末6重量部に対して5重量部混合した。得られた混合水溶液を、コロナ処理を施した上記基材フィルムロールのコロナ処理面上にグラビアコーターを用いて連続で塗工し、80℃で10分間乾燥させることにより、厚み0.2μmのプライマー層を形成した。この作業を、基材フィルムの反対側にも施し、両面にプライマー層を設けた「プライマー層/基材フィルム/プライマー層」の構成からなるフィルムを作成した。
ポリビニルアルコール粉末(クラレ(株)製「PVA124」、平均重合度2400、平均ケン化度98.0〜99.0モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度8重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を、基材フィルムの一方のプライマー層上にカンマコーターを用いて連続で塗工し、80℃で5分間乾燥させることにより、基材フィルム/プライマー層/ポリビニルアルコール系樹脂層からなる3層構造の積層フィルムロールを作製した。ポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂層の厚みは10.6μmであった。ここでも、同じ作業を基材フィルムの反対側のプライマー層上にも施し、両面にポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂層を設けた「ポリビニルアルコール系樹脂層/プライマー層/基材フィルム/プライマー層/ポリビニルアルコール系樹脂層」の構成からなる積層フィルムを作成した。ここで、ポリビニルアルコール水溶液は、基材フィルムの端から1cmの両端の領域(第3端部)においては塗布しなかった。
上記の積層フィルムロールの両端部(第2端部)を端から2cmの位置で切断して未塗布部分を連続で除去した後(染色前除去工程)、ロール間空中延伸装置にて160℃の延伸温度で縦方向に5.8倍に自由端一軸延伸し、積層フィルムロールを得た。得られた積層フィルムロールの厚みは55.2μmであり、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは5.1μmであった。
延伸後の積層フィルムロールについて、次の手順で染色工程および架橋工程を行なった。まず、積層フィルムを30℃のヨウ素とヨウ化カリウムとを含む水溶液である30℃の染色溶液に150秒間程度の滞留時間となるように浸漬し、ポリビニルアルコール系樹脂層の染色を行ない(染色工程)、ついで10℃の純水で余分なヨウ素液を洗い流した。次に、ホウ酸とヨウ化カリウムとを含む水溶液である72℃の架橋溶液に600秒間程度の滞留時間となるように浸漬させた(架橋工程)。その後、10℃の純水で4秒間洗浄した後、このフィルムの両端部を端から1.5cmずつの位置でスリットして両端部のカール部分(第1端部)を除去した(貼合前除去工程)。最後に80℃で300秒間乾燥させて、積層フィルムロールを得た。
貼合前除去工程を経た積層フィルムロールを用いて、次の手順で偏光板を作製した。まず、ポリビニルアルコール粉末((株)クラレ製「KL−318」、平均重合度1800)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部混合し、接着剤溶液とした。
基材として、1,4−シクロヘキサンジメタノール、テレフタル酸、エチレングリコールの3種のモノマーが共重合されてなるポリエステル基材を用いた。基材フィルムの厚みは70μmであった。実施例1と同じ方法でプライマー層およびポリビニルアルコール系樹脂層を設け、「ポリビニルアルコール系樹脂層/プライマー層/基材フィルム/プライマー層/ポリビニルアルコール系樹脂層」の構成からなる積層フィルムを作成した(積層工程)。プライマー層の厚みは0.2μm、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは10.4μmであった。ここでも、ポリビニルアルコール水溶液は、基材フィルムの端から1cmの両端の領域(第3端部)においては塗布しなかった。
実施例2と同じ積層フィルムロールを用いたが、延伸前に両端部を除去せずに(染色前除去工程を行なわずに)用いた。ロール間空中延伸装置にて110℃の延伸温度で縦方向に4.0倍に自由端一軸延伸し(延伸工程)、縦延伸した積層フィルムロールを得た。延伸倍率が低いため特に破断など不具合は生じなかったため、そのまま巻き取ることができた。得られた積層フィルムを実施例1と同様にして染色工程を行ない、洗浄し、ついで、積層フィルムの端から2cmの両端の領域(第1端部)をスリットにより連続で除去した(貼合前除去工程)。
貼合前除去工程を行なわなかった以外は、実施例1と同様にして、保護フィルム/接着剤層/偏光子層/プライマー層/基材フィルム/プライマー層/偏光子層/接着剤層/保護フィルムの9層からなる偏光板ロールを得た。得られた偏光板ロールには、端部から生じたフィルム屑の噛み込み部に接着剤が溜まって若干の青変が生じ、また、架橋槽で部分的に生じた端部歪みからシワも発生していた。
貼合前除去工程を行なわなかった以外は、実施例2と同様にして、保護フィルム/接着剤層/偏光子層/プライマー層/基材フィルム/プライマー層/偏光子層/接着剤層/保護フィルムの9層からなる偏光板ロールを得た。得られた偏光板ロールには、端部から生じたフィルム屑の噛み込み部に接着剤が溜まって若干の青変が生じ、また、架橋槽で部分的に生じた端部歪みからシワも発生していた。
染色前除去工程を行なわなかった以外は、比較例2と同様にして、保護フィルム/接着剤層/偏光子層/プライマー層/基材フィルム/プライマー層/偏光子層/接着剤層/保護フィルムの9層からなる偏光板ロールを得た。得られた偏光板ロールには、塗布部/未塗布部(第3端部)の境界の段差に接着剤が溜まって青変が多数生じ、また、延伸時に生じた未塗布部のリボン状の歪みから多くのシワや折れ込みが発生していた。
Claims (3)
- 偏光子層と保護フィルムとを有する偏光板の製造方法であって、
基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る積層工程と、
前記積層フィルムを一軸延伸する延伸工程と、
前記一軸延伸を行なった前記積層フィルムの前記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色する染色工程と、
前記染色を行なった前記積層フィルムの前記ポリビニルアルコール系樹脂層を、架橋剤を含む溶液に浸漬して架橋し偏光子層を形成する架橋工程と、
前記架橋を行なった前記積層フィルムから、幅方向の両方の第1端部を切断して除去する貼合前除去工程と、
第1端部を除去した前記積層フィルムにおける前記偏光子層の前記基材フィルム側の面とは反対側の面に保護フィルムを貼合する貼合工程と、をこの順に有する偏光板の製造方法。 - 前記架橋工程の後であってかつ前記貼合前除去工程の前に、前記偏光子層を乾燥させる乾燥工程を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記貼合前除去工程の後であってかつ前記貼合工程の前に、前記偏光子層を乾燥させる乾燥工程を有する、請求項1に記載の方法。
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