JP2013148764A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】演算回路を用いて画像信号処理回路を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させる。
【解決手段】当該画素の画像信号より大きくかつ最も近い階調をもつ上階調コードおよび当該画素の画像信号以下でかつ最も近い階調をもつ下階調コードを生成する上下コード生成部と、当該画素で発生した誤差を周辺画素へ拡散させるとともに当該画素の画像信号を周辺画素へ巡回させ、周辺画素から当該画素へ拡散されてきた誤差および周辺画素から当該画素へ巡回されてきた画像信号を当該画素の画像信号に加算して表示すべき階調を求め、上階調コードおよび下階調コードのうち表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして選択する表示コード選択部80とを有し、表示コードを用いてサブフィールドのそれぞれで各画素の点灯・非点灯を制御して階調を表示する。
【選択図】図9

Description

本発明は、点灯または非点灯の2値制御を組み合わせて階調を表示する画像表示装置に関する。
点灯または非点灯の2値制御を行う表示装置として代表的なプラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が複数形成された前面基板と、複数の平行なデータ電極が形成された背面基板とを対向配置し、その間に多数の放電セルが形成されている。そして放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色および青色の各色の蛍光体を励起発光させる。
点灯または非点灯の2値制御を組み合わせて階調を表示する方法としては、1フィールドを点灯輝度の異なる複数のサブフィールドに分割し、点灯させるサブフィールドの組み合わせによって所望の階調を表示する、いわゆるサブフィールド法が一般的である。各サブフィールドは書込み期間および維持期間を有する。書込み期間では画像信号に応じた書込みパルスをデータ電極に印加して点灯させるべき放電セルで書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対にあらかじめ定められた数の維持パルスを印加して壁電荷を形成した放電セルで維持放電を発生させ、維持パルスの数に応じた輝度で点灯させる。
プラズマディスプレイ装置は、入力した画像信号を、放電セルのサブフィールド毎の点灯・非点灯を示すサブフィールドコードに変換する画像信号処理回路を備えている。画像信号処理回路は、例えばROM等を用いた変換テーブルを用いて構成され、画像信号の1つの入力レベルに対して1つのサブフィールドコードが出力される。
ところが、サブフィールド法で発生しやすい擬似輪郭を抑制するために、実際に表示する階調を制限し、かつ滑らかな階調表示と両立させるために、制限する階調を画像信号に応じて切り替える必要性が生じてきた。このような要望にこたえる方法として、例えば複数の変換テーブルを備え、映像信号の最小値および平均値からしきい値を算出し、このしきい値に基づき複数の変換テーブルの中から1つの変換テーブルを選択して、画像信号をサブフィールドコードに変換するプラズマディスプレイ装置が特許文献1に開示されている。
一方、制限された階調を用いて滑らかな階調表示を行うための代表的な方法として誤差拡散処理およびディザ処理がある。特許文献2には、画像信号のビット数を制限する階調制限テーブルと、制限された差分を表示誤差として誤差拡散処理を行う手段と、画像信号に依存するディザ要素を用いて画像信号のディザ処理を行う手段とを有するプラズマディスプレイ装置が記載されている。
またプラズマディスプレイ装置は、各電極を駆動するための電極駆動回路を備え、必要な駆動電圧波形をそれぞれの電極に印加する。この中で、データ電極駆動回路は多数のデータ電極毎に独立に書込みパルスを印加する必要があるので、通常は専用ICを用いて構成されている。データ電極駆動回路側からパネルを見ると、各データ電極は隣接するデータ電極、走査電極および維持電極との間の浮遊容量をもつ容量性の負荷である。したがって各データ電極に駆動電圧波形を印加するためにはこの容量を充放電しなければならず、そのための消費電力が必要となる。しかし、駆動回路をIC化するためにはデータ電極駆動回路の消費電力を極力小さく抑える必要があった。
データ電極駆動回路の消費電力を抑える方法として、例えば特許文献3には、画像信号に対してローパスフィルタ処理を施したプラズマディスプレイ装置が開示されている。
特開2000−098959号公報 特開2004−088405号公報 特開2010−160225号公報
しかしながら、パネルの大画面化、高精細度化、画像表示品質のさらなる向上とともに、多様な放送方式への対応、3Dディスプレイ表示等の多機能対応の要請等により、切り替えて使用する変換テーブルの数が膨大になり、変換テーブルを用いて画像信号処理回路を構成することが現実的ではなくなってきた。あるいは、変換テーブルを用いて構成した画像信号処理回路では、これらの要望にこたえることが難しくなってきた。
また、誤差拡散処理やディザ処理は画像信号の高周波成分を増加させ、ローパスフィルタ処理は画像信号の高周波成分を減少させるため、滑らかな階調表示と消費電力抑制との両立が難しいという課題があった。
