JP2013125519A - 画像処理装置、データ構造、および画像生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な画像情報をできるだけ失わずに、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減するための技術を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを取得する取得手段と、各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割する分割手段と、各レイヤーの画像データを解析することによって、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを判定する判定手段と、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減する削減手段と、を有する。画像データを再生する際には、非関心領域内の画像データを他のレイヤーの対応する関心領域内の画像データを用いて復元する。
【選択図】図4

Description

本発明は、バーチャルスライドシステムに関し、特にバーチャルスライドシステムの画像データ量を削減する技術に関するものである。
病理分野において、病理診断のツールである光学顕微鏡の代替として、プレパラートに載置された被検試料を撮像しデジタル化してディスプレイ上での病理診断を可能とするバーチャルスライドシステムがある。バーチャルスライドシステムによる病理診断のデジタル化により、従来の被検試料の光学顕微鏡像をデジタルデータとして取り扱える。それによって、デジタル画像を使った患者への説明、希少症例の共有化、遠隔診断の迅速化、教育・実習の効率化などの点で、利便性の向上が期待できる。
また、バーチャルスライドシステムのZスタック画像取得機能は、被写体となる試料の3次元構造を把握する上で非常に有用な機能である。なお、「Zスタック画像」とは、顕微鏡などを利用した撮像装置により焦点位置を変更しながら撮像して得られた、複数枚の画像から構成されるデータのことである。この「Zスタック画像」を構成する各焦点位置の平面画像のことを「レイヤー画像」もしくは単に「レイヤー」と呼ぶ。
しかし、近年のセンサ解像度向上などにより、画像データのデータ量は増加の一途を辿っている。そのため、複数枚の画像から構成されるZスタック画像については、当然ながらそのデータ量はより膨大なものとなり、バーチャルスライドシステムの利便性に悪影響を与えている。
例えば、画像データ量が膨大なため、それらを格納するストレージの容量を圧迫するという問題がある。これは、バーチャルスライドシステムを構築するために必要なハードディスク容量と台数が増加することを意味し、それは設備投資額の増大や、システムを設置するための必要スペースの増加につながる。
また、近年のネットワーク技術の発展に伴い、ある地点で取得されたバーチャルスライドデータを地理的に離れた別の遠隔地に送信して病理診断を行う、といった遠隔診断に期待が持たれている。しかし、膨大なデータ量を持つZスタック画像をこの遠隔診断で取り扱う場合、通信またはデータ転送に非常に長い時間がかかり、迅速な診断が行えないなどの問題もある。
以上に示すように、Zスタック画像取得機能そのものは有用であるが、その膨大なデータ量がボトルネックとなる場合があり、医療現場では必ずしも手軽に使われているとは言えないのが実情である。このようなことから、Zスタック画像のデータ量の削減は、バーチャルスライドシステムの利便性を向上させる意味でも、非常に重要な課題である。
この課題を取り扱った従来技術として、例えば浜松ホトニクス株式会社が販売するバーチャルスライドシステムNanoZoomer用のソフトウェア「NDP.toolkit U10909」がある。このソフトウェアでは、読み込んだZスタック画像から、ユーザーが任意のレイヤー画像を抽出して新たなZスタック画像を再構成する「Z−stackトリミング」という機能が実装されている。その概念図を図1に示す。まず入力として、Zスタック画像101がある。このZスタック画像101に対し、ユーザーがソフトウェア上で抽出処理対象レイヤー画像102を選択すると、それらの画像102のみで構成される新たなZスタック画像が生成される。結果として、抽出処理対象外のレイヤー画
像103は、新たに生成されたZスタック画像からは削除された形となり、これによってデータ量削減が実現される(詳細については、非特許文献1を参照のこと)。
"高速・高解像度バーチャルスライドスキャナNanoZoomer2.0シリーズ"、[online]、2009年9月、浜松ホトニクス株式会社、P18、[平成23年7月15日検索]、インターネット<URL:http://jp.hamamatsu.com/sp/sys/ndp/photo/ndps.pdf>
しかしながら、上記のような方法では、Zスタック画像の操作がレイヤー単位になっているため、データの削減率が(抽出されなかったレイヤー画像のデータサイズ)÷(元のZスタック画像のデータサイズ)で決まり、データの削減量に限界があった。また、抽出されなかったレイヤー画像の情報は新たに生成されるZスタック画像には全く反映されないため、データ量削減に伴って抽出されなかったレイヤー画像に格納されている情報もまるごと失われてしまうという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、必要な画像情報をできるだけ失わずに、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減するための技術を提供することを目的とする。
本発明に係る画像処理装置は、光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを取得する取得手段と、各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割する分割手段と、各レイヤーの画像データを解析することによって、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを判定する判定手段と、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減する削減手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
本発明に係るデータ構造は、光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを格納するためのデータ構造であって、各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割するための分割の仕方を定義する領域分割情報と、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを示す関心領域判定情報と、前記複数レイヤーの画像データに対してデータ量を削減する処理を施すことにより生成された複数レイヤーの格納用画像データと、を含んでおり、前記データ量を削減する処理は、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減する処理であることを特徴とするデータ構造である。
本発明に係る画像生成装置は、前記データ構造をもつデータから対象レイヤーの画像データを生成する画像生成装置であって、前記データに含まれる関心領域判定情報を参照して、前記対象レイヤーの格納用画像データのなかに画像情報量が削減された非関心領域が存在するか否かを判断する判断手段と、画像情報量が削減された非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像データを復元することにより前記格納用画像データから前記対象レイヤーの画像データを生成する復元手段と、を有し、前記復元手段は、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーの関心領域内の画像データを少なくとも用いて、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データを復元することを特徴とする画像生成装置である。
