JP2013134698A - タッチパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるタッチパネルを提供する。
【解決手段】 タッチパネル100は、基板102上に、X方向に延在する複数の第1検知電極103と、X方向と直交するY方向に延在する複数の第2検知電極104とをマトリクス状に配置して操作領域105を構成する。そして、基板102上の操作領域105の周辺に、X方向に延在する第1計測電極131およびY方向に延在する第2計測電極132を配設し、第1計測電極131、第2計測電極132、第1検知電極103および第2検知電極104を用いた静電容量の計測により、操作領域105内でなされたタッチ操作の位置を検出するようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、タッチパネルに関する。
携帯電話やスマートフォンやPDA(パーソナルデジタルアシスタント)等の電子機器では、画面の大型化への要求が大きく、スイッチやテンキーなどの入力装置を配置できる領域が少なくなっている。また、液晶表示パネル等の表示素子に表示された画像を参照しながら表示画像に触れ、分かりやすく情報の入力ができる入力方法の実現が求められている。
そのため、近年では、タッチパネル付きの表示装置への要求が高まっている。
タッチパネルは、上述した液晶表示パネル等の表示パネル上に配置され、操作者が指やペン等で操作面に触れたときに、そのタッチ位置を検出する入力装置の総称である。
タッチパネルは、タッチ位置検出の方式の違いに従って抵抗膜方式や静電容量方式などが知られている。
抵抗膜方式は、表面に透明な検知電極の配設された2枚の基板を、互いの検知電極が対向するように離間して配置する。そして、操作者の指やペンで一方の基板を押下することで検知電極同士を接触させ、通電させて、タッチ操作を検知する構造となっている。
静電容量方式は、人間が導体であり、タッチ操作する操作者の指がグランドとして機能することを利用する。すなわち、タッチパネルの基板上に配置されたタッチ位置検出用の検知電極に指が近づくと、指と検知電極との間に容量が形成される。静電容量方式のタッチパネルでは、検知電極を用いた静電容量の計測を行い、タッチ操作に伴う容量形成を変化として捉えることができる。そして、付設された制御回路等によってこれを検知する。このとき、容量変化を検知する方式であるため、直接に操作者の指が検知電極に触れない場合でも、指の接近を検知することができる。
図11は、従来のタッチパネルの検知電極の配置構造を模式的に説明する平面図である。
図11に示す従来のタッチパネル1000は、投影型静電容量方式と称され、透明基板1001の一方の面に、例えば、図面の左右方向であるX方向に延在する短冊状の複数の第1検知電極1002を設ける。そして、透明基板1001のもう一方の面に、または第1検知電極1002の上に絶縁膜(図示されない)を配置してその上に、X方向と垂直なY方向に延在する短冊状の複数の第2検知電極1003を設けて構成される。
このように、投影型静電容量方式の従来のタッチパネルは、基板または絶縁膜等の絶縁体を挟んで互いに交差する2種類の検知電極をマトリクス状に配置する。そして、投影型静電容量方式のタッチパネルは、マトリクス状に配置された2種類の検知電極を用いて、操作者がタッチ操作する操作領域を構成し、操作者の指等によるタッチ位置の座標の検出に用いている。
投影型静電容量方式のタッチパネルを用いたタッチ位置の検出方法には、自己容量方式と相互容量方式の2方式が知られている。そして、相互容量方式は、操作者がタッチパネルの操作領域内で同時に多点のタッチ操作を行うマルチタッチを行った場合でも、各タッチ位置の検出を正確に行うことができ、より好ましい方式とされている。
相互容量方式は、例えば、図11に示すタッチパネル1000の場合、交差する第1検知電極1002と第2検知電極1003とによって形成されるキャパシタの静電容量を計測する方式である。交差する第1検知電極1002と第2検知電極1003のうち、例えば、第1検知電極1002は、キャパシタに電荷を充放電させるために用いられる。この第1検知電極1002はドライブ電極とも称される。また、もう一方の第2検知電極1003は、キャパシタの静電容量を計測するために用いられる。この第2検知電極1003は、センス電極とも称される。
タッチパネル1000において、操作者の指等のタッチ操作により、上述したキャパシタの静電容量は変動する。図11に示すタッチパネル1000の場合、各4個のドライブ電極とセンス電極を有することになる。そして、第2検知電極(センス電極)1003により、第1検知電極1002と第2検知電極1003とが交差する16カ所の電極交差部に形成されるキャパシタの静電容量を順次計測することで、指等のタッチ位置を検出することができる。
特開2010−39537号公報
以上のようなタッチパネルにおいては、近年、高精細の画像表示が可能な表示パネルの上に配置され、入力装置として使用されることが多くなっている。したがって、操作者によるタッチ操作に対して、より高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるタッチパネルが求められている。そして、高い解像度でタッチ位置を検出することができる投影型静電容量方式の相互容量方式タッチパネルにおいても、さらなるタッチ位置検出精度の向上が求められている。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるタッチパネルを提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の態様は、基板上に、第1の方向に延在する複数の第1検知電極と、第1の方向と交差する第2の方向に延在する複数の第2検知電極とをマトリクス状に配置して操作領域を構成し、その操作領域内のタッチ操作の位置を検出するタッチパネルであって、
基板上の操作領域の周辺に、第1の方向に延在する計測電極および第2の方向に延在する計測電極のうちの少なくとも一方を配設し、
計測電極、第1検知電極および第2検知電極を用いた静電容量の計測により操作領域内のタッチ操作の位置を検出するよう構成されたことを特徴とするタッチパネルに関する。
本発明の態様において、第1検知電極と第2検知電極とが、操作領域内で絶縁体を介して重畳するよう構成されており、
第1の方向に延在する計測電極は、操作領域の周辺で第2検知電極と絶縁体を介して重畳するよう構成されたものであり、
第2の方向に延在する計測電極は、操作領域の周辺で第1検知電極と絶縁体を介して重畳するよう構成されたものであることが好ましい。
本発明の態様において、第1検知電極は、延在方向に細線部とその細線部より部分的に幅が広くなる形状の電極パッド部とが交互に並ぶよう構成されて基板の一方の面に配置されており、