本発明はこれらの課題に鑑みなされたものであり、演算回路を用いて画像信号処理回路を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させた画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、階調重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、サブフィールドのそれぞれの点灯または非点灯の組合せを示すサブフィールドコードを用いて各画素で階調を表示する画像信号処理回路を備えた画像表示装置であって、画像信号処理回路は、画像表示に使用できるサブフィールドコードの中から、当該画素の画像信号より大きくかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードおよび当該画素の画像信号以下でかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードをそれぞれ上階調コードおよび下階調コードとして生成する上下コード生成部と、当該画素で発生した誤差を周辺画素へ拡散させるとともに当該画素の画像信号を周辺画素へ巡回させ、周辺画素から当該画素へ拡散されてきた誤差および周辺画素から当該画素へ巡回されてきた画像信号を当該画素の画像信号に加算して表示すべき階調を求め、上階調コードおよび下階調コードのうち表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして選択する表示コード選択部とを有し、表示コードを用いてサブフィールドのそれぞれで各画素の点灯・非点灯を制御して階調を表示することを特徴とする。この構成により、演算回路を用いて画像信号処理回路を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させた画像表示装置を提供することができる。
また本発明の表示コード選択部は、上階調コードおよび下階調コードのうち表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして出力するとともに表示すべき諧調と表示コードとの差を誤差として出力する表示コード出力部と、誤差の絶対値を所定の閾値以下に制限するリミッタ部と、リミッタ部の出力に画像信号の定数倍を加算する第1加算部と、第1加算部の出力をそれぞれ異なる時間で遅延し異なる係数を乗算した後に合算する拡散巡回部と、拡散巡回部の出力から画像信号の定数倍を減算する減算部と、画像信号に減算部の出力を加算して表示すべき階調を求める第2加算部とを有する構成が望ましい。
本発明によれば、演算回路を用いて画像信号処理回路を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させた画像表示装置を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態における画像表示装置のパネルの分解斜視図である。 同画像表示装置のパネルの電極配列図である。 同画像表示装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形図である。 1フィールド期間を8個のサブフィールドで構成した場合のコードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置の回路ブロック図である。 同画像表示装置の画像信号処理回路の回路ブロック図である。 同画像表示装置の基底コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置の基底コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置の基底コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置のルールにより生成される中間コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置のルールにより生成される中間コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置のルールにより生成される中間コードセットの一例を示す図である。 同画像表示装置の表示コード選択部の回路ブロック図である。 同画像表示装置の誤差拡散回路の動作を説明する図である。 同画像表示装置のローパスフィルタの動作を説明する模式図である。 同画像表示装置の画像信号処理回路の動作を示すフローチャートである。 同画像表示装置の表示コード選択部の回路ブロック図である。 同画像表示装置で使用するディザパターンの一例を示す図である。 同画像表示装置で使用するディザパターンの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態における画像表示装置について、プラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイ装置を例に、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における画像表示装置のパネル10の分解斜視図である。ガラス製の前面基板11上には、走査電極12と維持電極13とからなる表示電極対14が複数形成されている。そして表示電極対14を覆うように誘電体層15が形成され、その誘電体層15上に保護層16が形成されている。背面基板21上にはデータ電極22が複数形成され、データ電極22を覆うように誘電体層23が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁24が形成されている。そして、隔壁24の側面および誘電体層23上には赤色、緑色および青色の各色に点灯する蛍光体層25が設けられている。
これら前面基板11と背面基板21とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対14とデータ電極22とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。放電空間は隔壁24によって複数の区画に仕切られており、表示電極対14とデータ電極22とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが点灯することにより画像が表示される。
図2は、本発明の実施の形態における画像表示装置のパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極12およびn本の維持電極13が配列され、列方向に長いm本のデータ電極22が配列されている。そして1対の走査電極12および維持電極13と1つのデータ電極22とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。プラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち階調重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、サブフィールドのそれぞれで各画素の点灯・非点灯を制御して階調を表示する。
それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する初期化動作を行う。書込み期間では、点灯させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する書込み動作を行う。そして維持期間では、サブフィールド毎にあらかじめ決められた階調重みに応じた数の維持パルスを表示電極対に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて点灯させる。
図3は、本発明の実施の形態における画像表示装置のパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。
サブフィールドSF1の初期化期間Tiの前半部では、データ電極22、維持電極13にそれぞれ電圧0(V)を印加し、走査電極12には、電圧Vi1から電圧Vi2まで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加する。すると走査電極12と維持電極13、走査電極12とデータ電極22との間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして走査電極12上に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極22上および維持電極13上には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間Tiの後半部では、維持電極13に正の電圧Veを印加し、走査電極12には、電圧Vi3からVi4まで緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加する。すると走査電極12と維持電極13、走査電極12とデータ電極22との間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして走査電極12上の負の壁電圧および維持電極13上の正の壁電圧が弱められ、データ電極22上の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
なお、初期化期間の動作としては、サブフィールドSF2の初期化期間に示したように、電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を走査電極12に印加するだけでもよい。この場合には、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルで選択的に初期化放電が発生する。
続く書込み期間Twでは、維持電極13に電圧Veを印加し、走査電極12に電圧Vcを印加する。
次に、1行目の走査電極12に電圧Vaの走査パルスを印加するとともに、データ電極22のうち1行目に点灯させるべき放電セルのデータ電極22に電圧Vdの書込みパルスを印加する。するとデータ電極22上と走査電極12上との交差部の電圧差は放電開始電圧を超え、データ電極22と走査電極12との間および維持電極13と走査電極12との間に書込み放電が発生する。そして走査電極12上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極13上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極22上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に点灯させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極22と走査電極12との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間Twが終了する。
続く維持期間Tsでは、維持電極13に電圧0(V)を印加するとともに走査電極12に電圧Vsの維持パルスを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極12上と維持電極13上との電圧差が放電開始電圧を超え、走査電極12と維持電極13との間で維持放電が発生し蛍光体層25が発光して放電セルが点灯する。そして走査電極12上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極13上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極22上にも正の壁電圧が蓄積される。
ただし、書込み期間Twにおいて書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間Tiの終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極12には電圧0(V)を、維持電極13には電圧Vsの維持パルスをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは再び維持放電が起こり、維持電極13上に負の壁電圧が蓄積され走査電極12上に正の壁電圧が蓄積される。以降、階調重みに応じた数の維持パルスを走査電極12と維持電極13とに交互に印加して、放電セルを点灯させる。
そして、維持期間Tsの最後には、維持電極13を電圧0(V)に戻した後、電圧Vrまで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極12に印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極13と走査電極12との間で弱い放電が起こり、走査電極12上と維持電極13上との間の壁電圧が弱められる。その後、走査電極12に印加する電圧を電圧0(V)に戻す。こうして維持期間Tsが終了する。
