JP2013156575A - 光コネクタの製造方法および光コネクタ - Google Patents

光コネクタの製造方法および光コネクタ Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂製のフェルールから熱硬化性の接着剤が流れ出す量を抑制する。
【解決手段】筒状の樹脂製のフェルール20内に光ファイバ30が挿通されて、前記フェルール20と前記光ファイバ30とが接着剤50によって固定される光コネクタ10の製造方法であって、液状の前記接着剤50が充填された前記フェルール20内に上方から前記光ファイバ30を挿通して、前記フェルール20の先端部の接着剤50を選択的に硬化させる先端硬化工程110と、先端硬化工程110の後に、前記フェルール20内の前記接着剤50を全て硬化させる全体硬化工程120とを備えるところに特徴を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光コネクタの製造方法および光コネクタに関する。
従来、フェルールと光ファイバとを熱硬化性の接着剤によって固定した光コネクタとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。この光コネクタは、接着剤が充填されたセラミックス製のフェルール内に光ファイバを挿入して、ヒータなどの加熱装置によってフェルールの側面を加熱して接着剤を硬化させることで、フェルールと光ファイバとを固定している。
この種の接着剤は、例えば、フェルールにおける光ファイバが挿入される挿入口が上側になるようにフェルールを固定し、挿入口からフェルール内に充填される。また、接着剤は、ファイバーを挿入することで、フェルールの下側に位置する先端から流れ出て、フェルールの先端に塊である肉盛を形成しつつ、フェルール内で硬化することでフェルールと光ファイバとを固定する。
特開2008−9129号公報
ところで、近年、コスト低減を目的に、セラミックス製のフェルールを樹脂製フェルールに替えた光コネクタが検討されている。
ところが、樹脂製のフェルールを用いて熱硬化性の接着剤を硬化させようとすると、樹脂製のフェルールはセラミックス製のフェルールに比べて、接着剤との親和性が高いため、フェルールの先端から流れ出る接着剤がセラミックス製のフェルールと同量であっても、硬化する前にフェルールの側面まで広がってしまう。
フェルールの側面まで接着剤が広がった状態で接着剤が硬化すると、光コネクタ同士を嵌合させた際に両コネクタ間で軸心にずれが生じてしまい、接続損失が大きくなってしまう。また、軸心のずれを発生させないために、接着剤を削り落とすことも考えられるが、フェルールが樹脂製であるため、接着剤を削り落とす際に、フェルールをも削ってしまう虞がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、樹脂製のフェルールから熱硬化性の接着剤が流れ出す量を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として本発明は、筒状の樹脂製のフェルール内に光ファイバが挿通されて、前記フェルールと前記光ファイバとが接着剤によって固定される光コネクタの製造方法であって、液状の前記接着剤が充填された前記フェルール内に前記光ファイバを挿通して、前記フェルールの先端部の接着剤を選択的に硬化させる先端硬化工程と、先端硬化工程の後に、前記フェルール内の前記接着剤を全て硬化させる全体硬化工程とを備えるところに特徴を有する。
また、筒状の樹脂製フェルール内に光ファイバが挿通されて、前記フェルールと前記光ファイバとが接着剤によって固定されていることを特徴とする光コネクタ。
このような構成の光コネクタの製造方法によると、まず、先端硬化工程によって、フェルールの先端から流れ出る接着剤を硬化させることで、フェルールの先端に蓋をして接着剤が流れ出ることを抑制する。その後、全体硬化工程によって、フェルール内の接着剤を全て硬化させて、フェルールと光ファイバとを固定させることができる。これにより、樹脂製フェルールであっても、フェルールの先端から流れ出た接着剤がフェルールの側面まで広がってしまうことを抑制することができる。結果として、ジルコニアなどのセラミックス製のキャピラリ部に金属製あるいは樹脂製のフランジ部を取り付けたフェルールなどに比べて光コネクタの製造コストを低減させることができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記先端硬化工程において、前記フェルールの先端部に光を照射することで前記接着剤を硬化させることが好ましい。
