JP2013134227A - 金属検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、比較的感度が良く、かつ、電子回路の規模が小さな金属検知装置を提供する。
【解決手段】主検知コイル11に対して、副検知コイル回路18を対向配置する。副検知コイル回路18は、副検知コイル12に共振用コンデンサC3を接続して構成されている。副検知コイル回路18は、主検知コイル11に対して電気的に絶縁されており、外部からの電力の供給は不要である。主検知コイル11のみで金属検知を行う金属検知装置10に、副検知コイル回路18を追加してもよい。
【選択図】図1
【解決手段】主検知コイル11に対して、副検知コイル回路18を対向配置する。副検知コイル回路18は、副検知コイル12に共振用コンデンサC3を接続して構成されている。副検知コイル回路18は、主検知コイル11に対して電気的に絶縁されており、外部からの電力の供給は不要である。主検知コイル11のみで金属検知を行う金属検知装置10に、副検知コイル回路18を追加してもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は共振型コイルによる金属検知装置に関する。
特許文献1には、複数のコイルを対向配置した金属検知装置が提案されている。発振コイルは、200kHz〜300kHz程度の高周波電流が供給され、磁束を発生する。複数のコイルのうち第1受信コイルは、2つのコイルを差動接続することで形成された平衡型受信コイルである。第2受信コイルは、第1受信コイルに隣接して配置された不平衡型受信コイルである。特許文献1では、高周波の交番磁界の受信レベルが低下すると、金属が通過したと判定する。また、特許文献1では、第1受信コイルおよび第2受信コイルの出力を増幅することで検知感度を高めている。
従来の金属検知装置では、特許文献1のように、送信コイルと受信コイルとを用いて受信コイルの信号を差動増幅する送受信型が主流である。しかし送受信双方に複雑な電気回路が必要になり、かつ、送受信コイルの配置が面倒なため、高コストを招きやすい。
ところで、被検体の接近によるセンサコイルのインピーダンス変化を利用して金属異物を検知する単コイル共振型の金属検知装置が知られている。単コイル共振型では、受信コイルが必要ない。また、センサコイルにブリッジ回路を組み合わせることによって検知感度を高めることができる。また、センサコイルにコンデンサを組み合わせて同調回路や共振回路を構成することによっても検知感度を高めることもできる。
しかし、単コイル共振型には、センサコイルから離れると急激に感度が低下するという性質があるため、従来構成のままでは、検知範囲が狭く、小さなステイプルやクリップを検知するために感度が不十分であった。複数の単コイル共振型の金属検知装置を対向配置することで、検知感度を補うことも考えられる。しかし、センサコイルが増えるだけでなく、共振回路や検知回路も二組が必要になり、高コストを招きやすい。
そこで、本発明は、簡単な構成で、比較的感度が良く、かつ、電子回路の規模が小さな金属検知装置を提供することを目的とする。
本発明は、たとえば、
主検知コイルと、
前記主検知コイルに対向配置した副検知コイルと、
前記主検知コイルと前記副検知コイル回路による合成インダクタンスを利用して共振する自励起式共振回路と、
を備え、
前記自励起式共振回路の共振周波数の変化により金属を検知することを特徴とする金属検知装置を提供する。
主検知コイルと、
前記主検知コイルに対向配置した副検知コイルと、
前記主検知コイルと前記副検知コイル回路による合成インダクタンスを利用して共振する自励起式共振回路と、
を備え、
前記自励起式共振回路の共振周波数の変化により金属を検知することを特徴とする金属検知装置を提供する。
本発明によれば、主検知コイルに対して、副検知コイルを対向配置するという簡単な構成を採用することで、比較的に感度のよい金属検知装置を実現できる。また、副検知コイルと、この副検知コイルに接続した共振用コンデンサとを備えた副検知コイル回路を本発明に適用することで、副検知コイルに共振用コンデンサを接続した単純な構成となり、金属検知装置の全体として、電子回路の規模を小さくできる。この副検知コイル回路は、主検知コイルに対して電気的に絶縁されており、しかも、外部からの電力の供給も不要である。よって電気配線なども削減できる。
<実施例1>