本発明に係る画像処理方法は、コンピュータが、光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを取得するステップと、コンピュータが、各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割するステップと、コンピュータが、各レイヤーの画像データを解析することによって、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを判定するステップと、コンピュータが、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減するステップと、を有することを特徴とする画像処理方法である。
本発明に係る画像生成方法は、前記データ構造をもつデータから対象レイヤーの画像データを生成する画像生成方法であって、コンピュータが、前記データに含まれる関心領域判定情報を参照して、前記対象レイヤーの格納用画像データのなかに画像情報量が削減された非関心領域が存在するか否かを判断するステップと、コンピュータが、画像情報量が削減された非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像データを復元することにより前記格納用画像データから前記対象レイヤーの画像データを生成する復元ステップと、を有し、前記復元ステップでは、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーの関心領域内の画像データを少なくとも用いて、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データを復元することを特徴とする画像生成方法である。
本発明によれば、必要な画像情報をできるだけ失わずに、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減することができる。
非特許文献1に記載された処理の概念図 第1実施形態を実現するハードウェア構成図 第1実施形態における画像処理装置の構成図 第1実施形態における画像処理の概念図 データ削減部の処理の流れを示すフローチャート 2パラメータインデックスを用いた正方格子 1パラメータインデックスを用いた正方格子 関心領域判定テーブル生成処理の流れを示すフローチャート 画素値情報削減処理の流れを示すフローチャート 光軸方向への射影領域の概念図 画素値情報削減前の画像 第1実施形態における画素値情報削減後の画像 第1実施形態における削減処理後のZスタック画像のデータ構成 領域分割情報の模式図 画素値情報削減前Zスタック画像の各レイヤー画像 ブロック領域画像群の格納形式の模式図 関心領域判定テーブルとブロック領域画像アドレステーブルの模式図 データ復元表示部の処理の流れを示すフローチャート 第1実施形態における関心領域群選択処理の流れを示すフローチャート 関心領域群選択処理の変形例を示すフローチャート データ削減処理後のZスタック画像の各レイヤー画像の例 削減されたデータを復元したZスタック画像の各レイヤー画像の例 第2実施形態における画素値情報削減後の画像 第2実施形態における削減処理後のZスタック画像のデータ構成 第3実施形態における関心領域群選択処理の流れを示すフローチャート 第4実施形態を実現するハードウェア構成図 第5実施形態における画素値情報削減後の画像 第6実施形態における関心領域群選択処理の流れを示すフローチャート
<第1実施形態>
本発明を実現する第1実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態で示す手法は、図2のようなハードウェア構成の元で実現される。201は撮像装置であり、主にバーチャルスライドシステムにおける撮像部分に当たる。この撮像装置201はZスタック画像取得機能を有している。Zスタック画像取得機能とは、光軸方向(Z方向)に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより、複数レイヤー(複数枚)の2次元画像データを取得する機能である。この機能により撮像された各焦点位置の2次元画像データは「レイヤー画像」もしくは単に「レイヤー」と呼ばれる。また複数のレイヤー画像で構成された画像群(3次元画像)のことを「Zスタック画像」と呼ぶ。202は本実施形態で示す手法を実現するための主要部分であり、撮像装置201で生成されたZスタック画像データを受け取り、処理を行う画像処理装置である。203はモニタであり、画像処理装置202で処理された画像データを受け取り、画面に表示する。
画像処理装置202は、図3に示される構成から成る。301は入力部であり、キーボードやマウス等が該当する。302は記憶部であり、本実施形態で示す手法を実現するためのプログラムや、処理対象データなどを格納する部分であり、RAM等が該当する。303は演算部であり、記憶部302に格納されたデータに対し、記憶部302に格納されたプログラムに従って各種演算処理を行う部分であり、CPU等が該当する。304は出力部であり、グラフィックボード等が該当する。なお、この出力部304はモニタ203と接続されている。305は補助記憶装置であり、ハードディスクやフラッシュメモリ等が該当する。306は上記301〜305を接続するデータバスである。画像処理装置202は汎用のコンピュータに後述する機能を実現させるプログラムをインストールすることにより構成することもできるし、専用のハードウェアとプログラムから構成することもできる。
本実施形態における画像処理の概念図を図4に示す。入力としては、データ削減前のZスタック画像401が与えられる。その入力が画像処理装置202中のデータ削減部403に渡され、データ削減が行われたZスタック画像404が補助記憶装置等に出力される。そして、このZスタック画像404を表示する際には、画像処理装置202中のデータ復元表示部405へ入力として渡す。データ復元表示部405は、入力されたZスタック画像404を元に、表示データ406を生成する。これにより、一連の処理が完了する。ただし、画像処理装置202は、データ削減部403だけを持っていても良い。この場合は、Zスタック画像401を入力として受け取り、データ削減が行われたZスタック画像404を出力する装置となる。また、画像処理装置202は、データ復元表示部405だけを持っていても良い。この場合は、データ削減が行われたZスタック画像404を入力として受け取り、表示データ406の生成を行う画像生成装置となる。
(データ削減部)
以下では、データ削減部403における処理の詳細な流れを記す。なお、この処理のフローチャートを、図5に示す。
まず、データ削減部403は、Zスタック画像入力ステップ501で、削減処理対象となるZスタック画像を取得する。データ削減部403のこの機能が本発明の取得手段に対応する。
次に、データ削減部403は、格子情報設定ステップ502で、Zスタック画像の全レイヤーに共通の格子情報を設定する。この格子情報により、各レイヤーの画像は、複数のブロック領域画像に分割される。データ削減部403のこの機能が本発明の分割手段に対応する。本実施形態では、格子情報として図6に示す正方格子情報を用いることにする。この図6では、正方格子601はx方向にM分割、y方向にN分割されているとする(M、Nは1以上の整数)。また、格子の中のある一つのブロック領域を特定するために、x方向のインデックスとy方向のインデックスを組み合わせた(i,j)という2パラメータインデックス602を用いる。もしくは、同様の目的のために、図7に示した1パラメータインデックス701を用いる方法を使用しても良い。なお、本実施形態では、図6に示した2パラメータインデックス602を用いる方法によって、正方格子中のある一つのブロック領域の指定を行うことにする。
