JP2013131872A - 出力装置、出力装置の制御方法、伝送装置、伝送システム、制御プログラム、および記録媒体 - Google Patents

出力装置、出力装置の制御方法、伝送装置、伝送システム、制御プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の伝送路を利用したデータ伝送に伴う遅延を制御するため、伝送路を介して受信したコンテンツの同期をとって出力する。
【解決手段】複数のコンテンツ情報を、外部の伝送装置から複数の伝送路1のそれぞれを介して受信し、複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報4を取得するマーカ取得部15と、マーカ取得部15によって取得された遅延情報4に基づいて、手書き情報2aおよび音声情報2bを出力する時間を伸長することで当該時間を揃える同期部17とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のコンテンツ情報から構成されるコンテンツを出力する出力装置等に関するものである。
通信技術の発達や通信インフラの整備に伴い、大容量の情報を遠隔地へ伝送することが簡単になった。例えば、音楽や映像などの情報量の大きいコンテンツを、個人が安価な機器を用いてストリーミング配信することが一般的になっている。近年では、手軽にコンテンツを配信可能にする上記通信技術を、教育分野へ応用する動きが広がっている。
図10に基づいて、従来の遠隔授業システムの概要を説明する。図10は、従来の遠隔授業システムの一部構成を表した模式図であり、(a)は実際の使用シーンを概略的に表し、(b)は上記遠隔授業システムで伝送される手書きデータおよび音声データの構造の一例を表す。
遠隔授業システムとは、一地点で教師が行う授業を、当該地点から遠隔の地点にいる生徒がリアルタイムに受講することを可能にするシステムである。当該システムは、上記通信技術により、新興国が抱える教育インフラに関する問題を解決できる画期的なシステムとして注目を集めている。すなわち、新興国では生徒に対して教師の数が足らず、1人の教師ができるだけ多くの生徒に授業を行うことが要請される。しかし、授業を行う教室の大きさや机の数などは限られるため、授業が行われる現場で当該授業を受講できる生徒の数も限られる。したがって、図10(a)に示した遠隔授業システムによれば、「教育インフラの不足」という上記問題を解決できる。
一方で、上記遠隔授業システムを稼働させるために必要な通信インフラが、新興国では未発達という問題がある。すなわち、サービスプロバイダがデータをストリーミングで配信する場合、図10(b)に示すように、当該データを時分割で多重化して伝送することが通常である。しかし、同一の伝送路を使って多重化したデータを伝送すると、通信帯域等の通信リソースが不足することにより遅延が発生する。これにより、上記遠隔授業システムにおいては、生徒は快適に授業を受講することができない。すなわち、遠隔授業システムにおいては、「通信インフラの不足」という上記問題の解決が必須である。
上記問題を解決するアプローチとしては、複数の伝送路を用いてデータを伝送することが考えられる。例えば、下記の特許文献1には、複数の無線回線で異なるメディアの伝送を行う場合に、片方の無線回線が切断されてしまったときは、他方の無線回線でデータを伝送する通信システムが開示されている。また、下記の特許文献2には、2以上の回線のうち、1回線の接続および切断に同期して他の回線の接続および切断を行う装置が開示されている。
一方、下記の特許文献3には、上記遠隔授業システムに類似する技術として、描画のやり取りと音声通話とを違和感なく並行して行える端末装置が開示されている。さらに、下記の特許文献4には、静止画像情報、ポインティングデバイス情報、および音声情報を、関連性を持たせて同時に表示させる方法が開示されている。これらの従来技術によれば、通信インフラが整ってさえいれば、上記遠隔授業システムに類似するサービスを提供できる可能性がある。
特開平9−261154号公報(1997年10月3日公開) 特開平5−160921号公報(1993年6月25日公開) 特開平6−6477号公報(1994年1月14日公開) 特開平5−176086号公報(1993年7月13日公開)
しかし、上記特許文献3および4に記載された技術は、あくまでも通信インフラが整備された環境における使用が前提となっている。特に、上記特許文献3に記載された技術では、所定の短周期でデータを時分割して通信することが必須とされる。これは、上記した「通信インフラの不足」という問題があるため、遠隔授業システムを真に必要とする新興国等においては実質的に利用できない。
また、上記特許文献1および2に記載された技術は、複数の伝送路を利用したデータ伝送に伴う遅延を制御できない。すなわち、従来技術では、複数の伝送路を介して受信したデータの間で出力同期をとるために、データの受信装置はマーカ(図10(b)参照。受信側でデータの同期をとるための情報であり、タイムスタンプともいう)を一致させる。しかし、受信したコンテンツをリアルタイムに出力する場合、データを受信する速度が当該コンテンツを出力する速度の上限となるため、1つの回線からのデータ受信が当該コンテンツの標準的な出力速度に追いつかない場合、同期が不完全になる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の伝送路を介してリアルタイムにコンテンツを受信する場合に、当該コンテンツの間で適切に同期をとって出力可能な出力装置等を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の出力装置は、
(1)コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信し、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力装置であって、
(2)前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得手段と、