本発明の金属検知装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1において、金属検知装置10は、主検知コイル11と副検知コイル回路18とによる合成インダクタンスを利用して共振する自励起式共振回路14の共振周波数の変化により金属を検知する。
本発明の金属検知装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1において、金属検知装置10は、主検知コイル11と副検知コイル回路18とによる合成インダクタンスを利用して共振する自励起式共振回路14の共振周波数の変化により金属を検知する。
磁束線Bは、主検知コイル11と副検知コイル12との間に発生する。主検知コイル11と副検知コイル12との間に発生する磁界は交番磁界であり、共振周期によって磁界の方向が変化する。図1が示すように、副検知コイル12は、主検知コイル11に同心上に対向配置されている。副検知コイル12と主検知コイル11とは電磁界共振関係にある。つまり、副検知コイル12と主検知コイル11とは電磁界共振結合している。共振用コンデンサC3は、副検知コイル12に相互に接続したコンデンサである。共振用コンデンサC3と副検知コイル12とを接続することで副検知コイル回路18が形成されている。共振用コンデンサC3の容量成分と副検知コイル12のインダクタンス成分とは、電磁界共振条件を決定するパラメータである。また、主検知コイル11の巻数と副検知コイル12のコイル巻数は、両者に共振関係が成り立つ巻数であれば十分である。なお、金属検知範囲の観点から、主検知コイル11の巻数と副検知コイル12のコイル巻数は、基本的に同一としてよい。また、主検知コイル11と副検知コイル12のサイズ(直径)も、両者に共振関係が成り立つサイズであれば十分であるが、基本的に同サイズとしてよい。コイルの形状に関しても、円形であってもよいし矩形であってもよい。なお、コイルの形状を長方形にすることで主検知コイル11と副検知コイル12を配置しやすくなる。
自励起式共振回路14は、主検知コイル11に接続されており、主検知コイル11と副検知コイル12の合成インダクタンスを用いて自励起式で共振発振する回路である。ここでの自励起式共振回路14の周波数は主検知コイル11と副検知コイル12のパラメータを考慮して決定すればよい。検知コイルの巻数が増えると、共振周波数が低くなると同時に検知感度が上がる。しかし、検知コイルの巻数を増やせばコストアップを招いてしまう。また高周波の電磁波が外部に放射されることは望ましくない。よって、自励起式共振回路14の共振周波数は150kHz以下に調整することにする。なお、高周波の電磁波を抑制するシールドなどの対策を講じる場合は、自励起式共振回路14の共振周波数を150kHz以上としてもよい。
ここで、副検知コイル12と共振用コンデンサC3による回路は、主検知コイル11と自励起式共振回路14とを含む回路に対して電気的に接続してはない。つまり、これらは相互に絶縁されている。
周波数計測器13は、自励起式共振回路14の周波数を計測する回路である。CPU17は、周波数計測器13が出力する自励起式共振回路14の周波数の変化を監視する。CPU17は、当該周波数が所定の閾値を超えていれば金属は存在しないと判定し、当該周波数が所定の閾値以下であれば金属が存在すると判定する。
図2は、自励起式共振回路14の回路例を示した図である。この自励起式共振回路14はトランジスタQ1を用いた発振回路である。図2が示すように、主検知コイル11の一端は接地されており、他端はコンデンサC6の一端に接続されている。コンデンサC6の他端は、トランジスタQ1のベース端子と、抵抗R1の一端と、コンデンサC2の一端とに接続されている。抵抗R1の他端はトランジスタQ1のコレクタ端子と電圧源V1とに接続されている。コンデンサC2の他端はコンデンサC1の一端と、トランジスタQ1のエミッタ端子と、抵抗R2の一端と周波数計測器13の入力端子とに接続されている。コンデンサC1の他端と、抵抗R2の他端とはそれぞれ接地されている。ここではトランジスタQ1を用いた回路にて自励起式共振回路14を作成しているが、その他の回路を用いて、主検知コイル11と副検知コイル12によるインダクタンス変化を検知してもよい。
図1や図2が示すように、主検知コイル11と副検知コイル12は平行に配置されており、両コイルの中心軸が重なっている。上述したように、ここで主検知コイル11と副検知コイル12は電磁界共振関係を有している。よって、夫々の近傍の磁界が変化すると、主検知コイル11と副検知コイル12との合成インダクタンスも変化する。