次に、データ削減部403は、関心領域判定テーブル生成ステップ503で、各レイヤーの各ブロック領域に対して関心領域かどうかの判定を行い、その結果を関心領域判定テーブルとして記録、保持する。データ削減部403のこの機能が本発明の判定手段に対応する。
次に、データ削減部403は、画素値情報削減ステップ504で、ステップ503で生成された関心領域判定テーブルの情報に基づき、画素値情報削減の対象となるブロック領域を選択し、そのブロック領域内の画素値情報の削減(画像情報量の削減)を実行する。データ削減部403のこの機能が本発明の削減手段に対応する。
最後に、データ削減部403は、Zスタック画像出力ステップ505で、削減処理を行った結果新たに生成されたZスタック画像を出力する。これで、データ削減部403の処理は終了となる。
なお、本実施形態では、関心領域判定テーブル生成ステップ503と、画素値情報削減ステップ504の詳細な処理については、以下に示す方法で実現する。
まず、関心領域判定テーブル生成ステップ503の詳細について以下に述べる。この処理の流れのフローチャートは図8に示してある。
関心領域判定テーブル生成ステップ503の中では、データ削減部403は、まず最初に関心領域判定テーブルを用意する(ステップ801)。この時点ではテーブルに有効な情報は何も書かれておらず、メモリ上にテーブル情報を格納するに足りるメモリ空間が確保される。次に、データ削減部403は、関心領域判定処理を行う対象レイヤーを選択する(ステップ802)。
次に、データ削減部403は、判定処理をまだ行っていないブロック領域群の中から、判定処理を行うブロック領域を選択する(ステップ803)。次に、データ削減部403は、選択されたブロック領域に対して周波数解析処理を行う(ステップ804)。この処理結果を受けて、データ削減部403は、周波数解析の値がある閾値以上かどうかを判定する(ステップ805)。ここで得ている周波数解析の値は、ブロック領域内の画像に含まれる高周波成分の多さ(強さ)、すなわち画像の色もしくは輝度の変化の大きさを表す値である。なお、閾値は、ブロック領域が関心領域であるかどうかを判別するためのものであり、ユーザーが自身の目的に応じてあらかじめ設定しておくものである。もし処理結果が閾値以上であれば、データ削減部403は、関心領域判定テーブルに、処理対象のブロック領域が関心領域であることを示すフラグを設定する(ステップ806)。そうでなければ、データ削減部403は、関心領域判定テーブルに、処理対象のブロック領域が非関心領域であることを示すフラグを設定する(ステップ807)。つまり、これらステップ804〜807で行っていることは、周波数解析の値がある閾値以上の領域を「合焦領域」、それ以外を「ボケ領域」と定義し、合焦領域を関心領域、またボケ領域を非関心領
域と認識して、用意したテーブルにその情報を書き込むことである。
これらの処理が終われば、現在の処理対象レイヤー上で、全てのブロック領域について判定処理を行ったかどうかを判断する(ステップ808)。もし処理が済んでいなければステップ803に戻り、済んでいれば全てのレイヤーで判定処理を行ったかどうかを判断する(ステップ809)。もし処理が済んでいなければステップ802に戻り、済んでいれば関心領域判定テーブル生成ステップ503の処理は終了となり、画素値情報削減ステップ504へ処理を移す。
以上が、関心領域判定テーブル生成ステップ503の処理手順である。なお、本実施形態では周波数解析処理によって合焦領域とボケ領域を判定しているが、この他にブロック領域内のコントラスト比を計算して、その結果を元に合焦領域とボケ領域を判定しても良い。また、関心領域と非関心領域の判定に、ブロック領域内の色の情報を用いても良い。例えば病理診断等で用いられるプレパラートの場合は、予め試料に染色が施されていることが多いので、染色の色が現れている部分を関心領域として選ぶことができる。さらに、細胞の集積度など、試料の構造情報を用いても良い。
画素値情報削減ステップ504の詳細について以下に述べる。本実施形態の削減処理の基本的なアルゴリズムは、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量(画素値情報)を削減する、というものである。該当する非関心領域が複数存在する場合は、その全部または一部(少なくとも1つ)の非関心領域内の画像情報量を削減するとよい。図9のフローチャートを参照して、このアルゴリズムの具体的な処理の一例を説明する。
画素値情報削減ステップ504の中では、データ削減部403は、最初に削減操作の対象となるレイヤーを選択する(ステップ901)。次に、データ削減部403は、選択されたレイヤー上の未処理領域の中から、削減操作の対象となるブロック領域を選択する(ステップ902)。なお、ステップ902で選択されるブロック領域に、ここでは領域Aと名前をつけておくことにする。次に、データ削減部403は、選択されたブロック領域Aが非関心領域かどうかを、すでに作成してある関心領域判定テーブルの情報を用いて判定する(ステップ903)。もし、判定対象のブロック領域Aが関心領域であれば、ステップ909に進む。もし領域Aが非関心領域であれば、データ削減部403は、他のレイヤーにおける領域Aの光軸方向への射影領域を考え、該当する領域群からなる射影領域リストを作成する(ステップ904)。「光軸方向」とは、Zスタック画像を構成する各レイヤーに対する垂線の方向のことである。
ここで、「光軸方向への射影領域」という言葉の概念を、図10を用いて説明する。例えば、現在処理対象となっているレイヤーが1002であり、それ以外のレイヤーが1003と1004であるとする。これらのレイヤーは、全レイヤー共通の格子情報1001によりブロック領域に分割されているとする。このとき、削減処理対象領域Aが1006であったとすると、その「光軸方向への射影領域」は1007と1008になる。つまり、ある単位格子1005と2次元上では同じ位置を占めている領域1006があったとすると、他のレイヤー1003,1004上で単位格子1005と同じ2次元位置を占める領域1007,1008が「光軸方向への射影領域」に相当する。よってこの場合、「射影領域リスト」には、1007と1008の情報が格納される。
ここで画素値情報削減ステップ504の処理の説明に戻る。ステップ904の次は、データ削減部403は、射影領域リストの中の全てのブロック領域を選択したかどうかの判定を行う(ステップ905)。全てのブロック領域を選択したのであれば、ステップ90
9に処理を移す。そうでなければ、データ削減部403は、射影領域リストの中から、まだ選択されていないブロック領域を一つ選択する(ステップ906)。ここで、ステップ906で選択されたブロック領域を、分かりやすいように領域Bと名前をつけておく。次に、データ削減部403は、この領域Bが関心領域かどうかを判断する(ステップ907)。関心領域でなければ、ステップ905に処理を戻す。領域Bが関心領域であれば、データ削減部403は、ブロック領域Aの画素値情報を削除又は削減する(ステップ908)。この後、現レイヤー上の全てのブロック領域で関心領域かどうかの判定を行ったかどうかを判断する(ステップ909)。全ての領域で判定を行っていなければ、ステップ902に戻る。全ての領域で判定を行っていたら、全てのレイヤーで削減処理を行ったかどうかを判断する(ステップ910)。削減処理を行っていないレイヤーがあればステップ901に戻り、全てのレイヤーの削減処理が完了していればZスタック画像出力ステップ505へ処理を移す。以上が、画素値情報削減ステップ504の処理手順である。
ちなみに、図9で示したアルゴリズムでは、領域Aの光軸方向に関心領域が一つも見つからなかった場合、領域Aがたとえ非関心領域であっても削減処理は行わない。このような場合、その光軸方向には細胞などの構造物がそもそも存在していない可能性が非常に高い。よって、これらの領域に対しては、本実施形態によるアルゴリズムを適用しなくても、通常の画像圧縮アルゴリズムを適用するだけで十分実用的なデータ量削減を行うことが可能であるため、特に大きな問題にはならないと思われる。
