JP2013131471A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】容量維持率が向上した非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】本発明により提供される非水電解質二次電池は、正極活物質層と負極活物質層とを備える非水電解質二次電池である。この非水電解質二次電池では、前記負極活物質層は、非晶質炭素でコートされた負極活物質を含んでおり、前記負極活物質層は、前記正極活物質層に対向する対向部と、前記正極活物質層に対向しない非対向部とを有し、前記非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量B(質量%)が、前記対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)より少ない。
【選択図】図4

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池その他の二次電池は、電気を駆動源とする車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末その他の電気製品等に搭載される電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられることが期待されている。この種の非水電解質二次電池の典型的な構成では、負極に形成された負極活物質層と正極に形成された正極活物質層とが対向するように配置されている。また、負極活物質層の幅が、正極活物質層の幅より広くなっている。このように構成することで、充電時に正極から放出される電荷担体(例えばリチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオン)を確実に負極で吸蔵することができる。この種の従来技術として、特許文献1が挙げられる。
特開2005−190913号公報
本発明は、上述した構成の非水電解質二次電池の改良に関するものであり、その目的は、容量維持率が向上した非水電解質二次電池を提供することである。
上記目的を実現するべく、本発明により、正極活物質層と負極活物質層とを備える非水電解質二次電池が提供される。この非水電解質二次電池では、前記負極活物質層は、非晶質炭素でコートされた負極活物質を含んでおり、前記負極活物質層は、前記正極活物質層に対向する対向部と、前記正極活物質層に対向しない非対向部とを有し、前記非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量B(質量%)が、前記対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)より少ない。
本発明者らは、容量維持率の向上について鋭意検討していたところ、負極活物質層の正極活物質層に対向しない非対向部(以下、単に非対向部ともいう。)における電荷担体の挙動に着目した。この非対向部に移動した電荷担体は、正極活物質層に対向する対向部(以下、単に対向部ともいう。)と同様に反応や吸蔵によって不可逆容量になる場合がある。そして、非晶質炭素でコートされた負極活物質を用いる構成において、この非対向部における不可逆容量が予想していたよりも大きいことを発見した。そこで、上記非晶質炭素でコートされた負極活物質を用いる構成において、対向部と非対向部とで負極活物質層を異ならせる構成を採用し、非対向部に存在する負極活物質の非晶質炭素コート量を対向部における非晶質炭素コート量より少なくすることによって、容量維持率を向上し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、かかる構成の非水電解質二次電池は、非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bが、対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aより少ない。そのため、対向部において非晶質炭素コートの利点を享受しながら、非対向部に移動した電荷担体に起因する不可逆容量を減らすことができる。その結果、容量維持率の低下が防がれる。したがって、本発明によると、容量維持率が向上したリチウムイオン二次電池その他の非水電解質二次電池を提供することができる。
ここで開示される非水電解質二次電池の好適な一態様では、前記コート量Bと前記コート量Aとの比B/Aが、0.1〜0.75の範囲内である。また、前記コート量Bは0.5質量%〜2質量%であることが好ましい。また、前記コート量Aは3質量%〜8質量%であることが好ましい。
また、本発明によると、ここで開示されるいずれかに記載の非水電解質二次電池を備える車両が提供される。かかる非水電解質二次電池は、容量維持率が向上しているので、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用の電源として好適に使用され得る。
一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構造を模式的に示す図である。 リチウムイオン二次電池の捲回電極体を示す図である。 図2のIII−IIIラインにおける断面を拡大して示す図である。 図3の正極シートと負極シートを拡大して示す模式断面図である。 負極活物質層が形成される工程を模式的に示す説明図である。 負極活物質層の形成に用いられるダイの一例を示す斜視図である。 一実施形態に係る車両の側面図である。 対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aが4質量%の場合における、非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量B(質量%)と高温保存後の容量維持率(%)との関係を示すグラフである。 対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)と0℃パルス試験後の容量維持率(%)との関係を示すグラフである。 非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bが2質量%の場合における、対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)と高温保存後の容量維持率(%)との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による一実施形態を説明する。なお、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には適宜に同じ符号を付している。本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
