JP2013148575A - 力センサ、ロボットハンド、ロボットアーム及びロボット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電体の振動特性が変動するのを抑制すると共に、安定して押圧力を検出することができる力センサを提供する。
【解決手段】力センサ100は、外部から受ける押圧力に応じてインピーダンスが変化する平板状の圧電体3と、圧電体3の両面に成膜された一対の電極パターン4,5と、一対の電極パターンに接続された配線パターン6と、を備えている。また、力センサ100は、一対の電極パターン4,5と非接触に設けられ、交流電源に接続される給電側コイル2を備えている。一対の電極パターン4,5のうち少なくとも一方の電極パターンの一部又は全部が、配線パターン6から渦巻状に延びて形成され、給電側コイル2と電磁結合するコイルパターンである。
【選択図】図1
【解決手段】力センサ100は、外部から受ける押圧力に応じてインピーダンスが変化する平板状の圧電体3と、圧電体3の両面に成膜された一対の電極パターン4,5と、一対の電極パターンに接続された配線パターン6と、を備えている。また、力センサ100は、一対の電極パターン4,5と非接触に設けられ、交流電源に接続される給電側コイル2を備えている。一対の電極パターン4,5のうち少なくとも一方の電極パターンの一部又は全部が、配線パターン6から渦巻状に延びて形成され、給電側コイル2と電磁結合するコイルパターンである。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧電体に交流電圧を印加した状態で圧電体に作用する押圧力を検出する力センサ、力センサを備えたロボットハンド、ロボットアーム及びロボット装置に関する。
一般に、組立ロボットのエンドエフェクタ、例えば平行グリッパーや多点支持装置等のロボットハンドには、ワークの把持力を検出するために、力センサが設けられている。従来の力センサとして、歪ゲージ、静電容量式等が開発されているが、これらを利用した力センサはいずれも部材の変形を利用しているため、測定の高感度化、高範囲化を実現するためには十分な変形量が必要となる。そのため外形寸法を小型化した際には、十分な変形量が得ることができないため、出力信号振幅が低下し、外来雑音ノイズよりも信号振幅が低下する状況が生じてしまい精度が低いものであった。
そこで、圧電体を用いた力センサが知られている(特許文献1参照)。圧電体は、瞬間的な力に対しては電圧を発生させるが、定常的な力に対しては電圧が発生しない。従って、圧電体に交流電圧を印加して圧電体に振動を発生させ、外部から作用する押圧力により圧電体のインピーダンスが変化することに基づき、そのときの圧電体の両端の電圧振幅の変化量により力を検出している。
圧電体に設けた電極に対する給電構造としては、電極に電線などを半田や導電性接着剤等を用いて接続する構造が一般的である。しかし、力センサの電極に電線などを半田付けや導電性接着剤で接続する構造では、半田又は導電性接着剤の質量や接続される電線の質量に応じて圧電体の振動特性が変わるという問題があった。
そこで、電線をアルミ箔などで構成して圧電体に設けた電極に加圧接触させ、アルミ箔を介して一対の電極に給電することが考えられている(特許文献2参照)。これにより、半田や導電性接着剤等を用いずに電線を電極に電気的に接続することができ、圧電体の振動特性の変動を抑制し、導電部材と電極との接触状態が良好であれば、安定した検出結果を得ることができる。
しかしながら、電極と電線とを加圧接触させて給電する構造では、圧電体への加圧状態により、電線と電極との間の接触抵抗が変動することがある。このように電線と電極との接触抵抗が変動すると給電状態が変化し、検出結果が変動するという問題があった。
そこで、本発明は、圧電体の振動特性が変動するのを抑制すると共に、安定して押圧力を検出することができる力センサ、並びに力センサを備えたロボットハンド、ロボットアーム及びロボット装置を提供することを目的とするものである。
本発明の力センサは、外部から受ける押圧力に応じてインピーダンスが変化する平板状の圧電体と、前記圧電体の両面に成膜された一対の電極パターンと、前記一対の電極パターンと一体に成膜され、前記一対の電極パターンに接続された配線パターンと、前記一対の電極パターンと非接触に設けられ、交流電源に接続される給電側コイルと、を備え、前記一対の電極パターンのうち少なくとも一方の電極パターンの一部又は全部が、前記配線パターンから渦巻状に延びて形成され、前記給電側コイルと電磁結合するコイルパターンである、ことを特徴とする。
本発明によれば、給電側コイルと圧電体に成膜されたコイルパターンとが電磁結合することで、圧電体に外部からの電線を接続することなく、圧電体に成膜された一対の電極パターンに非接触で給電することができる。このように非接触で給電することにより接触状態の影響を受けることなく安定して一対の電極パターンに給電することができる。また、一対の電極パターン及び配線パターンは、成膜により一体に形成されるので、半田や導電性接着剤を用いる場合よりも質量のばらつきが小さい。したがって、圧電体の振動特性が変動するのを抑制することができ、精度よく押圧力を検出することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図である。図1に示すように、力センサ100は、剛体である基台1と、基台1に固定された1次コイルである給電側コイル2と、平板状の圧電体(圧電振動子ともいう)3と、圧電体3の両面3a,3bに成膜された一対の電極パターン4,5と、を備えている。
図1は、本発明の第1実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図である。図1に示すように、力センサ100は、剛体である基台1と、基台1に固定された1次コイルである給電側コイル2と、平板状の圧電体(圧電振動子ともいう)3と、圧電体3の両面3a,3bに成膜された一対の電極パターン4,5と、を備えている。