(3)前記取得手段によって取得された遅延情報に基づいて、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期手段とを備えたことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明の出力装置の制御方法は、
(1)コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信し、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力装置の制御方法であって、
(2)前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得ステップと、
(3)前記取得ステップにおいて取得された遅延情報に基づいて、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明の出力装置および当該装置の制御方法は、複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信する。次に、当該伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得し、当該遅延情報のそれぞれを一致させるように、複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃える。そして、時間を揃えられた複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、コンテンツを出力する。
前述したように、従来技術においては、複数の伝送路を介して受信したコンテンツを出力する場合に、1つの回線からのデータ受信が当該コンテンツの標準的な出力速度に追いつかなければ、同期が不完全になるという問題が生じていた。すなわち、通信リソースの乏しいナローバンド環境でも、伝送路を複数利用すればコンテンツのストリーミング受信が可能となるが、受信したコンテンツの同期をとって出力することは容易ではなかった。
本発明の出力装置および当該装置の制御方法は、複数の伝送路について取得した遅延情報に基づいて、複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃え、これを同時に出力する。すなわち、異なる伝送路から独立して受信した各コンテンツ情報の出力を開始する時刻と終了する時刻とを揃えることで、同期をとることができる。
これにより、本発明の出力装置および当該装置の制御方法は、複数の伝送路を介してリアルタイムにコンテンツを受信する場合であっても、当該コンテンツの間で適切に同期をとって出力できる。
また、上記出力装置では、
(1)前記同期手段は、遅延が最大となる伝送路を介して受信したコンテンツ情報を出力する第1の時間と他の伝送路を介して受信したコンテンツ情報を出力する第2の時間とが一致するように、前記遅延情報に基づいて前記第2の時間を伸長することで、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃えることを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の出力装置は、遅延情報の中で最大となる遅延情報と、他の遅延情報とを一致させるように比率を計算する。そして、計算した比率に応じて、複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃える。
これにより、本発明の出力装置は、取得した遅延情報をコンテンツ情報の同期に反映させることができる。したがって、本発明の出力装置は、複数の伝送路を介してリアルタイムにコンテンツを受信する場合であっても、当該コンテンツの間で適切に同期をとって出力できる。
また、上記出力装置では、
(1)前記同期手段は、遅延が最大となる伝送路についての遅延情報と他の伝送路についての遅延情報との比率にしたがって、前記コンテンツ情報を出力する速度をそれぞれ決定することにより、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃えることを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の出力装置は、上記比率にしたがってコンテンツ情報を出力する速度を決定する。上記比率が例えば1.1である場合、本発明の出力装置は、最大の遅延情報を有する伝送路から受信したコンテンツ情報の出力速度を、1.1の逆数倍(すなわち0.91倍)にして、当該コンテンツ情報を出力する。これにより、本発明の出力装置は、当該コンテンツ情報と、他の遅延情報を有する伝送路から受信したコンテンツ情報との出力速度を揃えることができる。
したがって、本発明の出力装置は、複数の伝送路を介してリアルタイムにコンテンツを受信する場合であっても、当該コンテンツの間で適切に同期をとって出力できる。
また、上記出力装置は、
(1)前記コンテンツの出力が終了した後、前記コンテンツ情報のそれぞれを実際に出力した時間に応じて、前記比率を補正する補正手段をさらに備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の出力装置は、コンテンツの出力が終了した後に、コンテンツ情報のそれぞれを実際に出力した時間に応じて、先に計算した比率を補正できる。したがって、本発明の出力装置は、伝送路の通信の品質がさらに劣化する等により、コンテンツ情報の受信に伴う遅延が大きくなった場合であっても、新たな通信環境に適応してコンテンツ情報の同期をとることができる。
また、上記出力装置では、
(1)前記取得手段は、前記複数の伝送路のそれぞれについて、前記外部の伝送装置から所定の間隔で伝送される少なくとも2つの同期情報を取得する間隔を、当該伝送路の前記遅延情報として取得することを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の出力装置は、複数の伝送路のそれぞれについて取得した同期情報の時間的な差分として、当該伝送路の遅延情報を取得する。これにより、本発明の出力装置は、伝送路の通信特性を適切に反映させた遅延情報を得ることができる。
また、上記出力装置では、
