JP2013149041A - 制御装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Toshibumi Hayashi
俊文 林
Atsushi Kojima
敦 児島
Mamoru Kato
守 加藤
Katsumoto Nagase
克基 長瀬
Hirotaka Sakai
宏隆 酒井
Takayuki Nitta
能之 新田
Nobuaki Yoshida
順陽 吉田
Susumu Yoshizawa
晋 吉澤
Yoshitomi Sameda
芳富 鮫田
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Abstract

【課題】高い信頼性を得ることができる制御技術を提供する。
【解決手段】制御装置10は、設定値SP及び複数の定数Cm(C1,C2…)を保持する保持部11(11a,11b)と、センサ12の計測値のデジタルデータx(k)を周期的に入力する入力部14と、この入力したデジタルデータx(k)に定数Cmを乗算する乗算部21mと、デジタルデータのノイズ除去を実行するフィルタ22mと、このノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び定数の乗算値ym(k)と設定値及び定数の乗算値SP×Cmとに基づいて演算を実行する演算部23mと、値の異なる定数Cm(C1,C2…)からそれぞれ導かれた複数の前記演算結果を集約する集約部15と、これら集約した複数の演算結果に基づいて機器18の制御信号z(k)を出力する制御信号出力部17と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、センサの計測値に基づいて機器を制御する制御技術に関する。
原子力発電プラント等の高い安全性が要求されるプラントには、異常時に安全を確保するための安全保護システム、あるいは安全機能を有する制御装置が設けられている。安全保護システムの例として、原子炉を緊急停止させるための系統や、工学的安全施設を自動起動させるための系統が挙げられる。
そして、工学的安全施設の例として、原子炉の水位が設定値よりも低下したとき、あるいは格納容器の圧力が設定値よりも上昇したとき等に自動起動する非常用炉心冷却装置が挙げられる。
これら安全保護システム等は、マイクロプロセッサ(CPU)を使用したデータ処理部から構成され、圧力センサ等で検出されたプロセス信号を、ソフトウェアで処理し、自動起動の要否を判定する。
このようなマイクロプロセッサを使用したデータ処理部の基本的な機能及び構成は、一般産業用のプログラマブル制御装置と同様であるが、非常に高い信頼性が求められる。さらに、作動中のデータ処理部の健全性が維持されていることを保証することが求められている。
そして、これら安全保護システム等のデータ処理部の主要構成部品であるマイクロプロセッサの供給者は、一般に半導体メーカーである。そして、このマイクロプロセッサの演算機能(浮動小数点演算等)は半導体メーカーが設計し、マイクロプロセッサに実装している。
現在広く使用されているマイクロプロセッサの浮動小数点演算は、IEEE754標準に基づくものであり、浮動小数点数に要求される演算精度に応じて32ビット、あるいは64ビットで処理される。
そして、これら安全保護システム等は、データ処理部の構成を多重化することにより、高い信頼性を確保するよう努めている。さらに、マイクロプロセッサとハードウェアロジックの二重構成によって、マイクロプロセッサにエラーが発生しても判定結果に影響が及ばないようにする技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
米国特許第7,437,200号明細書
ところで、マイクロプロセッサにおける浮動小数点演算回路が正しく設計され、常に正しい結果を出すことを保証することは困難である。マイクロプロセッサは大量に生産され使用されるため、設計上のバグが発見されれば修正され、結果的に高い信頼性が確保されることになるが、設計上のバグが全くないことを保証することは不可能である。
このために、同種類のマイクロプロセッサを用いて多重化しても、その演算回路の設計バグに起因するエラーを検出することは、困難である。
ところで、演算結果に間違いがないことを、例えば、数値AとBを加えてCを得た場合にCからBを引いてAを得る検算により、確認することができる。この検算処理によれば、最初の足し算と後の引き算とは異なる演算であるために、演算回路における設計上のバグの検出が期待できる。ただし、このような検算処理は時間がかかるため、応答時間に制約のある安全保護システムに用いることは不適切である。