ここで開示される非水電解質二次電池に係る好適な一実施形態として、リチウムイオン二次電池を例にして説明するが、本発明の適用対象をかかる電池に限定することを意図したものではない。例えば、リチウムイオン以外の金属イオン(例えばナトリウムイオン)を電荷担体とする非水電解質二次電池に本発明を適用することも可能である。また、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な電池一般をいい、リチウムイオン二次電池等の蓄電池(すなわち化学電池)のほか、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(すなわち物理電池)を包含する。さらに、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、捲回電極体200と、捲回電極体200を収容する電池ケース(外容器)300とを備える。電池ケース300は、いわゆる角型の電池ケースであり、容器本体320と蓋体340とを備える。容器本体320は、有底四角筒状を有しており、一側面(上面)が開口した扁平な箱型の容器である。そのため、容器本体320には、扁平な矩形の内部空間が形成されている。蓋体340は、容器本体320の開口(上面の開口)に取り付けられて当該開口を塞いでいる。この蓋体340には、電極端子420,440が取り付けられている。電極端子420,440は、電池ケース300(蓋体340)を貫通して電池ケース300の外部に露出している。また、蓋体340には注液孔350と安全弁360とが設けられている。この実施形態では、電池ケース300を構成する容器本体320と蓋体340は、質量エネルギー効率向上の観点から、アルミニウム、アルミニウム合金等の軽量金属が採用されているが、電池ケース300の材質はこれに限定されず、アルミニウム等以外の金属製、樹脂製またはラミネートフィルム製であってもよい。
電池ケース300内に収容される捲回電極体200は、正極シート220、負極シート240およびセパレータ262,264を有する。図2および図3に示すように、正極シート220と負極シート240とは、セパレータ262,264を介在させた状態で、正極活物質層223と負極活物質層243とが対向するように重ねられている。言い換えると、両面に正極活物質層223が形成された正極シート220、セパレータ262、両面に負極活物質層243が形成された負極シート240、セパレータ264の順で重ねられている。このように重ねられた状態で、正極シート220の幅方向に設定した捲回軸WLに沿って捲回される。また、捲回電極体200は、図2に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に拉げられている(圧せられて扁平形状になっている)。このように構成することで、容器本体320の扁平な内部空間に収容される。なお、この実施形態では、正極シート220、負極シート240およびセパレータ262,264は、それぞれ帯状のシート材であるが、これに限定されるものではなく、正負集電体の形状等に応じて適切な形状を選択することができる。
正極シート220は、帯状の正極集電体221と、正極集電体221上に形成された正極活物質層223とを備える。正極活物質層223は、正極集電体221の両面に形成されている。なお、この実施形態では、正極集電体221の形状は帯状であるが、これに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池100の形状等に応じて棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形状であり得る。また、正極集電体221の幅方向片側には、縁部に沿って正極活物質層223が形成されていない部分(正極活物質層非形成部)222が設けられている。つまり、正極活物質層223は、正極集電体221に設けられた正極活物質層非形成部222を除いて、正極集電体221の両面に形成されている。なお、正極活物質層223の形成は正極集電体221の片面のみであってもよい。
負極シート240は、帯状の負極集電体241と、負極集電体241上に形成された負極活物質層243とを備える。負極活物質層243は、負極集電体241の両面に形成されている。なお、この実施形態では、負極集電体241の形状は帯状であるが、これに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池100の形状等に応じて棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形態であり得る。また、負極集電体241の幅方向片側には、縁部に沿って負極活物質層243が形成されていない部分(負極活物質層非形成部)242が設けられている。つまり、負極活物質層243は、負極集電体241に設けられた負極活物質層非形成部242を除いて、負極集電体241の両面に形成されている。なお、負極活物質層243の形成は負極集電体241の片面のみであってもよい。
図2,図3,図4に示すように、負極活物質層243の幅b1は、正極活物質層223の幅a1よりも広くなるように構成(形成)されている。そのため、負極活物質層243は、正極シート220と負極シート240とを重ねあわせたとき(典型的には正極シート220と負極シート240とを重ねあわせて捲回したとき)に、正極活物質層223に対向する対向部A1と、正極活物質層223に対向しない非対向部A2,A3とを有する。そして、正極活物質層223に対向する対向部A1と、正極活物質層223に対向しない非対向部A2,A3とでは、負極活物質層243に含まれる負極活物質粒子の構成が異なる。この点については後述する。また、セパレータ262,264の幅c1,c2は、負極活物質層243の幅b1よりも広くなるように構成(形成)されている(c1,c2>b1>a1)。なお、負極活物質層243は、正極活物質層223よりも幅広でなくともよく、その主要部が正極活物質層223に対向しており、残部が正極活物質層223に対向しないように配置されていればよい。
正極集電体221の正極活物質層非形成部222と負極集電体241の負極活物質層非形成部242は、それぞれセパレータ262,264の両側において露出している。これら正極活物質層非形成部222、負極活物質層非形成部242の中間部分は、寄せ集められて電極端子420,440の先端部420a,440aに溶接されている。このようにして、捲回電極体200は、蓋体340に固定された電極端子420,440に取り付けられ、容器本体320の内部空間に収容される。容器本体320は、捲回電極体200が収容された後、蓋体340によって塞がれる。蓋体340と容器本体320の合わせ目322(図1参照)は、例えばレーザ溶接によって封止される。
捲回電極体200が容器本体320に収容され、蓋体340によって塞がれた後、蓋体340に設けられた注液孔350から電池ケース300内に非水電解質が充填される。その後、注液孔350に金属製の封止キャップ352を取り付けて(例えば溶接して)電池ケース300は封止される。
上述のリチウムイオン二次電池の電極体を構成する構成要素は、後述する負極活物質層を除いて、従来のリチウムイオン二次電池の電極体と同様でよく、特に制限はない。例えば、正極集電体には正極に適する金属箔を好適に使用することができる。金属箔の材質としては、例えばアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金が挙げられる。また、正極集電体の厚さも特に限定されず、例えば5μm〜30μmとすることができる。
