JP2013133421A - 押出発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡体から発生するアウトガス量が少なく、耐熱性に優れる押出発泡体を提供する。
【解決手段】エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が860〜970kg/m3であり、メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分であり、スウェル比(SR)が1.25〜1.55であり、重量平均分子量と数平均分子量の比である分子量分布(Mw/Mn)が4.5〜13であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が40〜100kJ/molであり、NMRにより測定される長鎖分岐量が1000炭素原子数あたり0.29〜0.50個であり、下記式(I)で定義されるg*が0.76〜0.88であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体。
g*=[η]/([η]GPC×gSCB*) (I)
【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体に関するものである。
エチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体は、柔軟性、断熱性に優れるため、緩衝材や断熱材、包装材等として利用されている。例えば、シート状のものは、精密機器等の包装材に利用されている。特許文献1にはエチレン-α-オレフィン共重合体からなる押出発泡成形品が記載されている。
特開2005−255988号公報
しかしながら、従来のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体は、発泡体から発生するアウトガスが、被包装体等、発泡体と接触する物品の表面をべとつかせたり、白化させるなどして、当該物品の表面を汚染することがあった。また、押出発泡体の耐熱性についても、改良が求められている。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、発泡体から発生するアウトガス量が少なく、耐熱性に優れる押出発泡体を提供することにある。
すなわち本発明は、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が860〜970kg/m3であり、メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分であり、スウェル比(SR)が1.25〜1.55であり、重量平均分子量と数平均分子量の比である分子量分布(Mw/Mn)が4.5〜13であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が40〜100kJ/molであり、NMRにより測定される長鎖分岐量が1000炭素原子数あたり0.29〜0.50個であり、下記式(I)で定義されるg*が0.76〜0.88であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体に係るものである。
g*=[η]/([η]GPC×gSCB*) (I)
[式中、[η]は、エチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表し、下記式(I−I)によって定義される値である。[η]GPCは、下記式(I−II)によって定義される値である。gSCB*は、下記式(I−III)によって定義される値である。
[η]=23.3×log(ηrel) (I−I)
(式中、ηrelは、エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度を表す。)
[η]GPC=0.00046×Mv0.725 (I−II)
(式中、Mvは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量を表す。)
SCB*=(1−A)1.725 (I−III)
(式中、Aは、下記式(I−V)によって定義される値である。)
A=((12n+2n+1)×y)/((1000−2y−2)×14+(y+2)×15+13y) (I−V)
(式中、nは、エチレン−α−オレフィン共重合体が有するα−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐の炭素原子数を表し、yは、炭素原子数1000個あたりの短鎖分岐量を表す。)]
本発明により、発泡体から発生するアウトガス量が少なく、耐熱性に優れる押出発泡体を提供することができる。
実施例1および比較例1のエチレン−α−オレフィン共重合体の示差走査熱量測定により得られた融解曲線を示した図である。 実施例1〜2、重合例1〜4、比較例1および2のエチレン−α−オレフィン共重合体について、MFR(g/10分)の値に対し特性緩和時間τ(s−1)の値をプロットした図である。 実施例1〜2、重合例1〜4、比較例1および2のエチレン−α−オレフィン共重合体について、MFR(g/10分)の値に対しオリゴマー量ΣCn;n=12−18(ppm)の値をプロットした図である。
〔エチレン−α−オレフィン共重合体(A)〕
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有するエチレン−α−オレフィン共重合体である。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があげられ、これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。α−オレフィンとしては、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンである。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、上記のエチレンに基づく単量体単位および炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位に加え、必要に応じて、他の単量体に基づく単量体単位を有していてもよい。他の単量体としては、例えば、共役ジエン(例えばブタジエンやイソプレン)、非共役ジエン(例えば1,4−ペンタジエン)、アクリル酸、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチルやアクリル酸エチル)、メタクリル酸、メタクリル酸エステル(例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エチル)、酢酸ビニル等があげられる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常50〜99.5重量%である。またα−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常0.5〜50重量%である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体として、好ましくは、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数4〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体であり、より好ましくは、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数5〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体であり、さらに好ましくは、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数6〜8のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−1−オクテン共重合体等があげられ、好ましくはエチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−1−オクテン共重合体である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の密度(以下、「d」と記載することがある。)は、860〜970kg/mであり、得られる発泡体の機械強度のうち衝撃強度を高める観点から、好ましくは930kg/m3以下である。得られる発泡体の機械強度のうち引張強度を高める観点から、好ましくは870kg/m3以上であり、より好ましくは880kg/m3以上であり、更に好ましくは890kg/m3以上であり、特に好ましくは900kg/m3以上である。なお、該密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量により変更することができる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(以下、「MFR」と記載することがある。)は、0.01〜100g/10分である。該メルトフローレートは、成形加工性を高める観点、特に押出負荷を低減する観点から、好ましくは0.1g/10分以上である。また、得られる発泡体の機械的強度を高める観点から、好ましくは50g/10分以下であり、より好ましくは30g/10分以下、更に好ましくは20g/10分以下である。該メルトフローレートは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。なお、該メルトフローレートの測定では、通常、エチレン−α−オレフィン共重合体に予め酸化防止剤を1000ppm程度配合したものを用いる。また、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度または重合温度により変更することができ、水素濃度または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートが大きくなる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のスウェル比(以下、「SR」と記載することがある。)は、1.25〜1.55である。押出発泡体表面の平滑性を高める観点から、好ましくは1.53以下である。また、発泡倍率の高い発泡体や、厚みの厚い押出発泡体を得る観点からは、好ましくは1.27以上である。該スウェル比は、メルトフローレート(MFR)を測定する際に、温度190℃、荷重21.18Nの条件でオリフィスから、15〜20mm程度の長さで押出したエチレン−α−オレフィン共重合体のストランドを、空気中で冷却し、得られた固体状のストランドについて、押出し上流側先端から約5mmの位置でのストランドの直径D(単位:mm)を測定し、その直径Dをオリフィス径2.095mm(D0)で除した値(D/D0)である。また、該スウェル比は、後述する製造方法において、例えば、水素濃度または電子供与性化合物濃度により変更することができる。
