JP2013124646A - ファンケース及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】FBO時に飛散するファンブレードの衝突を考慮して繊維の配向を工夫することで、薄く且つ軽量化を図った複合材製のファンケースを提供する。
【解決手段】筒状に形成され内部に回転するファン2が収容されるケース本体41を備え、ケース本体41が、ファン2を囲って複数平行に配向された繊維r1を有するファンケース4であって、繊維r1の配向が、ファン2のブレード21の先端22をケース本体41の内周面に投影した投影線Lを横切る角度(好ましくは90度プラスマイナス30度の範囲)に設定されている。このファンケース4によれば、FBO時に飛散したブレード21の先端22がケース本体41の内周面に衝突した際の衝撃を繊維r1によって効率よく吸収でき、飛散したブレード21をケース本体41内に閉じ込めることと、ケース本体41の板厚の薄肉化及び軽量化とを両立できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるファンケースに係り、特に、複数平行に配向された繊維によって強化された複合材製のファンケース及びその製造方法に関する。
航空機用のエンジンとして用いられるターボファンエンジンは、推力の大部分を発生させるファンと、ファンの後方に配置されファンを駆動するためのタービンを備えたコアエンジン(ターボジェットエンジン)とから構成されている。ファンとコアエンジンとは同軸に配置されており、エンジン前面からファンに吸い込まれた空気は、ファンを通ってそのまま後方に排気されるもの(Gf)と、コアエンジンに入って燃焼されてタービンを回転させた後に後方に排気されるもの(Gc)とに分かれる。これらの比(Gf/Gc)をバイパス比という。
バイパス比が高い方が燃費が良いため、近年、高バイパス比のターボファンエンジンが開発されている。バイパス比を高めると、コアエンジンの直径に対してファンの直径が大きくなるため、ファンを囲むように筒状に形成されたファンケースの直径も大きくなる。このファンケースの大径化に伴って、これまでファンケースはチタンやアルミ合金等から製造されてきたが、軽量化と強度との両立を図るためファンケースに繊維強化複合材を用いることが提案されている(特許文献1〜6)。
この種の複合材製のファンケースは、複数平行に配向された繊維の層を複数積層し、繊維に含浸させた熱硬化性樹脂を加熱により硬化させることによって製造される。詳しくは、複合材製のファンケースは、ファンを囲繞するようにフィラメントワインディング法(FW法)によって巻回されて複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを複数積層し、貼り付けて構成されている。
従来、ロービング層のロービング繊維の配向は、ファンケースの周方向と略平行に設定され、ファブリック層の第1繊維と第2繊維との配向は、ファンケースの軸方向に対して線対称に設定されていた。また、ロービング層とファブリック層との層数比やそれら各層の繊維の配向は、ファンケース全体の剛性及び強度を最適化するように設定されていた。
特開2011−98523号公報 特開2011−98524号公報 特開2005−299654号公報 特開2007−321757号公報 特開2009−107337号公報 特開2008−157229号公報
ところで、ファンの回転中、ファンのブレードが何等かの原因で破損し、ブレード(以下ファンブレードとも言う)が遠心方向に飛散するファンブレードアウト(Fan Blade Out:FBO)が知られている。FBOが発生した際、飛散したファンブレードがファンケースを突き破ると、深刻な事故に発展するため、飛散したファンブレードをファンケース内に閉じ込める必要がある。
従来の複合材製のファンケースにおいては、繊維の層数を増やして板厚を厚くすることでFBO時に飛散したファンブレードをファンケース内に閉じ込める対策や、飛散したファンブレードが衝突する範囲(コンテイメントエリア)にハニカム構造物を配設することで飛散したファンブレードをファンケース内に閉じ込める対策が取られている。しかし、これらの対策では、ファンケースの厚みが大きくなり、重量増に繋がってしまう。
すなわち、従来の複合材製のファンケースにおける繊維の配向は、ファンケース全体の構造強度と成形性を考慮して設定されており、FBO時に飛散するファンブレードの衝突に対して最適化されたものではなかった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、FBO時に飛散するファンブレードの衝突を考慮して繊維の配向を工夫することで、薄く且つ軽量化を図った複合材製のファンケース及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本発明によれば、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、ケース本体が、ファンを囲って複数平行に配向された繊維を有するファンケースであって、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、繊維の配向が、ファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度に設定されたことを特徴とするファンケースが提供される。