正極活物質層は、正極活物質の他、必要に応じて導電材、結着材(バインダ)等の添加材を含有し得る。正極活物質としては、リチウムの吸蔵および放出が可能な材料であればよく、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の1種または2種以上を特に限定することなく使用することができる。例えば、リチウムおよび少なくとも1種の遷移金属元素(好ましくはニッケル、コバルトおよびマンガンのうちの少なくとも1種)を含む複合酸化物が挙げられる。例えば、コバルトリチウム複合酸化物、ニッケルリチウム複合酸化物、マンガンリチウム複合酸化物等の、遷移金属元素を1種含むいわゆる一元系リチウム含有複合酸化物;ニッケル・コバルト系、コバルト・マンガン系、ニッケル・マンガン系等の、遷移金属元素を2種含むいわゆる二元系リチウム含有複合酸化物;遷移金属元素としてニッケル、コバルトおよびマンガンを構成元素として含む三元系リチウム遷移金属酸化物;固溶型のリチウム過剰遷移金属酸化物;が好ましく用いられる。なかでも、遷移金属元素としてニッケル、コバルトおよびマンガンを構成元素として含む三元系リチウム遷移金属酸化物がより好ましい。また、正極活物質として、一般式がLiMAO(ここでMは、Fe,Co,NiおよびMnからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、Aは、P,Si,SおよびVからなる群から選択される元素である。)で表記されるポリアニオン型化合物も好ましく用いられる。正極活物質層に占める正極活物質の割合は、凡そ50質量%を超え、凡そ70質量%〜97質量%(例えば75質量%〜95質量%)であることが好ましい。
導電材としては、カーボン粉末やカーボンファイバー等の導電性粉末材料が好ましく用いられる。カーボン粉末としては、例えばアセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックや、グラファイト粉末が好適例として挙げられる。また、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維類、銅、ニッケル等の金属粉末類およびポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料を、1種を単独でまたは2種以上の混合物として含ませることができる。結着材としては、各種のポリマー材料が挙げられる。例えば、水系の組成物(活物質粒子の分散媒として水または水を主成分とする混合溶媒を用いた組成物)を用いて正極活物質層を形成する場合には、結着材として水に溶解または分散するポリマー材料を好ましく採用し得る。水に溶解する(水溶性の)ポリマー材料としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール(PVA);が例示される。また、水に分散する(水分散性の)ポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂;酢酸ビニル共重合体;スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)等のゴム類;が例示される。あるいは、溶剤系の組成物(活物質粒子の分散媒が主として有機溶媒である組成物)を用いて正極活物質層を形成する場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等のハロゲン化ビニル樹脂;ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイド;ポリアクリロニトリル(PAN);等のポリマー材料を用いることができる。このような結着材は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、上記で例示したポリマー材料は、結着材として用いられる他に、正極活物質層形成用組成物の増粘材その他の添加材として使用されることもあり得る。正極活物質層に占めるこれら添加材の割合は、特に限定されないが、導電材の割合は、凡そ2質量%〜20質量%(例えば3質量%〜18質量%)とすることが好ましく、結着材等の割合は、凡そ1質量%〜10質量%(例えば2質量%〜7質量%)とすることが好ましい。
上述したような正極シートの作製方法は特に限定されず、従来の方法を採用することができる。例えば以下の方法によって作製することができる。まず、正極活物質と導電材と結着材等とを適当な溶媒(水系溶媒、非水系溶媒(有機溶媒)またはこれらの混合溶媒)で混合して、ペースト状またはスラリー状の正極活物質層形成用組成物(以下、ペースト状組成物ともいう。)を調製する。混合操作は、例えば適当な混練機(プラネタリーミキサー、ホモディスパー、クレアミックス、フィルミックス等)を用いて行うことができる。上記ペースト状組成物を調製するために用いられる溶媒としては、水系溶媒および非水系溶媒のいずれも使用可能である。水系溶媒は、全体として水性を示すものであればよく、水または水を主体とする混合溶媒を好ましく用いることができる。また、非水系溶媒の好適例としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン、トルエンが例示される。こうして調製したペースト状組成物を正極集電体に塗付し、乾燥によって溶媒を揮発させた後、圧縮(プレス)する。正極集電体に上記ペースト状組成物を塗付する方法としては、従来公知の方法と同様の技法を適宜採用することができる。例えばスリットコーター、ダイコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の適当な塗付装置を使用することにより、正極集電体に該組成物を好適に塗付することができる。また、塗付されたペースト状組成物の乾燥は、自然乾燥、熱風、低湿風、真空、赤外線、遠赤外線および電子線を、単独でまたは組み合わせて行うことができる。さらに圧縮方法としては、従来公知のロールプレス法、平板プレス法等の圧縮方法を採用することができる。かかる厚さを調整するにあたり、膜厚測定器で該厚さを測定し、プレス圧を調整して所望の厚さになるまで複数回圧縮してもよい。このようにして正極活物質層が正極集電体上に形成されたリチウムイオン二次電池の正極が得られる。
例えば上記のようにして作製される正極において、正極集電体上への正極活物質層の単位面積当たりの目付量(正極活物質層形成用組成物の固形分換算の塗付量)は、特に限定されるものではないが、充分な導電経路(導電パス)を確保する観点から、正極集電体の両面において6mg/cm以上(例えば12mg/cm以上、典型的には15mg/cm以上)であり、90mg/cm以下(例えば45mg/cm以下、典型的には35mg/cm以下)とすることが好ましい。
負極集電体には、負極に適する金属箔が好適に使用され得る。例えば、銅または銅を主成分とする合金を用いることができる。負極集電体の厚さも特に限定されず、例えば5μm〜30μmとすることができる。
負極集電体上に設けられる負極活物質層には、電荷担体となるリチウムイオンの吸蔵および放出が可能な負極活物質が含まれる。かかる負極活物質は、非晶質炭素でコートされたものであり、典型的には黒鉛質粒子(核材)の表面が非晶質炭素膜で覆われた複合炭素体である。非晶質炭素膜は、コート原料(コート種)を黒鉛質粒子に付着・炭化させることにより形成される。これによって、黒鉛質粒子のエッジ部(典型的には、黒鉛の六角網面(ベーサル面)の端部)と非水電解質の溶媒との副反応(典型的には、二次電池の容量低下や抵抗増加を引き起こすような副反応)を防止することができる。その結果、リチウムイオン二次電池の性能(例えばサイクル寿命特性)低下を防止することができる。
