JP2013131405A - 面光源装置用導光体の製造方法及びそれに用いる導光体素材 - Google Patents

面光源装置用導光体の製造方法及びそれに用いる導光体素材 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に微小凹凸構造配置パターン透けの問題を解決して高品位の面光源装置を得ることを可能にする面光源装置用導光体の製造方法を提供する。
【解決手段】アクリル樹脂からなり、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び、温度260℃、荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が下記(1)式:
1.12≦(350−T10%)/MFR ・・・ (1)
を満たす板状の導光体素材の少なくとも一方の主表面243の少なくとも一部の領域に、レーザー照射加工により、気泡を含み且つ前記少なくとも一方の主表面243の法線の方向を含む断面が凹形状をなしている発泡表面層244を形成する、面光源装置用導光体の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、エッジライト方式の面光源装置を構成するのに用いられる導光体の製造に関するものであり、特に、主表面に光出射機能構造(光出射機構)を持つ面光源装置用導光体の製造方法及びそれに用いる導光体素材に関するものである。
エッジライト方式の面光源装置は、例えば、携帯用ノートパソコン等のモニターや液晶テレビ等の表示部として使用される液晶表示装置のバックライトに、好適である。
液晶表示装置は、基本的にバックライトと液晶表示素子とから構成されている。バックライトとしては、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。エッジライト方式のバックライトにおいては、矩形板状の導光体の少なくとも1つの端面を光入射端面として用いて、該光入射端面に沿って直管型蛍光ランプなどの線状または棒状の一次光源あるいは発光ダイオード(LED)などの点状の一次光源を配置し、該一次光源から発せられた光を導光体の光入射端面に入射させて導光体内部へと導入し、該導光体の2つの主表面のうちの一方である光出射面から出射させるようにしている。導光体の光出射面から出射した光は、光出射面上に配置される光拡散フィルムなどの光拡散素子及びプリズムシートなどの光偏向素子により拡散され所要の方向へと偏向される。導光体の2つの主表面のうちの他方である裏面からも光は出射し、この光を導光体へと戻すために、裏面に対向して光反射シートなどの光反射素子が配置される。
導光体の光出射面または裏面には、導光体内を導光される光を適宜出射させるための光学機能構造としての光出射機構が形成される。この光出射機構としては、たとえば、適度に荒らされた粗面または多数のレンズ列を配列したレンズ列形成面のような微小凹凸構造が用いられる。
このような微小凹凸構造からなる光出射機構を持つ導光体を製造するために、ブラストまたは切削などにより形成した形状転写面を有する成形用型部材を含んでなる成形装置を用いてアクリル樹脂などの透光性素材に形状を転写する方法が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1及び特許文献2に記載のように、成形用型部材からの形状転写により光出射機構を形成する場合には、品種毎に型部材を準備する必要がある。さらに、液晶テレビのような大型の液晶表示装置に用いる面光源装置用導光体を製造するためには、大型の型部材を準備する必要があるうえ、その場合には成形工程において面全体で精度良く形状を転写するのが困難であるといった課題がある。
また、成形用型部材に微小凹凸構造を形成するためにはブラスト加工が広く用いられているが、ブラスト加工はブラスト粒子のばらつきや湿度などの環境条件のばらつきによって形成される微小凹凸構造が変化しやすいため、再現性が得られにくいという課題があった。
そこで、導光体を製造するに際して、成形用型部材からの形状転写を用いることなしに光出射機構を形成する方法が提案されている。
たとえば、特許文献3には、放射線エネルギー及び熱エネルギーの付与により発泡した発泡体からなる導光体が開示されており、ここでは気泡が光出射機構として機能する。
また、特許文献4には、重量平均分子量が10万以下のアクリル樹脂板の一方の表面にレーザー光を照射して多数の微細凹凸を有する凹部を多数形成することで、当該表面を拡散(散乱)面となした導光板が開示されている。ここでは、凹部の微細凹凸が光出射機構として機能する。
更に、特許文献5には、レーザー照射加工により発泡表面層を形成した導光体が開示されており、ここでは発泡表面層が光出射機構として機能する。
国際公開第2005/073625号公報 特開2009−266830号公報 特開2006−155937号公報 特開2010−103068号公報 国際公開第2011/115124号
特許文献4に記載の導光板の製造方法では、レーザー照射加工により凹部を形成するため、加工データを変更するだけで多数の品種に対応することができるが、これにより得られた導光体は、凹部表面の多数の微細凹凸の形状により光を拡散させるものであるため、拡散効率が低く、高品位の面光源装置を得るためには、特許文献1及び特許文献2の導光体と同様に光出射機構を高密度に形成する必要がある。そのため設計が複雑になるうえ、高密度のパターンをレーザー照射加工するためには長時間を要するため生産性が低いという問題がある。
一方、特許文献3に記載の導光体の製造方法は、放射線照射工程と加熱工程との双方を必要とし、製造工程が複雑であるうえ、発泡を誘起する添加剤を必要とするため、コストの上昇を招く。
また、特許文献5に記載の導光体の製造方法によれば、発泡表面層において気泡の配置が実質上ランダムで且つ気泡内部の屈折率が導光体材料とは大きく異なり、ランダムで大きな光拡散作用が得られる導光体が提供される。しかしながら、特許文献5には、発泡表面層を形成した導光体の製造方法の詳細、特に発泡表面層を形成するために必要な導光体素材であるアクリル樹脂特性の詳細については明らかにされていない。
本発明の1つの目的は、以上のような技術的課題に鑑みて、一層容易に微小凹凸構造配置パターン透けの問題を解決して高品位の面光源装置を得ることを可能にする面光源装置用導光体の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、以上のような面光源装置用導光体の製造方法に用いる導光体素材を提供することにある。
本発明によれば、上記目的のいずれかを達成するものとして、
アクリル樹脂からなり、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び、温度260℃、荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が下記(1)式:
1.12≦(350−T10%)/MFR ・・・ (1)
を満たす板状の導光体素材の少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の領域に、レーザー照射加工により、気泡を含み且つ前記少なくとも一方の主表面の法線の方向を含む断面が凹形状をなしている発泡表面層を形成する、面光源装置用導光体の製造方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記アクリル樹脂がメタクリル酸メチル100〜80重量部と(メタ)アクリル酸エステル0〜20重量部との重合体である。
本発明の一態様においては、前記レーザー照射加工に使用されるレーザーが赤外レーザーである。本発明の一態様においては、前記赤外レーザーが炭酸ガスレーザーである。