本発明に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」と記載することがある。)と数平均分子量(以下、「Mn」と記載することがある。)との比である分子量分布(以下、「Mw/Mn」と記載することがある。)は、4.5〜13である。Mw/Mnは、成形加工時の押出負荷を低減する観点から、好ましくは4.7以上であり、より好ましくは4.9以上であり、さらに好ましくは5.1以上、特に好ましくは5.3以上である。Mw/Mnは、得られる発泡体の機械的強度を高める観点から、好ましくは10以下であり、より好ましくは8以下である。なお、該Mw/Mnは、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定し、MwをMnで除すことにより求められる。また、該Mw/Mnは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度または重合温度により変更することができ、水素濃度または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のMw/Mnが大きくなる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(以下、「Ea」と記載することがある。)は、成形加工時の押出負荷を低減させる観点から、40kJ/mol〜100kJ/molである。流動性の観点から、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、好ましくは45kJ/mol以上であり、より好ましくは55kJ/mol以上であり、更に好ましくは60kJ/mol以上であり、特に好ましくは65kJ/mol以上である。また、発泡体の機械的強度を高める観点から、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、好ましくは90kJ/mol以下である。流動の活性化エネルギーは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度や有機アルミニウム化合物濃度やエチレン圧や重合温度などの重合条件により変更することができる。
流動の活性化エネルギー(Ea)は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃での溶融複素粘度(単位はPa・秒である。)の角周波数(単位:rad/秒)依存性を示すマスターカーブを作成する際のシフトファクター(aT)からアレニウス型方程式により算出される数値であって、以下に示す方法で求められる値である。すなわち、130℃、150℃、170℃および190℃夫々の温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・秒、角周波数の単位はrad/秒である。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、各温度(T)での溶融複素粘度−角周波数曲線毎に、190℃でのエチレン系共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際に得られる各温度(T)でのシフトファクター(aT)を求め、夫々の温度(T)と、各温度(T)でのシフトファクター(aT)とから、最小自乗法により[ln(aT)]と[1/(T+273.16)]との一次近似式(下記(II)式)を算出する。次に、該一次式の傾きmと下記式(III)とからEaを求める。
ln(aT) = m(1/(T+273.16))+n (II)
Ea = |0.008314×m| (III)
T :シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T :温度(単位:℃)
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、Rheometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
なお、シフトファクター(aT)は、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線を、log(Y)=−log(X)軸方向に移動させて(但し、Y軸を溶融複素粘度、X軸を角周波数とする。)、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際の移動量であり、該重ね合わせでは、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線は、曲線毎に、角周波数をaT倍に、溶融複素粘度を1/aT倍に移動させる。また、130℃、150℃、170℃および190℃の4点の値から(II)式を最小自乗法で求めるときの相関係数は、通常、0.99以上である。
溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800など。)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜100rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料には予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm。)を配合することが好ましい。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のNMRにより測定される長鎖分岐量(LCB量;以下「NLCB」と記載することがある)は、1000炭素原子数あたり0.29〜0.50個である。1000炭素原子当たりのLCB量(NLCB)は、加工性を高める観点から好ましくは0.30個以上であり、より好ましくは0.31個以上であり、更に好ましくは0.32個以上であり、特に好ましくは0.33個以上であり、最も好ましくは0.34個以上である。また、機械強度を高める観点から、好ましくは0.45個以下であり、より好ましくは0.42個以下である。LCB量は、後述する製造方法において、例えば、水素濃度や有機アルミニウム化合物濃度やエチレン圧や重合温度などの重合条件により変更することができる。
LCB量(NLCB)はカーボン核磁気共鳴(13C−NMR)法によって、後述の測定条件により、重合体のカーボン核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトルを測定し、後述の算出方法より求めた重合体中の炭素原子数1000個当りの長鎖分岐の数である。
LCB量(NLCB)測定条件
装置 :Bruker社製 AVANCE600
測定プローブ:10mmクライオプローブ
測定溶媒:1,2−ジクロロベンゼン/1,2−ジクロロベンゼン−d4
=75/25(容積比)の混合液
測定温度:130℃
測定方法:プロトンデカップリング法
パルス幅:45度
パルス繰り返し時間:4秒
測定基準:テトラメチルシラン
窓関数 :エクスポネンシャルまたはガウシャン
積算回数:2500
長鎖分岐量(LCB量)の算出方法
窓関数をガウシャンで処理したNMRスペクトルにおいて、5〜50ppmにピークトップを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000としたときの、炭素原子数7以上の分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピーク面積を長鎖分岐量(炭素原子数7以上の分岐の数)とする。本測定条件においては、5〜50ppmにピークトップを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000としたときの、38.22〜38.27ppm付近にピークトップを有するピークのピーク面積を長鎖分岐量(炭素原子数7以上の分岐の数)とする。当該ピークのピーク面積は、高磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトから、低磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトまでの範囲でのシグナルの面積とした。なお、本測定条件においては、炭素原子数が7以上の分岐を長鎖分岐とする。よって、炭素原子数が6以下の分岐は長鎖分岐とはみなさない。例えば、エチレン−1−オクテン共重合体の1−オクテンに由来するヘキシル分岐(炭素原子数が6の分岐)は、長鎖分岐とはみなさない。エチレン−1−オクテン共重合体の測定において、ヘキシル分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピークトップの位置が38.21ppmであり、上記LCB量を算出するために用いるピークには含まれない。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のg*は、0.76〜0.88である。g*は、長鎖分岐に起因する、溶液中での分子の収縮度を表す指標であり、長鎖分岐を含有する量が多ければ分子鎖はより収縮しやすく、g*は小さくなる。十分な加工特性、特に歪み硬化特性を付与し、加工性を向上させ、破泡による倍率低下を防止する観点から、好ましくは0.85以下であり、より好ましくは0.84以下であり、特に好ましくは0.83以下であり、最も好ましくは0.82以下である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体のg*は、機械強度向上の観点から、好ましくは0.77以上であり、より好ましくは0.78以上である。g*は、例えば適切な条件下で予備重合を実施することで低くすることができる。
g*は下記式(I)で定義される値である(g*については以下の文献を参考にした:Developments in Polymer Characterisation-4,. J. V.. Dawkins,. Ed.,. Applied Science, London,. 1983, Chapter. I,. “Characterization. of. Long Chain Branching in Polymers,” Th. G. Scholte著)。
g*=[η]/([η]GPC×gSCB*) (I)
[式中、[η]は、エチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表し、下記式(I−I)によって定義される値である。[η]GPCは、下記式(I−II)によって定義される値である。gSCB*は、下記式(I−III)によって定義される値である。
[η]=23.3×log(ηrel) (I−I)
(式中、ηrelは、エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度を表す。)
[η]GPC=0.00046×Mv0.725 (I−II)
(式中、Mvは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量を表す。)
SCB*=(1−A)1.725 (I−III)
(式中、Aは、下記式(I−V)によって定義される値である。
A=((12n+2n+1)×y)/((1000−2y−2)×14+(y+2)×15+13y) (I−V)
(式中、nは、エチレン−α−オレフィン共重合体が有するα−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐の炭素原子数を表し、yは、炭素原子数1000個あたりの短鎖分岐量を表す。)]
[η]GPCは、分子量分布がエチレン−α−オレフィン共重合体と同一の分子量分布であって、かつ分子鎖が直鎖状であると仮定した重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表す。
SCB*は、エチレン−α−オレフィン共重合体に短鎖分岐を導入することによって生じるg*への寄与を表す。
式(I−II)は、L. H. Tung著 Journal of Polymer Science, 36, 130 (1959) 287-294頁に記載の式を用いた。
エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度(ηrel)は、熱劣化防止剤としてブチルヒドロキシトルエン(BHT)を0.5重量%含むテトラリン100mlに、オレフィン重合体100mgを135℃で溶解してサンプル溶液を調製し、ウベローデ型粘度計を用いて前記サンプル溶液と熱劣化防止剤としてBHTを0.5重量%のみを含むテトラリンからなるブランク溶液との降下時間から算出される。
エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量(Mv)は、下式(I−IV)
Figure 2013133421
で定義され、a=0.725とした。
式(I−III)中のAは、下記式(I−V)によって定義される値である。 式(I−V)中のnは、エチレン−α−オレフィン共重合体が有するα−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐の炭素原子数を表し(例えばα−オレフィンとしてブテンを用いた場合はn=2、ヘキセンを用いた場合はn=4)、yは、炭素原子数1000個あたりの短鎖分岐量を表し、NMRないしは赤外分光より求められる値である。
