JP2013136529A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンディショニング特性および高温安定性に優れた毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C):
(A)下記一般式(I)で表されるアミドアミン
【化1】
Figure 2013136529

(上記一般式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基を示す。)
(B)有機カルボン酸
(C)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
および水を含有し、前記成分(A)全体に対し、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合が51〜99質量%であるとともに、前記成分(A)中、[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が100以下である、毛髪化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。
シャンプー後の毛髪の感触を向上させるためにリンス、コンディショナー、トリートメント等の毛髪化粧料が使用されている。これらの毛髪化粧料には、カチオン性界面活性剤、脂肪族アルコールまたは油剤等を配合してゲル状に乳化させた剤形が主に使用されている。特許文献1には、カチオン性界面活性剤として特定のアミドアミンを用い、これを有機酸および高級アルコールとともに配合した毛髪化粧料が記載されている。この毛髪化粧料には、アミドアミンとして、具体的には炭素数20(C20)以上の脂肪酸残基を有するもの、中でも炭素数22(C22)脂肪酸のアミドアミンが多く配合されている。
特開2006−290796号公報
上述した特許文献1に記載の技術においては、コンディショナー等として、毛髪に滑らかさや柔軟性が与えられる一方、乾燥後の毛髪がべたつき、残留感が残る点で、なお改善の余地があった。
ところで、同文献では、アミドアミンとして炭素数20(C20)以上の脂肪酸残基を有するものを多く含む構成となっており、特に炭素数22(C22)の脂肪酸残基を有するものが50重量%以上となっている。C22脂肪酸は、菜種油中に多く含まれ、C22脂肪酸残基を有するアミドアミンについても工業的に生産されている。
一方、本発明者の検討によれば、C20以上の脂肪酸残基を有するアミドアミンのうち、C20脂肪酸残基を有するアミドアミンについては、これまで詳細に検討されてきた例がなかった。この理由として、植物由来の油脂にC20脂肪酸を多く含むものがほとんどないことが推察される。C20脂肪酸は、魚油・鮫肝油中に比較的多く含まれるが、これらの油は臭いが好ましくないことがあり、また鎖長の長いC24脂肪酸を含んでいる。このため、魚油・鮫肝油由来の脂肪酸を用いてアミドアミンを製造しようとする場合、アミドアミンの溶解性や界面活性能の点、また、得られたアミドアミンの臭いの点で、好ましい性質のものが得られない懸念があった。
本発明は、べたつきや残留感が抑制されつつ、しっとり感とさらさら感が両立する性能を有し、特に高温での安定性に優れる毛髪化粧料を提供するものである。
本発明によれば、
次の成分(A)、(B)、(C):
(A)下記一般式(I)で表されるアミドアミン
Figure 2013136529
(上記一般式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基を示す。)
(B)有機カルボン酸
(C)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
および水を含有し、
前記成分(A)全体に対し、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合が51〜99質量%であるとともに、
前記成分(A)中、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の前記脂肪酸残基である前記アミドアミンと前記一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンとの質量割合[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が100以下である、毛髪化粧料が提供される。
本発明によれば、べたつきや残留感が抑制されつつ、しっとり感とさらさら感が両立する性能を有し、特に高温での安定性に優れる毛髪化粧料を得ることができる。
本発明における水性毛髪洗浄剤は、以下の成分(A)〜(C)および水を含む:
(A)下記一般式(I)で表されるアミドアミン
Figure 2013136529
(上記一般式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基を示す。)
(B)有機カルボン酸
(C)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
以下、成分(A)〜(C)のそれぞれについて、具体例を挙げて説明する。なお、各成分は、いずれも単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
(成分(A))
成分(A)のアミドアミンは、上記一般式(I)で示される。上記一般式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基を示す。つまり、R1COは脂肪酸残基を示す。