本発明の一態様においては、前記発泡表面層の厚みが1μm〜50μmである。本発明の一態様においては、前記発泡表面層に含まれる気泡の径が1μm〜50μmである。
また、本発明によれば、上記目的のいずれかを達成するものとして、
上記の面光源装置用導光体の製造方法に用いられ、アクリル樹脂からなり、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び、温度260℃、荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が上記(1)式を満たす、板状の導光体素材、
が提供される。
また、本発明によれば、上記目的のいずれかを達成するものとして、
アクリル樹脂を含有し、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び温度260℃及び荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が上記(1)式を満たす、板状の導光体素材の少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の領域に、気泡を含み且つ前記少なくとも一方の主表面の法線の方向を含む断面が凹形状をなしている発泡表面層を有する、面光源装置用導光体、
が提供される。
本発明によれば、導光体の発泡表面層は、導光される光を光出射面から出射させるような光学作用を持ち、とくに、気泡の配置は実質上ランダムであり且つ気泡内部は導光体材料とは屈折率が大きく異なるので、ランダムで大きな光拡散作用が得られ、かくして、半値幅が広いブロードな光出射が得られ、これにより容易に、光出射機構配置パターン透けのない高品位の面光源装置を得ることが可能になる。また、本発明の面光源装置用導光体は、特定の導光体素材をレーザー照射加工処理することで得られるので、製造が容易である。
本発明方法により製造される導光体を用いたエッジライト方式面光源装置の一形態を示す模式的構成図である。 図1の面光源装置における導光体を示す模式的部分断面図である。 本発明方法による面光源装置用導光体の製造に際し使用される板状導光体素材を製造するための装置の一例を示す模式的構成図である。 本発明方法による面光源装置用導光体の製造に際し使用される板状導光体素材を製造するための装置の一例を示す模式的構成図である。 実施例で作製した面光源装置用導光体サンプルの模式図である。 実施例で面光源装置の輝度分布評価に用いた測定系の模式図である。 実施例で面光源装置の発光品位観察に用いた評価系の模式図である。 実施例1〜6で作製した面光源装置用導光体(B1〜B6)の凹部の表面及び断面の観察結果(SEM写真)を示す図である。 実施例7〜11で作製した面光源装置用導光体(B7〜B11)の凹部の表面及び断面の観察結果(SEM写真)を示す図である。 比較例1〜6で作製した面光源装置用導光体(b1〜b6)の凹部の表面及び断面の観察結果(SEM写真)を示す図である。 比較例7〜11で作製した面光源装置用導光体(b7〜b11)の凹部の表面及び断面の観察結果(SEM写真)を示す図である。 実施例1〜8で作製した面光源装置用導光体(B1〜B8)の、導光体単体での輝度の分布を示す図である。 比較例1〜4で作製した面光源装置用導光体(b1〜b4)の、導光体単体での輝度の分布を示す図である。 実施例9〜11で作製した面光源装置用導光体(B9〜B11)の、導光体単体での輝度の分布を示す図である。 比較例5〜11で作製した面光源装置用導光体(b5〜b11)の、導光体単体での輝度の分布を示す図である。 実施例1〜11及び比較例1〜11で作製した導光体素材(A1〜11及びa1〜11)のT10%値、MFR値をプロットした図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明方法により製造される導光体を用いたエッジライト方式面光源装置の一形態を示す模式的構成図であり、図2はその面光源装置における導光体を示す模式的部分断面図である。図1に示されているように、面光源装置は、点状の一次光源としてのLED22と、該LEDから発せられる光を導光する板状の導光体24と、光拡散素子26と、第1の光偏向素子28と、第2の光偏向素子30と、光反射素子32とを備えている。
導光体24は、図1及び図2における上下方向を厚み方向としており、紙面と垂直の方向に広がりをもっており、全体として矩形板状をなしている。導光体24は、4つの側端面を有しており、そのうちの1対の側端面のうちの一方が光入射端面241とされ、該光入射端面と対向するようにLED22が隣接配置されている。尚、ここでは導光体24が1つの光入射端面241を有するが、本発明はこれに限定されるものではなく、所望により1対の側端面の双方、或いは2対の側端面の全て、を光入射端面としてもよい。この場合、全ての光入射端面と対向するようにLEDが隣接配置される。
導光体24の光入射端面241に略直交する2つの主表面のうちの一方である上面が光出射面242とされている。ここでは該光出射面242は、平滑面(鏡面)からなるが、これに限定されるものではなく、光出射面にレンチキュラーレンズ形状や、プリズム形状、マイクロレンズ形状などを付与することができる。
尚、LED22は、複数設けられていてもよい。この場合、複数のLED22は、図1の紙面と垂直の方向に適宜の間隔をもって配置され、それらから発せられる光の最大強度光の方向が互いに平行となるように配置するのが好ましい。
導光体24の光出射面242と反対側の主面(裏面)243には、光出射機構が形成されている。光出射機構は、裏面243の一部の領域において形成された発泡表面層244からなる。発泡表面層244は、光出射面242または裏面243の法線の方向を含む断面(縦断面)が凹形状をなしている。
発泡表面層244が形成されている領域は、裏面243における複数のドット状領域からなる。このドット状領域の寸法は、たとえば、径が30μm〜1000μmであり、深さが0.1μm〜500μmである。また、発泡表面層244は、厚みが1μm〜50μmであるのが好ましい。
尚、発泡表面層244が形成されている領域の形状は、以上のようなドット状に限定されるものではなく、ストライプ状領域すなわち線状または帯状の領域からなるものであってもよい。この場合においても、ストライプの延在方向と直交する断面(縦断面)の形状について、上記ドット状の場合の断面(縦断面)の形状についての説明が当てはまる。
発泡表面層244は、後述のような特定のアクリル樹脂からなる板状の導光体素材を用いて、後述のようにしてレーザー照射加工を行うことで、形成することができる。
発泡表面層244の縦断面形状(プロファイル)の変化は、後述のような製造方法において、導光体素材の主表面に対するレーザーの出力、走査速度、焦点位置(フォーカス位置)を変化させることで、実現することができる。
発泡表面層244は、多数の気泡を含んでおり、気泡内部に導光体材料とは屈折率が大きく異なる気体を内包している。気泡の径は、1μm〜50μmであるのが好ましい。かくして、発泡表面層244は光の透過及び反射に対する不均一層として機能し、その光学的性質において光拡散層として機能する。これにより、光入射端面241に入射し、導光体内部を導光される光は、発泡表面層244において拡散反射され、一部が光出射面242からの出射が許容される角度にて光出射面242へと向かい、該光出射面から出射する。
導光体裏面243の一部の領域において以上のような発泡表面層244が形成されているので、光出射面242からは、光出射面242の法線方向(図1及び図2における上下方向)及び光入射端面241と直交する方向の双方を含む面内の分布において幾分ブロードな指向性をもつ光が出射する。そのため、視野角が広いとともに、光出射機構部が視認されにくく、品位の調整が容易な面光源装置用導光体を得ることが可能となる。
