JP2013119044A - ガス液化素子、ガス液化装置 - Google Patents

ガス液化素子、ガス液化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流動するガスを効率よく冷却して、液化することができるガス液化素子を提供する。
【解決手段】冷媒が流動させられるとともに熱伝導性の隔壁15aを備える冷媒流路15と、上記隔壁15aを介して設けられるとともに、液化成分を含むガスを流動させるガス流路10とを備えるガス液化素子200aであって、上記ガス流路中に、上記隔壁に対して熱交換可能に接合されるとともに、内部に上記ガスが流動させられる連続気孔101bを有する熱伝導性多孔質体102が設けられており、上記熱伝導性多孔質体は、熱伝導性の外殻110aと、中空又は/及び導電性材料からなる芯部110bとを有する骨格110を備え、上記骨格は、一体的に連続する3次元網目構造を構成しているとともに、上記骨格表面に、耐蝕性のある保護被覆層170が設けられている。
【選択図】図2

Description

本願発明は、ガス液化素子、ガス液化装置及びガス液化方法に関する。詳しくは、流動する大量のガスを効率よく液化することのできるガス液化素子、ガス液化装置及びガス液化方法に関する。
たとえば、し尿処理や堆肥製造プラントにおいて生じるバイオガスは、アンモニア等の有害物質を含むとともに、悪臭の原因となる。このため、そのまま大気に放出することができず、種々の手法を用いて上記ガスを回収し、処理する装置が提案されている。
たとえば、堆肥製造プラントは、有機性廃棄物である堆肥原料を堆肥化するための醗酵槽と、上記醗酵槽に堆肥原料を供給するための堆肥原料供給手段と、醗酵槽内の堆肥原料を攪拌するための攪拌装置と、醗酵槽内の堆肥原料に酸素を供給する酸素供給手段等を備えて構成される。上記堆肥製造プラントは、全体が気密性のある建屋内に建造されており、製造工程において発生する悪臭ガスを収集し、燃焼装置等に導いて燃焼処理するように構成される場合が多い。また、上記バイオガスに含まれるメタンガス等を、燃料ガスとして利用することも行われている。
通常、バイオガスには、水蒸気が多量に含まれている。このため、燃焼処理する場合には非常に大きなエネルギを必要とするため、燃料費が大きくなって処理費用の増大につながる。また、バイオガスを燃料として利用する場合においても、水蒸気が混入していると燃焼が不安定になり、また、着火性や出力の低下が生じるばかりでなく、燃焼排気ガス中のCO濃度が増加するといった問題も生じる。
上記不都合を解消する手法として、堆肥製造プラント内に、種々の水蒸気除去装置あるいはガス乾燥装置が設けられることが多い。
特開2005−133939号 特開2005−41894号
バイオガスから水蒸気を除去する手法として、特許文献1に記載されているような活性炭等の吸着材を用いたデシカント方式を採用することができる。ところが、上述したように、バイオガスを発生させるためのシステムは非常に大きいため、多量の活性炭が必要となるため装置が大型化する。また、活性炭を定期的に交換する必要があるが、活性炭の交換作業も大掛かりとなり、処理コストが増大する。
また、特許文献2に記載された発明のように、圧縮装置と熱交換器とを用いた手法を採用することもできる。ところが、圧縮装置や熱交換器の構造が複雑になり、装置が大型化するばかりでなく、装置重量も非常に大きくなる。また、腐蝕性のガスが発生することも考えられるため、装置全体に耐蝕性が要求される。したがって、装置の製造コストが大きくなるという問題がある。
本願発明は、上記従来の問題を解決し、非常に簡単な構成で大量のガスを効率よく液化することが可能になるとともに、装置の小型化を図ることもでき、上記のようなバイオガス処理システムにおいて水蒸気を除去する目的に好適なガス液化素子、ガス液化装置を提供することを課題とする。
本願発明は、冷媒が流動させられるとともに熱伝導性の隔壁を備える冷媒流路と、上記隔壁を介して設けられるとともに、液化成分を含むガスを流動させるガス流路とを備えるガス液化装置であって、上記ガス流路中に、上記隔壁に対して熱交換可能に接合されるとともに内部に上記ガスが流動させられる連続気孔を有する熱伝導性多孔質体が設けられており、上記熱伝導性多孔質体は、熱伝導性の外殻と、中空又は/及び導電性材料からなる芯部とを有する骨格を備え、上記骨格は、一体的に連続する3次元網目構造を構成しているとともに、上記骨格表面に耐蝕性のある保護被覆層が設けられているものである。