なお、本実施形態においては、ステップ908の画素値情報の削減処理として以下に示すような手法を用いる。例えば、図11で示すように、あるレイヤー画像1101上に細胞画像1103,1104があったとする。ただし、これら細胞画像は格子情報1102と図のような位置関係にあり、細胞画像1103はちょうどこのレイヤー1101上で合焦画像として撮像されている、つまり関心領域として認識されているとする。また、細胞画像1104は、合焦位置がレイヤー1101とは異なるレイヤー上にあり、レイヤー1101上ではボケた状態で撮像されている、つまり非関心領域として認識されているとする。本実施形態では、図12で示すように、削減対象となる細胞画像1104を含むブロック領域内の画像に相当する符号データそのものを削除する処理を行う。図12では、符号データが削除された領域を便宜的に網掛け1201で表したが、実際には、網掛け1201に対応する部分のデータサイズはゼロ(データそのものが無い状態)となる。このように非関心領域の画像データを削減することにより、全体として、Zスタック画像のデータ量の削減を行う。
以上に示した処理を行うことによって、最終的にはハードディスク等の補助記憶装置305上に、データ量が削減されたZスタック画像404が出力される。
ここで、このZスタック画像のデータがどのような要素から構成されているかを、図13に示す。削減処理後Zスタック画像データ1301は、領域分割情報1302、ブロック領域位置情報1303、ブロック領域画像群(格納用画像データ)1304、関心領域判定テーブル1305、およびブロック領域画像アドレステーブル1306から構成される。具体的な例を示しながら説明する。領域分割情報1302は、各レイヤー画像の分割の仕方(境界)を定義する情報であり、例えば図14に示される格子情報1401に該当する。また、ブロック領域位置情報1303は、Zスタック画像中の各ブロック領域の位置を一意に特定する情報のことである。例えば図14の2パラメータインデックス1402に各レイヤー番号(以下、レイヤー番号をkで表記する)を付加した、(i,j,k)のような3パラメータによるインデックスをブロック領域位置情報1303として用いる。
仮に、図15に示される元のZスタック画像が、3つのレイヤー画像1501,150
2,1503から構成されているとし、各レイヤーには、灰色で示された関心領域1504,1505,1506が存在しているとする。また、各ブロック領域には、便宜上1507のようなID番号が割り振られているとする。このような前提を用いると、ブロック領域画像群1304の構成は、図16に示される形になる。1601がブロック領域画像群1304に相当し、1602,1603,1604が、それぞれ各レイヤーごとのブロック領域画像群である。この中に、各レイヤーごとの関心領域ブロック画像1605が格納される構造となっている。
図17には、関心領域判定テーブル1305とブロック領域画像アドレステーブル1306の模式図を示した。この図17では、全ブロック領域のID番号、それに対応する位置情報、関心領域フラグ、および画像データ格納先アドレスが表形式で示されている。ここで、関心領域フラグの集合が関心領域判定テーブル(関心領域判定情報)1305、画像アドレスの集合がブロック領域画像アドレステーブル1306に該当する。なお、図16では関心領域と判定されたブロック領域しか画像データとして格納されていないため、図17では非関心領域画像に対応するアドレスにはゼロを設定してある。つまり、アドレスとしてゼロが設定されたブロック領域画像は、ファイル中には格納されていないことを示している。ちなみに、図13に示される1302〜1306の各要素は、ある一つのファイル中に全て格納されていても良いし、その一部が別ファイルとして分けられ、フォルダなどのより大きな単位として管理されていても良い。
(データ復元表示部)
以下では、データ復元表示部405における処理の詳細な流れを記す。なお、この処理のフローチャートを、図18に示す。
まず、データ復元表示部405は、データ削減部403で生成されたZスタック画像データを読み込む(ステップ1801)。次に、データ復元表示部405は、読み込んだZスタック画像の中から、画面表示を行うレイヤーを選択する(ステップ1802)。次に、データ復元表示部405は、ステップ1802で選択したレイヤーの中から、画面表示の対象となるブロック領域群を選択する(ステップ1803)。次に、データ復元表示部405は、選択されたブロック領域群の中から、表示データ生成処理を行っていないブロック領域を一つ選択する(ステップ1804)。以下、この選択されたブロック領域を領域Cと記す。
次に、データ復元表示部405は、この領域Cが関心領域かどうかの判定を行う(ステップ1805)。データ復元表示部405のこの機能が本発明の判断手段に対応する。関心領域かどうかは、データ削減処理後のZスタック画像データ1301の構成要素である関心領域判定テーブル1305の情報を参照して判定される。領域Cが関心領域である場合、データ復元表示部405は、その関心領域のデータをそのまま画面表示データとし(ステップ1806)、ステップ1809に進む。領域Cが関心領域でないと判定された場合、データ復元表示部405は、他のレイヤーに存在する関心領域群を選択するためのアルゴリズムを実行する(ステップ1807)。そして、データ復元表示部405は、選択された関心領域群のデータを用いて、領域Cの表示データを生成し(ステップ1808)、ステップ1809に進む。データ復元表示部405のこの機能が本発明の復元手段に対応する。
この後、データ復元表示部405は、画面表示の対象となっているブロック領域全てに対して、上記表示データ生成処理が行われたかどうかを判定する(ステップ1809)。判定結果が偽であればステップ1804に戻り、判定結果が真であれば、上記一連の処理で生成したデータを画面に表示させる(ステップ1810)。以上が、データ復元表示部405の処理の流れである。
なお、ステップ1807と1808の処理については、目的に応じていくつかの異なるアルゴリズムを適用することが可能である。以下では、そのうちの一つの方法について説明する。
まず、ステップ1807の関心領域群選択処理の一例として、領域Cの光軸方向への射影かつ領域Cに最も近接するブロック領域を選択するアルゴリズムの説明を行う。この処理のフローチャートを、図19に示す。
初めに、データ復元表示部405は、領域Cに対応する「表示データ生成用関心領域リスト」を準備する(ステップ1901)。「表示データ生成用関心領域リスト」とは、画素値情報が削減されたブロック領域の情報を復元表示するために必要な、別レイヤー上に存在する関心領域群の情報が格納されるリストである。なお、ここでは、領域Cの位置は3つのパラメータから構成されるインデックス(i,j,k)で一意に特定されるとする。i,jがそれぞれx方向、y方向に対応するインデックス、kがレイヤー番号を表すインデックスである。
次に、データ復元表示部405は、変数w1を用意し、このw1にZスタック画像のレイヤー数よりも明らかに大きい値を代入する(ステップ1902)。本実施形態では、その値の例として9999を代入する。次に、データ復元表示部405は、変数a1を用意し、このa1をゼロに初期化する(ステップ1903)。次に、データ復元表示部405は、変数a1の値を1だけ増やす(ステップ1904)。次に、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k+a1)がZスタック画像の中に存在するかどうかを判定する(ステップ1905)。この結果が偽であればステップ1908に進み、真であればデータ復元表示部405はブロック領域(i,j,k+a1)が関心領域かどうかを判定する(ステップ1906)。この結果が真であれば、データ復元表示部405は、変数w1にa1の値を代入し(ステップ1907)、偽であればステップ1904に戻る。
