JP2013144649A - 新規ピラゾール誘導体 - Google Patents

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JP2013144649A
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Izumi Sasaki
泉 佐々木
Tomohiro Toyoda
知宏 豊田
Eiji Yoshinaga
英史 吉永
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Abstract

【課題】 抗うつ作用および抗不安作用を有する5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つ新しいセロトニン再取り込み阻害剤の提供。
【解決手段】 下記式(1)で表される化合物またはその薬学上許容される塩。

[式中、R、R、RおよびRは互いに独立して水素原子、C1−6アルキル基等であり、RおよびRは互いに独立して水素原子、フッ素原子、C1−6アルキル基等であり、AはC6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基等であり、EはC3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基等であり、Lは酸素原子、硫黄原子または−NR−であり、nは1、2または3であり、Rは水素原子、C1−6アルキル基等であり、Xは水素原子、ハロゲン原子等である。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なピラゾール誘導体またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬に関する。具体的には、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用、およびセロトニン再取り込み阻害作用を有するうつ病や不安症等の治療薬または再発予防薬に関する。
うつ病はあらゆる年齢の人に影響を与える慢性病である。選択的セロトニン再取り込み阻害剤(Selective serotonin reuptake inhibitor、以下SSRIと略すこともある)は、古典的な抗うつ薬である三環系抗うつ薬(以下、TCAと略すこともある。)と比較して副作用が少なく、安全性の高いうつ病治療薬として広く用いられているが、いくつかの問題点を有することが指摘されている。SSRIは十分な抗うつ作用が発現するまでに3〜8週間もの長い期間を必要とする一方で、嘔気、嘔吐および下痢等の消化器系症状および、不安症状や焦燥感の惹起または悪化といった活性化障害(Activation Syndrome)と呼ばれる副作用が直ちに発現する。またSSRI単剤による治療では寛解率が約1/3であり、SSRI単独では十分な治療効果を上げられないことから、服薬コンプライアンスに悪影響を与えることが多い。更に、抗うつ作用の発現が緩慢であることにより、十分なうつ症状の改善を経験する前に自発性(initiative)を回復することから、投与初期の自殺の危険性が高まる問題も生じる。
一方、不安症状を伴ううつ病患者の割合は高い。不安症状を伴ううつ病は症状の遷延化が生じやすく、SSRIによる治療に抵抗性を示す患者が多いことが知られている(例えば、Psychological Medicine, (2004), 34, 1299-1308)。
セロトニンニューロンとドーパミンニューロンとの同時の賦活化による抗うつ作用増強の試みの一つとして、SSRIとドーパミンアゴニストとの併用療法がSSRI単独治療に対して抵抗性を示すうつ病患者に奏功することが報告されている(例えば、Biol psychiatry, (1996), 40, 152)。
ラット大脳皮質においてセロトニン2C(以下、5−HT2Cと略すことがある。)受容体を拮抗することで前頭前野や海馬におけるセロトニンやドーパミンなどのモノアミンの遊離が促進されることが知られている(例えば、Neuropsychopharmacology, (2004), 29, 1782-1789(5-HT), Synapse, (2000), 36, 205-221(DA))。また5−HT2C受容体に対して逆作動性を有する化合物の方が、拮抗作用のみを有する化合物に比べてセロトニンやドーパミンなどのモノアミン遊離促進作用がより強いことが報告されている(例えばThe Journal of Neuroscience, (2004), 24, 3235-3241)。
SSRIと5−HT2C拮抗薬または逆作動薬を併用した場合は、SSRI単独投与の場合と比較して、ラット前頭前野でのセロトニンレベルを早期に上昇させることが報告されている(例えば、Neuropsychopharmacology, (2004), 29, 1782-1789)。
SSRIは抗不安薬としても使用されている。加えて5−HT2C拮抗薬や逆作動薬も各種不安モデル動物において抗不安様作用を示すことが報告されている(例えば、British Journal of Pharmacology, (1996), 117, 427-434, European Journal of Pharmacology, (2006), 553, 171-184)。
以上の知見から、セロトニン再取り込み阻害作用と、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つ化合物は、作用発現までの期間が短く、強力な抗うつ作用および抗不安作用を発揮することが期待できる。しかしながら、セロトニン再取り込み阻害活性と5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つ化合物の具体的な開示はされていない。
ピラゾール環の3位にアミノメチル基を有する化合物について、例えば、後記特許文献1〜5のような文献が報告されている。
特許文献1には、例えば、下記式P−1で表される3−アミノメチルピラゾール誘導体が具体的に開示されているが、該化合物はピラゾール環上の1位置換基がイソプロピル基であり、5位置換基が、置換されたフェノキシ基であることから本発明化合物と構造的に相違する。また当該特許文献は、HIV逆転写酵素阻害剤に関するものであり、セロトニン再取り込み作用、5−HT2C拮抗作用および5−HT2C逆作動作用については一切記載も示唆もされていない。
特許文献2には、例えば、下記式P−2で表される3−アミノメチルピラゾール誘導体が具体的に開示されているが、該化合物はピラゾール環上の1位置換基がイソプロピル基であり、4位置換基がピリジルメチル基であり、5位置換基が、置換されたフェニルチオ基であることから本発明化合物と構造的に相違する。また当該特許文献は、HIV逆転写酵素阻害剤に関するものであり、セロトニン再取り込み作用、5−HT2C拮抗作用および5−HT2C逆作動作用については一切記載も示唆もされていない。
特許文献3には、例えば、下記式P−3で表される3−アミノメチルピラゾール誘導体が具体的に開示されているが、該化合物はピラゾール環上の1位置換基がシクロプロピル基であり、5位置換基が、置換されたフェニル基であることから本発明化合物と構造的に相違する。また当該特許文献は、ノシセプチン阻害剤に関するものであり、セロトニン再取り込み作用、5−HT2C拮抗作用および5−HT2C逆作動作用については一切記載も示唆もされていない。
特許文献4には、例えば、下記式P−4で表される3−アミノメチルピラゾール誘導体が具体的に開示されているが、該化合物はピラゾール環上の5位置換基が、置換されたフェニル基であることから本発明化合物と構造的に相違する。また当該化合物は合成中間体として記載されており、セロトニン再取り込み作用、5−HT2C拮抗作用および5−HT2C逆作動作用に関しては一切記載も示唆もされていない。
特許文献5および特許文献6には、例えば、下記式P−5で表される3−ピペラジニルメチルピラゾール誘導体が具体的に開示されているが、該化合物はピラゾール環上の1位置換基がビフェニル基であり、5位置換基が置換されたフェニル基であることから本発明化合物と構造的に相違する。また特許文献6には当該化合物が、5−HT2C拮抗作用および5−HT2A拮抗作用を併せ持つことが記載されているが、セロトニン再取り込み作用を有することについては一切記載も示唆もされていない。
国際公開第2004/074257号パンフレット 国際公開第2002/100853号パンフレット 国際公開第2007/037513号パンフレット 国際公開第2009/004171号パンフレット 国際公開第2003/031435号パンフレット 国際公開第2004/089931号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、うつ病や不安症(不安障害)などの治療薬または再発予防薬として有用な、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つ新しいセロトニン再取り込み阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究を重ねた結果、ピラゾール骨格を有する化合物またはその薬学上許容される塩が、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用、およびセロトニン再取り込み阻害活性を併せ持ち、うつ病や不安症の治療薬または再発予防薬として有用であることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
下記式(1):
[式中、RおよびRは互いに独立して水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を表し、
およびRは互いに独立して水素原子またはC1−6アルキル基を表し、
およびRは互いに独立して水素原子、フッ素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し、
Aは置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表し、
Eは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−8シクロアルケニル基、置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表し、
Lは酸素原子、硫黄原子または−NR−を表し、
nは1、2または3を表し、
は水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を表し、
Xは水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基またはハロゲン原子を表す。]で表される化合物(以下、式(1)で表される化合物、化合物(1)、本発明のピラゾール化合物、または本発明の化合物と称することもある。)またはその薬学上許容される塩;
[2]R、RおよびRが互いに独立して水素原子またはメチル基であり、Rが水素原子である上記[1]に記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[3]Aが置換されていてもよいC6−10アリール基である上記[1]または[2]に記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[4]Xが水素原子である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[5]Lが酸素原子である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[6]nが1である上記[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[7]R、RおよびRが水素原子であり、Rがメチル基である上記[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[8]RおよびRが水素原子である上記[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[9]Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基または置換されていてもよいC6−10アリール基である上記[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[10]Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基である上記[9]に記載の化合物またはその薬学上許容される塩;
[11]式(1)で表される化合物が、以下の化合物である上記[1]に記載の化合物またはその薬学上許容される塩:
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine;
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,4-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-4-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(5−クロロ−2−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(5-Chloro-2-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluoro-5-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジクロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-dichlorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-methylbenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;または
1−{5−[(2−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
[12]上記[1]〜[11]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬;
[13]うつ病または不安症の治療薬または再発予防薬である上記[12]に記載の医薬;
[14]上記[1]〜[11]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するセロトニン再取り込み阻害剤;
[15]上記[1]〜[11]のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容される塩及び医薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
本発明により、ピラゾール誘導体またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つセロトニン再取り込み阻害剤が提供される。本発明のセロトニン再取り込み阻害剤は、抗うつ作用および抗不安作用を有しており、うつ病または不安症の治療薬または再発予防薬として有用である。
本明細書において、例えば、C1−6とは炭素数が1〜6であり、C1−4とは炭素数が1〜4であり、Cとは炭素数が6であることを表す。他の数字の場合も同様である。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を挙げることができる。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数が1〜6の直鎖または分枝鎖の飽和の脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基などが挙げられる。好ましいC1−6アルキル基としては、C1−4アルキル基が挙げられ、より好ましくはC1−3アルキル基が挙げられる。
「C6−10アリール基」とは、炭素数が6〜10の単環または2環の芳香族炭化水素環基を意味し、好ましくはCまたはC10のアリール基が挙げられる。具体的には、フェニル基、1−または2−ナフチル基などが挙げられる。
「5〜10員のヘテロアリール基」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜10員の単環または2環の芳香族複素環基を意味し(当該ヘテロアリール基の環上のヘテロ原子の位置および結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾリル基、ベンゾフリル基、インドリジニル基、インダゾリル基などが挙げられる。好ましいヘテロアリール基としては、5もしくは6員の単環のヘテロアリール基または9もしくは10員の2環のヘテロアリール基が挙げられる。当該ヘテロアリール基上の窒素原子が酸化されたN−オキシド体も当該ヘテロアリール基に含まれる。
また当該C6−10アリール基および当該5〜10員のヘテロアリール基は、C3−8シクロアルキル、C4−8シクロアルケニルまたは5〜10員の飽和ヘテロ環と縮合環を形成していてもよい。この場合の縮合C6−10アリール基の具体例としては、下記式、
で表される基が挙げられる(式中、ベンゼン環上の結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)。また当該縮合5〜10員のヘテロアリール基の具体例としては、下記式、
で表される基が挙げられる(式中、ピリジン環上の結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)。
「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素数が3〜8の単環または2環の飽和脂肪族炭化水素環基を意味し、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2,2,1]へプチル基、ビシクロ[3,2,0]へプチル基などが挙げられる。好ましいC3−8シクロアルキル基としては、単環のC3−6シクロアルキル基が挙げられる。
「C4−8シクロアルケニル基」とは、1または2個の二重結合を有する炭素数が4〜8の単環または2環の不飽和脂肪族炭化水素環基を意味し、具体的にはシクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基が挙げられる。環上の二重結合の位置は特に限定されない。好ましいシクロアルケニル基としては、CまたはCのシクロアルケニル基が挙げられる。
「5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)」とは、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜10員の単環または2環の飽和脂肪族複素環基を意味する(当該環上のヘテロ原子の位置および結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)。好ましい飽和ヘテロ環基としては、5〜8員の飽和ヘテロ環基が挙げられ、更に好ましくは5または6員の飽和ヘテロ環基が挙げられる。5〜10員の飽和ヘテロ環基の具体例としては、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、1,4−ジオキサニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル、及び下記式
で表されるビシクロ環基が挙げられる(当該環上の結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)。5〜10員の飽和ヘテロ環基としては、環内に酸素原子を1または2個含む飽和ヘテロ環基がより好ましく、例えば、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、1,4−ジオキサニル基、7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプチル基、2−オキサビシクロ[2,2,2]オクチル基が挙げられる。
当該C3−8シクロアルキル基、C4−8シクロアルケニル基および当該5〜10員の飽和ヘテロ環基は、C6−10アリールまたは5〜10員のヘテロアリールと縮合環を形成してもよい(C3−8シクロアルキル基、C4−8シクロアルケニル基および5〜10員の飽和ヘテロ環基における、結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)。具体的には、下記式、