(1)前記取得手段は、前記遅延情報を複数回取得する場合、当該遅延情報の平均を前記伝送路についての遅延情報とすることを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の出力装置は、遅延情報を複数回取得する場合、当該遅延情報の平均を伝送路についての遅延情報とする。したがって、本発明の出力装置は、より正確に遅延情報を得ることができる。
また、本発明の伝送装置は、
(1)複数の伝送路のそれぞれを介して、コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを上記出力装置に伝送することを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の伝送装置は、複数の伝送路のそれぞれを介して、コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを上記出力装置に伝送する。したがって、上述した「通信インフラの不足」という問題を効果的に解決できる。
また、本発明の伝送システムは、
(1)上記出力装置と、上記伝送装置とを含むことを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の遠隔授業システムは、上記出力装置と、上記伝送装置とを含む。したがって、上述した「通信インフラの不足」という問題を効果的に解決できる。
なお、前記出力装置および伝送装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合には、コンピュータを前記出力装置または伝送装置の各手段として動作させることにより、前記出力装置または伝送装置をコンピュータで実現させる制御プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明の出力装置は、複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された遅延情報に基づいて、複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期手段とを備えた構成である。
また、本発明の出力装置の制御方法は、複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された遅延情報に基づいて、複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期ステップとを含む構成である。
したがって、複数の伝送路を介してリアルタイムにコンテンツを受信する場合であっても、当該コンテンツの間で適切に同期をとって出力できる。これにより、例えば十分な通信インフラを利用できない環境においても、ユーザに違和感なくコンテンツを出力できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る出力装置の一部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る伝送装置の一部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔授業システムの一部構成を表す概略図である。 上記伝送装置と上記出力装置との間で行われる処理過程の概略を表したタイミングチャートである。 上記伝送装置および上記出力装置がマーカを送受信する処理過程を模式的に表すタイミングチャートである。 上記伝送装置および上記出力装置が情報を送受信し、上記出力装置が授業の内容を出力する処理過程を模式的に表すタイミングチャートである。 音声情報の受信に伴う遅延が大きくなり、当初に調節した出力速度では手書き情報と音声情報とで同期が取れない様子を表すタイミングチャートである。 上記出力装置および上記伝送装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 上記遠隔授業システムの異なる構成を表す概略図である。 従来の遠隔授業システムの一部構成を表した模式図であり、(a)は実際の使用シーンを概略的に表し、(b)は教師から生徒へ伝送されるデータの構造を表す。
本発明の実施の形態について、図1〜図9に基づいて詳細に説明する。
以下では、1つの符号にaまたはbが付されることにより複数存在することが明示されている構成については、これらを省略して当該構成を総称することがある。例えば、伝送路1aおよび1bを「伝送路1」と総称することがある。
また、1つの符号にaまたはbが付されており、異なる部材名が使用されている構成については、当該部材名を略記した上で当該構成を総称することがある。例えば、手書き情報2aおよび音声情報2bを「情報2」と総称することがあり、手書きマーカ3aおよび音声マーカ3bを「マーカ3」と総称することがある。
〔遠隔授業システム120の概要〕
図3に基づいて、本実施の形態に係る遠隔授業システム(伝送システム)120の構成を説明する。図3は、出力装置100と伝送装置110とを含む遠隔授業システム120の一部構成を表す概略図である。
同図に示すように、出力装置100および伝送装置110は、所定の方式(例えばサーバ・クライアント方式)に基づく通信により、授業の内容(コンテンツ)を構成する手書き情報2aおよび音声情報2b(コンテンツ情報)をストリーミング形式でリアルタイムに送受信する。これにより、遠隔授業システム120によれば、一地点で教師が行う授業を、当該地点から遠隔の地点にいる生徒が受講できる。
上記情報2は、互いに異なる複数の伝送路(伝送路1aおよび伝送路1b)を介して送受信される。本実施の形態では、手書き情報2aは伝送路1aを介して送受信され、音声情報2bは伝送路1bを介して送受信される。なお、両者を中継する伝送路1の種類は限定されない。すなわち、出力装置100および伝送装置110が手書き情報2aおよび音声情報2bを送受信できさえすれば、伝送路1は何であってもよい。例えば、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;LAN)であってもよい。
図3では生徒を1人しか描いていないが、出力装置100をそれぞれ用いる2人以上の生徒が、伝送装置110から同時に情報2を受信することもできる。したがって、遠隔授業システム120は、遠隔で行われている1つの講演等を、不特定多数の聴衆が同時に受講することも可能である。
〔出力装置100および伝送装置110の概要〕
