JP2013132507A - 演算処理装置及び骨密度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することが可能な、演算処理装置及び骨密度測定装置を提供する。
【解決手段】解析装置5は、所定の管電圧によるX線をアルミスロープ2に照射して透過させて、検出された透過X線の輝度値と当該アルミスロープ2の厚さとの対応関係を用いて骨密度を計測する演算処理装置において、検出された輝度値から輝度プロファイルを生成する演算を行う生成部51と、生成された輝度プロファイルの最大値及び最小値に基づいて規格化プロファイルを生成する演算を行う規格化部52と、規格化された規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さのそれぞれに対応する輝度値のそれぞれが所定範囲に含まれるか否かを判定する演算を行う判定部53と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定の管電圧による放射線をスロープ状の標準物質に照射して透過させて、検出された透過放射線の輝度値と当該標準物質の厚さとの対応関係を用いて骨密度を計測する演算処理装置、及び当該演算処理装置を備える骨密度測定装置に関する。
従来、人間の骨の発育状態等を確認するための骨塩量の計測方法として、例えばMD法やDIP法等が知られている。特許文献1に記載されたMD法では、X線による被験者の計測部位の撮影で使用する撮影条件で、アルミステップを撮影しておき、この撮影結果を用いて、センサを構成する光電変換素子間のばらつきの補正処理やセンサ素子の経時的変化の補正処理を行う。この撮影条件は、撮影条件入力部により入力が可能であり、入力された撮影条件は、撮影条件表示部に表示される。
また、特許文献2に記載されたDIP法では、アルミスケールと被験者の両手掌とをX線フィルムの上に載せ、管電圧を50kVに入力設定したX線を用いて撮影を行う。通常、DIP法の撮影条件では、骨(ハイドロキシアパタイト)とアルミニウムの相関が最も良い50kVが、推奨管電圧に設定されている。
特開2006−334046号公報 特許第2793502号公報
特許文献1に記載されたMD法では、センサを構成する光電変換素子間のばらつきの補正処理やセンサ素子の経時的変化の補正処理といった検出系の補正が行われるものの、撮影条件表示部に表示されたX線の管電圧(以下、表示管電圧)と、実際に照射されているX線の管電圧(以下、実効管電圧)との差を補正する処理といった出力系の補正は行われない。同様に、特許文献2に記載されたDIP法でも、同様の出力系の補正は行われない。
病院やクリニック等に設置されているX線発生装置では、例えば経年劣化等により、表示管電圧と実効管電圧との間に差が生じて同等で無いことがある。また、装置によって、X線光源の高さが異なることや、X線検出器の性能が異なることがあるため、検出される輝度値のデジタル値(濃度)が装置によって大きく異なってしまう場合がある。
図1は、スロープ状のアルミニウムであるアルミスロープにX線(実効管電圧は40,46,50,55,60kVの5種類)を照射し、アルミスロープを透過したX線の強度を反転させて得られた輝度値のデジタル値(濃度)を縦軸とし、アルミスロープの厚さ(アルミ位置)を横軸としたグラフである。表示管電圧が50kVであっても、例えば経年劣化等により実効管電圧が46kVに低下していた場合、図1に示されるように、デジタル値が大きく変動してしまい、正しい輝度値のデジタル値(濃度)が得られない。
なお、実効管電圧が表示管電圧に比べて妥当であるか否かを判定するためには実効管電圧の計測が必要となるが、実効管電圧を計測する機器として知られる管電圧計は非常に高価であり導入が難しい。
そこで本発明では、管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することが可能な、演算処理装置及び骨密度測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一形態に係る演算処理装置は、所定の管電圧による放射線をスロープ状の標準物質に照射して透過させて、検出された透過放射線の輝度値と当該標準物質の厚さとの対応関係を用いて骨密度を計測する演算処理装置において、検出された輝度値から、対応関係を示す輝度プロファイルを生成する演算を行う生成手段と、生成された輝度プロファイルの最大値及び最小値に基づいて当該輝度プロファイルを規格化して規格化プロファイルを生成する演算を行う規格化手段と、規格化された規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さのそれぞれに対応する輝度値のそれぞれが、所定の管電圧と当該厚さのそれぞれとによって規定される所定範囲に含まれるか否かを判定する演算を行う判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の一形態に係る演算処理装置によれば、まず、放射線をスロープ状の標準物質に照射して得られた輝度値から輝度プロファイルが生成され、次に、輝度プロファイルの最大値及び最小値に基づいて規格化プロファイルが生成される。そして、規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さのそれぞれに対応する輝度値のそれぞれが、所定の管電圧と当該厚さのそれぞれとによって規定される所定範囲に含まれるか否かが判定される。