また、力センサ100は、圧電体3の側面、具体的には外側面3cの一部に形成され、一対の電極パターン4,5と一体に成膜され、一対の電極パターン4,5に電気的に接続される配線パターン6を備えている。これら圧電体3、一対の電極パターン4,5及び配線パターン6により圧電ユニット7が構成されている。
一対の電極パターン4,5及び配線パターン6は、例えばスクリーン印刷、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)等により、マスクを用いて圧電体3に成膜される。あるいは、圧電体3に導電膜を成膜した後、マスクを用いてエッチングを施し、一対の電極パターン4,5及び配線パターン6を形成してもよい。
また、力センサ100は、基台1と圧電体3(即ち圧電ユニット7)との間に介在され、基台1に対して圧電体3(即ち圧電ユニット7)を支持し、圧電体3が受ける押圧力Fにより弾性変形(圧縮変形)する弾性体で形成された支持部材8を備えている。この支持部材8は、例えばゴムやスポンジ等の弾性体である。
また、力センサ100は、圧電体3の支持部材8と対向する平面3bとは反対の平面3aに対向して設けられ、外部から作用する押圧力Fを圧電体3に均等に伝達する力伝達部材9を備えている。本第1実施形態では、力伝達部材9は、支持部材8と同じ弾性体で構成されている。
基台1は、例えばロボット装置のエンドエフェクタとしてのロボットハンドにおけるフィンガー本体やロボットハンド本体、ロボットアームのロボットアーム本体、あるいはこれら本体とは別体に構成され、本体に固定される固定体である。
基台1には、凹部11が形成されている。凹部11には、凹部11の底面11aから開口端11bに向かって、支持部材8、圧電ユニット7、力伝達部材9が順次積層して配置されている。支持部材8は、底面11aと圧電体3との間に介在するように、凹部11の底面11a上に設けられている。
なお、図1では、説明の都合上、支持部材8、圧電ユニット7、力伝達部材9が間隔をあけて図示されているが、実際には、これら支持部材8、圧電ユニット7、力伝達部材9の隣接するもの同士は互いに接触している。
基台1の表面には、凹部11を覆うように、即ち力伝達部材9を覆うように、これら力伝達部材9、圧電ユニット7及び支持部材8を凹部11に収容保持するカバー部材12が固定して設けられている。このカバー部材12によりこれら力伝達部材9、圧電ユニット7及び支持部材8が凹部11から脱落しないように規制されている。このカバー部材12は、ゴムやスポンジ等の弾性体で構成され、押圧力Fを力伝達部材9に伝達することができる。
図2は、圧電ユニット7を示す説明図であり、図2(a)は、圧電ユニット7の正面図、図2(b)は、圧電ユニット7の断面図、図2(c)は、圧電ユニット7の底面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、一対の電極パターン4,5のうち一方の電極パターン(第1電極パターン)4の一部分は、配線パターン6から渦巻状に延びて形成された第1コイルパターン41である。その残りの部分は、第1コイルパターン41に接続された第1ベタパターン42である。これら第1コイルパターン41及び第1ベタパターン42は、同一の平面3aに一体に成膜されている。従って、第1コイルパターン41と第1ベタパターン42とを半田や導電性接着剤等で接続する必要がない。
また、図2(b)及び図2(c)に示すように、一対の電極パターン4,5のうち他方の電極パターン(第2電極パターン)5の一部分は、配線パターン6から渦巻状に延びて形成された第2コイルパターン51である。その残りの部分は、第2コイルパターン51に接続された第2ベタパターン52である。これら第2コイルパターン51及び第2ベタパターン52は、同一の平面3bに一体に成膜されている。従って、第2コイルパターン51と第2ベタパターン52とを半田や導電性接着剤等で接続する必要がない。
つまり、本第1実施形態では、一対の電極パターン4,5のうちの両方の電極パターンのそれぞれの一部が、コイルパターンである。
第1ベタパターン42と第2ベタパターン52とは、圧電体3を挟んで互いに正対している。第1コイルパターン41の一端41aは配線パターン6に接続され、他端41bは第1ベタパターン42に接続されている。また、第2コイルパターン51の一端51aは配線パターン6に接続され、他端51bは第2ベタパターン52に接続されている。
第1コイルパターン41と第2コイルパターン51とは、圧電体3を挟んで互いに正対している。つまり、これらコイルパターン41,51の一方を他方に投影した場合、それらが平面視重なるようになっている。
本第1実施形態では、第1コイルパターン41は第1ベタパターン42を囲むように第1ベタパターン42の外側に配置され、第2コイルパターン51は第2ベタパターン52を囲むように第2ベタパターン52の外側に配置されている。これらコイルパターン41,51は、配線パターン6で直列接続されている。これらコイルパターン41,51により給電側コイル2と電磁結合する2次コイルが構成される。
図3は、基台1を示す説明図であり、図3(a)は、基台1の平面図、図3(b)は、基台1の断面図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、凹部11の底面11aには、給電側コイル2を収容するための環状の溝11cが形成されており、給電側コイル2は、溝11cに配置されている。また、図1に示すように、給電側コイル2は、支持部材8を介して電極パターン4,5のコイルパターン41,51と相対する位置に配置される。
給電側コイル2からコイルパターン41,51に給電されることにより、一対の電極パターン4,5には交流電圧が印加され、これらに挟まれる圧電体3には、一対の電極パターン4,5による電界が印加され、これにより圧電体3は物理的に振動する。