図1に基づいて、本実施の形態に係る出力装置100の概要を説明する。図1は、出力装置100の一部構成を示すブロック図である。
出力装置100は、手書き情報2aおよび音声情報2b(複数のコンテンツ情報)から構成される授業の内容を出力する装置である。出力装置100は、手書き情報2aおよび音声情報2bを、外部の伝送装置110からそれぞれ伝送路1aおよび伝送路1bを介して受信する。したがって、授業の内容を生徒に出力するにあたり、別個に(異なる伝送路を介して)受信した手書き情報2aおよび音声情報2bを同期する必要がある。
そこで、出力装置100は、伝送路1aおよび伝送路1bのそれぞれについての遅延情報4を取得し、伝送路1aの遅延情報4aと伝送路1bの遅延情報4bとに基づいて、手書き情報2aまたは音声情報2bを出力する時間を伸長することで当該時間を揃える。そして、出力する時間を揃えられた手書き情報2aおよび音声情報2bを同時に出力することで同期をとり、授業の内容を生徒に出力する。
図2に基づいて、本実施の形態に係る伝送装置110の概要を説明する。図2は、伝送装置110の一部構成を示すブロック図である。
伝送装置110は、伝送路1aおよび伝送路1bのそれぞれを介して、授業の内容を構成する手書き情報2aおよび音声情報2bのそれぞれを、出力装置100に伝送する装置である。すなわち、伝送装置110は、手書き情報2aは伝送路1aを介して伝送し、音声情報2bは伝送路1bを介して伝送する。
〔遠隔授業システム120の動作の概略〕
(システム全体の動作の流れ)
図4に基づいて、遠隔授業システム120における動作全体の流れを説明する。図4は、伝送装置110と出力装置100との間で行われる処理過程の概略を表したタイミングチャートである。なお、同図における「時刻」とは、処理を開始した時刻(同図において「時刻0」)を基準とする相対的な経過時間を表すに過ぎない。したがって、各時刻の時間間隔(例えば「時刻1」と「時刻2」との間で実際に経過する時間)は任意であることに注意する。また、この時刻に関する前提は、後述する図5〜7においても同様である。
遠隔授業システム120では、以下のステップで処理が進む。
(1)伝送装置110がマーカ3を送信し、出力装置100がマーカ3を受信することにより、伝送路1の遅延情報4を取得する。
(2)出力装置100が、遅延情報4に基づいて比率5を計算する。
(3)伝送装置110が情報2を送信し、出力装置100が情報2を受信する。
(4)出力装置100が、比率5に応じて情報2の出力速度を調節することにより、情報2の出力時間を統一する。
(5)出力装置100が、出力時間を統一した情報2を同時に出力する。
(6)出力装置100が、情報2の実際の出力時間に基づいて比率5を補正する。
ここで、上記「マーカ」とは、伝送装置110から出力装置100へ伝送される情報2の間で同期をとるための情報(同期情報)である。本実施の形態では、最初の情報2が伝送される前に、伝送装置110と出力装置100との間でマーカ3が送受信される。
すなわち、図4に示すように、上記ステップ(1)および(2)は、伝送装置110と出力装置100とが接続を確立したときに実行される。一方、上記ステップ(3)〜(6)は、すべての授業の内容が伝送装置110から出力装置100へ伝送されるまで繰り返される。以下では、上記ステップ(3)〜(6)の1回分を「エピソード」と称する(図4においては、時刻15〜25の時間、または時刻30〜40の時間をいう)。
なお、最初の情報2が伝送される前にのみマーカ3が送受信されるのは、各エピソードの区切り(すなわち、情報2のそれぞれの開始時点および終了時点)を検出することによっても、以下で詳述する遅延情報4を取得できるからである。言い換えれば、伝送装置110と出力装置100とが接続を確立したときに1回だけマーカ3が送受信されるのは、最初の情報2の同期をとるための遅延情報4を取得するためである。したがって、最初の情報2の同期をとらない場合、最初にマーカ3を送受信することは必須ではない。
エピソードの区切りは、どのように定義しても構わない。例えば、教師が手書きデータ取得部51(図2参照)に手書き操作を継続している間(例えば、タッチパネルに指示具(教師の指やスタイラス等)が接触してから離れるまでの間)を1つのエピソードとしてよい。または、音声データ取得部52が音声を検出しないまま所定の時間が経過した時点を1つのエピソードとしてもよい。
(マーカ3を送受信することによる遅延情報4の取得)
図5に基づいて、伝送装置110および出力装置100がマーカ3を送受信することにより、伝送路1の遅延情報4を取得する過程(上記ステップ(1))を説明する。図5は、伝送装置110および出力装置100がマーカ3を送受信する処理過程を模式的に表すタイミングチャートである。なお、図4〜7において、伝送路1bは伝送路1aよりも通信の品質が悪いと仮定する。
伝送装置110は、情報2を出力装置100へ伝送する前に、時刻0において第1の手書きマーカ(同期情報)3aおよび音声マーカ(同期情報)3bを、それぞれ伝送路1aおよび伝送路1bを介して出力装置100へ伝送する。このとき、出力装置100は、第1の手書きマーカ3aを時刻1で、第1の音声マーカ3bを時刻2で受信したとする。
次に、伝送装置110は、時刻10において第2の手書きマーカ3aおよび音声マーカ3bを、それぞれ伝送路1aおよび伝送路1bを介して出力装置100へ再度伝送する。このとき、出力装置100は、第2の手書きマーカ3aを時刻11で、第2の音声マーカ3bを時刻13で受信したとする。
そして、出力装置100は、伝送装置110から所定の間隔で伝送される2つのマーカ3(上記の例では第1のマーカと第2のマーカ)を取得した時間的な間隔として、伝送路1の遅延情報4を取得する。すなわち、伝送路1aの遅延情報4aは、時刻11−時刻1=10である。一方、伝送路1bの遅延情報4bは、時刻13−時刻2=11である。
ここで、2つの遅延情報4aおよび4bが異なることに注意する。すなわち、伝送路1bは伝送路1aよりも通信の品質が悪く、データ伝送に伴う遅延が大きい(遅延情報4aより遅延情報4bの方が大きい)ため、手書き情報2aと音声情報2bとをストリーミングで出力すると、前者に対して後者の出力が遅れる(出力の進捗が揃わない)という問題が発生する。