このように、管電圧計を用いるのでなく、放射線をスロープ状の標準物質に照射して得られた輝度値を用いて、実際に照射されるX線等の放射線の管電圧に対応する輝度値が、所望の管電圧に対応する所定範囲に含まれるか否かを判定する。この結果、管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線等の放射線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することが可能になる。
本発明の一形態に係る骨密度測定装置は、上述の演算処理装置と、所定の管電圧による放射線が照射される被検骨を載置可能な載置手段と、被検骨及び標準物質を透過した放射線を検出する検出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の一形態に係る骨密度測定装置によれば、所定の管電圧による放射線が照射される被検骨を載置手段に載置して、被検骨及び標準物質を透過した放射線を検出することが可能になる。
別の形態に係る骨密度測定装置では、規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さは、30mm〜130mmの範囲に含まれてもよい。
この形態では、規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さが30mm〜130mmの範囲に含まれることにより、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを、より的確に評価することが可能になる。
別の形態に係る骨密度測定装置では、生成手段は、標準物質の同じ厚さにおける輝度の平均値を、当該厚さにおける輝度値として用いて、輝度プロファイルを生成する演算を行なってもよい。
この形態では、標準物質の同じ厚さにおける輝度の平均値が、当該厚さにおける輝度値として用いられて、輝度プロファイルが生成される。このように、標準物質の同じ厚さにおける輝度の平均値が、当該厚さにおける輝度値として用いられるため、より適正な輝度プロファイルを生成することが可能になる。
本発明によれば、管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することが可能な、演算処理装置及び骨密度測定装置を提供することができる。
アルミスロープを透過したX線の強度を反転させて得られた輝度値を縦軸とし、アルミスロープの厚さを横軸としたグラフである。 本実施例に係る骨密度測定装置の外観を示す斜視図である。 アルミスロープの形状の詳細を説明する平面図及び側面図である。 アルミスロープを透過したX線を検出して得られたX線画像である。 アルミスロープを透過したX線を検出して得られた輝度プロファイルのグラフである。 図5に示されるグラフを規格化して得られた規格化プロファイルのグラフである。 図6に示される規格化プロファイルのグラフに対して所定範囲を追記したグラフである。 5種類の実効管電圧のそれぞれによって異なる規格化プロファイルのグラフである。 本実施形態に係る骨密度測定装置において行わる骨密度測定方法の主要なステップを説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(1)実施形態の概要
以下、本発明の一実施例について添付図面を参照して説明する。図2は、本実施例に係る骨密度測定装置10の外観を示す斜視図である。図2に示されるように、骨密度測定装置10は、骨密度(骨塩定量)の測定対象となる被検骨Hが載置されるカセッテ1(載置手段)と、カセッテ1の上面に載置されるアルミスロープ2と、被検骨H及びアルミスロープ2にX線(放射線)を照射するX線源3と、被検骨H及びアルミスロープ2を透過したX線を検出する放射線検出器4(検出手段)と、放射線検出器4による検出結果に応じてX線源3の管電圧を調整可能な解析装置5(演算処理装置)と、を備えている。
カセッテ1は、X線が照射される被検骨H及びアルミスロープ2を載置可能な載置台である。骨密度(骨塩量)の測定対象となる被検骨Hをカセッテ1に載置するために、例えば被験者の掌がカセッテ1に載置される。アルミスロープ2は、カセッテ1の所定の中心位置に、後述の斜面22が表面に露出するように載置される。