上記一般式(I)中、R1は、界面活性能を向上させる観点から、たとえば炭素数11以上であり、好ましくは炭素数15以上、さらに好ましくは炭素数17以上である。また、R1の上限に特に制限はないが、アミドアミンとしての溶解性を向上させる観点からは、たとえば21以下である。
本発明の毛髪化粧料は、成分(A)として、R1の炭素数が異なる複数のアミドアミンを含む。具体的には、成分(A)として、一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンと、一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンとを必須成分として含む。また、成分(A)として、一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンを主として、つまり51質量%以上含む。
以下、成分(A)として配合される各アミドアミンの割合をさらに具体的に説明する。
具体的には、毛髪化粧料中の成分(A)全体に対し、一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合は、乾燥後のべたつきを効果的に抑制しつつ、50℃程度の高温でのゲルの安定性を向上させる観点から、51質量%以上であり、好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上、より一層好ましくは75質量%以上である。
また、乾燥後のべたつきを抑え、しっとり感とさらさら感とを両立できるコンディショニング特性を効果的に得る観点から、成分(A)全体に対する一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合は、99質量%以下であり、好ましくは98質量%以下、さらに好ましくは97質量%以下、より一層好ましくは95質量%以下である。
そして、成分(A)中、一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンと一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンとの質量割合、すなわち[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が、好ましくは、1.1以上であり、より好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2以上、より一層好ましくは2.5以上である。こうすることにより、50℃程度におけるゲルの安定性を向上させることができる。また、ゲルの高温安定性としっとり感とのバランスを向上させる観点から、成分(A)中の[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が100以下であり、好ましくは75以下、さらに好ましくは50以下である。
なお、毛髪化粧料中の成分(A)全体に対し、一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合は、界面活性能をさらに安定的に得る観点から、たとえば1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、より一層好ましくは5質量%以上である。
また、ゲルの高温安定性をさらに向上させる観点から、成分(A)全体に対する一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合は、49質量%以下であり、好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である。
また、成分(A)全体に対し、一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合と一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合との合計は、界面活性能とゲルの高温安定性のバランスを向上させる観点から、たとえば60質量%以上であり、好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
なお、R1COが炭素数20または22の脂肪酸残基の割合の合計の上限に特に制限はなく、成分(A)全体に対して100質量%以下であるが、成分(A)の製造効率を向上させる観点から、たとえば98質量%以下であってもよい。
成分(A)は、一般式(I)におけるR1COが炭素数20および22の脂肪酸残基から構成されていてもよいし、一般式(I)におけるR1COが20および22以外の炭素数である脂肪酸残基をさらに含んでいてもよい。
毛髪化粧料中の成分(A)の含有量は、コンディショニング効果を安定的に得る観点から、たとえば0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。
また、毛髪化粧料における系の安定性を向上させる観点から、たとえば20質量%以下であり、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