で表される基が挙げられる。
「置換されていてもよいC6−10アリール基」および「置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、水酸基、C1−6アルキルチオ基、C6−10アリールオキシ基、C6−10アリールチオ基、シアノ基、−CO、−SO、−NRSO、−OSO、−COR、−SONR10、−CONR10、−NR10、−NRCONR10、−NRCOR、−CR=N(OR)、オキシム基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基などが挙げられる(Rは前記[1]に記載の定義と同義であり、RはC1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基または5〜10員のヘテロアリール基を表し、RおよびR10は互いに独立して水素原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基または5〜10員のヘテロアリール基を表す。R、RおよびR10におけるC6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基はさらにハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基、C1−6アルキルオキシ基で置換されていてもよい。)。上記置換基のうち、好ましい置換基としてはハロゲン原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、水酸基、C1−6アルキルチオ基、シアノ基が挙げられ、さらに好ましい置換基としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、シアノ基が挙げられる。これらの置換基は、置換可能な任意の位置で1または同一もしくは異なって2個以上置換していてもよい。
「置換されていてもよいC1−6アルキル基」および「置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基」における置換基としては、例えば、フッ素原子、水酸基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。これらの置換基は、置換可能な任意の位置において、1または同一もしくは異なって2個以上置換していてもよい。
「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基」、「置換されていてもよいC4−8シクロアルケニル基」および「置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基」における置換基としては、例えば、フッ素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、水酸基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。これらの置換基は、置換可能な任意の位置で1または同一もしくは異なって2個以上置換していてもよい。
「C1−6アルキルオキシ基」とは、前記「C1−6アルキル基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、1−メチルエトキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基が挙げられる。好ましいC1−6アルキルオキシ基としては、C1−4アルキルオキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。
「C1−6アルキルチオ基」とは、前記「C1−6アルキル基」で置換されたチオ基を意味し、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1−メチルエチルチオ基、ブチルチオ基、1−メチルプロピルチオ基、2−メチルプロピルチオ基、1,1−ジメチルエチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基が挙げられる。好ましいC1−6アルキルチオ基としては、C1−4アルキルチオ基が挙げられる。
「C6−10アリールオキシ基」とは、前記「C6−10アリール基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、フェニルオキシ基、1−または2−ナフチルオキシ基が挙げられる。
「C6−10アリールチオ基」とは、前記「C6−10アリール基」で置換されたチオ基を意味し具体的には、フェニルチオ基、1−または2−ナフチルチオ基が挙げられる。
「−CONR10」としては、例えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、メチルエチルカルバモイル基が挙げられる。
「−CO」としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基が挙げられる。
「−COR」としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ネオペンタノイル基、ヘキサノイル基が挙げられる。
「−SO」としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基が挙げられる。
「−NRSO」としては、例えば、メチルスルホニルアミド基、エチルスルホニルアミド基、プロピルスルホニルアミド基、ブチルスルホニルアミド基、tert−ブチルスルホニルアミド基が挙げられる。
「−NRCONR10」としては、例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、プロピルウレイド基が挙げられる。
「−NR10」としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基が挙げられる。
「−NRCOR」としては、例えば、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、ブチルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、1−または2−ナフトイルアミノ基が挙げられる。
「−OSO」としては、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、ブチルスルホニルオキシ基、tert−ブチルスルホニルオキシ基が挙げられる。
「−SONR10」としては、例えば、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、プロピルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、tert−ブチルアミノスルホニル基が挙げられる。
「−CR=N(OR)」としては、例えば、N−ヒドロキシイミノエチル基、N−ヒドロキシ−1−イミノプロピル基、N−メトキシイミノエチル基、N−メトキシ−1−イミノプロピル基、N−エトキシイミノエチル基、N−エトキシ−1−イミノプロピル基が挙げられる。
式(1)で表される本発明の化合物において、好適な置換基は以下のとおりである。
およびRは、互いに独立して水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基であり、好ましくは互いに独立して水素原子またはC1−3アルキル基であり、より好ましくはRおよびRのいずれか一方が水素原子であり、もう一方がC1−3アルキル基である。
およびRの具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基が挙げられ、RおよびRのどちらか一方が水素原子であり、他方がメチル基である場合が好ましい。
およびRは、互いに独立して水素原子またはC1−6アルキル基であり、好ましくは互いに独立して水素原子またはC1−3アルキル基である。
およびRの具体例としては、水素原子、メチル基およびエチル基が挙げられ、RおよびRの両方が水素原子である場合が好ましい。
およびRは互いに独立して水素原子、フッ素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基であり、好ましくは互いに独立して水素原子またはフッ素原子であり、より好ましくはRおよびRの両方が水素原子である。RおよびRの具体例としては、水素原子、フッ素原子、メチル基が挙げられる。
Eは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−8シクロアルケニル基、置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、好ましくは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、より好ましくは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基または置換されていてもよいC6−10アリール基であり、さらに好ましくは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基である。
Eにおける、C6−10アリール基または5〜10員のヘテロアリール基の置換基としては、例えば、(i)フッ素原子や塩素原子などのハロゲン原子、(ii)メチル基、エチル基、プロピル基などのC1−6アルキル基(該基はフッ素原子、水酸基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基で置換されていてもよい)、(iii)メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などのC1−6アルキルオキシ基(該基はフッ素原子、水酸基、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基で置換されていてもよい)、(iv)メチルチオ基、エチルチオ基などのC1−6アルキルチオ基、(v)シアノ基、(vi)トリフルオロメチル基、(vii)トリフルオロメトキシ基、(viii)水酸基(ix)ジフルオロメトキシ基が挙げられ、好ましくはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびメトキシ基である。これらの置換基は置換可能な任意の位置で1または同一もしくは異なって2個以上置換することができる。
Eにおける、C3−8シクロアルキル基、C4−8シクロアルケニル基または5〜10員の飽和へテロ環基の置換基としては(i)フッ素原子、(ii)メチル基、エチル基、プロピル基などのC1−6アルキル基、(iii)メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などのC1−6アルキルオキシ基、(iv)トリフルオロメチル基、(v)トリフルオロメトキシ基、(vi)水酸基が挙げられ、好ましくはフッ素原子および、メチル基、エチル基、プロピル基などのC1−6アルキル基である。これらの置換基は置換可能な任意の位置で1または同一もしくは異なって2個以上置換することができる。
Eの具体例としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよいC1−6アルキル基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される置換基によって置換されていてもよいフェニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ビシクロ[2,2,1]ヘプチル基、ビシクロ[3,2,0]ヘプチル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、および下記式
で表されるビシクロ環基が挙げられ(上記式中のビシクロ環上の結合位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、好ましくはシクロペンチル基、シクロヘキシル基または下記式
(上記式中、*は結合位置を表し、波線はエンド体とエキソ体の混合物を表す。)
で表される基である。
Aは置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、好ましくは置換されていてもよいC6−10アリール基である。当該置換されていてもよいC6−10アリール基におけるC6−10アリールとして好ましくは、CまたはC10アリールであり、より好ましくは置換されていてもよいCアリールである。当該置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基における5〜10員のヘテロアリールとして好ましくは、5もしくは6員または9もしくは10員のヘテロアリールであり、より好ましくは5または6員のヘテロアリールである。
Aの好ましい具体例としては、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい1−または2−ナフチル基が挙げられ、より好ましくは置換されていてもよいフェニル基である。
Aにおける、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいフェニル基および置換されていてもよい1−または2−ナフチル基の置換基としては、例えば、(i)フッ素原子や塩素原子などのハロゲン原子、(ii)メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメチル基などのフッ素原子によって置換されていてもよいC1−6アルキル基、(iii)メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、トリフルオロメトキシ基などのフッ素原子によって置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および(iv)メチルチオ基、エチルチオ基などのC1−6アルキルチオ基、(v)シアノ基、(vi)水酸基などが挙げられ、好ましくはフッ素原子、塩素原子、メチル基およびメトキシ基であり、より好ましくはフッ素原子および塩素原子が挙げられる。これらの置換基は置換可能な任意の位置で、1または同一もしくは異なって2個以上置換することができる。また当該C6−10アリール基および当該5〜10員のヘテロアリール基は、C3−8シクロアルキル、C4−8シクロアルケニルまたは5〜10員の飽和ヘテロ環と縮合環を形成していてもよい。
当該置換されていてもよいフェニル基としては、例えば、下記式、
(式中、R11、R12およびR13は互いに独立してハロゲン原子、フッ素原子によって置換されていてもよいC1−6アルキル基、フッ素原子によって置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、シアノ基を表し、*は結合位置を表す。)で表される基が挙げられる。
Lは、酸素原子、硫黄原子または−NR−であり、好ましくは、酸素原子または硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
は水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基であり、好ましくは水素原子またはC1−6アルキル基であり、より好ましくは水素原子またはC1−3アルキル基である。
の具体例としては水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基である。
Xは水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基またはハロゲン原子であり、例えば、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基が挙げられる。好ましいXとしては水素原子またはハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子である。
nは1、2または3であり、好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。
本発明の化合物のうち、好適な化合物としては、以下のような化合物またはその薬学上許容される塩が挙げられる。
一つの好適な態様として、
およびRが互いに独立して水素原子またはC1−6アルキル基であり、
およびRが互いに独立して水素原子またはメチル基であり、
およびRが互いに独立して水素原子、フッ素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基であり、
Aが置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、
Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−8シクロアルケニル基、置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、
Lが酸素原子または硫黄原子であり、
nが1であり、
Xが水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基またはハロゲン原子である化合物が挙げられる。
好ましくは、
およびRが互いに独立して水素原子またはC1−6アルキル基であり、
、R、R、およびRが水素原子であり、
Aが置換されていてもよいC6−10アリール基であり、
Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基であり、
Lが酸素原子であり、
nが1であり、
Xが水素原子である化合物が挙げられる。
より好ましくは、
およびRのどちらか一方が水素原子であり、他方がC1−6アルキル基(好ましくはメチル基)であり、
、R、R、およびRが水素原子であり、
Aが置換されていてもよいC6−10アリール基(好ましくはフェニル基、ナフチル基)であり、
Eが置換されていてもよいシクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、
Lが酸素原子であり、
nが1であり、
Xが水素原子である化合物が挙げられる。
また別の好適な化合物として、以下の化合物またはその薬学上許容される塩が挙げられる。
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine;
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,4-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-4-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(5−クロロ−2−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(5-Chloro-2-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluoro-5-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジクロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-dichlorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-methylbenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;または
1−{5−[(2−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine。
より好ましくは、以下の化合物またはその薬学上許容される塩が挙げられる。
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,4-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluoro-5-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;または
1−{5−[(2−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine。
化合物(1)の製造方法
本発明における化合物(1)の製造方法について説明する。
本発明のピラゾール化合物は、公知化合物から、下記製造方法または下記製造方法に準じる方法によって、適宜当業者に周知の合成方法を組み合わせて製造することができる。原料化合物は公知のものを使用するか、後記実施例に記載の方法、または後記実施例に準じる方法によって、適宜当業者に周知の合成方法を組み合わせて製造することもできる。