図3は、自励起式共振回路14が出力する信号の波形の一例である。主検知コイル11と副検知コイル12との間に検知対象の金属が接近すると、金属に誘起される誘導電流により検知コイルの合成インダクタンスが増加する。これにより、自励起式共振回路14の出力周波数f1は、図3(A)が示すように、相対的に低くなる。一方、主検知コイル11と副検知コイル12との間に検知対象の金属が無い状態では、合成インダクタンスは小さくなる。よって、図3(B)が示すように自励起式共振回路14の出力周波数f2は相対的に高くなる。
ここで、一定のサイズの金属が存在するときの共振周波数と金属が存在しないときの共振周波数との差分(変化量)を金属検知感度と定義する。この定義にしたがえば、金属検知感度が高い場合、小さな金属であっても共振周波数が大きく変化する。一方で、金属検知感度が低い場合、大きな金属であっても共振周波数がほとんど変化しない。
これを図4で詳しく説明する。図4で縦軸は金属検知感度を表し、横軸は主検知コイル11と副検知コイル12を垂直に貫く軸線上の位置を示している。P1は、図1や図2で主検知コイル11が配置されている位置を示している。P2は、図1や図2で副検知コイル12が配置されている位置を示している。S1は、主検知コイル11を単独で使用したときの金属検知感度を表した感度曲線である。S1が示すように、主検知コイル11が配置されている位置P1において感度が最大となっている。また、P1から離れるにしたがって、急激に金属検知感度が低下するのがわかる。S2は、副検知コイル12を単独で使用した場合における金属検知感度を表した感度曲線である。副検知コイル12が配置されている位置P2で感度が最大になり、P2から離れるにしたがって急激に感度が低下する。S3は、本実施例における金属検知装置10の感度を表している。
図4が示すように、1つの検知コイルのみでは、金属検知可能領域が狭くなってしまう。それに対して、本実施例のように、主検知コイル11に対して共振用コンデンサC3を伴う副検知コイル12を配置することで、金属検知感度が向上する。S3が示すように、本実施例の金属検知感度は、主検知コイル11の検知感度と副検知コイル12の検知感度との合成感度に近似した感度となる。その結果、主検知コイル11と副検知コイル12の中間位置でも、金属検知感度が増加しているため、この中間位置に来た金属についても十分な共振周波数の変化が期待できる。つまり、中間位置を通過するようなステイプルやクリップのような微小な金属片も検知できるようになる。
ところで、金属以外の外部要因によって共振周波数が変化してしまうことがある。よって、金属以外の外部要因による共振周波数の変化量よりも少ない周波数変化量を金属検知判定閾値として設定することで本実施例では金属検知を行うものとする。
本実施例によれば、主検知コイル11に対して、副検知コイル回路18を対向配置するという簡単な構成を採用することで、比較的に感度のよい金属検知装置10を実現できる。副検知コイル回路18は、副検知コイル12に共振用コンデンサC3を接続した単純な構成であるため、金属検知装置10の全体として、電子回路の規模を小さくできる。副検知コイル回路18は、主検知コイル11に対して電気的に絶縁されており、しかも、外部からの電力の供給も不要である。よって電気配線なども削減できる。なお、構成部品数も少ないため、若干の回路定数調整を行うだけで、共振周波数を好適に設定できる利点もある。また、副検知コイル回路18に対して他の回路部分と電気回路的な接続は不要である。そのため、主検知コイル11のみで金属検知を行う金属検知装置10に、副検知コイル回路18を追加するだけで、金属検知感度を向上できる利点もある。
<実施例2>
実施例1の自励起式共振回路14では、検知コイルのインダクタンスと回路上のコンデンサがLC発振回路を構成している。また、回路上のコンデンサ以外に検知コイルとの間に意図しない浮遊容量が存在することがある。浮遊容量は、検知対象の物体や外部物体の接近により浮遊容量が変化することがある。よって、自励起式共振回路14から見た容量成分が変化し、共振周波数も変化してしまう。この浮遊容量の変化量が大きくなると、金属検知の精度が低下してしまう。
実施例1の自励起式共振回路14では、検知コイルのインダクタンスと回路上のコンデンサがLC発振回路を構成している。また、回路上のコンデンサ以外に検知コイルとの間に意図しない浮遊容量が存在することがある。浮遊容量は、検知対象の物体や外部物体の接近により浮遊容量が変化することがある。よって、自励起式共振回路14から見た容量成分が変化し、共振周波数も変化してしまう。この浮遊容量の変化量が大きくなると、金属検知の精度が低下してしまう。