成分(A)は、たとえば所定の炭素数の脂肪酸およびアミンを原料とするアミド化反応により合成して得られる。アミン化合物として、具体的には、3−ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA:(CH32NC36NH2))が用いられる。また、脂肪酸としては、炭素数20〜22の直鎖飽和脂肪酸が好ましく用いられ、アラキン酸(炭素数20)、ベヘニン酸(炭素数22)等が挙げられる。これらの化合物は、試薬として入手可能である。
また、成分(A)を構成する脂肪酸が、藻類由来の脂肪酸であってもよい。つまり、成分(A)が、藻類由来の脂肪酸を原料として合成されたアミドアミンであってもよい。
藻類が産生する脂肪酸には、炭素数20または炭素数22のものが比較的多く含まれるため、成分(A)の原料として好適に用いることができる。また、藻類が産生する脂肪酸中には、炭素数24のものが含まれないかまたは炭素数24のものの割合が少ないため、これを用いて得られるアミドアミンは溶解性および界面活性能に優れるとともに、脂肪酸原料由来の好ましくない臭いが抑制されるという点でも好ましい。
炭素数20または炭素数22の脂肪酸を産生する藻類の具体例として、Eustigmatophyta N.sp、Eustigmatophyta M.s、Chlorophyta P.i、Cryptophyta H.b、Dinophyta G.s、Dinophyta S.sp等が挙げられる。これらの藻類が産生する脂肪酸中には、炭素数24のものが非常に少ないため、得られるアミドアミンの好ましくない臭いを好適に抑制できる。
(成分(B))
成分(B)の有機カルボン酸の具体例として、炭素数10以下、好ましくは炭素数2〜8のものが挙げられ、さらに具体的には、ヒドロキシモノカルボン酸等のヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシモノカルボン酸の具体例としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸等が挙げられる。ジカルボン酸の具体例としては、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸等が挙げられる。中でも、毛髪に対する保湿および柔軟化効果をもたらすという点、乾燥後のしっとり感、さらにカラーリングやパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髪損傷(たとえば、毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果などの点から、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸が好ましく、乳酸、リンゴ酸がより好ましい。
成分(B)の含有量は、毛髪のツヤやまとまり、及び乾燥後のしっとり感を向上させる観点から、本発明の毛髪化粧料中、たとえば0.1質量%以上であり、0.2質量%以上とすることが好ましい。また、残留感を抑制する観点から、成分(B)の含有量は、本発明の毛髪化粧料中、たとえば5質量%以下であり、3質量%以下とすることが好ましく、2質量%以下とすることがさらに好ましい。
また、本発明における水性毛髪洗浄剤中の成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、湿潤時の手で触れた時の毛髪のリッチ感、乾燥後の毛髪のしっとり感、さらさら感、及びツヤやまとまりとのバランスを向上させる観点から、たとえば1〜20であり、2〜10とすることが好ましく、3〜7とすることがさらに好ましい。
尚、リッチ感とは、湿潤時に毛髪化粧料が毛髪に行き渡り、付着している時の感触であり、湿潤時のべたつかないしっとり感を言う。
なお、本発明において、成分(B)と成分(A)により、上記一般式(II)に示したアミドアミンの有機酸塩をあらかじめ形成させてから、毛髪化粧料に含有させてもよい。
(成分(C))
成分(C)の炭素数8〜30の脂肪族アルコールの具体例として、炭素数10〜26のものが挙げられ、さらに具体的には炭素数10〜26の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基または分岐鎖のアルキル基を有する脂肪族アルコールが挙げられる。中でも、炭素数10〜26、好ましくは炭素数14〜24の直鎖アルキル基を有する脂肪族アルコールが好ましい。このようなアルコールとして、たとえばセチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、セチルアルコール、ステアリルアルコールが好ましく、ステアリルアルコールがさらに好ましい。また、毛髪へ塗布する際の指通り性や滑らかさの点から、成分(C)全体中、直鎖アルキル基を有する脂肪族アルコールの比率が80%以上であることが好ましい。これにより、増粘性(ゲル形成性)がさらに向上し、良好な塗布性能が得られる。
成分(C)の含有量は、塗布時からすすぎ時にわたって滑らかなゲルを形成する観点から、本発明の毛髪化粧料中、たとえば0.3質量%以上であり、0.5質量%以上とすることが好ましい。また、形成されるゲルの安定性や使用時の粘度調整の容易性の観点から、成分(C)の含有量は、本発明の毛髪化粧料中、たとえば30質量%以下であり、20質量%以下とすることが好ましく、15質量%以下とすることがさらに好ましく、10質量%以下とすることがより一層好ましい。
また、水の含有量は、本発明における毛髪化粧料中、たとえば45〜99.5質量%であり、50〜98質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましい。水の含有量は、成分(A)〜(C)の残部とすることができる。