製造方法1
式(1)で表される化合物のうち、RおよびXが水素原子である式(A−4)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、R、A、Eおよびnは前記[1]に記載の定義と同義であり、Lは酸素原子または硫黄原子を表し、LGはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子や、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基およびメタンスルホニルオキシ基などの置換スルホニルオキシ基のような脱離基を表し、PGはtert-ブトキシカルボニル基やベンジルオキシカルボニル基などのアミノ基の保護基を表す。]
工程(i)
化合物(A−3)またはその塩は、化合物(A−1)またはその塩を、化合物(A−2)と反応させることにより得ることができる。該反応は必要に応じて塩基および/または相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度において、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。 塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化銀、炭酸銀などの無機塩基、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。より好ましい溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)やN−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルが挙げられる。脱離基LGとしては塩素原子や臭素原子およびヨウ素原子などのハロゲン原子および、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基およびメタンスルホニルオキシ基などの置換スルホニルオキシ基が好ましい。塩素原子や臭素原子およびヨウ素原子などのハロゲン原子がより好ましい。
工程(ii)
化合物(A−3)のアミノ基の保護基PGを適当な方法により脱保護することで目的化合物(A−4)またはその薬学上許容される塩を得ることができる。アミノ基の保護基PGがtert−ブトキシカルボニル(Boc)基である場合は、適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度において、塩酸や硫酸などの無機酸またはトリフルオロ酢酸などの有機酸で処理することにより脱保護を行うことができる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
PGがベンジルオキシカルボニル基を表す場合は、適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度において、パラジウム炭素や水酸化パラジウムなどのパラジウム触媒を用いて水素添加反応を行うことで脱保護を行うことができる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造方法2
式(1)で表される化合物のうち、Lがアミノ基であり、RおよびXが水素原子である式(A−9)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、R、A、E、PGおよびnは前記と同義であり、R7aはC1−6アルキル基を表す。]
工程(i)
化合物(A−6)は化合物(A−1−c)またはその塩と化合物(A−5)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより得ることができる。アミド結合形成反応は化合物(A−5)のカルボキシル基を、塩化チオニル、オキサリルクロライドなどを用いる酸クロライド法や、クロロ炭酸エステルやピバロイルクロライドを用いる混合酸無水物法および、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDCあるいはWSC)あるいは1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの縮合剤によって活性化後、化合物(A−1−c)と反応させることにより行うことができる。
工程(ii)
化合物(A−6)を適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度において、適当な還元剤を用いて10分間〜48時間反応させることにより化合物(A−7)を得ることができる。適当な還元剤としては例えば水素化リチウムアルミニウム、ジボランなどが挙げられる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒が挙げられる。
工程(iii)
化合物(A−7)を適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度において、適当な塩基の存在下、R7aに対応するアルキルハライドを用いたアルキル反応によって化合物(A−8)を得ることができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。適当な塩基としては炭酸カリウムや炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基、カリウムtert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
工程(iv)
化合物(A−7)または化合物(A−8)において、製造方法1の工程(ii)と同様にしてアミノ基の脱保護を行うことによって目的化合物(A−9)またはその薬学上許容される塩を得ることができる。
製造方法3
式(1)で表される化合物のうち、式(A−12)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、下記の方法によって製造することができる。
[式中、R、R、R、R、R、R、A、E、nおよびLGは前記と同義である。] 化合物(A−12)またはその薬学上許容される塩は、化合物(A−10)またはその塩を化合物(A−11)またはその塩と反応させることにより得ることができる。反応は、必要に応じ塩基の存在下、また、必要に応じ相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。脱離基LGとしては塩素原子や臭素原子およびヨウ素原子などのハロゲン原子やp−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基やメタンスルホニルオキシ基などの置換スルホニルオキシ基が好ましい。
製造方法4
式(1)で表される化合物のうち、Lが酸素原子であり、R、RおよびXが水素原子である式(A−15)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、A、Eおよびnは前記と同義である。Rは水素原子またはC1−6アルキル基を表す。]
工程(i)
化合物(A−14)またはその塩は、化合物(A−13)またはその塩を化合物(A−11)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより得ることができる。Rが水素原子を表す場合は、アミド結合形成反応は化合物(A−13)のカルボキシル基を、塩化チオニル、オキサリルクロライドなどを用いる酸クロライド法や、クロロ炭酸エステルやピバロイルクロライドを用いる混合酸無水物法およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDCあるいはWSC)あるいは1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの縮合剤を用いて活性化後、化合物(A−11)と反応させることにより行うことができる。またRがC1−6アルキル基を表す場合は、アミド結合形成反応は化合物(A−13)と化合物(A−11)またはその塩を、必要に応じ適当な酸や塩基の存在下、適当な不活性溶媒中または無溶媒で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基が挙げられる。適当な酸としてはp−トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸や、塩酸および硫酸などの無機酸、塩化アルミニウムといったルイス酸が挙げられる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程(ii)
化合物(A−14)を適当な還元剤を用いて適当な不活性溶媒中で約−78℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。適当な還元剤としては例えば水素化リチウムアルミニウム、ジボランなどが挙げられる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒が挙げられる。
製造方法5
式(1)で表される化合物のうち、RおよびXが水素原子である式(A−17)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、R、A、Eおよびnは前記と同義である。] 目的化合物(A−17)またはその薬学上許容される塩は、化合物(A−16)と化合物(A−11)またはその塩を適当な不活性溶媒中で、必要に応じて適当な酸の存在下、約−78℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、適当な還元剤を用いて還元的アミノ化条件で反応させることにより得ることができる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、酢酸や水、もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。適当な酸としてはリン酸、塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸やトリフルオロ酢酸などの有機酸が挙げられる。還元剤としては水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、および水素化ホウ素ナトリウムなどを挙げることができる。化合物(A−16)と化合物(A−11)またはその塩をそのまま混合して反応を行ってもよく、あるいはあらかじめイミンを形成させてから反応させてもよい。
製造方法6
式(1)で表される化合物のうち、ピラゾール環の4位にハロゲン原子が置換した式(A−20)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、R、A、E、L、nおよびPGは前記と同義であり、Xはフッ素原子、塩素原子および臭素原子などのハロゲン原子を表す。]
工程(i)
化合物(A−19)は化合物(A−18)を適当な不活性溶媒中で、約−78℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、適当なハロゲン化剤と反応させることによって得ることができる。適当な不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒を挙げることができる。適当なハロゲン化剤としては、Xが塩素原子を表す場合はN−クロロコハク酸イミド(NCS)が挙げられ、Xが臭素原子を表す場合はN−ブロモコハク酸イミド(NBS)および5,5−ジメチル−1,3−ジブロモヒダントインが挙げられ、Xがヨウ素原子を表す場合はN−ヨードコハク酸イミド(NIS)が挙げられ、Xがフッ素原子を表す場合は1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]−オクタン ビス(テトラフルオロボレート)(Selectfluor(登録商標))が挙げられる。
工程(ii)
製造方法1の工程(ii)と同様にしてアミノ基の脱保護を行うことによって目的化合物(A−20)またはその薬学上許容される塩を得ることができる。
製造方法7
式(1)で表される化合物のうち、ピラゾール環の4位にアルキル基が置換した式(A−23)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、R、A、E、L、nおよびPGは前記と同義であり、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、Xはメチル基やトリフルオロメチル基などのフッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基を表す。]
工程(i)
がメチル基を表す場合は、化合物(A−21)を、適当な不活性溶媒中で、約−78℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)やビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)などの0価のパラジウム触媒存在下、メチルボロン酸などのアルキルボロン酸、トリメチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムまたは塩化メチル亜鉛などのアルキル亜鉛と反応させることによって化合物(A−22)を得ることができる。Xがトリフルオロメチル基を表す場合は、文献(J. Fluorine. Chem. 2007, 128 (10), 1318. または、Eur. J. Org. Chem. 1998, (2), 335.)に記載の方法などによって化合物(A−22)を得ることができる。具体的には(A−21)をヨウ化銅(I)などの1価の銅塩の存在下、トリフルオロ酢酸メチルエステルあるいはトリフルオロ酢酸ナトリウム塩と反応させることによって得ることができる。
工程(ii)
製造方法1の工程(ii)と同様にしてアミノ基の脱保護を行うことによって目的化合物(A−23)またはその薬学上許容される塩を得ることができる。
製造方法8(アミノ基への置換基の導入)
[式中、R、R、R、R、R、A、E、L、Xおよびnは前記と同義であり、R2aはC1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を表す。]
化合物(A−25)は、化合物(A−24)に対して、R2aに対応するアルキル化剤、アルデヒド、ケトン、カルボン酸およびエステルを上記の製造方法3〜5に記載の方法と同様にして反応させることによって製造することができる。
製造方法9
製造方法1に記載の化合物(A−1)において、Lが酸素原子を表す化合物(A−1−a)やLが硫黄原子を表す化合物(A−1−b)は以下のようにして製造することができる。
[式中、R、R、R、EおよびPGは前記と同義であり、Mはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属およびマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属を表し、RはC1−6アルキル基を表す。]
工程(i)〜(ii)
化合物(B−3)は例えば文献記載の方法(Tetrahedron, 60(2004), 1731-1848)と同様にして化合物(B−1)と化合物(B−2)またはその塩から製造できる。具体的には化合物(B−1)を適当な不活性溶媒中、約−20℃から30℃までの範囲の温度で、カルボニルジイミダゾール(CDI)で活性化し、続いて適当な酸や塩基存在下で、約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、化合物(B−2)と反応させることによって化合物(B−3)を得ることができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。適当な酸としては塩化マグネシウムが挙げられる。化合物(B−3)と化合物(B−4)を適当な酸や塩基の存在下、適当な不活性溶媒中または無溶媒で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることで化合物(A−1−a)を製造することができる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基や、tert−ブトキシカリウムなどの金属アルコキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基が挙げられる。適当な酸としてはp−トルエンスルホン酸やメタンスルホン酸、酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸や塩酸、硫酸およびリン酸などの無機酸を挙げることができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程(iii)
化合物(A−1−a)を適当な不活性溶媒中または無溶媒で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、ローソン試薬と反応させることで化合物(A−1−b)を製造することができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒などが挙げられる。
製造方法10
製造方法2に記載の化合物(A−1−c)は文献記載の方法(Journal of Heterocyclic Chemistry, 2009, 39)を参考に以下の方法によって製造することができる。
[式中、R、R、R、E、PGおよびRは前記と同義である。]
工程(i)
化合物(B−5)に対して、適当な不活性溶媒中、約−78℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、アセトニトリルに適当な塩基を作用させて発生させたアニオンを反応させることによって化合物(B−6)を得ることができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒などが挙げられる。適当な塩基としては水素化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
工程(ii)
化合物(A−1−c)は、製造方法9の工程(ii)と同様に、化合物(B−6)と化合物(B−4)を反応させることにより得ることができる。
製造方法11
製造方法3〜5に記載の化合物(A−10)、化合物(A−13)および化合物(A−16)は以下に記載の方法によって製造できる。
[式中、R、R、R、R、LG、n、A、EおよびRは前記と同義である。Mは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、およびマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属を表す。]
工程(i)
文献記載の方法(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 17 (2007), 5567)を参考にして、化合物(B−7)を、適当な酸や塩基の存在下、適当な不活性溶媒中または無溶媒で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、化合物(B−4)と10分間〜48時間反応させることで化合物(B−8)を製造することができる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどのアミンや、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基が挙げられる。適当な酸としてはp−トルエンスルホン酸やメタンスルホン酸、酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸や塩酸、硫酸およびリン酸などの無機酸をあげることができる。適当な不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程(ii)
化合物(B−8)と化合物(A−2)を製造方法1の工程(i)に記載の方法と同様に反応させることで化合物(A−13)を得ることができる。
工程(iii)〜(vii)
化合物(A−13)を、通常行われる一般的方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、アール.シー.ラロック(R. C. Larock)著(1989年)等参照]によって適宜変換することによって、化合物(A−10)や化合物(A−16)に変換することができる。
製造方法12