また、本発明によれば、上述した繊維を備えたファンケースの製造方法であって、回転体に繊維を巻き付けて樹脂で一体化させる第1工程と、樹脂で一体化された繊維を回転体から帯状に剥離する第2工程と、剥離した帯状体を繊維が斜めになるように板状に切り出す第3工程とを備え、第3工程により切り出した板状の素材を用いて円筒状のケース本体を成形し、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、繊維の配向を、ファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度としたことを特徴とするファンケースの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、ケース本体が、ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、ロービング層のロービング繊維の配向が、ファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度に設定されたことを特徴とするファンケースが提供される。
また、本発明によれば、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、ケース本体が、ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、ロービング層のロービング繊維がファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度が、ファブリック層の第1繊維又は第2繊維と投影線との成す角度よりも直角に近く、ロービング層の層数がファブリック層の層数よりも多いことを特徴とするファンケースが提供される。
また、本発明によれば、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、ケース本体が、ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、ファブリック層の第1繊維又は第2繊維がファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度が、ロービング層のロービング繊維と投影線との成す角度よりも直角に近く、ファブリック層の層数がロービング層の層数よりも多いことを特徴とするファンケースが提供される。
また、本発明によれば、上述したロービング層を備えたファンケースの製造方法であって、回転体に繊維を巻き付けて樹脂で一体化させる第1工程と、樹脂で一体化された繊維を回転体から帯状に剥離する第2工程と、剥離した帯状体を繊維が斜めになるように板状に切り出す第3工程とを備え、第3工程により切り出した板状の素材を用いて円筒状のケース本体のロービング層を成形し、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、ロービング層のロービング繊維の配向を、ファンのブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度としたことを特徴とするファンケースの製造方法が提供される。
上述した横切る角度は、90度プラスマイナス30度の範囲であることが好ましい。
本発明に係るファンケースによれば、FBO時に飛散するファンのブレードの衝突を考慮し、少なくともファンケースのコンテイメントエリアにおいては、ファンを囲って複数平行に配向された繊維を、ブレードの先端をケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度に設定している。従って、FBO時に飛散したブレードの先端がケース本体の内周面に衝突した際の衝撃を、繊維によって効率よく吸収できる。よって、飛散したファンのブレードをケース本体内に閉じ込めることと、ケース本体の板厚の薄肉化及び軽量化とを両立することができる。
本発明に係るファンケースを備えたターボファンエンジンの概略側断面図である。 (a)はロービング層、(b)はファブリック層、(c)はそれらが積層されたものの夫々概要を示す説明図である。 (a)はFBO時に飛散したファンのブレード先端の投影線とファンケースの繊維の配向との関係を示す説明図であり、(b)はブレード先端の形状を示す説明図である。 (a)は本発明のファンケースを製造するための第1工程を示す説明図、(b)は同じく第2工程を示す説明図、(c)は同じく第3工程を示す説明図である。 ロービング層とファブリック層との積層の一例を示すファンケースの部分断面図である。 FBO時に飛散するファンのブレードを模したテストピース(Projectile:飛翔体)をファンケースに衝突させる際におけるロール角度の説明図である。 テストピースのロール角度(PJロール角度)を変動させた際における、PJロール角度0°に対する吸収エネルギー比を表す説明図である。 (a)はファブリック層とロービング層との比が1対1のファンケースの部分断面図、(b)はファブリック層とロービング層との比が1対4のファンケースの部分断面図、(c)はファブリック層とロービング層との比が4対1のファンケースの部分断面図である。 上述したテストピースがPJロール角度0°で図8(a)〜図8(c)に示す各ファンケースの内面に衝突した際の衝撃エネルギーと吸収エネルギーとの関係を示す説明図である。 上述したテストピースがPJロール角度90°で図8(a)〜図8(c)に示す各ファンケースの内面に衝突した際の衝撃エネルギーと吸収エネルギーとの関係を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(ターボファンエンジン)