また、特許文献1のように、マイクロプロセッサとハードウェアロジックを二重に設置することは、コストが大きく上昇する課題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、高い信頼性を得ることができる制御技術を提供することを目的とする。
制御装置において、設定値及び複数の定数を保持する保持部と、センサの計測値のデジタルデータを周期的に入力する入力部と、前記入力したデジタルデータに前記定数を乗算する乗算部と、前記デジタルデータのノイズ除去を実行するフィルタと、前記ノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び前記定数の乗算値と前記設定値及び前記定数の乗算値とに基づいて演算を実行する演算部と、値の異なる前記定数からそれぞれ導かれた複数の演算結果を集約する集約部と、前記集約した複数の前記演算結果に基づいて機器の制御信号を出力する制御信号出力部と、を備えることを特徴とする。
本発明により、高い信頼性を得ることができる制御技術が提供される。
本発明に係る制御装置の第1実施形態を示すブロック図。 第1実施形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャート。 本発明に係る制御装置の第2実施形態を示すブロック図。 第2実施形態に係る制御装置の動作を説明するフローチャート。 第2実施形態に係る制御装置の他の動作を説明するフローチャート。 (A)本発明に係る制御装置の第3実施形態を示すブロック図、(B)第3実施形態の他の構成を示すブロック図。 各実施形態に係る制御装置をマイクロプロセッサで実現した場合の機械構成図。 (A)3.0316488E−13を2進法の浮動小数点数として表現した符号化フォーマット、(B)各入力データの2進法の浮動小数点数と、各々の入力データに3.0316488E−13を乗算した場合の2進法の浮動小数点数と、を示す表。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、第1実施形態の制御装置10は、設定値SP及び複数の定数Cm(C1,C2…)を保持する保持部11(11a,11b)と、センサ12の計測値のデジタルデータx(k)を周期的に入力する入力部14と、この入力したデジタルデータx(k)に定数Cmを乗算する乗算部21mと、デジタルデータのノイズ除去を実行するフィルタ22mと、このノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び定数の乗算値ym(k)と設定値及び定数の乗算値SP×Cmとに基づいて演算を実行する演算部23mと、値の異なる定数Cm(C1,C2…)からそれぞれ導かれた複数の前記演算結果を集約する集約部15と、これら集約した複数の演算結果に基づいて機器18の制御信号z(k)を出力する制御信号出力部17と、を備えている。
センサ12は、具体的に、原子炉あるいは格納容器の圧力を計測する圧力センサ、再循環流量等を計測する流量センサ、沸騰水型原子炉の水位あるいは加圧水型原子炉の加圧器の水位を計測する水位センサ、原子炉の中性子を計測する出力センサ、放射線レベルを計測する放射線センサ、地震加速度を計測する加速度センサ等が挙げられる。
これらセンサ12が出力するアナログ信号は、アナログ・デジタル変換器13において数ミリ秒から数秒の周期でデジタルデータx(k) [k=1,2,3…]に変換され、一定の時間間隔で入力部14に入力される。
なお、入力部14で入力されるデジタルデータx(k)は、アナログ・デジタル変換器13の出力値(整数)である場合以外に、この出力値の物理量変換部(図示略)による変換値(浮動小数点数)である場合もある。
入力部14は、入力したデジタルデータx(k)を、多重構成を有するデータ処理部20m(m=1,2…)のそれぞれに転送する。
なお、図1において、多重構成を有するデータ処理部20m(m=1,2…)は、同一のセンサ12から計測したデジタルデータx(k)を受信しているが、それぞれ別々のセンサが計測したデジタルデータx(k)を受信する構成としてもよい。
データ処理部20m(m=1,2…)は、乗算部21m、フィルタ22m及び演算部23mを共通の構成要素とし、少なくとも二個以上配置されている。そして、全てのデータ処理部20mは、それぞれ同一の設計に基づく別々のハードウェアとして制御装置10に実装されている。