本願発明は、気孔率が非常に大きい3次元の熱伝導性多孔質体を用いてガスを冷却し、液化するものである。本願発明では、冷媒流路の隔壁に対して、上記熱伝導性多孔質体が熱交換可能に接合される。上記冷媒流路の形態は限定されることはない。パイプ状や矩形スリット状の冷媒流路を採用することができる。
上記ガス流路も特に限定されることはない。たとえば、パイプ状の冷媒流路を囲むように断面環状のガス流路を構成する円筒状の外壁を形成し、上記隔壁と上記外壁との間で液化するガスを流動させるように構成することができる。
上記冷媒の種類も特に限定されることはない。たとえば、液化対象のガスに応じた所要の液化温度となるように、冷水や冷凍サイクルを構成する冷媒ガスを流動させることができる。
本願発明では、ガスを冷却して液化するために、連続気孔を有する熱伝導性多孔質体が用いられている。上記熱伝導性多孔質体は、熱伝導性の外殻と、中空又は/及び導電性材料からなる芯部とを有する骨格を備え、上記骨格は、一体的に連続する3次元網目構造を構成しているものが採用される。
上記熱伝導性多孔質体は、連続気孔を有する多孔質状に形成されているため、上記気孔内でガスを流動させて、ガスを効率よく冷却することができる。
しかも、上記熱伝導性多孔質体は、骨格が3次元網目構造に形成されているため、気孔率をきわめて大きく設定することができる。これにより、気孔内におけるガスの流動抵抗が小さくなり、大量のガスを流動させて効率よく冷却し、液化することが可能となる。また、上記骨格は、一体的に連続する3次元網目状に形成されている。このため、多孔質体内での熱の流動が円滑に行われる。
上記骨格を形成する手法は特に限定されることはない。たとえば、上記骨格を、3次元網目状樹脂の表面にめっき層又は金属コーティング層を設けるとともに、上記樹脂を消失させることにより形成することができる。上記骨格の外殻を金属めっき層又は金属コーティング層から形成することにより、骨格の厚みを非常に薄くかつ均一に形成することが可能となる。これにより、大きな気孔率を備える熱伝導性多孔質体を形成することが可能となる。
上記芯部は、製造方法に応じて、中空又は/及び導電性材料から構成される。たとえば、上述したように、上記骨格を、3次元網目状樹脂の表面にめっき層を設けるとともに、上記樹脂を消失させることにより形成する場合、上記樹脂が消失した部分が中空状となる。また、上記めっき層を設けるために上記3次元網目状樹脂の表面に導電性材料をコーティング等して導電化処理を施した場合には、上記導電性材料からなる表面導電化層が中空芯部の内周面に残存する場合がある。さらに、めっき処理の後に熱処理等を施した場合は、外殻が収縮して、中空部分がなくなる場合もある。
上記熱伝導性多孔質体における上記3次元網目構造は、上記骨格を構成する複数の枝部が結節部に集合して一体的に連続しているとともに、一の結節部に集合する上記各枝部の外殻の厚みがほぼ一定となるように構成するのが好ましい。一の結節部に集合する枝部の外殻の厚みをほぼ一定に設定することにより、熱伝導性多孔質体内での熱伝導率を均一にすることが可能となり、気孔内を流動するガスを効率よく冷却することが可能となる。これにより、熱伝導性多孔質体内でのガスの冷却効率を高めることができる。
また、各結節部に集合する骨格の厚みがほぼ一定であれば、結節部周りの骨格が均等な強度を備えるため、多孔質体としての強度も確保できる。
特に、外殻をめっき層等から形成すると、一の結節部に集合する骨格の外殻の厚みをほぼ一定に形成することが可能となる。これにより、熱伝導性多孔質体の全域を効率よく冷却することができる。
熱伝導性多孔質体の上記外殻を構成する材料は、熱伝導性が高いものを採用するのが好ましい。たとえば、請求項2に記載した発明のように、上記骨格を、Cu又はNi−Cr合金から形成することができる。たとえば、骨格をCuから構成する場合、6μm〜10μmの厚みのCu骨格を形成することができる。この場合上記Cu骨格の上に約0.1〜0.2μmのNi層を設けて保護被覆層を形成するのが好ましい。一方、骨格をNi−Cr合金から形成する場合、Niを50%〜95%、Crを5%〜50%を含むように設定することができる。上記配合比を保持した状態で他の成分が配合されてもよい。