なお、図4および図5では、手書きマーカ3aと音声マーカ3bとが同時刻に伝送装置110から伝送されているが、第1のマーカ3の伝送と第2のマーカ3の伝送と時間的な間隔(所定の間隔)が、手書きマーカ3aと音声マーカ3bとの間で等しければ、両マーカを同時に伝送する必要はない。
(出力速度を調節することによる情報2の出力時間の統一)
図6に基づいて、上記問題の解決方法の概要を説明する(上記ステップ(2)〜(5))。図6は、伝送装置110および出力装置100が情報2を送受信し、出力装置100が授業の内容を出力する処理過程を模式的に表すタイミングチャートである。
上記問題を解決するために、出力装置100は、手書き情報2aおよび音声情報2bを出力する時間(出力を開始する時刻と終了する時刻)を揃える。すなわち、図5に示すように、手書き情報2aおよび音声情報2bの両方を受信した時刻17から、それぞれを同時に出力する(出力を開始する時刻を揃える)。
そして、遅延が最大となる伝送路1bを介して受信した音声情報2bの出力時間(第1の時間)と、他の伝送路1aを介して受信した手書き情報2aの出力時間(第2の時間)とが一致するように、手書き情報2aを出力する速度を遅延情報4に基づいて決定し、両者の出力を終了する時刻を揃える。具体的には、出力装置100は、遅延が最大となる伝送路1bについての遅延情報4bと、他の伝送路1aについての遅延情報4aとの比率5を計算し、これにしたがって情報2を出力する速度を決定する。
上述の例においては、比率5を11/10=1.1として計算する。したがって、出力装置100は、音声情報2bの1.1倍の時間をかけて(すなわち、1/1.1=0.91倍の速度で)手書き情報2aを出力すれば、両者の出力を終了する時刻を揃えることができる。
図6において、伝送装置110が伝送した授業の内容の時間は、実際は10(時刻15〜25)である。一方、出力装置100が伝送路1bの遅延を考慮し、音声情報2bの受信に合わせて手書き情報2aを1.1倍の時間に伸長して出力したことにより、両者を出力する時間は11(時刻17〜28)になっている。
(同期誤差に基づく比率5の補正)
図7に基づいて、出力装置100が情報2の出力を終了した後に、比率5を補正する方法の概要を説明する(上記ステップ(6))。図7は、音声情報2bの受信に伴う遅延が大きくなり、当初の比率5に応じて調節した出力速度では、手書き情報2aと音声情報2bとで同期が取れない様子を表すタイミングチャートである。
音声情報2bを受信している最中に、伝送路1bの通信の品質がさらに劣化する等により、音声情報2bの受信に伴う遅延が大きくなった場合、当初の比率5に応じて調節した出力速度では同期が取れない。図7では、図6と同じ計算により比率5を1.1として計算し、音声情報2bの受信に合わせて手書き情報2aを1.1倍の時間に伸長して出力したが、伝送路1bの通信品質が変化したことにより、両者の出力を終了する時刻を揃えることができていない。
そこで、時刻28〜30で生じた同期誤差を解消するために、出力装置100は比率5を補正する。すなわち、手書き情報2aの出力時間が11(時刻17〜28)であり、音声情報2bの出力時間が13(時刻17〜30)であることを考慮し、当初は1.1と計算されていた比率5を、1.1×(13/11)=1.3と補正する。そして、補正した比率5を、情報2を次回出力する際に使用する(この場合、手書き情報2aの出力は1/1.3=0.77倍の速度となる)。
上記した情報2のそれぞれの出力時間が、マーカ3を送受信することにより取得した遅延情報4と等価な情報であることに注意する。したがって、最初のエピソードが終了した後は、当該エピソードにおける情報2のそれぞれの出力時間で遅延情報4を取得できるため、以降はマーカ3を再度送受信しなくてよい。
〔出力装置100の構成〕
図1に基づいて、本実施の形態に係る出力装置100の各構成の詳細を説明する。図示のように、出力装置100は、通信部20a、制御部11、記憶装置30、および出力部40を含む。
なお、記載の簡潔性を担保する観点から、本実施の形態に直接関係のない部分は構成の説明およびブロック図から省略した。ただし、実施の実情に則して、本実施の形態に係る出力装置100は当該省略した構成を含んでもよい。
以下、通信部20a(受信部21)、制御部11(マーカ取得部15、比率計算部16、同期部17、補正部18)、記憶装置30、出力部40(表示部41、音声出力部42)の順序で、各構成が担う機能を説明する。
通信部20aは、所定の通信方式にしたがう通信網を通じて伝送装置110と通信するものである。通信を実現する本質的な機能が備わってさえいればよく、使用する電気通信回線、通信方式、または通信媒体などは限定されない。機器としては、例えばイーサネット(登録商標)アダプタなどで構成できる。また、通信方式や通信媒体としては、例えばIEEE802.11無線通信、Bluetooth(登録商標)などを利用できる。通信部20aは、受信部21aと受信部21bとを含む。
受信部(受信手段)21は、手書き情報2aおよび音声情報2bのそれぞれを、外部の伝送装置110から伝送路1aおよび伝送路1bのそれぞれを介して受信する。より具体的には、受信部21aは、手書き情報2aおよび手書きマーカ3aを受信し、同期部17およびマーカ取得部15へそれぞれ出力する。受信部21bは、音声情報2bおよび音声マーカ3bを受信し、同期部17およびマーカ取得部15へそれぞれ出力する。
また、受信部21は、すべての情報2の受信が完了したか否かを判定する。例えば、情報2を最後に受信してから所定の時間が経過した場合に、受信が完了したと判定してもよいし、これ以上伝送される情報2が存在しないことを示す情報を、伝送装置110から受信することによって上記を判定してもよい。
制御部11は、出力装置100の各種機能を統括的に制御するものであり、マーカ取得部15、比率計算部16、同期部17、および補正部18を含む。なお、制御部11(マーカ取得部15、比率計算部16、同期部17、補正部18)の各機能は、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶素子に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。