次に、データ復元表示部405は、変数w2を用意し、このw2にZスタック画像のレイヤー数よりも明らかに大きい値を代入する(ステップ1908)。ステップ1902と同様に、本実施形態ではw2に9999を代入する。次に、データ復元表示部405は、変数a2を用意し、このa2をゼロに初期化する(ステップ1909)。次に、データ復元表示部405は、変数a2の値を1だけ増やす(ステップ1910)。次に、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k−a2)がZスタック画像の中に存在するかどうかを判定する(ステップ1911)。この結果が偽であればステップ1914に進み、真であればデータ復元表示部405はブロック領域(i,j,k−a2)が関心領域かどうかを判定する(ステップ1912)。この結果が真であれば、データ復元表示部405は、変数w2にa2の値を代入し(ステップ1913)、偽であればステップ1910に戻る。
次に、データ復元表示部405は、変数w1と変数w2のどちらかの値が、初期値から変更されたかどうかを判定する(ステップ1914)。この結果が偽であれば、関心領域が一つも見つからなかったことを意味しているため、本アルゴリズムを抜ける。ステップ1914の条件判定の結果が真であれば、データ復元表示部405は、変数w1が変数w2よりも小さいかどうかを判定する(ステップ1915)。この結果が真であれば、データ復元表示部405は、変数aにw1を代入し(ステップ1916)、ステップ1918に進む。ステップ1915の条件判定の結果が偽であれば、データ復元表示部405は、変数aに−w2を代入し(ステップ1917)、同じくステップ1918に進む。ステップ1918では、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k+a)を関心領域リストに追加する。それが完了すると、本アルゴリズムを抜ける。以上が、ステップ1
807に対応するアルゴリズムの一例である。以上の処理を用いることで、領域Cの光軸方向への射影かつ領域Cに最も近接する関心領域を一つ選択することができる。以下、この選択された関心領域を領域Dと記す。
なお、図19のステップ1918の処理を、図20のフローチャートで示される処理に置き換えても良い。ステップ1918の処理では、領域Dだけを関心領域リストに追加していた。それに対して図20で示した処理では、ステップ2001で領域Dを関心領域リストに追加し、さらにステップ2002〜2009で、領域Dの水平方向に隣接する8つの領域(つまり、同じレイヤー内での領域Dの8近傍領域)も関心領域リストに追加する。レンズの結像特性の関係で、領域Dのレイヤー上にある物体は領域Cのレイヤー上ではボケた像となり、水平方向に広がりをもつ。そのため、領域Cに現れるボケ画像には、領域D内の物体だけでなく、領域Dの隣接領域に存在する物体の影響も含まれている。したがって、図20のように領域Dの隣接領域の画像データを関心領域リストに登録し、後段のステップ1808の処理でこれら9つの領域の画像データから領域Cの表示データ(ボケ画像)を生成することで、より精度のよいデータ復元が可能となる。
続いて、ステップ1808の表示データ生成処理を説明する。データ復元の基本的なアルゴリズムは、領域Dと領域Cの間の光軸方向距離に応じたぼかし処理を領域Dの画像データに施すことにより、領域Cの画像データを生成するというものである。このとき領域Dと領域Cの間の光軸方向距離が大きい程ぼかし量を大きくする。以下、一例として、上記領域Dと領域Cとの間の光軸方向距離によって形状が決まるローパスフィルタを、関心領域リストに登録された画像データに作用させて、領域Cの表示データを生成するアルゴリズムを説明する。この処理の概念の説明に、図21と図22を用いる。
図21は、データ削減が行われたZスタック画像の模式図である。2101は、画面表示を行うレイヤーであり、ここではレイヤー1とする。2102,2103,2104も各レイヤーを表しており、それぞれレイヤー2、レイヤー3、レイヤー4とする。この模式図は、2個の細胞を含む試料を撮像して得られたZスタック画像を示している。2105,2106は図の左側にある細胞の画像である。以下、この細胞を細胞1と記す。2105は細胞1の合焦画像(最もピントが合っている画像)である。2106は2105と比較して若干鮮明さに欠けるが、データ削減部403により関心領域と認識されてデータ削減対象とならなかった領域である。なお、レイヤー2103と2104にも細胞1のボケ画像がもともと記録されていたが、データ削減部403により非関心領域と認識されてデータ削減が行われているとする。また、2107,2108,2109は二つ目の細胞の画像である。以下、この細胞を細胞2と記す。2108は細胞2の合焦画像である。2107と2109は、2108と比較して若干鮮明さに欠けるが、データ削減部403により関心領域と認識されてデータ削減対象とならなかった領域である。なお、レイヤー2101にも細胞2のボケ画像がもともと記録されていたが、データ削減部403により非関心領域と認識されてデータ削減が行われているとする。
図22は、図21に示したデータを用いて、もともとレイヤー2101に存在していた細胞2のボケ画像を復元した様子を表した図である。図22の符号2201〜2209はそれぞれ図21の符号2101〜2109と同じものを指している。図22のレイヤー2201にある画像2210は、レイヤー2201と2202の光軸方向距離によって形状が決まるローパスフィルタを画像2207に作用させることで得られた細胞2のボケ画像である。ちなみに、本実施形態では図19で示すアルゴリズムを用いて画像2210を生成するため、画像2208と2209は画像2210のデータ生成には寄与しない。
なお、上記ローパスフィルタ情報は、本画像処理装置が数式等の形で与えても良いし、データ削減部403がZスタック画像404を生成する際に、Zスタック画像ファイル内
に格納、もしくはZスタック画像ファイルに関連づけた形の別ファイル等で与えても良い。ローパスフィルタ情報とは、ローパスフィルタの形状(ぼかし処理の特性)を定義する情報であり、例えばフィルタ係数などが該当する。これにより、選択された別レイヤー上の関心領域データをぼかした形で、領域Cの表示データが生成されることになる。もともと領域Cのデータはデータ削減部403により「ボケ領域」として判定され、画素値データが削減されていた。よって、この方法を用いることで、削減前の画素値データをある程度の精度で復元することが期待される。
さらに、このローパスフィルタの具体形として、Zスタック画像撮像時に用いたレンズの特性を表すPoint Spread Function(PSF)を用いれば、より精度の高いデータ復元を行えることが期待される。なお、上記のように、ローパスフィルタ情報をZスタック画像ファイル内に格納もしくはZスタック画像ファイルに付加しておけば、データ削減処理を行った装置とは別の装置でデータ復元を行う際にも、適切なぼかし処理を行うことができるという利点がある。
本実施形態によって、診断に必要な情報は欠落させず、試料の三次元構造を把握するために必要なボケ情報は別レイヤーの情報から再現することにより、病理診断に有用な情報を最大限保持しつつ、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減することが可能になる。具体的には、画像処理装置202中のデータ削減部403により、従来技術と比較して、病理診断に最低限必要な情報を保ちつつ、Zスタック画像のデータ量を大幅に小さくすることが可能になる。また、データ削減部403によって生成されるZスタック画像が図13に示される構造を持つことで、データ復元表示部405との組み合わせにより、従来技術と比較して、病理診断に有用な情報を最大限保持しつつ、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減することが可能になる。
<第2実施形態>
本発明を実現する第2実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態を実現する画像処理装置の構成の大部分は第1実施形態と共通であるが、第1実施形態と本実施形態の相違点は、ステップ908の処理の実現方法、および削減処理後のZスタック画像のデータ構造にある。