図1に、本発明の実施形態に係るファンケースを備えたターボファンエンジンの概略側断面図を示す。ターボファンエンジン1は、推力の大部分を発生させるファン2と、ファン2の後方に配置されファン2を駆動するためのタービンを備えたコアエンジン3とから構成されている。
コアエンジン3は、上流側から下流側に向かって、低圧コンプレッサ31、高圧コンプレッサ32、燃焼室33、高圧タービン34、低圧タービン35、ファンタービン36が配置されたターボジェットエンジンから構成されている。高圧タービン34は高圧コンプレッサ32に高圧シャフト37で連結され、低圧タービン35は低圧コンプレッサ31に低圧シャフト38で連結され、ファンタービン36はファン2にファンシャフト39で連結されている。なお、高圧タービン34及び高圧コンプレッサ32と、低圧タービン35及び低圧コンプレッサ31とは、何れか一方を省略してもよい。
ファン2は、周方向に間隔を隔てて配置された複数のブレード21(以下ファンブレードとも言う)を備えており、ファン2の周囲には、ファン2を囲むようにして略円筒状に形成されたファンケース4が配設されている。ファンケース4は、コアエンジン3のケーシング30に、周方向に間隔を隔てて複数配設されたストラット(支柱)5を介し、取り付けられている。すなわち、ターボファンエンジン1は、ファン2を囲む略円筒状のファンケース4を有する。
(ファンケース:第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るファンケース4は、筒状に形成され内部にファン2が収容されるケース本体41を備え、ケース本体41は、ファン2を囲って複数平行に配向された繊維を有する。詳しくは、ケース本体41は、図2(a)に示すようにファン2を囲って複数平行に配向されたロービング繊維r1を有するロービング層Rと、図2(b)に示すように複数平行に配向された第1繊維f1及び第1繊維f1に交差するように複数平行に配向された第2繊維f2を有するファブリック層F(Non Crimp Fabric:NCF)とを複数積層して貼り付けることで、図2(c)に示すように複数平行に配向された繊維r1、f1、f2の層が重ねられて構成されている。
ロービング層Rのロービング繊維r1、ファブリック層Fの第1繊維f1及び第2繊維f2には、炭素繊維、アラミド繊維又はガラス繊維等の強化繊維が用いられており、これらの繊維及び各層は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂又はポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂によって一体化されている。すなわち、このファンケース4は、複数平行に配向された繊維の層を積層することによって樹脂が強化された複合材(FRP:Fiber Reinforced Plastics、CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)製となっている。
本実施形態に係るファンケース4においては、図3(a)に示すように、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向は、従来例のようにファンケース4の周方向と略平行な方向に限定されるものではなく、ファン2のブレード21(ファンブレード)の先端をケース本体41の内周面に投影した投影線Lを、横切る角度に設定されている。この投影線Lは、ファンブレード21の先端22が図3(b)に示すように翼型に形成されている場合には、その前縁22aと後縁22bとを結ぶライン22cをケース本体41の内周面に投影した線となる。なお、図3(a)ではロービング繊維r1の間隔が作図上の都合により広く描かれているが、実際にはロービング繊維r1の間隔は隣り合う繊維同士が密接するように極めて狭くなっている。
このような構成のファンケース4によれば、FBO時に飛散したファンブレード21の先端22がケース本体41の内周面に衝突した際、ファンブレード21の先端22の投影線Lを横切るように配向されたロービング繊維r1が多数断ち切られることになり、吸収エネルギーが大きくなる。よって、ロービング繊維r1の配向が投影線Lと略平行な場合と比べると、FBO時に飛散したブレード21の先端がケース本体41の内周面に衝突した際の衝撃を、多くのロービング繊維r1によって捕捉して吸収できる。従って、FBO時に飛散したファンブレード21がファンケース4を突き破ることを、繊維の積層数を増大させることなく防止できる。
この結果、本実施形態に係るファンケース4によれば、FBO時に飛散したファンブレード21をケース本体41内に閉じ込めることと、ケース本体41の板厚の薄肉化及び軽量化とを両立できる。換言すれば、このファンケース4によれば、従来のように繊維の層数を増やして板厚を厚くする対策や、飛散したファンブレード21が衝突する範囲にハニカム構造物を配設する対策を施すことなく、FBO時に飛散したファンブレード21をファンケース4内に効率よく閉じ込めることができ、板厚の薄肉化及び軽量化を推進できる。また、従来と同じ重量であれば、より大きなFBO荷重に耐え得るファンケース4を提供できる。