A=((12n+2n+1)×y)/((1000−2y−2)×14+(y+2)×15+13y) (I−V)
エチレン−α−オレフィン共重合体が、異なる複数の種類のα−オレフィンに由来する単量体単位を有する場合、Aは、下記式(I−V’)によって定義される値である。
α−オレフィンの種類がm種類として、各α−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐の炭素原子数をそれぞれ、n、n、・・・nとし、各α−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐について、炭素原子数1000個あたりの短鎖分岐量をy、y、・・・y、炭素原子数1000個あたりのすべての短鎖分岐数をytotalとした時、
A=((12n+2n+1)×y)+(12n+2n+1)×y)+
・・・+(12n+2n+1)×y))/((1000−2ytotal−2)×
14+(ytotal+2)×15+13ytotal) (I−V’)
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、発泡体の耐熱性を向上させる観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体の示差走査熱量測定から得られる温度と熱流の関係を示す融解曲線において、25℃から150℃までの範囲に複数の融解ピークを示し、該融解ピーク高さ(熱流)が最も大きい最大融解ピークよりも高温に、前記最大融解ピークとは異なる融解ピークを示すことが好ましい。
ここで、融解ピークとは、融解曲線においてピーク高さ(熱流)が極大値を示す点または、下記の条件を満たす変曲点を意味する。前記変曲点(1)〜(3)の例を図2の実施例2の融解曲線に示した。なお、図2の比較例1の融解曲線は、25℃から150℃までの範囲に融解ピークが1つだけ存在する例である。
融解曲線における任意の変曲点を変曲点(1)とし、該変曲点(1)の隣の変曲点であって、変曲点(1)より低温に存在する変曲点を変曲点(2)とし、変曲点(1)の隣の変曲点であって、変曲点(1)より高温に存在する変曲点を変曲点(3)とするときに、変曲点(2)と変曲点(3)を結ぶ直線よりも、変曲点(1)のピーク高さ(熱流)が大きい場合は、変曲点(1)を融解ピークとする。
ピーク高さが最も大きい最大融解ピークよりも高温に、前記最大融解ピークとは異なる融解ピークを示すエチレン−α−オレフィン共重合体は、当該エチレン−α−オレフィン共重合体と同程度の密度、剛性を有し、かつ融解ピークが1つのみであるエチレン−α−オレフィン共重合体が有しない結晶性が高い成分を含むことを意味する。結晶性が高い成分は、溶融成形時の成形性を改良し、得られる発泡体の耐熱性を改良するができる。また、融解ピークの数については、後述する製造方法において、例えば、有機アルミニウム化合物濃度または重合温度により変更することができ、有機アルミニウム化合物または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体の最大融解ピークとは異なる融解ピーク面積が大きくなる。
なお、エチレン−α−オレフィン共重合体の融解曲線は、示差走査熱量計(例えば、パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型)により、例えば、約10mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)150℃で5分間保持し、(2)5℃/分で150℃から20℃まで降温し、(3)20℃で2分間保持し、(4)5℃/分で20℃から融解終了温度+約20℃(通常150℃程度)まで昇温して、(4)の測定で得られた示差走査熱量測定曲線から得られる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の特性緩和時間(以下、「τ」と記載することがある。)は、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体を用いて成形された発泡体表面の外観改良の観点から、好ましくは以下の式(a−1)
τ<3.8×MFR−0.62 式(a−1)
を満足し、より好ましくは式(a−2)を満足し、更に好ましくは式(a−3)を満足し、特に好ましくは式(a−4)を満足し、最も好ましくは式(a−5)を満足する。
τ<3.7×MFR−0.62 式(a−2)
τ<3.6×MFR−0.62 式(a−3)
τ<3.5×MFR−0.62 式(a−4)
τ<3.4×MFR−0.62 式(a−5)
一般的に、絡み合いが十分に存在する高分子では、以下の式が成り立つことが知られている。
τ=A・η 式(2)
また、Macromolecules、33、7489(2000)(P.M.Wood−Adamsら)のFigure14で、長鎖分岐を含有するメタロセンポリエチレンにおいて、ηとMwのlog−logプロットは、直線で表現できることが報告されており、これはすなわち、長鎖分岐を含有するポリエチレンで以下の式
η=B・Mwε 式(3)
が成立することを強く示唆する。この式(3)を式(2)に代入すると、下記の式(4)を導くことができる。
τ=C・MFRε 式(4)
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のτの範囲を規定するために、式(a)の不等式を用いた。
τ<C・MFRε1 式(a)
本願発明の実施例および重合例のτとMFRのプロットに対してMicrosoft Excelを用いて(4)式でフィッティングした。データの精度などを鑑み、ε1として−0.62を得た。また以下の要領でCを定数倍した不等式である式(a−1)から式(a−5)を得た。
フィッティングにより得られたCの値を1.235倍してCとして式(a−1)を得た
。フィッティングにより得られたCの値を1.202倍してCとして式(a−2)を得
た。フィッティングにより得られたCの値を1.170倍してCとして式(a−3)を
得た。フィッティングにより得られたCの値を1.137倍してCとして式(a−4)
を得た。フィッティングにより得られたCの値を1.105倍してCとして式(a−5
)を得た。
同様にエチレン−α−オレフィン共重合体のτの好ましい範囲を規定するために、式(b)の不等式を用いた。
τ>C・MFRε2 式(b)
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のτは、独立気泡率の高い発泡体を安定的に製造する観点から、好ましくは以下の式(b−1)
τ>1.5×MFR−0.62 式(b−1)
を満足し、より好ましくは式(b−2)を満足し、さらに好ましくは式(b−3)を満足する。
τ>2.0×MFR−0.62 式(b−2)
τ>2.5×MFR−0.62 式(b−3)
本願発明の実施例および重合例のτとMFRのプロットに対してMicrosoft Excelを用いて(4)式でフィッティングした。データの精度などを鑑み、ε2として−0.62を得た。また以下の要領でCを定数倍した不等式である式(b−1)から式(b−3)を得た。
フィッティングにより得られたCの値を0.478倍してCとして式(b−1)を得た。フィッティングにより得られたCの値を0.650倍してCとして式(b−2)を得た。フィッティングにより得られたCの値を0.812倍してCとして式(b−3)を得た。
特性緩和時間(τ)は、エチレン−α−オレフィン共重合体が有する分子量と長鎖分岐の長さ(長鎖分岐の炭素原子数)に関係する数値であり、分子量が小さいまたは長鎖分岐が短いと特性緩和時間は小さな値となり、分子量が大きいまたは長鎖分岐が長いと特性緩和時間は大きな値となる。高い溶融張力、高い歪硬化特性を得るためには、十分な量、または十分な長さの長鎖分岐が分子鎖に導入されている必要があり、一定以上の緩和時間を有することが好ましい。一方、あまりに長い緩和時間を有する重合体は、歪硬化特性は高いが、溶融張力に対する溶融樹脂の引き取り性が悪化する、すなわち溶融張力と引き取り性のバランスが悪化する。特性緩和時間は、後述する製造方法において、例えば、水素濃度やエチレン圧や重合温度などの重合条件により変更することができ、エチレン−α−オレフィン共重合体の特性緩和時間を変えることができる。
特性緩和時間は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて作成される、190℃での溶融
複素粘度(単位:Pa・秒)の角周波数(単位:rad/秒)依存性を示すマス
ターカーブから算出される数値である。具体的には、130℃、150℃、170℃およ
び190℃それぞれの温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体
の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・秒、角周波数の単位は
rad/秒である。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃における
溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせてマスターカーブを作成し、得られたマスター
カーブを下記式(5)で近似することにより算出される値である。
η=η/[1+(τ×ω)n] (5)
η:溶融複素粘度(単位:Pa・秒)
ω:角周波数(単位:rad/秒)
τ:特性緩和時間(単位:s−1
η:エチレン−α−オレフィン共重合体毎に求められる定数(単位:Pa・秒)
n:エチレン−α−オレフィン共重合体毎に求められる定数
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、R
heometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometri
cs社製Rheometrics Mechanical Spectrometer
RMS−800など)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:
25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜10
0rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料に
