JP2013120719A - 断路器の動作確認装置 - Google Patents

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Susumu Saeki
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Shuichi Murakami
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雅一 坂本
Hiroetsu Teranishi
宏悦 寺西
Masanobu Shimizu
眞宣 清水
Yoshizo Fujiwara
喜三 藤原
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Abstract

【課題】断路器のブレードの入状態および切状態の動作状況を正確に把握する。
【解決手段】断路器動作確認装置DSは、ブレード200が入状態に位置するとき反射面が下方に向くようにブレード200に取り付けられた入側反射部220と、ブレード200が切状態に位置するとき反射面が下方に向くようにブレード200に取り付けられた切側反射部230と、ブレード200が入状態のときの入側反射部220に対向した位置に設けられた入側送受信部320と、ブレード200が切状態のときの切側反射部230に対向した位置に設けられた切側送受信部330と、ネットワーク400を介して断路器100に接続された制御装置500とを備える。制御装置500は、例えば入動作確認時に、入側送受信部320からのレーザ光Lが入側反射部220で反射して入側送受信部320で受光されたか否かによりブレード200の投入動作に異常が発生したか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発変電所等に設置された電力開閉器の一つである断路器の動作を確認する断路器の動作確認装置に関する。
発変電所の発変電機器には、遮断器や断路器、変圧器等、様々な機器が用いられている。これらの機器は、近年のコンピュータ技術および通信技術の発展に伴い、給電所・制御所に設置された遠方監視制御システムにより遠隔操作されている。しかしながら、このような遠方監視制御システムによる遠隔操作により機器を入・切操作したにも係わらず、現地から入力操作に応じた応答表示が送信されてこない場合がある。
例えば、断路器においては、経年や気象条件等の原因によって操作装置が正常に動作しない場合もあるが、最も多く発生している原因としては操作機構が動作しても導電部(ブレード)が正常に動作(捻回)しないケースである。この動作不良は、操作時ごとに機器の動作状態を確認できないため、知らず知らずのうちに状態が悪化し、突然に不具合が発生してしまう場合があった。これにより、操作や作業に支障を来たしたり、電力系統や機器に悪影響が発生したり、強いてはユーザに不都合を与える等の問題が発生している。
断路器の動作不良を確認する手段としては、例えば、断路器の回転をブレードに伝達する回転シャフトの角速度の時系列変化を測定した角速度の時系列変化を、基準となる回転シャフトの角速度の基準時系列変化と比較し、この比較結果に基づいて断路器の異常の有無を判定する断路器の動作確認装置が提案されている(特許文献1参照)。また、他の確認手段としては、入または切の操作指令の入力が検知された後、ロックアウト装置が動作完了するまでの時間を測定する手段と、入の操作指令が入力された後、ブレードの入状態が検知されるまでの時間を測定する手段と、切の操作指令の入力が検知された後、ブレードの切状態が検知されるまでの時間を測定する手段とを備えた断路器の動作確認装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−4483号公報 特開2007−20300号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に開示される断路器の動作確認装置では、以下のような問題がある。すなわち、上記特許文献1および2では、回転シャフトに測定部を取り付けたり、リミットスイッチでブレードの入、切時間を測定しており、ブレードの入状態、切状態を間接的に測定・判定しているため、断路器が正常に動作している場合にはブレードの入状態、切状態を正確に判定することができないという問題がある。例えば、コンタクトが許容範囲を超えて傾いている場合など、ブレードの捻回状況を含めた動作状況についてまでは正確に判定することができないという問題がある。その結果、経年劣化等による機器の動作状態・状況を把握できず、装置の不調を事前に予測することができないという問題も発生している。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブレードの入状態、切状態の動作状況を正確に把握することが可能な断路器の動作確認装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、架台に回転可能に支持された碍子に取り付けられ、碍子の回転に応じて捻回することにより送電路の入状態と切状態とを切り替えるブレードを備えた断路器の動作を確認する断路器の動作確認装置であって、ブレードが入状態に位置するとき反射面が下方に向くようにブレードに取り付けられた第1の反射部と、ブレードが切状態に位置するとき反射面が下方に向くようにブレードに取り付けられた第2の反射部と、ブレードが入状態に位置するときの第1の反射部に対向した位置に設けられ、第1の反射部に向けて射出光を射出すると共に第1の反射部で反射された射出光を受光するための第1の送受信部と、ブレードが切状態に位置するときの第2の反射部に対向した位置に設けられ、第2の反射部に向けて射出光を射出すると共に第2の反射部で反射された射出光を受光するための第2の送受信部と、第1の送受信部または第2の送受信部で受光された射出光に基づいて断路器の異常の有無を判別する制御装置とを備えるものである。