続くサブフィールドSF2およびそれ以降のサブフィールドの動作は維持パルスの数を除いて上述した動作とほぼ同様である。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=140(V)、電圧Vi2=340(V)、電圧Vi3=200(V)、電圧Vi4=−190(V)、電圧Vc=−60(V)、電圧Va=−200(V)、電圧Vs=200(V)、電圧Vr=200(V)、電圧Ve=130(V)、電圧Vd=70(V)である。ただしこれらの値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
このようにしてサブフィールド法においては、1フィールドをあらかじめ階調重みの定められた複数のサブフィールドで構成し、放電セルを点灯させるサブフィールドの組合せにより階調を表示している。以下、サブフィールドのそれぞれの点灯または非点灯の組合せを「サブフィールドコード」または単に「コード」と呼び、複数のコードの集合を「コードセット」と呼ぶ。
なお説明を簡単にするために、黒を表示したときの階調を「0」とし、階調重み「N」に対応する階調を「N」と表記する。また図面では、「階調重み」を単に「重み」と記載している。
図4は、1フィールド期間を8個のサブフィールドで構成した場合のコードセットの一例を示す図である。ここで最も左の列に示した数値は階調を示し、その右側にはその階調を表示する際に各サブフィールドで放電セルを点灯させるか否か、すなわちサブフィールドコードを示している。ここで空欄は非点灯、「1」は点灯を示す。例えば図4において、階調「2」を表示するためには、サブフィールドSF2でのみ放電セルを点灯させればよく、この場合のサブフィールドコードは「01000000」である。また階調「14」を表示するためには、サブフィールドSF1、SF2、SF3およびSF5で放電セルを点灯させればよく、この場合のサブフィールドコードは「11101000」である。
図5は、本発明の実施の形態における画像表示装置30の回路ブロック図である。画像表示装置30は、パネル10、画像信号処理回路31、データ電極駆動回路32、走査電極駆動回路33、維持電極駆動回路34、タイミング発生回路35および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路31は、階調重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、サブフィールドのそれぞれの点灯または非点灯の組合せを示すサブフィールドコードを用いてパネル10の各画素で階調を表示するための信号処理回路である。そして画像信号を入力し、階調を表示するためのサブフィールドコードである表示コードを出力する。詳細は後述するが、本実施の形態においては画像信号から表示コードへの変換を、変換テーブルを用いるのではなく、論理計算を用いて実行している。
データ電極駆動回路32は、画像信号処理回路31から出力された各色の表示コードを用いてサブフィールドのそれぞれで各画素の点灯・非点灯を制御する書込みパルスに変換し、データ電極22のそれぞれに印加して階調を表示する。
タイミング発生回路35は水平同期信号、垂直同期信号に基づき、各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路33は、タイミング信号に基づき図3に示した駆動電圧波形を作成し、走査電極12のそれぞれに印加する。維持電極駆動回路34は、タイミング信号に基づき図3に示した駆動電圧波形を作成し、維持電極13のそれぞれに印加する。
図6は、本発明の実施の形態における画像表示装置30の画像信号処理回路31の回路ブロック図である。画像信号処理回路31は、属性検出部40と、基底コード生成部50と、ルール生成部60と、上下コード生成部70と、表示コード選択部80とを有する。
属性検出部40は、画像信号とそれを表示する画素の位置との関係を特定するとともに、各画素に対応する画像信号の時間微分、空間微分等に基づき、動画領域・静止画領域の検出、明るさが変化する画像の輪郭部の検出等を行う。そしてそれらを各画素に対応する画像信号の属性として出力する。
基底コード生成部50は、当該画素の画像信号として入力した画像信号の階調(以下、「入力階調」と呼称する)よりも大きくかつ最も近い階調をもつ基底コードを上階調基底コードとして生成し出力する。ここで基底コードとは、点灯するサブフィールドのうち最も階調重みの大きいサブフィールドの階調重みよりも小さい階調をもつ全てのサブフィールドが点灯するサブフィールドとなるコードである。基底コードはサブフィールドコードの基本となるコードであって、階調重みの小さいサブフィールドから順にひとつずつまたは2つずつ点灯させて生成したコードである。またこのようにして生成したコードセットを基底コードセットと呼ぶ。
図7A〜図7Cは、本発明の実施の形態における画像表示装置の基底コードセットの一例を示す図である。図7Aは、NTSC規格で用いられることが多い基底コードセットの一例である。この基底コードセットは、階調重みの小さいサブフィールドを先頭に、階調重みが順次大きくなるようにサブフィールドを配列する。そして階調重みの小さいサブフィールドから順にひとつずつ点灯させて生成したコードセットである。したがってこの基底コードセットに含まれる基底コードの数は、(1フィールドを構成するサブフィールドの数+1)である。
また図7Bは、PAL規格で用いられることが多い基底コードセットの一例である。この基底コードセットは、階調重みが順次大きくなるように配列されたサブフィールド群を2つ有する。そして階調重みの小さいサブフィールドから順にひとつまたは2つずつ点灯させて生成したコードセットである。したがってこの基底コードセットに含まれる基底コードの数は、(1フィールドを構成するサブフィールドの数+1)以下である。
また図7Cは、3D(立体視)用ディスプレイ装置で用いられる基底コードセットの一例である。この基底コードセットは、階調重みの最も小さいサブフィールドを先頭に配置し、次に階調重みの最も大きいサブフィールドを配置し、以降は階調重みが順次小さくなるようにサブフィールドを配列する。そして最も階調重みの小さいサブフィールドから順にひとつずつ点灯させて生成したコードセットである。
