JP2013120156A - 気体成分検出装置 - Google Patents

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直哉 松尾
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俊輔 松島
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Abstract

【課題】コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図る。
【解決手段】光学ブロック2は、回路ブロック1と反対側の面(上面)が開放された凹所200を有する本体20と、本体20に取り付けられて凹所200の開口を閉塞するカバー21とを有する。本体20は、耐熱ガラス材料(例えば、ホウケイ酸ガラスなど)により、前後左右の長さ寸法がパッケージ10と等しい略角錐台形状に形成されている。故に、光学ブロック2が耐熱ガラス材料で形成されているので、光学ブロックがめっき加工可能且つ耐熱性に優れた合成樹脂材料製である場合と比較して、コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、赤外線の吸収特性を利用して気体成分の濃度を検出する気体成分検出装置に関する。
従来の気体成分検出装置として、例えば、特許文献1に記載されている赤外線検知式ガスセンサがある。この従来例は、被測定ガスが流入する筒状のケースと、赤外線を放射する光源と、赤外線を集光するコリメータレンズと、赤外線の特定の波長のみを透過するバンドバスフィルタと、前記特定波長の赤外線を電気信号に変換する検出素子とを備える。そして、光源から放射される赤外線のうちで被測定ガス(例えば、二酸化炭素)に吸収されずに検出素子で受光される赤外線の量(レベル)に応じて、ケース内に存在する被測定ガス(検出対象の気体成分)の濃度を検出することができる。
特開2010−2284号公報(段落0050,0051及び図5参照)
ところで、気体成分検出装置を小型化するに当たり、光源(発光素子)や受光素子を信号処理回路とともにパッケージに収納し、検出対象の気体が導入され且つ赤外線の光路となる空間を形成する光学ブロックがパッケージに積載される構造が考えられる。このような構造においては、前記空間の壁面にめっき加工による反射面が形成された光学ブロックが用いられることがある。
しかしながら、現在のめっき加工技術ではめっき加工が可能な合成樹脂材料の種類が限られており、特に、リフロー実装時の高温度(はんだの溶融温度である約180℃〜220℃)などに耐え得る合成樹脂材料は種類が少なく且つ高価なものが多い。故に、合成樹脂製の光学ブロックを使用した気体成分検出装置は、コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図ることが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図ることを目的とする。
本発明の気体成分検出装置は、検出対象の気体が導入され且つ赤外線の光路となる空間を形成する光学ブロックと、前記空間内に赤外線を放射する赤外線放射素子、前記光路を進行した後に前記空間外に放射される赤外線を受光し且つ電気信号に変換する受光素子、前記赤外線放射素子を駆動し、且つ前記受光素子から出力される前記電気信号を信号処理する信号処理回路がパッケージ内に収納されてなる回路ブロックとを備え、前記パッケージは、前記信号処理回路と電気的に接続された複数の端子を有し、前記光学ブロックは、耐熱ガラスで形成されることを特徴とする。
この気体成分検出装置において、前記赤外線放射素子から放射される赤外線を集光する第1集光レンズ、または前記空間を進行して来た赤外線を集光する第2集光レンズの少なくとも何れか一方を備えることが好ましい。
この気体成分検出装置において、前記第2集光レンズは、前記検出対象の気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む波長フィルタが一体に形成されていることが好ましい。
この気体成分検出装置において、前記パッケージは、前記赤外線放射素子から放射される赤外線を前記空間に向けて反射させる第1反射部、または前記空間を進行して来た赤外線を前記受光素子に向けて反射させる第2反射部の少なくとも何れか一方が一体に形成された立体成形回路基板からなることが好ましい。
この気体成分検出装置において、前記赤外線放射素子又は前記受光素子の少なくとも何れか一方は、前記光学ブロックの赤外線の入射面の法線方向又は前記光学ブロックの赤外線の出射面の法線方向と、赤外線の放射面の法線方向又は赤外線の受光面の法線方向とのなす角が鋭角となる向きに配置されることが好ましい。
この気体成分検出装置において、互いに異なる気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む複数の波長フィルタと、前記各波長フィルタを通過する赤外線を受光する複数の前記受光素子とを備えることが好ましい。