本発明における毛髪化粧料は常法に従って製造できる。たとえば、成分(A)〜(C)、水および必要に応じてさらに他の成分を用い、これらを所定の順序で配合することにより得ることができ、水溶液、エタノール溶液、エマルション、サスペンション、ゲル、液晶、固形、エアゾールフォーム、スプレー等の所望の剤型にすることができる。
本発明の毛髪化粧料は、成分(A)〜(C)を含むため、優れたコンディショニング性能を有するとともに、50℃程度におけるゲルの安定性に優れている。
特に、本発明においては、成分(A)が、従来詳細に検討されてこなかったC20脂肪酸残基を有するアミドアミンを主として含むとともに、成分(A)中の[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が特定の数値範囲を満たす構成となっている。これにより、成分(A)が、成分(B)、(C)および水とともに安定なゲルを形成し、たとえば室温から高温にわたって、ゲルの外観を均一なものとすることができる。また、特に50℃程度におけるゲルの安定性を効果的に高めることができる。この理由として、C20脂肪酸残基を有するアミドアミンおよびC22脂肪酸残基を有するアミドアミンを組み合わせて用いるとともに、これらの配合を上述した特定の範囲に設定することにより、各炭素数の脂肪酸残基を有するアミドアミンを単独で用いる場合に比べて、アミドアミンの結晶化が効果的に抑制されることが推察される。また、アミドアミンの原料として藻類由来の脂肪酸を用いることにより、上記効果に加えて、成分(A)の製造効率を向上させることが可能となる。
そして、上記成分(A)を成分(B)および(C)と組み合わせて用いることにより、コンディショニング性能においても、乾燥後のべたつきや残留感が抑制されつつ、しっとり感とさらさら感とが両立する性質が得られる。
本発明における毛髪化粧料は、成分(A)〜(C)および水以外の成分を含んでもよい。以下、その他の成分の具体例を示す。
(成分(D))
成分(D)は、ポリジメチルシロキサンである。ポリジメチルシロキサンの具体例として、一般式(III)で表されるものが挙げられる。
3(CH32SiO−[(CH32SiO]a−Si(CH323 (III)
(上記一般式(III)中、R3はメチル基またはヒドロキシル基を示し、aは10〜20000の数を示す。)
上記一般式(III)においてR3がメチル基である場合は、aは500〜10000、特に1000〜5000が好ましい。
成分(D)として各種のポリジメチルシロキサンが使用できるが、市販品としては、DOW CORNING TORAY BY11−026、BY11−039、BY22−060(東レ・ダウコーニング社製)、KF−9008、KF−9013(信越化学工業社製)等が挙げられる。
具体的には、以下の一般式(IV)で示されるものである。
(CH33SiO−[(CH32SiO]b−Si(CH33 (IV)
(上記一般式(IV)中、bは100〜20000の数を示す。)
成分(D)は、液状油(たとえば、低重合ポリジメチルシロキサンオイル、環状シリコーン等の液状シリコーンオイル、またはイソパラフィン等の液状炭化水素油)に溶解もしくは分散したものを使用することができる。
成分(D)の含有量は、毛髪の滑りを向上させる観点から、本発明の毛髪化粧料中、たとえば0.01〜10質量%とすることができる。中でも、良好なコンディショニング効果、安定性等の向上の点から、0.05〜8質量%とすることが好ましく、0.1〜6質量%とすることがさらに好ましい。なかでも、0.2〜4質量%とすることがより一層好ましい。
成分(A)と成分(D)との質量割合(A)/(D)は、滑らかさの付与とべたつきの抑制のバランスの観点から、たとえば0.1〜20とし、0.5〜10とすることが好ましく、1〜4とすることがさらに好ましい。
成分(D)を成分(A)〜(C)とともに用いることにより、毛髪化粧料の安定性をさらに向上させることができる。
(成分(E))
成分(E)は、下記一般式(II)で表される分岐脂肪酸またはその塩である。
CH3−CHR2−(CH2rCOOH (II)
(上記一般式(II)中、R2はメチル基又はエチル基を示し、rは3〜26の整数を示す。)
このような分岐脂肪酸の中でも、上記一般式(II)におけるrが14〜20(総炭素数18〜25)のものが好ましく、rが16〜20(総炭素数20〜25)のものがさらに好ましい。
成分(E)として、具体的には、18−メチルエイコサン酸、14−メチルペンタデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、15−メチルヘキサデカン酸、15−メチルヘプタデカン酸、16−メチルヘプタデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、17−メチルオクタデカン酸、17−メチルノナデカン酸が挙げられる。また、この分岐脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。
成分(E)は、たとえば、LIPIDS, vol.23, No.9, 878〜881(1988)、国際公開WO98/30532号パンフレットの記載に従い、毛髪等から分離、抽出することもできるが、特開平4−173719号公報の記載に従って合成することもできる。
抽出品としては、ラノリンからの抽出物、すなわちラノリン脂肪酸およびその塩が挙げられる。市販のラノリン脂肪酸は、イソ脂肪酸、アンテイソ脂肪酸と呼ばれるメチル分岐長鎖脂肪酸を50質量%程度含有する。具体的には、クロダシッド18−MEA(クローダジャパン社製)、スクライロ(クローダジャパン社製)、FA−NH(日本精化社製)が挙げられる。