は予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm)配合することが好ましい。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート比(以下、「MFRR」と記載することがある。)は、成形加工時の押出負荷をより低減する観点から、好ましくは60以上であり、より好ましくは65以上であり、更に好ましくは70以上である。また、得られる発泡体の機械強度をより高める観点から、好ましくは150以下であり、より好ましくは130以下である。該MFRRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重211.82N、温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(以下、「H−MFR」と記載することがある。)を、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR)で除した値である。また、MFRRは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度により変更することができ、水素濃度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のMFRRが小さくなる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のポリスチレン換算のz平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)の比(Mz/Mw)は、2.2〜3.5であることが好ましい。機械強度が良好な発泡体を得るためには、エチレン−α−オレフィン共重合体のMz/Mwは好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.9以下であり、更に好ましくは2.7以下である。また、成形加工時の押出負荷をより低減する観点から、好ましくは2.3以上であり、より好ましくは2.4以上である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の温度190℃および角周波数100rad/秒における動的複素粘度(η*100、単位:Pa・秒)は、押し出し加工性を高める観点から、1500Pa・秒以下であることが好ましい。好ましくは1300Pa・秒以下であり、より好ましくは1200Pa・秒以下であり、更に好ましくは1150Pa・秒以下であり、最も好ましくは1100Pa・秒以下である。また、機械強度を高める観点から、好ましくは300Pa・秒以上であり、より好ましくは400Pa・秒以上であり、更に好ましくは500Pa・秒以上である。角周波数100rad/秒は一般的な加工機でエチレン−α−オレフィン共重合体を加工する際のせん断速度に近い角周波数であり、加工性の指標として使用することができる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の190℃における溶融張力は、独立気泡率の高い押出発泡体を安定的に製造する観点から、好ましくは4〜30cNである。より好ましくは4.5cN以上であり、更に好ましくは4.7cN以上であり、特に好ましくは4.9cN以上である。また、押し出し加工性を高める観点から、好ましくは25cN以下、より好ましくは20cN以下である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体に含まれるオリゴマー量(以下、ΣCn;n=12−18と記載することがある。)は得られる発泡体から被覆物、梱包物への汚染を抑制する観点から、以下の式(c−1)
ΣCn;n=12−18<310×ln(MFR)+1200 式(c−1)
を満足することが好ましい。
より好ましくは式(c−2)満足し、更に好ましくは式(c−3)を満足する。
ΣCn;n=12−18<310×ln(MFR)+1150 式(c−2)
ΣCn;n=12−18<310×ln(MFR)+1000 式(c−3)
ここで、オリゴマーとは、炭素原子数が12〜18の炭化水素を意味する。
オリゴマー量はエチレン−α−オレフィン共重合体の重合中に供給される水素の濃度に影響を受け、同様に重合中の水素濃度によりコントロールされるMFRの値とエチレン−α−オレフィン共重合体毎に一定の関係式(6)を示す。一般に、MFRが大きいほど(分子量が小さいほど)、オリゴマー量は増える傾向にあるためである。
ΣCn;n=12−18=D×ln(MFR)+E 式(6)
ここでオリゴマー量とは後述の測定条件のもと得られた炭素原子数12から炭素原子数18の炭化水素のガスクロマトグラフィー検出ピーク面積を炭素原子数18の炭化水素濃度(ppm)に換算した値である。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のオリゴマー量の好ましい範囲を規定するために、式(c)の不等式を用いた。
ΣCn;n=12−18<D×ln(MFR)+E 式(c)
本願発明の実施例および重合例のオリゴマー量とMFRのプロットに対してMicrosoft Excelを用いて(1)式でフィッティングした。データの精度などを鑑み、Dとして310を得た。また以下の要領でEを定数倍した不等式である式(c−1)から式(c−3)を得た。
フィッティングにより得られたEの値を1.216倍してEとして式(c−1)を得た。フィッティングにより得られたEの値を1.165倍してEとして式(c−2)を得た。フィッティングにより得られたEの値を1.013倍してEとして(c−3)を得た。
また、好ましくは、本発明の発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体中に含まれるオリゴマー量(ΣCn;n=12−18)は、1000ppm以下である。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体中に含まれるオリゴマー(ΣCn;n=12−18)量は、ガスクロマトグラフィー用いて測定できる。オリゴマーの抽出は超音波法により行うことができる。GC測定装置、および各測定条件は下記のとおりである。
GC測定装置 SHIMADZU社製 GC−2010
カラム J&W社製 DB−1
(膜厚0.15μm、長さ15m、内径0.53mm)を接続
検出器(FID)温度 310℃
測定カラム温度 100℃で1分保持後、10℃/分で310度まで昇温
得られたガスクロマトグラムチャートの炭素原子数12から炭素原子数18の炭化水素の検出ピーク面積の合計を炭素原子数18の炭化水素濃度(ppm)に換算した。
エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、例えば、ジエチル亜鉛(以下、成分(a)と称する。)と、3,4,5−トリフルオロフェノール(以下、成分(b)と称する。)と、水(以下、成分(c)と称する。)と、無機化合物粒子(以下、成分(d)と称する。)と、をトルエン溶媒中で接触させて得られる固体粒子状の助触媒担体(以下、成分(A)と称する。)と、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2つ有し、該2つの配位子がアルキレン基やシリレン基等の架橋基で結合した構造を有するメタロセン錯体(以下、成分(B)と称する。)と、有機アルミニウム化合物(以下、成分(C)と称する。)を触媒成分として用いてなる重合触媒の存在下、エチレンとα−オレフィンとを共重合する方法があげられる。
また、成分(d)は必要に応じて1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(((CH33Si)2NH)(以下、成分(e)と称する。)で接触処理してもよい。
成分(d)の無機化合物粒子としては、好ましくはシリカゲルである。
成分(a)、成分(b)、成分(c)の使用量は特に制限はないが、各成分の使用量のモル比率を成分(a):成分(b):成分(c)=1:y:zのモル比率とすると、yおよびzが下記式(1)を実質的に満足することが好ましい。
0.5<y+2z<5 (1)
上記式(1)におけるyとして好ましくは0.5〜4の数であり、より好ましくは0.6〜3の数であり、さらに好ましくは0.8〜2.5の数であり、最も好ましくは1〜2の数である。上記式(1)におけるzは、0より大きい正の数であり、yおよび上記式(1)によって決定される範囲を任意にとることができる。
成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)および成分(e)を接触させる順序としては、以下の順序があげられる。
<1>成分(d)と成分(e)とを接触させた後、成分(b)を接触させ、次に成分(a)を接触させ、その後、成分(c)を接触させる。
<2>成分(d)と成分(e)とを接触させた後、成分(a)を接触させ、次に成分(b)を接触させ、その後、成分(c)を接触させる。
<3>成分(d)と成分(a)を接触させ、次に成分(b)を接触させ、その後、成分(c)を接触させる。
<4>成分(d)と成分(b)を接触させ、次に成分(a)を接触させ、その後、成分(c)を接触させる。
接触順序として好ましくは<1>である。
成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)および成分(e)の接触処理は不活性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。
上記成分(B)のメタロセン錯体の金属原子(M)としては、周期律表第IV属原子が好ましく、ジルコニウム原子、ハフニウム原子がより好ましい。
上記成分(B)のメタロセン錯体の架橋基としては、メチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基が好ましく、より好ましくはエチレン基である。
上記成分(B)のメタロセン錯体の金属原子が有する残りの置換基としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基が挙げられる。好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数1〜6のハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基であり、特に好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数1〜6のハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基である。具体的には、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基が挙げられ、特に好ましくは、フェノキシ基、ジメチルアミノ基である。
上記成分(B)のメタロセン錯体のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては
Figure 2013133421
(式中、
Figure 2013133421
およびRは、同一または相異なり、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、または
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基を表し、RおよびRは、同一または相異なり、水素原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、または
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基を表し、
からRは、同一または相異なり、水素原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基

ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基、または
ヘテロ環式化合物残基を表し、
およびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR
、連結して環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
上記成分(B)のメタロセン錯体として、好ましくは、以下の化合物(B−1)、(B−2)が挙げられ、引張衝撃強度などの機械的強度の観点から、より好ましくは(B−1)である。
Figure 2013133421
また、これらの化合物のフェノキシ基をジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基に変更した化合物、更に、ジルコニウム原子をハフニウム原子に変更した化合物も好ましく挙げられる。
上記成分(C)の有機アルミニウム化合物としては、好ましくはトリイソブチルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウムである。
成分(B)のメタロセン錯体の使用量は、成分(A)の助触媒担体1gに対し、好ましくは5×10-6〜5×10-4molである。また成分(C)の有機アルミニウム化合物の使用量として、好ましくは、成分(B)のメタロセン錯体の金属原子モル数に対する成分(C)の有機アルミニウム化合物のアルミニウム原子のモル数の比(Al/M)で表して、1〜5000である。
