JP2013124286A - カルバゾール系共重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】N−置換カルバゾール構造を有するカルバゾール系単量体と、ビニル系単量体を重合するカルバゾール系共重合体を製造する方法であって、カルバゾール系単量体全量に対して0.5質量倍〜10質量倍の量の上記ビニル系単量体を逐次添加するカルバゾール系共重合体の製造方法である。
【選択図】なし
Description
カルバゾール系単量体全量に対して0.5質量倍〜10質量倍の量の上記ビニル系単量体を逐次添加するカルバゾール系共重合体の製造方法である。
アゾ化合物は1種のみを用いてもよく、2種類以上を用いても構わない。これらアゾ化合物の中では、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩が好ましい。
重合溶液中の残存する各単量体成分を、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製:GC2010)で炭酸ジフェニルを内部標準として検量線を作成して定量し、重合率を算出した。
N−ビニルカルバゾールの純度、含窒素6員環多環芳香族化合物であるフェナジンの含有量は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製:GC2010)を用いて面積百分率法で求めた。
カルバゾール系共重合体の重量平均分子量(Mw)および分散度(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算により求めた。測定に用いた装置および条件は以下の通りである。
カラム:TSK−GEL superHZM−M 6.0×150 2本直列
TSK−GEL superHZ−L 4.6×35 1本
リファレンスカラム:TSK−GEL superH−RC 6.0×150 2本直列
溶離液:クロロホルム 流量 0.6mL/分
カラム温度:40℃
[ガラス転移温度]
カルバゾール系共重合体のガラス転移温度は、ガラス転移温度(Tg)はJIS K7121の規定に準拠して求めた。具体的には、示差走査熱量計(リガク製、DSC−8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgのサンプルを常温から200℃まで昇温速度20℃/分で昇温して得られたDSC曲線から始点法により算出した。リファレンスには、α−アルミナを用いた。
カルバゾール系共重合体のMFRは、JIS K7210のメルトマスフローレイトの試験方法B法に準拠して、メルトインデクサー(テクノセブン製、L−244−2571)を用いて、試験温度240℃、荷重10kgで測定した。
カルバゾール系共重合体ペレット中のカルバソール系単量体と分解物の残存量(Cz残存量)は、ペレット中のN−ビニルカルバゾールと分解物であるカルバゾールの含有量を、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製:GC2010)で、炭酸ジフェニルを内部標準として検量線を作成して定量し、合計値を求めた。
カルバゾール系共重合体の着色度は、カルバゾール系共重合体ペレットをクロロホルムに溶解させ、15%溶液とした後、このクロロホルム溶液の色相(YI)を、色差計(日本電色工業社製:ZE6000)で測定した。
波長590nmの光に対するフィルムの面内位相差Re(590)は、位相差フィルム・光学材料検査装置(大塚電子製、RETS−100)を用いて求めた。波長590nmの光に対するフィルムの厚さ方向の位相差Rth(590)は、当該フィルムの遅相軸および進相軸のうち、遅相軸を傾斜軸として測定したRe(S40°)と、進相軸を傾斜軸として測定したRe(F40°)とを比較して大きい値が得られる方を傾斜軸として、アッベ屈折率計で測定したフィルムの平均屈折率、膜厚dを入力して測定した。フィルムの膜厚dは、デジマチックマイクロメータ(ミツトヨ製)を用いて測定した。
純度98質量%の市販のN−ビニルカルバゾールをメタノールに溶解し、ポリ(N−ビニルカルバゾール)などの不溶物を濾別した。当該溶液を冷却し、析出した結晶を濾過した。かかる晶析操作を繰り返すことで、純度99.7質量%のN−ビニルカルバゾールを得た。原料由来の不純物であるフェナジンの含有量は0.005質量%未満でありガスクロマトグラフィーでは検出できなかった。
純度98質量%の市販のN−ビニルカルバゾールを、そのまま用いた。原料由来の不純物であるフェナジンの含有量は0.102質量%であった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸(MHMA)15部、メタクリル酸メチル(MMA)27部、アクリル酸メチル(MA)10部、製造例1で得られたN−ビニルカルバゾール(VCz)6部、トルエン37部およびメタノール2部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、95℃まで昇温させ、還流開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富製;「ルペロックス(登録商標)575」)0.03部を添加し、同時に、MHMA15部、MMA27部、トルエン43部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.09部の混合物の滴下を開始した。この混合物を8時間かけて滴下しながら、還流下、約90℃〜100℃で溶液重合を行った。重合終了時の各単量体成分の重合率を表1に示す。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、MMA19部、アクリロニトリル(AN)13.5部、製造例1のVCz35部、トルエン38.5部およびシクロペンタノン16.5部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、95℃まで昇温させ、還流開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富製;「ルペロックス(登録商標)570」)0.105部を添加し、同時に、MMA19部、AN13.5部、トルエン18.6部、シクロペンタノン8部およびt−アミルパーオキシイソノナノエート0.175部の混合物の滴下を開始した。この混合物を5時間かけて滴下しながら、還流下、約90℃〜100℃で溶液重合を行い、さらに3時間加温して攪拌を続けた。重合終了時の各単量体成分の重合率を表1に示す。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、MHMA30部、MMA54部、MA10部、VCz6部およびトルエン100部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、105℃まで昇温させ、還流開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート0.06部を添加し、同時に、トルエン8部にt−アミルパーオキシイソノナノエート0.12部を溶解させた溶液の滴下を開始した。この溶液を4時間かけて滴下しながら、還流下、約105℃〜110℃で溶液重合を行い、さらに、4時間加温して撹拌を続けた。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、MHMA15部、MMA27部、MA10部、製造例2のVCz6部、トルエン37部およびメタノール2部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、95℃まで昇温させ、還流開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.03部を添加し、同時に、MHMA15部、MMA27部、トルエン43部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.09部の混合物の滴下を開始した。この混合物を8時間かけて滴下しながら、還流下、約90℃〜100℃で溶液重合を行った。重合終了時の各単量体成分の重合率を表1に示す。
Claims (8)
- N−置換カルバゾール構造を有するカルバゾール系単量体と、ビニル系単量体を重合するカルバゾール系共重合体を製造する方法であって、
カルバゾール系単量体全量に対して0.5質量倍〜10質量倍の量の上記ビニル系単量体を逐次添加するカルバゾール系共重合体の製造方法。 - 上記逐次添加が、分割添加または滴下である請求項1に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記カルバゾール系単量体中の含窒素6員環多環芳香族化合物の含有量が0.1質量%未満である請求項1または2に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記含窒素6員環多環芳香族化合物が、フェナジン化合物である請求項3に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記ビニル系単量体100質量%中、(メタ)アクリル酸エステルを20質量%以上95質量%以下含む請求項1から4のいずれか1項に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記ビニル系単量体100質量%中、2−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルを5質量%以上75質量%以下含む請求項1から4のいずれか1項に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記ビニル系単量体100質量%中、シアン化ビニル系単量体を5質量%以上75質量%以下含む請求項1から5のいずれか1項に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
- 上記カルバゾール系単量体と上記ビニル系単量体の合計を100質量%としたときに、カルバゾール系単量体の含有量が5質量%以上50質量%以下である請求項1から7のいずれか1項に記載のカルバゾール系共重合体の製造方法。
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