このような構成によると、フェルールの先端部に光を照射して先端部の接着剤を選択的にかつ、速やかに硬化させることで、フェルールの先端から接着剤が流れ出ることを抑制することができる。
前記接着剤は、熱硬化性の接着剤であり、前記光は、赤外線を含んでおり、前記先端硬化工程において、前記フェルールの先端に前記赤外線があたることで、前記接着剤が加熱されて硬化され、前記全体硬化工程において、前記フェルールの側面を加熱することで、前記フェルール内の接着剤が全て硬化する構成としてもよい。
このような構成によると、フェルールの先端に赤外線を照射して温度を上昇させることで、フェルールの先端部の接着剤を速やかに硬化させることができる。
前記光は、紫外線を含んでおり、前記接着剤には、紫外線硬化剤が添加されている構成としてもよい。
このような構成によると、フェルールの先端から流れ出た接着剤に紫外線が照射されることで、接着剤をより早く硬化させることができる。これにより、フェルールの先端から流れ出た接着剤がフェルールの側面まで流れ出てしまうことをさらに抑制することができる。
前記フェルールの表面は、前記接着剤よりも輻射率が小さい構成としてもよい。
例えば、赤外線を発する光源などによってフェルールの先端を加熱する場合には、加熱温度にばらつきが生じるため、樹脂製のフェルール自体が溶融するなどして損傷する虞がある。ところが、上記のような構成によると、フェルールの表面における輻射率が接着剤の輻射率よりも小さいことから、フェルールの表面温度の上昇が接着剤よりも早く止まり、接着剤に比べて、フェルールが加熱され難くなる。これにより、フェルールが損傷することを抑制することができる。
前記フェルールの表面は、白色に構成されている構成としてもよい。
このような構成によると、フェルールの表面の輻射率を接着剤よりも小さくする事ができると共に、フェルールの表面における光の反射率を大きくすることができる。これにより、フェルールがさらに加熱されにくくなり、損傷することをさらに抑制することができる。
前記フェルールの先端から突出する前記光ファイバを切断して除去する切断工程を備えており、前記先端硬化工程と、前記全体硬化工程と、前記切断工程とは、搬送機構によって一連の工程の中で続けて行われる構成としてもよい。
このような構成によると、先端硬化工程から全体硬化工程へ搬送される一連の工程の流れの中に切断工程を組み込むことで、余分な光ファイバを除去することができる。これにより、光ファイバを切断して除去する工程を別途設ける必要がなくなる。
前記フェルールの先端には、前記フェルールの軸線方向に膨出して、フェルールの先端位置から接着剤が流れ出る位置を遠ざける形態の肉盛部が同フェルールと一体に形成されており、前記切断工程によって、前記肉盛部を切断する構成としてもよい。
フェルールの先端から突出する余分な光ファイバが折れると、フェルール内の光ファイバにクラックが生じる虞がある。そのため、クラックを抑制する手段としては、例えば、フェルールの先端において接着剤を硬化させることで肉盛を構成しておき、肉盛の先端において余分な光ファイバが折れても、肉盛によって、クラックがフェルール内の光ファイバに及ぶことを抑制する手段がある。ところが、フェルールの先端における接着剤の流れ出す量が先端硬化工程によって少量に抑制されると、フェルールの先端に肉盛が形成されない虞がある。しかしながら、上記のような構成によると、フェルールの先端に予め肉盛部が形成されているので、接着剤によって肉盛を形成する必要がない。これにより、フェルールの先端における接着剤の流れ出す量が少量に抑制される場合においても、予め設けられた肉盛部により、フェルール内の光ファイバが損傷することを抑制することができる。
本発明によれば、樹脂製のフェルールから熱硬化性の接着剤が流れ出す量を抑制することができる。
光照射工程から切断工程に至るまでの一連の製造工程を示す図 図1における光照射工程の拡大断面図 図1における加熱工程の拡大断面図 切断工程後の光コネクタの拡大断面図 変形例1における切断工程前のフェルールの拡大断面図
<実施形態>
本発明の実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。
本実施形態では、上下方向に貫通する筒状のフェルール20内に上方から液状の接着剤50を充填し、フェルール20内に光ファイバ30を上方から挿通させた状態で、フェルール20と光ファイバ30とを接着剤50によって固定する光コネクタ10の製造方法を例示している。
フェルール20は、キャピラリ部21と、キャピラリ部21の上端に形成されたフランジ部22とを備えて構成されており、これら2つが白色の樹脂によって一体に形成されている。すなわち、本実施形態のフェルール20は、全て樹脂によって構成されており、ジルコニアなどのセラミックス製のキャピラリ部に金属製あるいは樹脂製のフランジ部を取り付けたフェルールなどに比べて、光コネクタ10の製造コストを低減させることができるようになっている。