マーカ取得部(取得手段)15は、伝送路1aおよび伝送路1bのそれぞれについての遅延情報4を取得する。具体的には、伝送路1aおよび伝送路1bのそれぞれについて、外部の伝送装置110から所定の間隔で伝送される手書きマーカ3aおよび音声マーカ3bを取得する間隔として、当該伝送路の遅延情報4を取得する。マーカ取得部15は、取得した遅延情報4を比率計算部16へ出力する。
比率計算部(同期手段)16は、遅延が最大となる伝送路1bについての遅延情報4bと、他の伝送路1aについての遅延情報4aとの比率5を計算する。比率5の具体的な計算方法は、図5を参照して前述したとおりである。比率計算部16は、計算した比率5を同期部17へ出力する。
同期部(同期手段)17は、遅延が最大となる伝送路1bを介して受信した音声情報2bの出力時間と、他の伝送路1aを介して受信した手書き情報2aの出力時間とが一致するように、手書き情報2aを出力する速度を遅延情報4に基づいて決定し、両者の出力を終了する時刻を揃える。
また、同期部17は、授業の内容を構成するすべての情報2が出力可能か否かを判定し、出力可能と判定する場合、出力する時間を揃えた手書き情報2aを表示部41へ、出力する時間を揃えた音声情報2bを音声出力部42へ同時に出力する。
さらに、同期部17は、1エピソード分の情報2を出力部40へ出力すると、当該出力に費やした時間を補正部18へ出力する。
出力部(出力手段)40は、出力する時間を揃えられた複数のコンテンツ情報(手書き情報2a、音声情報2b)のそれぞれを同時に出力することで、コンテンツを出力する。出力部40は、表示部41と音声出力部42とを含む。
補正部(補正手段)18は、出力部40が授業の内容を終了した後、出力部40が手書き情報2aおよび音声情報2bのそれぞれを実際に出力した時間に応じて、比率5を補正する。具体的な補正方法は、図5を参照して前述したとおりである。
記憶装置30は、伝送装置110から受信した手書き情報2aや音声情報2b、および比率計算部16が計算した比率5を格納するための不揮発性の記憶機器である。記憶装置30は、例えばハードディスク、半導体メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等で構成できる。なお、本実施の形態では、記憶装置30は、出力装置100に内蔵される装置として図1に示しているが、出力装置100の外部に通信可能に接続された外部記憶装置であってもよい。
表示部41は、同期部17から入力される手書き情報2aを表示する装置である。本実施の形態では主に液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display;LCD)を想定しているが、表示機能を有する装置(特に、フラットパネルディスプレイ)でありさえすればハードウェアの種類は限定されない。例えば、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel;PDP)やEL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示素子と、同期部17から入力された手書き情報2aに基づいて、表示素子を駆動するドライバ回路とを備える装置等で構成できる。
音声出力部42は、同期部17から入力された音声情報2bを音波に変換して外部に出力する。具体的には、音声出力部42は、例えばスピーカ、イヤホンやヘッドホン、Bluetooth(登録商標)による無線通信接続などであってよい。
なお、図1には示していないが、出力装置100は当該装置への入力インターフェースとなる入力部を含んでいてよい。当該入力部としては、例えば一般的なキーボードやマウス等のハードウェアキーであってもよいし、タッチパネルを用いたソフトウェアキーであってもよい。当該入力部としてタッチパネルが用いられ、表示部41として液晶ディスプレイが用いられる場合、両者は一体として構成されることが望ましい。
すなわち、上記入力部(タッチパネル)は、矩形板状に形成されたガラス等の透明な透過部材からなるデータ入力面を含んで構成され、表示部41が有するデータ表示面を覆うように一体的に形成されてよい。これにより、上記入力部の入力面に対する指示具の接触位置と、表示部41が当該接触に応じて表示面に表示する図形の位置とが一致するため、生徒は自然な手書き感覚で簡単に入力操作を行うことができる。
〔伝送装置110の構成〕
図2に基づいて、本実施の形態に係る伝送装置110の各構成の詳細を説明する。図示のように、伝送装置110は、手書きデータ取得部51、音声データ取得部52、伝送制御部60、および通信部20bを含む。上記出力装置100と同様に、実施の実情に則して、本実施の形態に係る伝送装置110は省略したその他の構成を含んでもよい。
手書きデータ取得部51は、教師から手書き操作を受け付ける。そして、当該操作の座標情報を所定の時間間隔で取得し、その一連の座標データを手書き情報2aとして伝送制御部60へ出力する。本実施の形態では、手書きデータ取得部51として主にタッチパネルを想定している。ただし、ユーザによる手書き操作で情報の入力が可能な入力面を備えてさえいれば、ハードウェアの種類は限定されない。
音声データ取得部52は、教師が発する音声を電気信号である音声情報2bに変換し、伝送制御部60に送信する。本実施の形態では、音声データ取得部52として、例えばA/D変換器等の適当な変換器を含むマイクロフォンを想定している。
伝送制御部60は、出力装置100へのデータ伝送を制御する。具体的には、伝送制御部60は、手書き情報2aを伝送部22aへ出力し、音声情報2bを伝送部22bへ出力する。また、伝送制御部60は、手書きマーカ3aを伝送部22aへ出力し、音声マーカ3bを伝送部22bへ出力する。マーカ3は、所定の時間間隔(例えば、図5に示した例では10)で伝送部22へ出力される。また、伝送制御部60は、伝送すべきすべての情報2を伝送部22へ出力すると、伝送装置110で行われる伝送処理を終了させる。
通信部20bは、上述した通信部20aと機能が同一であるため説明を省略する。
伝送部22aは、伝送制御部60から入力された手書き情報2aおよび手書きマーカ3aを、伝送路1aを介して出力装置100へ送信する。同様に、伝送部22bは、伝送制御部60から入力された音声情報2bおよび音声マーカ3bを、伝送路1bを介して出力装置100へ送信する。