このような発泡表面層244の機能は、該発泡表面層244の発泡状態に依存する。形成される気泡が小さすぎたり、単位面積あたりの気泡の数が少なすぎたりすると、良好な光拡散機能が得にくくなる。本発明者らは、この発泡状態に影響する因子の1つとして、後述のように、レーザー照射加工に付される板状のアクリル樹脂からなる導光体素材の熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)とメルトフローレート(MFR)との組合せを見出した。即ち、T10%及びMFRが前記(1)式を満たす板状の導光体素材を用いることで、レーザー照射加工における発泡を容易に適切なもの(即ち良好な光拡散機能を有するもの)とすることができる。
裏面243における発泡表面層244の領域は、複数設けることができる。発泡表面層244の領域がドット状である場合には、その分布は、たとえば、ランダム状、碁盤目状、千鳥状、最密充填状のようにすることができる。発泡表面層244の領域がストライプ状である場合には、その分布は、たとえば、平行縞状のようにすることができる。
なお、導光体24の光出射機構としては、上記の様な裏面243に形成した発泡表面層244と併用して、導光体24の内部に光拡散性微粒子を混入分散することで形成したものを用いることができる。また、光出射面242または裏面243にレンチキュラーレンズ列及びプリズム列、シリンドリカルレンズ列などの形状を付与してもよい。
また、導光体24としては、図1及び図2に示される様な全体として一様な厚さ(裏面243の発泡表面層244の凹形状を無視した場合の厚さ)の板状のものの他に、光入射端面241から反対端面の方へと次第に厚さが小さくなる様なくさび状のもの等の、種々の断面形状のものを使用することができる。
導光体24の厚さは、例えば0.1mm〜15mmである。
光拡散素子26は、導光体24の光出射面242上に配置されており、たとえば光拡散フィルムからなる。光出射面242から出射される光の指向性が所望の出射角度、視野角を持つ場合においては、光拡散素子26を省略してもよい。
第1の光偏向素子28は光拡散素子26上に配置されており、第2の光偏向素子30は第1の光偏向素子28上に配置されている。すなわち、第1の光偏向素子28と導光体の光出射面242との間に光拡散素子26が介在している。
第1及び第2の光偏向素子28,30は、導光体24に近い側の入光面と、該入光面と反対側の出光面とを備えており、出光面は互いに平行に配列された複数のプリズム列を含んでなる。但し、第1の光偏向素子28と第2の光偏向素子30とでは、出光面の複数のプリズム列の延在方向が互いに直交している。
ここでは、第1の光偏向素子28の出光面の複数のプリズム列の延在方向は光入射端面241と平行であり、第2の光偏向素子30の出光面の複数のプリズム列の延在方向は光入射端面241と垂直である。但し、これに限定されない。第1の光偏向素子28の出光面の複数のプリズム列の延在方向及び第2の光偏向素子30の出光面の複数のプリズム列の延在方向の双方が、光入射端面241に対して斜めで且つ互いに直交しているものであってもよい。
第1及び第2の光偏向素子28,30の厚さは、例えば30〜350μmである。
光出射面242から出射される光が所要の方向に分布のピークを持つような場合においては、第1または第2の光偏向素子28,30を省略してもよい。また、光出射面242から出射される光または光拡散素子26から出射される光の角度分布が、光偏向を要することなく所要の用途(たとえば看板)での使用を可能となすような場合には、第1または第2の光偏向素子28,30を省略してもよい。
光反射素子32としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートや、顔料を含有させた白色のシート、発泡シートなどの光反射シートを用いることができる。前記顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。尚、導光体24の光入射端面として利用される端面以外の端面にも反射部材を付することが好ましい。裏面243から出射される光の量が無視し得る程度に少ない場合においては、光反射素子32を省略してもよい。
以上のようなLED22、導光体24、光拡散素子26、第1及び第2の光偏向素子28,30及び光反射素子32からなる面光源装置の発光面(第2の光偏向素子30の出光面)上に、液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。
なお、第2の光偏向素子30の出光面上に、第2の光拡散素子を隣接配置して、画像表示の品位低下の原因となるぎらつきや輝度斑などを抑止し、画像表示の品質を向上させることができる。
次に、以上のような面光源装置用導光体を製造するための本発明による製造方法の実施形態を説明する。
先ず、主表面に発泡表面層が形成されていない導光体素材を製造する。この導光体素材は、アクリル樹脂からなり、T10%及びMFRが前記(1)式を満たす板状のもの(アクリルシート)であり、導光体24と同等の厚みを有する。
ここで、後述のように、アクリル樹脂はメタクリル酸メチル100〜80重量部と(メタ)アクリル酸エステル0〜20重量部との重合体であるのが好ましい。
アクリルシートの熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)の測定は、差動型示差熱天秤(TG−DTA:リガク社製 TG8120)を用いて、次のようにして行うことができる。サンプル重量は5mgとし、低温揮発成分の影響を排除するため、20℃/分の昇温速度で100℃まで加熱後、10分間保持する。その後、5℃/分の昇温速度で450℃まで加熱しながら重量減少を測定し、100℃、10分保持後の重量を基準として、重量減少率が10%となるときの温度をT10%とする。なお、測定はすべて窒素雰囲気下で行い、試料パンとしてはアルミパンを使用することができる。
アクリルシートのメルトフローレート(MFR)の測定は、試験温度を260℃、荷重重さを10kgとすること以外は、日本工業規格 JIS K 7210に準拠した方法により、行うことができる。
導光体素材は、たとえば、上下に相対するように配置された2個のエンドレスの金属回転ベルトとその両側辺部でベルト間に挟まれたガスケットとでシールされて構成される鋳型にメタクリル酸メチルのシラップを連続的に注入し重合させて板を得る製板法により製造される。
この方法は、公知の連続キャスト製板法であり、たとえば、20℃での粘度が0.5Pa・s以上で重合体含有率が10〜40重量%であるメタクリル酸メチル系シラップに1種以上の重合開始剤を添加し、このシラップを鋳型に供給して50〜100℃の温度に加熱し重合体含有率が少なくとも70重量%に達した後、重合中のシラップ温度とほぼ同じかもしくはそれ以上の温度下で自生する重合発熱を利用して重合を行うことを特徴とするアクリル板状重合体の製造方法、である。
ここで、好ましくは、重合中のシラップ温度とほぼ同じかもしくはそれ以上の温度が60〜150℃である。また、好ましくは、自生する重合発熱を利用して重合するシラップのピーク温度が105〜140℃である。また、好ましくは、鋳型が上下に相対するように配置され、同一方向に同一速度で走行する2個のエンドレスベルトと、その両側辺部でエンドレスベルトに挟まれて走行する連続したガスケットとで構成される鋳型である。
本発明で用いられるシラップの原料となる単量体は、メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチルを主成分とする単量体混合物であり、単量体混合物の場合メタクリル酸メチルは80重量%以上であることが望ましい。
メタクリル酸メチルと共に使用される単量体としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