キャピラリ部21は、図2乃至図4に示すように、フェルール20の軸心に沿って延びる略円筒形状に形成されている。キャピラリ部21の下側に位置する先端部は、フェルール20の下方に向かって先細りとなる形態とされており、キャピラリ部21の先端には、フェルール20の軸心と直交するフラットな先端面21Aが形成されている。
フランジ部22のは、同フランジ部の下半分が上方に向かうほどフェルール20の軸心から離れるように一旦拡幅した形態をなし、フランジ部の上半分がフェルール20の軸心に沿って延びる円筒形状に形成されている。
また、キャピラリ部21およびフランジ部22の内部には、これら2つを上下方向に貫通する光ファイバ挿通孔24が形成されている。
光ファイバ挿通孔24は、フェルール20の軸心に沿って直線上に延びた形態をなし、光ファイバ30が挿通可能に形成されている。また、光ファイバ挿通孔24は、キャピラリ部21の先端面21Aと、フランジ部22の上端面22Aとに開口している。光ファイバ挿通孔24は、下部から上部に向けて拡径されており、フランジ部22の上端開口からフェルール20内に液状の接着剤50を充填する際に、接着剤50が充填し易いようになっている。
光ファイバ30は、コア及びクラッド(図示省略)からなり、光コード31の被覆(図示省略)が皮剥ぎされることにより光コード31の端部から露出された状態となっている。また、光ファイバ30は、フェルール20のフランジ部22における上端開口から挿入され、光ファイバ挿通孔24を通してフェルール20内に挿通される。
接着剤50は、例えば、エポキシ系の熱硬化性の接着剤であって、温度が高くなるほど粘度が低下して流動性が高くなり、また、温度が高くなるほど速く硬化する性質を有している。また、接着剤50には、紫外線硬化剤が添加されている。これにより、接着剤50は、紫外線に晒されることでより早く硬化するようになっている。
ところで、樹脂製のフェルールに接着剤を充填し、フェルール全体を加熱することで、接着剤を熱硬化させようとすると、樹脂製のフェルールはセラミックス製のフェルールに比べて接着剤との親和性が高いため、フェルールの先端から流れ出る接着剤がセラミックス製のフェルールと同量であっても、フェルールの先端面で熱硬化する前にフェルールの側面まで広がってしまう。
ところが、本実施形態における光コネクタ10の製造は、図1に示すように、先端硬化工程110から全体硬化工程120を経て、切断工程130に至る(図示左側から図示右側に至る)一連の工程がコンベアなどの搬送機構(図示せず)によって続けて行われることで、樹脂製のフェルール20の先端から接着剤50が流れ出す量を抑制することができる。
以下に、光コネクタ10の製造方法について説明する。
まず、先端硬化工程110の前に、光コード31の両端部において光ファイバ30が挿通されたフェルール20を準備し、光コード31とフェルール20とがホルダ60によってそれぞれ2つずつ保持される。詳細には、フェルール20内の光ファイバ挿通孔24には、液状の接着剤50が充填されており、接着剤50が充填されたフェルール20内に光ファイバ30が挿通されている。
ホルダ60は、伝熱性に優れた金属によって形成されており、略L字状をなしている。また、ホルダ60は、板状の底板部61と、底板部61の一側縁から立ち上がる板状の立設部62とから構成されている。底板部61には、上下方向に貫通する取付孔63が設けられており、取付孔63には、フェルール20が径方向に適合した形態で保持されるようになっている。また、取付孔63にフェルール20が上方から挿入されると、取付孔63の上端開口縁とフェルール20のフランジ部22とが当接することで、フェルール20が底板部61を上下方向に貫通した形態で底板部61に保持されるようになっている。立設部62は、その内部において光コード31を収容して保持するようになっている。
ホルダ60にフェルール20および光コード31が保持されたところで、ホルダ60を搬送機構によって左側から右側に向かってスライドさせ、最初の工程である先端硬化工程110を実施する。
(先端硬化工程110)
先端硬化工程110は、図1に示すように、フェルール20および光コード31を保持したホルダ60が図示左側から図示右側に向かってスライドし、先端硬化装置111の上方に配置されることで実施される。
先端硬化装置111は、図2に示すように、光源112と、光源112の下側を包囲するリフレクタ113とを備えて構成されている。
光源112は、ハロゲンランプやキセノンランプなどのランプによって構成されており、紫外線から赤外線までの領域の波長の光を発するものである。