そこで、本実施例では、主検知コイル11や副検知コイル回路18のうち少なくとも一方を非磁性導電部材のシールドで覆うことで、金属検知の精度を向上させることを特徴としている。
たとえば、図5に示すように、主検知コイル11に対して非磁性導電部材のシールド15を追加し、このシールド15を接地する。つまり、シールド15は、主検知コイル11をシールドする非磁性導電部材の第1シールド部に相当する。さらに、副検知コイル12に対してもシールド16を追加し、このシールド16を接地する。つまり、シールド16は、副検知コイル12をシールドする非磁性導電部材の第2シールド部に相当する。これにより、外乱要因による浮遊容量の変化に依存した共振周波数の変化幅を減少させることができるようになる。つまり、検知精度を向上させることができる。
ところで、共振周波数を高く設定すると、シールド15、16による渦電流損失が懸念されることがある。そこで、シールド15、16を形成する部材を網状にしてもよい。これにより、浮遊容量に対するシールド効果を最低限度で保持したまま、渦電流損失にも対処できるようになる。
<実施例3>
実施例3では、副検知コイル12が主検知コイル11に対して接離可能に構成され、自励起式共振周波数の変化で、接離状態を検知することを特徴としている。
実施例3では、副検知コイル12が主検知コイル11に対して接離可能に構成され、自励起式共振周波数の変化で、接離状態を検知することを特徴としている。
図6(A)に、実施例3にかかる金属検知装置10を示す。主検知部35は、その内部に主検知コイル11を配置している。主検知部35は、薄膜導電材のシールドを備え、主検知コイル11をシールドしている。副検知部36は、その内部に副検知コイル12と図示しない共振用コンデンサC3を配置している。副検知部36も、薄膜導電材のシールドを備え、副検知コイル12シールドしている。制御部34は、自励起式共振回路14、周波数計測器13およびCPU17を備えており、主検知部35に接続している。検知領域38は主検知部35と副検知部36との間に存在する。金属検知装置10は、検知領域38を通過する金属などの検知対象物体を検知する。
ここで、副検知部36は、主検知部35に対して接離可能に構成されている。副検知部36の底部には、脚部材40が設けられている。脚部材40は、金属検知装置10の本体に設けられている支持溝39に沿って移動する。これにより、主検知部35と副検知部36との間の距離が可変となっている。ここで、支持溝39や脚部材40は、副検知コイル回路を移動する移動手段として機能している。
副検知部36が主検知部35から離れている場合、自励起式共振回路14の共振周波数が大きく変化する。CPU17は、この共振周波数が一定の範囲から外れているかどうかを判定する。つまり、CPU17は、自励起式共振回路の共振周波数が所定の範囲から外れたかどうかを判定する判定手段として機能する。共振周波数が一定の範囲から外れている場合、CPU17は、主検知部35のみの単独で金属検知を実行させる。つまり、CPU17は、金属検知基準(共振周波数と比較される閾値)を単独動作用として予め設定されている第1の金属検知基準に変更する。一方、副検知部36が所定位置に配置された場合には、自励起式共振回路14の共振周波数が所定の周波数になる。CPU17は、共振周波数が一定の範囲から外れていないと判定すると、主検知部35と副検知部36との両方を用いた通常金属検知動作に移行する。CPU17は、金属検知基準を通常動作用として予め設定されている第2の金属検知基準に変更する。このように、副検知コイル12の接離で金属検知する際の閾値周波数を変更する。
なお、副検知部36の有無による共振周波数の変化は、金属の有無による変化に比して、十分に大きくなるように、回路各部のパラメータを調整することが望ましい。また副検知部36が主検知部35に対して一定の距離に配置された場合、外部操作によってCPU17の初期化を行ってもよい。CPU17は、初期化されると、自励起式共振回路14の共振周波数を周波数計測器13の出力に基づいて決定し、決定した共振周波数を元に金属検知判定基準を更新する。CPU17は、予め複数の共振周波数とそれに対応した金属検知判定基準とをテーブル化して記憶装置に保持しているものとする。
本実施例では、副検知部36を単独で移動可能とすることで、金属検知装置10において大きな設計自由度が得られるようになる。
<実施例4>