上記の単量体を重合してシラップを得るのに使用される重合開始剤としては、例えば、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ化合物が挙げられる。重合開始剤の添加量は、通常単量体100重量部に対して0.01〜0.5重量部であるが重合温度や目的とする重合体転化率によって適宜決定される。
シラップを得るに当っては、必要に応じて分子量調整剤を使用することができる。具体的にはアルキル基または置換アルキル基を有する第1級、第2級または第3級のメルカプタン、例えば、n−ブチルメルカプタン、i−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、s−ブチルメルカプタン、s−ドデシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン等が挙げられる。分子量調整剤の使用量は特に限定されないがシラップ100重量部に対して0.01〜0.1重量部の範囲である。
上記の単量体から製造されるシラップは、20℃での粘度が0.5Pa・s以上で重合体含有率が10〜40重量%であることが必要である。シラップの粘度が0.5Pa・s未満または重合体含有率が10重量%未満では重合時間が長くなり、一方、重合体含有率が40重量%を越えると重合開始剤の混合や鋳型へのシラップの供給が困難となる。
上記の粘度及び重合体含有率を有するシラップは、公知の方法、例えば特公昭40−3701号公報、特公昭47−35307号公報、特公昭53−39918号公報等に記載の方法により製造することができる。
次に、上記のシラップに添加される重合開始剤としては、上述のシラップを得る際に用いられる重合開始剤と同様のものが使用される。重合開始剤の添加量は、通常シラップ100重量部に対して0.03〜1.0重量部が好ましい。
なお、本発明で用いられるシラップには、さらに必要に応じて各種の添加剤、例えば分子量調整剤、酸化安定剤、可塑剤、染料、顔料、離型剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
本発明のアクリル板状重合体を得るのに使用される鋳型としては、特公昭46−41602号公報、同47−33495号公報等に記載されるような上下に相対するように配置され、同一方向に同一速度で走行する2個のエンドレスベルトと、その両側辺部でエンドレスベルトに挟まれて走行する連続したガスケットとで構成される連続的に板状重合体を製造する方式のものが好ましい。
図3は、本発明のアクリル板状重合体(導光体素材)を連続的に製造するのに使用される重合装置の一例を示す概略説明図である。
図3に示す重合装置においては、上下に配置した2個のステンレス製のエンドレスベルト1,1’はそれぞれ主プーリ2,3,2’,3’で張力が与えられ、同一方向に同一速度で走行するように駆動される。
ロール4は、走行するエンドレスベルトを水平に支持し、ベルト面間距離、すなわちシラップの厚さを規制する。
シラップは、図示してないが定量ポンプ等により貯蔵槽からシラップ供給管5に送られてベルト1’上に供給される。
ベルト面間の両側辺部は連続した弾力性のあるガスケット6でシールされ、ベルト1,1’に挟まれて移動する。
ベルト1’上に供給されたシラップは、ベルト1,1’に挟まれて走行し、加熱ゾーン15,16,17及び18を順次に通過して重合を完結し、板状重合体19を形成する。
図3においては、加熱ゾーン15は蒸気パイプによる空気加熱、加熱ゾーン16,17はブロアーによる熱風加熱、加熱ゾーン18は蒸気パイプによる空気加熱を用いる例を示しているが、これ以外の加熱手段、例えば、水浴加熱、電熱加熱、赤外線加熱、電磁誘導加熱等の公知の方法を用いることができる。本発明においては熱風加熱、電熱加熱、赤外線加熱等の手段を用いていることが好ましい。
本発明の方法は、上記の如く重合装置を用いて実施されるが、加熱ゾーン15においてはシラップを50〜90℃に予備加熱させる。
加熱ゾーン16,17においては、シラップの重合を行い、重合体含有率が少なくとも70重量%、好ましくは70〜90重量%となるまで重合させる。この加熱ゾーン16,17においては、シラップの重合温度は60〜100℃の範囲に保持される。なお、ここで示している重合体含有率は、バッチ製板実験の途中でサンプルを取り出し、急速冷却することにより重合を停止し測定したものである。
次に加熱ゾーン18においては、さらにシラップを重合させて重合を完結させるが、この加熱ゾーン18は重合中のシラップ温度とほぼ同じかもしくはそれ以上の温度、好ましくは60〜150℃の温度に維持し、自生するシラップの重合発熱を利用して重合を行う。すなわち、重合発熱を積極的に利用して重合を完結させる。この時のシラップの重合ピーク温度は105〜140℃、好ましくは110〜130℃である。
本発明の方法において、重合体含有率が70重量%未満で、重合中のシラップ温度とほぼ同じかもしくはそれ以上の温度で自生する重合発熱を利用して重合させた場合、板状重合体中に気泡が発生するようになるので好ましくない。
実質的な重合の完結は少なくとも重合体含有率が95重量%、好ましくは95重量%以上とすることにより達成される。
上記では、熱重合を用いて導光体素材を連続的に製造する方法を例示したが、紫外線重合を用いても良い。
図4は、紫外線重合を用いて導光体素材を連続的に製造するのに使用される重合装置の一例を示す概略説明図である。
供給ダイ401から紫外線重合性粘性液体(シラップ)402を供給し、アクリルキャストシート(導光体素材)402’を製造する。繰り出し装置414及び巻き取り装置415を用いて第一のフィルム413を走行させ、繰り出し装置417及び巻き取り装置418を用いて第二のフィルム416を走行させる。供給された紫外線重合性粘性液体402は、第一及び第二のフィルム413,416により挟持され、上面押し付けロール408及び下面押し付けロール408’によりニップされて所要厚さの層状にされ、走行する。その間、紫外線照射装置404により第一及び第二のフィルム413,416を介して紫外線が照射され、更に熱風加熱装置410により加熱がなされ、紫外線重合性粘性液体402が重合し、アクリルキャストシート402’となる。
上述のような、キャスト製板法で製造されたアクリル樹脂からなる導光板素材のT10%は、例えば、250℃〜318℃である。またMFRは、例えば、0.01〜66g/10分である。
次いで、以上のようにして得られた導光体素材の主表面に対して、レーザー光照射による加工(レーザー照射加工)を行い、導光体素材主表面の表層部に発泡表面層244を形成する。
レーザー照射加工に使用されるレーザーとしては、導光体素材に対する加工効率の良いものを使用することが好ましく、たとえば、炭酸ガスレーザー(COレーザー)などの赤外レーザーが使用され、その波長は、例えば、9.3μmや10.6μmである。赤外レーザーを用いることにより、アクリルシートが照射されたレーザー光を効率的に吸収し、吸収した部位が加熱されるため、効率的なレーザー照射加工が可能となる。炭酸ガスレーザー照射加工装置としては、キーエンス社製COレーザーマーカー ML−Z9520T(波長:9.3μm、平均出力:20W)が挙げられる。
上述したように、発泡表面層244の縦断面形状(プロファイル)は、導光体素材の主表面に対するレーザーの出力、走査速度、焦点位置(フォーカス位置)を変化させることで、容易に変化させることができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明をさらに具体的に説明する。
以下の実施例及び比較例において、重量平均分子量、10%熱分解温度(T10%)及びメルトフローレート(MFR)は次のようにして測定した。
<重量平均分子量の測定>