本発明によれば、第1および第2の送受信部、第1および第2の反射部を用いて、ブレードが正常に入状態または切状態に切り替わったか否かを判定するので、断路器の動作を正確に確認することができる。
本発明の一実施形態に係る断路器の動作確認装置の構成例を示す斜視図である。 ブレードの構成例を示す斜視図である。 入側反射部および切側反射部をブレードに取り付けた状態例を示す図である。 入側反射部および切側反射部の構成例を示す断面図である。 入側送受信部および切側送受信部の設置例を示す斜視図である。 (A)は入側送受信部の構成例を示す図であり、(B)は切側送受信部の構成例を示す図である。 入側送受信部および切側送受信部の設置例を示す側面図である。 入側送受信部および切側送受信部を収容する保護カバーの構成例を示す図である。 制御装置のブロック構成例を示す図である。 (A)〜(F)は入状態および切状態時におけるコンタクトの動作例を示す図である。 入操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その1)。 入操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その2)。 入操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その3)。 入操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その4)。 切操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その1)。 切操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その2)。 切操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その3)。 切操作時の動作確認の判定例を説明するための図である(その4)。 (A)〜(G)は切操作時の保護カバーの動作例を示す図である。 入操作時の制御装置における確認動作例を示すフローチャートである。 切操作時の制御装置における確認動作例を示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。
[断路器の構成例]
図1は、本発明の一実施形態に係る断路器の動作確認装置DSの構成の一例を示している。本発明に係る断路器の動作確認装置DSは、図1に示すように、断路器100と入側反射部220と切側反射部230と入側送受信部320と切側送受信部330と制御装置500とを備えている。この断路器の動作確認装置DSは、ブレード200の入操作(切操作)時に、入側送受信部320(切側送受信部330)で射出したレーザ光(射出光)Lが入側反射部220(切側反射部230)で反射されて入側送受信部320(切側送受信部330)で受光できたか否かに基づいて断路器100の動作状況をの異常の有無を制御装置500を用いて確認するものである。
断路器100は、所定の間隔を隔てて併設された平面視長方形状をなす架台102を有している。本例では、3相に対応して3組で断路器100が構成されているが、説明を簡略化するために1組の断路器100の構成について説明する。架台102上面の長手方向の両端部には、碍子106,108がそれぞれ立設されている。各碍子106,108の上部には、送電路に接続された固定接触部110A,110Bが取り付けられている。架台102の上面中央部には、回転可能に構成された回転碍子104が立設されている。回転碍子104の上部には、断路器100を入状態または切状態に切り替えるためのブレード200が捻回可能に取り付けられている。
入側反射部220はブレード200の一端部に取り付けられ、入側送受信部320はブレード200が入状態に位置するときの入側反射部220に対向するように架台102上に設置されている。入側反射部220および入側送受信部320は、断路器100が正常に入状態に切り替わったか否かを判定する際の動作確認時に用いられる。
切側反射部230はブレード200の一端部に取り付けられ、切側送受信部330はブレード200が切状態に位置するときの切側反射部230に対向するように架台102上に設置されている。切側反射部230および切側送受信部330は、断路器100が正常に切状態に切り替わったか否かを判定する際の動作確認時に用いられる。
回転碍子104の下部には、ステアリング112を介して一対の操作丸棒114が取り付けられている。操作丸棒114の一端には操作ロッド122の一端が取り付けられ、操作ロッド122の他端には回転碍子104に回転を伝達するための操作装置120が取り付けられている。操作装置120内には図示しないモータが配設され、このモータが操作ロッド122に接続されている。
制御装置500は、例えば給電所・制御所等の遠隔地に設置され、専用回線やインターネット等のネットワーク400を介して操作装置120に接続されている。制御装置500は、作業員の指示に基づいて、断路器100を入状態または切状態に切り替えたり、切り替え動作が正常に行われたか否かを判定するための確認動作を実行する。
このような断路器100の構成において、遠隔地に設置された制御装置500から断路器100を切状態とする制御信号が操作装置120に供給されると、操作装置120は操作丸棒114を介して回転碍子104を反時計周りに回転させる。この回転碍子104の回転に伴って、ブレード200も反時計周りD1に回転し、入状態の位置から切状態の位置(点線)に移動する。これにより、ブレード200の両端部のそれぞれが固定接触部110A,110Bと非接触状態となり、断路器100が切状態となる。このとき、本例では、制御装置500により切状態の確認動作が実行され、引き外し動作に異常がないか否かが判定される。