この気体成分検出装置において、前記光学ブロックは、前記回路ブロックに対向する面が開放された凹所を有する本体と、前記本体に取り付けられて前記凹所を閉塞するカバーとを有することが好ましい。
この気体成分検出装置において、前記検出対象の気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む波長フィルタを備え、前記光学ブロックは、前記波長フィルタが外部から挿入される挿入口が設けられていることが好ましい。
この気体成分検出装置において、導電性の材料により箱形に形成されて前記光学ブロックを覆うシールドケースを備え、前記シールドケースは、複数の前記端子のうちで前記信号処理回路のグランド用の端子に接触導通する導通部を有することが好ましい。
本発明の気体成分検出装置は、コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図ることができるという効果がある。
本発明に係る気体成分検出装置の実施形態1を示し、(a)は断面図、(b)は光学ブロックの平面図である。 同上の斜視図である。 同上における第2集光レンズが一体形成された波長フィルタを示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。 同上の他の構成の回路ブロックを示す斜視図である。 同上の他の構成の光学ブロックを示す平面図である。 実施形態2における光学ブロックの断面図である。 同上の他の構成の断面図である。 実施形態3を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の気体成分検出装置(以下、ガスセンサと呼ぶ。)は、図2に示すように回路ブロック1と光学ブロック2で構成されている。なお、以下の説明では、図2において上下左右前後を規定する。
回路ブロック1は、合成樹脂成形体からなるパッケージ10の内部に赤外線放射素子3、2つの受光素子4A,4B、3つの集光レンズ7A,7B、信号処理回路6を実装した配線板11などが収納されて構成される。赤外線放射素子3は、赤外線を放射する半導体ベアチップ(例えば、発光ダイオードチップや半導体基板上にMEMS技術を用いた抵抗素子が形成されてなる光源)からなる。ただし、赤外線放射素子3から放射される赤外線の波長は、検出対象の気体成分(例えば、一酸化炭素や二酸化炭素、メタン、窒素酸化物など)に吸収され易い波長である。また受光素子4A,4Bは、赤外線を受光して電気信号に変換する半導体ベアチップ(例えば、フォトダイオードチップや焦電素子)からなる。信号処理回路6は、赤外線放射素子3を駆動して赤外線を放射させたり、受光素子4A,4Bから出力される信号に対して増幅や波形整形、サンプリング、A/D変換、演算処理、補正処理、異常濃度判定処理などの信号処理を行う集積回路(IC)からなる。
配線板11は矩形平板状に形成されており、ほぼ中央に信号処理回路6が実装され、図示しないプリント配線が上面に形成され、信号処理回路6の端子(図示せず)がプリント配線に電気的に接続されている。
パッケージ10は、扁平な直方体形状に形成されるとともに上面側に開口する凹所100が設けられ、この凹所100内に配線板11を収納する。また、パッケージ10の上面側における左端部には、深さ寸法及び前後左右の寸法が異なる2つの凹部101A,101Bが上下方向に重なるように形成されている。そして、深い方の凹部101Aの底面(下面)に赤外線放射素子3が実装され、浅い方の凹部101Bの底面(下面)に第1集光レンズ7Aが載置される(図1(a)参照)。赤外線放射素子3は、ワイヤボンディングなどの適宜の方法により、配線板11のプリント配線と電気的に接続される。また第1集光レンズ7Aは、例えば、シリコン基板を半導体の微細加工技術により加工して形成され、赤外線放射素子3から放射される赤外線を略平行光に集光する。なお、凹部101A,101Bの右端にはパッケージ10の上面とほぼ同じ高さの壁102が設けられている。つまり、赤外線放射素子3から放射される赤外線が壁102で遮蔽されることにより、赤外線が照射されることに起因した信号処理回路6の誤動作を抑制することができる。しかも、このような壁102がパッケージ10と一体に形成されているため、壁がパッケージ10と別体に形成される場合と比較して低コスト化及び小型化が図れるという利点がある。
一方、パッケージ10の上面側における右端部には、深さ寸法及び前後左右の寸法が異なる2組の凹部104A,104Bが上下方向に重なるように形成されている。そして、深い方の2つの凹部104Aの底面(下面)にそれぞれ受光素子4A,4Bが実装され、浅い方の2つの凹部104Bの底面(下面)にそれぞれ第2集光レンズ7Bが載置される(図1(a)参照)。なお、受光素子4A,4Bは、ワイヤボンディングなどの適宜の方法により、配線板11のプリント配線と電気的に接続される。また第2集光レンズ7Bは、例えば、シリコン基板を半導体の微細加工技術により加工して形成され、受光素子4A,4Bの受光面に赤外線を集光する。