なお、本第1実施形態では、コイルパターン41,51よりもベタパターン42,52の面積が大きいので、圧電体3に印加される電界のほとんどはベタパターン42,52によるものであるが、コイルパターン41,51においても電界が印加される。つまり、一対のベタパターン42,52は、電極として機能し、一対のコイルパターン41,51は、二次コイルとして機能すると共に電極としても機能する。これら一対の電極パターン4,5により圧電体3には電界が印加され、これにより圧電体3は振動する。
この状態で外部からカバー部材12及び力伝達部材9を介して圧電体3に押圧力Fが作用すると、圧電体3を介して押圧力Fが支持部材8に作用し、支持部材8が圧縮変形する。これにより、圧電体3の一方の面3aには、力伝達部材9からの押圧力Fが作用すると共に、圧電体3の他方の面3bには、支持部材8からの反作用による押圧力Fが作用することとなり、圧電体3には両面3a,3bから均等に押圧力Fが作用することとなる。そして、この押圧力Fにより圧電体3の振動状態が変化し、圧電体3のインピーダンスが押圧力Fに応じて変化する。
その際、圧電体3は、支持部材8の弾性変形(圧縮変形)により基台1の凹部11の底面11aに垂直な移動方向Xに移動するが、給電側コイル2は、支持部材8を介してコイルパターン41,51と相対している。従って、圧電体3の位置が変動しても、給電側コイル2とコイルパターン41,51との正対状態が保持される。
図4は、力センサの回路構成を示す電気回路図である。力センサ100には、図4(a)に示すように、給電側コイル2に直列接続されたインピーダンス素子14と、圧電体3に作用する押圧力Fとして、圧電体3のインピーダンスの変化を検出する検出部15が電気的に接続されている。この検出部15は、給電側コイル2の端子間に接続され、圧電体3のインピーダンスに応じて変化する給電側コイル2の端子間電圧を直接検出する電圧検出器である。つまり、検出部15は、圧電体3のインピーダンスの変化として、給電側コイル2の端子間電圧を検出する。インピーダンス素子14は、抵抗素子、コンデンサ素子、インダクタンス素子等の受動素子である。給電側コイル2は、インピーダンス素子14を介して交流電源Eに接続される。交流電源Eは、一定周波数で一定交流電圧を出力する定電圧電源である。給電側コイル2は交流電源Eより供給される交流信号によって駆動される。
インピーダンス素子14と給電側コイル2とで構成される直列回路には、交流電源Eの高周波の交流電圧が印加される。そして、1次コイルである給電側コイル2に印加された交流電圧により、2次コイルであるコイルパターン41,51には、交流電圧が誘起される。コイルパターン41,51と一対の電極パターン4,5で挟まれた圧電体3とにより電気共振回路が形成されており、一対の電極パターン4,5には、交流電圧が印加され、圧電体3には交番電界が印加される。これにより圧電体3は、振動することとなる。
圧電体3に押圧力Fが作用し、振動状態が変化すると、圧電体3のインピーダンスが変化し、この変化に応じて電気共振回路の共振状態が変化し、2次コイル側であるコイルパターン41,51側の電圧が変動する。これにより、1次コイル側である給電側コイル2の端子間電圧が変動する。つまり、給電側コイル2とコイルパターン41,51との間は電磁結合によって信号の授受がされるようになっている。検出部15は、押圧力Fとして、圧電体3のインピーダンスに応じて変化する給電側コイル2の端子間電圧を検出することとなる。
なお、電圧検出器である検出部15は、図4(b)に示すように、インピーダンス素子14の端子間に接続され、インピーダンス素子14の端子間電圧を検出することで、給電側コイル2の端子間電圧を間接的に検出するようにしてもよい。交流電源Eが出力する交流電圧は一定であり、インピーダンス素子14と給電側コイル2とに分圧されているので、インピーダンス素子14の端子間電圧は、給電側コイル2の端子間電圧の変動に応じて変動する。いずれにしても、検出部15により検出される電圧(電圧振幅)は圧電体3のインピーダンスに対応しており、検出部15は、圧電体3のインピーダンス、つまりは圧電体3に作用する押圧力Fを示す信号を検出していることになる。
以上、本第1実施形態によれば、給電側コイル2と圧電体3に成膜されたコイルパターン41,51とが電磁結合することで、圧電体3に外部からの電線を接続することなく、圧電体3に成膜された一対の電極パターン4,5に非接触で給電することができる。このように非接触で給電することにより、接触状態の影響を受けることなく安定して一対の電極パターン4,5に給電することができる。また、一対の電極パターン4,5及び配線パターン6は、成膜により一体に形成されるので、半田や導電性接着剤を用いる場合よりも質量のばらつきが小さい。また、検出部15は、押圧力Fとして、給電側コイル2に生じた電圧を検出するので、一対の電極パターン4,5に検出用の電線を接続する必要もない。したがって、圧電体3の振動特性が変動するのを抑制することができ、検出部15による検出結果が安定し、精度よく押圧力Fを検出することができる。
また、給電側コイル2とコイルパターン41,51とが弾性体としての支持部材8を介して相対するので、給電側コイル2とコイルパターン41,51との電磁結合度が高くなり、押圧力Fの検出感度が向上する。
また、圧電体3(即ち圧電ユニット7)が弾性体である支持部材8及び力伝達部材9に挟まれているので、圧電体3には両面3a,3bから押圧力Fが均等に作用する。従って、圧電体3の各位置における振動状態のばらつきが低減され、その結果、押圧力Fの検出精度が向上する。