リフレクタ113は、光源112から発する紫外線や赤外線などの光を反射して集光するものであって、鏡面加工された反射板114と、反射板114の上方を覆う天井板115とを備えて構成されている。
反射板114は、ホルダ60がスライドする方向である左右方向に延びた形態をなし、断面凹状に形成されている。反射板114によって囲まれた空間には、光源112が配されており、光源112が発する光を反射板114が集光して上方に向かって照射できるようになっている。
天井板115には、図1に示すように、左右方向に横長で上下方向に貫通する照射孔116が設けられており、反射板114によって集光された光が照射孔116を通して上方に照射されるようになっている。
図2に示すように、先端硬化装置111の上方にホルダ60が配置されると、照射孔116から上方に照射された光がホルダ60の取付孔63から下方に突出したフェルール20におけるキャピラリ部21の先端部にあたり、赤外線によってキャピラリ部21の先端部が選択的に加熱される。キャピラリ部21の先端部が選択的に加熱されると、キャピラリ部21の先端部に充填された接着剤50が加熱されて粘度が低下し、キャピラリ部21の先端開口から先端面21Aに接着剤が流れ出す。そして、キャピラリ部21の先端開口から流れ出した接着剤50は、照射孔116から照射された赤外線によって急激に加熱されて先端面21Aからキャピラリ部21の側面に広がる前に硬化する。これにより、キャピラリ部21の先端開口は接着剤50によって塞がれた状態となり、キャピラリ部21の先端開口から接着剤50が流れ出すことが抑制される。
また、接着剤50には、紫外線硬化剤が添加されていることから、キャピラリ部21の先端から流れ出た接着剤50を照射孔116から照射された紫外線によって、より早く接着剤50を硬化させることができるようになっている。
ところで、上記のように、赤外線を発するランプなどによってキャピラリ部21の先端部を加熱すると、キャピラリ部21の先端における加熱温度にばらつきが生じやすく、キャピラリ部21の先端が溶融するなどして損傷する虞がある。ところが、本実施形態によると、フェルール20が白色の樹脂によって構成されていることから、キャピラリ部21の先端部における光の反射率を大きくすることができると共に、キャピラリ部21の表面における輻射率を接着剤50の輻射率よりも小さくすることができる。すなわち、キャピラリ部21に比べて接着剤50の方が熱エネルギーを吸収し易く、キャピラリ部21の先端部が、キャピラリ部21の先端から流れ出た接着剤50に比べて、加熱され難くなる。これにより、キャピラリ部21の先端部が損傷することを抑制することができる。
そして、キャピラリ部21の先端部における接着剤50が硬化したところで、ホルダ60が搬送機構によって左側から右側に向かってスライドさせられ、次の工程である全体硬化工程120が実施される。
(全体硬化工程120)
全体硬化工程120は、図1に示すように、ホルダ60の底板部61が均熱加熱装置121の上面に接触した状態で実施される。
均熱加熱装置121は、平板状のヒータ部122を有しており、ヒータ部122の上面には、図1に示すように、左右方向に延びる凹状のフェルール挿通溝123が設けられている。
ホルダ60が均熱加熱装置121の上面に配置されると、図3に示すように、ヒータ部122の上面122Aとホルダ60の底板部61における下面61Aとが面接触した状態となり、ヒータ部122によって底板部61が加熱される。このとき、底板部61の取付孔63から下方に突出したキャピラリ部21の先端部は、フェルール挿通溝123の内部空間内に配され、キャピラリ部21の先端部に他の部材などが接触しないようになっている。
そして、底板部61がヒータ部122によって下方から加熱されると、ヒータ部122からの熱流Hが底板部61を介してフェルール20におけるキャピラリ部21の側面に伝えられて加熱され、フェルール20内における接着剤50が全て熱硬化することで、フェルール20と光ファイバ30とが固定される。
すなわち、本実施形態の製造方法によると、まずフェルール20のキャピラリ部21の先端から流れ出る接着剤50を先端硬化工程110によって硬化させることで、キャピラリ部21の先端開口に蓋をして接着剤50が流れ出ることを抑制する。その後、全体硬化工程120によって、フェルール20内の全ての接着剤50を熱硬化させてフェルール20と光ファイバ30とを固定させることができる。これにより、樹脂製のフェルール20であっても、フェルール20の先端から流れ出た接着剤50がフェルール20の側面まで広がってしまうことを抑制することができる。
そして、フェルール20内における全ての接着剤50が熱硬化したところで、ホルダ60が搬送機構によって左側から右側に向かってスライドさせられ、切断工程130が実施される。