第2検知電極は、基板のその一方の面に配置されて、第1検知電極の細線部で交差するとともに、その細線部との交差部分で途切れるように構成され、その交差部分における第1検知電極の上層に絶縁体を配置し、その絶縁体の上層に第1ブリッジ電極を配置してその交差部分で途切れた部分同士を接続するようにされており、
第1の方向に延在する計測電極は、基板のその一方の面に配置されたものであり、
第2の方向に延在する計測電極は、基板のその一方の面に配置されて、第1検知電極とその第1検知電極の細線部で交差するとともに、その細線部との交差部分で途切れるように構成され、その交差部分における第1検知電極の上層に絶縁体を配置し、その絶縁体の上層に第2ブリッジ電極を配置してその交差部分で途切れた部分同士を接続するようにされたものであることが好ましい。
本発明の態様において、第1の方向に延在する計測電極を有し、
第2検知電極は、その計測電極と交差するとともに、その計測電極との交差部分で途切れるように構成され、その交差部分におけるその計測電極の上層に絶縁体を配置し、その絶縁体の上層に第1ブリッジ電極を配置してその交差部分で途切れた部分同士を接続するように構成されることが好ましい。
本発明の態様において、第1検知電極と第2検知電極とがそれぞれ、基板の一方の面に配置され、操作領域内で絶縁体を介して重畳するよう構成されており、
第1の方向に延在する計測電極は、基板のその一方の面で、第2検知電極の端部と離間するように配置され、
第2の方向に延在する計測電極は、基板のその一方の面で、第1検知電極の端部と離間するように配置されることが好ましい。
本発明の態様によれば、高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるタッチパネルを提供することができる。
静電容量方式のタッチパネルを用いたタッチ操作の検出を説明する図である。 タッチパネルの第1検知電極の構造を示す平面図である。 タッチパネルにおけるタッチ位置の検出について説明するグラフである。 本発明の実施形態のタッチパネルの構造を模式的に示す平面図である。 本実施形態のタッチパネルの第1検知電極の構造を模式的に示す平面図である。 本実施形態のタッチパネルの第1検知電極と第2検知電極との交差部の構造を模式的に示す平面図である。 本実施形態のタッチパネルの第1計測電極の構造を模式的に示す平面図である。 本実施形態のタッチパネルにおけるタッチ位置の検出を模式的に説明する図である。 本実施形態のタッチパネルにおけるタッチ位置の検出について説明するグラフである。 本実施形態のタッチパネルの別の例の構造を示す平面図である。 従来のタッチパネルの検知電極の配置構造を模式的に説明する平面図である。
本発明は、液晶表示パネル等の表示パネル上に配置され、操作者が指等によって操作領域内にタッチ操作したときに、そのタッチ位置を検出するタッチパネルに関する。本発明のタッチパネルは、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルとすることができる。
本発明のタッチパネルは、高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるように構成されている。
すなわち、本発明のタッチパネルは、操作者のタッチ操作の検知および位置の検出に際し、タッチ位置に最も近い検知電極での静電容量の計測結果を用いる。併せて、タッチ位置の近傍の検知電極での静電容量の計測結果も用いるようにして、タッチ位置検出の解像度を向上させるように構成される。以下では、先ず、静電容量方式のタッチパネルを用いて実現されるタッチ操作の検知および高解像度のタッチ位置の検出について説明する。
図1は、静電容量方式のタッチパネルを用いたタッチ操作の検出を説明する図である。
図1に示すタッチパネル1は、投影型静電容量方式のタッチパネルである。タッチパネル1は、透光性の基板2上に、第1の方向である図1に示すX方向に延在し、所定の間隔で配列された複数の第1検知電極3を有する。そして、第1の方向であるX方向と交差する第2の方向として、図1に示すY方向に延在し、所定の間隔で配列された複数の第2検知電極4を有する。
図1に示すタッチパネル1では、第1検知電極3として3本の第1検知電極3−1、3−2、3−3を有し、第2検知電極4として3本の第2検知電極4−1、4−2、4−3を有する。そして、第1検知電極3−1、3−2、3−3と第2検知電極4−1、4−2、4−3とをマトリクス状に配置して、タッチパネル1の操作領域5を構成している。尚、ここで言うタッチパネルの操作領域とは、操作者が指等によってタッチパネルに対してタッチ操作を行うための領域である。そして、タッチパネル1は、操作領域5でなされたタッチ操作について、そのタッチ位置の検出が行えるように構成される。
図1のタッチパネル1は、3本の第1検知電極3と3本の第2検知電極4とが操作領域5内で交差するよう配置されている。このとき、互いに交差する第1検知電極3と第2検知電極4との絶縁性が確保されるように、それらの交差部分である交差部6において、絶縁膜7を介して、第1検知電極3と第2検知電極4とが部分的に重畳するように構成されている。
図2は、タッチパネルの第1検知電極の構造を示す平面図である。
図1および図2に示すように、タッチパネル1の第1検知電極3は、延在するX方向に電極パッド部10と細線部9とが交互に並ぶように構成され、基板2の一方の表面に配置される。一方、第2検知電極4も基板2の一方の表面に設けられ、第1検知電極3とその細線部9で交差するように配置される。このとき、第2検知電極4は、第1検知電極3の細線部9との交差部6で上下(延在方向)に途切れる構成となっている。すなわち、第2検知電極4は、延在するY方向に、第1検知電極3と同様の形状の電極パッド部12が間隔を空けて並ぶ構造を有している。そして、交差部6における第1検知電極3の細線部9の上層に、絶縁体である絶縁膜7を配置する。さらに、絶縁膜7の上層にブリッジ電極11を配置して、交差部6で途切れた第2検知電極4の部分同士、すなわち、電極パッド部12同士の電気的な接続を確保するように構成される。
タッチパネル1においては、第1検知電極3と第2検知電極4の端部に、それぞれ引き回し配線が設けられており、その引き回し配線のもう一方の端部に端子17が設けられている。
図1に示すように、3本の第1検知電極3と3本の第2検知電極4とを有するタッチパネル1は、操作領域5に9カ所の交差部6を有する。そして、タッチパネル1は、マトリクス状に配置された第1検知電極3−1〜3−3および第2検知電極4−1〜4−3を用いた静電容量の計測により、操作領域5において、操作者の指等のタッチ位置の座標の検出を行う。