保持部11(11a,11b)は、プラントの安全性が保証されるセンサ12の計測値の許容限界を定めた設定値SPを保持する設定値保持部11aと、データ処理部20mの数に対応する複数の定数Cm(C1,C2…)を保持する定数保持部11bと、から構成されている。
ここで、定数C1=1を採用し、定数C2=3.0316488E−13を採用する。
定数C1=1を採用することにより、データ処理部201に乗算部211を実装させる実質的な意味が無くなるが、データ処理部202と共通のプログラムを使用することができる。
定数C2=3.0316488E−13は、IEEE754による2進法の浮動小数点数として32ビットで、図8(A)のように示される。
つまり、指数部および仮数部において0と1が交互に表現される。したがって、定数C2=3.0316488E−13は、デジタルデータx(k)に乗算すると、その乗算値の指数部および仮数部の広い範囲に影響を与えることになる。
なお、定数C2は、特に限定されないが、掛けあわせることにより指数部および仮数部の広い範囲に影響を与える数が好ましい。
なお、一般的なマイクロプロセッサは32ビット演算を提供する一方、アナログ・デジタル変換器13の出力は12ビット程度である。したがって、この場合、デジタルデータx(k)に乗算する定数C2は12ビット数、例えば、101010101010B=2730を採用する。
このように、データ処理部20mで処理されるデジタルデータx(k)が、アナログ・デジタル変換器13の出力値である場合は整数演算がなされ、この出力値から物理量への変換値である場合は浮動小数点演算がなされる。
12ビットのアナログ・デジタル変換器13から直接出力されたデジタルデータx(k)は、0から4095までの範囲の整数値が乗算部21mに入力する。
図8(B)は、想定される各デジタルデータx(k)の入力に対する、上段が乗算部211(C1=1)の出力、上段が乗算部212(C2=3.0316488E−13)の出力を示している。
この図8(B)に示すように、入力が0の場合を除き、乗算部21mの出力の指数部および仮数部のビットパターンは大きく相違する。
フィルタ22mは、入力したデジタルデータx(k)×Cmに対し、次式で示されるノイズ除去を実行して出力する。
フィルタ221の出力 : y1(k)=Σ[j=0→S-1] x(k-j)×C1/S (1)
フィルタ222の出力 : y2(k)=Σ[j=0→S-1] x(k-j)×C2/S (2)
ここでSは、平均化するデータの数である。
ここでS=64(=26)を採用すれば、現在のデジタルデータx(k)から過去64周期に遡って移動平均を計算することになる。この場合、過去63周期分のデータは、メモリに記録され、Sによる除算処理は、指数部から6を減算するのみであり仮数部に影響を与えない。
フィルタ22mに、無限インパルス応答(IIR)フィルタを採用することも可能である。次式は、IIRフィルタの単純化した計算式の一例である。ここでαおよびβは0から1までの適切に選択された数である。なお、一般に、線形フィルタであれば同様の処理が可能である。
フィルタ221の出力 : y1(k)=α×C1×x(k)+(1−α)×y(k−1) (3)
フィルタ222の出力 : y2(k)=β×C2×x(k)+(1−β)×y(k−1) (4)
演算部23mは、保持部11(11a,11b)から設定値SP及び定数Cmを取得し、両者の乗算値SP×Cmとフィルタ22mの出力ym(k)とを比較する。
そして、演算部23mは、ym(k)がSP×Cmを超えた場合は、判定信号"1"を出力し、ym(k)がSP×Cm以下の場合は、判定信号"0"を出力する。
集約部15は、それぞれのデータ処理部20m(演算部23m)から"0"又は"1"で示される判定信号を受信し、論理和演算(OR演算)により、少なくとも一つが"1"の場合は"1"を出力し、全部"0"の場合は"0"を出力する。このような、演算子は、リレーあるいは半導体によるデジタル回路により実現される。
なお、作動させる機器18がプラント運転にもたらす安定性を確保する観点から、集約部15において論理和演算(AND演算)を行う場合もある。
エラー記録部16は、データ処理部20m(演算部23m)から出力される"0"又は"1"で示される判定信号に不一致が検出された場合、エラー記録を実行する。このようなエラー記録部16は、フラッシュメモリ、MRAM、あるいはハードディスク等、電源を切れてもデータが保持される不揮発性の記録装置により実現される。