なお、図2には図示していないが、伝送装置110は映像等を表示する表示部を含んでいてよい。これには、上述した表示部41と同様に、液晶ディスプレイ等で構成できる。また、例えば手書きデータ取得部51がタッチパネルであり、上記表示部が液晶ディスプレイである場合、両者は一体として構成されることが望ましい。これついては、入力部と表示部41とを一体として構成する例をあげて前述したとおりである。
〔出力装置100および伝送装置110が実行する処理〕
図8に基づいて、出力装置100および伝送装置110が実行する処理の流れを説明する。図8は、出力装置100および伝送装置110が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、伝送制御部60が第1のマーカ3を伝送部22へ出力し、伝送部22が出力装置100へ第1のマーカ3を伝送する(ステップ1:以下、S1のように略記する)。受信部21は、第1のマーカ3を受信する(S2、受信ステップ)。所定の時間が経過した後、伝送制御部60が第2のマーカ3を伝送部22へ出力し、伝送部22が出力装置100へ第2のマーカ3を伝送する(S3)。受信部21は、第2のマーカ3を受信する(S4、受信ステップ)。
マーカ取得部15は、第1のマーカ3と第2のマーカ3との時間的な差分として、遅延情報4を取得する(S5、取得ステップ)。そして比率計算部16は、遅延が最大となる伝送路1bについての遅延情報4bと、他の伝送路1aについての遅延情報4aとの比率5を計算する(S6)。
次に、手書きデータ取得部51および音声データ取得部52が、それぞれ手書き情報2aおよび音声情報2bを取得し、これを伝送制御部60が伝送部22へ出力することにより、出力装置100へ情報2を伝送する(S7)。受信部21は情報2を受信し(S8)、これを同期部17へ出力する。同期部17は、授業の内容を構成するすべての情報2が出力可能か否かを判定する(S9)。
出力可能と判定する場合(S9においてYES)、出力する時間を揃えた手書き情報2aを表示部41へ、出力する時間を揃えた音声情報2bを音声出力部42へ同時に出力する(S10、出力する速度を調節して情報2を同時に出力する、同期ステップ)。一方、出力不可能と判定する場合(S9においてNO)、引き続いて受信部21が情報2を受信する。
受信部21は、すべての情報2の受信が完了したか否かを判定する(S11a)。すべての情報2の受信が完了したと判定される場合(S11aにおいてYES)、補正部18は、出力部40が手書き情報2aおよび音声情報2bのそれぞれを実際に出力した時間に応じて、比率5を補正する(S12)。一方、情報2の受信は完了していないと判定される場合(S11aにおいてNO)、引き続き受信部21が情報2を受信する。
伝送制御部60は、伝送すべきすべての情報2を伝送部22へ出力したと判定すると(S11bにおいてYES)、伝送装置110で行われる伝送処理を終了させる。
〔出力装置100により奏される効果〕
十分な通信インフラを利用できない環境においても大容量のコンテンツ情報2をリアルタイムに受信でき、当該コンテンツ情報の間で適切に同期をとることができるため、ユーザに違和感のないコンテンツを出力できるという効果を奏する。
〔その他実施の変形例〕
(映像情報2cの送受信)
図9に基づいて、伝送装置110から出力装置100へ映像情報2cがさらに伝送される変形例について説明する。図9は、遠隔授業システム120の異なる構成を表す概略図である。図示のように、出力装置100は、伝送路1cを介して映像情報(コンテンツ情報)2cをさらに受信してよい。これにより、出力装置100は教師が授業を行う映像を出力できるため、生徒は臨場感のある授業を受講できる。
(双方向の全二重通信)
遠隔授業システム120で行われる通信は、伝送装置110から出力装置100への一方向の通信として説明してきた。しかし、遠隔授業システム120では、出力装置100から伝送装置110への通信が行われてよい。これにより、例えば生徒の質問を教師へ伝送するなど、インタラクティブな授業を実現できる。
この場合、遠隔授業システム120で行われる通信は、全二重通信であることが望ましい。これにより、例えば教師と生徒とが同時に音声を通信することが可能になるため、インタラクティブ性を増すことができる。
(遅延情報4の複数回取得)
図4および図5を参照して説明したように、本実施の形態では、遅延情報4を取得するためにマーカ3を1回だけ送受信する。しかし、複数回マーカ3を送受信し、それぞれで取得した遅延情報4の平均値を同期に用いる遅延情報としてもよい。これにより、遅延情報4の精度が向上するため、より正確に同期をとることができる。
〔出力装置100の別表現〕
出力装置100は、次のようにも表現できる。
(1)複数のコンテンツ情報から構成されるコンテンツを出力する出力装置であって、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信する受信手段と、前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された遅延情報に基づいて、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を伸長することで当該時間を揃える同期手段と、前記同期手段によって出力する時間を揃えられた前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力手段とを備えたことを特徴とする出力装置。
(2)コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信し、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力装置であって、前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得手段と、遅延が最大となる伝送路についての遅延情報と他の伝送路についての遅延情報との比率にしたがって、前記コンテンツ情報を出力する速度をそれぞれ決定し、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を伸長することで当該時間を揃える同期手段とを備えたことを特徴とする出力装置。
〔各実施の形態に含まれる構成(技術的手段)の組み合わせについて〕