黒鉛質粒子としては、天然黒鉛または人造黒鉛を主成分とする炭素材料が好ましく、なかでも天然黒鉛がより好ましい。また、天然黒鉛、人工黒鉛等の各種黒鉛を粒子状(球状)に加工(粉砕、球状成形等)したものを使用することができる。例えば鱗片状の黒鉛を球形化したものであり得る。上記黒鉛質粒子の平均粒径は、例えば、レーザー散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(平均粒径D50:50%体積平均粒径)が凡そ5μm〜30μm(典型的には6μm〜20μm)であることが好ましい。各種黒鉛を粒子状に加工する方法としては、従来公知の方法を特に制限なく採用することができる。
上記コート原料としては、採用する非晶質炭素のコート方法(非晶質炭素膜の形成方法)に応じて、炭素膜を形成し得る材料を適宜選択して用いることができる。コート方法としては、例えば、不活性ガス雰囲気下において、核材(黒鉛質粒子)表面に気相のコート原料を蒸着させるCVD(Chemical VaporDeposition)法等の気相法、コート原料を適当な溶媒で希釈してなる溶液を核材に混ぜ合わせた後、不活性ガス雰囲気下において、該コート原料を焼成・炭化させる液相法、核材およびコート原料を、溶媒を用いずに混練した後、不活性ガス雰囲気下において焼成・炭化させる固相法を適宜採用することができる。また、これら方法の2種以上を用いて非晶質炭素膜を形成してもよい。なかでも、炭素コートの付着力が強固で長寿命化に優れるという理由から、液相法が好ましい。
気相法(好ましくはCVD法)のコート原料としては、熱やプラズマ等により分解されて上記核材表面に炭素膜を形成し得る化合物(ガス)を用いることができる。かかる化合物としては、エチレン、アセチレン、プロピレン等の不飽和脂肪族炭化水素;メタン、エタン、プロパン等の飽和脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、ナフタレン、ペリレン等の芳香族炭化水素;等の各種炭化水素化合物、これらにカルボキシル基等の種々の官能基が導入された変性物、その他脂肪族および芳香族アルコール類、あるいは低沸点の石油系ピッチが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上の混合ガスとして用いてもよい。気相法によって非晶質炭素膜を形成する場合における焼成の条件(例えば温度、時間等)は特に限定されず、使用するコート原料の種類や所望のコート量に応じて適宜選択すればよい。例えば温度500℃〜1600℃(典型的には700℃〜1300℃)の範囲内で、2〜3時間程度焼成すればよい。
液相法のコート原料としては、各種溶媒に可溶であり、かつ熱分解されて上記核材表面に炭素膜を形成し得る化合物を用いることができる。液相法で用いる化合物としては、ナフタレン、フェナントレン、アセナフチレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ペリレン等の芳香族炭化水素、これらの1種を単独でもしくは2種以上を混合して加熱加圧下で重縮合して得られるタールまたはピッチ、石油系や石炭系のタール、ピッチ、アスファルト、油、あるいはポリマー溶液やポリマー分散液が挙げられる。好適例として、コールタールピッチ、石油ピッチ、木タールピッチ等のピッチ類が挙げられる。これらの炭素材料は1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。焼成の条件(例えば温度および時間)は、コート原料の種類等に応じて適宜選択すればよい。例えば、上述した気相法の場合と同じ条件を好ましく採用することができる。
固相法のコート原料としては、液相法と同様のものを1種または2種以上用いることができる。焼成の条件(例えば温度および時間)については、コート原料の種類等に応じて適宜選択すればよく、例えば気相法、液相法と同程度の範囲とすることができる。なお、いずれのコート方法を採用する場合においても、必要に応じて上記コート原料に各種添加材(例えば、上記コート原料の非晶質炭素化に有効な添加材等)を配合してもよい。
上記負極活物質に占める非晶質炭素のコート量は、0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上(例えば1質量%〜10質量%、典型的には2質量%〜8質量%)程度とすることができる。コート量が少なすぎると、非晶質炭素膜の特性(自己放電が少ない等)が負極性能に十分に反映されない場合があり、容量が低下する傾向がある。コート量が多すぎると、リチウムイオンの拡散が遅くなり、負極における電気化学反応速度が低下する場合がある。
また、上記負極活物質は、ラマン分光法におけるいわゆるR値が、0.05〜0.8(例えば0.1〜0.6、典型的には0.15〜0.4)であることが好ましい。R値とは、2つのラマン分光バンド、黒鉛構造由来のGバンド(1580cm−1)と構造の乱れ(Disorder)に起因するDバンド(1360cm−1)の比であり、強度比(R=I1360/I1580)で表される値のことをいう。ラマン分光バンドを得る装置としては、例えばサーモフィッシャー社製のNicolet分散型レーザーラマン装置を用いることができる。R値が高いほど黒鉛構造が乱れており、反対にR値が低いほど黒鉛構造が整っている。R値は、少なくとも100個の粒子を抽出し、その平均値で評価するとよい。
負極活物質の平均粒径は特に限定されるものではないが、凡そ5μm〜30μm(例えば10μm〜28μm、典型的には15μm〜25μm)であることが好ましい。平均粒径は、レーザー散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(平均粒径D50:50%体積平均粒径)を好ましく採用することができる。
上記複合炭素体の比表面積は特に限定されないが、1m/g〜10m/g(例えば2m/g〜5m/g、典型的には2.5m/g〜3.5m/g)程度であることが好ましい。比表面積が上記の範囲内であることによって、低温時のパルスサイクル後および高温保存時の容量維持率をバランスよく向上させることができる。また、比表面積が小さすぎると、充放電時に十分な電流密度が得られにくい傾向がある。比表面積が大きすぎると、不可逆容量が増加して電池容量が低下する傾向がある。上記比表面積としては、窒素吸着法により測定された値を採用するものとする。
また、ここで開示される負極活物質層では、正極活物質層に対向する対向部(図4の符号A1で示す部位)と、正極活物質層に対向しない非対向部(図4の符号A2,A3で示す部位)とで、負極活物質の非晶質炭素のコート量が異なる。具体的には、負極活物質層の非対向部に存在する第2負極活物質に占める非晶質炭素のコート量B(質量%)は、対向部に存在する第1負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)より少ない。この点について詳しく説明する。非対向部に移動した電荷担体は、対向部の場合と同様に反応あるいは吸蔵によって不可逆容量になる場合がある。具体例としては、負極活物質層に移動した電荷担体(典型的にはリチウムイオン)が負極上で反応することで、SEI(Solid Electrolyte Interphase)等の被膜が形成されることが挙げられる。この被膜は、負極活物質を覆うことで負極上での還元分解反応を抑制するため、所定量の被膜の形成は、電池特性(例えばサイクル特性またはハイレート特性)の劣化や過充電等を抑制し、電池の耐久性能を向上させ得る。しかし、上記反応によって消費される電荷担体(典型的にはリチウムイオン)は不可逆容量となるため、容量低下の原因ともなり得る。そして、非晶質炭素でコートされた負極活物質を用いる構成において、例えば長期間に亘って電池を使用した場合に、この非対向部の不可逆容量が予想していたよりも大きいことが本発明者らの検討によって判明した。かかる発見に基づき、対向部と非対向部とで負極活物質層を異ならせる構成を採用し、非対向部に存在する負極活物質の非晶質炭素コート量を、対向部における非晶質炭素コート量より少なくすることによって、対向部においては非晶質炭素コートによる利点を確保しながら、非対向部における不可逆容量の低減が実現される。また、上記非対向部は、充放電(特にハイレートでの充放電)において、反応にあまり寄与しない部位であるため、非対向部に存在する負極活物質の非晶質炭素コート量を減らすことによる不利益は少ないことが確認されている。したがって、上記対向部と非対向部で非晶質炭素のコート量を異ならせる上述の構成は、実用上有利な構成である。