パッケージ10の前後両側面には、図2に示すように複数(図示例では4つ)の端子12が左右方向に並んで突出している。これらの端子12は金属板からなり、パッケージ10にインサート成形され、パッケージ10内で配線板11のプリント配線と電気的に接続される。
光学ブロック2は、回路ブロック1と反対側の面(上面)が開放された凹所200を有する本体20と、本体20に取り付けられて凹所200の開口を閉塞するカバー21とを有する。本体20は、耐熱ガラス材料(例えば、ホウケイ酸ガラスなど)により、前後左右の長さ寸法がパッケージ10と等しい略角錐台形状に形成されている。また、本体20の左右両側の外側面には、蒸着などにより、金などの反射率が相対的に高い金属からなる薄膜が形成されている。なお、以下では、赤外線放射素子3と対向する左外側面を第1反射面201、受光素子4Aと対向する右外側面を第2反射面202、受光素子4Bと対向する右外側面を第3反射面203と呼ぶ。
凹所200の内底面における前後方向の中央に分岐部204が上向きに突出している。この分岐部204は、薄板状の壁からなり、上下方向から見たときに、後端(右端)が2つの受光素子4A,4Bの間に位置している。また、凹所200の前後両側面並びに内底面、分岐部204の表面には、蒸着などにより、金などの反射率が相対的に高い金属からなる薄膜が形成されている。
カバー21は、本体20と同じ耐熱ガラス材料によって矩形平板状に形成され、本体20の上面側に接合されて凹所200の開口面(上面)を閉塞する。また、カバー21の中央には、上下方向に貫通する矩形の通気孔(図示せず)が設けられ、通気孔を通して外気(検出対象の気体成分を含む複数種類の混合気体。以下、同じ。)が本体20の凹所(空間)200内に導入される。なお、通気孔の形状は矩形に限定されず、円形等の他の形状であってもよく、且つ複数個であってもよい。ただし、塵埃などの外気以外の異物が通気孔に進入することを防ぐため、カバー21上面の通気孔の開口は防塵フィルタ24で覆われている(図2参照)。
また、分岐部204で分岐された各光路(第1反射面201から第2反射面202と第3反射面203に向かう2つの光路)の途中に主波長フィルタ5A及び副波長フィルタ5Bがそれぞれ配設される(図1(b)参照)。すなわち、一方の光路(主光路)を進行した赤外線が主波長フィルタ5Aを通過し且つ第2反射面202に反射されて受光素子4Aに受光され、他方の光路(副光路)を進行した赤外線が副波長フィルタ5Bを通過し且つ第3反射面203に反射されて受光素子4Bに受光される。ここで、主波長フィルタ5Aは、検出対象の気体成分が吸収する赤外線の波長域を通過域に含むバンドパスフィルタからなる。また、副波長フィルタ5Bは、検出対象の気体成分が吸収する赤外線の波長域を通過域に含まず、当該波長域の近傍の波長域を通過域に含むバンドパスフィルタからなる。この種のバンドパスフィルタは干渉フィルタとも呼ばれ、主に誘電体膜の多層構造を有している。
つまり、赤外線放射素子3から放射される赤外線のうち、主波長フィルタ5Aを通過して受光素子4Aで受光される赤外線量が検出対象の気体成分の濃度(以下、気体濃度という。)に応じて減少するのに対し、副波長フィルタ5Bを通過して受光素子4Bで受光される赤外線量は気体濃度に応じて減少しない。そして、信号処理回路6では、2つの受光素子4A,4Bの出力信号レベルの差分をとり、この差分に基づいて気体濃度を演算する。
すなわち、1つの受光素子の出力信号レベルに基づいて信号処理回路6が気体濃度を演算した場合、受光素子の出力信号レベルが何らかの外乱要因によって変動したときに気体濃度の検出精度が低下してしまう虞がある。一方、上述のように信号処理回路6が2つの受光素子4A,4Bの出力信号レベルの差分に基づいて気体濃度を演算すれば、それぞれの受光素子4A,4Bの出力信号レベルの変動分を相殺して気体濃度の検出精度の低下を抑制することができる。
而して、本実施形態では、光学ブロック2が耐熱ガラス材料で形成されているので、光学ブロックがめっき加工可能且つ耐熱性に優れた合成樹脂材料製である場合と比較して、コストの上昇を抑えつつ耐熱性の向上を図ることができる。そして、光学ブロック2の耐熱性が向上することにより、本実施形態のガスセンサを容易にリフロー実装することができる。
ここで、光学ブロック2(本体20及びカバー21)には、主波長フィルタ5A及び副波長フィルタ5Bが外部から挿入される一対の挿入口22が前後方向に並べて設けられている(図1,図2参照)。すなわち、本実施形態においては、光学ブロック2と回路ブロック1が接合されてガスセンサが組み立てられた後、各挿入口22に主波長フィルタ5A及び副波長フィルタ5Bを挿入して光学ブロック2内に配置させることができる。そのため、それぞれに異なる気体成分を検出するガスセンサの組立において、主波長フィルタ5A及び副波長フィルタ5Bを取り付ける前段階までの工程が共通化されるので、製造コストの削減を図ることができる。