なお、検出部15が給電側コイル2の電圧を検出する場合について説明したが、図4(c)に示すように、検出部15が給電側コイル2に流れる電流を検出する電流センサであってもよい。給電側コイル2を流れる電流は、電圧と同様、圧電体3のインピーダンスに応じて変化するので、検出部15は、この給電側コイル2を流れる電流を検出することで、圧電体3に作用する押圧力Fを検出することになる。つまり、検出部15は、1次コイルとなる給電側コイル2の電圧及び電流の少なくとも一方を検出すればよく、一対の電極パターン4,5に電線を接続する必要がないので、検出精度が向上するものである。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る力センサについて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図であり、図6は、圧電ユニットを示す説明図である。図6(a)は、圧電ユニットの正面図、図6(b)は、圧電ユニットの断面図、図6(c)は、圧電ユニットの底面図である。本第2実施形態では、上記第1実施形態と圧電ユニットの構成が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る力センサについて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図であり、図6は、圧電ユニットを示す説明図である。図6(a)は、圧電ユニットの正面図、図6(b)は、圧電ユニットの断面図、図6(c)は、圧電ユニットの底面図である。本第2実施形態では、上記第1実施形態と圧電ユニットの構成が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本第2実施形態の力センサ100Aは、弾性体である支持部材8及び力伝達部材9に挟まれて配置された圧電ユニット7Aを備えている。
圧電ユニット7Aは、平板状の圧電体(圧電振動子ともいう)3Aと、圧電体3Aの両面3a,3bに成膜された一対の電極パターン4A,5Aと、を備えている。圧電体3Aは、中央に貫通孔が形成されて、環状に形成されている。
また、圧電ユニット7Aは、圧電体3Aの側面、具体的には内側面3dの一部に形成され、一対の電極パターン4A,5Aと一体に成膜され、一対の電極パターン4A,5Aに電気的に接続される配線パターン6Aを備えている。
図6(a)及び図6(b)に示すように、一対の電極パターン4A,5Aのうち一方の電極パターン(第1電極パターン)4Aの一部分は、配線パターン6Aから渦巻状に延びて形成された第1コイルパターン41Aである。その残りの部分は、第1コイルパターン41Aに接続された第1ベタパターン42Aである。これら第1コイルパターン41A及び第1ベタパターン42Aは、同一の平面3aに一体に成膜されている。
また、図6(b)及び図6(c)に示すように、一対の電極パターン4A,5Aのうち他方の電極パターン(第2電極パターン)5Aの一部分は、配線パターン6Aから渦巻状に延びて形成された第2コイルパターン51Aである。その残りの部分は、第2コイルパターン51Aに接続された第2ベタパターン52Aである。これら第2コイルパターン51A及び第2ベタパターン52Aは、同一の平面3bに一体に成膜されている。
つまり、本第2実施形態では、一対の電極パターン4A,5Aのうちの両方の電極パターンのそれぞれの一部が、コイルパターンである。
第1ベタパターン42Aと第2ベタパターン52Aとは、圧電体3Aを挟んで互いに正対している。第1コイルパターン41Aの一端41aは配線パターン6Aに接続され、他端41bは第1ベタパターン42Aに接続されている。また、第2コイルパターン51Aの一端51aは配線パターン6Aに接続され、他端51bは第2ベタパターン52Aに接続されている。
本第2実施形態では、第1ベタパターン42A及び第2ベタパターン52Aは、環状に形成されている。第1コイルパターン41Aは第1ベタパターン42Aの内側に配置され、第2コイルパターン51Aは第2ベタパターン52Aの内側に配置されている。これらコイルパターン41A,51Aは、配線パターン6Aで直列接続されている。これらコイルパターン41A,51Aにより給電側コイル2と電磁結合する2次コイルが構成される。第1コイルパターン41Aと第2コイルパターン51Aとは、圧電体3Aを挟んで互いに正対している。つまり、これらコイルパターン41A,51Aの一方を他方に投影した場合、それらが平面視重なるようになっている。
また、図5に示すように、1次コイルである給電側コイル2は、支持部材8を介してコイルパターン41A,51Aと相対する位置に配置される。より具体的には、給電側コイル2は、コイルパターン41A,51Aと相対するように凹部11の底面11aに形成された溝11cに配置されている。圧電体3Aは、支持部材8の弾性変形(圧縮変形)により基台1の凹部11の底面11aに垂直な移動方向Xに移動するが、給電側コイル2は、支持部材8を介してコイルパターン41A,51Aと相対している。従って、圧電体3Aの位置が変動しても、給電側コイル2とコイルパターン41A,51Aとの正対状態が保持される。なお、検出部の構成は、上記第1実施形態と同様である。
一対の電極パターン4A,5Aに電圧が印加されると、圧電体3Aには電界が印加される構造となっている。また、コイルパターン41A,51Aと電極パターン4A,5Aで挟まれた圧電体3Aにより、電気共振回路を形成している。
この共振回路に給電するために、給電側コイル2が配置されており、給電側コイル2は上記第1実施形態と同様の交流電源により供給される信号によって駆動される。これによって給電側コイル2と圧電体3A上のコイルパターン41A,51Aとの間は電磁結合によって信号の授受がされるようになっている。
図5に示すように、カバー部材12に作用した押圧力Fは、力伝達部材9及び支持部材8を介して圧電体3Aの両面3a,3bに均等に加えられる。圧電体3Aの両面3a,3bに押圧力Fが作用して共振状態が変化することにより、検出部が、1次コイルとなる給電側コイル2の電圧及び電流の少なくとも一方を検出することで、印加された押圧力Fを検出する。
