JP2013148325A - 空調室内に於ける空気循環昇降装置 - Google Patents

Abstract

【課題】空調熱処理室に於いて、空気循環を行うため送風機による風の送り出しを、送風機の位置を、上下反復昇降移動させる装置。
【解決手段】空調室１７の室外に設置した駆動モーター１の電気制御による正転、逆転回転により、駆動軸に取り付けられたスプロケット４に装架されたチェーン５の走行に伴い、連結した送風機１１が組み込まれた昇降枠１２が、上下反復昇降移動を行う。
【選択図】図１

Description

本発明は、乾燥室及び冷凍室に代表される空調室内に於いて、室内に配置した空気循環目的の送風機を昇降移動させることにより、室内熱処理条件を均一にさせる装置。

通常、乾燥室は高温な熱を室内に必要とされる。この場合、被乾燥物が持つ温度と熱源温度との関係は空気密度（比重）の関係より、高温帯の空気は乾燥室上部へ滞留し、温度差がある低温帯の空気は乾燥室下部に滞留する。このことは室内上部、下部では温度差が生まれ、部位により熱処理条件が変わり、被乾燥物の不均一さを生んでしまう。

又、固定された送風機による室内空気循環に於いては、被乾燥物が受ける風量に強弱が生まれる。このことより被乾燥物の不均一を生んでしまう。

一度に大量の乾燥物を処理するには、この乾燥室の大型、大容量化があり、室内の高さが高ければ高いほど室内温度の不均一を生んでしまう。

一般的な乾燥室での室内空気循環の方法は、空気を送り出す送風機は固定していることより、送風機にて送り出される風に近い所と、遠い所では乾燥時間、乾燥される商品に差異が生じ、この対策には、室内に於ける被乾燥物の置かれる位置を変更する作業を行い乾燥条件の均一化を目指す工数を掛けていた。

乾燥室及び冷凍室に代表される空調室内に於いて、室内空気循環の必要性は熱処理物の性能に多大な影響を与える要素である。本発明はこの空調室内に均一な空気循環を与えるべく送風機の昇降機能を構築させた装置である。

農作物、海産物、建築材料、工業商品等に於ける水分管理に乾燥室の役割は大きい。乾燥処理商品、製品の具備すべき規格にバラツキは避けなければならないと共に、乾燥処理途中に商品の配置変更作業は商品価格に影響を持つ。

本発明は、このような背景によりなされたものであり、その目的は、空調室空間での熱処理商品の差異は温度分布のバラツキ、送風機から送り出され被処理物が受ける風量のバラツキ等、循環空気の不均一から発生する現象と捕らえ、空調室内空間の熱処理条件を均一化させる装置を提供することにある。

本発明による空調室内に於ける空気循環昇降装置は、空調室空間での熱処理商品の差異は循環空気の不均一から発生する現象と捕らえ、この原因を取り除く為、送風機により循環空気を送り出す空気が当たる被処理物との位置関係を、下から上まで一定の距離を保ちながら昇降往復移動させ、これを連続運転させることより室内空気は撹拌され、上下どの部位に於いても均一な熱処理条件を被処理物に与えることを備えた装置であることを特徴とする。

前記空気循環昇降装置は、送風機にて風を被熱処理物に当てながら上昇、下降の繰り返し移動を行う。この送風機の上下動には汎用のクラッチブレーキ付きモーターに減速機が組み合わされ一体に成った電動機を使用し上昇端、下降端に配置されたスイッチ信号を受け電気制御により反復昇降動により室内空気循環を行う。

被熱処理物の求める仕様に対し処理条件を合わせるため、この送風機の上下動の速度を前記汎用電動機にインバーター制御を行うことにより、その対応を可能としている。又、送風機の回転数も同様、可変とし、例えば微風が被熱処理物の最適処理条件で有る場合でも合わせられる。

空調室内の大容量化への対応の他、前記送風機の室内配置を対向配置とし、且つ送風機待機位置を上下逆位置に置くことにより室内空気循環の効率を高める。

以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。

図１に本発明が適応された処理室を含む室内正面図及び側面図を示す。駆動モーター１は室外に取り付けられ、減速機から出力軸が延び出している。この出力軸と同心延長上、室内上部に配置される駆動軸３を持ち、駆動モーターとの回転伝達はカップリング２にて連結している。駆動軸３には回転を伝えるスプロケット４が２個所、合理的に配置し、スプロケットの両外に回転支持、荷重支持を行うベアリング７を装着し駆動系を構築する。