例えば、上記骨格をCuから形成する場合、3次元網目構造を備えるウレタン発泡樹脂を硫酸銅水和物水溶液中に浸漬して、表面に銅イオンを吸着させる。その後、上記銅イオンを、水素化ホウ素ナトリウム水溶液等によって還元処理する。そして、上記多孔質体に無電解銅めっき及び電気めっきを施すことにより、上記3次元多孔質体の表面に所要の厚みを備える銅めっき層を形成することができる。
上記銅めっき層から多孔質体を形成する場合、上記銅めっき層を形成した後に、銅めっき層の表面に、保護被覆層としてNiめっき層を設けるのが好ましい。その後、水素還元雰囲気下で熱処理を行い、上記樹脂多孔質体を消失させることにより、Ni保護被覆層を備える3次元網目構造の銅多孔質体を形成することができる。
一方、Ni−Cr合金から形成された上記熱伝導性多孔質体は、Ni多孔質体にCrを拡散させることにより合金化して形成することができる。
Niは、めっき処理しやすいため、上記骨格を容易に形成することができる。また、骨格の厚みや気孔率の異なる種々の金属多孔質体を容易に構成できる。そして、このNi多孔質体にCrを拡散させて合金化することによって、所要の熱伝導性を有する種々の3次元多孔質体を構成できる。
上記Ni多孔質体を、Cr合金化する手法は特に限定されることはない。たとえば、上記Ni多孔質体を、Cr源粉末の加熱により発生させた拡散浸透成分ガスと還元性希釈ガスとの混合ガス中で熱処理することにより、Ni多孔質体をNi−Cr合金とすることができる。
バイオガスの中には、腐蝕性の高いガスが含まれる場合がある。たとえば、硫化水素等の硫黄成分を含むガスが含まれる場合も多い。このような腐蝕性ガスは、上記熱伝導性多孔質体を腐蝕させて、熱伝導性能や寿命を低下させる恐れがある。
Cuから骨格を形成する場合には、上述したように、Niめっき層を保護被覆層として形成できる。また、必要に応じて、上記骨格表面に耐蝕性のある種々の材料から形成された保護被覆層を設けることができる。たとえば、上記保護被覆層は、請求項3に記載した発明のように、耐蝕性のある金属又は表面に酸化膜が形成される金属から形成することができる。
上記耐蝕性のある貴金属として、Ag、Pt、Au等を採用することができる。一方、表面に酸化膜が形成される金属として、Mo、Sn、Ar、Cr等を採用することができる。これら金属から形成される保護被覆層の形成方法は特に限定されることはない。種々のめっき法や、コーティング法を採用することができる。
冷媒へ熱を移動させるために、上記熱伝導性多孔質体を、上記隔壁に対して熱交換可能に接合する必要がある。一方、上記熱伝導性多孔質体の気孔率は80〜95%と非常に高い。このため、上記熱伝導性多孔質体の切断面を上記隔壁にそのまま接合すると、上記隔壁に対して線接触状態となる。このため、ガスから吸収した熱を上記熱伝導性多孔質体から隔壁に効率よく移動させることができない。
上記不都合を回避するため、請求項4に記載した発明のように、上記熱伝導性多孔質体を圧縮変形させることにより、中実状の接合部を形成するのが好ましい。本願発明に係る多孔質体は、上述したように気孔率が極めて大きいため、表面部分を容易に圧縮変形させることができる。圧縮変形させられた部分は、気孔が圧壊されて材料密度が中実体に近くなり、熱伝導性が高まる。また、隔壁に対する接合を面接合により行うことが可能となる。これにより、熱伝導性多孔質体から隔壁への熱伝導性が格段に高まり、ガスから収集した熱を、隔壁を介して冷媒に効率よく放熱させることができる。なお、上記接合部の気孔内に銀等の熱伝導性が高い金属を充填して圧壊し、表層近傍の骨格を一体化することにより上記接合部を形成することもできる。
さらに、上記接合部は、ろう付け、溶接等によって上記隔壁に対して一体的に接合することが好ましい。また、溶接性を高めるため、上記接合部に、Ni−Pのめっき層を形成するのが好ましい。上記Ni−Pめっき層は、たとえば、無電解めっき法等を利用して形成することができる。