上述した実施の形態に含まれる構成は、適宜組み合わせられることに注意する。すなわち、上記の実施の形態で説明したすべての構成は、当該説明に係る実施の形態のみならず、他の実施の形態においても当該構成の全部または一部を組み合わせて利用でき、それによって得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
さらに換言すれば、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
最後に、出力装置100(特に制御部11)および伝送装置110の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPUを用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、出力装置100および伝送装置110は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである出力装置100および伝送装置110の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、出力装置100および伝送装置110に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、出力装置100および伝送装置110を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、複数のコンテンツ情報から構成されるコンテンツを出力する装置に利用でき、例えば一地点で教師が行う授業を、当該地点から遠隔の地点にいる生徒が受講する遠隔授業システムにおいて好適に利用できる。
1a 伝送路
1b 伝送路
2a 手書き情報(コンテンツ情報)
2b 音声情報(コンテンツ情報)
2c 映像情報(コンテンツ情報)
3a 手書きマーカ(同期情報)
3b 音声マーカ(同期情報)
4a 遅延情報
4b 遅延情報
5 比率
15 マーカ取得部(取得手段)
16 比率計算部(同期手段)
17 同期部(同期手段)
18 補正部(補正手段)
21a 受信部(受信手段)
21b 受信部(受信手段)
40 出力部(出力手段)
100 出力装置
110 伝送装置
120 遠隔授業システム(伝送システム)

Claims (11)

  1. コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信し、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力装置であって、
    前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された遅延情報に基づいて、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期手段とを備えたことを特徴とする出力装置。
  2. 前記同期手段は、遅延が最大となる伝送路を介して受信したコンテンツ情報を出力する第1の時間と他の伝送路を介して受信したコンテンツ情報を出力する第2の時間とが一致するように、前記遅延情報に基づいて前記第2の時間を伸長することで、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃えることを特徴とする請求項1に記載の出力装置。
  3. 前記同期手段は、遅延が最大となる伝送路についての遅延情報と他の伝送路についての遅延情報との比率にしたがって、前記コンテンツ情報を出力する速度をそれぞれ決定することにより、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間を揃えることを特徴とする請求項2に記載の出力装置。
  4. 前記コンテンツの出力が終了した後、前記コンテンツ情報のそれぞれを実際に出力した時間に応じて、前記比率を補正する補正手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の出力装置。
  5. 前記取得手段は、前記複数の伝送路のそれぞれについて、前記外部の伝送装置から所定の間隔で伝送される少なくとも2つの同期情報を取得する間隔を、当該伝送路の前記遅延情報として取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の出力装置。
  6. 前記取得手段は、前記遅延情報を複数回取得する場合、当該遅延情報の平均を前記伝送路についての遅延情報とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の出力装置。
  7. 複数の伝送路のそれぞれを介して、コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを請求項1から6のいずれか1項に記載の出力装置に伝送することを特徴とする伝送装置。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の出力装置と、請求項7に記載の伝送装置とを含むことを特徴とする伝送システム。
  9. コンテンツを構成する複数のコンテンツ情報のそれぞれを、外部の伝送装置から複数の伝送路のそれぞれを介して受信し、前記複数のコンテンツ情報のそれぞれを同時に出力することで、前記コンテンツを出力する出力装置の制御方法であって、
    前記複数の伝送路のそれぞれについての遅延情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された遅延情報に基づいて、前記複数のコンテンツ情報を出力する時間をそれぞれ伸長することで当該時間を揃える同期ステップとを含むことを特徴とする出力装置の制御方法。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の出力装置、および請求項7に記載の伝送装置の少なくとも一方を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための制御プログラム。
  11. 請求項10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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