これに対し、制御装置500から断路器100を入状態とする制御信号が操作装置120に供給されると、操作装置120は操作丸棒114を介して回転碍子104を時計周りに回転させる。この回転碍子104の回転に伴って、ブレード200も時計周りD2に回転し、切状態の位置(点線)から入状態の位置まで移動する。これにより、ブレード200が固定接触部110A,110Bに投入されて接触状態となり、断路器100が入状態となる。このとき、制御装置500により入状態の確認動作が実行され、投入動作に異常がないか否かが判定される。
[ブレードの構成例]
図2は、図1の矢印A側からブレード200を見た場合の構成の一例を示している。図3(A)は断路器100が入状態時のブレード200の状態を示し、図3(B)は断路器100が切状態時のブレード200の状態を示している。
図2に示すように、ブレード本体202は、断面L字状をなす細長の導電部材であって、固定接触部110A,110B間に跨るようにして設けられている。ブレード本体202の両端部には、平板状の導電部材からなるコンタクト210A,210Bが一体的に設けられている。ブレード本体202は、その略中央部に連結された回転碍子104を支点として回転碍子104を含む回転機構250により水平方向に回動可能に構成されると共に、捻回機構260により回転軸Oの円周方向に捻回可能に構成されている。
入側反射部220は、図3(A)に示すように、ブレード200が入状態の位置のときに、下方に設置された入側送受信部320に対向する位置であって、かつ、入側反射部220の反射面が下方に向くようにブレード本体202の導電片の先端面に取り付けられている。なお、入側反射部220は、第1の反射部の一例を構成している。
切側反射部230は、図3(B)に示すように、ブレード200が切状態の位置のときに、下方に設置された切側送受信部330に対向する位置であって、切側反射部230の反射面が下方に向くようにブレード本体202の導電片の裏面に取り付けられている。なお、切側反射部230は、第2の反射部の一例を構成している。
[入側反射部および切側反射部の構成例]
図4は、入側反射部220および切側反射部230の構成の一例を示している。なお、入側反射部220および切側反射部230はそれぞれ同一の構成であるため、以下では便宜上入側反射部220についてのみ説明する。図4に示すように、入側反射部220は、保護カバー310を有している。保護カバー310は、ブレード本体202の先端面に取り付け、固定され、その下面側にはレーザ光Lを入射、反射させるための開口部222aが形成されている。
保護カバー310の内部であってブレード200の先端面には、ヒンジ部224を介して反射板226が回動可能に取り付けられている。これにより、ブレード本体202が傾いた場合でも(図12参照)、反射板226の姿勢をヒンジ部224により水平状態に維持することができるので、ブレード200が許容範囲内の傾きであればレーザ光Lを正常に反射できるようになっている。なお、許容範囲角度は、ヒンジ部224の反射板226との対向面224aの傾斜を調整することで変更できる。
[入側送受信部および切側送受信部の構成例]
図5は入側送受信部320および切側送受信部330を含む断路器の構成の一例を示し、図6(A)および図6(B)は入側送受信部320および切側送受信部330の構成の一例を示し、図7は図5の矢印B側から見た断路器の構成の一例を示し、図8は保護カバー310の構成の一例を示している。
図5〜図8に示すように、入側送受信部320および切側送受信部330は、保護カバー310の内部に収容されている。入側送受信部320は、第1の送受信部の一例であり、ブレード200が入状態の位置のときに入側反射部220に対向するように保護カバー310内の位置に取り付け、固定されている。入側送受信部320は、図6(A)に示すように、送信部322と受信部324とを有している。送信部322は、例えばレーザダイオードにより構成され、断路器100の動作確認時において入側反射部220に向けてレーザ光Lを射出する。受信部324は、例えばフォトダイオードにより構成され、入側反射部220で反射されたレーザ光Lを受光し、受光したレーザ光Lに応じた受信信号を制御装置500に供給する。
切側送受信部330は、第2の送受信部の一例であり、ブレード200が切状態の位置のときに切側反射部230に対向するように保護カバー310内の位置に取り付け、固定されている。切側送受信部330は、図6(B)に示すように、送信部332と受信部334とを有している。なお、切側送受信部330は、入側送受信部320と同様の構成であるため、説明を省略する。
[保護カバーの構成例]
図8に示すように、保護カバー310は、細長の筺体であって、架台102上に設けられた図示しないレール部に沿うようにスライド可能に設置されている。なお、保護カバー310を円滑にスライドさせるためにレール部を使用したが、保護カバー310を架台102上に直接設置してスライドさせるようにしても良い。保護カバー310の上面部であって、入側送受信部320と切側送受信部330との間には、入側送受信部320または切側送受信部330の一方のみを使用するときに露出させるためのシャッター機能としての開口部340が形成されている。
保護カバー310の回転碍子104の側面部であってその長手方向の略中央部には、回転碍子104の操作レバー130の回動によって押される(付勢される)突起状のカバー側レバー360が設けられている。これに対応して、回転碍子104の下部には、図5に示したように、回転碍子104の回動に連動して回動することで保護カバー310をスライド移動させる操作レバー130が取り付け、固定されている。
保護カバー310の回転碍子104側と反対側の側面部には、その長手方向に沿って復帰用モータ370のギアが噛み合う歯350が形成されている。復帰用モータ370は、駆動部の一例であり、例えばステッピングモータ等から構成され、保護カバー310の歯350に噛み合うように保護カバー310に隣接して設置されている。復帰用モータ370は、例えば架台102にねじ等の締結部材を用いて固定することができる。
[制御装置のブロック構成例]