さらに、上記熱伝導性多孔質体と上記隔壁との間の熱伝導性を高めるため、上記隔壁かに一体的に接合されるとともに、上記熱伝導性多孔質体内へ延入する熱伝導部材を設けることができる。上記熱伝導部材の形態は特に限定されることはない。たとえば、隔壁がパイプ状の冷媒流路を採用した場合、上記隔壁の外周面からガス流路に放射状に延出するとともに、上記熱伝導性多孔質体に接合される板状部材を採用することができる。上記熱伝導部材を設けることにより、上記隔壁から離間した部分を流れるガスの冷却効率を高めることができる。
本願発明に係るガス冷却素子を用いて、種々のガス液化装置を構成できる。たとえば、冷媒として水を利用した場合、水冷却装置と組み合わせてガス液化装置を構成できる。また、冷媒ガスを採用した場合、種々の冷凍装置と組み合わせてガス液化装置を構成できる。
例えば、少なくともアンモニアガスと水蒸気とを含む混合ガスから、少なくとも上記水蒸気成分を液化するガス液化装置を構成できる。これにより、後の工程における処理効率が低下したり、装置を傷めるのを防止することができる。
バイオガスには、水蒸気成分とアンモニア成分が多量に含まれる場合が多い。上記アンモニアガスを燃焼処理する場合に上記水蒸気成分が存在すると、燃焼に必要な燃料費用が増大するばかりでなく、燃焼温度が低下して窒素酸化物等が生成される恐れがある。
また、アンモニアガスを、固体電解質を備えるガス分解装置によって分解する場合、収着剤等を用いた濃縮装置に上記アンモニアガスを一旦貯溜し、所要濃度のアンモニアガスを脱着生成するように構成される。この場合、上記水蒸気が存在するとアンモニアガスの収着率が低下することになる。上記手法を採用することにより、濃縮装置におけるアンモニアガスの収着率を高めることができる。
熱伝導性多孔質体内を流動するガスを効率よく液化することが可能となる。
本願発明に係るガス液化装置を採用した堆肥製造システムの概略を示す図である。 第1の実施形態に係るガス液化素子の断面図である。 図2に示す熱伝導性多孔質体の構造を示す電子顕微鏡写真である。 図2に示す熱伝導性多孔質体の構造を模式的に示す断面図である。 図4におけるV−V線に沿う断面図である。 第2の実施形態に係るガス液化素子の要部断面図である。 第3の実施形態に係るガス液化素子の要部断面図である。 図7におけるVIII−VIII線に沿う断面図である。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るガス液化装置を採用したガス分解発電システム1の概要を示す図である。なお、本実施形態は、上記ガス分解発電システム1を、堆肥製造プラントにおいて発生するバイオガスの処理に適用したものである。
ガス分解発電システム1は、堆肥製造工程において、建屋2内で発生するガス4を収集するガス収集手段6と、収集した上記ガス4から水分を除去する水分除去手段200と、上記水分を除去したガスを濃縮できるガス濃縮手段300と、濃縮されたガスを脱硫する脱硫手段400と、脱硫したガスから水素を生成させる水素生成手段500と、上記水素生成手段500において生成された上記水素を含むガスを用いて発電するガス分解発電手段600と、発電した電力を蓄電する蓄電手段700とを備えて構成される。
上記堆肥製造工程においては、堆肥の醗酵過程等において、少なくとも、アンモニア、水蒸気及び硫黄成分を含むガスが発生する。本実施形態は、上記アンモニアガスを電気化学的に分解することにより除害するとともに、発電を行うように構成したものである。
上記堆肥製造システムは、発生したガスが大気に漏れ出ないように建屋2内に設けられる。堆肥原料3の醗酵工程において生じるガス4は、天井等に設けた上記ガス収集手段6によって収集される。
上記ガス収集手段6の構成は特に限定されることはない。たとえば、天井5に設けたダクトと吸引ファンを備えて構成することができる。
堆肥の製造工程は連続的に行われ、堆肥原料3から連続的にガス4が放出される。このため、本願発明に係るガス分解発電システム1も24時間稼働する必要がある。
一方、上記堆肥製造工程において発生するガスの濃度や量は一定ではなく、しかも、硫黄成分や多量の水蒸気を含むガスが発生する。このため、発生したガスそのままでは、本願発明に係るガス分解発電システム1を稼働させることができない。このため、本願発明に係るガス液化装置を利用した水分除去手段200、発生したアンモニアガスを収着して濃縮するガス濃縮手段300及び硫黄成分を除去する脱硫手段400が設けられる。
上記ガス濃縮手段300及び脱硫手段400の構成は特に限定されることはなく、これら手段として種々の装置を採用することができる。