アルミスロープ2は、所定の傾きを有する後述の斜面22を有するスロープ状の標準物質である。アルミスロープ2を透過したX線の撮影画像データを参照することによって、どの輝度が、アルミ厚さに換算すると何mmの厚さに相当するかが、解析装置5によって計算される。アルミスロープ2の形状の詳細については、後述する。
X線源3は、カセッテ1に載置された被検骨H及びアルミスロープ2に対して、X線を照射するX線発生装置である。被検骨H及びアルミスロープ2に照射されるX線の管電圧は、解析装置5により調整可能である。
放射線検出器4は、被検骨H及びアルミスロープ2を透過した透過X線(透過放射線)の輝度値を検出するフラットパネルセンサ(固体撮像装置)である。検出された透過X線の輝度を示す輝度値は、解析装置5に送信される。
解析装置5は、検出された透過X線の輝度値とアルミスロープ2の厚さとの対応関係を用いて、被検骨Hの骨密度を計測する演算処理を行うコンピュータ装置である。解析装置5は、被検骨Hの輝度値と同じ輝度値のアルミ厚さから、被検骨Hの骨密度を推測する。被検骨H及びアルミスロープ2に照射されるX線の、目安となる管電圧は、表示管電圧(測定者によって入力指示された所定の管電圧)として、解析装置5の操作部や表示部等に表示されている。解析装置5は、生成部51(生成手段)、規格化部52(規格化手段)、及び判定部53(判定手段)を有している。
生成部51は、放射線検出器4により検出された透過X線の輝度を示す輝度値から、輝度プロファイル(濃度プロファイル)を生成する演算を行う演算部分である。輝度プロファイルとは、アルミスロープ2の厚さと、この厚さにおいて検出された透過X線の輝度値との対応関係を規定する情報である。
なお、生成部51は、アルミスロープ2の同じ厚さにおいて検出された輝度同士の平均値を、この厚さにおける輝度値として用いて、上述の輝度プロファイルを生成する演算を行う。同じ厚さにおいて検出された輝度同士の平均値を、この厚さにおける輝度値として用いる演算処理の詳細については、後述する。
規格化部52は、生成部51により生成された輝度プロファイルにおける輝度値の最大値及び最小値を抽出し、この最大値及び最小値に基づいて、輝度プロファイルを規格化する演算を行う演算部分である。規格化部52は、例えば、アルミスロープ2の厚さが最も薄い部分における輝度値を最小値として抽出し、この輝度値を濃度(規格値)が0であるとする。最小値が一致していなければNGデータとする。
更に、規格化部52は、アルミスロープ2の各厚さにおける輝度値を、輝度プロファイルにおける輝度値の最大値で除して得られる値を、アルミスロープ2の各厚さにおける濃度(規格値)として求める。これにより、輝度プロファイルにおける輝度値の最大値を与えるアルミスロープの厚さにおける濃度(規格値)は1となる。上述の正規化を行った結果、アルミ厚さの変化に対して濃度(規格値)が0以上1以下の範囲で変化する規格化プロファイルが生成される。規格化プロファイルを生成する演算の詳細、及び実効管電圧によって異なる規格化プロファイルの詳細については、後述する。
判定部53は、規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さ(アルミ位置)のそれぞれに対応する濃度(規格値)のそれぞれが、所定範囲に含まれるか否かを判定する演算を行う演算部分である。この所定範囲とは、表示管電圧として示されている管電圧が実効管電圧と一致している場合における、表示管電圧とアルミ厚さのそれぞれとによって規定される範囲である。例えば、X線の表示管電圧が50kVである場合に、アルミ厚さ70mmにおける濃度(規格値)が約0.58ポイントであったとする。ここで、表示管電圧が50kVでアルミ厚さ70mmの場合の所定範囲は、0.5以上0.6ポイント以下であると判定部53において規定されているとする。この場合、アルミ厚さ70mmに対応する濃度(規格値)は所定範囲に含まれると判定される。
規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さのそれぞれに対応する輝度値のそれぞれが、所定範囲に含まれない場合、判定部53は、実効管電圧は表示管電圧に比べて妥当でない(実効管電圧と表示管電圧との差は比較的大きい)と判定し、X線源3の管電圧を、適切な管電圧に調整する。輝度値が所定範囲に含まれるか否かを判定する演算の詳細については、後述する。
(2)アルミスロープの形状の詳細
引き続き、アルミスロープ2の形状の詳細について図3を参照して説明する。図3は、アルミスロープ2の形状の詳細を説明する平面図及び側面図である。アルミスロープ2は、略楔形の形状を有している。すなわち、アルミスロープ2は、斜面22、先端面23、後端面24、基準側面25、平側面26、及び底面27を有している。斜面22、基準側面25、平側面26、及び底面27を介して先端面23は後端面24に繋がっている。