図7(A)および図7(B)に、金属検知装置10を用いたシート材給送装置の一例を示す。シート材給送装置としては、シート材給送機構を備えた複写機や複合機などであってもよいが、シート材を搬送する装置であれば、本実施例を適用できる。このシート材給送装置は、画像読取装置100である。原稿積載台101に積載してある原稿Pは、給紙口の付近に設けられている給送ローラ104によって画像読取装置100の本体内に送り出される。
図7(A)および図7(B)に、金属検知装置10を用いたシート材給送装置の一例を示す。シート材給送装置としては、シート材給送機構を備えた複写機や複合機などであってもよいが、シート材を搬送する装置であれば、本実施例を適用できる。このシート材給送装置は、画像読取装置100である。原稿積載台101に積載してある原稿Pは、給紙口の付近に設けられている給送ローラ104によって画像読取装置100の本体内に送り出される。
複数枚の原稿Pが重なって送り出されたときは、給送ローラ104と、これに圧接している分離ローラ103とによって原稿Pを1枚ずつに分離して給送する。具体的に説明すると、分離ローラ103は、原稿Pを上流側に戻すための回転力を、クラッチを介して受けている。原稿Pが1枚のとき原稿Pの給送力を受けてクラッチが解除され、分離ローラ103は給送ローラ104に追従して回転することを許容される。一方で、原稿Pが複数枚のとき、分離ローラ103は、給送方向とは逆の方向に回転して、上側の原稿Pを上流側に押し戻す。積載された複数枚の原稿Pのうち最も下に位置する原稿Pより順次給送される。原稿Pは、ローラ対105、108により搬送されながら、画像読取センサ106、107で原稿Pが読み取られる。その後、原稿Pは、排出原稿積載部109に排出する。
図7(B)が示すように、カバーユニット102は、画像読取装置100の本体に対して開閉可能に構成されている。たとえば、カバーユニット102は、回転ヒンジ113により本体に接続されている。このように、カバーユニット102は、給紙口に設けられ、シート材給送装置の本体に対して開閉する開閉部材として機能する。
ところで、原稿積載台101に、ステイプルやクリップ等によって束状に綴じられた原稿束が積載されてしまうことがある。この場合も、画像読取装置100は、この原稿束の最も下の原稿を1枚に分離して給送しようとする。その結果、給送ローラ104によって給送されると、原稿束は、綴じられた部分を中心に捲れ上がるように回転し、皺ができたり、破れたり、または、原稿束の全体が回転して歪んだ異常形状になったりすることがある。よって、ステイプルやクリップ等の金属片を金属検知装置10で検知したときは、給送ローラ104の回転を停止させることにする。
図7(A)、図7(B)および図8に示すように、原稿給送部(給紙口)付近に、ステイプルやクリップ等を検知するための金属検知装置10の主検知コイル11と副検知コイル回路18の副検知コイル12を配置する。図8が示すように、金属のステイプルによって複数の原稿Pが原稿束として綴じられている。
なお、図8に示すように、給送口付近に楕円形コイルとして主検知コイル11と副検知コイル12を配置する。つまり、金属検知装置による金属検知領域は、給送口の幅方向に亘って連続的に配置されている。このように、給送口付近に金属検知装置10を配置することで、ステイプル120を効率よく検知することができる。CPU17は、共振周波数の変化からステイプルやクリップ等の侵入を検知すると、給送ローラ104を駆動するモータを停止させる。このように、CPU17は、金属検知装置が金属を検知するとシート材の搬送を実行せず、金属検知装置が金属を検知していなければシート材の搬送を実行する給送制御手段として機能する。これにより、画像読取装置100の内部にステイプルやクリップ等が侵入することを抑制できる。また、本実施例により金属検知範囲が従来よりも拡大するため、画像読取装置100の給送口の開口サイズ程度内で、必要十分な金属検知感度を確保できる。
画像読取装置100のカバーユニット102は回転ヒンジ113によって開閉する。そのため、画像読取装置100の本体と電気的な回路接続本数を増やすことは、製造上の手間であり、コストアップの要因になる。本発明の金属検知装置10は、電気的に接続を必要としない副検知コイル回路18を開閉部可動側(カバーユニット102)に設置できる。そのため、回路接続本数を増やすことなく、製造上の負担も小さく、かつ、コストアップを小さくしつつ、ステイプルやクリップ等の微小な金属を検知可能なシート材給送装置を実現できる。
Claims (14)
- 主検知コイルと、
前記主検知コイルに対向配置した副検知コイルと、