面光源装置用導光体素材であるアクリルシートの重量平均分子量は、サンプルにテトラヒドロフラン(THF)を加えて、一晩静置溶解させた後、液体クロマトグラフィー(東ソー社製 液体クロマトグラフィー HLC−8120型)を用いて測定した。ガードカラムは東ソー社製TSKguardcolumn SuperH−Hを、分離カラムは東ソー社製TSK−Gel SuperHM−Hを2本直列、溶媒はTHF、流量は0.6ml/min、検出器は示差屈折計、測定温度は40℃、注入量は10μLとした。標準ポリマーとしては、ポリスチレンを使用した。
<10%熱分解温度(T10%)の測定>
面光源装置用導光体素材であるアクリルシートのT10%の測定は、差動型示差熱天秤(TG−DTA:リガク社製 TG8120)を用いた。サンプル重量は5mgとし、低温揮発成分の影響を排除するため、20℃/分の昇温速度で100℃まで加熱後、10分間保持した。その後、5℃/分の昇温速度で450℃まで加熱しながら重量減少を測定し、100℃、10分保持後の重量を基準として、重量減少率が10%となるときの温度をT10%とした。なお、測定はすべて窒素雰囲気下で行い、試料パンとしてはアルミパンを使用した。
<メルトフローレート(MFR)の測定>
面光源装置用導光体素材であるアクリルシートのMFRの測定は、試験温度を260℃、荷重重さを10kgとした以外は、日本工業規格 JIS K 7210に準拠した方法により測定した。
(実施例1)
<面光源装置用導光体の作製>
厚み3mmのアクリルキャストシート(三菱レイヨン社製 アクリライト LXN865)を、幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出すことにより得られた導光体素材A1を用い、以下の方法で面光源装置用導光体B1を作製した。
面光源装置用導光体B1の模式図を図5に示す。図5において、a)は平面図を示し、b)は縦断面図を示す。図5を参照しながら、導光体素材A1から面光源装置用導光体B1を得るまでの加工工程とくにレーザー照射加工を説明する。尚、説明の便宜上、導光体素材の各部分については、導光体の対応する部分と同一の名称で呼ぶこととする。以下において同様である。
導光体素材A1の光出射面110と対向する面(光出射面110の反対側の裏面)130に、キーエンス社製COレーザーマーカー ML−Z9520T(波長:9.3μm、平均出力:20W)を用い、出力80%、走査速度500mm/sec、レーザー焦点位置を加工面に合わせた条件にてレーザー照射加工を施し、凹状の発泡表面層を単位ドットとして該単位ドットを複数配列してなる光出射機構101を設け、面光源装置用導光体B1を得た。レーザー照射加工のパターンは直径約250μm、深さ約30μmのドット形状とし、光入射端面120から50mm、側端面から15mmの位置を中心とした6mm×6mmのエリアに、光入射端面120と平行な方向に0.5mmピッチで13個配列したパターンを、導光体の導光方向に対応する方向(側端面と平行な方向)に0.5mmピッチで13列配列した。
<発泡表面層の観察及び測定>
得られた面光源装置用導光体B1の凹部すなわち凹状の発泡表面層の表面形状及び断面形状は、走査型電子顕微鏡(SEM、日立ハイテクノロジーズ社製 S−4300SE/N形走査電子顕微鏡)で観察した。観察は、任意に抽出した単位ドットに対して行い、その観察された範囲において、前記導光体表面(当該単位ドットの表面)から、前記導光体の厚み方向の最も深い所に位置する気泡の最深箇所までの前記厚み方向の長さを「発泡表面層の厚み」とした。また発泡表面層の気泡の前記厚み方向の長さを測定し、その最大値を「気泡の径」とした。
<発泡表面層の表面粗さ測定>
得られた面光源装置用導光体B1の凹状の発泡表面層の表面粗さ(算術平均粗さ:Ra)は、レーザー共焦点顕微鏡(オリンパス社製 走査型共焦点レーザー顕微鏡 LEXT OLS−3000)を用いて評価した。前記レーザー共焦点顕微鏡で、凹状の発泡表面層の3次元プロファイルを測定し、得られたプロファイルを元に、解析ソフト LEXT OLS application program バージョン5.0.7を用いて表面粗さ曲線を抽出し、Raを算出した。カットオフ値はλc=1/10とし、前記測定を任意に抽出した3箇所のドットに対し行い、各ドット内で3箇所測定した計9データの平均値をもってRa値とした。
<光学評価>
(1)輝度分布評価
図6は、輝度分布評価に用いた測定系の模式図である。面光源装置用導光体B1を用いて構成された面光源装置の輝度分布は、下記の方法により評価した。
定電流電源250により20mAで発光させたLED光源240(日亜化学工業社製 LED NS2W123B 1灯)を被測定用の面光源装置用導光体B1の光入射端面202に隣接して配置し、反射シート210(帝人デュポンフィルム社製 UX 厚み225μm)を面光源装置用導光体B1の光出射面の反対側の裏面203に隣接して配置した。輝度計260(TOPCON社製 輝度計BM−7)を用い、光出射機構201を設けた部位を中心とした視野角2度のエリアの光出射面204から出射される光の、導光方向(光入射端面202と直交する方向:即ち図6における左右方向)と平行で導光体光出射面204に垂直な面内での−90度から90度までの出射光角度における輝度分布を測定した。なお出射方向は、法線方向を0度、光出射機構201から見て光入射端面202の方向を−(マイナス)、その反対方向を+(プラス)とした。この測定結果に基づき、輝度分布の半値角度幅(度)を得た。
(2)発光品位評価
図7は、発光品位観察に用いた評価系の模式図である。面光源装置用導光体B1を用いて構成された面光源装置の発光品位は、下記の方法により評価した。
定電流電源350により20mAで発光させたLED光源340(日亜化学工業社製 LED NS2W123B 1灯)を被測定用の面光源装置用導光体B1の光入射端面302に隣接して配置し、反射シート310(帝人デュポンフィルム社製 UX 厚み225μm)を面光源装置用導光体B1の光出射面の反対側の裏面303に隣接して配置した。導光体光出射面304に隣接して光拡散素子としての拡散シート220、並びに第1及び第2の光偏向素子としてのプリズムシート230,240を配置した。プリズムシートは、プリズム列形成面が面光源装置用導光体B1の光出射面304と反対側(上向き)に向く方向で配置した。すなわち、プリズムシート230,240は、面光源装置用導光体B1に近い側の入光面と、該入光面と反対側の出光面とを備えており、出光面は複数のプリズム列を含んでなる。拡散シート220としては、きもと社製LCDバックライト用高輝度拡散フィルム ライトアップ 100GM3を、プリズムシート230,240としては、住友スリーエム社製 輝度上昇フィルム Vikuiti BEFII90/50を用いた。第1のプリズムシート230はプリズム列と導光体光入射端面302とが互いに平行になるように、第2のプリズムシート240はプリズム列と導光体内での導光方向とが互いに平行(すなわちプリズム列と導光体光入射端面302とが互いに垂直)になるように、それぞれ配置した。
前述の輝度分布評価と同様にして、LED光源340を発光させ、レーザードットパターンが視認できるか否かを目視にて確認することで発光品位を評価し、レーザー照射加工により形成したドットが視認できるものを「×」、レーザー照射加工により形成したドットが視認できず、面としての発光が得られるものを「○」とした。
(実施例2)
厚み3mmのアクリルキャストシート(三菱レイヨン社製 アクリライト EX001)を、幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出すことにより得られた導光体素材A2を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B2を作製した。得られた面光源装置用導光体B2について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例3)