図9は、断路器100の制御装置500のブロック構成の一例を示している。図9に示すように、制御装置500は、入力部510と処理・判定部520とメモリ部530と表示出力部540と制御出力部550とを備えている。
入力部510は、入力インタフェースであって、作業員からの断路器100の入操作に応じた入制御信号Sinや、断路器100の切操作に応じた切制御信号Soutを受け付ける。これらの入操作や切操作は、例えば制御装置500に設けられた(接続された)操作部によって行われる。入力部510は、断路器100の入操作の動作確認時に、各相に設けられた入側送受信部320の受信部324から入側受信信号SiA,SiB,SiCを受信する。また、断路器100の切操作の動作確認時に、各相に設けられた切側送受信部330の受信部334から切側受信信号SoA,SoB,SoCを受信する。
処理・判定部520は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算部から構成され、入力部510から供給された入制御信号Sin,切制御信号Soutに基づいてブレード200を入位置または切位置に回転させるための制御信号を生成して制御出力部550に供給する。また、処理・判定部520は、入制御信号Sin,切制御信号Soutの入力に基づいて断路器100の異常を判定する確認動作を実行し、各相の送信部322,332からレーザ光Lを射出させるための制御信号を生成して制御出力部550に供給する。また、処理・判定部520は、断路器100の動作確認時に、入力部510によって受信された入側受信信号SiA,SiB,SiC,切側受信信号SoA,SoB,SoCに基づいて、入操作が正常に行われたかまたは切操作が正常に行われたか否かを判定し、判定結果に応じた表示信号を表示出力部540に出力する。
制御出力部550は、処理・判定部520から入操作に応じた制御信号が供給されるとブレード200を投入するための投入信号Siを操作装置120に出力し、切操作に応じた制御信号が供給されるとブレード200を引き外すための引外し信号Soを操作装置120に出力する。また、制御出力部550は、処理・判定部520からの確認動作開始を示す制御信号に基づいて確認動作時に入側送受信部320の送信部322および切側送受信部330の送信部332からレーザ光Lを出力させるための駆動信号をそれぞれ出力し、確認動作の終了に応じて供給される制御信号に基づいて復帰用モータ370を駆動するための駆動信号を生成して復帰用モータ370に出力する。
表示出力部540は、例えば液晶ディスプレイ等から構成され、処理・判定部520から供給された各表示信号に応じた情報を画面上に表示する。例えば、断路器100の入操作が行われた場合には例えば「入」の文字を表示し、断路器100の切操作が行われた場合には例えば「切」の文字を表示する。また、表示出力部540は、動作確認時において処理・判定部520から断路器100の動作不良を示す制御信号が供給された場合には、各動作不良の状況に応じた例えば「投入不良」、「引外し不良」、「断路器不良」の文字を画面上に警告表示する。
メモリ部530は、例えば半導体メモリやハードディスク等から構成され、作業員による入操作や切操作の操作データ、確認動作の判定結果等のデータを時系列で保存する。これにより、必要時にメモリ部530から操作や判定結果等の情報を読み出することができ、断路器100の状態を正確に判定、分析することができる。
[ブレードの動作例]
図10(A)〜図10(C)は断路器100を入状態にする場合のコンタクト210Aの動作例を示し、図10(D)〜図10(F)は断路器100を切状態にする場合のコンタクト210Aの動作例を示している。なお、以下の説明では、コンタクト210A,210Bの動作は共通しているので、便宜上コンタクト210Aの動作についてのみ説明する。
(断路器入状態の場合)
断路器100を切状態から入状態にする場合、ブレード200の投入操作が制御装置500の指示によって行われる。ブレード200は、切状態において水平姿勢となっている。投入操作が行われると、制御装置500の遠隔操作により操作装置120を介して回転碍子104が図1中矢印方向D2に回転する。これに伴いブレード200も回転し、ブレード200の端部に設けられたコンタクト210Aが、図10(A)に示すように、固定接触部110Aを構成する上下の導電片に水平状態で投入される。
コンタクト210Aが固定接触部110Aに投入されると、図10(B)に示すように、コンタクト210A(ブレード200)が時計周りに捻回を開始し、図10(C)に示すように、コンタクト210Aが垂直姿勢となったときに捻回が停止する。固定接触部110Aの上下の導電片は、垂直状態に立設されたコンタクト210Aにより押し広げられ、固定接触部110Aに必要な接触圧が得られる。これにより、固定接触部110A,110B間がブレード200を介して導通し、断路器100が入状態となる。
(断路器切状態の場合)
断路器100を入状態から切状態にする場合、ブレード200の切外し操作が制御装置500の指示によって行われる。これに伴いコンタクト210A(ブレード200)が、図10(D)に示すように、反時計周りに捻回を開始し、図10(E)に示すように、コンタクト210Aが水平姿勢となったときに捻回が停止する。
そして、コンタクト210が水平姿勢の状態で、回転碍子104が図1中矢印方向D1に回動する。これに伴いブレード200も回動し、ブレード200の端部に設けられたコンタクト210Aが、図10(F)に示すように、固定接触部110Aを構成する上下の導電片から離れ、切状態の位置まで移動する。これにより、固定接触部110A,110B間が非導通となり、断路器100が切状態となる。
[入状態の動作確認時の判定例]
次に、断路器100の入状態の動作確認時の判定の一例について説明する。
(正常状態(その1))