本実施の形態においては、基底コード生成部50は、基底コード記憶部52と基底コード選択部54とを有する。基底コード記憶部52は、基底コードセットと各基底コードの表示する階調とを記憶している。基底コード選択部54は、基底コードのそれぞれの階調と入力階調とを比較して、入力階調を超えかつ最も近い階調の基底コードを選択し、上階調基底コードとして出力する。
ルール生成部60は、選択した上階調基底コードに非点灯サブフィールドを追加して画像表示に用いるコードの数を増やすためのルールを、画像信号および画像信号に付随する属性に基づき生成する。しかし無制限に非点灯サブフィールドを追加することはできない。例えば全てのサブフィールドを非点灯サブフィールドとして生成されたコードの階調は「0」となるが、このようなルールは許されない。また階調重みの大きいサブフィールドに多くの非点灯サブフィールドを追加することはできない。
ルール生成部60で生成が許されるルールは、上階調基底コードの階調以下であって、入力階調以下でありかつ最も近い階調の基底コード(下階調基底コード)の階調以上の階調をもつコードを生成するルールである。ルール生成部60で生成されるルールは、詳細は後述するが、1つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール、2つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール、非点灯を禁止するサブフィールドに関するルールで記述される。
上下コード生成部70は、画像表示に使用できるサブフィールドコードの中から、当該画素の画像信号より大きくかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードおよび当該画素の画像信号以下でかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードをそれぞれ上階調コードおよび下階調コードとして生成する。
本実施の形態においては、基底コード生成部50で生成した上階調基底コードにルール生成部60で生成したルールを適用して生成できるサブフィールドコードの中から、入力階調より大きくかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードを上階調コードとして生成し、入力階調以下でかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードを下階調コードとして生成する。
本実施の形態においては、上下コード生成部70は、中間コード生成部72と、上下コード選択部74とを有する。
中間コード生成部72は、上階調基底コードに非点灯サブフィールドを追加して画像表示に使用するコードを生成する。こうして生成されたコードを「中間コード」と呼称する。また中間コードにもとの上階調基底コードを加えたテーブルを「中間コードセット」と称する。
図8A〜図8Cは、本発明の実施の形態における画像表示装置のルールにより生成される中間コードセットの一例を示す図である。図8Aは、1つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール「非点灯サブフィールドを1つ追加する」というルールを図7Aに示した基底コード「11111100」に適用して生成した中間コードセットを示す図である。この例では基底コードに6つの点灯サブフィールドSF1〜SF6が存在するので、このうちの1つを非点灯サブフィールドに変更することにより6個の中間コードが得られる。ただし中間コード「11111000」は基底コードに等しく、それ以外の5個のコードが新たに生成された中間コードである。
図8Bは、1つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール「非点灯サブフィールドを1つ追加する」に加えて、2つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール「新たに生成された中間コードのうちで階調の最も小さいコードのサブフィールドSF2に非点灯サブフィールドを追加する」というルールを、基底コード「11111100」に適用して生成した中間コードセットを示す図である。この例では6個の中間コードが新たに生成される。
図8Cは、1つめに追加する非点灯サブフィールドに関するルール「非点灯サブフィールドを1つ追加する」に加えて、非点灯を禁止するサブフィールドに関するルール、「サブフィールドSF1、SF2の非点灯を禁止する」というルールを基底コード「11111100」に適用して生成した中間コードセットを示す図である。この例では3個の中間コードが新たに生成される。
このように中間コード生成部72は、基底コード生成部50が生成した上階調基底コードにルール生成部60で生成されたルールを適用して中間コードセットを生成する。
上下コード選択部74は、中間コード生成部72で生成した中間コードセットに含まれるコードそれぞれの階調と入力階調とを比較して、入力階調より大きくかつ最も近い階調をもつコードを上階調コードとして選択し出力する。また入力階調以下でかつ最も近い階調をもつコードを下階調コードとして選択し出力する。
表示コード選択部80は、本実施の形態においては、再帰型の2次元ローパス信号処理を行うと同時に誤差拡散処理を行う。そして上階調コードおよび下階調コードのいずれかを表示コードとして選択する。
図9は、本発明の実施の形態における画像表示装置30の表示コード選択部80の回路ブロック図である。表示コード選択部80は、表示コード出力部81と、リミッタ82と、第2加算部86と、拡散巡回部90と、乗算部91と、第1加算部92と、減算部93とを有する。
表示コード出力部81は、上階調コード、下階調コード、および第2加算部86から出力される表示すべき諧調を入力する。そして上階調コードおよび下階調コードのうち、表示すべき階調に近いほうのコードを表示コードとして出力する。このとき表示すべき階調と表示コードの階調との差を求め、新しく発生した誤差としてリミッタ82に出力する。