(切断工程130)
切断工程130は、図1に示すように、ホルダ60が光ファイバ切断装置131上に配されることで実施される。
光ファイバ切断装置131は、カッター部132を備えており、ホルダ60が光ファイバ切断装置131上に配されると、キャピラリ部21の先端部から突出する余分な光ファイバ30がキャピラリ部21の先端面21A付近でカッター部132によって切断されるようになっている。すなわち、フェルール20内における接着剤50が全て熱硬化した後、キャピラリ部21の先端から突出した余分な光ファイバ30を直ぐに切断することができる(図4参照)。
切断工程130の後、最後に、加熱されたフェルール20を冷却すると共に、キャピラリ部21の先端面21Aを研磨することにより、フェルール20と光ファイバ30とが固定された光コネクタ10が完成する。
以上のように、本実施形態の光コネクタ10の製造方法によると、まず、フェルール20の先端から流れ出る接着剤50を硬化させることで、フェルール20の先端開口に蓋をして接着剤50が流れ出ることを抑制する。その後、フェルール20内の接着剤50を全て熱硬化させてフェルール20と光ファイバ30とを固定することができる。これにより、樹脂製のフェルール20であっても、フェルール20の先端開口から流れ出た接着剤50がフェルール20の側面まで広がってしまうことを抑制することができる。ひいては、ジルコニアなどのセラミックス製のキャピラリ部に金属製あるいは樹脂製のフランジ部を取り付けたフェルールなどに比べて光コネクタ10の製造コストを低減させることができる。
また、本実施形態によると、白色のフェルール20の先端部に光を照射することで、フェルール20が溶けて破損することを抑制しつつ、赤外線による熱硬化と、紫外線による紫外線硬化によって、フェルール20の先端部の接着剤50を、より早く硬化させることができることから、フェルール20の側面まで接着剤50が広がってしまうことをさらに抑制することができる。
ところで、フェルール20の先端から突出する余分な光ファイバ30が不用意に折れることで、フェルール20内の光ファイバ30までクラックが及ぶ虞がある。ところが、本実施形態によると、搬送機構によってスライドさせられることによって、フェルール20内における接着剤50が全て熱硬化した後、直ぐにキャピラリ部21の先端から突出した余分な光ファイバ30を直ぐに切断することができることから、フェルール20の先端から突出する余分な光ファイバ30が不用意に折れて、フェルール20内の光ファイバにクラックが生じることを抑制することができるようになっている。また、切断工程130が一連の工程の中で続けて実施されることから、余分な光ファイバを切断して除去する工程を別途設ける必要がなく、好適である。
<変形例1>
次に、上記実施形態におけるフェルール20の先端部の変形例1について、図5を参照して説明する。
変形例1は、上記実施形態における切断工程130前のキャピラリ部21の先端面の形状を変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
変形例1におけるキャピラリ部21の先端面21Aには、図5に示すように、肉盛部25が形成されている。
肉盛部25は、フェルール20のキャピラリ部21における先端面21Aからフェルール20の軸心を中心に下方に膨出した形態をなしている。また、肉盛部25内にも光ファイバ挿通孔24が上下方向に貫通して形成されており、フェルール20の先端開口は、肉盛部25によって、肉盛部25の厚さ寸法分だけキャピラリ部21の先端面21Aから離れた形状となっている。
ところで、フェルールの先端から突出する光ファイバが折れることで、フェルール内の光ファイバまでクラックが及ぶことを抑制する手段として、例えば、フェルールの先端面において膨出した接着剤を硬化させて肉盛を構成する手段が考えられる。この手段によると、余分な光ファイバが折れてクラックが生じる場合においても、肉盛によって、フェルールの先端面とフェルールの先端開口とが離れていることから、クラックがフェルール内の光ファイバに達することを肉盛が抑制し、肉盛を切断したり、研磨したりすることで、フェルール内の光ファイバが破損することを抑制する。
ところが、本実施形態のように、フェルール20の先端から流れ出す接着剤50の量が上記のように先端硬化工程110によって少量に抑制されるため、フェルール20の先端に肉盛が形成されず、光ファイバ30が折れるとフェルール内の光ファイバまでクラックが及ぶ虞がある。