上記対向部に存在する第1負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aは、0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上(例えば2質量%〜10質量%、典型的には3質量%〜8質量%)である。非晶質炭素のコート量Aが上記範囲内であることにより、非晶質炭素コートによる利点を損なわず、かつ容量維持率(特に0℃パルス試験後の容量維持率)が向上する。
上記非対向部に存在する第2負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bと上記対向部に存在する第1負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aとの比B/Aは1未満であり、好ましくは0.01〜0.90(例えば0.1〜0.75、典型的には0.125〜0.7)の範囲内である。また、非対向部に存在する第2負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bは、0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上(例えば0.5質量%〜4質量%、典型的には1質量%〜2質量%)である。これによって、非対向部に移動した電荷担体に起因する不可逆容量を相対的に低減することができる。そのため、容量維持率(特に低温時のパルスサイクル後の容量維持率および高温保存時の容量維持率)を向上することができる。なお、対向部または非対向部において、非晶質炭素のコート量の異なる2以上の負極活物質を用いる場合には、コート量Aまたはコート量Bは、対向部または非対向部に存在する2以上の負極活物質の非晶質炭素のコート量の平均値を採用するものとする。
また、非対向部に存在する第2負極活物質のR(I1360/I1580)値であるRb値は、対向部に存在する第1負極活物質のR(I1360/I1580)値であるRa値より低いことが好ましい。Rb値は、Ra値の1倍未満(例えば0.1倍〜0.9倍、典型的には0.2倍〜0.7倍)の範囲内である。また、Rb値は、0.05〜0.4(例えば0.1〜0.3、典型的には0.15〜0.2)であることが好ましい。Ra値は、0.1〜0.8(例えば0.15〜0.6、典型的には0.2〜0.4)であることが好ましい。これによって、非対向部における不可逆容量を相対的に低減することができる。そのため、容量維持率を向上することができる。
負極活物質にはまた、上記非晶質炭素でコートされた負極活物質以外に、従来公知の他の負極活物質を必要に応じて適宜含有させてもよい。そのような他の負極活物質としては、例えばグラファイトカーボン(黒鉛)、アモルファスカーボンが挙げられる。なかでも、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が好ましく用いられる。また、いわゆる黒鉛質のもの(グラファイト)、難黒鉛化炭素質のもの(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質のもの(ソフトカーボン)、これらを組み合わせた構造を有するもののいずれの炭素材料も好適に使用され得る。そのなかでも天然黒鉛(もしくは人造黒鉛)を主成分とする炭素材料の使用が好ましい。かかる天然黒鉛(もしくは人造黒鉛)は鱗片状の黒鉛を球形化したものであり得る。上記球形化した黒鉛を含む黒鉛粒子として、例えば、レーザー散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(平均粒径D50:50%体積平均粒径)が凡そ5μm〜30μmの範囲内にあるものを好ましく用いることができる。その他、チタン酸リチウム(LTO)等の酸化物、ケイ素材料、スズ材料等の単体、合金、化合物、上記材料を併用した複合材料を用いることも可能である。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これら他の負極活物質は、非晶質炭素コートによる効果を損なわない観点から、上記非晶質炭素でコートされた負極活物質100質量部に対して、凡そ100質量部以下(例えば30質量部以下、典型的には10質量部以下)とすることが好ましい。非晶質炭素コートによる効果を充分に得る観点から、負極活物質として、上記他の負極活物質を用いず、非晶質炭素でコートされた負極活物質のみを用いることが特に好ましい。
負極活物質層に占める負極活物質の割合は、凡そ50質量%を超え、凡そ90質量%〜99質量%(例えば95質量%〜99質量%、典型的には97質量%〜99質量%)であることが好ましい。
負極活物質層は、負極活物質の他に、一般的なリチウムイオン二次電池の負極活物質層に配合され得る1種または2種以上の結着材や増粘材、その他の添加材等の添加材を必要に応じて含有することができる。結着材としては、各種のポリマー材料が挙げられる。例えば、水系の組成物(活物質粒子の分散媒として水または水を主成分とする混合溶媒を用いた組成物)を用いて負極活物質層を形成する場合には、結着材として水に溶解または分散するポリマー材料を好ましく採用し得る。水に溶解する(水溶性の)ポリマー材料としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)等のセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール(PVA);が例示される。また、水に分散する(水分散性の)ポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重含体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂;酢酸ビニル共重合体;スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)、アラビアゴム等のゴム類;が例示される。あるいは、溶剤系の組成物(活物質粒子の分散媒が主として有機溶媒である組成物)を用いて負極活物質層を形成する場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(PEO−PPO)等のポリマー材料を用いることができる。なお、上記で例示したポリマー材料は、結着材として用いられる他に、負極活物質層形成用組成物の増粘材その他の添加材として使用されることもあり得る。負極活物質層に占めるこれら添加材の割合は、特に限定されないが、凡そ1質量%〜10質量%(例えば凡そ1質量%〜5質量%、典型的には1質量%〜3質量%)であることが好ましい。