ここで、先端面23から後端面24までの距離L1は、例えば150mmである。基準側面25から平側面26までの距離L2は、例えば15mmである。先端面23におけるアルミスロープ2の高さL3は、例えば0.7mmである。後端面24におけるアルミスロープ2の高さL4は、例えば15.4mmである。
また、斜面22は、+Y方向(先端面23から後端面24に向かう長手方向)に沿って厚さが増加する傾きを有する。例えば、Y方向に10mm進行すると、Z方向に1mm進行するような傾きを有する。即ち、Y方向の長さとZ方向の最大厚との比が10:1であるような傾きを有する。
また、基準側面25は、稜線25a及び複数の基準溝25bを有している。基準溝25bは、Y方向に間隔を空けて設けられ、Z方向に沿って斜面22から底面27まで延びている。先端面23からY方向に距離L5離間した位置に一の基準溝25bが設けられており、距離L5は、例えば10mmである。一の基準溝25bからY方向に10mm離間した位置に、隣接する別の基準溝25bが設けられている。即ち、隣り合う基準溝25bの間隔L6は10mmである。
本実施形態では、基準溝25bはY方向に沿って14個形成されている。基準溝25bのXY平面に沿った断面は、略三角形の形状を有している。基準溝25bの断面である略三角形の頂点の角度は、例えば約60°である。
平側面26は、稜線26aを有しており、基準側面25の反対側に位置している。平側面26には、基準溝25bは設けられていない。また、底面27は、先端面23と直交するように形成されている。また、底面27は後端面24と直交するように形成されている。
(3)輝度同士の平均値を輝度値として用いる演算処理の詳細
引き続き、輝度同士の平均値を輝度値として用いる演算処理の詳細について図4を参照して説明する。図4は、カセッテ1に載置されたアルミスロープ2を透過したX線を検出して得られたX線画像である。このX線画像には、アルミスロープ2の長手方向(Y方向)を示す矢印、及び輝度値の検出範囲Sが追記されている。
ここで、検出範囲Sの、図4における水平方向及び垂直方向の検出範囲は固定されている。また、アルミ検出は、ハフ変換による直線検出によって行われる。このX線画像において、明るく見える領域は輝度値が高い領域である。輝度値が高い領域は、例えばアルミスロープ2の厚みが大きいことを示す。暗く見える領域は輝度値が低い領域である。輝度値が低い領域は、例えばアルミスロープ2の厚みが小さいことを示す。
生成部51は、アルミスロープ2の同じ厚さ(Y方向に垂直なX方向)において検出された輝度同士の平均値を、この厚さにおける輝度値として用いて、輝度プロファイルを生成する演算を行う。
(4)規格化プロファイルを生成する演算の詳細
引き続き、規格化プロファイルを生成する演算の詳細について図5及び図6を参照して説明する。図5は、カセッテ1に載置されたアルミスロープ2を透過したX線(表示管電圧は50kV)を検出して得られた、アルミスロープ2の厚さ(アルミ位置)に対する濃度(輝度値のデジタル値)の変化を示す輝度プロファイルのグラフである。また、図6は、図5に示されるグラフを規格化して得られた規格化プロファイルのグラフである。濃度(輝度値のデジタル値)は、アルミスロープを透過したX線の強度を反転させて得られた値である。
規格化部52は、図5に示される輝度プロファイルにおける輝度値のデジタル値(濃度)の最大値及び最小値に基づいて、輝度プロファイルを規格化する演算を行う。規格化部52は、例えば、アルミスロープ2の厚さが最も薄い部分における輝度値(約1400ポイント)を、濃度(規格値)が0ポイントであるとする。更に、規格化部52は、アルミスロープ2の各厚さにおける濃度(規格値)を、以下の数式(1)に基づいて算出する。
(数1)
各厚さにおける濃度(規格値)=(各厚さにおける輝度値−輝度値の最小値)÷(輝度値の最大値−輝度値の最小値)
これにより、輝度プロファイルにおける濃度(輝度値のデジタル値)の最大値を与えるアルミ厚さにおける濃度(規格値)は1ポイントとなる。この規格化を行った結果、濃度(規格値)が0ポイント以上1ポイント以下である縦軸を有する規格化プロファイルが生成される。
(5)輝度値が所定範囲に含まれるか否かを判定する演算の詳細
引き続き、輝度値が所定範囲に含まれるか否かを判定する演算の詳細について図7を参照して説明する。図7は、図6に示される規格化プロファイルのグラフに対して、上述の所定範囲R1,R2を追記したグラフである。