ロービング繊維r1が投影線Lを横切る角度は90度が好ましい。90度の場合、投影線Lを横切るロービング繊維r1の本数が最も多くなり、衝撃吸収効果が最大となるからである。但し、この角度は、90度プラスマイナス30度の範囲(60度〜120度)でもよい。60度未満或いは120度を超えると、投影線Lを横切るロービング繊維r1の本数が少なくなり、FBO時に飛散したファンブレード21の先端22を捉えてその衝撃エネルギーを吸収するために必要な本数を下回ってしまうからである。
ロービング層Rのロービング繊維r1の配向を投影線Lを横切る角度(60度〜120度)とするFBO対策構造は、FBO時に飛散したファンブレード21をファンケース4内に閉じ込めるためであるので、飛散したファンブレード21がケース本体41の内周面に衝突する範囲に設定されていればよい。すなわち、FBO対策構造は、図1に示すファンケース4のファンブレード2が対向するコンテイメントエリア4aに設定され、コンテイメントエリア4aの前部エリア4b及び後部エリア4cについては設定する必要がない。
前部エリア4b及び後部エリア4cにおいては、ロービング層Rとファブリック層Fとの層数比やそれら各層の繊維の配向は、従来と同様にファンケース4全体の剛性及び強度を最適化する全体対策構造に設定すればよい。但し、前部エリア4b及び後部エリア4cについても、FBO対策構造を採用することを妨げるものではない。また、前部エリア4bとコンテイメントエリア4aとを一体的にFBO対策構造とし、後部エリア4cを全体対策構造としてもよい。少なくともコンテイメントエリア4aにFBO対策構造を適用することで、コンテイメントエリア4aを薄くでき、ファンケース4の軽量化に繋がる。
(ファンケースの製造方法)
上述した本実施形態に係るファンケース4においては、投影線Lを横切るように配向されるロービング繊維r1は、ファンケース4の周方向に対して斜めに配向されることが多い。その製造方法を図4を用いて説明する。
先ず、図4(a)に示すように、第1工程として、図示しない駆動手段によって回転された回転体(マンドレル)6に繊維(ロービング繊維r1)を軸方向に僅かずつ移動(トラバース)させながら巻き付け、樹脂で一体化させる作業を行う。繊維には、炭素繊維、アラミド繊維又はガラス繊維等の強化繊維が用いられ、樹脂には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂又はポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。繊維に樹脂を含浸させて巻き付けてもよく、巻き付けた繊維に樹脂を吹き付けてもよい。
次に、図4(b)に示すように、第2工程として、樹脂で一体化された繊維r1を回転体6から帯状に剥離する作業を行う。そして、図4(c)に示すように、第3工程として、剥離した帯状体7を繊維r1が斜めになるように板状に切り出す作業を行う。第3工程により切り出した板状の素材8を用いて円筒状のケース本体41のロービング層Rを成形し、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向を、ファン2のブレード21の先端22をケース本体41の内周面に投影した投影線Lを横切る角度(既述のように90度が好ましく、60度〜120度でもよい)とする。
詳しくは、第3工程により切り出した板状の素材8を用いて円筒状に成形されるロービング層Rは、その成形の際に他のファブリック層Fやロービング層Rと積層される。こうして、ロービング層Rとファブリック層Fとが複数積層されて円筒状に成形されたものを加熱炉に収容し、熱硬化性樹脂の硬化温度まで加熱することで、ロービング層Rとファブリック層Fとが積層され一体化された複合材製のファンケース4が製造される。
図5にロービング層Rとファブリック層Fとを積層したファンケース4の一例を示す。この例では、ファンケース4の内径側から外径側にかけて、第1繊維f1の層と第2繊維f2の層とを有するファブリック層Fが3層配設され、その外側にロービング繊維r1を有するロービング層Rが3層配設され、構成されている。製造の際には、回転体6(マンドレル)に予め成形しておいたファブリック層Fを巻き付けた後、そのファブリック層Fの上をロービング層Rのロービング繊維r1で縛っていくことになる。なお、ファンケース4の軸方向に対する各繊維の角度θ(図2(b)参照)は、例えば、ファブリック層Fの第1繊維f1で45度、第2繊維f2で−45度、ロービング層Rのロービング繊維r1で90度とする。但し、これらの角度に限定されるものではない。
上述した第1実施形態に係るファンケース4においては、複数積層されたロービング層Rとファブリック層Fとの内、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向を、投影線Lを横切る角度とすることでFBO対策としている。このような構造は、既存のファンケース4に基づいて新たなファンケース4を設計する際、ロービング層Rとファブリック層Fとの層数比が、ファンケース4全体の剛性要求・強度要求・成形性等から変更できない場合に適用される。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るファンケース4は、上述した第1実施形態に係るファンケース4と基本的な構成要素は同一であるが、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向角度を工夫するのではなく、ロービング層Rの層数とファブリック層Fの層数との比を工夫することで、FBO対策としている点が第1実施形態と相違する。よって、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