負極活物質層を形成する方法としては特に限定されないが、例えば以下の方法を採用することができる。その方法は、非晶質炭素コート量A(質量%)の第1負極活物質を含む対向部負極活物質層形成用組成物(以下、第1合材ともいう。)と、非晶質炭素のコート量(質量%)がコート量A(質量%)より少ないコート量B(質量%)の第2負極活物質を含む非対向部負極活物質層形成用組成物(以下、第2合材ともいう。)を用意すること、上記用意した第1合材を負極集電体の対向部に相当する部位に付与すること、上記用意した第2合材を負極集電体の非対向部に相当する部位に付与すること、を包含する。以下、詳しく説明する。
上記負極活物質層の形成方法では、第1合材を用意する。第1合材を形成するために用いる第1負極活物質は、非晶質炭素でコートされており、その非晶質炭素のコート量はA(質量%)である。この第1負極活物質を、結着材等と共に上記適当な溶媒(水系溶媒、非水系溶媒(有機溶媒)またはこれらの混合溶媒)で混合して、ペースト状またはスラリー状の負極活物質層形成用組成物を調製する。この組成物を第1合材として用いる。
次に、第2合材を用意する。第2合材を形成するために用いる第2負極活物質は、非晶質炭素でコートされており、その非晶質炭素のコート量は、A(質量%)より少ないB(質量%)である。この第2負極活物質を、結着材等と共に上記適当な溶媒(水系溶媒、非水系溶媒(有機溶媒)またはこれらの混合溶媒)で混合して、ペースト状またはスラリー状の負極活物質層形成用組成物を調製する。この組成物を第2合材として用いる。
調製したペースト状またはスラリー状の第1合材および第2合材を、例えば図5に示すような工程を含む方法によって負極集電体表面に付与し、負極活物質層を形成する。図5に示すように、負極活物質層243は、用意した第1合材と第2合材とを負極集電体241のそれぞれ対向部と非対向部に相当する部位に付与(典型的には塗付)し、乾燥後、プレスすることによって形成される。この負極活物質層243を形成する製造装置においては、負極集電体241を走行させる走行経路12と、負極集電体241に負極活物質層243となる第1合材および第2合材を付与する塗付装置14と、負極集電体241に付与された第1合材および第2合材を乾燥させる乾燥炉16とを備えている。
走行経路12は、負極集電体241を走行させる経路である。走行経路12の始端には、負極集電体241を供給する供給部32が設けられている。供給部32には、予め巻き芯32aに巻き取られた負極集電体241が配置されている。この供給部32から、適宜に適当な量の負極集電体241が走行経路12に供給される。走行経路12には、負極集電体241を走行させる所定の経路に沿って複数のガイド12bが配置されている。また、走行経路12には、塗付装置14と、乾燥炉16とが順に配置されている。走行経路12の終端には負極集電体241を回収する回収部34が設けられている。回収部34は、走行経路12で所定の処理が施された負極集電体241を巻き芯34aに巻き取る。回収部34には、例えば、制御部34bとモータ34cとが設けられている。制御部34bは、回収部34の巻き芯34aの回転を制御するためのプログラムが予め設定されている。モータ34cは、巻き芯34aを回転駆動させるアクチュエータであり、制御部34bに設定されたプログラムに従って駆動する。
塗付装置14は、図4に示す負極集電体241における対向部A1に対して第1合材を付与し、非対向部A2,A3に対して第2合材を付与する。塗付装置14は、図5に示すように、走行経路12に配設されたバックロール46を走行する負極集電体241に対して第1合材および第2合材を付与するように構成されており、流路41,42と塗付部45とを備える。流路41,42は、それぞれ第1合材、第2合材が流通する流路であり、それぞれタンク47,48から塗付部45へ至っている。流路41,42内には、フィルタ43,44が配置されている。塗付装置14はまた、第1合材、第2合材の各々を貯留する容器としてのタンク47,48と、第1合材、第2合材の各々を流路41,42に送り出す装置としてのポンプ49,50とを備える。
塗付部45は、負極集電体241のうち、捲回されたときに正極活物質層に対向する対向部A1(図4参照)に上記第1合材を付与(典型的には塗付)し、また、負極集電体241のうち、捲回されたときに正極活物質層に対向しない非対向部A2,A3に上記第2合材を付与(典型的には塗付)する。塗付部45には、例えば図6に示すように、横長の吐出口62を有するダイ60が用いられる。ダイ60の吐出口62は、中間部分62aと両側部62b1,62b2とが仕切られており、ダイ60の内部には、それぞれ中間部分62aと両側部62b1,62b2とに連なる流路が形成されている。吐出口62の中間部分62aは、第1合材が供給される流路41に連通している。また、吐出口62の両側部62b1,62b2は、第2合材が供給される流路42に連通している。
ここでは、負極集電体241における対向部A1に、ダイ60の吐出口62の中間部分62aを合わせる。また、負極集電体241における非対向部A2,A3に、ダイ60の吐出口62の両側部62b1,62b2を合わせる。そして、対向部A1に第1合材を付与し、また、非対向部A2,A3に第2合材を付与する。このように第1合材と第2合材とが付与された負極集電体241を、乾燥炉16(図5参照)に供給する。乾燥後、圧縮(プレス)することによって、対向部A1に第1合材からなる負極活物質層が形成され、また非対向部A2,A3に第2合材からなる負極活物質層が形成される。つまり、全体としてこれら負極活物質層からなる負極活物質層243(図5参照)が形成される。このようにして、第1合材と第2合材とを用いて形成された負極活物質層を負極集電体上に備えるリチウムイオン二次電池の負極が得られる。なお、第1合材と第2合材とは、互いが容易に混ざり合わないために、例えば第1合材の固形分濃度と第2合材の固形分濃度を適切に調整することが好ましい。また、混合、付与(塗付)、乾燥および圧縮方法は、上述の方法に限定されるものではなく、正極の製造方法と同様に従来公知の手段を用いて行ってもよい。
例えば上記のようにして作製される負極において、負極集電体上への負極活物質層の単位面積当たりの目付量(負極活物質層形成用組成物の固形分換算の塗付量)は、特に限定されるものではないが、充分な導電経路(導電パス)を確保する観点から、負極集電体の両面において2.5mg/cm以上(例えば6mg/cm以上、典型的には10mg/cm以上)であり、45mg/cm以下(例えば22mg/cm以下、典型的には15mg/cm以下)とすることが好ましい。