たとえば、上記ガス濃縮手段として、アンモニアガスを収着できる収着剤とこれを加熱して脱着させる加熱装置とを備えて構成されたものを採用できる。また、上記脱硫手段400として、硫黄化合物を分離除去できる種々の脱硫剤を採用した装置を採用することができる。
上記水素生成手段は、ガス分解発電手段600において分解されるガス成分を調整するために設けられるものであり、アンモニアガスを高温で触媒に作用させることにより、アンモニアガスの一部から水素ガスを生成するものである。
上記ガス分解発電手段600は、たとえば、固体電解質層とこの固体電解質層に積層形成された電極層とを備えて構成することができる。上記ガス分解発電手段600は、燃料電池の原理を用いて電気化学的にガスを分解し、NOX 等を成形することなく、アンモニアガスを分解することができる。
上記蓄電手段は、上記ガス分解発電手段において発生した電力を蓄電するために設けられるものであり、種々の二次電池を採用することができる。
上記堆肥製造プラントでは、発生するバイオガス中に多量の水蒸気が含まれる。上記水蒸気が含まれたバイオガスをガス濃縮手段300にそのまま作用させると、水蒸気も上記収着剤に収着されるため、アンモニアガスの収着量が低下し、後の手段に供給する所要の濃度のアンモニアガスを生成できなくなる。また、上記脱硫手段400においても、水蒸気が脱硫機能を阻害する。
上記不都合を回避するため、上記ガス分解発電システム1においては、ガス収集手段6の後に、水蒸気を液化して除去する水分除去手段200を配置している。上記水分除去手段200を採用することにより、水蒸気が後に設けられる各手段の機能を阻害することがなくなり、各手段の処理効率を向上させることができる。
図2に、ガス液化装置201を備えて構成される水分除去手段200の断面図を示す。ガス液化装置201は、バイオガス4を冷却して水蒸気を液化するガス液化素子200aと、上記ガス液化素子200aに冷媒を供給する冷媒冷却装置200bとを備えて構成される。
上記ガス液化装置201は、図示しない冷媒が流動させられるとともに熱伝導性の隔壁15aを備える螺旋パイプ状の冷媒流路15と、上記隔壁15aの外周部との間にガス流路10を形成する外壁11と、上記ガス流路10内に、上記隔壁15aに対して熱交換可能に接合された熱伝導性多孔質体102とを備えて構成される。
上記熱伝導性多孔質体102は、内部に液化対象となる上記ガスが流動させられる連続気孔101bを有しており、上記連続気孔101b内を流れるガスから熱を吸収して冷却し、水蒸気を液化するように構成されている。
上記熱伝導性多孔質体102の外観形態を図3に示す。また、図4及び図5に、上記熱伝導性多孔質体102の断面構造を模式的に示す。図3に示すように、本実施形態に係る熱伝導性多孔質体102は、連続気孔101bを有する3次元網目構造を備える。図5に示すように、上記3次元網目構造は、三角柱状の骨格110が3次元に連続して連なった形態を備え、上記骨格110を構成する複数の枝部112が結節部150に集合して一体的に連続する形態を備える。また、骨格110の各部は、図5に示すように、外殻110aと、中空状の芯部110bとを備えて構成される。なお、図4及び図5に示す実施形態では、上記外殻110aは、後に説明するように、めっき層112aと表面導電化層112bとが一体的に合金化されて構成されているとともに、表面に耐蝕性のある保護被覆層170が設けられている。
上記熱伝導性多孔質体102は、連続気孔101bを有する多孔質状に形成されているため、上記連続気孔101b内でガスを流動させることができる。しかも、上記熱伝導性多孔質体102は、3次元網目構造を採用することによって、気孔率をきわめて大きく設定することができる。このため、気孔内におけるガスの流動抵抗が低く、大量のガスを流動させて冷却し、液化することが可能となる。
また、図4に示すように、上記3次元網目構造における一の結節部150に集合する上記枝部112の外殻110aの厚みtがほぼ一定に形成されている。一の結節部150に集合する枝部112の外殻の厚みtがほぼ一定であるため、外殻における熱伝導性を均一にすることが可能となる。したがって、流動するガスを効率よく冷却することができる。