式(1)で表される化合物のうち、式(A−12−a)で表される化合物またはその薬学上許容される塩は、下記の方法によって製造することができる。
[式中、R、R、R、R、R、LG、n、AおよびEは前記と同義である。PGはtert-ブトキシカルボニル基やベンジルオキシカルボニル基などのアミノ基の保護基を表すか、あるいは同一窒素原子上に存在する2つのPG基が窒素原子とともに環を形成してフタル酸イミドやコハク酸イミドを表す。]
工程(i)
化合物(A−3−a)、化合物(A−3−b)またはそれらの塩は、化合物(A−10)またはその塩を化合物(B−10−a)、化合物(B−10−b)またはそれらの塩と反応させることにより得ることができる。反応は、必要に応じ塩基の存在下、また、必要に応じ相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。脱離基LGとしては塩素原子や臭素原子およびヨウ素原子などのハロゲン原子やp−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基やメタンスルホニルオキシ基などの置換スルホニルオキシ基が好ましい。
工程(ii)
製造方法1の工程(ii)と同様にしてアミノ基の脱保護を行うことによって目的化合物(A−12−a)またはその薬学上許容される塩を得ることができる。同一窒素原子上に存在する2つのPG基が窒素原子とともに環を形成してフタル酸イミドやコハク酸イミドを表す場合は、ヒドラジン1水和物やメチルアミンなどのアミノ化合物と適当な不活性溶媒中または無溶媒で約−20℃から、用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒および、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールもしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。
前記の製造方法において使用する原料や試薬などは、特に断らない限り、市販の化合物であるか、または公知の化合物から公知の方法を用いて製造することができる。また、前記式(1)の化合物において、官能基を適宜変換することによって、式(1)の別の化合物としてもよい。官能基の変換は、通常行われる一般的方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、アール.シー.ラロック(R. C. Larock)著(1989年)等参照]によって行うことができる。
前記製造方法において、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化するかまたは説明した方法を実施するのに不適切な場合は、当該官能基を予め適当な保護基で保護した上で、反応を実施し、その後、脱保護することにより、目的化合物を得ることができる。保護基としては、例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、ティー・ダブリュー・グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)などに記載されているような通常の保護基を用いることができる。具体的には、アミンの保護基としてはエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル、ベンゾイルまたはベンジルなどを、また水酸基の保護基としてはトリアルキルシリル、アセチル、ベンゾイルまたはベンジルなどを挙げることができる。ケトンの保護基としてはジメチルアセタール、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、S,S’−ジメチルジチオアセタール、1,3−ジチアン、オキシムなどを挙げることができる。
保護基の導入および脱保護は、有機合成化学で常用される方法(例えば、上記のプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis) 参照)またはそれらに準じた方法により行うことができる。
前記製造方法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製方法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィーなどにより、単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
式(1)で表される化合物またはその薬学上許容される塩の中には、互変異性体が存在し得るものがある。互変異性の例としては、下記式などが挙げられる。
本発明は、当該互変異性体を含め、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体などの全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。例えば、式(1)で表される化合物に光学異性体が存在する場合には、それぞれの光学異性体も式(1)に包含される。これらの異性体は、クロマトグラフィーや再結晶などの公知の合成手法、分離手法により分離・精製することができる。また、この明細書の本文中、参考例および実施例に記載の化合物に不斉点が存在する場合は、特に断りのない限りラセミ体を示しており、上記の可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
化合物(1)の各光学異性体への分離は、当業者に公知の光学分割法を用いればよく、例えば光学活性な酸を用い常法に従ってジアステレオマー塩を形成させた後、2種のジアステレオマー塩に分離し、次いでこれを遊離塩基に変換させることにより行われる。光学活性な酸としては、例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、乳酸などのモノカルボン酸類、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸などのジカルボン酸類、カンファースルフォン酸、ブロモカンファースルフォン酸などのスルフォン酸類が挙げられる。塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点の範囲が挙げられる。
式(1)で表される化合物には、H、14C、35S、125Iなどの同位元素で標識された化合物および、HがH(D)に変換された重水素置換体も包含される。
式(1)で表される化合物の薬学上許容される塩は、慣用の無毒性塩であり、有機酸塩(例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩、トルエンスルホン酸塩)もしくは無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)もしくはアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩)などの金属塩、アンモニウム塩、または有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩)が挙げられる。
式(1)で表される化合物の薬学上許容される塩を取得するには、化合物(1)が薬学上許容される塩の形で得られる場合そのまま精製すればよく、一方、遊離の形で得られる場合、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。例えば水、メタノール、エタノール、アセトンなどの溶媒中で、薬学上許容される酸又はアルカリと混合することで、塩にすることができる。
また、式(1)で表される化合物およびその薬学上許容される塩は、水との水和物またはエタノールなどの各種溶媒との溶媒和物として存在することもあるが、これら水和物や溶媒和物も本発明に包含される。
結晶として得られる式(1)で表される化合物およびその薬学上許容される塩には、結晶多形が存在する場合があり、その結晶多形も本発明に包含される。
本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩は、ヒトセロトニン再取り込み阻害作用および5−HT2C拮抗作用、特に逆作動性を有する。それゆえ、当該化合物および塩は、セロトニン神経系が介在する疾患の治療薬または再発予防薬として有用である。セロトニン神経系が介在する疾患としては、例えば、うつ病や不安などが挙げられる。うつ病は、精神疾患の分類においては気分障害に含まれる。この気分障害の中には、主にはうつ病性障害と双極性障害がある。一般的なうつ病として、より詳細には、(i)大うつ病性障害、気分変調性障害もしくは特定不能なうつ病性障害を含むうつ病性障害、(ii)うつ病、または(iii)季節的情動障害などが挙げられる。これらの治療薬または再発予防薬として当該化合物および塩は有用である。さらに(iv)双極性障害における大うつ病エピソードの治療薬または再発予防薬としても当該化合物および塩は有用である。一方、不安(不安障害)の中には、主に不安障害と恐怖症がある。当該化合物および塩が治療薬または再発予防薬として有用な不安(不安障害)としては、(v)パニック障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害もしくは一般身体疾患による不安障害、(vi)物質誘発性不安障害を含む不安障害、(vii)広場恐怖症、(viii)社会的恐怖症、(ix)回避的人格異常、または(x)心身症などが挙げられる。また、他の疾患(統合失調症、認知症など)に伴ううつ症状または不安症状に対しても当該化合物および塩は有用である。さらに、当該化合物および塩は、痴呆、健忘症および加齢に関係した記憶障害を含む記憶障害;神経性食欲不良および神経性飢餓を含む摂食行動の障害;肥満症;睡眠障害;統合失調症;アルコール、たばこ、ニコチン、麻薬、覚せい剤、向精神薬等の薬物依存症;群発性頭痛;片頭痛;痛み;アルツハイマー病;慢性発作片頭痛;血管障害に関係した頭痛;パーキンソン病の痴呆、抑うつ、不安、神経弛緩薬誘導パーキンソン症候群および晩発性ジスキネジーを含むパーキンソン病;過プロラクチン血症などの内分泌異常;血管痙攣(特に、脳血管系の);高血圧症;運動性および分泌の変化が関与している胃腸管の障害;早発射精を含む性的機能不全などの治療または再発予防にも有用である。
本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩の用量は患者の年齢および状態に応じて増減するが、一般には、ヒトに投与する場合、1日当り0.1mg/個体ないし約1,000mg/個体、好ましくは1日当り1mg/個体ないし約100mg/個体の量を投与することができる。1日の投与回数は、1回又は1日に数回、例えば各回1、2又は3用量を与える。
本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩は、治療に使用する場合に、医薬組成物として、経口的または非経口的(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、髄腔内、局所的、経直腸的、経皮的、経鼻的または経肺的)に投与することができる。経口投与のための投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、懸濁剤などの剤形が挙げられ、非経口投与のための投与形態としては、例えば、水性注射剤、非水性注射剤、坐剤、経鼻剤、経皮吸収剤[ローション剤、乳液剤、軟膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、ゲル剤、貼付剤(テープ剤、経皮パッチ製剤、湿布剤など)、外用散剤など]などの形態の製剤が挙げられる。これらの製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、製剤分野において通常使用される無毒性かつ不活性な担体もしくは賦形剤を含有することができる。
医薬上許容される担体である製剤用担体としては、製剤分野において常用され、かつ式(1)で表される化合物又はその薬学上許容される塩と反応しない物質が用いられる。すなわち、式(1)で表される化合物又はその薬学上許容される塩を含有する医薬組成物は、賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、崩壊剤、緩衝剤、溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、界面活性剤、乳化剤、懸濁化剤、分散剤、沈殿防止剤、増粘剤、粘度調節剤、ゲル化剤、無痛化剤、保存剤、可塑剤、経皮吸収促進剤、老化防止剤、保湿剤、防腐剤、香料などの製剤用担体を含有することができ、2種以上の製剤用担体添加物を適宜選択して用いることもできる。
錠剤のような固体製剤は有効成分を、乳糖、ショ糖、トウモロコシ澱粉などの通常の薬理的に許容し得る担体または賦形剤、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤、カルボキシメチルセルロースナトリウムや澱粉グリコール酸ナトリウムなどの崩壊剤、ステアリン酸やステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、あるいは保存剤などと混合して調製される。
非経口投与には、有効成分は水、生理食塩水、油、ブドウ糖水溶液などの生理的に許容し得る担体に溶解または懸濁し、補助剤として乳化剤、安定化剤、浸透圧調整用塩、または緩衝剤を必要に応じて含有してもよい。
本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩を、上記の如き医薬用途に使用する場合、通常、製剤用担体と混合して調製した製剤の形で投与され、該製剤は通常の方法に従って調製される。例えば、本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩を有効成分として0.05〜99重量%、好ましくは0.05〜80重量%、更に好ましくは0.1〜70%重量%、更に好ましくは0.1〜50重量%含有する医薬組成物とすることができる。これらの製剤はまた、治療上価値ある他の成分を含有していてもよい。
本発明の化合物の製剤は、例えば錠剤の場合、実施例1の化合物20mg、乳糖100mg、結晶セルロース25mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを混合し、得られた混合物を打錠することにより製造できる。
本発明のピラゾール化合物およびその薬学上許容される塩は、その作用の増強を目的として、抗うつ薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドーパミン受容体作動薬、パーキンソン病治療薬、抗癲癇薬、抗痙攣薬、鎮痛薬、ホルモン製剤、片頭痛治療薬、アドレナリンβ受容体拮抗薬、認知症治療薬、気分障害治療薬などの薬剤(併用薬剤)と組み合わせて用いることができる。また、その副作用抑制を目的として、制吐剤、睡眠導入剤、抗痙攣薬などの薬剤(併用薬剤)と組み合わせて用いることができる。本発明化合物及び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本発明化合物と併用薬剤の合剤としても良い。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜1000重量部用いればよい。
以下に本発明を、参考例、実施例及び試験例によりさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。尚、以下の参考例及び実施例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。
実施例および参考例において以下の略号を使用することがある。
Me:メチル
Et:エチル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
DMF;N,N−ジメチルホルムアミド
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
Ms:メタンスルホニル
Bn:ベンジル
TFA:トリフルオロ酢酸
PTLC:分取薄層クロマトグラフィー
ObsMS[M+1]:観測されたプロトン化分子の分子量
化合物の同定にはプロトン核磁気共鳴吸収スペクトル(1H-NMRスペクトル)やマススペクトル(LC−MS)を用いた。LC−MS分析においては、エレクトロスプレーイオン法(ESI)によってプロトン化された分子のマススペクトルを観測した。
ヒドラジン化合物の製造:参考例1
シクロペンチルヒドラジン 二塩酸塩
Cyclopentylhydrazine dihydrochloride
工程(i)
シクロペンタノン(10.0g,119mmol)とN−Boc−ヒドラジン(15.7g,119mmol)のn−ヘキサン(120mL)溶液を1時間加熱還流した。室温に冷却後、析出物をろ取し、ろ上物をn−ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することで化合物(Ia)(23.1g,98%)を得た。
工程(ii)〜(iii)
化合物(Ia)(23.1g,117mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に室温でボラン・テトラヒドロフラン錯体(0.9mol/L テトラヒドロフラン溶液,132mL,119mmol)を加え、反応混合物を30分間攪拌した。引き続き6mol/L 塩酸(60mL)を加えて反応混合物を1時間攪拌後、溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣にテトラヒドロフラン(240mL)を加えて生じた析出物をろ別し、ろ液を濃縮した。得られた濃縮残渣をテトラヒドロフランに溶解させて、0℃でジエチルエーテルを少量加えて、生じた析出物をろ取することで化合物(IIIa)(14.1g,90%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.46-1.69 (6H, m), 1.75-1.87 (2H, m), 3.41-3.50 (1H, m).
参考例2
シクロヘプチルヒドラジン 二塩酸塩
Cycloheptylhydrazine dihydrochloride
シクロヘプタノンを用いて、参考例1に記載の方法と同様にして、参考例2の化合物を合成した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.29-1.79 (10H, m), 1.96-2.06 (2H, m), 3.01-3.10 (1H, m), 6.96 (5H, s).
参考例3
テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルヒドラジン 二塩酸塩
Tetrahydro-2H-pyran-3-ylhydrazine dihydrochloride
工程(i)においてジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オンを用いて、工程(ii)においてボラン・ジメチルスルフィド錯体を用いて、参考例1に記載の方法と同様にして、参考例3の化合物を合成した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.35-1.59 (2H, m), 1.63-1.76 (1H, m), 1.89-1.99 (1H, m), 2.93-3.01 (1H, m), 3.30-3.39 (2H, m), 3.61 (1H, tt, J = 10.0, 4.1 Hz), 3.86 (1H, ddd, J = 11.4, 3.5, 1.1 Hz), 6.51 (5H, br s).
参考例4
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルヒドラジン 二塩酸塩
Tetrahydro-2H-pyran-4-ylhydrazine dihydrochloride
ジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オンを用いて、参考例3に記載の方法と同様にして、参考例4の化合物を合成した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.45 (2H, ddd, J = 23.5, 11.7, 4.0 Hz), 1.88 (2H, dd, J = 12.5, 1.8 Hz), 3.11 (1H, tt, J = 11.4, 4.1 Hz), 3.26 (2H, td, J = 11.7, 1.8 Hz), 3.87 (2H, dq, J = 11.7, 2.0 Hz), 6.54-8.35 (3H, m).