アルミスロープ2における複数の異なるアルミ厚さとして例えば70mm及び100mmが判定部53により予め選択されているとし、このときのX線の表示管電圧は例えば50kVであるとする。なお、規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さは全て、30mm〜130mmの範囲に含まれるのが好ましい。規格化部52により得られた規格化プロファイルは、図7に示されるように、70mmに対応する濃度(規格値)が約0.58ポイントであり、100mmに対応する濃度(規格値)が約0.76ポイントであったとする。
ここで、判定部53は、実効管電圧が50kV前後(50kVプラス特定管電圧である数kV以下、且つ、50kVマイナス特定管電圧である数kV以上)の場合、アルミ厚さが70mmの位置での濃度(規格値)が0.5以上0.6ポイント以下の所定範囲R1に含まれ、アルミ厚さが100mmの位置での濃度(規格値)が0.7以上0.8ポイント以下の所定範囲R2に含まれるといったような範囲情報を予め記憶している。
そして、判定部53は、70mmに対応する濃度(規格値)の0.58ポイントは0.5〜0.6ポイントの所定範囲R1に含まれ、且つ、100mmに対応する濃度(規格値)の0.76ポイントは0.7〜0.8ポイントの所定範囲R2に含まれると判定する。そして、判定部53は、これら複数の濃度(規格値)のそれぞれが、それぞれの所定範囲R1,R2に含まれているため、実効管電圧は表示管電圧に比べて妥当である(実効管電圧と表示管電圧との差は比較的小さい)と判定する。
なお、70mmに対応する濃度(規格値)が0.5ポイント未満(又は0.6ポイントより大きい値)であり、且つ、100mmに対応する濃度(規格値)が0.7ポイント未満(又は0.8ポイントより大きい値)の場合、判定部53は、これら複数の濃度(規格値)のそれぞれが、それぞれの所定範囲に含まれていないため、実効管電圧が表示管電圧に比べて妥当でない(実効管電圧と表示管電圧との差は比較的大きい)と判定する。
(6)実効管電圧によって異なる規格化プロファイルの詳細
引き続き、実効管電圧によって異なる規格化プロファイルの詳細について図8を参照して説明する。図8は、40,46,50,55,60kVという5種類の実効管電圧のそれぞれによって異なる規格化プロファイルのグラフである。縦軸は、0ポイント以上1ポイント以下である濃度(規格値)としての相対値であり、横軸は、アルミスロープの厚さ(アルミ位置)である。判定部53は、図8に示されるグラフに基づいて決定された上述の範囲情報を、各実効管電圧について、予め記憶してもよい。
(7)骨密度測定装置において行わる骨密度測定方法
引き続き、骨密度測定装置10において行わる骨密度測定方法について図9を参照して説明する。図9は、骨密度測定装置10において行わる骨密度測定方法の主要なステップを説明するためのフローチャートである。
まず、被検骨H及びアルミスロープ2がカセッテ1に載置されると、X線源3が、被検骨H及びアルミスロープ2に対してX線を照射する(ステップS01)。そして、放射線検出器4が、被検骨H及びアルミスロープ2を透過した透過X線の輝度値を検出する(ステップS02)。
次に、生成部51が、放射線検出器4により検出された透過X線の輝度を示す輝度値から、輝度プロファイルを生成する演算を行う(ステップS03)。そして、規格化部52が、生成部51により生成された輝度プロファイルにおける輝度値のデジタル値(濃度)の最大値及び最小値に基づいて、輝度プロファイルを規格化し、規格化プロファイルを生成する演算を行う(ステップS04)。
次に、判定部53が、規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さのそれぞれに対応する濃度(規格値)のそれぞれが、それぞれの所定範囲に含まれるか否かを判定する演算を行う(ステップS05)。
ここで、これら複数の濃度(規格値)のそれぞれが、それぞれの所定範囲に含まれている場合、実効管電圧は表示管電圧に比べて妥当である(実効管電圧と表示管電圧との差は比較的小さい)と判定され、一連の処理は終了する。
一方、これら複数の濃度(規格値)のそれぞれが、それぞれの所定範囲に含まれていない場合、実効管電圧は表示管電圧に比べて妥当でない(実効管電圧と表示管電圧との差は比較的大きい)と判定され、後述のステップS06に移行する。
ステップS06では、判定部53が、実効管電圧と表示管電圧との差がより小さくなるように、X線源3の管電圧を適切な管電圧に調整し、この調整に伴って表示管電圧を変更する。そして、一連の処理は一旦終了し、再度、ステップS01に移行する。これにより、実効管電圧が表示管電圧に比べて妥当になるまで繰り返される。
(8)本発明による作用及び効果