リミッタ82は、入力した誤差の絶対値を所定の閾値Eth以下に制限する。すなわち、入力した誤差Erが、−Eth≦Er≦Ethであれば、制限された誤差として誤差Erをそのまま出力する。また入力した誤差Erが、Er<−Ethであれば、制限された誤差として−Ethを出力する。また入力した誤差Erが、Eth<Erであれば、制限された誤差としてEthを出力する。
乗算部91は、画像信号に「1」以下の係数Kを乗算し、K倍に定数倍した画像信号を出力する。第1加算部92は、リミッタ82から出力される誤差に乗算部91から出力される画像信号の定数倍を加算する。
拡散巡回部90は、遅延部83a〜83dと、乗算部84a〜84dと、加算部85とを有する。
遅延部83aは第1加算部92の出力を1画素分遅延し、遅延部83bは同出力を(1ライン−1画素)分遅延し、遅延部83cは同出力を1ライン分遅延し、遅延部83dは同出力を(1ライン+1画素)分遅延する。そして乗算部84aは遅延部83aの出力に係数k4をかけ、乗算部84bは遅延部83bの出力に係数k3をかけ、乗算部84cは遅延部83cの出力に係数k2をかけ、乗算部84dは遅延部83dの出力に係数k1をかける。そして加算部85は、乗算部84a〜84dの出力を加算する。
減算部93は、乗算部91から出力される画像信号の定数倍を加算部85の出力から減算する。
第2加算部86は、画像信号に減算部93の出力を加算して、表示すべき階調として表示コード出力部81に出力する。
ここで、表示コード出力部81と、リミッタ82と、拡散巡回部90と、第2加算部86とは誤差を周囲の画素に拡散する誤差拡散回路を構成する。また表示コード出力部81と、リミッタ82と、第1加算部92と、拡散巡回部90と、減算部93と、第2加算部86とは再帰型の2次元ローパスフィルタを構成する。
まず表示コード選択部80の中に構成された誤差拡散回路について説明する。ここでは第1加算部92および減算部93は存在しないとして説明する。あるいは、第1加算部92はリミッタ82の出力をそのまま遅延部83a〜83dに出力し、減算部93は加算部85の出力をそのまま第2加算部86に出力するとして説明する。
図10は、本発明の実施の形態における画像表示装置における誤差拡散回路の動作を説明する図である。図10の中心に示した画素(当該画素)には、左上の画素で発生した誤差に係数k1をかけた値が拡散され、上の画素で発生した誤差に係数k2をかけた値が拡散され、右上の画素で発生した誤差に係数k3をかけた値が拡散され、左の画素で発生した誤差に係数k4をかけた値が拡散される。また当該画素で発生した誤差に係数k4をかけた値を右の画素に拡散し、当該画素で発生した誤差に係数k3をかけた値を左下の画素に拡散し、当該画素で発生した誤差に係数k2をかけた値を下の画素に拡散し、当該画素で発生した誤差に係数k1をかけた値を右下の画素に拡散する。
このように、表示コード選択部80の中に構成された誤差拡散回路は、上階調コードおよび下階調コードのうち、表示すべき階調に近いほうのコードを表示コードとして出力し、そこで発生した誤差を周辺の画素に拡散する。なお本実施の形態においては、各係数の値を、k1=1/16、k2=4/16、k3=3/16、k4=8/16と設定するか、または、k1=3/16、k2=4/16、k3=1/16、k4=8/16と設定する。そして何れの値に設定するかは乱数を用いて決定している。
つぎに表示コード選択部80の中に構成されたローパスフィルタについて説明する。ここでは第1加算部92から遅延部83a〜83dのそれぞれに供給された画像信号(乗算部91で係数K倍された画像信号)そのものが周辺の画素に巡回される。すなわち図10の中心に示した当該画素の画像信号には、左上の画素の画像信号に係数Kと係数k1とをかけた信号が加算され、上の画素の画像信号に係数Kと係数k2とをかけた信号が加算され、右上の画素の画像信号に係数Kと係数k3とをかけた画像信号が加算され、左の画素の画像信号に係数Kと係数k4とをかけた画像信号が加算される。また当該画素の画像信号に係数Kと係数k4とをかけた画像信号を右の画素に巡回し、当該画素の画像信号に係数Kと係数k3とをかけた画像信号を左下の画素に巡回し、当該画素の画像信号に係数Kと係数k2とをかけた画像信号を下の画素に巡回し、当該画素の画像信号に係数Kと係数k1とをかけた画像信号を右下の画素に巡回する。
このように、本実施の形態における表示コード選択部80は再帰型のローパスフィルタとしても動作する。
しかし本実施の形態においては、表示コード出力部81が上階調コードおよび下階調コードのいずれかを出力し、上階調コードを超える階調または下階調コードに満たない階調を出力することはない。そして上階調コードを超える階調または下階調コードに満たない階調に対しては、表示コード出力部81が誤差として大きな値を出力し、リミッタ82がこの大きな値を制限する。したがって、上階調コードを超える階調または下階調コードに満たない階調に対してはローパスフィルタとして動作し難くなる。
図11は、本発明の実施の形態における画像表示装置におけるローパスフィルタの動作を説明する模式図であり、上階調コードまたは下階調コードとして図8Cに示したサブフィールドコードを用いる場合の例である。本実施の形態における表示コード選択部80は、例えば矢印Aで示したように下階調コードと上階調コードとの間の階調の画像信号に対してはローパスフィルタとしても動作するので、平均的な輝度を変えることなく電力を効果的に抑制することができる。一方、矢印Bで示したように下階調コードまたは下階調コードの諧調を跨ぐ画像信号に対してはローパスフィルタとして動作し難いので、元の画像信号の情報を損なうことなく画像を表示することができる。
いずれにしても、ローパスフィルタの強さにかかわらず上階調コードおよび下階調コードのいずれかが表示コードとして出力されるので、大きく逸脱した画像が表示されるおそれがなく、滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させることができる。