正極シートと負極シートとを隔てるように配置されるセパレータ(セパレータシート)は、正極活物質層と負極活物質層とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する部材であればよい。セパレータの好適例としては、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されたものが挙げられる。例えば、厚さ5μm〜30μm程度の合成樹脂製(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、またはこれらを組み合わせた二層以上の構造を有するポリオレフィン製)多孔質セパレータシートを好適に使用し得る。このセパレータシートには耐熱層が設けられていてもよい。あるいは例えば、正極活物質層または負極活物質層の表面に形成された絶縁性を有する粒子の層で構成してもよい。ここで、絶縁性を有する粒子としては、絶縁性を有する無機フィラー(例えば金属酸化物、金属水酸化物等のフィラー)、または絶縁性を有する樹脂粒子(例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の粒子)で構成してもよい。なお、液状の電解質に代えて、例えば上記電解質にポリマーが添加された固体状(ゲル状)電解質を使用する場合には、電解質自体がセパレータとして機能し得るため、セパレータが不要になることがあり得る。
リチウムイオン二次電池に充填(注入)される非水電解質は、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解質を特に限定なく使用することができる。かかる非水電解質は、典型的には適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する電解液である。上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトンが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
また、上記支持塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiI等のリチウム化合物(リチウム塩)の1種または2種以上を用いることができる。なお、支持塩の濃度は、従来のリチウムイオン二次電池で使用される非水電解液と同様でよく、特に制限はない。適当なリチウム化合物(支持塩)を凡そ0.1mol/L〜5mol/L(例えば0.5mol/L〜3mol/L、典型的には0.8mol/L〜1.5mol/L)の濃度で含有させた非水電解液を使用することができる。
上述した構成を有するリチウムイオン二次電池その他の非水電解質二次電池は、例えば次のような方法で製造される。非水電解質二次電池の製造方法は、例えば上述の方法によって作製した正極および負極を用意すること、これら正極および負極を用いて電池を構築することを包含する。上記実施形態のリチウムイオン二次電池の場合、まず上述の方法によって正極、セパレータおよび負極をそれぞれ作製し、用意する。次に、それらを重ね合わせて円筒状に捲回することにより捲回電極体を組み立てる。この電極体を容器本体に収容し、蓋体を被せて密封した後、注入孔から容器本体内に非水電解質を注入する。これによって、電極体に非水電解質が含浸されたリチウムイオン二次電池を構築することができる。容器本体の密封方法や電解質の注入方法は、特に限定されず、従来のリチウムイオン二次電池の製造で行われている手法と同様の方法が採用され得る。なお、上記実施形態のリチウムイオン二次電池は角型電池であったが、これに限定されず、円筒型電池やラミネート型電池であってもよい。
このようにして構築されたリチウムイオン二次電池は、上述したように、容量維持率が向上しているので、各種用途向けの二次電池として利用可能である。例えば、図7に示すように、リチウムイオン二次電池100は、自動車等の車両1000に搭載され、車両1000を駆動するモータ等の駆動源用の電源として好適に利用することができる。したがって、本発明は、上記リチウムイオン二次電池(典型的には複数直列接続してなる組電池)100を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)1000を提供することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<例1〜例34>
(正極シートの作製)
正極活物質として、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(Li[Ni1/3Mn1/3Co1/3]O)粉末と、導電材としてアセチレンブラックと、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、これらの材料の質量比が91:6:3となり、かつ固形分率が56質量%となるようにイオン交換水中で混合して、ペースト状の正極活物質層形成用組成物を調製した。この組成物を、長尺シート状のアルミニウム箔から構成される正極集電体(厚さ15μm)の帯状に均一に塗付して乾燥させた後、圧縮(プレス)した。このようにして正極集電体上に正極活物質層を形成し、シート状の正極(正極シート)を作製した。プレス後の正極シート全体の厚さは110μmであった。
(負極シートの作製)
負極活物質として、非晶質炭素のコート量の異なる負極活物質a〜iを用意した。これら負極活物質は、液相法によって天然黒鉛粒子の表面に非晶質炭素をコートしたものである。負極活物質a〜iの物性(コート量、平均粒径D50および窒素吸着比表面積)を表1に示す。この負極活物質の各々と、バインダとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘材としてカルボキシルメチルセルロース(CMC)とを、これらの材料の質量比が98:1:1となり、かつ固形分率が39質量%となるように水中に分散させてペースト状の負極活物質層形成用組成物(負極合材)を調製した。また、長尺シート状の銅箔から構成される負極集電体(厚さ10μm)を用意した。次いで、上記負極合材の2種類を負極集電体の正極活物質層に対向する対向部と対向しない非対向部にそれぞれ塗付した。具体的には、図6に示すダイを有する図5に示す構成要素を含む製造装置を用いて、一方の負極合材を負極集電体表面の対向部に、他方の負極合材を非対向部に塗付した。塗付は、帯状に均一に行い、乾燥させた後、圧縮(プレス)した。このようにして負極集電体上に負極活物質層を形成し、シート状の負極(負極シート)を作製した。プレス後の負極シート全体の厚さは100μmであった。対向部に塗付した負極合材中の負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A、非対向部に塗付した負極合材中の負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bを、表2〜表4に示す。
(リチウムイオン二次電池の構築)
上記で作製した正極シートと負極シートとを、セパレータを介して対面に配置し、電極体を作製した。セパレータとしては、ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン製の長尺シート状の三層構造のフィルム(PE層の両面にPP層が積層された三層構造)を用いた。この電極体を非水電解液とともにラミネートシートに収容して、7cm×7cmのラミネートシート型リチウム二次電池を作製した。非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを3:4:3の質量比で含む混合溶媒に支持塩として1mol/LのLiPFを含有させた非水電解液を使用した。
Figure 2013131471
[0℃パルス容量維持率]