前記主検知コイルと前記副検知コイルとによる合成インダクタンスを利用して共振する自励起式共振回路と、
を備え、
前記自励起式共振回路の共振周波数の変化により金属を検知することを特徴とする金属検知装置。 - 前記主検知コイルをシールドする非磁性導電部材の第1シールド部をさらに備え、前記第1シールド部が接地されていることを特徴とする請求項1に記載の金属検知装置。
- 前記第1シールド部を網状の部材で形成したことを特徴とする請求項2に記載の金属検知装置。
- 前記副検知コイルをシールドする非磁性導電部材の第2シールド部をさらに備え、前記第2シールド部が接地されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属検知装置。
- 前記第2シールド部を網状の部材で形成したことを特徴とする請求項4に記載の金属検知装置。
- 前記副検知コイルが前記主検知コイルに対して接離可能に構成され、自励起式共振周波数の変化で、接離状態を検知することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の金属検知装置。
- 前記副検知コイルの接離で金属検知する際の閾値周波数を変更することを特徴とする請求項6の金属検知装置。
- 前記副検知コイルに接続した共振用コンデンサを有する副検知コイル回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の金属検知装置。
- 前記副検知コイル回路を移動する移動手段をさらに備え、前記移動手段によって前記副検知コイル回路が移動することで前記主検知コイルと前記副検知コイル回路との間の距離を可変としたことを特徴とする請求項8に記載の金属検知装置。
- 前記自励起式共振回路の共振周波数が所定の範囲から外れたかどうかを判定する判定手段と、
前記自励起式共振回路の共振周波数が所定の範囲から外れたと前記判定手段が判定すると、前記主検知コイルのみで金属を検知するための第1の金属検知基準を使用し、前記自励起式共振回路の共振周波数が前記所定の範囲から外れていないと前記判定手段が判定すると、前記主検知コイルと前記副検知コイル回路とで金属を検知するための第2の金属検知基準を使用する検知手段と
を備えたことを特徴とする請求項9に記載の金属検知装置。 - シート材給送装置であって、
シート材を受け入れる給送口と、
前記給送口から装置の本体内にシート材を給送する給送手段と、
前記給送口に設けられた、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の金属検知装置とを備え、
前記金属検知装置による金属検知領域は、前記給送口の幅方向に亘って連続的に配置されることを特徴とするシート材給送装置。 - シート材給送装置であって、
シート材を受け入れる給送口と、
前記給送口から装置の本体内にシート材を給送する給送手段と、
前記給送口に設けられた、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の金属検知装置と、
前記金属検知装置が金属を検知すると前記シート材の給送を実行せず、前記金属検知装置が金属を検知していなければ前記シート材の給送を実行する給送制御手段と
を備えたことを特徴とするシート材給送装置。 - 前記給送口に設けられ、前記シート材給送装置の本体に対して開閉する開閉部材をさらに備え、
前記金属検知装置の主検知コイルは前記本体に取り付けられており、
前記金属検知装置の副検知コイル回路は前記開閉部材に取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載のシート材給送装置。 - 請求項11ないし13のいずれか1項に記載のシート材給送装置をシート材給送機構として備えたことを特徴とする画像読取装置。
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JP2011286597A JP2013134227A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 金属検知装置 |
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2011
- 2011-12-27 JP JP2011286597A patent/JP2013134227A/ja active Pending
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