上記構造のタッチパネル1は、相互容量方式に従うタッチ操作位置の検出を行うことが可能である。すなわち、タッチパネル1は、マトリクス状に配置された第1検知電極3−1〜3−3と第2検知電極4−1〜4−3のうち、第1検知電極3−1〜3−3を、第1検知電極3−1〜3−3と第2検知電極4−1〜4−3との間の相互キャパシタに電荷を充放電させるためのドライブ電極として用いることができる。そして、もう一方の第2検知電極4−1〜4−3を、その相互キャパシタの静電容量を計測するためのセンス電極として用いることができる。
タッチパネル1では、操作領域5内での操作者の指等のタッチ操作により、タッチ位置近傍にある第1検知電極3と第2検知電極4との間の相互キャパシタの静電容量は変動する。このとき、第2検知電極4−1〜4−3により、第1検知電極3と第2検知電極4との間の相互キャパシタの静電容量を順次計測する。そして、タッチしていない場合に対して、タッチ操作された場合に生じる静電容量の変化を電位変化として読み取り、その電位変化の大きさからタッチ操作の有無を検出し、タッチ操作された位置を検出することができる。
このとき、タッチパネル1は、より高い解像度で、操作領域5内のタッチ操作された位置が検出できるように以下の方法に従うことができる。すなわち、タッチパネル1は、第1検知電極3および第2検知電極4の数と配置に制限されること無く、より高い精度で、タッチ位置の検出ができる。
タッチパネル1は、上述したように、ドライブ電極である第1検知電極3−1〜3−3をそれぞれ用いて相互キャパシタに電荷を充放電させ、センス電極である第2検知電極4−1〜4−3を用いた順次の静電容量の計測によって、タッチパネル1の操作領域5の9個の交差部6での感度をそれぞれ取得することができる。ここで、感度とは、タッチ操作された部分に生じる静電容量の変化として読み取られた電位変化に従い定義されるパラメータである。操作領域5でのタッチ操作に対し、そのタッチ位置に最も近い交差部6で、他の交差部6に比べた電位変化が大きくなり、全交差部6の中で最も大きな「感度」値を示すことになる。例えば、図1に示すように、Aポイント14に対してタッチ操作が行われた場合、第1検知電極3−2と第2検知電極4−2との交差部6で感度が最も高い値となる。
タッチパネル1は、操作領域5の9個の交差部6での感度を取得し、比較を行い、その9個の感度から最も大きな値の感度を示した交差部6を検出する。タッチパネル1は、最大感度を示した交差部6の位置を、タッチ操作のなされた位置として検出することができる。しかし、そのままでは、タッチ位置の検出が、第1検知電極3および第2検知電極4の検知電極の配置構造に制限されることになる。そこで、タッチパネル1では、以下のように、座標演算を行い、より高い解像度でのタッチ位置の検出を可能とする。
タッチパネル1は、上述の最も大きな値の感度を示した交差部6に対して、図1におけるX方向の左右に隣接する2つの交差部6の感度を取得する。すなわち、図1に示すAポイント14に対してタッチ操作が行われた場合、第1検知電極3−2と第2検知電極4−2との交差部6の感度とともに、第1検知電極3−2と第2検知電極4−1との交差部6の感度および第1検知電極3−2と第2検知電極4−3との交差部6でも感度を取得する。
図3は、タッチパネルにおけるタッチ位置の検出について説明するグラフである。
図3は、X軸において、感度の取得された交差部6の操作領域5におけるX方向の配置位置をとり、Y軸において、その交差部6で取得された感度の値をとるようにし、構成された棒グラフである。そして、図3では、第1検知電極3−2と第2検知電極4−1との交差部6については、便宜上「電極4−1」として示し、第1検知電極3−2と第2検知電極4−2との交差部6については、「電極4−2」として示し、第1検知電極3−2と第2検知電極4−3との交差部6については、便宜上「電極4−3」として示している。
タッチパネル1では、高解像度でのタッチ位置検出を可能とするため、図3に示されるように、上記3個の交差部6での感度の大きさを示す3本の棒グラフから、それらの重心の位置を求める。そして、図3に示す重心座標(○印)として、実際にタッチ操作がなされたX方向の位置を求めるようにしている。同様に、Y方向についても、最も大きな値の感度を示した交差部6に対して、Y方向に隣接する2つの交差部6の感度を取得し、その値を考慮して、タッチ位置のより正確なY方向の位置を求めることができる。その結果、図3に示すように、最も高い感度を示した交差部6の位置をタッチ位置とする方法に比べ、その周囲の静電容量計測の結果を考慮することができ、より正確なタッチ位置の検出を行うことができる。
しかしながら、タッチパネル1を用いた場合、以上のように高い解像度でタッチ位置の検出を行うことができるが、その場合でも次のような問題が生じることがある。
それは、図1に示すBポイント15のように、操作領域5の端部に対してタッチ操作がなされた場合である。すなわち、操作領域5のBポイント15にタッチ操作がなされた場合、最も高い感度を示すのは、第1検知電極3−1と第2検知電極4−1との交差部6であると解される。そのとき、Bポイント15が操作領域5の端部にあることから、上述のように、X方向の左右に隣接する2つの交差部6の感度を取得することはできない。同様に、Y方向の上下に隣接する2つの交差部6の感度を取得することもできない。したがって、Aポイント14の位置検出において行われたのと同様に3個の交差部6の感度からその重心を求める方法をそのまま適用することができないことになる。その結果、Bポイント15においてなされたタッチ位置の正確な検出はできない。ひいては、タッチパネル1では、操作領域5の端部のタッチ位置検出の精度が、内部側に比べて低下することになる。
そこで本発明では、上述した、例えば、3個の交差部の静電容量計測の結果を用いる位置検出の方法に好適なタッチパネルを提供し、操作領域の端部を含むタッチパネルの操作領域の全域で、高解像度のタッチ位置の検出を実現できるように改善する。そして、高い解像度で正確なタッチ位置の検出ができるタッチパネルを提供する。
図4は、本発明の実施形態のタッチパネルの構造を模式的に示す平面図である。
図4に示す本発明の実施形態のタッチパネル100は、投影型静電容量方式のタッチパネルである。タッチパネル100は、透光性の基板102上に、第1の方向である図1に示すX方向に延在し、所定の間隔で配列された複数の第1検知電極103を有する。そして、第1の方向であるX方向と交差する第2の方向として、図1に示すY方向に延在し、所定の間隔で配列された複数の第2検知電極104を有する。
基板102は、電気絶縁性の基板であって、例えば、ガラス基板や、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PC(ポリカードネート)フィルムなどの使用が可能である。ガラス基板の場合、厚さを0.3mm〜3.0mmとすることが可能である。