制御信号出力部17は、集約部15における論理演算の出力結果に基づいて機器18の制御信号z(k)を出力する。
なお、図1は、データ処理部20mの構成を二重化(m=2)したものについて示したが、本発明の実施形態として2 out−of 3、1 out−of 2 twice、あるいは2 out−of 4等に対しても適用することが可能である。例えば2 out−of 3は三重系(m=3)であるから、異なる係数定数C1、C2及びC3を各データ処理部20mに適用する。
図2のフローチャートに基づいて第1実施形態に係る制御装置の動作を説明する。
まず、設定値SP及び複数の定数Cm(C1,C2…)を保持するとともにセンサ12の計測値のデジタルデータx(k)をk=1から順番に周期的に入力する(S11,S12)。そして、まずデータ処理部20(m=1)に入力したデジタルデータx(k)に定数Cを乗算し(S13,S14)、ノイズ除去を実行する(S15)(式(1)又は式(3)参照)。
次に、このノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び定数の乗算値y(k)と、設定値及び定数の乗算値SP×Cと、について比較演算を実行する(S16)。そして、y(k)がSP×Cを超えた場合は、判定信号"1"を出力し(S16;Yes,S17)、y(k)がSP×C以下の場合は、判定信号"0"を出力する(S16;No,S18)。
次に、データ処理部202(m=2)において、前記したS14〜S18までの処理を実行し(S19;No)、全ての多重化処理(m=M)を終了させる(S19;Yes)。
そして、値の異なる定数Cm(C1,C2…)を用いたデータ処理部20mからそれぞれ導かれた複数の演算結果("1"又は"0")を集約し、OR演算により少なくとも一つが"1"の場合は"1"を出力し、全部"0"の場合は"0"を出力する(S20)。
また、これら複数の演算結果の全てが一致していない場合は、エラーが記録される(S21;No,S22)。そして、エラーが記録されたか否かにかかわらず、演算結果に基づいて機器18の制御信号z(k)が出力される。
次に、センサ12からk=2のデジタルデータx(k)を入力し(S24;No,S12)、このS12〜S23までのフローを制御が終了するまで繰り返す(S24;Yes)。
なお、プロセッサが複数のコアを具備している場合は、S14〜S19を、並列して実行することができる。
(第2実施形態)
図3に基づいて、第2実施形態の制御装置10を説明する。なお、図3において図1と同一又は相当する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。第2実施形態の制御装置10は、第1実施形態(図1)と対比して次の点で相違する。
つまり、入力部14n(14I,14II,…)は複数のセンサ12n(12I,12II,…)からデジタルデータxn(k)(xI(k),xII(k),…)をそれぞれ入力し、設定値保持部11aは複数のセンサ12n(12I,12II,…)のそれぞれに対応する複数の設定値SPn(SPI,SPII,…)を保持し、演算部23(図1)を第1演算部23mnに対応させ、共通の定数Cmでかつ異なる設定値SPnから導かれた第1演算部23mnの演算結果を集約して第2演算を実行する第2演算部24mを備え、集約部15はそれぞれ値の異なる定数Cmから導かれた第2演算の結果を集約する。
すなわち、第2実施形態の制御装置10は、複数のセンサ12n(12I,12II,…)のそれぞれに対応する複数の設定値SPn(SPI,SPII,…)を保持する設定値保持部11aと、複数の定数Cm(C1,C2…)を保持する定数保持部11bと、複数のセンサ12n(12I,12II,…)の計測値のデジタルデータxn(k)(xI(k),xII(k),…)をそれぞれ周期的に入力する複数の入力部14n(14I,14II,…)と、この入力したデジタルデータx(k)に定数Cmを乗算する乗算部21mnと、デジタルデータのノイズ除去を実行するフィルタ22mnと、このノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び定数の乗算値ymn(k)と設定値及び定数の乗算値SPn×Cmとに基づいて演算を実行する第1演算部23mnと、共通の定数Cmでかつ異なる設定値SPnから導かれた第1演算部23mnの演算結果を集約して第2演算を実行する第2演算部24mと、値の異なる定数Cm(C1,C2…)からそれぞれ導かれた複数の第2演算結果を集約する集約部15と、これら集約した複数の演算結果に基づいて機器18の制御信号z(k)を出力する制御信号出力部17と、を備えている。