参考例5
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルヒドラジン 二塩酸塩
Bicyclo[2.2.1]hept-2-ylhydrazine dihydrochloride
上記化合物における波線は、エンド体およびエキソ体の混合物であることを示す。
以下の参考例、実施例においても同様である
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オンを用いて、参考例3に記載の方法と同様にして、参考例5の化合物を合成した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.89 (1H, dt, J = 12.8, 3.3 Hz), 1.22-2.51 (9H, m), 3.31 (1H, dt, J = 10.5, 4.4 Hz), 7.52 (5H, br s).
参考例6
(±)−シス−(2−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
(±)-cis-(2-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
上記シス体、トランス体における立体配置は、すべて相対配置を表すものである。以下の参考例、実施例においても同様である。
工程(i)
2−メチルシクロヘキサノンを用いて、参考例1の工程(i)に記載の方法と同様にして、化合物(Ib)を得た。
工程(ii)
化合物(Ib)(3.8g,17mmol)のメタノール(35mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.53g,40mmol)を加えて室温で1時間攪拌後、反応混合物を1時間加熱還流した。さらに水素化ホウ素ナトリウム(1.53g,40mmol)を加えて反応混合物を1時間加熱還流後、さらに水素化ホウ素ナトリウム(5.9g,156mmol)およびエタノール(30mL)を加えて反応混合物を1.5時間加熱還流した。室温に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、発泡が収まったら飽和重曹水で中和して酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜3:1)で精製することで、先に溶出した化合物(IIb−シス)(2.3g,32%)を淡黄色油状物として得、さらに後から溶出した化合物(IIb−トランス)(2.8g,39%)を白色固体として得た。
工程(iii)
化合物(IIb−シス)を用いて参考例1の工程(iii)に記載の方法と同様の方法により目的化合物(IIIb−シス)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ: 1.00 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.01-1.81 (6H, m), 1.80 (2H, m), 2.26 (2H, m), 3.12 (1H, dt, J = 10.8, 3.9 Hz).
参考例7
(±)−トランス−(2−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
(±)-trans-(2-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
参考例6の工程(ii)で得た化合物(IIb−トランス)を用いて、参考例1の工程(iii)に記載の方法と同様の方法により目的化合物を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.96 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.97-1.31 (4H, m), 1.55 (2H, m), 1.70 (2H, m), 2.01 (1H, m), 2.54 (1H, m), 6.59 (5H, br s).
参考例6および参考例7に記載の方法と同様の方法により以下の参考例8〜11の化合物を製造した。
参考例8
(±)−シス−(3−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
(±)-cis-(3-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.85 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.06 (1H, m), 1.30-1.76 (7H, m), 1.84 (1H, m), 3.14 (1H, m).
参考例9
(±)−トランス−(3−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
(±)-trans-(3-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.66-0.97 (5H, m), 1.14 (2H, m), 1.35 (1H, m), 1.58 (1H, m), 1.73 (1H, m), 2.01 (2H, m), 2.90 (1H, m), 7.23 (5H, br s).
参考例10
シス−(4−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
cis-(4-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.87 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.37 (4H, m), 1.53-1.78 (5H, m), 2.99 (1H, m), 7.03 (5H, br s).
参考例11
トランス−(4−メチルシクロヘキシル)ヒドラジン 二塩酸塩
trans-(4-Methylcyclohexyl)hydrazine dihydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.90 (3H, d, J = 6.4 Hz), 0.90 (2H, m), 1.23 (3H, m), 1.70 (2H, m), 2.00 (2H, m), 2.80 (1H, m).
ピラゾール化合物の製造:
参考例12
tert−ブチル[(1−シクロヘキシル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]メチルカルバメート
tert-Butyl [(1-Cyclohexyl-5-oxo-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl)methyl]methylcarbamate
工程(i)
化合物(Ic)(50g,264mmol)のテトラヒドロフラン(750mL)溶液に22−24℃でCDI(47g,291mmol)を少しずつ10分間で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌後、塩化マグネシウム(32.7g,343mmol)とエチル カリウムマロネート(58.4g,343mmol)を加えて、反応混合物を50℃で3時間攪拌した。室温に冷却後、内温20℃以下に保ちながら水(1.5L)を加えた。得られた反応溶液をトルエン(1.5L)で抽出し、全有機層を5%炭酸カリウム(750mL)、水(750mL)、5%硫酸水素カリウムおよび水(750mL)の順で洗浄した。溶媒を減圧留去し、濃縮残渣にトルエン(100mL)を加えて溶解させ、溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで化合物(IIc)(48.6g,71%)を黄褐色油状物として得た。
工程(ii)
シクロヘキシルヒドラジン・2塩酸塩(6.4g,42mmol)のエタノール溶液(140mL)に室温でトリエチルアミン(9.4g,93mmol)を加え、混合溶液を60℃で30分間攪拌後、化合物(IIc)(10.0g,39mmol)のエタノール(60mL)溶液を60℃で加え、反応混合物を3時間加熱還流した。溶液を0℃に冷却後、5%硫酸水素カリウム水溶液(500mL)を加え、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、全有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜3:1)で精製することで目的化合物(IIIc)(8.5g,71%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.05-1.52 (13H, m), 1.54-1.89 (6H, m), 2.84 (3H, brs), 3.21 (2H, s), 3.91-4.15 (3H, m).
参考例6〜11に記載の化合物を用いて、参考例12と同様の方法により以下の参考例13〜18の化合物を製造した。
参考例13
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.89 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.33-2.16 (18H, m), 2.86
(3H, s), 3.21 (2H, s), 4.09 (2H, br s), 4.20 (1H, m).
参考例14
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.78 (3H, d, J = 6.2 Hz), 1.01-1.88 (18H, m), 2.86 (3H, br s), 3.25 (2H, s), 3.64 (1H, dt, J = 4.3, 11.0 Hz), 4.12 (2H, br s).
参考例15
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.02 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.47 (9H, s), 1.48-1.76 (6H, m), 1.92 (1H, ddd, J = 13.8, 9.3, 3.7 Hz), 2.13 (1H, m), 2.86 (3H, s), 3.21 (2H, s), 4.10 (2H, br s), 4.27 (1H, m).
参考例16
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.87 (1H, m), 0.93 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.33-1.88 (17H, m), 2.86 (3H, s), 3.23 (2H, s), 4.04 (1H, m), 4.11 (2H, br s).
参考例17
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.01 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.41-1.71 (15H, m), 1.89 (3H, m), 2.87 (3H, s), 3.21 (2H, s), 4.02 (1H, m), 4.11 (2H, br s).
参考例18
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.91 (3H, d, J = 6.4 Hz), 0.98-1.83 (18H, m), 2.86 (3H, s), 3.22 (2H, s), 3.98 (1H, m), 4.11 (2H, br s).
参考例19
tert−ブチル [(1−シクロペンチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]メチルカルバメート
tert-Butyl [(1-cyclopentyl-5-oxo-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl)methyl]methylcarbamate
工程(i)
化合物(Id)(5.00g,37mmol)の酢酸(73mL)およびトルエン(36mL)混合溶液に参考例1に記載のシクロペンチルヒドラジン 二塩酸塩(7.69g,37mmol)の水(18mL)溶液を加え、反応混合物を80℃で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、濃縮残渣にトルエンとクロロホルムを加えて生じた沈殿をろ取して得た固形物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=90:10)で精製することで化合物(IId)(5.31g,65%)を白色固体として得た。
工程(ii)〜(iii)
化合物(IId)(24mmol)および炭酸カリウム(5.30g,47mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液に室温でベンジルブロミド(3.4mL,35.5mmol)を加え、反応混合物を室温で1夜間攪拌した。塩をろ別し、溶媒を減圧留去して得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜60:40)で精製することで化合物(IIId)の粗生成物を得た。さらに精製することなくテトラヒドロフラン(25mL)に溶解させて、0℃で水素化リチウムアルミニウム(1.51g,40mmol)を少しずつ加え、反応混合物を1時間攪拌した。反応溶液に水(1.5mL)、2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(3mL)および水(1.5mL)を加え、室温で攪拌して生じた沈殿をセライトろ過にてろ去した。ろ液を濃縮後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=50:50〜0:100)で精製することで化合物(IVd)(1.75g,30%)を得た。
工程(iv)〜(v)
化合物(IVd)(1.75g,7.3mmol)およびトリエチルアミン(2.0mL,15mmol)のジクロロメタン(13.5mL)溶液に0℃でメタンスルホニルクロライド(844μL,11mmol)を加え、反応混合物をそのまま30分間攪拌した。ひきつづきメチルアミン(40% メタノール溶液,36mL)を少しずつ加え、反応混合物をゆっくり室温に昇温させながら1夜間攪拌した。飽和重曹水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで化合物(Vd)の粗生成物を得た。さらに精製することなく化合物(Vd)の粗生成物とトリエチルアミン(3.0mL,22mmol)のジクロロメタン(18mL)混合溶液に室温でジ−tert−ブチルジカーボネート(3.16g,15mmol)のジクロロメタン(18mL)溶液を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。飽和重曹水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで得た濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜80:20)で精製することで化合物VId)(1.71g,61%)を得た。
工程(vi)
化合物(VId)(1.71g,4.4mmol)をメタノール(20mL)中で5%パラジウム炭素(440mg)を用いて室温で3時間常圧水素添加反応を行った。触媒をセライトろ過で除き、ろ液を濃縮することで化合物(VIId)(1.62g,定量的)を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.39-1.98 (17H, m), 2.86 (3H, br s), 3.22 (2H, br s), 4.11 (2H, br s), 4.52-4.61 (1H, m).
参考例20
tert−ブチル [(1−シクロヘプチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]メチルカルバメート
tert-Butyl [(1-cycloheptyl-5-oxo-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl)methyl]methylcarbamate
参考例2に記載の化合物を用いて、参考例19と同様の方法により参考例20の化合物を製造した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.42-1.87 (21H, m), 2.86 (3H, br s), 3.20 (2H, s), 4.11 (2H, br s), 4.15-4.25 (1H, m).
参考例21
tert−ブチル メチル[(5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]カルバメート
tert-Butyl methyl[(5-oxo-1-phenyl-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl)methyl]carbamate
工程(i)
化合物(Id)(6.30g,30mmol)とフェニルヒドラジン塩酸塩(4.34g,30mmol)を用いて参考例19の工程(i)と同様にして化合物(IIe)(2.94g,42%)を得た。
工程(ii)
化合物(IIe)(1.90g,8.2mmol)および炭酸カリウム(5.30g,47mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液に室温でベンジルブロミド(1.5mL,12mmol)を加え、反応混合物を室温で1夜間攪拌した。塩をろ別し、溶媒を減圧留去して得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜60:40)で精製することで化合物(IIIe)の粗生成物を得た。
工程(iii)〜(v)
化合物(IIIe)(1.00g,3.1mmol)と40%メチルアミンメタノール溶液(16mL)の混合溶液を室温で1週間攪拌した。溶媒を減圧留去することでアミド化合物(IVe)の粗生成物を得た。これを精製することなく、テトラヒドロフラン(16mL)に溶解させて、室温で水素化リチウムアルミニウム(235mg,6.2mmol)を加えて、反応混合物を1日間加熱還流した。室温に冷却後、反応溶液に水、2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液および水の順に加え、室温で攪拌して生じた沈殿をセライトろ過にてろ去した。ろ液を濃縮することでアミン化合物(Ve)の粗生成物を得た。これをさらに精製することなく、トリエチルアミン(864μL,6.2mmol)とともにジクロロメタン(1.6mL)に溶解させて、室温でジ−tert−ブチルジカーボネート(1.38g,6.2mmol)を加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。飽和重曹水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで得た濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15〜65:35)で精製することで化合物(VIe)(624mg,51%)を得た。
工程(vi)
化合物(VIe)(624mg,1.6mmol)をメタノール(4.7mL)中で10%パラジウム炭素(62mg)を用いて室温で2時間常圧水素添加反応を行った。セライトろ過し、ろ液を濃縮することで目的化合物(VIIe)(471mg,98%)を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.49 (9H, s), 2.93 (3H, s), 3.47 (2H, s), 4.23 (2H, br s), 7.20 (1H, br t, J = 7.4 Hz), 7.40 (2H, br t, J = 8.0 Hz), 7.82-7.88 (2H, m).
参考例3〜5に記載の化合物を用いて、参考例21と同様の方法により以下の参考例22〜24の化合物を製造した。
参考例22
tert−ブチル メチル{[5−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル]メチル}カルバメート
tert-Butyl methyl{[5-oxo-1-(tetrahydro-2H-pyran-3-yl)-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl]methyl}carbamate
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.47 (9H, br s), 1.72-1.81 (2H, m), 1.91-1.99 (2H, m), 2.86 (3H, br s), 3.22 (2H, br s), 3.33-3.42 (1H, m), 3.55 (1H, br t, J = 10.6 Hz), 3.90 (2H, br dt, J = 15.2, 4.4 Hz), 4.10 (2H, br s), 4.13-4.25 (1H, m).