冷却管、温度計及び攪拌機を備えた反応器に、メタクリル酸メチル 100重量部、離型剤としてジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム(三井サイアナミッド社製 エアロゾルOT−100) 0.005重量部を供給した後、攪拌しながら熱分解重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製 V−65) 0.05重量部を添加し、内温80℃まで加熱し6分間保持した後、室温まで冷却することで、重合体含有率22重量%、重量平均分子量19.0万、20℃における粘度が1.8Pa・sであるシラップを得た。
次いで、このシラップ100重量部にt−ヘキシルパーオキシピバレート(日油社製 パーヘキシルPV) 0.35重量部、分子量調整剤としてn−オクチルメルカプタン 0.20重量部を添加後攪拌し、熱重合性粘性液体を調製した。
この熱重合性粘性液体を、ポリ塩化ビニル製ガスケットを介して3.45mmの間隔で相対する2枚の強化ガラス板で形成した鋳型に注入し、80℃の温水中に30分間浸漬し重合させた後、120℃の空気加熱炉中で30分間熱処理した。熱処理終了後、室温下で冷却し、型枠を取り除くことにより板厚3mmのアクリルキャストシートを得た。得られたアクリルキャストシートを、幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出すことにより導光体素材A3を得た。
導光体素材A3を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B3を作製した。得られた面光源装置用導光体B3について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例4)
実施例3と同様の方法で調整したシラップ 95重量部に、メタクリル酸メチル 5重量部、t−ヘキシルパーオキシピバレート 0.35重量部を添加後攪拌し、熱重合性粘性液体を調製した。
この熱重合性粘性液体を用い、重合条件を82℃の温水中で30分間、熱処理条件を135℃の空気加熱炉中で60分間とした以外は実施例3と同様にして、導光体素材A4を得た。
導光体素材A4を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B4を作製した。得られた面光源装置用導光体B4について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例5)
熱重合性粘性液体調製時のt−ヘキシルパーオキシピバレート添加量を0.55重量部とした以外は実施例4と同様にして、導光体素材A5を得た。
導光体素材A5を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B5を作製した。得られた面光源装置用導光体B5について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例6)
熱重合性粘性液体調製時のt−ヘキシルパーオキシピバレートの添加量を1.00重量部とし、重合条件を65℃の温水中で40分間とした以外は実施例4と同様にして、導光体素材A6を得た。
導光体素材A6を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B6を作製した。得られた面光源装置用導光体B6について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例7)
熱重合性粘性液体調製時に、更にアクリル酸n−ブチル 2重量部を加えた以外は実施例4と同様にして、導光体素材A7を得た。
導光体素材A7を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B7を作製した。得られた面光源装置用導光体B7について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例8)
冷却管、温度計及び攪拌機を備えた反応器に、メタクリル酸メチル 98重量部、アクリル酸n−ブチル 2重量部、分子量調整剤としてn−ドデシルメルカプタン 0.063重量部、離型剤としてジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム 0.005重量部を供給した後、攪拌しながら熱分解重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.10重量部を添加し、内温90℃まで加熱し10分間保持した後、室温まで冷却することで、重合体含有率26重量%、重量平均分子量11.6万、20℃における粘度1.8Pa・sであるシラップを得た。このシラップを用いて、実施例5と同様にして導光体素材A8を得た。
導光体素材A8を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B8を作製した。得られた面光源装置用導光体B8について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例1)
アクリル樹脂ペレット(三菱レイヨン社製 アクリペットVH001)を原料とし、公知の押出プロセスにより得られた厚み3mmのアクリル押出シートを、幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出して、導光体素材a1を得た。
導光体素材a1を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b1を作製した。得られた面光源装置用導光体b1について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例2)
アクリル樹脂ペレット(三菱レイヨン社製 アクリペットVH4)を原料とし、公知の押出プロセスにより得られた厚み3mmのアクリル押出シートを、幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出して、導光体素材a2を得た。
導光体素材a2を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b2を作製した。得られた面光源装置用導光体b2について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例3)
熱重合性粘性液体調製時の、n−オクチルメルカプタン添加量を0.30重量部とした以外は実施例3と同様にして、導光体素材a3を得た。
導光体素材a3を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b3を作製した。得られた面光源装置用導光体b3について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例4)
熱重合性粘性液体調製時のt−ヘキシルパーオキシピバレートの添加量を0.35重量部とし、更にn−ドデシルメルカプタン0.09重量部を加えた以外は実施例8と同様にして、導光体素材a4を得た。
導光体素材a4を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b4を作製した。得られた面光源装置用導光体b4について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例9)
本実施例では、図4に示される装置を用いて、以下のようにしてアクリルキャストシートを得た。