ブロック領域Aの画素値情報を削除するステップ908の処理の実現方法を、以下に記す。第1実施形態では、図12に示すように画素値情報削減の対象となっているブロック領域の符号データそのものを削除する手法を用いていた。これに対して本実施形態では、図23に示すように、画素値情報削減の対象となっているブロック領域全体を任意の単一データ2301で置換する(つまり、ブロック領域内の全画素を同じ値にする)ことで、間接的に非関心領域に記録されていた情報の削減を行う。本実施形態では、画像データが何らかの圧縮方式で圧縮されることを想定している。画像データの圧縮アルゴリズムは数多くあるが、冗長な情報を省略することでデータ量を減らすという点では共通している。よって、単一データ2301のように同じ画素値で占められた領域のデータは高い圧縮率を期待でき、結果として第1実施形態のように符号データそのものを削除するのと同等のデータ量削減効果が得られる。
削減処理後のZスタック画像のデータ構造を、図24に記す。第1実施形態との違いは、図13のブロック領域画像群1304が、単なる画像データ2404に置き換わったことと、図13のブロック領域画像アドレステーブル1306に相当する情報が不要となったことである。
本実施形態によって、第1実施形態と同様に、病理診断に有用な情報を最大限保持しつつ、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減することが可能になる。なお、本実施形態で
は、非関心領域の符号情報そのものは画像データとして残るため、このままではデータ量削減につながらないが、このデータを任意の方法で圧縮することにより、結果的には第1実施形態とほぼ同等のデータ量削減効果が得られる。また、本実施形態では、第1実施形態とは違い、画像データをブロック領域に分割して格納する必要がなく、Zスタック画像のデータ構造がシンプルになる。これにより、画像処理装置でのデータ処理が簡易化され、画像処理装置の負荷が軽減されることが期待される。また画像データそのものの汎用性が高くなり、他の画像処理ソフトなどでこの画像データを取り扱うことが容易に実現できる。
<第3実施形態>
本発明を実現する第3実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態を実現する画像処理装置の構成の大部分は第1実施形態もしくは第2実施形態と共通であるが、上記実施形態と本実施形態の相違点は、ステップ1807の関心領域群選択処理の実現方法にある。第1実施形態(図19)では、領域Cに対する光軸方向距離が最も近い関心領域を1つだけ関心領域リストに登録したが、本実施形態では、領域Cから光軸方向で所定の距離内にある関心領域をすべて関心領域リストに登録する。つまり、本実施形態の処理は、複数のレイヤーの関心領域群を用いて、画像情報が削除された領域Cの画像データを復元する点に特徴がある。
図25に、本実施形態のステップ1807の関心領域群選択処理のフローチャートを示す。データ復元表示部405は、領域C(i,j,k)に対応する関心領域リストを準備する(ステップ2501)。データ復元表示部405は、パラメータdを設定するとともに(ステップ2502)、変数aを1に初期化する(ステップ2503)。パラメータdは、関心領域を選択する範囲(つまり領域Cからの光軸方向距離)の設定値であり、領域Cのレイヤーkを中心とする±d枚のレイヤーの中から関心領域を選択することを意味する。dの値については、ユーザーが任意に設定することができる。
次に、データ復元表示部405は、変数aの値がd以下かどうかを判定する(ステップ2504)。この結果が偽であれば、パラメータdで指定された範囲内をすべて調べたということなので処理を終了し、真であればステップ2505に進む。データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k+a)がZスタック画像の中に存在するかどうかを判定し(ステップ2505)、存在する場合は、このブロック領域が関心領域かどうかを判定する(ステップ2506)。この結果が真であれば、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k+a)を関心領域リストに追加する。また、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,k−a)についても調べ(ステップ2508、2509)、このブロック領域が存在し且つ関心領域であった場合は、これも関心領域リストに追加する(ステップ2510)。そして、データ復元表示部405は、変数aの値を1だけ増やし(ステップ2511)、ステップ2504に戻る。
以上の処理により、領域Cの光軸方向への射影かつ領域Cから所定距離内に存在する全ての関心領域を選び出すことができる。なお、後段の表示データ生成処理(ステップ1808)では、複数の関心領域のそれぞれの画像データに対し、領域Cからの光軸方向距離によって形状が決まるローパスフィルタを作用させた後、それらの画像データを合成して領域Cの表示データを生成するとよい。
例えば図22を用いて説明すると、第1実施形態では画像2210はレイヤー2202の画像2207だけから生成されていた。しかし、本実施形態では、画像2210は例えばレイヤー2202、2203の2枚の画像2207、2208に対して、それぞれローパスフィルタを作用させて得られた2枚の画像を合成して得られることになる。ただし、各レイヤー間の距離が等しく1であり、1番目のレイヤー2201と3番目のレイヤー2
203の距離がパラメータdの値以下であり、1番目のレイヤー2201と4番目のレイヤー2204の距離がパラメータdの値よりも大きいと仮定している。
ローパスフィルタを作用させて得られた2枚の画像を合成する方法は、例えば同じ2次元座標の画素に着目した場合、大きいほうの画素値を合成画像の画素値として採用させて画像を生成すれば良い。もしくは、小さいほうの画素値を合成画像の画素値として採用させて画像を生成すれば良い。さらには、それ以外のアルゴリズムを用いて画像を生成しても良い。さらに、このローパスフィルタの具体形として、Zスタック画像撮像時に用いたレンズの特性を表すPSFを用いれば、より精度の高いデータ復元を行えることが期待される。
なお、第1実施形態のときと同様に、ステップ2507および2510の処理をそれぞれ図20のフローチャートで示される処理に置き換えても良い。ただし、ステップ2510の処理の場合は、図20のフローチャート内の「+a」は「−a」とする。これにより、選択された関心領域群の他に、それらに対して水平方向に隣接する8つのブロック領域も関心領域リストに追加されることになる。
以上述べた本実施形態によれば、複数のレイヤーの関心領域画像を用いてデータ復元を行うため、第1実施形態や第2実施形態と比較してより品質の高い復元画像を生成することが期待される。
<第4実施形態>
本発明を実現する第4実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態を実現する画像処理装置の形態の大部分は第1〜第3実施形態と共通であるが、上記実施形態と本実施形態の相違点は、ハードウェア構成にある。
第1実施形態では、図2のようなハードウェア構成を用いていたが、本実施形態では図26のようなネットワークに接続されたハードウェア構成を用いる。2601は撮像装置であり、主にバーチャルスライドシステムにおける撮像部分に当たる。2602はサーバであり、2601によって撮像・生成されたZスタック画像データなどを格納している。2603は本実施形態で示す手法を実現するための画像処理装置である。画像処理装置2603は、サーバ2602に格納されているZスタック画像データを受け取り、処理を行う。2604はモニタであり、画像処理装置2603で処理された画像データを受け取り、画面に表示する。2605,2608はネットワークに接続された一般的なPCであり、2606,2607はPCに接続された一般的なモニタである。2609はネットワーク回線であり、様々なデータのやり取りを行う。