図11(A)は断路器100が入状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図11(B)はこの場合の入側反射部220の状態を示している。図11(A)および図11(B)に示すように、ブレード200を入状態に投入し、ブレード200が正規の位置である場合において、制御装置500により動作確認が実行されると、入側送受信部320の送信部322から射出されたレーザ光Lが入側反射部220で反射され、この反射されたレーザ光Lが入側送受信部320の受信部324で受光される。従って、この場合には、断路器100が正常に入状態に切り替わったものと判定される。
(正常状態(その2))
図12(A)は断路器100が入状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図12(B)はこの場合の入側反射部220の状態を示している。ブレード200を入状態に投入し、ブレード200が正規の位置(点線)から所定の角度で傾いてしまった場合でも、ブレード200が許容範囲以内の角度で傾いているときには、ヒンジ部224によって入側反射部220が水平姿勢(正規の位置)に維持される。そのため、この状態において制御装置500により動作確認が実行されると、入側送受信部320の送信部322から射出されたレーザ光Lが入側反射部220で反射され、この反射されたレーザ光Lが入側送受信部320の受信部324で受光される。従って、この場合には、断路器100が正常に入状態に切り替わったものと判定される。
(異常状態(その1))
図13(A)は断路器100が入状態に正常に切り替えられていない場合の様子を示し、図13(B)はこの場合の入側反射部220の状態を示している。図13(A)および図13(B)に示すように、ブレード200を入状態に投入し、ブレード200が正規の位置(点線)から許容範囲を超えた角度で傾いている場合には、ヒンジ部224によって入側反射部220の傾きを吸収しても、反射面が入側送受信部320と対向(平行)した位置とならない。この状態において制御装置500により動作確認が実行されると、入側送受信部320の送信部322から射出されたレーザ光Lが入側反射部220で反射され、反射されたレーザ光Lが受信部324からずれた位置に進んでしまい、レーザ光Lが受信部324で受信されない。従って、この場合には、断路器100が正常に入状態に切り替わっていないものと判定される。
(異常状態(その2))
図14(A)は断路器100が入状態に正常に切り替えられていない場合の様子を示し、図14(B)はこの場合の入側反射部220の状態を示している。図14(A)および図14(B)に示すように、ブレード200を入状態に投入し、ブレード200が正規の位置(点線)から水平方向に所定の距離だけずれた場合には、反射面が入側送受信部320と対向した位置とならない。この状態において制御装置500により動作確認が実行されると、送信部322から射出されたレーザ光Lは入側反射部220に当たらないので、入側送受信部320の受信部324でもレーザ光Lは受光されない。したがって、この場合には、レーザ光Lを受光できないので、断路器100が正常に入状態に切り替わっていないものと判定される。
[切状態の動作確認時の判定例]
続けて、断路器100の切状態の動作確認時の判定の一例について説明する。
(正常状態(その1))
図15(A)は断路器100が切状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図15(B)はこの場合の切側反射部230の状態を示している。図15(A)および図15(B)に示すように、ブレード200を切状態に引き外し、ブレード200が正規の位置である場合に、動作確認が実行されると、切側送受信部330の送信部332から射出されたレーザ光Lが切側反射部230で反射され、この反射されたレーザ光Lが切側送受信部330の受信部334で受光される。従って、この場合には、断路器100が正常に切状態に切り替わったものと判定される。
(正常状態(その2))
図16(A)は断路器100が切状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図16(B)はこの場合の切側反射部230の状態を示している。ブレード200を切状態に引き外し、ブレード200が正規の位置(点線)から所定の角度で傾いてしまった場合でも、ブレード200が許容範囲以内の角度で傾いているときには、ヒンジ部234によって切側反射部230が水平姿勢(正規の位置)を維持する。そのため、この状態において動作確認が実行されると、切側送受信部330の送信部332から射出されたレーザ光Lが切側反射部230で反射され、この反射されたレーザ光Lが切側送受信部330の受信部334で受光される。従って、この場合には、断路器100が正常に切状態に切り替わったものと判定される。
(異常状態(その1))
図17(A)は断路器100が切状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図17(B)はこの場合の切側反射部230の状態を示している。図17(A)および図17(B)に示すように、ブレード200を切状態に引き外し、ブレード200が正規の位置(点線)から許容範囲を超えた角度で傾いている場合には、ヒンジ部234によって切側反射部230の傾きを吸収しても、反射面が切側送受信部330と対向した位置とならない。この状態において動作確認が実行されると、切側送受信部330の送信部332から射出されたレーザ光Lが切側反射部230で反射され、反射されたレーザ光Lが受信部334からずれた位置に進んでしまい、レーザ光Lが受信部334で受信されない。従って、この場合には、断路器100が正常に切状態に切り替わっていないものと判定される。
(異常状態(その2))