以上、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様、給電側コイル2と圧電体3Aに成膜されたコイルパターン41A,51Aとが電磁結合する。これにより、圧電体3Aに外部からの電線を接続することなく、圧電体3Aに成膜された一対の電極パターン4A,5Aに非接触で給電することができる。このように非接触で給電することにより、接触状態の影響を受けることなく安定して一対の電極パターン4A,5Aに給電することができる。また、一対の電極パターン4A,5A及び配線パターン6Aは、成膜により一体に形成されるので、半田や導電性接着剤を用いる場合よりも質量のばらつきが小さい。また、検出部は、押圧力Fとして、上記第1実施形態と同様に、給電側コイル2の電圧及び電流の少なくとも一方を検出するので、一対の電極パターン4A,5Aに検出用の電線を接続する必要もない。したがって、圧電体3Aの振動特性が変動するのを抑制することができ、検出部による検出結果が安定し、精度よく押圧力Fを検出することができる。
また、給電側コイル2とコイルパターン41A,51Aとが弾性体としての支持部材8を介して相対するので、給電側コイル2とコイルパターン41A,51Aとの電磁結合度が高くなり、押圧力Fの検出感度が向上する。また圧電体3A(即ち圧電ユニット7A)が弾性体である支持部材8及び力伝達部材9に挟まれているので、圧電体3Aには両面3a,3bから押圧力Fが均等に作用する。従って、圧電体3Aの各位置における振動状態のばらつきが低減され、その結果、押圧力Fの検出精度が向上する。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る力センサについて説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図であり、図8は、圧電ユニットを示す説明図である。図8(a)は、圧電ユニットの正面図、図8(b)は、圧電ユニットの断面図、図8(c)は、圧電ユニットの底面図である。本第3実施形態では、上記第1及び上記第2実施形態と圧電ユニットの構成が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第1及び上記第2実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る力センサについて説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図であり、図8は、圧電ユニットを示す説明図である。図8(a)は、圧電ユニットの正面図、図8(b)は、圧電ユニットの断面図、図8(c)は、圧電ユニットの底面図である。本第3実施形態では、上記第1及び上記第2実施形態と圧電ユニットの構成が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第1及び上記第2実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、本第3実施形態の力センサ100Bは、弾性体である支持部材8及び力伝達部材9に挟まれて配置された圧電ユニット7Bを備えている。
圧電ユニット7Bは、平板状の圧電体(圧電振動子ともいう)3Bと、圧電体3Bの両面3a,3bに成膜された一対の電極パターン4B,5Bと、を備えている。圧電体3Bは、中央に貫通孔が形成されて、環状に形成されている。
また、圧電ユニット7Bは、圧電体3Bの側面、本第3実施形態では内側面3dの一部に形成され、一対の電極パターン4B,5Bと一体に成膜され、一対の電極パターン4B,5Bに電気的に接続される配線パターン6Bを備えている。
図8(a)及び図8(b)に示すように、一対の電極パターン4B,5Bのうち一方の電極パターン(第1電極パターン)4Bの全部は、配線パターン6Bから渦巻状に延びて形成された第1コイルパターン41Bである。
また、図8(b)及び図8(c)に示すように、一対の電極パターン4B,5Bのうち他方の電極パターン(第2電極パターン)5Bの全部は、配線パターン6Bから渦巻状に延びて形成された第2コイルパターン51Bである。
つまり、本第3実施形態では、一対の電極パターン4B,5Bのうちの両方の電極パターンのそれぞれの全部が、コイルパターンである。
第1コイルパターン41Bと第2コイルパターン51Bとは、圧電体3Bを挟んで互いに正対している。つまり、これらコイルパターン41B,51Bの一方を他方に投影した場合、それらが平面視重なるようになっている。第1コイルパターン41Bの一端41aは配線パターン6Bに接続され、他端41bは開放されている。また、第2コイルパターン51Bの一端51aは配線パターン6Bに接続され、他端51bは開放されている。
本第3実施形態では、これら電極パターン4B,5Bは、給電側コイル2と電磁結合する2次コイルとして機能すると共に、圧電体3Bに電界を印加する電極として機能する。
また、図7に示すように、1次コイルである給電側コイル2は、支持部材8を介してコイルパターン41B,51Bと相対する位置に配置される。より具体的には、給電側コイル2は、コイルパターン41B,51Bと相対するように凹部11の底面11aに形成された溝11cに配置されている。圧電体3Bは、支持部材8の弾性変形(圧縮変形)により基台1の凹部11の底面11aに垂直な移動方向Xに移動するが、給電側コイル2は、支持部材8を介してコイルパターン41B,51Bと相対している。従って、圧電体3Aの位置が変動しても、給電側コイル2とコイルパターン41B,51Bとの正対状態が保持される。なお、検出部の構成は、上記第1実施形態と同様である。
一対の電極パターン4B,5Bに電圧が印加されると、圧電体3Bには電界が印加される構造となっている。また、コイルパターン41B,51Bと電極パターン4B,5Bで挟まれた圧電体3Bにより、電気共振回路を形成している。
この共振回路に給電するために、給電側コイル2が配置されており、給電側コイル2は上記第1実施形態と同様の交流電源により供給される信号によって駆動される。これによって給電側コイル2と圧電体3B上のコイルパターン41B,51Bとの間は電磁結合によって信号の授受がされるようになっている。
図7に示すように、カバー部材12に作用した押圧力Fは、力伝達部材9及び支持部材8を介して圧電体3Bの両面3a,3bに均等に加えられる。圧電体3Bの両面3a,3bに押圧力Fが作用して共振状態が変化することにより、検出部が、1次コイルとなる給電側コイル2の電圧及び電流の少なくとも一方を検出することで、印加された押圧力Fを検出する。