上記の助触媒担体(A)とメタロセン錯体(B)と有機アルミニウム化合物(C)とを接触させてなる重合触媒においては、必要に応じて、助触媒担体(A)とメタロセン錯体(B)と有機アルミニウム化合物(C)とに、電子供与性化合物(D)を接触させてなる重合触媒としてもよい。該電子供与性化合物(D)として、具体的には3級アミン,2級アミンが挙げられる。好ましくは3級アミンであり、具体例としては、トリエチルアミン、トリノルマルオクチルアミンをあげることができる。
得られるエチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布を大きくする観点からは、電子供与性化合物(D)を使用することが好ましく、電子供与性化合物(D)の使用量としては、有機アルミニウム化合物(C)のアルミニウム原子のモル数に対して、0.1mol%以上であることがより好ましく、1mol%以上であることが更に好ましい。なお、該使用量は、重合活性を高める観点から、好ましくは30mol%以下であり、より好ましくは20mol%以下である。
本発明に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、連続気相重合法で重合することができる。該重合法に用いられる気相重合反応装置としては、通常、流動層型反応槽を有する装置であり、好ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽を有する装置である。反応槽内に攪拌翼が設置されていてもよい。
本発明に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の製造に用いられる重合触媒の各成分を反応槽に供給する方法としては、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する方法が用いられる。触媒の各成分は個別に供給してもよく、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触させて供給してもよい。本発明の発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の製造には、予備重合を実施し、予備重合された予備重合触媒成分を本重合の触媒成分または触媒として使用することが好ましい。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の重合温度としては、好ましくは60〜100℃、より好ましくは65〜90℃、更に好ましくは70〜90℃、特に好ましくは75〜90℃であり、最も好ましくは80〜90℃である。重合温度を高くすることにより、分子量分布を狭くすることができる。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融流動性を調節する目的で、重合反応器内に水素を分子量調節剤として添加してもよい。
本発明の押出発泡体に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布を広げる目的で、多段重合を行ってもよい。
本発明の押出発泡体は、必要に応じ、耐熱安定剤、耐候安定剤、顔料、充填剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤などの添加剤を含有していてもよい。
本発明の押出発泡体は、必要に応じ、前記エチレン−α−オレフィン共重合体とは異なる熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを含有してもよい。該熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーとしては、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、流動の活性化エネルギーが40kJ/mol未満であるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、スチレン・ブタジエンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレンブロック共重合体およびその水素添加物などのスチレン系重合体、ポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル類、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・66などのポリアミド類、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、エチレン・プロピレン共重合ゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
〔押出発泡体の製造方法〕
本発明の押出発泡体は、前記エチレン−α−オレフィン共重合体を単軸スクリュウ押出機、二軸スクリュウ押出機等の押出成形機にて溶融混練し、押出成形機の途中から物理発泡剤を注入し、前記成形機の先端に取り付けられたダイから溶融された前記エチレン−α−オレフィン共重合体を大気中に押し出すことにより発泡させて、製造することができる。押出機の温度は通常120−280℃であり、ダイの温度は通常100−260℃である。ダイから押出された直後の前記エチレン−α−オレフィン共重合体は、発泡しているが、溶融状態であるので、該溶融状態の押出発泡体を冷却ロール、冷却マンドレル、冷却エア、冷却水等により冷却することにより、最終製品としての押出発泡体を得ることができる。ダイとしてはスリット型、サーキュラースリット型、円型、異型などから目的に応じて選択できる。成形機とダイとの間には押出量安定化の為にギヤポンプを設けてもよい。また、樹脂と発泡剤を混練する目的でスタティックミキサーなどを押出機とダイの間に設置してもよい。
物理発泡剤としては、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、エタン、プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、エチレン、プロピレン、水、石油エーテル、塩化メチル、塩化エチル、モノクロルトリフルオルメタン、ジクロルジフルオルメタン、ジクロテトラフルオロエタン等が挙げられる。この中でも二酸化炭素、窒素、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタンまたはイソペンタンを用いることが経済性、安全性の観点から好ましい。
物理発泡剤の添加量は用いる発泡剤の種類や製造する押出発泡体の発泡倍率によって適宜設定されるが、押出発泡体に含まれる前記エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対して通常1〜100重量部であることが好ましい。
発泡核剤を併用することによって、より微細な気泡を有する押出発泡成形体を得ることが出来る。発泡核剤としてはタルク、シリカ、マイカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、アルミノシリケート、クレー、石英粉、珪藻土類の無機充填剤;ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンからなる粒径100μm以下のビーズ;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アルミニウム、酸化マグネシウム等の金属塩を例示することができ、単独で用いてもよいし、これらを2種類以上組み合わせてもよい。また、発泡核剤として化学発泡剤を使用することもできる。化学発泡剤を発泡核剤として用いる場合は分解温度が低い化学発泡剤を用いることが好ましい化学発泡剤は単独で用いてもよいし、これらを2種類以上組み合わせてもよい。
化学発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等の無機系発泡剤;アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、アゾビスブチロニトリル、ニトロジグアニジン、N,N’-ジニトロペンタメチレンテトラミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジニトロソテレフタルアミド、p-トルエンスルホニルヒドラジド、4-トルエンスルホニルセルカルバジド、4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジッド、5-フェニルテトラゾール、トリヒドラジノトリアジン、ヒドラゾジカルボンアミド等の有機系発泡剤等が挙げられる。これらの中でもアゾジカルボンアミド、4, 4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドを用いることが経済性の観点から好ましい。成形温度範囲が広いことや、気泡が微細な押出発泡体が得られることから、アゾジカルボンアミドまたは炭酸水素ナトリウムを含有する発泡剤を用いることがより好ましい。
化学発泡剤としては、分解温度が120〜240℃である化学発泡剤が好ましい。化学発泡剤の分解温度は、JIS K0064に準拠した方法で求めることができる。分解温度が200℃より高い化学発泡剤を使用する場合には、発泡助剤を併用することにより分解温度を200℃以下に下げて使用することが好ましい。発泡助剤としては、酸化亜鉛、酸化鉛などの金属酸化物;炭酸亜鉛等の金属炭酸塩;塩化亜鉛等の金属塩化物;尿素;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ラウリン酸亜鉛、2−エチルヘキソイン酸亜鉛、二塩基性フタル酸鉛等の金属石鹸;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート等の有機錫化合物;三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜硫酸鉛等の無機塩類をあげることができる。
化学発泡剤として、化学発泡剤と発泡助剤と樹脂とから構成されるマスターバッチを用いることもできる。マスターバッチに用いられる樹脂の種類は、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体、または高圧法低密度ポリエチレンであることが好ましい。マスターバッチに含有される化学発泡剤および発泡助剤の合計量は、該マスターバッチを構成する樹脂を100重量部とするとき、通常5〜100重量部である。
本発明により得られる押出発泡体は、緩衝材、断熱材、遮音材、保温保冷材、包装材等に好適に用いられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
(1)エチレン−α−オレフィン共重合体の密度(d、単位:kg/m3
JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従ってエチレン−α−オレフィン共重合体の密度を測定した。なお、試料には、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った。
(2)エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18N、温度190℃の条件で、A法によりエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートを測定した。
(3)エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート比(MFRR)
JIS K7210−1995に規定された方法において、試験荷重211.82N、測定温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(H−MFR)と、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR)とを測定し、H−MFRをMFRで除した値として求めた。
(4)エチレン−α−オレフィン共重合体のスウェル比(SR)