第2実施形態に係るファンケース4のケース本体41は、第1実施形態と同様に、ファン2を囲って複数平行に配向されたロービング繊維r1を有するロービング層Rと、複数平行に配向された第1繊維f1及び第1繊維f1に交差するように複数平行に配向された第2繊維f2を有するファブリック層Fとを複数積層して構成されている。
第2実施形態に係るファンケース4においては、ロービング層Rのロービング繊維r1がファン2のブレード21の先端22をケース本体41の内周面に投影した投影線Lを横切る角度が、ファブリック層Fの第1繊維f1又は第2繊維f2と投影線Lとの成す角度よりも直角に近く、且つロービング層Rの層数がファブリック層Fの層数よりも多い構成となっている。
すなわち、このファンケース4は、ロービング層Rのロービング繊維r1の方がファブリック層Fの第1繊維f1又は第2繊維f2よりもFBO対策として効果の大きな配向角度となっており、そのロービング層Rの層数をファブリック層Fの層数よりも多くすることで、ファンケース4全体としてFBO対策の効果を高めようとする構造である。第2実施形態に係るファンケース4の作用効果は、第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るファンケース4は、上述した第2実施形態に係るファンケース4と基本的な構成要素は同一であり、ロービング層Rの層数とファブリック層Fの層数との比を工夫することで、FBO対策としている点も第2実施形態と同様である。よって、第2実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
第3実施形態に係るファンケース4のケース本体41は、第1、第2実施形態と同様に、ファン2を囲って複数平行に配向されたロービング繊維r1を有するロービング層Rと、複数平行に配向された第1繊維f1及び第1繊維f1に交差するように複数平行に配向された第2繊維f2を有するファブリック層Fとを複数積層して構成されている。
第3実施形態に係るファンケース4においては、ファブリック層Fの第1繊維f1又は第2繊維f2がファン2のブレード21の先端22をケース本体41の内周面に投影した投影線Lを横切る角度が、ロービング層Rのロービング繊維r1と投影線Lとの成す角度よりも直角に近く、且つファブリック層Fの層数がロービング層Rの層数よりも多い構成となっている。
すなわち、このファンケース4は、ファブリック層Fの第1繊維f1又は第2繊維f2の方がロービング層Rのロービング繊維r1よりもFBO対策として効果の大きな配向角度となっており、そのファブリック層Fの層数をロービング層Rの層数よりも多くすることで、ファンケース4全体としてFBO対策の効果を高めようとする構造である。第3実施形態に係るファンケース4の作用効果は、第1、第2実施形態と同様である。
(その他)
上述した第2、第3実施形態に係るファンケース4は、既存のファンケース4に基づいて新たなファンケース4を設計する際、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向角度を変更することが上述したように成形性等の観点から許容できないが、ロービング層Rの層数とファブリック層Fの層数との比の変更は許容される場合に適用される。
また、第2、第3実施形態のファンケース4の製造方法は、第1実施形態のファンケース4の製造方法と同様である。但し、第2、第3実施形態においては、ロービング層Rのロービング繊維r1の配向をファンケース4の周方向と略平行としても構わないので、ロービング層Rをフィラメントワインディング法(FW法)によって製造してもよい。
第1、第2、第3実施形態に係るファンケース4におけるファブリック層Fの第1繊維f1及び第2繊維f2の配向は、ファンケース4の軸方向に対して線対称(例えば図3(b)に示すように、45度、−45度)に設定されてもよいが、これに限られるものではない。また、第1繊維f1の配向角度と第2繊維f2の配向角度とは、プラスマイナスの符号を除去した数値(絶対値)が異なっていてもよい。
(実験、シミュレーション)
図6は、FBO時に飛散するファン2のブレード21を模した断面矩形のテストピースTP(Projectile:飛翔体)をファンケース4に衝突させる際におけるロール角度θ(PJロール角度)の説明図である。PJロール角度θは、エンジン軸方向(ファンケース4軸方向)に対するテストピースTPの傾き角度である。なお、このファンケース4においては、ロービング層Rのロービング繊維r1がエンジン軸方向に対して直角(90度)に配向され、ファブリック層Fの第1繊維f1が45度に第2繊維f2が−45度に配向されている。
図7は、上述したテストピースTPのロール角度θ(PJロール角度)を変動させた際における、PJロール角度0度に対する吸収エネルギー比を表す説明図である。図示するように、PJロール角度0度のときの吸収エネルギーを1としたとき、PJロール角度45度の吸収エネルギー比は0.71であり、PJロール角度60度の吸収エネルギー比は0.76であり、PJロール角度90度の吸収エネルギー比は0.77となる。よって、PJロール角度0度のとき、即ちテストピースTPがロービング繊維r1を直角に横切る場合が最も吸収エネルギーが高いことが分かる。