以上、本第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様、給電側コイル2と圧電体3Bに成膜されたコイルパターン41B,51Bとが電磁結合する。これにより、圧電体3Bに外部からの電線を接続することなく、圧電体3Bに成膜された一対の電極パターン4B,5Bに非接触で給電することができる。このように非接触で給電することにより、接触状態の影響を受けることなく安定して一対の電極パターン4B,5Bに給電することができる。また、一対の電極パターン4B,5B及び配線パターン6Bは、成膜により一体に形成されるので、半田や導電性接着剤を用いる場合よりも質量のばらつきが小さい。また、検出部は、押圧力Fとして、上記第1実施形態と同様に、給電側コイル2の電圧及び電流の少なくとも一方を検出するので、一対の電極パターン4B,5Bに検出用の電線を接続する必要もない。したがって、圧電体3Bの振動特性が変動するのを抑制することができ、検出部による検出結果が安定し、精度よく押圧力Fを検出することができる。
また、給電側コイル2とコイルパターン41B,51Bとが弾性体としての支持部材8を介して相対するので、給電側コイル2とコイルパターン41B,51Bとの電磁結合度が高くなり、押圧力Fの検出感度が向上する。また圧電体3B(即ち圧電ユニット7B)が弾性体である支持部材8及び力伝達部材9に挟まれているので、圧電体3Bには両面3a,3bから押圧力Fが均等に作用する。従って、圧電体3Bの各位置における振動状態のばらつきが低減され、その結果、押圧力Fの検出精度が向上する。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る力センサについて説明する。図9は、本発明の第4実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図である。本第4実施形態では、上記第2実施形態における力伝達部材及び圧電ユニットの固定構造が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第2実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第4実施形態に係る力センサについて説明する。図9は、本発明の第4実施形態に係る力センサの概略構成を示す断面図である。本第4実施形態では、上記第2実施形態における力伝達部材及び圧電ユニットの固定構造が異なるものであり、それ以外の構成は、上記第2実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、本第4実施形態の力センサ100Cは、基台1の凹部11の底面11aと圧電体3Aとの間に介在され、基台1に対して圧電体3Aを支持し、圧電体3Aが受ける押圧力Fにより弾性変形する弾性体で形成された支持部材8Aを備えている。この支持部材8は、例えばゴムやスポンジ等の弾性体である。
また、力センサ100Cは、圧電体3Aの支持部材8Aと対向する平面3bとは反対の平面3aに対向して配置され、圧電体3に押圧力Fを伝達する力伝達部材9Aを備えている。本第4実施形態では、力伝達部材9Aは支持部材8Aと同じ弾性体で形成されている。
更に、力センサ100Cは、力伝達部材9Aの圧電体3Aと対向する平面9bとは反対の平面9aに面接触して設けられた、剛体である板材16と、軸部17a及び軸部17aの基端に一体に形成された頭部17bを有する固定具としてのねじ17と、を備えている。
基台1の凹部11には、底面11aから開口端11bに向かって、支持部材8A、圧電体3A(圧電ユニット7A)、力伝達部材9A、及び板材16が順次積層して配置されている。そして、基台1の表面には、凹部11、即ち板材16を覆うカバー部材12が固定して設けられている。このカバー部材12は、ゴムやスポンジ等の弾性体で構成され、押圧力Fを板材16に伝達することができる。
板材16は、作用した押圧力Fを力伝達部材9Aに伝達すると共に、押圧力Fにより支持部材8Aの弾性変形に基づく移動方向Xに移動するよう、ねじ17に保持されている。本第4実施形態では、移動方向Xは、基台1の凹部11の底面11aに垂直な方向である。なお、本第4実施形態では、力伝達部材9Aも弾性変形するので、これら部材8A,9Aが圧縮変形することにより、板材16及び圧電体3Aが移動方向Xに移動する。
また、図9では、説明の都合上、支持部材8A、圧電ユニット7A、力伝達部材9A、板材16が間隔をあけて図示されているが、実際には、これら支持部材8A、圧電ユニット7A、力伝達部材9A、板材16の隣接するもの同士は互いに接触している。
ねじ17の軸部17aは、支持部材8A、圧電体3A、力伝達部材9A、板材16を貫通し、先端が基台1の凹部11の底面11aに形成したねじ穴に螺合して固定されている。つまり、支持部材8A、圧電体3A、力伝達部材9A、板材16には、軸部17aの断面積よりも広い貫通孔がそれぞれ形成されており、軸部17aがこれらの貫通孔に遊嵌している。貫通孔は、支持部材8A、圧電体3A、力伝達部材9A、板材16のそれぞれ中央部分に形成されている。これにより、部材8A、3A、9A、16は、軸部17aに沿って移動方向Xに移動することができる。なお、圧電体3Aの貫通孔には、配線パターン6Aが形成されている。
ねじ17の頭部17bは、押圧力Fが作用していない無負荷状態で板材16と当接し、板材16を抜け止め保持している。この頭部17bは、板材16の貫通孔よりも大きく形成され、板材16の貫通孔の周囲に引っ掛かるようになっている。このように、支持部材8A、圧電体3A、力伝達部材9A、板材16は、ねじ17によって凹部11に保持されている。
以上、本第4実施形態では、圧電体3Aにおいて、振動成分が発生しない中央部分に配線パターン6Aを成膜する貫通孔を設けているので、圧力検出感度を犠牲にすることなく、この貫通孔を、圧電体3Aを基台1に保持するのに使用できる。