先ず、メタクリル酸メチル 60重量部に対し、紫外線分解重合開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 イルガキュア184) 0.05重量部、離型剤としてジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム 0.05重量部を添加し、常温にて溶解させた後、メタクリル酸メチルポリマービーズ(三菱レイヨン社製 BR−80 重量平均分子量10万)40重量部を80℃で30分間かけて加熱溶解させ、紫外線重合性粘性液体402を調製した。調合時の泡を抜くために50℃にて2時間静置させた後、常温まで自然冷却させた。
次いで、前記紫外線重合性粘性液体402を用いて、図4に示される装置でアクリルキャストシート402’を製造した。第一と第二のフィルム413,416としては幅500mmで厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製 コスモシャイン A4100)を使用し、紫外線照射装置404として東芝社製 FL30S−BLランプを使用した。フィルム413,416の搬送速度を0.13m/minとし、供給ダイ401から先に調製した紫外線重合性粘性液体402をフィルム416上に幅400mm、厚さ0.46mmのシート状に供給した後、フィルム413を被せた。その後、紫外線照射装置404により2mW/cmの照射強度で20分間紫外線を照射し、熱風加熱装置410により143℃にて3分間熱処理した後、90℃に空冷し、フィルム413,416から剥離することにより、厚み0.4mmのアクリルキャストシート402’を得た。
得られたアクリルキャストシート402’を幅30mm及び長さ100mmの矩形に切り出すことにより、導光体素材A9を得た。
導光体素材A9を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B9を作製した。得られた面光源装置用導光体B9について、実施例1と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定を行った。光学評価に関しても、LED光源240及び340として日亜化学工業社製 LED NSSW020BT 1灯を用いた以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。
(実施例10)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際に、更にn−オクチルメルカプタン 0.05重量部を添加した以外は実施例9と同様にして、導光体素材A10を得た。
導光体素材A10を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B10を作製した。得られた面光源装置用導光体B10について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(実施例11)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際のn−オクチルメルカプタン添加量を0.10重量部とした以外は実施例10と同様にして、導光体素材A11を得た。
導光体素材A11を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体B11を作製した。得られた面光源装置用導光体B11について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例5)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際のn−オクチルメルカプタン添加量を0.15重量部とした以外は実施例10と同様にして、導光体素材a5を得た。
導光体素材a5を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b5を作製した。得られた面光源装置用導光体b5について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例6)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際のn−オクチルメルカプタン添加量を0.20重量部とした以外は実施例10と同様にして、導光体素材a6を得た。
導光体素材a6を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b6を作製した。得られた面光源装置用導光体b6について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例7)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際のn−オクチルメルカプタン添加量を0.25重量部とした以外は実施例10と同様にして、導光体素材a7を得た。
導光体素材a7を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b7を作製した。得られた面光源装置用導光体b7について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例8)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン添加量を0.30重量部とした以外は実施例11と同様にして、導光体素材a8を得た。
導光体素材a8を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b8を作製した。得られた面光源装置用導光体b8について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例9)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン添加量を0.50重量部とした以外は実施例11と同様にして、導光体素材a9を得た。
導光体素材a9を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b9を作製した。得られた面光源装置用導光体b9について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例10)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン添加量を0.70重量部とした以外は実施例11と同様にして、導光体素材a10を得た。
導光体素材a10を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b10を作製した。得られた面光源装置用導光体b10について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
(比較例11)
紫外線重合性粘性液体402を調整する際の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン添加量を0.01重量部、n−オクチルメルカプタン添加量を0.135重量部とした以外は実施例10と同様にして、導光体素材a11を得た。
導光体素材a11を用い、実施例1と同様の方法で面光源装置用導光体b11を作製した。得られた面光源装置用導光体b11について、実施例9と同様の方法で凹状の発泡表面層の観察、表面粗さ測定及び光学評価を行った。
以上の実施例1〜11及び比較例1〜11で作製した面光源装置用導光体(B1〜B11及びb1〜b11)の凹部の表面及び断面の観察結果(SEM写真)を図8〜図11に示す。
図8及び図9に示されるように、実施例1〜11で作製したT10%及びMFRが前記(1)式を満たすアクリル樹脂からなる面光源装置用導光体では、導光体の主表面にレーザー照射加工で形成した凹状の光出射機構部の表面に数μmオーダーの凹凸が観察され、断面には複数の気泡が凹形状表面の近傍に局在していることがわかる。すなわち、発泡表面層は、ひび割れ状または陥没孔状または空洞内包状の微細構造を有するものであり、上記微細構造中に気泡を含むものである。