このように本実施の形態における表示コード選択部80は、上階調コードおよび下階調コードのうち表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして出力するとともに表示すべき諧調と表示コードとの差を誤差として出力する表示コード出力部81と、誤差の絶対値を所定の閾値以下に制限するリミッタ部82と、リミッタ部の出力に画像信号の定数倍を加算する第1加算部92と、第1加算部92の出力をそれぞれ異なる時間で遅延し異なる係数を乗算した後に合算する拡散巡回部90と、拡散巡回部90の出力から画像信号の定数倍を減算する減算部93と、画像信号に減算部93の出力を加算して表示すべき階調を求める第2加算部86とを有し、当該画素で発生した誤差を周辺画素へ拡散させるとともに当該画素の画像信号を周辺画素へ巡回させ、周辺画素から当該画素へ拡散されてきた誤差および周辺画素から当該画素へ巡回されてきた画像信号を当該画素の画像信号に加算して表示すべき階調を求め、上階調コードおよび下階調コードのうち表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして選択する。これにより、演算回路を用いて画像信号処理回路31を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路32の消費電力抑制とを両立させた画像表示を行っている。
次に、画像信号処理回路31の動作について説明する。なお以下では、図7Aに示した基底コードセットを使用すると仮定して説明する。
図12は、本発明の実施の形態における画像表示装置の画像信号処理回路31の動作を示すフローチャートである。
(ステップS41)1つの画素に対応する画像信号を入力し、属性検出部40がその画像信号に付随する属性を検出する。
例えば、このときの画素に対応する画像信号の階調値(入力階調)が「25」であり、静止画領域の画像信号であったとする。
(ステップS50)基底コード生成部50が、画像信号に対する上階調基底コードを選択する。
基底コード生成部50は、基底コード記憶部52に記憶されている基底コードセットの基底コードそれぞれの階調と入力階調とを比較して、入力階調よりも大きくかつ最も近い階調をもつ基底コードを上階調基底コードとして選択し出力する。ここでは入力階調が「25」であるので、階調「32」をもつ基底コード「11111100」が上階調基底コードとして出力される。
(ステップS61)ルール生成部60が中間コードセット生成のためのルールを生成する。ここでは、図8Cに示したルール、すなわち「点灯サブフィールドの1つを非点灯サブフィールドに変更する」および「サブフィールドSF1、SF2の非点灯を禁止する」というルールを追加すると仮定する。
(ステップS72)中間コード生成部72が中間コードセットを生成する。
中間コード生成部72は、ルール生成部60が生成したルールに従って中間コードを生成する。ここでは、基底コード「11111100」のサブフィールドSF3〜SF6を非点灯サブフィールドに置き換えることにより、4つの中間コード「11111000」、「11110100」、「11101100」、「11011100」を生成する。こうして図8Cに示した中間コードセットが得られる。
(ステップS74)上下コード選択部74が上階調コードと下階調コードを選択する。
上下コード選択部74は、中間コードセットの各コードの階調と入力階調とを比較して、入力階調よりも大きくかつ最も近い階調をもつコードを上階調コードとして選択する。また入力階調以下であってかつ最も近い階調をもつコードを下階調コードとして選択する。ここでは入力階調が「25」であるので、上階調コードとして階調「27」をもつコード「11101100」を選択する。また下階調コードとして階調「24」をもつコード「11110100」を選択する。
(ステップS80)表示コード選択部80の第2加算部86が表示すべき階調を算出する。
減算部93の出力には、誤差拡散回路の誤差成分と、ローパスフィルタの巡回成分とが含まれている。入力階調の空間的な変動幅が上階調コードおよび下階調コードの範囲内であれば、減算部93の出力も比較的小さい値である。しかし入力階調の空間的な変動幅が大きく変動した場合には、減算部93の出力は大きな値となる。
第2加算部86は、入力階調に減算部93の出力を加算して、対応する画素で表示すべき階調を算出する。例えば入力階調が「25」であり、減算部93の出力が「−0.35」であれば、表示すべき階調は「25.35」である。また例えば入力階調の空間的な変動幅が大きく変動して、減算部93の出力が「−10」であれば、表示すべき階調は「35」である。
(ステップS81)表示コード選択部80の表示コード出力部81は、表示すべき階調と上階調コードの階調および下階調コードの階調とを比較する。そして表示すべき階調が上階調コードの階調に近い場合は、実際の表示に用いる表示コードとして上階調コードを出力する。また表示すべき階調が下階調コードの階調に近い場合は、実際の表示に用いる表示コードとして下階調コードを出力する。
例えば、表示すべき階調が「25.35」であれば表示コードとして階調「24」をもつコード「11110100」を出力する。また例えば表示すべき階調が「35」であれば表示コードとして階調「27」をもつコード「11101100」を出力する。
(ステップS82)表示コード選択部80の表示コード出力部81は、表示すべき階調から表示コードの階調を減じた値を新たに発生した誤差としてリミッタ82に出力し、リミッタ82は、入力した誤差の絶対値を所定の閾値Eth以下に制限して第1加算部92に出力する。例えばリミッタ82の所定の閾値Ethが「3」であったとする。このとき例えば、表示すべき階調が「25.35」であり表示コードの階調が「24」であれば誤差「1.35」をリミッタ82に出力する。そしてリミッタ82は、誤差「1.35」をそのまま第1加算部92に出力する。また例えば、表示すべき階調が「35」であり表示コードの階調が「27」であれば誤差「8」をリミッタ82に出力する。そしてリミッタ82は、誤差を制限して「3」を第1加算部92に出力する。
そしてステップS41に戻る。
このようにして本実施の形態における画像信号処理回路31は、画像信号から表示コードへの変換を、変換テーブルを用いるのではなく、論理計算を用いて実行している。また大容量メモリを用いることなく時間的な誤差拡散処理を行っている。