第1検知電極103および第2検知電極104は、タッチパネルの光透過率を向上させ、その下層に配置される表示パネルの視認性を向上させるように、いずれも透光性の電極(以下、透明電極とも言う。)とすることが好ましい。そして、第1検知電極103および第2検知電極104は、可視光に対する高い透過率と導電性を有するように、例えば、ITO(酸化インジウム錫、Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(酸化亜鉛)等の透明導電材料を用いて構成することができる。
図4に示すタッチパネル100では、第1検知電極103として3本の第1検知電極103−1、103−2、103−3を有し、第2検知電極104として3本の第2検知電極104−1、104−2、104−3を有する。そして、第1検知電極103−1、103−2、103−3と第2検知電極104−1、104−2、104−3とをマトリクス状に配置して、タッチパネル100の操作領域105を構成している。尚、タッチパネルの操作領域105は、上述したのと同様に、操作者が指等によってタッチパネル100に対してタッチ操作を行うための領域である。そして、タッチパネル100は、操作領域105でなされたタッチ操作に対し、タッチ位置の検出を行うように構成される。尚、操作領域105は、図4において破線で示す領域内である。
図4のタッチパネル100は、3本の第1検知電極103と3本の第2検知電極104とが操作領域105内で交差するよう配置されている。このとき、互いに交差する第1検知電極103と第2検知電極104との絶縁性が確保されるように、それらの交差部分である交差部106において、絶縁体である絶縁膜107を介して、第1検知電極103と第2検知電極104とが部分的に重畳するように構成されている。
尚、本実施形態のタッチパネルにおいて、第1検知電極103の数は3本に限られるわけではない。第2検知電極104の数についても、同様に、3本に限られるわけではない。それぞれ、より多い数とすることができ、また、少ない数とすることも可能である。タッチパネルに求められる位置検出の解像度に従い、適宜選択することができる。
図5は、本実施形態のタッチパネルの第1検知電極の構造を模式的に示す平面図である。
タッチパネル100の第1検知電極103は、図2の第1検知電極3と同様に、延在するX方向に電極パッド部110と細線部109とが交互に並ぶように構成され、図4に示すように、基板102の一方の表面に配置される。電極パッド部110は、細線部109に比べ延在方向と直交する方向(Y方向)の幅が、部分的に細線部109の幅より大きくなる形状を有する。図4のタッチパネル100の第1検知電極103は、短冊状の細線部109と菱形形状の電極パッド部110を備える。
尚、電極パッド部110の形状は菱形形状に限られることはなく、六角形や八角形など多様な形状を選ぶことができる。
一方、図4に示すように、第2検知電極104も基板102の一方の表面に設けられ、第1検知電極103とその細線部109で交差するように配置される。このとき、第2検知電極104は、第1検知電極103の細線部109との交差部106で上下(延在方向)に途切れる構成となっている。
図6は、本実施形態のタッチパネルの第1検知電極と第2検知電極との交差部の構造を模式的に示す平面図である。
図6に示すように、第2検知電極104は、延在するY方向に、第1検知電極103の電極パッド部110と同様の菱形形状の電極パッド部112が間隔を空けて並ぶ構造を有している。そして、交差部106における第1検知電極103の細線部109の上層に、絶縁体である絶縁膜107を配置する。さらに、絶縁膜107の上層にブリッジ電極111を配置して、交差部106で途切れた第2検知電極104の部分同士、すなわち、電極パッド部112同士の電気的な接続を確保するように構成される。
ブリッジ電極111は、例えば、ITOから構成することが可能である。また、金属製の金属電極とすることも可能である。低抵抗であって、高信頼性を有することから、ブリッジ電極111には、金属電極を用いることがより好ましい。具体的には、Mo、Mo合金、Al、Al合金、Au、Au合金などの金属材料を用いることができる。より耐食性を高めた合金としては、例えば、Mo−Nb系合金、Al−Nd系合金などが好ましい。金属電極を用いる場合、視認性の観点から、ブリッジ電極111は第1検知電極103の細線部109よりも細いほうが好ましい。
絶縁膜107は光透過性の絶縁性材料から構成され、透光性を有することが好ましい。例えば、SiOなどの無機材料や、感光性のアクリル樹脂などの有機材料を用いることができる。SiOを用いる場合、スパッタリング法によりマスクを利用してパターニングされた絶縁層を容易に得ることができる。感光性のアクリル樹脂などを使用して絶縁膜107を形成する場合、フォトリソグラフィー技術の利用によってパターニングされた樹脂製とすることができる。
タッチパネル100は、以上の形状の第1検知電極103と第2検知電極104を有することにより、例えば、図11に示すタッチパネル1000に比べ、より高い精度で、タッチ位置の検出を行うことができる。
図4に示すように、3本の第1検知電極103と3本の第2検知電極104とを有するタッチパネル100は、操作領域105内に9カ所の交差部106を有する。
図4に示す本実施形態のタッチパネル100は、操作領域105の周辺に第1計測電極131および第2計測電極132を配置して有する。
第1計測電極131は、第1検知電極103と同様、基板102上、X方向に延在するように配置される。第1計測電極131としては、操作領域105の上部側の周辺に配置された第1計測電極131−1と下部側の周辺に配置された第1計測電極131−2の2本が設けられている。
図7は、本実施形態のタッチパネルの第1計測電極の構造を模式的に示す平面図である。
図7に示す第1計測電極131は、図5に示した第1検知電極103と同様の構造を有し、延在するX方向に電極パッド部134と細線部133とが交互に並ぶように構成される。そして、その細線部133で第2検知電極104と交差する。電極パッド部134は、細線部133に比べ延在方向と直交する方向(Y方向)の幅が、部分的に細線部133の幅より大きくなる形状を有する。図4のタッチパネル100の第1計測電極131は、短冊状の細線部133と菱形形状の電極パッド部134を備える。
ここで、タッチパネル100の第2検知電極104は、上述したように、延在するY方向に、電極パッド部112が間隔を空けて並ぶ構造を有している。そして、図4に示すように、第2検知電極104は、操作領域105の周辺で、第1計測電極131との間で交差して交差部138を有する。交差部138においては、図6に示す第1検知電極103と第2検知電極104との交差部106と同様に、第1計測電極131の細線部133の上層に、絶縁体である絶縁膜107が配置される。さらに、絶縁膜107の上層にブリッジ電極111が配置され、交差部138で途切れた第2検知電極104の部分同士、すなわち、電極パッド部112同士の電気的な接続を確保するように構成される。