(3)のメルトフローレートの測定において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、オリフィスから15〜20mm程度の長さで押出したエチレン−α−オレフィン共重合体のストランドを、空気中で冷却し、固体状のストランドを得た。次に、該ストランドの押出し上流側先端から約5mmの位置でのストランドの直径D(単位:mm)を測定し、その直径Dをオリフィス径2.095mm(D0)で除した値(D/D0)を算出し、スウェル比とした。
(5)エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn、Mz/Mw)
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法を用いて、下記の条件(1)〜(8)により、z平均分子量(Mz)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定し、Mw/MnとMz/Mwを求めた。クロマトグラム上のベースラインは、試料溶出ピークが出現するよりも十分に保持時間が短い安定した水平な領域の点と、溶媒溶出ピークが観測されたよりも十分に保持時間が長い安定した水平な領域の点とを結んでできる直線とした。
(1)装置:Waters製Waters150C
(2)分離カラム:TOSOH TSKgelGMH6−HT
(3)測定温度:140℃
(4)キャリア:オルトジクロロベンゼン
(5)流量:1.0mL/分
(6)注入量:500μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準物質:標準ポリスチレン
(6)エチレン−α−オレフィン共重合体の長鎖分岐量(LCB量;NLCB)、短鎖分岐量(SCB;NSCB)、(単位:個/1000C)
炭素原子数1000個当りの長鎖分岐または短鎖分岐の数は、カーボン核磁気共鳴(13C−NMR)法によって、次の測定条件により、重合体のカーボン核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトルを測定し、下記算出方法より、重合体中の炭素原子数1000個当りの長鎖分岐または短鎖分岐の数を求めた。
(測定条件)
装置 :Bruker社製 AVANCE600
測定プローブ:10mmクライオプローブ
測定溶媒:1,2−ジクロロベンゼン/1,2−ジクロロベンゼン−d4
=75/25(容積比)の混合液
測定温度:130℃
測定方法:プロトンデカップリング法
パルス幅:45度
パルス繰り返し時間:4秒
測定基準:テトラメチルシラン
窓関数 :エクスポネンシャルまたはガウシャン
積算回数:2500
長鎖分岐量(LCB量)の算出方法
窓関数をガウシャンで処理したNMRスペクトルにおいて、5〜50ppmにピークトッ
プを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000としたときの、炭素原子数7以上の分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピーク面積を長鎖分岐量(炭素原子数7以上の分岐の数)として求めた。本測定条件においては、38.22〜38.27ppm付近にピークトップを有するピークのピーク面積を長鎖分岐量(炭素原子数7以上の分岐の数)として求めた。当該ピークのピーク面積は、高磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトから、低磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトまでの範囲でのシグナルの面積とした。なお、本測定条件においては、エチレン−1−オクテン共重合体の測定において、ヘキシル分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピークトップの位置が38.21ppmであった。
短鎖分岐量(SCB量)の算出方法
1.コモノマーがヘキセンの場合
窓関数をエクスポネンシャルで処理したNMRスペクトルにおいて、5〜50ppmにピークトップを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000としたときの、炭素原子数が4の分岐が結合したメチン炭素に由来するピーク面積を短鎖分岐量として算出した。本測定条件において、38.00〜38.21ppmのピークの面積と35.85〜36.00ppmのピークの面積の合計値から求めた。
2.コモノマーがヘキセンとブテンの場合
窓関数をエクスポネンシャルで処理したNMRスペクトルにおいて、5〜50ppmにピークトップを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000としたときの、炭素原子数が2の分岐が結合したメチン炭素に由来するピーク面積と、炭素原子数が4の分岐が結合したメチン炭素に由来するピーク面積を短鎖分岐量として算出した。本測定条件において、39.60〜39.85ppmの面積と、38.00〜38.21ppmのピークの面積と、35.85〜36.00ppmのピークの面積の合計値から求めた。
(7)エチレン−α−オレフィン共重合体のg*
前記式(I)によってg*を求めた。
なお、[η]は、エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度(ηrel)を、熱劣化防止剤としてブチルヒドロキシトルエン(BHT)を0.5重量%含むテトラリン100mlに、エチレン−α−オレフィン共重合体100mgを135℃で溶解してサンプル溶液を調製し、ウベローデ型粘度計を用いて前記サンプル溶液と熱劣化防止剤としてBHTを0.5重量%のみを含むテトラリンからなるブランク溶液との降下時間から算出し、式(I−I)によって求め、[η]GPCは、(4)のエチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布の測定から、式(I−II)によって求め、gSCB*は、(5)のエチレン−α−オレフィン共重合体の短鎖分岐量の測定から式(I−III)によって求めた。
(8)示差走査熱量測定
エチレン−α−オレフィン共重合体を、150℃の熱プレス機により10MPaの圧力で5分間プレスした後、30℃の冷却プレス機で5分間冷却して、厚さ約100μmのシートに成形し、該シートから約10mgの試料を切り出し、アルミニウムパンに封入した。次に、試料を封入したアルミニウムパンを、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型)にて、(1)150℃で5分間保持し、(2)5℃/分で150℃から20℃まで降温し、(3)20℃で2分間保持し、(4)5℃/分で20℃から150℃まで昇温して、(4)での融解曲線を測定した。得られた融解曲線より、25℃から150℃までの範囲に存在する融解ピークの数と、ピーク高さが最も大きい最大融解ピークを示す温度を求めた。また、融解ピークが複数ある場合は、最大融解ピークとは異なる融解ピークを示す温度も求めた。
(9)110℃以上融解成分割合(HH110、単位:%)
上記(8)のエチレン−α−オレフィン共重合体の示差走査熱量測定により得られた融解曲線より、25℃から150℃までの範囲のピーク面積の内、110℃以上の融解曲線とベースラインに囲まれる面積の割合を求めてHH110%とした。この値が大きいほどの耐熱性が高いことを示す。
(10)エチレン−α−オレフィン共重合体の曲げ弾性率(単位:MPa)
曲げ弾性率の測定は、ASTM D747に従い、エチレン−α−オレフィン共重合体のからなる75mm×25mm×1mm厚の試料片を用いて、23℃で行った。試料片は、150℃の熱プレスにより成型し、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間以上保管した後、測定に用いた。この値が高いほど剛性が高いことを示す。
(11)エチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(Ea、単位:kJ/mol)
粘弾性測定装置(Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800)を用いて、下記測定条件で130℃、150℃、170℃および190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線を測定し、次に、得られた溶融複素粘度−角周波数曲線から、Rheometrics社製計算ソフトウェア Rhios V.4.4.4を用いて、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線のマスターカーブを作成し、流動の活性化エネルギー(Ea)を求めた。
<測定条件>
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:25mm
プレート間隔:1.5〜2mm
ストレイン :5%
角周波数 :0.1〜100rad/秒
測定雰囲気 :窒素
(12)エチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度(η*、単位:Pa・秒)
(11)の流動の活性化エネルギーの測定において、温度190℃、角周波数100rad/秒で測定された溶融複素粘度を求めた。該溶融複素粘度が低いほど、押出成形時の押出負荷が小さく、押出成形性に優れる。
(13)エチレン−α−オレフィン共重合体の特性緩和時間(τ、単位:s−1
(11)の流動の活性化エネルギーの測定において得られた190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線のマスターカーブを下記式(5)で近似することでτを求めた。
η=η/[1+(τ×ω)n] (5)
η:溶融複素粘度(単位:Pa・秒)
ω:角周波数(単位:rad/秒)
τ:特性緩和時間(単位:秒)
η:エチレン−α−オレフィン共重合体毎に求められる定数(単位:Pa・秒)
n:エチレン−α−オレフィン共重合体毎に求められる定数
(14)エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトテンション(MT、単位:cN)
東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、190℃の温度および0.32g/分の押出速度で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融押出し、該押出された溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を引取ロールにより6.3(m/分)/分の引取上昇速度でフィラメント状に引取り、引取る際の張力を測定した。引取開始からフィラメント状のエチレン−α−オレフィン共重合体が切断するまでの間の最大張力をメルトテンションとした。この値が高いほど、独立気泡率の高い発泡体が得られやすい。
(15)最高引取速度(MTV、単位:m/分)
(14)のメルトテンションの測定において、フィラメント状のエチレン−α−オレフィン共重合体が切断する際の引取速度を最高引取速度とした。この値が高いほど押出成形時の引き取り性に優れる。
(16)エチレン−α−オレフィン共重合体の衝撃強度(単位:kJ/m2
衝撃強度の測定は、ASTM D1822−61Tに従い、S型ダンベル形状で、23℃で行った。試料片は、エチレン−α−オレフィン共重合体を150℃の熱プレスにより成型し、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間以上保管した後、測定に用いた。この値が大きいほど耐衝撃性に優れる。
(17)冷キシレン可溶部(単位:重量%)
還流冷却管を取り付けた200mLの平底フラスコ内に、エチレン−α−オレフィン共重合体試料約0.5gとキシレン100mLとを投入し、30分間還流させた。還流後、平底フラスコを約25℃の大気中にて20分間静置し、続けて25℃に調整した水浴中で1時間静置した。静置後、平底フラスコ内の溶液を濾紙(No.50クロマト用)にて濾過した。得られた濾液を下記条件(1)〜(7)で液体クロマトグラフ分析を行い、溶液中に溶解している共重合体量を算出し、試料重量から冷キシレン溶解成分割合を求めた。