一方、図10及び図11に示されるように、比較例1〜11で作製したT10%及びMFRが前記(1)式を満たさないアクリル樹脂からなる面光源装置用導光体では、凹部表面に、一部のサンプルで微細な凹凸が観察できるが、いずれのサンプルもその断面には気泡は観察されず、表面の凹凸のみで発泡表面層は形成されていないことがわかる。
図12は、実施例1〜8で作製した厚み3mmの面光源装置用導光体(B1〜B8)の、導光体単体での各出射角における輝度の分布(図6の測定方法で測定された輝度分布)を示したものであり、図13は、比較例1〜4で作製した厚み3mmの面光源装置用導光体(b1〜b4)の、導光体単体での各出射角における輝度の分布を示したものである。また、図14は、実施例9〜11で作製した厚み0.4mmの面光源装置用導光体(B9〜B11)の、導光体単体での各出射角における輝度の分布を示したものであり、図15は、比較例5〜11で作製した厚み0.4mmの面光源装置用導光体(b5〜b11)の、導光体単体での各出射角における輝度の分布を示したものである。ここでは輝度分布のプロファイルを比較するため、ピーク輝度の値を1.0として規格化したデータを示している。また各図中、横軸が出射光の角度(出射角度)、縦軸がその角度における相対輝度を示しており、出射角度は光出射機構から見て光入射端面の方向を−(マイナス)、その反対方向を+(プラス)で示している。
表1は、実施例1〜11及び比較例1〜11で作製した面光源装置用導光体(B1〜B11及びb1〜b11)の重量平均分子量、T10%、MFRの測定結果及び、断面観察の結果から得られた発泡表面層の厚み及び気泡の径、表面粗さ測定の結果から得られた算術平均粗さ(Ra)、輝度分布評価の結果から得られた半値角度幅、発光品位の評価結果、(1)式の右辺の計算結果をまとめたものである。ここで半値角度幅とは、図12、13、14及び15の各出射プロファイルにおけるピーク値の50%(相対輝度=0.5)以上の値をとる角度幅を示したものである。
表1に示すとおり、凹部の表面に発泡表面層を有する実施例1〜11の面光源装置用導光体では、80度以上の半値角度幅を持ったブロードな輝度分布特性を有する。そのため、光学素子と組み合わせて面光源装置を構成した場合、レーザードットが視認されにくく品位の高い発光が得られる。
これに対し、凹部の表面に発泡表面層を有さない比較例1〜11の面光源装置用導光体では、実施例1〜11の面光源装置用導光体の場合に比べて半値角度幅が著しく狭く、指向性の強い出射パターンしか得られない。このため、実施例1〜11の面光源装置用導光体の場合と同様に光学素子と組み合わせて面光源装置を構成した場合、レーザードットが視認されやすく、品位の高い発光を得ることができない。このドット透けを改善し、高い発光品位を得るためには、レーザードットをより細かくより高密度に形成する必要があるため、結果的にレーザー照射加工に長時間を要し、生産性の低下を招く。
図16は、表1に示したMFR値を横軸に、T10%値を縦軸としてプロットしたものであり、凹部の表面に発泡表面層を有するものを『○』、発泡表面層を有さないものを『×』で表している。図16からわかる通り、レーザー照射加工により形成した凹部に発泡表面層を有するサンプルは、図中左下の領域に位置しており、実施例8を示す点と実施例11を示す点を結んだ直線(図16中の破線)を境界として発泡表面層を有するものと有さないものを分類することができる。図中破線で示した直線は、下記(2)式で表されることから、T10%及び、MFRが前記(1)式を満たすアクリル樹脂板を用いることにより、レーザー照射加工により形成した凹部に発泡表面層を形成できることがわかる。
以上の結果より、本発明の製造方法を用いることにより、容易に発光品位の良好な面光源装置を生産性良く得ることができることが示された。
1,1’ エンドレスベルト
2,2’ プーリ
3,3’ プーリ
4 ロール
5 シラップ供給管
6 ガスケット
7,8 蒸気ライン
9,10 ドレンライン
11,12,13 ブロアー
14,14’ 熱交換器
15,16,17,18 加熱ゾーン
19 板状重合体(導光体素材)
22 LED
24 導光体
241 光入射端面
242 光出射面
243 裏面
244 発泡表面層
26 光拡散素子
28 第1の光偏向素子
30 第2の光偏向素子
32 光反射素子
A1 面光源装置用導光体素材
B1 面光源装置用導光体
101,201,301 光出射機構
110,204,304 光出射面
120,202,302 光入射端面
130,203,303 裏面
210,310 反射シート
220 拡散シート
230,240 プリズムシート
240,340 LED光源
250,350 定電流電源
260 輝度計
401 供給ダイ
402 紫外線重合性粘性液体(シラップ)
402’ アクリルキャストシート(導光体素材)
404 紫外線照射装置
408 上面押し付けロール
408’ 下面押し付けロール
410 熱風加熱装置
413 第一のフィルム
414 繰り出し装置
415 巻き取り装置
416 第二のフィルム
417 繰り出し装置
418 巻き取り装置

Claims (8)

  1. アクリル樹脂からなり、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び温度260℃及び荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が下記(1)式を満たす板状の導光体素材の少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の領域に、レーザー照射加工により、気泡を含み且つ前記少なくとも一方の主表面の法線の方向を含む断面が凹形状をなしている発泡表面層を形成する、面光源装置用導光体の製造方法。
  2. 前記アクリル樹脂がメタクリル酸メチル100〜80重量部と(メタ)アクリル酸エステル0〜20重量部との重合体である、請求項1に記載の面光源装置用導光体の製造方法。
  3. 前記レーザー照射加工に使用されるレーザーが赤外レーザーである、請求項1または2に記載の面光源装置用導光体の製造方法。
  4. 前記赤外レーザーが炭酸ガスレーザーである、請求項3に記載の面光源装置用導光体の製造方法。
  5. 前記発泡表面層の厚みが1μm〜50μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体の製造方法。
  6. 前記発泡表面層に含まれる気泡の径が1μm〜50μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体の製造方法に用いられ、アクリル樹脂を含有し、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び温度260℃及び荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が前記(1)式を満たす、板状の導光体素材。
  8. アクリル樹脂を含有し、熱重量減少測定による10%熱分解温度(T10%)及び温度260℃及び荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR)が前記(1)式を満たす、板状の導光体素材の少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の領域に、気泡を含み且つ前記少なくとも一方の主表面の法線の方向を含む断面が凹形状をなしている発泡表面層を有する、面光源装置用導光体。
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