複数のセンサ12nの組み合わせは、圧力センサ、流量センサ、水位センサ、中性子出力センサ、放射線センサ、加速度センサ等のセンサのうち同種のものでも、異種のものであってもよい。
データ処理部20m(m=1,2…)の各々は、このように組み合わされた複数のセンサ12n(12I,12II,…)のデジタルデータxn(k)(xI(k),xII(k),…)を入力する。そしてデータ処理部20m(m=1,2…)の共通の構成要素である、乗算部21mn、フィルタ22mn及び第1演算部23mnは、それぞれ対応するデジタルデータxn(k)、設定値SPn、定数Cmを処理する。
第2演算部24mは、第1演算部23mnから出力された判定信号"1"又は"0"に対し、論理和演算(OR演算)を実行し、少なくとも一つが"1"の場合は"1"を出力し、全部"0"の場合は"0"を出力する。
なお、作動させる機器18がプラント運転にもたらす安定性を確保する観点から、第2演算部24mにおいて論理和演算(AND演算)を行う場合もある。
図4のフローチャートに基づいて第2実施形態に係る制御装置の動作を説明する。なお、図4において図2と共通する処理は、同一符号で示している。
まず、複数の設定値SPn(SPI,SPII,…)及び複数の定数Cm(C1,C2…)を保持するとともにセンサ12n(12I,12II,…)の計測値のデジタルデータxn(k)(xI(k),xII(k),…)をk=1から順番に周期的に入力する(S11,S12)。そして、まずデータ処理部20(m=1)に入力したデジタルデータxn(k)のそれぞれに定数Cを乗算し(S13,S30,S14)、ノイズ除去を実行する(S15)(式(1)又は式(3)参照)。
次に、このノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び定数の乗算値ymn(k)と、設定値及び定数の乗算値SPn×Cmと、について比較演算を実行する(S16)。そして、ymn(k)がSPn×Cmを超えた場合は、判定信号"1"を出力し(S16;Yes,S17)、ymn(k)がSPn×Cm以下の場合は、判定信号"0"を出力する(S16;No,S18)。
そして、データ処理部20(m=1)において取得した全てのデジタルデータxn(k)に対し、S14からS18までの第1演算処理を繰り返す(S31;No,Yes)。
次に、第1演算処理により出力された判定信号"1"又は"0"に対し、論理和演算(OR演算)を実行し、少なくとも一つが"1"の場合は"1"を出力し、全部"0"の場合は"0"を出力する第2演算処理を実行する(S32)。
そして、この第2演算処理を全てのデータ処理部20mにおいて実行し(S19;No,Yes)、それぞれ導かれた複数の演算結果("1"又は"0")を集約し、OR演算により少なくとも一つが"1"の場合は"1"を出力し、全部"0"の場合は"0"を出力する(S20)。
また、これら複数の演算結果の全てが一致していない場合は、エラーが記録される(S21;No,S22)。そして、エラーが記録されたか否かにかかわらず、演算結果に基づいて機器18の制御信号z(k)が出力される(S23)。
次に、センサ12からk=2のデジタルデータx(k)を入力し(S24;No,S12)、このS12〜S23までのフローを制御が終了するまで繰り返す(S24;Yes)。
図5のフローチャートは、第2実施形態に係る制御装置の他の動作を示している。
図3における乗算部21mn、フィルタ22mn、第1演算部23mn及び第2演算部24mnは、図4に示すようにデジタルデータxn(k)の入力処理(S12)から独立している。
このために、図3における乗算部21mn、フィルタ22mn、第1演算部23mn及び第2演算部24mnの処理は、それぞれ図5のS41、S42、S43、S44に示すように、独立して処理することができる。
(第3実施形態)
図6(A)に基づいて、第3実施形態の制御装置を説明する。なお、図6において図1と同一又は相当する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。第3実施形態の制御装置10は、第1実施形態(図1)と対比して次の点で相違する。