また、本実施形態では、本体20とカバー21が接合された光学ブロック2を回路ブロック1に接合するので、カバー21が先に回路ブロック1に接合された後に本体20とカバー21が接合される場合と比較して、組立作業の効率化が図れるという利点がある。ただし、本実施形態では、本体20の上面に凹所200が開口しているが、本体20の下面に凹所200が開口していても構わない。そして、本体20の下面に凹所200が開口している場合においても、本体20とカバー21が接合された光学ブロック2を回路ブロック1に接合するので、組立作業の効率化が図れるという利点がある。
ところで、主波長フィルタ5A及び副波長フィルタ5Bにそれぞれ第2集光レンズを一体に設けても構わない。例えば、図3に示すように第2集光レンズ211がエッチングや機械加工によって同心円状に複数のブレーズが形成された、いわゆるフレネルレンズからなり、その入射面に誘電体膜の多層構造からなる波長フィルタ5A,5Bが形成されればよい。
またパッケージ10は、図4に示すように赤外線放射素子3から放射される赤外線を光学ブロック2に向けて反射させる第1反射部13と、空間(凹所200)を進行して来た赤外線を受光素子4A,4Bに向けて反射させる第2反射部14とが一体に形成された立体成形回路基板でもよい。第1反射部13並びに第2反射部14は、何れもパッケージ10の上面に形成されたすり鉢状の凹部の内周面に金などの反射率が相対的に高い金属からなる薄膜が蒸着されて形成される(図4(b)参照)。このような反射部13,14を設ければ、気体成分の検出感度の向上が図れる。また、パッケージ10を立体成形回路基板(いわゆるMID基板)とすることにより、信号処理回路6が配線板11を介さずにパッケージ10に直接実装可能となるので、パッケージ10を小型化することができる。
ところで、上述した実施形態では1種類の気体成分しか検出できないが、図5に示す構成であれば、複数種類(図示例では2種類)の気体成分を検出することができる。つまり、図5に示すように互いに異なる気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む2つの主波長フィルタ5A,5Cと、各主波長フィルタ5A,5Cを通過する赤外線を受光する2つの受光素子4A,4Cとを備えればよい。
追加された主波長フィルタ5Cは、検出対象の気体成分に吸収される赤外線の波長帯域を通過域に含むバンドパスフィルタからなる。また、副波長フィルタ5Bは、2種類の検出対象の気体成分に吸収される赤外線の波長帯域を通過域に含まず、これらの波長帯域の近傍の波長第域を通過域に含むバンドパスフィルタからなる。ただし、本体20の凹所200には、2つの分岐部204が並設され、これらの分岐部204で分岐された3つの光路の途中に2つの主波長フィルタ5A,5C及び副波長フィルタ5Bがそれぞれ配設される。
上記構成によれば、1つの光学ブロック2で複数種類の気体成分を検出することが可能であり、2つの光学ブロック2を設ける場合と比較して小型化及び低コスト化が図れるという利点がある。ただし、上記構成において主波長フィルタと主波長フィルタを通過する赤外線を受光する受光素子が3組以上設けられれば、3種類以上の気体成分を検出することが可能である。
(実施形態2)
本実施形態は、図6に示すように赤外線放射素子3と受光素子4A,4Bがそれぞれ光学ブロック2の下面に対して傾けて配置されている点に特徴がある。ただし、その他の構成については実施形態1と共通であるから、実施形態1と共通の符号を付して適宜図示並びに説明を省略する。
赤外線放射素子3は、光学ブロック2の赤外線の入射面(下面)の法線方向(図6における上下方向)と、赤外線の放射面の法線方向とのなす角θ1が鋭角となる向きに配置されている。同じく受光素子4A,4Bも、光学ブロック2の赤外線の出射面(下面)の法線方向(図6における上下方向)と、赤外線の受光面の法線方向とのなす角θ2が鋭角となる向きに配置されている。なお、赤外線放射素子3及び受光素子4A,4Bを上述のように傾けて配置するために、パッケージ10の凹部101,104の底面が傾けて形成される。
本実施形態では、赤外線放射素子3及び受光素子4A,4Bが上述のように傾けて配置されているため、凹所200の内底面やカバー21の下面などに反射することで赤外線の光路長が長くなる。その結果、検出対象の気体成分に吸収される赤外線量が増えることになるので、気体成分の検出感度(S/N比)の向上が図れる。なお、赤外線放射素子3及び受光素子4A,4Bの傾き角θ1,θ2は、特に0度よりも大きく且つ45度(π/4ラジアン)以下の鋭角であることが好ましい。
ここで、図7に示すように光学ブロック2の反射面(凹所200の内壁面)が曲面形状に形成されれば、気体成分の検出感度(S/N比)をさらに向上することができる。
(実施形態3)