送風機１１は昇降枠１２に固定している。昇降枠１２の上昇、下降移動には上部には駆動軸３に装着しているスプロケット、下部には従動軸１３に装着されているスプロケッット４の間での移動範囲を持つ。下部従動軸１３に於いてもスプロケットの両外に回転支持のベアリング７を配置する。

昇降枠１２はこの駆動軸側と従動軸側に装着されているスプロケット間にあり、このスプロケット４に装架されたチェーン５の片端部が昇降枠１２の上部にチェーン接続金具１４にて連結されている。チェーンのもう一方は昇降枠１２の下部に同様、チェーン接続金具１４にて連結し、従動軸側スプロケットを介しバランスウエイト６の下面に連結している。チェーン連結を完成させるため、バランスウエイト６の上部にチェーン接続金具１４を取り付けチェーン５の接続を行い、駆動軸側スプロケット４を介し前記昇降枠１２の上部への接続にて連結輪を構成する。

この昇降枠１２に固定された送風機１１との昇降重量は、チェーン輪の中にバランスウエイト６を連結させることにより駆動モーター１の負荷は軽減されモーター出力の小型化に貢献する。

駆動軸３及び従動軸１３の回転を支持するベアリング７は、室内での送風機１１の所要移動範囲を確保するため、支柱９に固定される。支柱９は設置室内にて、過般荷重、及び昇降枠１２の安定移動を行うため床面、及び内壁面に固定する。この内壁面への固定には取り付け金具８により連接される。取り付け金具８での所要寸法は、本実施の形態では支柱９と内壁面との間に、室内加温の目的を持つ放熱体１８の設置空間を確保している。

送風機１１が組み込まれた昇降枠１２は、安定移動を行うため、支柱９に所要長さで固定されたガイドレールユニット１０に連結している。このガイドレールユニットは軌道レールと軌道レールに勘合されたベアルングを持つスライダーにて構成され、軌道レール側を支柱９に、スライダーを昇降枠１２に着装し、昇降枠１２の振れを押さえスムースな移動を可能にしている。

送風機１１が組み込まれた昇降枠１２の昇降繰り返し移動には、電気信号センサー手段として、下死点リミットスイッチ１６、及び上死点リミットスイッチ１５を支柱９に配置し、電気制御により駆動モーター１の正転、逆転回転にて昇降枠１２の昇降繰り返し動作を行い連続の繰り返し動作を可能としている。

本発明が適応された空調室内、装置取り付け状態を示す正面図、および側面図 昇降部を支える支柱及びガイドレールユニッット部の構成

１・・・駆動モーター、２・・・カップリング、３・・・駆動軸、４・・・スプロケット５・・・チェーン、６・・・バランスウエイト、７・・・ベアリング、８・・・取り付け金具、９・・・支柱、１０・・・ガイドレールユニット、１１・・・送風機、１２・・・昇降枠、１３・・・従動軸、１４・・・チェーン接続金具、１５・・・上死点リミットスイッチ、１６・・・下死点リミットスイッチ、１７・・・参考−空調室、１８・・・参考−放熱体、

Claims (2)

1. 空調熱処理室に於いて、空気循環を担う送風機が組み込まれた昇降枠の反復昇降移動運転を行う装置であって、室外に設置された電動機の回転を駆動軸に伝え、この駆動軸に装着されたスプロケットを介し装架されたチェーンの一方を昇降枠に連結し、チェーンの、もう一方は送風機を組み込んだ昇降枠の重量と同じ重さを持たせたバランスウエイトに連結させ、この両者を連結するチェーンを、従動軸に組み込まれたスプロケットを介し連輪接続にし、連続反復昇降の手段を持つ装置。
2. 送風機が組み込まれた昇降枠の反復昇降移動走行を、ガイドレールユニットを付帯させたベアリング配置の支柱に持たせることにより一体化させ、走行精度保持を可能とする昇降装置。

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