(1)装置:日本分光株式会社製デガッサDG−2080−53
(2)カラム:SHODEX GPC KF−801
(3)カラムオーブン:日本分光株式会社製CO−2065Plus、設定30℃
(4)溶離液:テトラヒドロフラン(液体クロマトグラフ用)
(5)流量:1.0mL/分
(6)注入量:110μL
(7)検出器:示差屈折計
本値が小さいほど、耐溶剤性に優れる。
(18)オリゴマー量(ΣCn;n=12−18、単位:ppm)
エチレン−α−オレフィン共重合体を、150℃の熱プレス機により10MPaの圧力で5分間プレスした後、30℃の冷却プレス機で5分間冷却して、厚さ約100μmから200μmのシートに成形した。該シートから約1gの試料を切り出し、THF溶媒10mlを用いた超音波抽出法によりオリゴマー成分を抽出した。オリゴマー成分の定量はGC法により実施した。測定装置、および各測定条件は下記のとおりである。
<測定条件>
GC測定装置:SHIMADZU社製 GC−2010
カラム:J&W社製 DB−1
(膜厚0.15μm、長さ15m、内径0.53mm)を接続
検出器(FID)温度:310℃
測定カラム温度:100℃で1分保持後、10℃/分で310度まで昇温
得られたガスクロマトグラムチャートの炭素原子数12から炭素原子数18の炭化水素の検出ピーク面積の合計を炭素原子数18の炭化水素濃度(ppm)に換算した。
この数値が小さいほど、得られる発泡体から被覆物、梱包物への汚染を抑制することができる。
(19)発泡体密度(d、単位:Kg/m3
JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って発泡体の密度を測定した。なお、発泡体試料にはアニーリングは行っていない。
(20)発泡倍率(単位:倍)
上記の(1)密度の方法で求めたエチレン−α−オレフィン共重合体の密度と(11)で求めた発泡体密度から、下記式により算出した。
発泡倍率=エチレン−α−オレフィン共重合体の密度/発泡体の密度
(21)発泡体の引張衝撃強度(単位:kJ/m2
ASTM D1822−61T記載のS型ダンベル形状で、発泡体の押出方向が試験片の長尺方向となるように発泡体を打抜き、試験片とした。引張試験機(株式会社エー・アンド・ディ社製 CIT−150T−20)にチャック間20mmで試験片を固定し、所定の速度(ハンマー角度150°)で、試験を行った。測定データよりx軸を歪量、y軸を応力として、応力−歪量曲線を作成し、得られた応力−歪量曲線を用い、応力−歪量曲線の終点(破断時の点)を通りy軸(歪量が0の直線)に平行な直線と、x軸(応力が0の直線)と、応力−歪量曲線とに囲まれる部分の面積から、破断エネルギー(単位:kJ)を求めた。また試験前の試験片再狭部の断面積(単位:m)を求め引張衝撃強度(単位kJ/m)を求めた。試験23℃で行った。
(22)発泡体のアウトガス量(単位:重量ppm)
押出発泡体(60cm、約0.5g)を不活性ガス気流中で60℃、1時間加熱し、試料から発生したアウトガスを吸着管に捕集濃縮した後、GC−MSで測定した。測定装置、および各測定条件は下記のとおりである。
<測定条件>
装置:島津製作所社製 QP2010システム
カラム:HP DB5−MS 60m×0.32mm×0.25μm
カラム昇温条件:40℃で5分間保持し、8.5℃/分で40℃から280℃まで昇温し、280℃で16.77分間保持した。(計50分)
得られたガスクロマトグラムチャートの炭素数10から炭素数18の炭化水素の検出ピーク面積の合計をトルエン検量線で相対的に定量した。この数値が小さいほど、クリーンフィルムの内容物、接触物への汚染を抑制することができる。尚、質量分析装置のイオン化方式は、電子衝撃法(EI 法;70eV)を用いて測定した。
重合例1
(1)固体成分(a−1)の調製
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製 Sylopol948;50%体積平均粒子径=55μm;細孔容量=1.67ml/g;比表面積=325m/g)2.8kgとトルエン24kgとを入れて、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン0.9kgとトルエン1.4kgとの混合溶液を反応器の温度を5℃に保ちながら30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌し、次に95℃に昇温し、95℃で3時間撹拌し、ろ過した。得られた固体生成物をトルエン20.8kgで6回、洗浄を行った。その後、トルエン7.1kgを加えスラリーとし、一晩静置した。
上記で得られたスラリーに、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(ジエチル亜鉛濃度:50重量%)1.73kgとヘキサン1.02kgとを投入し、撹拌した。その後、5℃に冷却した後、3,4,5−トリフルオロフェノール0.78kgとトルエン1.44kgとの混合溶液を、反応器の温度を5℃に保ちながら60分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌し、次に40℃に昇温し、40℃で1時間撹拌した。その後、22℃に冷却し、水0.11kgを反応器の温度を22℃に保ちながら1.5時間で滴下した。滴下終了後、22℃で1.5時間撹拌し、次に40℃に昇温し、40℃で2時間撹拌し、更に80℃に昇温し、80℃で2時間撹拌した。撹拌後、室温にて、残量16Lまで上澄み液を抜き出し、トルエン11.6kgを投入し、次に、95℃に昇温し、4時間撹拌した。撹拌後、室温にて、上澄み液を抜き出し、固体生成物を得た。得られた固体生成物をトルエン20.8kgで4回、ヘキサン24リットルで3回、洗浄を行った。その後、乾燥することにより、固体成分を得た(以下、助触媒担体(a−1)と称する。)。
(2)予備重合触媒成分(b−1)の調製
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブに、ブタン80リットルを投入した後、ラセミ-エチレン(インデニル)(5、6、7、8‐テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチルベンズ[f]インデニル)ジルコニウムジフェノキシド101mmolを投入し、オートクレーブを50℃まで昇温して撹拌を2時間行った。次にオートクレーブを30℃まで降温して系内が安定した後、エチレンをオートクレーブ内のガス相圧力で0.03MPa分仕込み、上記助触媒担体(a−1)0.7kgを投入し、続いてトリイソブチルアルミニウム158mmolを投入して重合を開始した。エチレンを0.7kg/時間で連続供給しながら30分経過した後、50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素をそれぞれ3.5kg/時間と5.5リットル(常温常圧体積)/時間で連続供給することによって合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスなどをパージして残った固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(a−1)1g当り23gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒成分(b−1)を得た。
(3)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−1)の製造
重合例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を87℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を0.98%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.34%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウム、およびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比3%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−A)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表1に示した。また、得られた共重合体の融解曲線を図2に示した。
重合例2
(1)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−B)の製造
重合例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を87℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を0.52%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.30%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウム、およびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比3%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−B)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表1に示した。
重合例3
(1)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−C)の製造
重合例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を87℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を0.98%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.39%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウムおよびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比30%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−C)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表1に示した。
重合例4
(1)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−D)の製造
重合例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を87℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を1.11%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.45%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウムおよびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比30%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−D)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表1に示した。
Figure 2013133421
実施例1
(1)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−1)の製造