一方、図4に示すように、第2計測電極132も基板102の一方の表面に設けられる。第2計測電極132は、第2検知電極104と同様、基板102上、Y方向に延在するように配置される。第2計測電極132としては、操作領域105の正面から見て左側の周辺に配置された第2計測電極132−1と、右側の周辺に配置された第2計測電極132−2の2本が設けられている。
第2計測電極132は、操作領域105の周辺で、第1検知電極103と交差して交差部136を形成するように配置される。第2計測電極132は、交差部136で第1検知電極103の細線部109と交差する。また、第2計測電極132は、操作領域105の周辺で、第1計測電極131と交差して交差部137を形成するように配置される。第2計測電極132は、図7に示した第1計測電極131の細線部133と交差する。
第2計測電極132は、第2検知電極104と同様の構造を有している。そして、図6の第2検知電極104と同様に、第1検知電極103の細線部109との交差部136および第1計測電極131との交差部137で上下(延在方向)に途切れる構成となっている。すなわち、第2計測電極132は、延在するY方向に、第1検知電極103の電極パッド部110と同様の形状の電極パッド部142が間隔を空けて並ぶ構造を有している。
そして、第2計測電極132は、第1検知電極103との交差部136において、図6に示す第1検知電極103と第2検知電極104との交差部106と同様に、第1検知電極103の細線部109の上層に、絶縁体である絶縁膜107を配置する。さらに、絶縁膜107の上層にブリッジ電極111を配置して、交差部136で途切れた第2計測電極132の部分同士、すなわち、電極パッド部142同士の電気的な接続を確保するように構成される。
また、第2計測電極132は、第1計測電極131との交差部137において、図6に示す第1検知電極103と第2検知電極104との交差部106と同様に、第1計測電極131の細線部133の上層に、絶縁体である絶縁膜107を配置する。さらに、絶縁膜107の上層にブリッジ電極111を配置して、交差部137で途切れた第2計測電極132の部分同士、すなわち、電極パッド部142同士の電気的な接続を確保するように構成される。
尚、第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極131および第2計測電極132は、それぞれ、図4に示すように、両方の端部に位置する電極パッド部110、112、134、142の形状を、他の部分と同様としないようにすることも可能である。例えば、菱形形状を有する他の部分の電極パッド部110、112、134、142に対し、それらを2分の1にした三角形状とすることが可能である。それらの両端の電極パッド部110、112、134、142が配置された基板102上の領域は、操作領域105の外部であって、タッチ操作のなされない領域である。したがって、他の部分の電極パッド部に比べて小さい面積として、位置検出精度を低下させること無く、基板102上に配置されてマトリクス状をなす第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極131および第2計測電極132の面積を小さくすることができる。
以上の構成を有するタッチパネル100では、第1検知電極103−1〜103−3と第2検知電極104−1〜104−3とがマトリクス状に配置され、操作領域105を構成している。そして、操作領域105の上下および左右に、操作領域105を取り囲むようにして配置された第1計測電極131−1、131−2と第2計測電極132−1、132−2とを有する。第1計測電極131は、第1検知電極103と同様、X方向に延在する。第2計測電極132は、第2検知電極104と同様、Y方向に延在する。したがって、タッチパネル100においては、X方向に延在する第1検知電極103および第1計測電極131と、Y方向に延在する第2検知電極104および第2計測電極132とが、マトリクス状に配置されていることになる。
そして、上述したように、第1検知電極103と第2検知電極104とは、ブリッジ電極111を用い、操作領域105内で絶縁体である絶縁膜107を介して重畳するよう構成されている。第1計測電極131は、ブリッジ電極111を用い、操作領域105の周辺で第2検知電極104と絶縁膜107を介して重畳するよう構成されている。第2計測電極132は、ブリッジ電極111を用い、操作領域105の周辺で、第1検知電極103と絶縁膜107を介して重畳するとともに、第1計測電極131とも絶縁膜107を介して重畳するよう構成されている。
すなわち、タッチパネル100は、上述した図1のタッチパネル1において、第1検知電極3と同様の構造の電極を同様の配置間隔で、操作領域5の左右に1本ずつ、合計2本が増設された構造に対応する。さらに、タッチパネル100は、タッチパネル1において、第2検知電極4と同様の電極を同様の配置間隔で、操作領域5の上下に1本ずつ、合計2本が増設された構造に対応する。
タッチパネル100においては、第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極131および第2計測電極132の端部に、それぞれ引き回し配線が設けられており、その引き回し配線の他方の端部に端子117が接続される。また、引き回し配線および端子117は金属配線とすることができる。尚、引き回し配線および端子117を構成する金属材料は、ブリッジ電極111を構成可能な材料として挙げた材料を用いることができる。
そして、タッチパネル100は、第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極131および第2計測電極132を用いた静電容量の計測を制御し、タッチ位置の検出を制御する制御装置(図示しない)と端子117を介して接続されている。この制御装置との接続は、例えば、端子117を介して、フレキシブルフィルム等で行うことができる。
したがって、タッチパネル100は、タッチパネル1において、第1検知電極3−1〜3−3と第2検知電極4−1〜4−3を用いて静電容量の計測を行うのと同様に、マトリクス状に配置された第1検知電極103−1〜103−3、第2検知電極104−1〜104−3、第1計測電極131−1、131−2および第2計測電極132−1、132−2を用いて静電容量の計測を行うことが可能である。