図18(A)は断路器100が切状態に正常に切り替えられた場合の様子を示し、図18(B)はこの場合の切側反射部230の状態を示している。図18(A)および図18(B)に示すように、ブレード200を切状態に引き外し、ブレード200が正規の位置(点線)から水平方向に所定の距離だけずれた場合には、反射面が切側送受信部330と対向した位置とならない。この状態において動作確認が実行されると、送信部332から射出されたレーザ光Lは切側反射部230に当たらないので、切側送受信部330の受信部334でもレーザ光Lは受光されない。したがって、この場合には、レーザ光Lを受光できないので、断路器100が正常に切状態に切り替わっていないものと判定される。
[入側送受信部および切側送受信部のシャッター動作例]
図19(A)〜図19(G)は、ブレード200の切操作時の保護カバー310の動作の一例を示している。なお、通常の確認動作以外の場合には、入側送受信部320および切側送受信部330は保護カバー310によって覆われているものとする。このときの保護カバー310の初期位置(待機位置)をホームポジションと称する。
図19(A)に示すように、制御装置500から断路器100を切状態とする制御信号が操作装置120に供給されると、操作装置120の駆動により回転碍子104が切方向に回転する。このとき、復帰用モータ370のギアは、歯350に接触していない。回転碍子104の回転により、図19(B)に示すように、回転碍子104の下部の操作レバー130が連動して回転し、この回転によって操作レバー130がカバー側レバー360に当接する。
操作レバー130が回転して行くと、図19(C)に示すように、カバー側レバー360が操作レバー130によって押され、この付勢力によって保護カバー310がスライドする。このとき、復帰用モータ370のギアは歯350に接触して空転する。図19(D)に示すように、保護カバー310がスライドして最大位置(切位置)まで移動すると、例えば図示しないストッパーによって保護カバー310の移動が停止する。これにより、保護カバー310の開口部340から切側送受信部330が露出した状態となる。復帰用モータ370は、駆動力がなくなるため、この最大位置で停止した状態となる。本例では、この切側送受信部330が露出した状態で、断路器100が正常に切状態に切り替わったか否かの動作確認が行われる。
切操作の動作確認が終了すると、制御装置500は、復帰用モータ370に制御出力部550を介して駆動信号を供給して復帰用モータ370を回転させ、図19(E)および図19(F)に示すように、保護カバー310をスライドさせる。そして、図19(G)に示すように、保護カバー310がホームポジションまで移動すると、復帰用モータ370のギアが歯350から離れるので、保護カバー310のスライドが停止する。また、これと同時に、制御装置500は復帰用モータ370を停止させる。
なお、入操作の場合には、上述した動作と逆の動作が行われ、入側送受信部320が保護カバー310の開口部340によって露出され、この状態で断路器100が正常に入状態に切り替わったか否かの確認動作が行われる。詳細な説明は、上述した切操作の場合と同様であるため、説明を省略する。
[入状態の確認動作を行う場合の制御装置の動作例]
図20は、ブレード200が入状態に正常に投入されたか否かの確認動作を行う場合の制御装置500の動作の一例を示すフローチャートである。図20に示すように、ステップS100で制御装置500は、作業員により操作部から断路器100の入操作が行われると、この入操作に応じた入制御信号Sinを受け付ける。制御装置500は、入制御信号Sinに基づいてブレード200を入状態に投入するための投入信号Siを操作装置120に供給する。これにより、回転碍子104が入方向に回転し、これに伴ってブレード200も入方向に回転することで固定接触部110A,110Bに投入される。このとき、回転碍子104の回転に伴い、操作レバー130も同時に回転することで保護カバー310がホームポジションから入位置にスライドし、入側送受信部320の送信部322が開口部340によって露出された状態となる。
ステップS110で制御装置500は、ブレード200が入位置に移動し、入側送受信部320の送信部322が露出状態になると、断路器100の入状態の確認動作を実行し、入側送受信部320の送信部322からレーザ光Lを出力させる。具体的には、レーザ光Lを出力させるための駆動信号を制御出力部550を介して各相の入側送受信部320の送信部322に供給する。送信部222は、この駆動信号に基づいてレーザ光Lを入側反射部220に向けて発光する。
ステップS120で制御装置500は、各相の入側送受信部320の受信部324でレーザ光Lが受信されたか否かを判定する。例えば、図11および図12で示したように、投入時のブレード200が正規の位置である場合や、ブレード200が許容範囲以内の位置である場合に、レーザ光Lが入側受信信号として受信される。制御装置500は、入側受信信号が受信されたと判断した場合にはステップS130に進み、入側受信信号が受信されていないと判断した場合にはステップS190に進む。
3相のうち何れかの相で入側受信信号が受信されない場合、ステップS190で制御装置500は、ブレード200の投入時に投入不良が発生したものと判定し、表示出力部540の画面上に「投入不良」の文字を表示させる。このとき、どの相に投入不良が発生しているかを示す情報を画面上に同時に表示しても良い。これにより、遠隔地の作業員は、現地で断路器100に異常が発生したことを把握できる。表示を行ったらステップS160に進む。
一方、各相から入側受信信号を受信した場合、ステップS130で制御装置500は、各相の入側受信信号を受信している受信時間が時間T1以内であるか否かを判断する。時間T1は、例えば入状態が正常に継続しているか否かを判定するための時間であり、例えば作業員によって操作部で設定され、設定された時間データがメモリ部530に記憶される。制御装置500は、入側受信信号を受信している受信時間が時間T1以内であると判断した場合にはステップS140に進み、受信時間が時間T1以内でないと判断した場合にはステップS180に進む。