解析装置5によれば、まず、X線をアルミスロープ2に照射して得られた輝度値から輝度プロファイルが生成され、次に、輝度プロファイルの最大値及び最小値に基づいて規格化プロファイルが生成される。そして、規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さのそれぞれに対応する濃度(規格値)のそれぞれが、(表示管電圧として示されている管電圧が実効管電圧と一致している場合における)表示管電圧とアルミ厚さのそれぞれとによって規定される所定範囲に含まれるか否かが判定される。
このように、管電圧計を用いるのでなく、X線をアルミスロープ2に照射して得られた輝度値を用いて、実際に照射されるX線の管電圧(実効管電圧)に対応する輝度値が、測定者の所望の管電圧(表示管電圧)に対応する所定範囲に含まれるか否かを判定する。この結果、管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することが可能になる。
また、解析装置5を備える骨密度測定装置10によれば、表示管電圧によるX線が照射される被検骨Hをカセッテ1に載置して、被検骨H及びアルミスロープ2を透過したX線を検出することが可能になる。
また、規格化プロファイルにおける複数の異なるアルミ厚さが30mm〜130mmの範囲に含まれることにより、図8に示されるように、実効管電圧の違いによる相対値(濃度)の違いがより明確になる。このため、実効管電圧が表示管電圧(例えば50kV)に比べて妥当(差が比較的小さい状態)であるか否かを、より的確に判別することが可能になる。
また、アルミスロープ2の同じ厚さにおける輝度の平均値が、この厚さにおける輝度値として用いられて、輝度プロファイルが生成される。このように、アルミスロープ2の同じ厚さにおける輝度の平均値が、この厚さにおける輝度値として用いられるため、より適正な輝度プロファイルを生成することが可能になる。
(9)変形例
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、他に様々な変形が可能である。上述の実施形態では、図2に示されるように、放射線検出器4と解析装置5とが有線接続されて通信可能となった構成が例示されているが、放射線検出器4としてイメージングプレートを用い、このイメージングプレートと解析装置5とを有線接続させない構成とした上で、イメージングプレートによって検出された輝度値を読取可能な読取装置(図示せず)と解析装置5とを有線接続させた構成としてもよい。また、放射線検出器4として、フラットパネルディテクタを用いてもよい。また、上述の実施形態では、放射線としてX線を用いた構成が例示されているが、X線以外の他の放射線を用いた構成としてもよい。
本発明によれば、管電圧計を用いることなく、実際に照射されるX線の管電圧が所望の管電圧に比べて妥当であるか否かを評価することができる。
1…カセッテ、2…アルミスロープ、3…X線源、4…放射線検出器、5…解析装置、10…骨密度測定装置、22…斜面、23…先端面、24…後端面、25…基準側面、25a,26a…稜線、25b…基準溝、26…平側面、27…底面、51…生成部、52…規格化部、53…判定部、H…被検骨、L1,L2,L5…距離、L3,L4…高さ、L6…間隔、R1,R2…所定範囲、S…検出範囲。

Claims (4)

  1. 所定の管電圧による放射線をスロープ状の標準物質に照射して透過させて、検出された透過放射線の輝度値と当該標準物質の厚さとの対応関係を用いて骨密度を計測する演算処理装置において、
    検出された前記輝度値から、前記対応関係を示す輝度プロファイルを生成する演算を行う生成手段と、
    生成された前記輝度プロファイルの最大値及び最小値に基づいて当該輝度プロファイルを規格化して規格化プロファイルを生成する演算を行う規格化手段と、
    規格化された前記規格化プロファイルにおける複数の異なる厚さのそれぞれに対応する輝度値のそれぞれが、前記所定の管電圧と当該厚さのそれぞれとによって規定される所定範囲に含まれるか否かを判定する演算を行う判定手段と、
    を有することを特徴とする演算処理装置。
  2. 請求項1に記載の演算処理装置と、
    前記所定の管電圧による前記放射線が照射される被検骨を載置可能な載置手段と、
    前記被検骨及び前記標準物質を透過した放射線を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする骨密度測定装置。
  3. 前記規格化プロファイルにおける前記複数の異なる厚さは、30mm〜130mmの範囲に含まれる、ことを特徴とする請求項2に記載の骨密度測定装置。
  4. 前記生成手段は、前記標準物質の同じ厚さにおける輝度の平均値を、当該厚さにおける前記輝度値として用いて、前記輝度プロファイルを生成する演算を行う、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の骨密度測定装置。
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