第1〜第3実施形態では、撮像装置から直接入力されたZスタック画像に対しデータ量削減処理を適用していたが、本実施形態の構成によれば、サーバ2602に格納されたZスタック画像に対して同様の処理を適用することができる。削減処理後のZスタック画像は、サーバ2602に格納(つまり元のZスタック画像と置き換え)してもよいし、画像処理装置2603もしくはPC2605,2608内の補助記憶装置、またはサーバ2602とは別のサーバ(不図示)に格納してもよい。第1〜第3実施形態で述べたデータ復元表示部405の処理については、画像処理装置2603が実行してもよいし、あるいは、データの表示を行うPC2605,2608が実行してもよい。
<第5実施形態>
本発明を実現する第5実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態を実現する画像処理装置の形態の大部分は第1〜第4実施形態と共通であるが、上記実施形態と本実施形態の相違点は、ステップ908の処理の実現方法、および削
減処理後のZスタック画像のデータ構造にある。
ブロック領域Aの画素値情報を削除するステップ908の処理の実現方法を、以下に記す。第1実施形態では、図12に示すように画素値情報削減の対象となっているブロック領域の符号データそのものを削除する手法を用いていた。これに対して本実施形態では、図27に示すように、画素値情報削減の対象となっているブロック領域全体を、所定の画像データ2701で置換する。この画像データ2701は、レイヤー画像にもともと記録されていたデータとは全く無関係なデータであり、後段で行われる画像圧縮で高い圧縮率が得られるように作られたデータである。
図27では輝度もしくは色が連続的に変化するグラデーション画像を用いているが、これは画像データがJPEG形式で圧縮されることを想定している。JPEG形式では、画像中に高周波成分を含まないほうが高い圧縮率を実現できるため、グラデーション画像のように主に低周波成分から構成される画像を用いることで、元の画像よりも情報量を削減することができる。また、これと同様に、もし元の画像が別の圧縮方式を用いて圧縮されている場合は、その圧縮方式の特性を利用して、圧縮によりデータ量が少なくなるような画像データを画像データ2701として用いるとよい。さらに、画像の圧縮の有無に関係なく、画像を構成する画素のビット数を減らした画像や、モノクロ処理を施した画像など、結果的にデータ量が削減できれば、如何なる画像を画像データ2701として用いても良い。
本実施形態の構成によっても、他の実施形態と同様、病理診断に有用な情報を最大限保持しつつ、Zスタック画像のデータ量を大幅に削減することが可能になる。また、本実施形態では、第1実施形態とは違い、画像データをブロック領域に分割して格納する必要がなく、Zスタック画像のデータ構造がシンプルになる。これにより、画像処理装置でのデータ処理が簡易化され、画像処理装置の負荷が軽減されることが期待される。また画像データそのものの汎用性が高くなり、他の画像処理ソフトなどでこの画像データを取り扱うことが容易に実現できる。
<第6実施形態>
本発明を実現する第6実施形態を、図に従って説明する。
本実施形態を実現する画像処理装置の形態の大部分は第1〜第5実施形態と共通であるが、上記実施形態と本実施形態の相違点は、ステップ1807の関心領域群選択処理の実現方法にある。第1実施形態(図19)では、領域Cに対する光軸方向距離が最も近い関心領域を1つだけ関心領域リストに登録したが、本実施形態では、領域Cと水平方向が同じ位置にある関心領域をすべて関心領域リストに登録する。つまり、本実施形態の処理は、全てのレイヤーの関心領域群を用いて、画像情報が削除された領域Cの画像データを復元する点に特徴がある。
図28に、本実施形態のステップ1807の関心領域群選択処理のフローチャートを示す。データ復元表示部405は、領域C(i,j,k)に対応する関心領域リストを準備する(ステップ2801)。データ復元表示部405は、変数aをゼロに初期化する(ステップ2802)。次に、データ復元表示部405は、変数aの値に1を加え(ステップ2803)、変数aの値がkと等しいかどうかを判定する(ステップ2804)。変数aの値がkと等しい場合は、ステップ2805〜2807の処理はスキップし、ステップ2803に戻す。領域C自身は関心領域として選ばれないからである。ステップ2805では、データ復元表示部405は、ブロック領域(i,j,a)が関心領域かどうかを判定し、この結果が真であれば、このブロック領域を関心領域リストに追加する(ステップ2806。次に、データ復元表示部405は、変数aの値がZスタック画像のレイヤー数以上がどうかを判定し(ステップ2807)、結果が真であれば処理を終了、偽であればス
テップ2803に戻る。
以上の処理により、全てのレイヤー画像を対象として、領域Cの光軸方向への射影に相当する全ての関心領域を選び出すことができる。なお、後段の表示データ生成処理(ステップ1808)では、複数の関心領域のそれぞれの画像データに対し、領域Cからの光軸方向距離によって形状が決まるローパスフィルタを作用させた後、それらの画像データを合成して領域Cの表示データを生成するとよい。
例えば図22を用いて説明すると、第1実施形態では画像2210はレイヤー2202の画像2207だけから生成されていた。また、第3実施形態では、画像2210は2つの画像2207、2208から生成されていた。しかし、本実施形態では、画像2210は3枚の画像2207,2208,2209に対してそれぞれローパスフィルタを作用させて得られた3枚の画像を合成して得られることになる。
ローパスフィルタを作用させて得られた3枚の画像を合成する方法であるが、第3実施形態と同様に例えば同じ2次元座標の画素に着目した場合、最も大きい画素値を合成画像の画素値として採用させて画像を生成すれば良い。もしくは、最も小さい画素値を合成画像の画素値として採用させて画像を生成すれば良い。もしくは、より複雑なアルゴリズムを用いて画像を生成しても良い。さらに、このローパスフィルタの具体形として、Zスタック画像撮像時に用いたレンズの特性を表すPSFを用いれば、より精度の高いデータ復元を行えることが期待される。
なお、第1実施形態のときと同様に、ステップ2806の処理を図20のフローチャートで示される処理に置き換えても良い。ただし、図20のフローチャート内の「k+a」は「a」とする。これにより、選択された関心領域群の他に、それらに対して水平方向に隣接する8つのブロック領域も関心領域リストに追加されることになる。
以上述べた本実施形態によれば、全てのレイヤーの関心領域画像を用いてデータ復元を行うため、上述した実施形態と比較してより品質の高い復元画像を生成することが期待される。
201:撮像装置、202:画像処理装置、401:Zスタック画像、403:データ削減部、404:データ削減が行われたZスタック画像、405:データ復元表示部、406:表示データ

Claims (19)

  1. 光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを取得する取得手段と、
    各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割する分割手段と、
    各レイヤーの画像データを解析することによって、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを判定する判定手段と、
    あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減する削減手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記判定手段は、ブロック領域内の画像の色もしくは輝度の変化の大きさを表す値が閾値以上の場合に、そのブロック領域が関心領域であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記削減手段は、非関心領域内の画像データを削除することによって、その非関心領域内の画像情報量を削減する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記削減手段は、非関心領域内の全画素を同じ値にすることによって、その非関心領域内の画像情報量を削減する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記削減手段によって画像情報量が削減された画像データは、所定の圧縮方式を用いて圧縮された状態で格納されるものであり、