受信時間が時間T1以内である場合、ステップS140で制御装置500は、各相の入側送受信部320の受信部324から受信した入側受信信号の受信時間のずれが受信不揃い時間T2以内であるか否かを判断する。例えば、制御装置500は、三相の各入側受信信号の受信時間を取得し、これらの時間の差分時間を算出する。そして、算出した差分時間が予め設定された受信不揃い時間T2以内であるか否かを判定することで、各相のブレード200が略同時に投入されているか否かを判定する。受信不揃い時間T2は、例えば作業員によって操作部で設定され、設定された時間データがメモリ部530に記憶される。制御装置500は、各相の入側受信信号の受信不揃い時間T2以内であると判断した場合にはステップS150に進み、各相の入側受信信号の受信不揃い時間T2以内でないと判断した場合にはステップS180に進む。
入側受信信号の受信時間が時間T1以内でない場合、または、各相の入側受信信号の受信時間差が受信不揃い時間T2以内でない場合、ステップS180で制御装置500は、断路器100に不良が発生しているものと判定して表示出力部540の画面上に「断路器不良」の文字を警告表示させる。これにより、遠隔地の作業員は、ブレード200は投入されたものの何らかの不具合が少なくとも何れかの相で発生していると把握できる。警告表示をしたらステップS160に進む。
一方、入側受信信号の受信時間が時間T1以内であって、かつ、各相の入側受信信号が受信不揃い時間T2以内である場合、ステップS150で制御装置500は、ブレード200が正常に投入されて入状態に切り替わったと判定し、表示出力部540の画面上に「入」の文字を表示させる。これにより、遠隔地の作業員は、断路器100が異常なく入状態に切り替わったと把握できる。表示をしたらステップS160に進む。
ステップS160で制御装置500は、入状態の動作確認が終了したら、復帰用モータ370を駆動させて保護カバー310をホームポジションまで移動させる。これにより、露出していた入側送受信部320の送信部322が保護カバー310によって被覆され、送信部322が保護される。
また、ステップS170で制御装置500は、入状態の動作確認が終了したら、入側送受信部320の送信部322に制御出力部550を介してレーザ光Lの出力オフを示す駆動信号を供給することにより送信部322からのレーザ光Lの発光を停止させる。なお、このステップは、保護カバー310をホームポジションに移動させる前に行っても良い。このような一連の動作により、「入状態の確認動作」が行われる。
[切状態の確認動作を行う場合の制御装置の動作例]
図21は、ブレード200が正常に切状態に引き外されたか否かの確認動作を行う場合の制御装置500の動作の一例を示すフローチャートである。なお、入状態の確認動作と共通する動作については説明を簡略化する。
図21に示すように、ステップS200で制御装置500は、作業員により操作部から断路器100の切操作が行われると、この切操作に応じた切制御信号Soutを受け付ける。制御装置500は、切制御信号Soutに基づいてブレード200を引き外すための引外し信号Soを操作装置120に供給する。これにより、回転碍子104が切方向に回転し、これに伴ってブレード200も回転して固定接触部110A,110Bから離れる方向に移動する。このとき、回転碍子104の回転に伴い、操作レバー130も同時に回転することで保護カバー310がホームポジションから切位置にスライドし、切側送受信部330の送信部332が開口部340によって露出された状態となる。
ステップS210で制御装置500は、ブレード200が切位置に移動し、切側送受信部330の送信部332が露出状態になると、断路器100の切状態の確認動作を実行し、レーザ光Lを射出させる。具体的には、切側送受信部330の送信部332からレーザ光Lを出力するための駆動信号を制御出力部550を介して各相の送信部332に供給する。送信部332は、この駆動信号に基づいてレーザ光Lを切側反射部230に向けて発光する。
ステップS220で制御装置500は、各相の切側送受信部330の受信部324でレーザ光Lが受信されたか否かを判定する。制御装置500は、切側受信信号が受信されたと判断した場合にはステップS230に進み、切側受信信号が受信されていないと判断した場合にはステップS290に進む。
切側受信信号が受信されない場合、ステップS290で制御装置500は、ブレード200の引き外し時に引外し不良が発生したものと判定し、表示出力部540の画面上に「投入不良」の文字を表示させる。このとき、どの相に投入不良が発生しているかを示す情報を同時に画面上に表示しても良い。これにより、遠隔地の作業員は、現地で断路器100に異常が発生したことを把握できる。表示を行ったらステップS260に進む。
一方、各相の切側受信信号を受信した場合、ステップS230で制御装置500は、切側受信信号を受信している受信時間が時間T3以内であるか否かを判断する。制御装置500は、切側受信信号を受信している受信時間が時間T3以内であると判断した場合にはステップS240に進み、受信時間が時間T3以内でないと判断した場合にはステップS280に進む。
受信時間が時間T3以内である場合、ステップS240で制御装置500は、各相の切側送受信部330の受信部334から受信した切側受信信号の受信時間のずれが受信不揃い時間T2以内であるか否かを判断する。制御装置500は、各相の切側受信信号の受信不揃い時間T2以内であると判断した場合にはステップS250に進み、各相の切側受信信号の受信不揃い時間T2以内でないと判断した場合にはステップS280に進む。
切側受信信号の受信時間が時間T3以内でない場合、または、各相の切側受信信号の受信時間差が受信不揃い時間T2以内でない場合、ステップS280で制御装置500は、断路器100に不良が発生しているものと判断して表示出力部540の画面上に「断路器不良」の文字を警告表示させる。これにより、遠隔地の作業員は、ブレード200が引き外されたものの何らかの不具合が少なくとも何れかの相で発生していると把握できる。警告表示をしたらステップS260に進む。