そして、タッチパネル100は、操作領域105内でなされたタッチ操作に対し、マトリクス状に配置された第1検知電極103−1〜103−3、第2検知電極104−1〜104−3、第1計測電極131−1、131−2および第2計測電極132−1、132−2を用いた静電容量の計測により、操作領域105においてなされた操作者の指等のタッチ操作に対し、そのタッチ位置の座標の検出を行うことができる。
図8は、本実施形態のタッチパネルにおけるタッチ位置の検出を模式的に説明する図である。
タッチパネル100は、上述したように制御部に接続され、相互容量方式に従うタッチ操作位置の検出を行うことが可能である。すなわち、タッチパネル100は、マトリクス状に配置された第1検知電極103−1〜103−3、第2検知電極104−1〜104−3、第1計測電極131−1、131−2および第2計測電極132−1、132−2のうち、第1検知電極103−1〜103−3および第1計測電極131−1、131−2をドライブ電極として用いることができる。そして、第1検知電極103−1〜103−3と第2検知電極104−1〜104−3との間、および、第1検知電極103−1〜103−3と第2計測電極132−1,132−2との間の相互キャパシタに電荷を充放電させることができる。同様に、第1計測電極131−1、131−2と第2検知電極104−1〜104−3との間、および第1計測電極131−1、131−2と第2計測電極132−1、132−2との間の相互キャパシタに電荷を充放電させることができる。一方、第2検知電極104−1〜104−3、および第2計測電極132−1、132−2を、それら相互キャパシタの静電容量を計測するためのセンス電極として用いることができる。
図4に示すように、3本の第1検知電極103と3本の第2検知電極104とを有するタッチパネル100は、操作領域105内に9カ所の第1検知電極103と第2検知電極104との交差部106を有する。
タッチパネル100では、操作領域105内での操作者の指等のタッチ操作により、タッチ位置近傍にある第1検知電極103と第2検知電極104との間等の相互キャパシタの静電容量は変動する。このとき、第2検知電極104−1〜104−3および第2計測電極132−1、132−2により、第1検知電極103と第2検知電極104との間等の相互キャパシタの静電容量を順次計測する。そして、タッチしていない場合に対して、タッチ操作された場合に生じる静電容量の変化を電位変化として読み取り、その電位変化の大きさからタッチ操作の有無を検出し、タッチ操作された位置を検出することができる。
その場合、タッチパネル100は、より高い解像度で、操作領域105内のタッチ操作された位置が検出できるように、上述したタッチパネル1と同様の方法に従うことができる。すなわち、タッチパネル100は、第1検知電極103および第2検知電極104の数と配置に制限されること無く、より高い精度で、タッチ位置の検出ができる。
タッチパネル100は、ドライブ電極である第1検知電極103−1〜103−3および第1計測電極131−1、131−2をそれぞれ用いて相互キャパシタに電荷を充放電させる。そして、センス電極である第2検知電極104−1〜104−3および第2計測電極132−1、132−2を用いた順次の静電容量の計測によって、タッチパネル100の操作領域105内の9個の交差部106での感度をそれぞれ取得することができる。同時に、操作領域105の周囲の交差部136、137、138における感度もそれぞれ取得することができる。その結果、25個の交差部106、136、137、138における感度を取得することができる。
このとき、操作者のタッチ操作は操作領域105内で行われるため、操作領域105内の9個の交差部106のいずれかで感度が最も高くなる。そして、操作領域105でのタッチ操作に対し、そのタッチ位置に最も近い交差部106で、他の交差部106に比べた電位変化が大きくなり、9個の交差部106の中で最も大きな「感度」値を示すことになる。例えば、図8に示すように、Cポイント114に対してタッチ操作が行われた場合、第1検知電極103−2と第2検知電極104−2との交差部106で感度が最も高い値となる。
タッチパネル100は、最大感度を示した、Cポイント114に近い交差部106の位置を、タッチ操作のなされた位置として検出することができる。そして、タッチ位置の検出が、第1検知電極103および第2検知電極104の検知電極の配置構造に制限されることがないように、上記タッチパネル1について図3により説明したのと同様に、座標演算を行い、より高い解像度でのタッチ位置の検出を可能とする。
すなわち、タッチパネル100は、上述の最も大きな値の感度を示した交差部106に対して、図8におけるX方向の左右に隣接する2つの交差部106の感度を取得する。すなわち、図8に示すCポイント114に対してタッチ操作が行われた場合、第1検知電極103−2と第2検知電極104−2との交差部106の感度とともに、第1検知電極103−2と第2検知電極104−1との交差部106の感度および第1検知電極103−2と第2検知電極104−3との交差部106でも感度を取得する。そして、それら3つの交差部106の感度データから、それらの重心の位置を求め、タッチ位置の、より正確なX方向の位置を求めることができる。
Y方向のタッチ位置の検出についても同様であり、最も大きな値の感度を示した交差部106に対して、Y方向に隣接する2つの交差部106の感度を取得し、その値を考慮して、タッチ位置のより正確なY方向の位置を求めるこができる。その結果、最も高い感度を示した交差部106の位置をタッチ位置とする方法に比べ、その周囲の静電容量計測の結果を考慮することができ、より正確なタッチ位置の検出を行うことができる。
このとき、図8に示すDポイント115のように、操作領域105の端部に対してタッチ操作がなされた場合、操作領域105の第1検知電極103および第2検知電極104のみを用いても、X方向の左右に隣接する2つの交差部106の感度を取得することはできない。同様に、Y方向の上下に隣接する2つの交差部106の感度を取得することもできない。したがって、Cポイント114の位置検出において行われたのと同様に、3個の交差部106の感度からその重心を求める方法をそのまま適用することができないことになる。その結果、第1検知電極103と第2検知電極104のみを用いた場合、Dポイント115においてなされたタッチ位置の正確な検出はできない。
そこで、本実施形態のタッチパネル100は、操作領域105の周辺に設けられた第1計測電極131および第2計測電極132を利用し、タッチ位置の正確な検出を可能とする。そして、タッチパネル100は、操作領域105の端部のタッチ位置検出の精度が、内部側に比べて低下することを防止する。
図9は、本実施形態のタッチパネルにおけるタッチ位置の検出について説明するグラフである。