図8は、(a)はファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xの部分断面図、(b)はファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対4のファンケース4yの部分断面図、(c)はファブリック層Fとロービング層Rとの比が4対1のファンケース4zの部分断面図である。図8(a)、図8(b)、図8(c)に記載された角度は繊維の配向角度であり、45度、−45度がファブリック層Fの第1繊維f1、第2繊維f2の角度、0度がロービング層Rのロービング繊維r1の角度を表す。ここで、ファブリック層Fは、図5での定義と異なり、45度の第1繊維f1の層と−45度の第2繊維f2の層とで2層と定義し、ロービング層Rは0度のロービング繊維r1を1層と定義している。各繊維f1、f2、r1の層を、吸収エネルギーに関し、等しく扱うためである。
図9は、上述したテストピースTPが、PJロール角度0度(ロービング繊維r1と直交する角度)で、図8(a)〜図8(c)に示す各ファンケース4x、4y、4zの内面に衝突した際の衝撃エネルギーと吸収エネルギーとの関係を示す説明図である。
図示するように、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xは、衝撃エネルギーが400Jの手前までは吸収エネルギーが衝撃エネルギーと略等しいが、400Jを超えると衝撃エネルギーに対して吸収エネルギーが小さくなってしまい、衝撃エネルギーを吸収しきれなくなる。
○で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対4のファンケース4yは、衝撃エネルギーが400Jを超える領域にて、衝撃エネルギーと吸収エネルギーとが略等しくなっており、衝撃エネルギーを吸収する状態が保たれている。また、衝撃エネルギーを一定として考えた場合、衝撃エネルギーが400Jを少し上回った点で考察すると、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xの吸収エネルギーが300J程度であるのに対し、○で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対4のファンケース4yの吸収エネルギーは400J程度となっている。すなわち、ファブリック層Fとロービング層Rとの比を1対1から1対4に変更すると、吸収エネルギーが約300Jから約400Jに約30%も増大する。
□で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が4対1のファンケース4zと、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xとを比較すると、前者の吸収エネルギーは後者の吸収エネルギー全般的に吸収エネルギーに対して微減する。すなわち、ファブリック層Fとロービング層Rとの比を1対1から4対1にすると、吸収エネルギーが微減してしまう。
結論として、テストピースTPが、PJロール角度0度(ロービング繊維r1と直交する角度)の場合、全体の層数を変更することなくロービング層Rの層数の割合を高めることが、吸収エネルギーを増大させるために有効であることが分かる。
図10は、上述したテストピースTPが、PJロール角度90度(ロービング繊維r1と平行な角度)で、図8(a)〜図8(c)に示す各ファンケース4x、4y、4zの内面に衝突した際の衝撃エネルギーと吸収エネルギーとの関係を示す説明図である。
図示するように、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xと、○で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対4のファンケース4yとを比較すると、後者の吸収エネルギーは前者の吸収エネルギーよりも全般的に小さくなる。衝撃エネルギーを一定として考えた場合、衝撃エネルギーが300Jを少し上回った点で考察すると、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xの吸収エネルギーが230J程度であるのに対し、○で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対4のファンケース4yの吸収エネルギーは180J程度となっている。すなわち、ファブリック層Fとロービング層Rとの比を1対1から1対4に変更すると、吸収エネルギーが約250Jから約180Jに約28%も減少してしまう。
□で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が4対1のファンケース4zと、△で表されたファブリック層Fとロービング層Rとの比が1対1のファンケース4xとを比較すると、前者の吸収エネルギーは後者の吸収エネルギーよりも微増する。
結論として、テストピースTPが、PJロール角度90度(ロービング繊維r1と平行な角度)の場合、全体の層数を変更することなくファブリック層Fの層数の割合を高めることで吸収エネルギーを微増させることができるが、有効性は高くはないことが分かる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