そして、支持部材8A、圧電体3A、力伝達部材9A、板材16を基台1から脱落しないように、板材16とねじ17による簡単な構成で容易に基台1に保持することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
上記第1実施形態では、一対の電極パターン4,5のうち両方の電極パターンの一部がコイルパターン41,51である場合について説明したが、少なくとも一方の電極パターンの一部がコイルパターンであってもよい。即ち電極パターン4の一部又は電極パターン5の一部がコイルパターンであってもよい。
また、上記第2実施形態では、一対の電極パターン4A,5Aのうち両方の電極パターンの一部がコイルパターン41A,51Aである場合について説明したが、少なくとも一方の電極パターンの一部がコイルパターンであってもよい。即ち電極パターン4Aの一部又は電極パターン5Aの一部がコイルパターンであってもよい。
また、上記第3実施形態では、一対の電極パターン4B,5Bのうち両方の電極パターンの全部がコイルパターン41B,51Bである場合について説明したが、少なくとも一方の電極パターンの全部がコイルパターンであってもよい。即ち電極パターン4Bの全部又は電極パターン5Aの全部がコイルパターンであってもよい。
また、一対の電極パターンのうち、一方の電極パターンの一部がコイルパターンであり、他方の電極パターンの全部がコイルパターンであってもよい。
また、上記第3実施形態では、内側面3dに配線パターン6Bを成膜したが、外側面3cに配線パターン6Bを成膜してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、力伝達部材9が弾性体である場合について説明したが、圧電体3の面3aに均一に押圧力Fを作用することができれば、剛体であってもよい。
また、上記第4実施形態で説明した固定構造は、上記第3実施形態の力センサやその変形例においても適用可能である。
[第5実施形態]
図10は、本発明の第5実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。図10に示すロボット装置500は、ロボットアーム200と、ロボットアーム200に設けられたエンドエフェクタとしてのロボットハンド300と、上記第1実施形態と同様の構成の検出部15と、制御部としてのコントローラ450と、を備えている。
図10は、本発明の第5実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。図10に示すロボット装置500は、ロボットアーム200と、ロボットアーム200に設けられたエンドエフェクタとしてのロボットハンド300と、上記第1実施形態と同様の構成の検出部15と、制御部としてのコントローラ450と、を備えている。
ロボットハンド300は、ロボットハンド本体301と、ロボットハンド本体301に開閉可能に支持された複数(本第5実施形態では2つ)のフィンガー302,303を備えている。フィンガー303は、フィンガー本体303Aと、フィンガー本体303Aの外表面に形成された凹部に固定して配置された上記第1実施形態と同様の構成の力センサ100と、を有している。なお、本第5実施形態の力センサ100は、フィンガー本体303Aに取り付けられるため、フィンガー本体303Aの一部が基台1(図1参照)を兼ねるようにしてもよい。
ロボットアーム200は、複数のリンクが関節J1〜J6で連結された、多関節(本実施形態では、6つの関節J1〜J6)のロボットアームであり、ロボットアーム200の先端には、ロボットハンド300が取り付けられている。検出部15は、力センサ100に接続されており、力センサ100からの信号を検出する。コントローラ450は、検出部15の検出結果に基づき、ロボットアーム200及びロボットハンド300の動作を制御する。
本第5実施形態では、力センサ100は、フィンガー302に相対するフィンガー303に組み込まれている。つまり、フィンガー本体303Aの保持部先端には、力センサ100が直接取り付けられている。
以上の構成により、ロボットハンド300によるワーク等の把持を検出することができる。
なお、本第5実施形態では、力センサが上記第1実施形態の力センサと同様の構成である場合について説明したが、上記第2〜第4実施形態の力センサと同様の構成であってもよい。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置について説明する。図11は、第6実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。
次に、第6実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置について説明する。図11は、第6実施形態に係る力センサを組み込んだロボット装置の概略構成を示す模式図である。
図11に示すロボット装置900は、多関節のロボットアーム600と、ロボットアーム600の先端に設けられたエンドエフェクタとしてのロボットハンド700と、を備えている。
ロボットアーム600は、複数のリンクが関節J1〜J6で連結された、多関節(本実施形態では6つの関節J1〜J6)のロボットアーム本体600Aを有している。また、ロボットアーム600は、ロボットアーム本体600Aの先端(先端リンク606)、即ちロボットハンド700との結合面に取り付けられた上記第3実施形態と同様の構成の力センサ100Bを有している。本第6実施形態の力センサ100Bは、先端リンク606の凹部に取り付けられている。なお、本第6実施形態の力センサ100Bは、先端リンク606に取り付けられるため、先端リンク606の一部が基台1(図7参照)を兼ねるようにしてもよい。
ロボットハンド700は、ロボットハンド本体701と、ロボットハンド本体701に開閉可能に支持された複数(本実施形態では2つ)のフィンガー702,703と、を備えている。本実施形態では、ロボットアーム600の先端における力センサ100Bにロボットハンド700(ロボットハンド本体701)が取り付けられている。