    前記削減手段は、非関心領域内の画像データを、その画像データよりも前記圧縮方式で高い圧縮率が得られる他のデータに置き換えることによって、その非関心領域内の画像情報量を削減する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを格納するためのデータ構造であって、
    各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割するための分割の仕方を定義する領域分割情報と、
    各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを示す関心領域判定情報と、
    前記複数レイヤーの画像データに対してデータ量を削減する処理を施すことにより生成された複数レイヤーの格納用画像データと、を含んでおり、
    前記データ量を削減する処理は、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減する処理である
    ことを特徴とするデータ構造。
  7. 画像情報量が削減された非関心領域内の画像データは、他のレイヤーの格納用画像データにぼかし処理を施したデータから生成されるものであり、
    前記データ構造は、前記ぼかし処理の特性を定義する情報をさらに含んでいる
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ構造。
  8. 前記ぼかし処理の特性を定義する情報は、前記他のレイヤーの格納用画像データにぼか
    し処理を施すフィルタの係数である
    ことを特徴とする請求項7に記載のデータ構造。
  9. 前記フィルタは、被写体を撮像する時に用いたレンズの特性を表すPoint Spread Functionの形状を有するフィルタである
    ことを特徴とする請求項8に記載のデータ構造。
  10. 請求項6〜9のうちいずれか1項に記載のデータ構造をもつデータから対象レイヤーの画像データを生成する画像生成装置であって、
    前記データに含まれる関心領域判定情報を参照して、前記対象レイヤーの格納用画像データのなかに画像情報量が削減された非関心領域が存在するか否かを判断する判断手段と、
    画像情報量が削減された非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像データを復元することにより前記格納用画像データから前記対象レイヤーの画像データを生成する復元手段と、を有し、
    前記復元手段は、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーの関心領域内の画像データを少なくとも用いて、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データを復元する
    ことを特徴とする画像生成装置。
  11. 前記復元手段は、前記対象レイヤーと前記他のレイヤーの間の光軸方向距離に応じたぼかし処理を施した前記他のレイヤーの関心領域内の画像データから、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像生成装置。
  12. 前記復元手段は、被写体を撮像する時に用いたレンズの特性を表すPoint Spread Functionの形状を有するフィルタを用いて、前記他のレイヤーの関心領域内の画像データに対してぼかし処理を施す
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像生成装置。
  13. 前記復元手段は、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに複数の関心領域が存在する場合に、前記対象レイヤーに最も光軸方向距離が近いレイヤーの関心領域を、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データの復元に用いる
    ことを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか1項に記載の画像生成装置。
  14. 前記復元手段は、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに複数の関心領域が存在する場合に、前記対象レイヤーからの光軸方向距離が所定距離内のレイヤーの関心領域を、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データの復元に用いる
    ことを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか1項に記載の画像生成装置。
  15. 前記復元手段は、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに複数の関心領域が存在する場合に、その複数の関心領域の全てを、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データの復元に用いる
    ことを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか1項に記載の画像生成装置。
  16. コンピュータが、光軸方向に焦点位置を変えながら被写体を撮像することにより得られた複数レイヤーの画像データを取得するステップと、
    コンピュータが、各レイヤーの画像データを複数のブロック領域に分割するステップと

    コンピュータが、各レイヤーの画像データを解析することによって、各レイヤーの各ブロック領域が関心領域であるか非関心領域であるかを判定するステップと、
    コンピュータが、あるレイヤーにおける関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーのブロック領域のなかに非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像情報量を削減するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  17. 請求項16に記載の画像処理方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  18. 請求項6〜9のうちいずれか1項に記載のデータ構造をもつデータから対象レイヤーの画像データを生成する画像生成方法であって、
    コンピュータが、前記データに含まれる関心領域判定情報を参照して、前記対象レイヤーの格納用画像データのなかに画像情報量が削減された非関心領域が存在するか否かを判断するステップと、
    コンピュータが、画像情報量が削減された非関心領域が存在する場合に、その非関心領域内の画像データを復元することにより前記格納用画像データから前記対象レイヤーの画像データを生成する復元ステップと、を有し、
    前記復元ステップでは、前記対象レイヤーの非関心領域の光軸方向への射影に相当する他のレイヤーの関心領域内の画像データを少なくとも用いて、前記対象レイヤーの非関心領域内の画像データを復元する
    ことを特徴とする画像生成方法。
  19. 請求項18に記載の画像生成方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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