参考例23
tert−ブチル メチル{[5−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル]メチル}カルバメート
tert-Butyl methyl{[5-oxo-1-(tetrahydro-2H-pyran-4-yl)-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl]methyl}carbamate
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.47 (9H, s), 1.69 (2H, br dq, J = 12.5, 2.0 Hz), 2.05 (2H, ddd, J = 24.9, 12.3, 4.5 Hz), 2.87 (3H, br s), 3.25 (2H, s), 3.48 (2H, td, J = 12.1, 2.0 Hz), 4.05 (2H, br dd, J = 11.4, 4.6 Hz), 4.11 (2H, br s), 4.25 (1H, tt, J = 11.8, 4.2 Hz).
参考例24
tert−ブチル {[1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル]メチル}メチルカルバメート
tert-Butyl {[1-(bicyclo[2.2.1]hept-2-yl)-5-oxo-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl]methyl}methylcarbamate
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.26-1.89 (17H, m), 2.29 (1H, br t, J = 3.7 Hz), 2.48 (1H, br t, J = 3.6 Hz), 2.88 (3H, br s), 3.23 (2H, br s), 4.04-4.14 (2H, m), 4.37-4.45 (1H, m).
参考例25
tert−ブチル [1−(シクロヘキシル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル)エチル]カーバメート
tert-Butyl [1-(1-Cyclohexyl-5-oxo-4,5-dihydro-1H-pyrazol-3-yl)ethyl]carbamate
N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチルアラニン(If)を用いて、参考例12と同様の方法によって標記化合物(IIIf)を製造した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.10-1.47 (6H, m), 1.47 (9H, s), 1.66-1.84 (7H, m), 2.68 (3H, s), 3.17 (2H, d, J = 6.0 Hz), 3.99 (1H, m), 4.78 and 5.09 (total 1H, br s).
実施例1
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロペンチル−1H−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
工程(i)〜(v)
参考例19の工程(i)〜(v)に記載の方法と同様にして化合物(VId)を得た。
工程(vi)
化合物(VId)(11mg,0.028mmol)のクロロホルム(0.5mL)溶液に室温で4mol/L 塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(0.5mL)を加えて、反応混合物を室温で1時間攪拌した。引き続いて溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣に少量のジエチルエーテルを加えて析出した固体をろ取し、減圧乾燥することで標記化合物(Ig)(9mg,97%)を白色粉末として得た。
Obs MS [M+1]: 287.3
実施例2
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロヘプチル−1H−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-[5-(Benzyloxy)-1-cycloheptyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
参考例2の化合物を用いて、実施例1と同様の方法によって標記化合物を製造した。
Obs MS [M+1]: 315.3
実施例3
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-phenyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine
工程(i)
化合物(Ib)(6.30g,30 mmol)とフェニルヒドラジン塩酸塩(4.34g,30mmol)を用いて参考例19の工程(i)と同様にして化合物(IIh)(2.94g,42%)を得た。
工程(ii)
化合物(IIh)(1.90g,8.2 mmol)および炭酸カリウム(2.26g,16mmol)のジメチルホルムアミド(15mL)溶液に室温でベンジルブロミド(1.5mL,12mmol)を加え、反応混合物を室温で1夜間攪拌した。塩をろ別後、ろ液を減圧留去し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜60:40)で精製することで化合物(IIIh)(1.71g,65%)を得た。
工程(iii)〜(iv)
化合物(IIIh)(129mg,0.40mmol)と40%メチルアミンメタノール溶液(2mL)の混合溶液を70℃で9時間攪拌した。溶媒を減圧留去することでアミド化合物(IVh)の粗生成物を得た。
これを精製することなく、テトラヒドロフラン(2mL)に溶解させて、室温で水素化リチウムアルミニウム(30mg,0.79mmol)を加えて、反応混合物を6時間加熱還流した。室温に冷却後、反応溶液に水4滴、2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液4滴および水2滴の順に加え、室温で1時間攪拌して生じた沈殿をセライトろ過にてろ去した。ろ液を濃縮することで得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=30:70、続いて酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することで標記化合物(Vh)(51mg,44%)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.51 (3H, s), 3.74 (2H, s), 5.15 (2H, s), 5.73 (1H, s), 7.22-7.42 (8H, m), 7.71 (2H, dd, J = 8.6, 1.3 Hz).
Obs MS [M+1]: 294.4
実施例3と同様の方法により以下の実施例4〜7の化合物を製造した。
実施例4
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.17-1.92 (10H, m), 2.46 (3H, s), 3.64 (2H, s), 4.06 (1H, quin, J = 7.6 Hz), 5.06 (2H, s), 5.53 (1H, s), 7.33-7.42 (5H, m).
実施例5
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-(bicyclo[2.2.1]hept-2-yl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.17-1.38 (3H, m), 1.46-1.61 (3H, m), 1.89 (1H, br dt, J = 17.4, 6.2 Hz), 2.20-2.31 (2H, m), 2.47 (3H, s), 2.55 (1H, t, J = 3.9 Hz), 3.65 (2H, s), 4.48 (1H, dtd, J = 11.5, 4.5, 1.6 Hz), 5.00-5.09 (2H, m), 5.56 (1H, s), 7.32-7.40 (5H, m).
実施例6
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-(tetrahydro-2H-pyran-3-yl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.73-1.82 (2H, m), 2.00-2.25 (2H, m), 2.46 (3H, s), 3.37-3.48 (1H, m), 3.63 (2H, s), 3.64 (1H, t, J = 10.7 Hz), 3.92 (2H, dq, J = 10.7, 2.2 Hz), 4.22-4.33 (1H, m), 5.06 (2H, s), 5.55 (1H, s), 7.34-7.44 (5H, m).
実施例7
1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン
1-[5-(Benzyloxy)-1-(tetrahydro-2H-pyran-4-yl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.79 (2H, tdd, J = 8.4, 4.4, 2.0 Hz), 2.23 (2H, ddd, J = 24.8, 12.5, 4.4 Hz), 2.47 (3H, s), 3.47 (2H, td, J = 12.0, 2.0 Hz), 3.65 (2H, s), 4.06 (2H, dd, J = 11.3, 4.3 Hz), 4.28 (1H, tt, J = 11.7, 4.3 Hz), 5.07 (2H, s), 5.56 (1H, s), 7.34-7.43 (5H, m).
実施例8
1−{5−[(2−クロロベンジル)オキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(2-Chlorobenzyl)oxy]-1-phenyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
工程(i)
参考例21に記載の化合物(VIIe)(30mg,0.099mmol)と炭酸セシウム(97mg,0.30mmol)のジメチルホルムアミド(0.3mL)溶液に0℃で2−クロロベンジルクロライド(25μL,0.2mmol)を加えて、反応混合物をゆっくり室温に昇温させながら1夜間攪拌した。塩をろ別後、ろ液を濃縮して、得られた濃縮残渣をPTLC(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製することで化合物(IIk)(36mg,85%)を得た。
工程(ii)
化合物(IIk)(36mg,0.082mmol)のクロロホルム(0.4mL)溶液に室温で4mol/L 塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(0.4mL)を加え、反応溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、濃縮残渣にジエチルエーテルを加えてデカンテーションし、得られた固体を減圧留去することで標記化合物(IIIk)(26mg,83%)を白色粉末として得た。
Obs MS [M+1]: 328.3
参考例21に記載の化合物(VIIe)と、対応するベンジルブロミドやベンジルクロライドを用いて、実施例8に記載の方法によって表1に示すとおり実施例9〜13の化合物を製造した。
実施例14
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
参考例19に記載の化合物(VIId)と3−クロロベンジルクロライドを用いて、実施例8と同様の方法によって標記化合物(IIm)を得た。
Obs MS [M+1]: 320.5
参考例22〜24に記載の化合物と3−クロロベンジルクロライドを用いて、実施例8に記載の方法によって実施例15〜17に記載の化合物を製造した。
実施例15
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-(tetrahydro-2H-pyran-3-yl)-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
Obs MS [M+1]: 336.4
実施例16
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(3-chlorobenzyl)oxy]-1-(tetrahydro-2H-pyran-4-yl)-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
Obs MS [M+1]: 336.4
実施例17
1−{1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{1-(Bicyclo[2.2.1]hept-2-yl)-5-[(3-chlorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
Obs MS [M+1]: 346.2
参考例12に記載のケトン化合物(IIIc)と、対応するベンジルブロミドやベンジルクロライドを用いて、実施例8に記載の方法によって表2に示すとおり実施例18〜27の化合物を製造した。
実施例18
1−{5−[(2−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(2-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.11 (1H, br tdd, J = 16.2, 8.5, 4.4 Hz), 1.25-1.40 (2H, m), 1.57-1.80 (7H, m), 2.51 (3H, br s), 3.95 (2H, br t, J = 4.3 Hz), 4.00-4.10 (1H, m), 5.22 (2H, s), 5.96 (1H, s), 7.37-7.46 (2H, m), 7.53-7.61 (2H, m), 9.04 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 334.2
実施例19
1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(3-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.14 (1H, br tdd, J = 16.7, 8.5, 4.0 Hz), 1.30-1.44 (2H, m), 1.61-1.84 (7H, m), 2.54 (3H, br s), 3.95 (2H, br t, J = 5.7 Hz), 4.03-4.14 (1H, m), 5.19 (2H, s), 5.88 (1H, s), 7.40-7.49 (3H, m), 7.54 (1H, br s), 9.01 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 334.5
実施例20
1−{5−[(4−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{5-[(4-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.12 (1H, br ddt, J = 25.7, 12.5, 3.1 Hz), 1.27-1.41 (2H, m), 1.59-1.82 (7H, m), 2.51 (3H, br s), 3.94 (2H, br s), 3.99-4.10 (1H, m), 5.16 (2H, s), 5.85 (1H, s), 7.48 (4H, br s), 8.95 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 334.5
実施例21
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.11 (1H, br tdd, J = 16.5, 8.5, 4.0 Hz), 1.32 (2H, br ddd, J = 24.9, 12.2, 3.7 Hz), 1.57-1.81 (7H, m), 2.34 (3H, s), 2.52 (3H, br s), 3.92-4.07 (3H, m), 5.15 (2H, s), 5.94 (1H, s), 7.18-7.31 (3H, m), 7.39 (1H, br d, J = 7.2 Hz), 8.97 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 314.3
実施例22
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.07-1.21 (1H, m), 1.29-1.42 (2H, m), 1.60-1.83 (7H, m), 2.32 (3H, s), 2.53 (3H, br s), 3.93-3.99 (2H, m), 4.01-4.12 (1H, m), 5.13 (2H, s), 5.85 (1H, s), 7.16-7.33 (4H, m), 8.86 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 314.3
実施例23
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.12 (1H, br tdd, J = 16.2, 8.5, 3.9 Hz), 1.27-1.40 (2H, m), 1.58-1.81 (7H, m), 2.30 (3H, s), 2.51 (3H, br s), 3.93 (2H, t, J = 3.9 Hz), 3.97-4.07 (1H, m), 5.09 (2H, s), 5.88 (1H, s), 7.21 (2H, br d, J = 7.9 Hz), 7.33 (2H, br d, J = 8.1 Hz), 9.01 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 314.3
実施例24
1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(3-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.14 (1H, br dd, J = 25.4, 12.0 Hz), 1.28-1.44 (2H, m), 1.59-1.83 (7H, m), 2.52 (3H, br s), 3.95 (2H, br s), 4.03-4.14 (1H, m), 5.20 (2H, s), 5.86 (1H, s), 7.16-7.34 (3H, m), 7.47 (1H, br td, J = 7.6, 6.4 Hz), 8.94 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 318.5
実施例25
1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-
methylmethanamine
Obs MS [M+1]: 378.5
実施例26
3−[({1−シクロヘキシル−3−[(メチルアミノ)メチル]−1H−ピラゾール−5−イル}オキシ)メチル]ベンゾニトリル 塩酸塩
3-[({1-Cyclohexyl-3-[(methylamino)methyl]-1H-pyrazol-5-yl}oxy)methyl]benzonitrile hydrochloride
Obs MS [M+1]: 325.5
実施例27
1−(1−シクロヘキシル−5−{[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]オキシ}−1H−ピラゾール−3−イル)−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-(1-Cyclohexyl-5-{[3-(trifluoromethoxy)benzyl]oxy}-1H-pyrazol-3-yl)-N-methylmethanamine hydrochloride
Obs MS [M+1]: 384.3
実施例化合物28〜46:
下記の一般的製造法に従って、表3に示すとおり実施例28〜46の化合物を製造した。
化合物(IIIn)の一般製造法
参考例12で得られた化合物(IIIc)および対応するベンジルクロライドまたはベンジルブロミドを用いて化合物(IIIn)を製造した。
工程(i)
参考例12に記載の化合物(IIIc)(100mg,0.31mmol)と炭酸セシウム(151mg,0.46mmol)のアセトニトリル(1mL)溶液に室温で、対応するベンジルクロライドまたはベンジルブロミド(1.5当量)のアセトニトリル(2mL)溶液を加え、反応混合物を室温で18時間攪拌した。溶液に酢酸エチルを加えて塩をろ別後、ろ液を濃縮することで化合物(IIn)の粗生成物を得た。化合物(IIn)の粗生成物は必要に応じてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(例えばn−ヘキサン:酢酸エチル=50:50)やPTLC(例えばトルエン:酢酸エチル=70:30)で精製した。
工程(ii)
化合物(IIn)をクロロホルム(1mL)に溶解させ、4mol/L 塩化水素−ジオキサン溶液(2mL)を室温で加え、反応混合物を2時間攪拌後、溶媒を減圧留去して得られた粗生成物を逆相液体クロマトグラフィーで精製することによって以下の実施例化合物を得た。逆相液体クロマトグラフィーは例えば以下の条件にて実施した。
装置:Parallex Flex(登録商標)(Biotage,Inc)
カラム:YMC Combiprep ODS−A 50×30mm I.D.