図9は、X軸において、タッチパネル100において、感度の取得された交差部106、136、138のX方向の配置位置をとり、Y軸において、その交差部106、136、138で取得された感度の値をとるようにし、構成された棒グラフである。そして、図9では、第1検知電極103−1と第2検知電極104−1との交差部106については、便宜上「電極104−1」として示す。第1検知電極103−1と第2検知電極104−2との交差部106については、「電極104−2」として示す。そして、第1検知電極103−1と第2計測電極132−1との交差部136については、便宜上「電極132−1」として示している。
タッチパネル100では、高解像度でのタッチ位置検出を可能とするため、図9に示されるように、上記3個の交差部106、136での感度の大きさを示す3本の棒グラフから、それらの重心の位置を求める。そして、図9に示す重心座標(○印)として、実際にタッチ操作がなされたX方向の位置を求めるようにしている。同様に、Y方向についても、最も大きな値の感度を示した交差部106に対して、Y方向に隣接する2つの交差部106、138の感度を取得し、その値を考慮して、タッチ位置のより正確なY方向の位置を求めることができる。その結果、図9に示すように、最も高い感度を示した交差部106の位置をタッチ位置とする方法に比べ、その周囲の静電容量計測の結果を考慮することができ、より正確なタッチ位置の検出を行うことができる。
以上のように、本実施形態のタッチパネル100は、操作領域105の端部でタッチ操作がなされた場合も、操作領域105の周辺に設けられた第1計測電極131および第2計測電極132を利用し、タッチ位置の正確な検出を可能とする。
すなわち、操作領域105内の第1検知電極103および第2検知電極104のみを用いて、タッチ操作がなされた交差部106のX方向に隣接する2つの交差部106で感度の取得ができない場合がある。その場合でも、タッチパネル100は、第2計測電極132を用いて、交差部106のX方向に隣接する2つの交差部106、136での感度の取得を可能とする。そして、操作領域105内の第1検知電極103および第2検知電極104のみを用いて、タッチ操作がなされた交差部106のY方向に隣接する2つの交差部106で感度の取得ができない場合がある。その場合でも、タッチパネル100は、第1計測電極131を用いて、交差部106のY方向に隣接する2つの交差部106、138での感度の取得を可能とする。
その結果、タッチパネル100は、タッチ位置の正確な検出を可能とし、操作領域105の端部のタッチ位置検出の精度が、その内部側に比べて低下することを防止する。
本実施形態のタッチパネル100は、上述したように、図1のタッチパネル1において、第1検知電極3と同様の構造の電極と、第2検知電極4と同様の構造の電極とを、第1計測電極および第2計測電極として、操作領域5の上下および左右に各1本ずつ、合計4本増設した構造に対応する。
しかし、操作領域5の周辺に設ける第1計測電極および第2計測電極としては、第1検知電極3および第2検知電極4と異なる構造とすることが可能である。
図10は、本実施形態のタッチパネルの別の例の構造を示す平面図である。
図10に示す本実施形態のタッチパネルの別の例のタッチパネル200は、第1計測電極231および第2計測電極232の構造が異なる以外は、上述したタッチパネル100と同様の構造を有する。したがって、共通する構成要素については同位置の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10のタッチパネル200は、3本の第1検知電極103と3本の第2検知電極104とが操作領域105内で交差するよう配置されている。このとき、互いに交差する第1検知電極103と第2検知電極104との絶縁性が確保されるように、それらの交差部106において、絶縁体である絶縁膜107を介して、第1検知電極103と第2検知電極104とが部分的に重畳するように構成されている。絶縁膜107の上層には、ブリッジ電極111が配置され、交差部106で途切れた第2検知電極104の部分同士、すなわち第2検知電極104を構成する電極パッド部同士の電気的接続を確保するように構成される。
図10に示す本実施形態のタッチパネル200は、操作領域105の周辺に第1計測電極231および第2計測電極232を配置して有する。タッチパネル200は、第1計測電極231を、タッチパネル100の第1計測電極131と同様にして使用することができる。そして、第2計測電極232を、タッチパネル100の第2計測電極132と同様に用いることができる。
第1計測電極231は、短冊状の形状を有し、第1検知電極103と同様、基板102上、X方向に延在するように配置される。第1計測電極231としては、操作領域105の上部側の周辺に配置されたものと、下部側の周辺に配置されたものとの2本を設けることが可能である。
また、図10に示すように、タッチパネル200は、第2計測電極232を基板102の一方の表面に設けることが可能である。第2計測電極232は、短冊状の形状を有し、第2検知電極104と同様、基板102上、Y方向に延在するように配置される。第2計測電極232としては、操作領域105の正面から見て左側の周辺に配置されたものと、右側の周辺に配置されたものとの2本を設けることが可能である。
第1計測電極231は、第1検知電極103側の側辺が、各第1検知電極103の端部の電極パッド部それぞれの端辺と沿うように、各第1検知電極103の端部と離間して配置される。第2計測電極232も同様に、第2検知電極104側の側辺が、各第2検知電極104の端部の電極パッド部それぞれの端辺と沿うように、各第2検知電極104の端部と離間して配置される。
第1計測電極231と第2計測電極232は、操作領域105の周辺に配置され、それ自体の近傍でタッチ操作がなされることはない。そして、操作領域105内のタッチ操作に対し、感度を取得できれば十分となる。したがって、第1計測電極231と第2計測電極232は、第1検知電極103および第2検知電極104に比べ、面積を小さくすることが可能である。そして、短冊状の形状とすることが可能であり、第1検知電極103および第2検知電極104それぞれの端部にある電極パッド部の端辺と沿うように、それらと離間して配置することが可能となる。
タッチパネル200においては、第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極231および第2計測電極232の端部に、それぞれ引き回し配線(図示されない)が設けられており、その引き回し配線の一方の端部に端子(図示されない)が設けられている。そして、タッチパネル200は、引き回し配線を介して、第1検知電極103、第2検知電極104、第1計測電極231および第2計測電極232を用いた静電容量の計測を制御し、タッチ位置の検出を制御する制御装置(図示しない)に接続している。