しかしながら、本実施形態によると、キャピラリ部21の先端面21Aに予め肉盛部25が形成されており、フェルール20の先端面21Aと肉盛部25の先端開口との間の寸法が肉盛部25の厚さ寸法分だけ離れた形態となっているので、肉盛部25の先端開口から流れ出す接着剤50の量が少ない場合においても、クラックが先端面21Aよりも内側に位置する光ファイバ30まで及ぶことを抑制し、フェルール20内の光ファイバ30が損傷することを抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、フェルール20を白色の樹脂によって構成することで、フェルール20の輻射率を接着剤50よりも小さくした構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、フェルールを黄色などの淡彩色の樹脂によって構成することで、輻射率を接着剤よりも小さくしてもよい。
(2)上記実施形態では、接着剤50に紫外線硬化剤を添加した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、接着剤は、熱硬化性の接着剤のみで構成されていてもよい。
(3)上記実施形態では、全体硬化工程120の後に続けて切断工程130を実施する構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、変形例1のように肉盛部25を形成するなどして、フェルール20内の光ファイバ30のクラックを抑制することができる場合には、一連の工程とは別に切断工程を実施してもよい。
(4)上記実施形態では、フェルール20の輻射率を接着剤50よりも小さくすることで、フェルール20の先端が損傷することを抑制する構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、光を照射する照射時間を厳しく管理することでフェルール20の先端が損傷することを抑制しても良い。
10:光コネクタ
20:フェルール
25:肉盛部
30:光ファイバ
50:接着剤
110:先端硬化工程
120:全体硬化工程
130:切断工程

Claims (9)

  1. 筒状の樹脂製のフェルール内に光ファイバが挿通されて、前記フェルールと前記光ファイバとが接着剤によって固定される光コネクタの製造方法であって、
    液状の前記接着剤が充填された前記フェルール内に前記光ファイバを挿通して、前記フェルールの先端部の接着剤を選択的に硬化させる先端硬化工程と、
    先端硬化工程の後に、前記フェルール内の前記接着剤を全て硬化させる全体硬化工程とを備える光コネクタの製造方法。
  2. 前記先端硬化工程において、前記フェルールの先端部に光を照射することで前記接着剤を硬化させることを特徴とする請求項1記載の光コネクタの製造方法。
  3. 前記接着剤は、熱硬化性の接着剤であり、
    前記光は、赤外線を含んでおり、
    前記先端硬化工程において、前記フェルールの先端に前記赤外線があたることで、前記接着剤が加熱されて硬化され、
    前記全体硬化工程において、前記フェルールの側面を加熱することで、前記フェルール内の接着剤が全て硬化することを特徴とする請求項1または請求項2記載の光コネクタの製造方法。
  4. 前記光は、紫外線を含んでおり、
    前記接着剤には、紫外線硬化剤が添加されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光コネクタの製造方法。
  5. 前記フェルールの表面は、前記接着剤よりも輻射率が小さいことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の光コネクタの製造方法。
  6. 前記フェルールの表面は、白色に構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の光コネクタの製造方法。
  7. 前記フェルールの先端から突出する前記光ファイバを切断して除去する切断工程を備えており、
    前記先端硬化工程と、前記全体硬化工程と、前記切断工程とは、搬送機構によって一連の工程内で続けて行われることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の光コネクタの製造方法。
  8. 前記フェルールの先端には、前記フェルールの軸線方向に膨出して、フェルールの先端位置から接着剤が流れ出る位置を遠ざける形態の肉盛部が同フェルールと一体に形成されており、
    前記切断工程によって、前記肉盛部を切断することを特徴とする請求項7記載の光コネクタの製造方法。
  9. 筒状の樹脂製フェルール内に光ファイバが挿通されて、前記フェルールと前記光ファイバとが接着剤によって固定されていることを特徴とする光コネクタ。
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