移動層: A液: 0.07%トリフルオロ酢酸−アセトニトリル
B液: 0.1%トリフルオロ酢酸−H
A液とB液の混合比がA:B=1:99で開始し、11分でA:B=95:5となるようにA液の比率を1分間に8.55%ずつ上昇させた。
移動層流速: 40mL/分
実施例28
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.05-1.35 (3H, m), 1.53-1.84 (7H, m), 2.54 (3H, s), 3.97 (3H, brs), 5.04 (2H, s), 5.76 (1H, s), 7.03 (1H, dd, J = 8.8, 8.8 Hz), 7.10 (1H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 7.25-7.39 (2H, m), 9.42 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 317.9
実施例29
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.05-1.35 (3H, m), 1.54-1.85 (7H, m), 2.57 (3H, s), 4.00 (3H, brs), 4.95 (2H, s), 5.72 (1H, s), 7.01 (2H, dd, J = 8.4, 8.4 Hz), 7.29 (2H, dd, J = 8.4, 5.2 Hz), 9.18 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 318.1
実施例30
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,4-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.12-1.46 (3H, m), 1.59-1.92 (7H, m), 2.63 (3H, s), 4.06 (3H, brs), 5.06 (2H, s), 5.83 (1H, s), 6.81-6.97 (2H, m), 7.39 (1H, dd, J = 14.8, 8.0 Hz), 9.32 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 335.8
実施例31
1−{5−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(2-Chloro-4-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.10-1.42 (3H, m), 1.58-1.92 (7H, m), 2.61 (3H, s), 4.04 (3H, brs), 5.08 (2H, s), 5.83 (1H, s), 7.00(1H, ddd, J = 8.4, 8.4, 2.4 Hz), 7.16 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 8.4, 6.0 Hz), 9.45 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 351.9
実施例32
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.42 (3H, m), 1.63-1.94 (7H, m), 2.36 (3H, s), 2.80 (3H, s), 4.08-4.18 (1H, m), 4.21 (2H, s), 5.09 (2H, s), 6.01 (1H, s), 6.88-7.01 (2H, m), 7.29 (1H, dd, J = 8.0, 6.0 Hz), 9.06 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 332.0
実施例33
1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メトキシベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(4-fluoro-2-methoxybenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.06-1.44 (3H, m), 1.52-1.93 (7H, m), 2.58 (3H, s), 3.83 (3H, s), 4.03 (3H, brs), 5.04 (2H, s), 5.98 (1H, s), 6.57-6.76 (2H, m), 7.21-7.39 (1H, m).
Obs MS [M+1]: 348.1
実施例34
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.16-1.27 (1H, m), 1.27-1.43 (2H, m), 1.65-1.90 (7H, m), 2.79 (3H, s), 4.10-4.30 (3H, m), 5.16 (2H, s), 5.96 (1H, s), 7.05-6.15 (3H, m), 8.93 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 335.9
実施例35
1−{5−[(5−クロロ−2−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(5-Chloro-2-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.15-1.27 (1H, m), 1.27-1.43 (2H, m), 1.67-1.92 (7H, m), 2.77 (3H, s), 4.10-4.25 (3H, m), 5.13 (2H, s), 5.93 (1H, s), 7.08 (1H, dd, J = 9.2, 9,2 Hz), 7.31-7.41 (2H, m), 8.99 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 351.8
実施例36
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluoro-5-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.29 (1H, m), 1.30-1.41 (2H, m), 1.65-1.92 (7H, m), 2.33 (3H, s), 2.78 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.15-4.28 (3H, m), 5.14 (2H, s), 6.01 (1H, s), 7.00 (1H, dd, J = 9.2, 9,2 Hz), 7.14-7.20 (2H, m), 9.07 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 331.9
実施例37
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メトキシベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2-fluoro-5-methoxybenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.27 (1H, m), 1.27-1.40 (2H, m), 1.65-1.87 (7H, m), 2.67 (3H, s), 3.78 (3H, s), 4.05-4.15 (3H, m), 5.09 (2H, s), 5.83 (1H, s), 6.82-6.93 (2H, m), 7.02 (1H, dd, J = 9.2, 9,2 Hz), 9.18 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 348.0
実施例38
1−{5−[(2−クロロ−5−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(2-Chloro-5-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.16-1.29 (1H, m), 1.29-1.45 (2H, m), 1.68-1.95 (7H, m), 2.80 (3H, s), 4.15-4.25 (3H, m), 5.18 (2H, s), 5.91 (1H, s), 7.01-7.10 (1H, m), 7.12-7.18 (1H, m), 7.38-7.43 (1H, m), 9.00 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 351.9
実施例39
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジクロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-dichlorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.15-1.28 (1H, m), 1.28-1.45 (2H, m), 1.65-1.95 (7H, m), 2.74 (3H, s), 4.05-4.25 (3H, m), 5.14 (2H, s), 5.89 (1H, s), 7.27-7.38 (2H, m), 7.43 (1H, d, J = 1.6 Hz), 9.01 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 367.7
実施例40
1−{5−[(2−クロロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(2-Chloro-5-methylbenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.27 (1H, m), 1.27-1.43 (2H, m), 1.65-1.90 (7H, m), 2.33 (3H, s), 2.73 (3H, s), 4.15-4.23 (3H, m), 5.15 (2H, s), 5.95 (1H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.23 (1H, s), 7.29 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.97 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 347.8
実施例41
1−{5−[(2−クロロ−5−メトキシベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(2-Chloro-5-methoxybenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.28 (1H, m), 1.28-1.45 (2H, m), 1.65-1.90 (7H, m), 2.75 (3H, s), 3.80 (3H, s), 4.12-4.25 (3H, m), 5.15 (2H, s), 5.93 (1H, s), 6.86 (1H, dd, J = 8.8, 3.2 Hz), 6.97 (1H, d, J = 3.2 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.8 Hz), 9.15 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 363.8
実施例42
1−{1−シクロヘキシル−5−[(5−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(5-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.14-1.46 (3H, m), 1.63-1.97 (7H, m), 2.30 (3H, s), 2.76 (3H, s), 4.19 (3H, brs), 5.08 (2H, s), 5.94 (1H, s), 6.95-7.13 (2H, m), 7.19 (1H, dd, J = 8.0, 6.0 Hz), 9.02 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 331.9
実施例43
1−{5−[(5−クロロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(5-Chloro-2-methylbenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.11-1.43 (3H, m), 1.60-1.93 (7H, m), 2.30 (3H, s), 2.63 (3H, s), 4.06 (3H, brs), 4.99 (2H, s), 5.82 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.23 (1H, brd, J = 8.0 Hz), 7.32 (1H, brs), 9.41 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 347.9
実施例44
1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジメチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(2,5-dimethylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.42 (3H, m), 1.61-1.91 (7H, m), 2.32 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.66 (3H, s), 4.09 (3H, brs), 5.01 (2H, s), 5.86 (1H, s), 7.07-7.18 (3H, m), 9.35 (2H, brs).
Obs MS [M+1]: 327.9
実施例45
1−{1−シクロヘキシル−5−[(5−フルオロ−2−メトキシベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{1-Cyclohexyl-5-[(5-fluoro-2-methoxybenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.13-1.29 (1H, m), 1.30-1.43 (2H, m), 1.63-1.92 (7H, m), 2.62 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.04-4.15 (3H, m), 5.06 (2H, s), 5.78 (1H, s), 6.80-6.85 (1H, m), 6.95-7.02 (1H, m), 7.04-7.09 (1H, m), 9.37 (2H, br s).
Obs MS [M+1]: 347.9
実施例46
1−{5−[(5−クロロ−2−メトキシベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン トリフルオロ酢酸塩
1-{5-[(5-Chloro-2-methoxybenzyl)oxy]-1-cyclohexyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine trifluoroacetate
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.11-1.29 (1H, m), 1.30-1.45 (2H, m), 1.65-1.90 (7H, m), 2.72 (3H, s), 3.82 (3H, s), 4.14-4.20 (3H, m), 5.10 (2H, s), 5.91 (1H, s), 6.83 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.26-7.32 (2H, m), 9.24 (2H, br).
Obs MS [M+1]: 363.9
実施例化合物47〜88:
参考例12で得られた化合物(IIIc)および対応するベンジルクロライドまたはベンジルブロミドを用いて、上記の実施例28〜46に記載の方法に従って、表4および表5に示すとおり実施例47〜88の化合物を製造した。
実施例化合物89〜94:
参考例13〜18で得られた化合物およびベンジルブロミドを用いて、上記の実施例28〜46に記載の方法に従って、表6に示すとおり実施例89〜94の化合物を製造した。
実施例89
(±)−シス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(2−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
(±)-cis-1-[5-(Benzyloxy)-1-(2-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.72 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.30-1.77 (6H, m), 1.95 (1H, m), 2.13 (2H, m), 2.61 (3H, br s), 4.10 (2H, m), 4.30 (1H, dt, J = 9.0, 4.5 Hz), 5.05 (1H, d, J = 11.6 Hz), 5.10 (1H, d, J = 11.6 Hz), 6.08 (1H, s), 7.34-7.42 (5H, m), 9.73 (2H, br s).
実施例90
(±)−トランス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(2−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
(±)-trans-1-[5-(Benzyloxy)-1-(2-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.62 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.08 (1H, m), 1.33 (2H, m), 1.56-2.05 (6H, m), 2.59 (3H, br s), 3.72 (1H, dt, J = 4.1, 10.7 Hz), 4.10 (2H, br s), 5.08 (2H, s), 6.08 (1H, s), 7.34-7.42 (5H, m), 9.74 (2H, br s).
実施例91
(±)−シス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(3−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
(±)-cis-1-[5-(Benzyloxy)-1-(3-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.96 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.28 (1H, m), 1.43-1.80 (6H, m), 1.91 (1H, m), 2.11 (1H, m), 2.55 (3H, br s), 3.97 (2H, br s), 4.35 (1H, m), 5.18 (2H, s), 5.85 (1H, s), 7.33-7.47 (5H, m), 8.77 (2H, br s).
実施例92
(±)−トランス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(3−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
(±)-trans-1-[5-(Benzyloxy)-1-(3-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.94 (3H, d, J = 5.5 Hz), 1.27-1.88 (9H, m), 2.61 (3H, br s), 4.09 (2H, br s), 4.12 (1H, m), 5.08 (2H, s), 6.09 (1H, br s), 7.35-7.42 (5H, m), 9.72 (2H, br s).
実施例93
シス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(4−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
cis-1-[5-(Benzyloxy)-1-(4-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.95 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.49-1.63 (6H,m), 1.81 (1H, m), 1.94 (2H, m), 2.55 (3H, t, J = 5.3 Hz), 3.98 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.11 (1H, m), 5.17 (2H, s), 5.87 (1H, s), 7.36-7.47 (5H, m),8.85 (2H, br s).
実施例94
トランス−1−[5−(ベンジルオキシ)−1−(4−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
trans-1-[5-(Benzyloxy)-1-(4-methylcyclohexyl)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 0.89 (3H, d, J = 6.4 Hz), 0.98-1.16 (2H, m), 1.36 (1H, br s), 1.69-1.82 (6H, m), 2.54 (3H, m), 3.95 (2H, t, J = 5.9 Hz), 4.09 (1H, m), 5.17 (2H, s), 5.89 (1H, s), 7.48-7.33 (5H, m), 8.97 (2H, br s).