こうした構造とすることにより、タッチパネル200は、操作領域105の端部でタッチ操作がなされた場合も、操作領域105の周辺に設けられた第1計測電極231および第2計測電極232を利用し、タッチ位置の正確な検出を可能とする。さらに、第1計測電極231および第2計測電極232の配置領域の面積を小さくすることができる。その結果、タッチパネル200は、タッチ操作に使用されない領域を狭くすることができ、狭額縁化が可能となる。
尚、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、本発明のタッチパネルでは、第1検知電極および第2検知電極の構造を、図4、図5等に示した電極パッド部が延在方向に配列する構造とすることができるが、他の形状を選択することも可能である。
具体的には、図11に示したような、短冊状の形状を選択することが可能である。そして、それぞれ短冊状の形状を有する第1検知電極および第2検知電極により操作領域を構成することが可能である。そして、第1計測電極および第2計測電極をその操作領域の周辺に配置することが可能である。その場合、第1計測電極および第2計測電極の形状は、第1検知電極および第2検知電極と同様の短冊状とすることが可能である。また、第1検知電極を基板の一方の面に配置し、第2検知電極を基板の他方の面に配置してもよい。この場合、第1検知電極と第2検知電極とは絶縁性の基板を介して重畳される構成であると言える。
1、100、200、1000 タッチパネル
2、102 基板
3、3−1、3−2、3−3、103、103−1、103−2、103−3、1002 第1検知電極
4、4−1、4−2、4−3、104、104−1、104−2、104−3、1003 第2検知電極
5、105 操作領域
6、106、136、137、138 交差部
7、107 絶縁膜
9、109、122、133 細線部
10、12、110、112、134,142 電極パッド部
11、111 ブリッジ電極
14 Aポイント
15 Bポイント
17、117 端子
114 Cポイント
115 Dポイント
131、131−1、131−2、231 第1計測電極
132、132−1、132−2、232 第2計測電極
1001 透明基板

Claims (5)

  1. 基板上に、第1の方向に延在する複数の第1検知電極と、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する複数の第2検知電極とをマトリクス状に配置して操作領域を構成し、当該操作領域内のタッチ操作の位置を検出するタッチパネルであって、
    前記基板上の前記操作領域の周辺に、前記第1の方向に延在する計測電極および前記第2の方向に延在する計測電極のうちの少なくとも一方を配設し、
    配設された計測電極、前記第1検知電極および前記第2検知電極を用いた静電容量の計測により前記操作領域内のタッチ操作の位置を検出するよう構成されたことを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記第1検知電極と前記第2検知電極とが、前記操作領域内で絶縁体を介して重畳するよう構成されており、
    前記第1の方向に延在する計測電極は、前記操作領域の周辺で前記第2検知電極と絶縁体を介して重畳するよう構成されたものであり、
    前記第2の方向に延在する計測電極は、前記操作領域の周辺で前記第1検知電極と絶縁体を介して重畳するよう構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
  3. 前記第1検知電極は、延在方向に細線部と当該細線部より部分的に幅が広くなる形状の電極パッド部とが交互に並ぶよう構成されて前記基板の一方の面に配置されており、
    前記第2検知電極は、前記基板の前記一方の面に配置されて、前記第1検知電極の細線部で交差するとともに、当該細線部との交差部分で途切れるように構成され、当該交差部分における前記第1検知電極の上層に絶縁体を配置し、当該絶縁体の上層に第1ブリッジ電極を配置して当該交差部分で途切れた部分同士を接続するようにされており、
    前記第1の方向に延在する計測電極は、前記基板の前記一方の面に配置されたものであり、
    前記第2の方向に延在する計測電極は、前記基板の前記一方の面に配置されて、前記第1検知電極と当該第1検知電極の細線部で交差するとともに、当該細線部との交差部分で途切れるように構成され、当該交差部分における前記第1検知電極の上層に絶縁体を配置し、当該絶縁体の上層に第2ブリッジ電極を配置して当該交差部分で途切れた部分同士を接続するようにされたものであることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル。
  4. 前記第1の方向に延在する計測電極を有し、
    前記第2検知電極は、当該計測電極と交差するとともに、当該計測電極との交差部分で途切れるように構成され、当該交差部分における当該計測電極の上層に絶縁体を配置し、当該絶縁体の上層に前記第1ブリッジ電極を配置して当該交差部分で途切れた部分同士を接続するように構成されたことを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル。
  5. 前記第1検知電極と前記第2検知電極とがそれぞれ、前記基板の一方の面に配置され、前記操作領域内で絶縁体を介して重畳するよう構成されており、
    前記第1の方向に延在する計測電極は、前記基板の前記一方の面で、前記第2検知電極の端部と離間するように配置され、
    前記第2の方向に延在する計測電極は、前記基板の前記一方の面で、前記第1検知電極の端部と離間するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2908229A1 (en) 2014-02-18 2015-08-19 Nidec-Read Corporation Method for detecting touched position on touch panel, method and apparatus for inspecting a touch panel
JP2016099654A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 凸版印刷株式会社 タッチセンサ用電極、タッチパネル、及び、表示装置
EP4418088A1 (en) * 2023-02-14 2024-08-21 Samsung Display Co., Ltd. Display device

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