つまり、演算部23mは、デジタルデータ及び定数の乗算値ym(k)と、設定値及び定数の乗算値SP×Cmと、の差分に基づいて演算を実行している。
図6は、液体の配送システムが示されている。これは、原子力発電プラントにおいて復水貯蔵槽から原子炉圧力容器に接続される給水配管の例である。
この配管には、流量センサ12、流量調節機器18、ポンプ19が設置され、この流量センサ12の計測値に基づいて、流量調節機器18により、配管における液体の流量を調節する。
第3実施形態において演算部23mは、ノイズ除去が実行された流量計測値のデジタルデータ及び定数の乗算値ym(k)と、設定値(流量目標値)及び定数の乗算値SP×Cmとの差分に基づいて流量調節器18の絞り量を演算する。
さらに、この演算部23mは、PID制御理論に基づき、流量計測値x(k)が流量目標値(設定値SP)に短時間で到達する様に制御信号z(k)を演算する。また、このようなPID制御理論に限定されるものではなく、線形性のある適当な制御理論を使用することができる。
PID制御理論では制御信号z(k)を次式に基づき演算する。
u(t)=Kpe(t)+Ki∫e(τ)dτ+Kd de(t)/dt (5)
u(t):時刻tにおける制御信号
Kp:比例ゲイン
Ki:積分ゲイン
Kd:微分ゲイン
e(t):時刻tにおける差分
なお、演算部23mは、実際の流量計測値x(k)の定数Cm倍を入力して処理を実行しているので、出力を1/Cm倍にする除算器が設けられている。
集約部15は、演算部23mから送られてきた複数の演算結果を平均化して出力したり、無条件でいずれか一方の演算結果を出力したりする。また、流量が大きいとみなした方がプラントにとって安全に作用する場合は、値の大きい方の演算結果を出力する。
そして、二つの演算結果の差が一定値よりも大きい場合は警報を発する。
また、第2実施形態のように、複数のセンサ12nを用いる場合の演算結果の差の評価方法は、二つのデータ組合せの差の二乗和を考慮することが考えられる。
図6(B)に示すように、デジタルデータx(k)にノイズ除去を実行してから定数Cmを乗算する制御装置10の構成も考えられる。
このような構成をとることにより、専用半導体あるいはFPGAで構成したデータ処理部20mに対し、フィルタ22mを独立させて構成することができる。
図6に示される第3実施形態によれば、流量あるいは圧力の様な数量的な制御を実施する場合にも、より信頼性の高い多重化処理が実行される。
図7は、各実施形態に係る制御装置をマイクロプロセッサで実現した場合の機械構成図である。マイクロプロセッサCPUは、入力ポート、出力ポート、ROM、RAMを、バスを介して相互にデータ伝送できるように接続している。このCPUは、乗算部21m、フィルタ22m、及び演算部23mで必要とされる数値演算機能を、ROMに格納されたプログラムに基づいて実行する。数値演算をIEEE754標準の32ビット浮動小数点数として処理する機能を有する。
入力ポートは、デジタルデータx(k)を受信し、出力ポートは制御信号z(k)を出力する。ROMは、データ処理部20mに電源が入っていない時もデータを保存できる不揮発性メモリであり、データ処理部20mを機能させるためのプログラムおよび定数Cmを保存する。
RAMは、ROMに保存されているプログラムおよび定数Cmを、データ処理部20mが初期化された時にコピーする。さらにRAMは、フィルタ22mが一時的にデータx(k)を保存するためのワーキングメモリとしても使用される。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の制御装置によれば、共通の入力データに対して、異なる定数を乗算して多重化した内部演算を実行する。これにより、データ処理部に設計上のバグが存在しても、不健全な処理をエラーとして検出することができる。また、複数のデータ処理部を、それぞれ同一の設計及び同じ型式の部品で提供できるためにコストを削減に寄与することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
また、制御装置の構成要素は、コンピュータのプロセッサで実現することも可能であり、制御プログラムにより動作させることが可能である。