なお、本実施の形態においては、ディザ処理については触れなかった。しかし誤差拡散に加えてディザ処理を行う構成であってもよい。
図13は、本発明の他の実施の形態における画像表示装置30の表示コード選択部80の回路ブロック図である。図13には、図9に示した表示コード選択部80の回路ブロックに、ディザ選択部89が追加されている。
ディザ選択部89は、画像信号およびその属性に基づき、記憶している複数のディザパターンの中から1つのディザパターンを選択する。また対応する画像信号の画素の位置に基づき、選択したディザパターンの対応するディザ要素を選択して出力し、さらに選択したディザ要素に上階調コードの階調と下階調コードの階調との差を乗じてディザ値を求める。
図14A、図14Bは、本発明の実施の形態における画像表示装置で使用するディザパターンの一例を示す図である。図14Aは、最も単純な2値ディザを示す図であり、ディザ要素「+0.25」と「−0.25」とが市松状に配列されている。また図14Bは、4値ディザの一例を示す図であり、2画素×2画素のブロックのそれぞれにディザ要素「+0.375」、「+0.125」、「−0.375」、「−0.125」が配列されている。
そして第2加算部86は、入力階調とディザ値と加算部85の出力とを加算して表示すべき階調を算出する。表示コード出力部81は、上階調コードおよび下階調コードのうち、表示すべき階調に近いほうのコードを表示コードとして出力する。このとき表示すべき階調と表示コードの階調との差を求め、新しく発生した誤差としてリミッタ82に出力する。
なお本実施の形態においては、基底コード生成部50は、基底コード記憶部52を有し、基底コード記憶部52に基底コードセットがあらかじめ記憶されている構成について説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではない。例えば基底コード生成ルールがあらかじめ定められており、基底コード生成ルールに基づき順次生成される基底コードの階調と入力階調とを比較する構成であってもよい。
また本実施の形態においては、上下コード生成部70は、中間コード生成部72で中間コードセットを生成した後に、上下コード選択部74で上階調コードおよび下階調コードを選択する構成について説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではない。例えば、階調が大きくなる順に中間コードを生成すると同時に入力階調と比較する構成であってもよい。
また、本実施の形態において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、画像表示装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、演算回路を用いて画像信号処理回路を構成し、かつ滑らかな階調表示とデータ電極駆動回路の消費電力抑制とを両立させることができ、画像表示装置として有用である。
10 パネル
12 走査電極
13 維持電極
22 データ電極
30 画像表示装置
31 画像信号処理回路
40 属性検出部
50 基底コード生成部
52 基底コード記憶部
54 基底コード選択部
60 ルール生成部
70 上下コード生成部
72 中間コード生成部
74 上下コード選択部
80 表示コード選択部
81 表示コード出力部
82 リミッタ
83a〜83d 遅延部
84a〜84d 乗算部
85 加算部
86 第2加算部
89 ディザ選択部
90 拡散巡回部
91 乗算部
92 第1加算部
93 減算部

Claims (2)

  1. 階調重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、サブフィールドのそれぞれの点灯または非点灯の組合せを示すサブフィールドコードを用いて各画素で階調を表示する画像信号処理回路を備えた画像表示装置であって、
    前記画像信号処理回路は、
    画像表示に使用できるサブフィールドコードの中から、当該画素の画像信号より大きくかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードおよび当該画素の画像信号以下でかつ最も近い階調をもつサブフィールドコードをそれぞれ上階調コードおよび下階調コードとして生成する上下コード生成部と、
    当該画素で発生した誤差を周辺画素へ拡散させるとともに当該画素の画像信号を周辺画素へ巡回させ、周辺画素から当該画素へ拡散されてきた誤差および周辺画素から当該画素へ巡回されてきた画像信号を当該画素の画像信号に加算して表示すべき階調を求め、前記上階調コードおよび前記下階調コードのうち前記表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして選択する表示コード選択部とを有し、
    前記表示コードを用いてサブフィールドのそれぞれで各画素の点灯・非点灯を制御して階調を表示することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記表示コード選択部は、
    前記上階調コードおよび前記下階調コードのうち前記表示すべき階調に近い階調をもつサブフィールドコードを表示コードとして出力するとともに、前記表示すべき諧調と前記表示コードとの差を誤差として出力する表示コード出力部と、
    前記誤差の絶対値を所定の閾値以下に制限するリミッタ部と、
    前記リミッタ部の出力に画像信号の定数倍を加算する第1加算部と、
    前記第1加算部の出力を、それぞれ異なる時間で遅延し異なる係数を乗算した後に合算する拡散巡回部と、
    前記拡散巡回部の出力から画像信号の定数倍を減算する減算部と、
    画像信号に前記減算部の出力を加算して前記表示すべき階調を求める第2加算部とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
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