成分(E)は、2種以上を併用してもよく、また、合成品と抽出品を組み合わせて使用してもよい。成分(E)の含有量は、毛髪の損傷を回復または抑制させる効果の観点から、本発明の毛髪化粧料中に0.01〜10質量%とすることが好ましく、0.1〜4質量%とすることがさらに好ましい。
成分(A)と成分(E)との質量割合(A)/(E)は、乾燥後のしっとり感、毛髪の損傷を回復または抑制させる効果の観点から、0.2〜20とすることが好ましく、1〜10とすることがより好ましく、2〜8とすることがさらに好ましい。
成分(E)を成分(A)〜(C)とともに用いることにより、毛髪化粧料の安定性をさらに向上させることができる。
また、本発明の毛髪化粧料には、成分(A)以外の界面活性剤を含んでいてもよい。具体的にはアニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられるが、コンディショナー、ヘアリンス、トリートメント等に用いる場合は、カチオン界面活性剤を用いることが好ましい。
さらに、本発明の毛髪化粧料は、本発明の毛髪化粧料には、毛髪に与える感触をさらに向上させるため等、目的に応じて上記成分(D)以外のシリコーン類、油剤を含有させてもよい。
また、その他の成分として、カチオン性ポリマー、多糖類、ポリペプチド等の高分子化合物;高級脂肪酸エステル類;高級脂肪酸類;グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の保湿剤;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム、ピロクトンオラミン等の抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;感触向上剤;増粘剤等の粘度調整剤;色素、染料、顔料等の着色剤;パール化剤;香料;紫外線吸収剤;可視光吸収剤;酸化防止剤;防腐剤;pH調整剤等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、乾燥後のしっとり感、さらさら感、ツヤ、まとまりを向上する観点から、毛髪に適用する際のpH、具体的には水で20質量倍に希釈した時の25℃にて測定されるpHが2〜5であることが好ましく、3〜5であることがさらに好ましい。
なお、毛髪化粧料のpH調整は、成分(B)の有機カルボン酸を用いておこなうことができる。また、他のpH調整剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニウム等の塩基などが挙げられ、これらを成分(B)とあわせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、水溶液、エタノール溶液、エマルション、サスペンション、ゲル、液晶、固形、エアゾール等の所望の形態にすることができ、たとえばヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、コンディショニングムース、ヘアムース、ヘアスプレー、リーブオントリートメント等に適用できる。特にヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等の洗い流して使用する剤形として好適である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下の実施例および比較例において、特記しない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を意味する。また、表1中の含有量は、各成分の有効成分を100%とした場合の値である。
(実施例1〜7、比較例1〜5)
表1に示す毛髪化粧料(コンディショナー)を、常法により調製し、以下の評価方法により評価した。その結果を表1にあわせて示す。なお、pHは各組成物を水で20質量倍希釈し、25℃で測定した値である。
(評価方法)
(1)試料の温度安定性
実施例および比較例で得られた各試料について、5℃、25℃および50℃の各温度で2週間保存し、保存後の試料ゲルの安定性を光学顕微鏡(ECLIPSE E800:NIKON社製)を用いて、室温、偏光条件下(直交ニコル)観察した。また、目視による外観観察も合わせて行った。評価基準は以下の通りである。
(ゲルの偏光顕微鏡観察:2週間保存後)
1:結晶の析出がみられない
2:小さな結晶の析出がわずかにみられる
3:小さな結晶の析出が多くみられる
4:大きな結晶の析出がみられる
(目視によるゲルの外観観察:2週間保存後)
1:濁りがみられない
2:わずかに濁りがみられる、粒の析出はみられない
3:顕著な濁りが見られるが、粒の析出はみられない
4:顕著な濁りがみられ、粒の析出がみられる
(感触評価)
ストレートパーマ1回、ブリーチ2回処理を施した日本人女性の毛髪をダメージ毛髪とし、それぞれ20g(長さ15〜20cm、平均直径80μm)の毛髪束を、以下の組成の標準シャンプー2gを用いて洗浄した毛髪束に、表2に示すヘアコンディショナー2gを塗布し、毛髪全体に充分に馴染ませた後、およそ30秒間約40℃の流水下で濯ぎ、ついで、タオルドライを行い、ドライヤーで充分に乾燥させた。
・標準シャンプーの処方(pH7.0)
25%ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩 62.0%