なお、熱伝導性多孔質体102の一の結節部150に集合する枝部112の外殻110aの厚みがほぼ一定であればよく、熱伝導性多孔質体102の外殻の厚みが一定であることまで要求されるものではない。たとえば、製造方法等によっては、外殻の厚みtが、熱伝導性多孔質体の表層部と内部で異なることが考えられる。この場合、表層部の結節部に集合する各骨格の外殻厚みと、内部の結節部に集合する骨格の外殻厚みが多少異なることになる。しかし、一の結節部に集合する枝部の外殻の厚みがほぼ一定であれば、近傍における熱伝導性も均一となり、また所要の強度を確保することができる。
本実施形態に係る上記熱伝導性多孔質体102は、熱伝導性の高いNiとCrとを含む合金から形成されている。上記NiとCrの配合量は、所要の熱伝導率に応じて設定することができる。たとえば、上記熱伝導性多孔質体102の上記外殻110aを、Niを50〜95%と、Crを5〜50%とを含む合金から形成することができる。
上記熱伝導性多孔質体102は、種々の手法を用いて形成することができる。たとえば、上述したと同様の構造を備えるNi多孔質体を形成する工程と、この多孔質体の表面にCr層をめっき等によって設ける工程と、これらNi層とCr層とを合金化することにより、上記熱伝導性多孔質体102を形成する合金化工程を含んで形成することができる。
上記Ni多孔質体を形成する工程は、たとえば、3次元網目状樹脂に導電化処理を施す工程と、3次元網目状樹脂にNiめっきを施す工程と、上記3次元網目状樹脂を消失させる工程とを含んで行うことができる。
上記3次元網目状樹脂の形態として、樹脂発泡体、不織布、フェルト、織布等を用いることができる。上記3次元網目状樹脂を構成する素材は特に限定されることはないが、金属めっきした後、加熱等によって消失させることができるものを採用するのが好ましい。また、加工性やハンドリング性を確保するため、柔軟性を有するものを採用するのが好ましい。特に、3次元網目状樹脂として樹脂発泡体を採用するのが好ましい。樹脂発泡体は、連続気孔を有する多孔質状であればよく、既知のものを採用できる。たとえば、発泡ウレタン樹脂、発泡スチレン樹脂等を採用することができる。発泡樹脂の気孔の形態や気孔率、寸法等は特に限定されることはなく、用途に応じて適宜設定することができる。
上記3次元網目状樹脂を導電化する処理は、各気孔の表面に上記骨格を構成する金属めっき層を設けるために行われるものであり、図4における表面導電化層112bを設けることができれば特に限定されることはない。たとえば、ニッケルを用いる場合には、無電解めっき処理、スパッタリング処理等を採用することができる。また、チタン、ステンレス等の金属やカーボンブラック、黒鉛等を採用する場合には、これらの微粉末にバインダを添加した混合物を、上記3次元網目状樹脂に含浸塗着する処理を採用することができる。
上記めっき処理も特に限定されることはなく、公知のめっき法によって処理をすることができる。たとえば、ニッケルめっきの場合、生産性、コスト等の観点から電気めっき法を採用するのが好ましい。電気めっきに用いるめっき浴として、公知あるいは市販のものを採用できる。
上記Niめっき層の厚み(目付量)も特に限定されることはない。所要の気孔率や、強度を勘案して設定することができる。たとえば、100g/m2〜2000g/m2の目付量を採用することができる。
上記手法によって、まず、Niめっき層を形成した後、Crめっき層を積層形成する。上記Crめっき層の厚み(目付量)も特に限定されることはなく、たとえば、10g/m2〜1000g/m2の範囲で設定することができる。
上記めっき層を形成した後、上記3次元網目状樹脂を除去する工程が行われる。上記3次元網目状樹脂を除去する工程は、たとえば、ステンレスマッフル内で大気等の酸化性雰囲気において、上記めっき層を設けた多孔質体を、600℃〜800℃で熱処理することにより、上記3次元網目状樹脂を焼却除去することができる。
さらに、上記Niめっき層にCrめっき層を積層形成した多孔質体を、ステンレスマッフル内でCOやH2等の還元性ガス雰囲気のもとで800℃〜1000℃で熱処理することにより、上記Niめっき層とCrめっき層とを互いに拡散させてNi−Cr合金層を形成することができる。また、N2やAr等の不活性ガス雰囲気では、カーボンマッフル内で1000℃〜1500℃に加熱して上記Niめっき層とCrめっき層とから合金層を形成することもできる。Niによって、図4及び図5に示す表面導電化層112bを設けた場合には、表面導電化層112bも上記合金化工程においてNi−Cr合金化されて全体がNi−Cuからなる導電性多孔質体となる。