本発明は、筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるファンケースであって、複数平行に配向された繊維によって強化された複合材製のファンケース及びその製造方法に利用できる。
1 ターボファンエンジン
2 ファン
21 ブレード(ファンブレード)
22 先端
4 ファンケース
41 ケース本体
R ロービング層
r1 ロービング繊維
F ファブリック層
f1 第1繊維
f2 第2繊維
L 投影線
6 回転体(マンドレル)
7 帯状体
8 板状の素材

Claims (8)

  1. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向された繊維を有するファンケースであって、
    少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、前記繊維の配向が、前記ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度に設定されたことを特徴とするファンケース。
  2. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び該第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、
    少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、前記ロービング層のロービング繊維の配向が、前記ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度に設定されたことを特徴とするファンケース。
  3. 前記横切る角度が、90度プラスマイナス30度の範囲である請求項1又は2に記載のファンケース。
  4. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び該第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、
    少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、前記ロービング層のロービング繊維が前記ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度が、前記ファブリック層の第1繊維又は第2繊維と前記投影線との成す角度よりも直角に近く、
    前記ロービング層の層数が前記ファブリック層の層数よりも多いことを特徴とするファンケース。
  5. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び該第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースであって、
    少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、前記ファブリック層の第1繊維又は第2繊維が前記ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度が、前記ロービング層のロービング繊維と前記投影線との成す角度よりも直角に近く、
    前記ファブリック層の層数が前記ロービング層の層数よりも多いことを特徴とするファンケース。
  6. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向された繊維を有するファンケースの製造方法であって、
    回転体に繊維を巻き付けて樹脂で一体化させる第1工程と、
    樹脂で一体化された繊維を前記回転体から帯状に剥離する第2工程と、
    剥離した帯状体を前記繊維が斜めになるように板状に切り出す第3工程とを備え、
    第3工程により切り出した板状の素材を用いて円筒状のケース本体を成形し、少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、前記繊維の配向を、ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度としたことを特徴とするファンケースの製造方法。
  7. 筒状に形成され内部に回転するファンが収容されるケース本体を備え、該ケース本体が、前記ファンを囲って複数平行に配向されたロービング繊維を有するロービング層と、複数平行に配向された第1繊維及び該第1繊維に交差するように複数平行に配向された第2繊維を有するファブリック層とを積層して成るファンケースの製造方法であって、
    回転体に繊維を巻き付けて樹脂で一体化させる第1工程と、
    樹脂で一体化された繊維を前記回転体から帯状に剥離する第2工程と、
    剥離した帯状体を前記繊維が斜めになるように板状に切り出す第3工程とを備え、
    第3工程により切り出した板状の素材を用いて円筒状のケース本体のロービング層を成形し、少なくとも前記ファンケースのコンテイメントエリアにおいては、該ロービング層のロービング繊維の配向を、ファンのブレードの先端を前記ケース本体の内周面に投影した投影線を横切る角度としたことを特徴とするファンケースの製造方法。
  8. 前記横切る角度が、90度プラスマイナス30度の範囲とした請求項6又は7に記載のファンケースの製造方法。
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