10…制御装置、11a(11)…設定値保持部(保持部)、11b(11)…定数保持部(保持部)、12,12n(12I,12II)…センサ、13…アナログ・デジタル変換器、14,14n(14I,14II)…入力部、15…集約部、16…エラー記録部、17…制御信号出力部、18…機器、19…ポンプ、20,20m(201,202)…データ処理部、21,21m(211,212),21mn(211I,211II,212I,212II)…乗算部、22,22m(221,222),22mn(221I,221II,222I,222II)…フィルタ、23,23m(231,232),23mn(231I,231II,232I,232II)…第1演算部、24m(241,242)…第2演算部、Cm(C1,C2)…定数、SP,SPn(SPI,SPII)…設定値、x(k)(xI(k),xII(k))…デジタルデータ、ym(k)(y1(k),y2(k))…ノイズ除去データ、z(k)…制御信号。

Claims (7)

  1. 設定値及び複数の定数を保持する保持部と、
    センサの計測値のデジタルデータを周期的に入力する入力部と、
    前記入力したデジタルデータに前記定数を乗算する乗算部と、
    前記デジタルデータのノイズ除去を実行するフィルタと、
    前記ノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び前記定数の乗算値と前記設定値及び前記定数の乗算値とに基づいて演算を実行する演算部と、
    値の異なる前記定数からそれぞれ導かれた複数の前記演算結果を集約する集約部と、
    前記集約した複数の前記演算結果に基づいて機器の制御信号を出力する制御信号出力部と、を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記入力部は、複数のセンサから前記デジタルデータをそれぞれ入力し、
    前記保持部は、複数のセンサにそれぞれ対応する複数の設定値を保持し、
    前記演算部を第1演算部として、共通の前記定数でかつ異なる前記設定値から導かれた第1演算結果を集約して第2演算を実行する第2演算部を備え、
    前記集約部は、それぞれ値の異なる前記定数から導かれた前記第2演算結果を集約することを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の制御装置において、
    前記演算部は、デジタルデータ及び前記定数の乗算値と前記設定値及び前記定数の乗算値との差分に基づいて前記演算を実行することを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置において、
    前記デジタルデータに前記ノイズ除去を実行してから前記定数を乗算することを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の制御装置において、
    前記集約された前記複数の演算結果から示されるエラー情報を記録するエラー記録部を備えることを特徴とする制御装置。
  6. 設定値及び複数の定数を保持するステップと、
    センサの計測値のデジタルデータを周期的に入力するステップと、
    前記入力したデジタルデータに前記定数を乗算するステップと、
    前記デジタルデータのノイズ除去を実行するステップと、
    前記ノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び前記定数の乗算値と前記設定値及び前記定数の乗算値とに基づいて演算を実行するステップと、
    値の異なる前記定数からそれぞれ導かれた複数の前記演算結果を集約するステップと、
    前記集約した複数の前記演算結果に基づいて機器の制御信号を出力するステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
  7. コンピュータに、
    設定値及び複数の定数を保持するステップ、
    センサの計測値のデジタルデータを周期的に入力するステップ、
    前記入力したデジタルデータに前記定数を乗算するステップ、
    前記デジタルデータのノイズ除去を実行するステップ、
    前記ノイズ除去が実行されたデジタルデータ及び前記定数の乗算値と前記設定値及び前記定数の乗算値とに基づいて演算を実行するステップ、
    値の異なる前記定数からそれぞれ導かれた複数の前記演算結果を集約するステップ、
    前記集約した複数の前記演算結果に基づいて機器の制御信号を出力するステップ、を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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