上記工程を採用することにより、外殻の成分の濃度のバラツキが少なく、高い耐蝕性を有するとともに高い熱伝導性を備える熱伝導性多孔質体102を形成することができる。また、めっき層によって外殻が構成されるため、外殻の厚み(断面積)を多孔質体内でほぼ均一に設定することが可能となる。このため、多孔質体内における熱伝導率のばらつきが少なくなり、多孔質体内を流動するガスを効率よく冷却することができる。
なお、図4及び図5に示すように、本実施形態に係る上記芯部110bは、中空状に形成されるが、これに限定されることはない。すなわち、上述した実施形態は、Niから形成された表面導電化層112bがCr合金層とともに合金化されたため外殻と一体化されたが、上記表面導電化層を別の導電性材料から形成する場合、芯部として残存する場合もある。たとえば、上記表面導電化層をチタンやカーボン等から形成するとともに、Niめっきによって外殻110aを形成した後Cr合金化した場合、上記表面導電化層112bが合金化されずに芯部として残存することになる。また、Niめっき層をCr合金化する熱処理工程において、外殻が収縮して、中空の芯部が消失する場合もある。
上記のようにして形成された、熱伝導性多孔質体102の連続気孔表面に、耐蝕性のある保護被覆層170が設けられている。上記保護被覆層170は、耐蝕性のある貴金属又は表面に酸化膜が形成される金属から形成することができる。たとえば、上記耐蝕性のある貴金属として、Ag、Pt、Au等を採用することができる。また、表面に酸化膜が形成される金属として、Mo、Sn、Ar、Cr等を採用することができる。上記保護被覆層170を形成する手法も特に限定されることはなく、種々のめっき法や、コーティング法を採用することができる。たとえば、無電解めっき法等を利用して上記保護被覆層170を設けることができる。
上記保護被覆層170を設けることにより、硫化水素等の腐蝕性の高いガス成分を含むバイオガスにも適用することが可能となる。
上記保護被覆層170の厚みも、ガスの流動を阻害しない気孔率を確保できれば、特に限定されることはない。本実施形態の場合は、0.1μm〜0.2μmの厚みで上記保護被覆層170を形成することができる。
上記ガス液化装置の外壁11の上方に、ガス収集手段6からバイオガス4を導入するガス導入口12が設けられている。一方、上記外壁側部に水蒸気を除去したガスを排出するガス排出口13が設けられており、図1に示すガス濃縮手段300に連結されている。そして、上記ガス導入口12から上記ガス排出口までの間の空間に、上記熱伝導性多孔質体102及び冷媒流路15が配置されている。上記熱伝導性多孔質体102は、上記冷媒流路15を構成する隔壁15aに熱交換可能に接合された状態で収容されている。また、上記外壁11の下面には、上記熱伝導性多孔質体102内で凝縮された水分を排出する水分排出口14が設けられている。
上記熱伝導性多孔質体の接合部と、上記冷媒流路の隔壁15aを構成するパイプ外周面とを確実に接合するため、上記接合部と上記パイプ外周面に、図示しないNi−P合金のめっき層を形成するのが好ましい。上記Ni−P合金のめっき層を設けることにより、耐蝕性、耐摩耗性、耐高温性を高めることができる。また、上記熱伝導性多孔質体102の接合部と隔壁15aの外周面(パイプ外周面)とを確実に溶接して、熱伝導性を高めることができる。冷媒流路を構成する材料も特に限定されることはなく、ステンレスパイプや銅パイプを採用することができる。
上記構成のガス液化装置200に上述したバイオガス4を導入すると、熱伝導性多孔質体102内で上記バイオガス4が流動させられる。上記熱伝導性多孔質体102は、冷媒流路15を流れる冷媒によって冷却されているため、上記バイオガス4が冷却されて、水蒸気が上記熱伝導性多孔質体102の気孔内で凝縮して液化される。本実施形態では、冷却水を冷媒として採用し、冷媒冷却装置200bにおいて冷媒を10℃に冷却するとともに、上記冷媒流路15内で流動させるように構成している。