一方、切側受信信号の受信時間が時間T3以内であって、かつ、各相の切側受信信号の受信時間差が受信不揃い時間T2以内である場合、ステップS250で制御装置500は、ブレード200は正常に引き外されて切状態に切り替わったと判断し、表示出力部540の画面上に「切」の文字を表示させる。これにより、遠隔地の作業員は、断路器100が異常なく切状態に切り替わったと把握できる。表示をしたらステップS260に進む。
ステップS260で制御装置500は、切状態の動作確認が終了したら、復帰用モータ370を駆動させて保護カバー310をホームポジションまで移動させる。これにより、露出していた切側送受信部330の送信部332が保護カバー310によって被覆され、送信部332が保護される。
ステップS270で制御装置500は、切状態の動作確認が終了したら、切側送受信部330の送信部332に制御出力部550を介してレーザ光Lの出力オフを示す駆動信号を供給することにより送信部332からのレーザ光Lの射出を停止させる。なお、このステップは、保護カバー310をホームポジションに移動させる前に行っても良い。このような一連の動作により、「切状態の確認動作」が行われる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、入操作時、切操作時のブレード200の経年劣化等による機器の動作状態や状況(傾き等)を正確に把握することができるので、断路器100の不調を事前に予測することができ、未然に投入不良や断路器不良等を発見することができる。また、ブレード200の傾き(立ち具合)も異常判定の結果により予測できるので、導電部等の過熱を未然に防止することができる。さらに、本実施の形態の確認動作では、主回路(3相)の動作の不揃いを判定できるので、断路器の動作を確実に確認できる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。上記実施の形態では、入状態および切状態の双方の動作確認を行っていたが、入状態または切状態の一方のみの動作確認を行うようにしても良い。また、上記実施の形態では、断路器100の入状態、切状態や断路器100の異常等の情報を表示出力部540の画面上に表示させたが、これに限定されることはなく、これらの情報を音声や警告音(ブザー音)等により作業員に報知するようにしても良い。
100 断路器
102 架台
104 回転碍子(碍子)
200 ブレード
220 入側反射部(第1の反射部)
230 切側反射部(第2の反射部)
310 保護カバー(筺体)
320 入側送受信部(第1の送受信部)
330 切側送受信部(第2の送受信部)
340 開口部
370 復帰用モータ(駆動部)
500 制御装置
540 表示出力部(報知部)
DS 断路器の動作確認装置

Claims (5)

  1. 架台に回転可能に支持された碍子に取り付けられ、前記碍子の回転に応じて捻回することにより送電路の入状態と切状態とを切り替えるブレードを備えた断路器の動作を確認する断路器の動作確認装置であって、
    前記ブレードが入状態に位置するとき反射面が下方に向くように前記ブレードに取り付けられた第1の反射部と、
    前記ブレードが切状態に位置するとき反射面が下方に向くように前記ブレードに取り付けられた第2の反射部と、
    前記ブレードが入状態に位置するときの前記第1の反射部に対向した位置に設けられ、前記第1の反射部に向けて射出光を射出すると共に前記第1の反射部で反射された前記射出光を受光するための第1の送受信部と、
    前記ブレードが切状態に位置するときの前記第2の反射部に対向した位置に設けられ、前記第2の反射部に向けて射出光を射出すると共に前記第2の反射部で反射された前記射出光を受光するための第2の送受信部と、
    前記第1の送受信部または前記第2の送受信部で受光された前記射出光に基づいて前記断路器の異常の有無を判別する制御部と
    を備えることを特徴とする断路器の動作確認装置。
  2. 前記断路器の異常の有無を報知する報知部を備え、
    前記制御部は、前記射出光が受信されない場合、または、前記射出光が予め設定された所定の時間だけ受信されない場合、前記報知部から前記断路器の異常を報知させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の断路器の動作確認装置。
  3. 前記断路器は、三相で構成され、
    前記制御部は、各相の前記第1の送受信部または第2の送受信部からの前記射出光に基づく受信信号の受信時間の時間差が予め設定した不揃い時間でない場合に、前記報知部から前記断路器の異常を報知させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断路器の動作確認装置。
  4. 前記第1および第2の送受信部は、ベース上に設けられた筺体内に設けられ、
    前記筺体には、前記第1の送受信部と前記第2の送受信部との間であって、前記第1および第2の反射部と対向した面に開口部が設けられ、
    前記ブレードが入状態に投入されたときに前記碍子の回転に応じて前記筺体が移動することで前記第1の送受信部が前記開口部によって露出され、前記ブレードが切状態に引き外されたときに前記碍子の回転に応じて前記筺体が移動することで前記第2の送受信部が前記開口部によって露出される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の断路器の動作確認装置。
  5. 前記筺体を移動させるための駆動部を備え、
    前記制御部は、前記断路器の異常判定が終了したとき、前記駆動部を駆動させて前記筐体を移動させることで、前記第1の送受信部または前記第2の送受信部を非露出状態とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の断路器の動作確認装置。
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