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.3%
エデト酸二ナトリウム 0.15%
安息香酸ナトリウム 0.5%
塩化ナトリウム 0.8%
75%リン酸 適量
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
毛髪の「湿潤時の手で触れた時の毛髪のリッチ感」、「乾燥後のべたつきのなさ」、「乾燥後のしっとり感」、「乾燥後のさらさら感」を評価した。評価は5人で行い、項目ごとに5人の合計値(20点満点)を求めた。
(湿潤時の手で触れた時の毛髪のリッチ感)
1:リッチ感がない
2:あまりリッチ感がない
3:ややリッチ感がある
4:リッチ感がある
(乾燥後のべたつきのなさ)
1:べたつきがある
2:ややべたつきがある
3:あまりべたつきがない
4:べたつきがない
(乾燥後のしっとり感)
1:しっとり感がない
2:あまりしっとり感がない
3:ややしっとり感がある
4:しっとり感がある
(乾燥後のさらさら感)
1:さらさら感がない
2:あまりさらさら感がない
3:ややさらさら感がある
4:さらさら感がある
Figure 2013136529
表1に示した例において、以下の成分を用いた。
*1 ポリジメチルシロキサン:東レ・ダウコーニング社製 BY11−039
*2 ラノリン脂肪酸:クローダジャパン社製 クロダシッド18−MEA

Claims (12)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C):
    (A)下記一般式(I)で表されるアミドアミン
    Figure 2013136529
    (上記一般式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基を示す。)
    (B)有機カルボン酸
    (C)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
    および水を含有し、
    前記成分(A)全体に対し、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の脂肪酸残基であるアミドアミンの割合が51〜99質量%であるとともに、
    前記成分(A)中、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の前記脂肪酸残基である前記アミドアミンと前記一般式(I)におけるR1COが炭素数22の脂肪酸残基であるアミドアミンとの質量割合[炭素数20の脂肪酸残基を有するアミドアミン]/[炭素数22の脂肪酸残基を有するアミドアミン]が100以下である、毛髪化粧料。
  2. 前記成分(A)全体に対し、前記一般式(I)中におけるR1COが炭素数22の前記脂肪酸残基である前記アミドアミンの割合が、1〜49質量%である、請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 前記成分(A)全体に対し、前記一般式(I)におけるR1COが炭素数20の前記脂肪酸残基である前記アミドアミンの割合と前記一般式(I)におけるR1COが炭素数22の前記脂肪酸残基である前記アミドアミンの割合との合計が、60質量%以上である、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  4. 前記成分(B)が、ヒドロキシカルボン酸又はジカルボン酸である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  5. 当該毛髪化粧料中の前記成分(A)の含有量が、0.1〜20質量%である、請求項1乃至4いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  6. 当該毛髪化粧料中の前記成分(B)の含有量が、0.1〜5質量%である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  7. 当該毛髪化粧料中の前記成分(C)の含有量が、0.3〜30質量%である、請求項1乃至6いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  8. 前記成分(B)に対する前記成分(A)の質量割合(A)/(B)が1〜20である、請求項1乃至7いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  9. さらに、成分(D)ポリジメチルシロキサンを含む、請求項1乃至8いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  10. 前記成分(D)に対する前記成分(A)の質量割合(A)/(D)が0.1〜20である、請求項9に記載の毛髪化粧料。
  11. さらに、成分(E)下記一般式(II)で表される分岐脂肪酸またはその塩を含む、請求項1乃至10いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
    CH3−CHR2−(CH2rCOOH (II)
    (上記一般式(II)中、R2はメチル基又はエチル基を示し、rは3〜26の整数を示す。)
  12. 前記(E)に対する前記成分(A)の質量割合(A)/(E)が0.2〜20である、請求項11に記載の毛髪化粧料。
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