上記で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を87℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を0.71%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.31%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウム、およびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比3%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−1)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表2に示した。また、得られた共重合体の融解曲線を図2に示した。
(2)押出発泡体の成形
上記共重合体PE−1、100重量部と、化学発泡剤(Clariant社製 商品名 Hydrocerol CF20E)1重量部とをタンブルミキサーにて1分間混合した。この混合原料をスクリュー径50mmφ、L/D=42の単軸押出機に供給し、スクリュー回転数が15rpm、混練部の温度が130〜240℃、ダイ部の温度が110℃の条件で押出した。押出機の中間部には注入バルブが設置されており、該バルブから約10MPaに加圧した炭酸ガスを180ml/時間となるように注入量を調整して連続注入した。押出機の先端には、外径が120mm、リップのクリアランスが0.7mmのサーキュラーダイが設置してあり、該サーキュラーダイから溶融状態の発泡樹脂をサーキュラー形状に押出した。この溶融状態の発泡樹脂を温度20℃の冷却水を循環させた径180mmφの冷却マンドレルにより冷却して固化させ、ピンチロールにより引き取り、厚み0.4mmの押出発泡体を得た。得られた発泡体の物性を表3に示す。
実施例2
(1)エチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−2)の製造
重合例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を80℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を1.04%、エチレンと1−ヘキセンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を1.26%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−1)とトリイソブチルアルミニウムおよびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比30%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ヘキセン共重合体(PE−2)を得た。得られた共重合体の物性評価の結果を表2に示した。
(2)押出発泡体の成形
PE−1の代わりにPE−2を用いた以外は、実施例1と同様にして厚み0.4mmの発泡体を得た。得られた発泡体の物性を表3に示す。
比較例1
(1)予備重合触媒成分(b−2)の調製
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブに、ブタン80リットルを投入した後、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド101mmolを投入し、オートクレーブを50℃まで昇温して撹拌を2時間行った。次にオートクレーブを30℃まで降温して系内が安定した後、エチレンをオートクレーブ内のガス相圧力で0.03MPa分仕込み、重合例1と同じ方法で得た助触媒担体(a−1)0.7kgを投入し、続いてトリイソブチルアルミニウム158mmolを投入して重合を開始した。エチレンを0.7kg/時間で連続供給しながら30分経過した後、50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素をそれぞれ3.5kg/時間と5.5リットル(常温常圧体積)/時間で連続供給することによって合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスなどをパージして残った固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(a−1)1g当り20gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒成分(b−2)を得た。
(2)エチレン−1−ブテン1−ヘキセン共重合体(PE−3)の製造
上記で得た予備重合触媒成分(b−2)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を85℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を1.82%、エチレンと1−ヘキセンと1−ブテンの合計に対する1−ヘキセンモル比を0.72%、エチレンと1−ヘキセンと1−ブテンとの合計に対する1−ブテンモル比を3.48%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、1−ブテン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−2)とトリイソブチルアルミニウム、およびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比3%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体(PE−3)を得た。当該エチレン1−ブテン−1−ヘキセン共重合体(PE−11)の1−ブテン由来の短鎖分岐量は、炭素原子数1000個あたり12.8個/1000C、1−ヘキセン由来の短鎖分岐量は、炭素原子数1000個当り9.2個/1000Cであった。得られた共重合体のその他の物性評価の結果を表2に示した。また、得られた共重合体の融解曲線を図2に示した。
(2)押出発泡体の成形発泡体の成形
PE−1の代わりにPE−3を用いた以外は、実施例1と同様にして厚み0.4mmの押出発泡体の成形発泡体を得た。得られた発泡体の物性を表3に示す。
比較例2
(1)エチレン−−ブテン1−ヘキセン共重合体(PE−4)の製造
比較例1と同じ方法で得た予備重合触媒成分(b−2)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施し、重合体パウダーを得た。重合条件としては、重合温度を85℃、重合圧力を2MPa、エチレンに対する水素モル比を1.65%、エチレンと1−ヘキセンと1−ブテンとの合計に対する1−ヘキセンモル比を0.90%、エチレンと1−ヘキセンと1−ブテンとの合計に対する1−ブテンモル比を2.70%とした。重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、1−ブテン、水素を連続的に供給した。また、上記予備重合触媒成分(b−2)とトリイソブチルアルミニウム、およびトリエチルアミン(トリイソブチルアルミニウムに対するモル比3%)とを連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持した。平均重合時間4時間であった。得られた重合体パウダーを押出機(神戸製鋼所社製 LCM50)を用いて、フィード速度50kg/時間、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.1MPa、樹脂温度200〜230℃の条件で造粒することによりエチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体(PE−4)を得た。当該エチレン1−ブテン−1−ヘキセン共重合体(PE−4)の1−ブテン由来の短鎖分岐量は、炭素原子数1000個あたり9.3個/1000C、1−ヘキセン由来の短鎖分岐量は、炭素原子数1000個当り11.5個/1000Cであった。得られた共重合体のその他の物性評価の結果を表2に示した。
(2)押出発泡体の成形発泡体の成形
PE−1の代わりにPE−4を用い、ダイ部の温度を112.5℃に変更した以外は、実施例1と同様にして厚み0.4mmの押出発泡体の成形発泡体を得た。得られた発泡体の物性を表3に示す。
Figure 2013133421
Figure 2013133421
実施例1および比較例1のエチレン−α−オレフィン共重合体の示差走査熱量測定により得られた融解曲線を示した図を図1に示す。
実施例1〜2、重合例1〜4、比較例1、2のエチレン−α−オレフィン共重合体について、MFR(g/10分)の値に対し特性緩和時間τ(s−1)の値をプロットした図を図2に示す。◆は実施例、重合例、■は比較例である。
実施例1〜2、重合例1〜4、比較例1、2のエチレン−α−オレフィン共重合体について、MFR(g/10分)の値に対しオリゴマー量ΣCn;n=12−18(ppm)の値をプロットした図を図3に示す。◆は実施例、重合例、■は比較例である。MFRが同程度のエチレン−α−オレフィン共重合体同士で比較した。本願請求項1の要件を全て満足する実施例1、2のエチレン−α−オレフィン共重合体は、同程度のMFRを有する比較例1、2のエチレン−α−オレフィン共重合体に比べて、オリゴマー量が少なく、溶融成形時に生じる発煙が少ない。

Claims (2)

  1. エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が860〜970kg/m3であり、メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分であり、スウェル比(SR)が1.25〜1.55であり、重量平均分子量と数平均分子量の比である分子量分布(Mw/Mn)が4.5〜13であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が40〜100kJ/molであり、NMRにより測定される長鎖分岐量が1000炭素原子数あたり0.29〜0.50個であり、下記式(I)で定義されるg*が0.76〜0.88であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる押出発泡体。
    g*=[η]/([η]GPC×gSCB*) (I)
    [式中、[η]は、エチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表し、下記式(I−I)によって定義される値である。[η]GPCは、下記式(I−II)によって定義される値である。gSCB*は、下記式(I−III)によって定義される値である。
    [η]=23.3×log(ηrel) (I−I)
    (式中、ηrelは、エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度を表す。)
    [η]GPC=0.00046×Mv0.725 (I−II)
    (式中、Mvは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量を表す。)
    SCB*=(1−A)1.725 (I−III)
    (式中、Aは、下記式(I−V)によって定義される値である。)
    A=((12n+2n+1)×y)/((1000−2y−2)×14+(y+2)×15+13y) (I−V)
    (式中、nは、エチレン−α−オレフィン共重合体が有するα−オレフィンに基づく単量体単位に由来する短鎖分岐の炭素原子数を表し、yは、炭素原子数1000個あたりの短鎖分岐量を表す。)]
  2. 前記エチレン−α−オレフィン共重合体が、
    示差走査熱量測定から得られる融解曲線において、25℃から150℃までの範囲に複数の融解ピークを示し、
    該融解ピーク高さが最も大きい最大融解ピークよりも高温に、前記最大融解ピークとは異なる融解ピークを示し、
    特性緩和時間(τ)が式(a−1)を満足するものである請求項1記載の押出発泡体。
    τ<3.8×MFR−0.62 式(a−1)
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