また、ロボット装置900は、力センサ100Bに接続された検出部15と、ロボットアーム600の動作を制御するコントローラ850を備えている。
力センサ100Bが検出する対象の力は、ロボットハンド700に印加された力により、力伝達部材9及び支持部材8に挟まれた圧電体3Bに加えられる(図7参照)。支持部材8は先端リンク606上に配置されており、上方から加えられた力を受けて力センサ全体を支える構造となっている。力が印加されると圧電体3Bの両面に力が作用して共振状態が変化することにより、検出部15は、駆動源である交流電源E(図4)の信号成分が変化するのを検出することで、印加された力の値を検出する。
この印加・検出された力の値をコントローラ850にて印加力に相当する制御信号を演算してロボットアーム600(ロボットアーム本体600A)の各関節J1〜J6を駆動して、対象物への力を制御する。
なお、本第6実施形態では、力センサが上記第3実施形態の力センサと同様の構成である場合について説明したが、上記第1、第2又は第4実施形態の力センサと同様の構成であってもよい。また、本第6実施形態では、ロボットアームが力センサを有している場合について説明したが、ロボットハンドが力センサを有している場合であってもよく、この場合、力センサは、ロボットハンド本体に取り付けられていてもよい。そして、ロボットアームの先端に力センサを介してロボットハンド本体が取り付けられるようにしてもよい。
1…基台、2…給電側コイル、3…圧電体、4,5…電極パターン、6…配線パターン、8…支持部材、9…力伝達部材、15…検出部、16…板材、17a…軸部、17b…頭部、41,51…コイルパターン、100…力センサ
Claims (9)
- 外部から受ける押圧力に応じてインピーダンスが変化する平板状の圧電体と、
前記圧電体の両面に成膜された一対の電極パターンと、
前記一対の電極パターンと一体に成膜され、前記一対の電極パターンに接続された配線パターンと、
前記一対の電極パターンと非接触に設けられ、交流電源に接続される給電側コイルと、
を備え、
前記一対の電極パターンのうち少なくとも一方の電極パターンの一部又は全部が、前記配線パターンから渦巻状に延びて形成され、前記給電側コイルと電磁結合するコイルパターンである、
ことを特徴とする力センサ。 - 前記給電側コイルが固定される基台と、
前記基台と前記圧電体との間に介在され、前記基台に対して前記圧電体を支持し、前記圧電体が受ける前記押圧力により弾性変形する弾性体で形成された支持部材と、
前記圧電体の前記支持部材と対向する面とは反対の面に対向して配置され、前記圧電体に前記押圧力を伝達する力伝達部材と、を備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載の力センサ。 - 前記給電側コイルは、前記支持部材を介して前記コイルパターンと相対する位置に配置される、
ことを特徴とする請求項2に記載の力センサ。 - 前記力伝達部材の前記圧電体と対向する面とは反対の面に面接触して前記押圧力を前記力伝達部材に伝達すると共に、前記押圧力により前記支持部材の弾性変形に基づく移動方向に移動する板材と、
前記支持部材、前記圧電体、前記力伝達部材、前記板材を貫通して先端が前記基台に固定される軸部及び前記軸部の基端に一体に形成され、前記板材を抜け止め保持する頭部を有する固定具と、を備えた、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の力センサ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の力センサを有するフィンガーを備えたロボットハンド。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の力センサを有するロボットハンド本体と、
前記ロボットハンド本体に開閉可能に支持された複数のフィンガーと、を備えたロボットハンド。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の力センサを備えたロボットアーム。
- ロボットアームと、
前記ロボットアームに取り付けられた請求項5又は6に記載のロボットハンドと、
前記押圧力として、前記圧電体のインピーダンスに応じて変化する前記給電側コイルの電圧及び電流の少なくとも一方を検出する検出部と、を備えたロボット装置。 - 請求項7に記載のロボットアームと、
前記押圧力として、前記圧電体のインピーダンスに応じて変化する前記給電側コイルの電圧及び電流の少なくとも一方を検出する検出部と、を備えたロボット装置。
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Cited By (2)
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KR20200062690A (ko) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 한국생산기술연구원 | 촉각 센싱이 가능한 로봇손 핑거팁 |
WO2024043050A1 (ja) * | 2022-08-26 | 2024-02-29 | 株式会社村田製作所 | センサモジュール |
-
2012
- 2012-12-12 JP JP2012271095A patent/JP2013148575A/ja active Pending
Cited By (3)
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KR102120488B1 (ko) | 2018-11-27 | 2020-06-08 | 한국생산기술연구원 | 촉각 센싱이 가능한 로봇손 핑거팁 |
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