実施例95〜114:
参考例25で得られた化合物および対応するベンジルクロライドまたはベンジルブロミドを用いて、上記の実施例28〜46に記載の方法に従って、表7に示すとおり実施例95〜114の化合物を製造した。
実施例115
1−[1−シクロヘキシル−5−(2−フェニルエトキシ)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-[1-Cyclohexyl-5-(2-phenylethoxy)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
参考例12に記載の化合物(IIIc)とフェネチルブロミドを用いて、実施例8と同様の方法によって標記化合物を製造した。
Obs MS [M+1]: 314.3
実施例116
1−[1−シクロヘキシル−5−(3−フェニルプロポキシ)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン 塩酸塩
1-[1-Cyclohexyl-5-(3-phenylpropoxy)-1H-pyrazol-3-yl]-N-methylmethanamine hydrochloride
参考例12に記載の化合物(IIIc)およびフェニルプロピルブロミドを用いて実施例8と同様の方法によって標記化合物を製造した。
Obs MS [M+1]: 328.3
上記実施例化合物以外にも、実施例1、3および8に示した方法に従い、例えば以下に示す化合物またはその薬学上許容される塩を製造することができる。ただし、上記実施例の方法に従い合成できる化合物またはその薬学上許容される塩は、以下に限定されるものではない。
1−{1−シクロペンチル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(3-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(4-fluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−(2−クロロベンジル)オキシ}−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chlorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(3-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2,4-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-4-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(4-fluoro-2-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2,5-difluorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(5−クロロ−2−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(5-Chloro-2-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2-fluoro-5-methylbenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-fluorobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{1−シクロペンチル−5−[(2,5−ジクロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{1-Cyclopentyl-5-[(2,5-dichlorobenzyl)oxy]-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−クロロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Chloro-5-methylbenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;
1−{5−[(2−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(2-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine;または
1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン
1-{5-[(3-Bromobenzyl)oxy]-1-cyclopentyl-1H-pyrazol-3-yl}-N-methylmethanamine。
試験例1:ヒトセロトニン再取り込み阻害作用を評価するための[ H]citalopram binding試験
1−1. 使用細胞および膜標品の調製
実験にはヒトセロトニントランスポーター(h−SERT)を発現させたCHO細胞(h−SERT/CHO)を用いた。細胞は5% COインキュベーター中で、10% FCS、500μg/mL Geneticinおよび100U/mL penicillin−100μg/mL streptmycinを含むF12(すべてSigma Aldrich)にて培養し、SERT buffer(120mmol/L NaClおよび5mmol/L KClを含む50mmol/L Tris−HCl (pH=7.4))にて剥離・採取した細胞をテフロン(登録商標)製ホモジナイザーでホモジナイズした後、遠心操作(50,000×g、30min、4℃)を行なった。沈渣は適量のSERT bufferに再懸濁し、使用まで−80℃で保存した。膜標品中のタンパク質量は、標準物質にウシ血清アルブミン(Sigma Aldrich)を用いて、Dye Reagent Concentrate(BIO−RAD)により定量した。
1−2. h−SERT結合実験
H]citalopram結合の測定はOwensらの方法(Owens M. J. et al., J. Pharm. Exp. Ther., 283, 1305-1322 (1997))に準じて行った。すなわち、SERT bufferで希釈した[H]citalopram(GEヘルスケア製)(最終濃度約2nmol/L)50μL、h−SERT/CHO膜標品(蛋白量として40μg/well)149μL、およびジメチルスルホキシドに溶解した被験薬溶液1μLを加え全量を200μLとした。この液を室温で60分間反応させた後、0.05%ポリエチレンイミン水溶液でコーティングしたガラス繊維濾紙を用い速やかに低圧吸引ろ過した。ガラス繊維濾紙をSERT buffer 250μLで2回洗浄した後、液体シンチレーター(ACS−II、(Amersham製))もしくはエコシンチA(National Diagnostics社製)4mL入りのプラスチックバイアルに移し、濾紙上に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。[H]citalopramの非特異的結合は1μmol/L clomipramine (Sigma Aldrich製)存在下での結合量とした。
IC50値の算出はHill解析(Hill A. V., J. Physiol., 40, 190-200 (1910))により、結合阻害定数(Ki)の算出は次式によって算出した:
結合阻害定数(Ki)=IC50/(1+S/Kd)
ただし、Sは添加した[H]citalopram濃度を示す。また、Kd値は[H]citalopramの結合解離定数であり、別途同じ細胞膜を用いて実施した飽和結合実験より算出された値を用いた。h−SERT結合阻害定数Ki値が小さいほど、ヒトセロトニン再取り込み阻害作用が強いことを意味する。
試験例2:ヒト5−HT 2C 受容体に対する親和性を評価するための[ H]mesulergine binding試験
2−1. 使用細胞および膜標品の調製
実験にはヒトセロトニン2C受容体(h−5−HT2C)を発現させたCHO細胞(h−5−HT2C/CHO)を用いた。細胞は5% COインキュベーター中で、1% FBS、400μg/mL Geneticin、100U/mL penicillin−100μg/mL streptomycin(ここまですべてSigma Aldrich製)および250μg/mL Zeosin(InvivoGen)を含むUltraCHO Liquid(登録商標)(BioWhitakker製)にて培養し、50mmol/L Tris−HCl (pH=7.4)にて剥離・採取した細胞を、テフロン(登録商標)製ホモジナイザーでホモジナイズした後、遠心操作(48,000×g、25min、4℃)を行なった。沈渣は適量の50mmol/L Tris−HCl (pH=7.4)に再懸濁し、使用まで−80℃で保存した。膜標品中のタンパク質量は、標準物質にウシ血清アルブミン(Sigma Aldrich製)を用いて、Dye Reagent Concentrate(BIO−RAD製)により定量した。
2−2. 5−HT 2C 受容体結合実験
50mmol/L Tris−HCl (pH=7.4)で希釈した[H]mesulergine(GEヘルスケア製) (最終濃度約2nM)50μL、h−5−HT2C/CHO膜標品(蛋白量として20μg/well)149μL、およびジメチルスルホキシドに溶解した被験薬溶液1μLを加え全量を200μLとした。この液を37℃で30分間反応させた後、1%ウシ血清アルブミン水溶液でコーティングしたガラス繊維濾紙を用い速やかに低圧吸引ろ過した。ガラス繊維濾紙を50mmol/L Tris−HCl (pH=7.4) 250μLで2回洗浄した後、液体シンチレーター(ACS−II(Amersham製))もしくはエコシンチA(National Diagnostics社製)4mL入りのプラスチックバイアルに移し、濾紙上に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。[H]mesulergineの非特異的結合は10μmol/L SB206553 (Sigma Aldrich製)存在下での結合量とした。
IC50値の算出はHill解析により、結合阻害定数(Ki)の算出は次式によって算出した:
結合阻害定数(Ki)=IC50/(1+S/Kd)
ただし、Sは添加した[H]mesulergine濃度を示す。また、Kd値は[H]mesulergineの結合解離定数であり、別途同じ細胞膜を用いて実施した飽和結合実験より算出された値を用いた。5−HT2C結合阻害定数Ki値が小さいほど、ヒトセロトニン2C受容体に対する親和性が高いことを意味する。
試験例3: 5−HT 2C 受容体作動性試験
3−1. 使用細胞および細胞播種
実験にはヒトセロトニン2C受容体(h−5−HT2C)を発現させたCHO細胞(h−5−HT2C/CHO)を用いた。細胞は5%COインキュベーター中で、1% FBS、400μg/mL Geneticin、100U/mL penicillin−100μg/mL streptomycin(ここまですべてSigma Aldrich製)および250μg/mL Zeosin(InvivoGen製)を含むUltraCHO Liquid(登録商標)(BioWhitakker製)にて培養した。使用前日に、250μg/mL Trypsin溶液(ナカライテスク製)にて剥離・採取した細胞を、96 well flat clear bottom black polystyrene TC−treated microplates(Corning製)に40000cells/well/60μLで播種し、5%COインキュベーター中で16〜24時間インキュベーションを行った。
3−2. 5−HT 2C 受容体作動性実験
5−HT2C受容体作動性の評価は、FLIPR Calcium 4 Assay kit(Molecular Devices)を用いて行った。すなわち、細胞を播種したplateにFLIPR Calcium 4 Assay kitのComponentAを、100mLのHHBP buffer(1×Hanks buffer,20mmol/L HEPES(いずれもGibco製)で溶解したものを40μL/well添加し、5%COインキュベーター中で1時間インキュベーションした。その後、FLIPR TETRA(登録商標)(Molecular Devices製)にセットし、HHBP buffer,2.5mmol/L Probenecid(Sigma製))で希釈した被験物質(添加後の濃度10μmol/L)を20μL/wellで添加し、蛍光を測定した。続いて、被験物質の拮抗作用を確認するため、5−HT溶液(Sigma製、最終濃度0.1nmol/L)を20μL/wellでさらに添加し、蛍光を測定した。
各被験物質の5−HT2C受容体作動性は、10μmol/Lの5−HTによる蛍光増強を100%としたときの増強率として算出した。また、5−HT2C受容体逆作動性は10μmol/LのSB206553(Sigma Aldrich製)による減弱率を−100%としたときの減弱率として算出した。被験物質の5−HT2C受容体作動性の数値が低いほど拮抗作用が高いことを示し、特に被験物質の5−HT2C受容体作動性の数値が0%以下である場合は5−HT2C受容体に対して逆作動作用を持つことを表す。
実施例で得た本発明のピラゾール化合物について、上記の試験例1、2および3の試験を行い、結果を表8に記した。これらの試験結果から本発明のピラゾール化合物またはその薬学上許容される塩は、ヒトセロトニン再取り込み阻害作用およびヒト5−HT2C受容体に対する結合親和性を併せ持ち、ヒト5−HT2C受容体に対しては逆作動作用を持つことが明らかとなった。
本発明の化合物は、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つ新しいセロトニン再取り込み阻害剤であり、それぞれ単独の作用を持つ化合物に比べて治療効果の発現が早くなることが期待できる。
本発明の化合物は、5−HT2C拮抗作用、特に5−HT2C逆作動作用を併せ持つセロトニン再取り込み阻害剤であり、強力な抗うつ作用および抗不安作用を有し、うつ病または不安症の治療薬または再発予防薬として有用である。

Claims (15)

  1. 下記式(1):
    [式中、RおよびRは互いに独立して水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を表し、
    およびRは互いに独立して水素原子またはC1−6アルキル基を表し、
    およびRは互いに独立して水素原子、フッ素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し、
    Aは置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表し、
    Eは置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−8シクロアルケニル基、置換されていてもよい5〜10員の飽和ヘテロ環基(当該飽和ヘテロ環基は、環の構成原子として、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表し、
    Lは酸素原子、硫黄原子または−NR−を表し、
    nは1、2または3を表し、
    は水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を表し、
    Xは水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基またはハロゲン原子を表す。]で表される化合物またはその薬学上許容される塩。
  2. 、RおよびRが互いに独立して水素原子またはメチル基であり、Rが水素原子である請求項1に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  3. Aが置換されていてもよいC6−10アリール基である請求項1または2に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  4. Xが水素原子である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  5. Lが酸素原子である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  6. nが1である請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  7. 、RおよびRが水素原子であり、Rがメチル基である請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  8. およびRが水素原子である請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  9. Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基または置換されていてもよいC6−10アリール基である請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  10. Eが置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基である請求項9に記載の化合物またはその薬学上許容される塩。
  11. 式(1)で表される化合物が、以下の化合物である請求項1に記載の化合物またはその薬学上許容される塩:
    1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン;
    1−[5−(ベンジルオキシ)−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル]−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(2−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(3−クロロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(3−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(4−フルオロ−2−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(5−クロロ−2−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2−フルオロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(2−クロロ−5−フルオロベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{1−シクロヘキシル−5−[(2,5−ジクロロベンジル)オキシ]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;
    1−{5−[(2−クロロ−5−メチルベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン;または
    1−{5−[(2−ブロモベンジル)オキシ]−1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−イル}−N−メチルメタンアミン。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  13. うつ病または不安症の治療薬または再発予防薬である請求項12に記載の医薬。
  14. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するセロトニン再取り込み阻害剤。
  15. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩及び医薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
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CN111793032A (zh) * 2019-04-08 2020-10-20 四川省中医药科学院 一类吡唑啉酮类化合物及其制备方法和用途

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