本実施形態は、図8に示すように導電性の材料により箱形に形成されて光学ブロック2を覆うシールドケース8を備え、シールドケース8が、複数の端子12のうちで信号処理回路6のグランド用の端子12に接触導通する導通部80を有する点に特徴がある。ただし、その他の構成については実施形態1と共通であるから、実施形態1と共通の符号を付して適宜図示並びに説明を省略する。
シールドケース8は、金属板のように導電性を有する板材によって下面が開口する矩形箱状に形成され、内部に光学ブロック2を収めるようにして回路ブロック1に被せられる。シールドケース8は、長手方向(回路ブロック1の端子12が並ぶ方向と同じ方向)における開口端の中央に矩形の突起からなる導通部80がそれぞれ突設されている。これらの導通部80は、信号処理回路6のグランド用の端子12(中央の端子)の上面に当接(接触)している。つまり、本実施形態のガスセンサが実装されてグランド用の端子12がグランドに電気的に接続されれば、この端子12と導通部80を介して接触導通するシールドケース8がグランドに接続されることになる。
而して本実施形態では、グランドに接続された導電材料製のシールドケース8が光学ブロック2を覆うように取り付けられるので、外来のノイズに対して回路ブロック1をシールドすることができ、気体濃度の誤検出などの誤動作を抑制することができる。
1 回路ブロック
2 光学ブロック
3 赤外線放射素子
4A,4B 受光素子
6 信号処理回路
10 パッケージ
12 端子

Claims (9)

  1. 検出対象の気体が導入され且つ赤外線の光路となる空間を形成する光学ブロックと、前記空間内に赤外線を放射する赤外線放射素子、前記光路を進行した後に前記空間外に放射される赤外線を受光し且つ電気信号に変換する受光素子、前記赤外線放射素子を駆動し、且つ前記受光素子から出力される前記電気信号を信号処理する信号処理回路がパッケージ内に収納されてなる回路ブロックとを備え、前記パッケージは、前記信号処理回路と電気的に接続された複数の端子を有し、前記光学ブロックは、耐熱ガラスで形成されることを特徴とする気体成分検出装置。
  2. 前記赤外線放射素子から放射される赤外線を集光する第1集光レンズ、または前記空間を進行して来た赤外線を集光する第2集光レンズの少なくとも何れか一方を備えることを特徴とする請求項1記載の気体成分検出装置。
  3. 前記第2集光レンズは、前記検出対象の気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む波長フィルタが一体に形成されていることを特徴とする請求項2記載の気体成分検出装置。
  4. 前記パッケージは、前記赤外線放射素子から放射される赤外線を前記空間に向けて反射させる第1反射部、または前記空間を進行して来た赤外線を前記受光素子に向けて反射させる第2反射部の少なくとも何れか一方が一体に形成された立体成形回路基板からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
  5. 前記赤外線放射素子又は前記受光素子の少なくとも何れか一方は、前記光学ブロックの赤外線の入射面の法線方向又は前記光学ブロックの赤外線の出射面の法線方向と、赤外線の放射面の法線方向又は赤外線の受光面の法線方向とのなす角が鋭角となる向きに配置されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
  6. 互いに異なる気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む複数の波長フィルタと、前記各波長フィルタを通過する赤外線を受光する複数の前記受光素子とを備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
  7. 前記光学ブロックは、前記回路ブロックに対向する面が開放された凹所を有する本体と、前記本体に取り付けられて前記凹所を閉塞するカバーとを有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
  8. 前記検出対象の気体成分に吸収される波長帯域を通過域に含む波長フィルタを備え、前記光学ブロックは、前記波長フィルタが外部から挿入される挿入口が設けられていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
  9. 導電性の材料により箱形に形成されて前記光学ブロックを覆うシールドケースを備え、前記シールドケースは、複数の前記端子のうちで前記信号処理回路のグランド用の端子に接触導通する導通部を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の気体成分検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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