パルス容量維持率は、所定の充電状態に調整された例1〜例34のリチウムイオン二次電池の初期容量と、上記所定のパルス充放電サイクル後の容量(以下、パルス後容量ともいう。)を測定し、式:
0℃パルス容量維持率=(パルス後容量)/(初期容量)×100(%)
から求めた。
まず、25℃の温度環境において、各リチウムイオン二次電池に所定のコンディショニングを施した後、3.0Vまで定電流放電し、定電流定電圧で充電を行ってSOC(State of Charge)60%に調整した。この状態のリチウムイオン二次電池の放電容量を測定した。放電容量は、温度25℃において4.1Vから3.0Vまで1Cの定電流で放電し、続いて合計放電時間が2時間となるまで定電圧で放電した際に測定される積算容量の値を用いた。この結果を初期容量として用いた。
また、0℃パルス試験は、SOC60%に調整したリチウムイオン二次電池を用い、0℃の温度環境下において、下記のパルス充放電を1サイクルとして250サイクル行った。1サイクルの充放電パターンは、以下のとおりである。
(1)15Cの定電流で10秒間充電(CC充電)する。
(2)10分間休止する。
(3)15Cの定電流で10秒間放電(CC放電)する。
(4)10分間休止する。
上記パルス試験の後、放電容量を初期容量と同じ条件で測定した。この結果をパルス後容量として用いた。結果を表2〜表4,図9に示す。なお、0℃パルス試験後の容量維持率が高いほど、リチウムが析出する事象が見られなくなり、良好な性能を有していると評価される。特に0℃パルス試験後の容量維持率が97%以上であれば、リチウムが析出する事象は認められず、極めて良好な性能を有している。
[高温保存後容量維持率]
高温保存後容量維持率は、以下に示す方法で初期容量と放電容量を測定し、式:
高温時保存後容量維持率=(保存後容量)/(初期容量)×100(%)
から求めた。
初期容量は、以下の方法によって測定した。所定の充電状態に調整した例1〜例34のリチウムイオン二次電池を、SOC90%に調整した後、25℃の温度条件下において4.1Vになるまで1Cの定電流にて充電し、続いて合計充電時間が2.5時間になるまで定電圧で充電した(CC−CV充電)。充電完了から10分間休止した後、25℃において4.1Vから3.0Vまで0.33C(1/3C)の定電流で放電し、続いて合計放電時間が4時間となるまで定電圧で放電した。このときの放電容量を測定し、初期容量として用いた。
放電容量は、所定の充電状態に調整された例1〜例34のリチウムイオン二次電池を60℃の温度環境で90日間保存した後、初期容量と同じ条件で測定した。結果を表2〜表4,図8,図10に示す。
Figure 2013131471
Figure 2013131471
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図8に示すように、正極活物質層の対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aを一定(4質量%)とした場合、正極活物質層に対向しない非対向部に存在する負極活物質のコート量Bが、上記対向部の負極活物質のコート量Aより少なくなるほど、高温保存時の容量維持率が向上する傾向が見られた。この傾向は、表2〜表4に示すように、対向部の負極活物質のコート量Aが3%以下,6%以上の場合にも認められた。以上より、非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Bが、対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aより少ないことによって、容量維持率(特に高温保存時の容量維持率)が向上したことが判る。なお、非対向部に存在する負極活物質のコート量Bが0%の場合、例5,例16のように高温保存時の容量維持率は明らかに悪化した。したがって、非対向部に存在する負極活物質には、所定量の非晶質炭素コートを行うことが必要であることが判る。
また、0℃パルス試験後容量維持率については、図9に示すように対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量Aが増加するにしたがって上昇する傾向が見られた。さらに、コート量Bとコート量Aとの比B/Aが、0.1〜0.75の範囲内であった例6,例7,例12,例13,例17〜例20,例23〜例25,例27〜例34のリチウムイオン二次電池は、いずれも高い0℃パルス試験後容量維持率を示したことが判る。さらに、コート量Bが0.5質量%〜2質量%であった例6,例7,例12,例13,例17〜例19,例23,例24,例27,例28,例31,例32は、0℃パルス試験後容量維持率と高温保存時の容量維持率とをバランスよく向上したことが判る。さらに、コート量Aが3質量%〜8質量%であった例12〜例34は、いずれも0℃パルス試験後容量維持率が98%以上という高い値を示した。また、図10に示すように、コート量Aが8質量%を超えると、高温保存時の容量維持率が顕著に低下したことが判る。
12 走行経路
14 塗付装置
16 乾燥炉
32 供給部
34 回収部
34b 制御部
34c モータ
41,42 流路
43,44 フィルタ
45 塗付部
46 バックロール
47,48 タンク
49,50 ポンプ
60 ダイ
62 吐出口
62a 中間部分
62b1,62b2 両側部
100 リチウムイオン二次電池
200 捲回電極体
220 正極シート
221 正極集電体
222 非塗工部
223 正極活物質層
240 負極シート
241 負極集電体
242 非塗工部
243 負極活物質層
262,264 セパレータ
300 電池ケース
320 容器本体
340 蓋体
350 注液孔
352 封止キャップ
360 安全弁
420 電極端子
440 電極端子
1000 車両
WL 捲回軸

Claims (5)

  1. 正極活物質層と負極活物質層とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記負極活物質層は、非晶質炭素でコートされた負極活物質を含んでおり、
    前記負極活物質層は、前記正極活物質層に対向する対向部と、前記正極活物質層に対向しない非対向部とを有し、
    前記非対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量B(質量%)が、前記対向部に存在する負極活物質に占める非晶質炭素のコート量A(質量%)より少ない、非水電解質二次電池。
  2. 前記コート量Bと前記コート量Aとの比B/Aが、0.1〜0.75の範囲内である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記コート量Bは0.5質量%〜2質量%である、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記コート量Aは3質量%〜8質量%である、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の非水電解質二次電池を備える車両。
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CN111342128A (zh) * 2020-02-18 2020-06-26 钱起 一种低温锂离子电池的化成方法
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