本実施形態に係るガス液化装置200では、上記ガス流路10をバイオガス4が下方に向かって流動するように構成しているため、液化された水分16は、重力及び上記バイオガスの流動圧によって上記熱伝導性多孔質体102の下面から滴下させられ、水分排出口14から排出される。
ガス導入口12において、温度27℃、相対湿度89%のバイオガスを、上記熱伝導性多孔質体102を設けたガス液化素子200aと、上記熱伝導性多孔質体を設けていないガス液化素子にそれぞれ導入し、1.5L/minの流量で流動させて、上記熱伝導性多孔質体102の効果を検証した。上記熱伝導性多孔質体102を設けていない場合、ガス排出口13における相対湿度は39〜41%であった。一方、上記熱伝導性多孔質体102を充填したガス液化装置の場合、ガス排出口における相対湿度は、34%となった。したがって、本願発明に係るガス液化素子によって、バイオガス中の水蒸気の除去率を大幅に高めることが確認された。
本実施形態に係る上記ガス液化装置201は、収着剤等を使用していないため、部品等の交換が不要であり、また連続使用することができる。このため、装置の製造コスト及びランニングコストを低減させることができる。しかも、流動するガスに対して、熱伝導性多孔質体102の冷却面積が非常に大きいため、隔壁にフィンを設けた場合に比べて、装置を小型化することも可能となる。また、熱伝導性多孔質体の気孔率が非常に大きいため、大量のガスを流動させて、液化することも可能となる。
図6に、本願発明の第2の実施形態を示す。第2の実施形態は、直管状のパイプから冷媒流路15を形成するとともに、この冷媒流路15を構成するパイプの隔壁(外周面)25と所定の隙間を開けて円筒状の外壁21を設け、上記隙間に熱伝導性多孔質体102を充填して、円筒状のガス流路20を構成したものである。なお、上記熱伝導性多孔質体102の構成、冷媒流路15及び隔壁25を構成する各部材は、第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
第2の実施形態では、上記円筒状のガス流路20に充填した熱伝導性多孔質体102を、所定間隔で上記隔壁25の外周部に対して圧縮変形させて溶接している。
本実施形態に係る熱伝導性多孔質体102は、気孔率が90%以上のものを採用しているため、ガスの流動抵抗を低く抑えることができる一方、隔壁25を構成するパイプ外周面に対する接合面積が小さくなるため、隔壁25の外周面と熱伝導性多孔質体102との界面における熱伝導性を確保するのが困難である。
本実施形態では、上記熱伝導性多孔質体102の一部を圧縮変形させて中実状の接合部27を設け、この接合部27を隔壁25の外周面に溶接している。
上記構成を採用することにより、上記接合部27においては、熱伝導性多孔質体102の密度を中実体とほぼ同様に設定できるため、高い熱伝導率を確保することができる。しかも、隔壁25の外周面に対して面接合できるため、これら部材の界面における熱伝導性を確保することもできる。したがって、熱伝導性多孔質体102の多孔質部分で、流動するガスから熱を吸収して上記接合部27に伝達するとともに、上記隔壁25に確実に熱伝導させることができる。
上記接合部27を形成する手法は特に限定されることはない。ローラ状の圧縮ツールを用いて、上記隔壁25の外周面との間で、上記熱伝導性多孔質体102を圧縮変形させて、上記接合部27を形成することができる。
図7及び図8に、本願発明の第3の実施形態を示す。本実施形態では、隔壁35を構成するパイプ部材の外周面に、放射状に延出して外壁31に到る熱伝導部材38を設けたものである。上記熱伝導部材38は、銅等の板状部材を上記隔壁35の母線に沿って溶接することにより設けることができる。
上記熱伝導部材38で区画される断面扇型状の空間に、熱伝導性多孔質体102が充填されている。上記熱伝導性多孔質体102の上記隔壁35及び上記熱伝導部材38に対接する部分は、第2の実施形態と同様に表面が圧縮変形させられて中実状の接合部37が形成されている。そして、上記接合部37が、上記隔壁35及び熱伝導部材38の表面に溶接接合されている。
上記構成を採用することにより、熱伝導性多孔質体102と隔壁35との間の熱伝導効率を高めることが可能となり、上記熱伝導性多孔質体102内を流動するガスを効率よく冷却して、液化することができる。
上述した実施形態は、本願発明に係るガス液化素子を、バイオガスから水蒸気を除去する水蒸気除去手段に適用したが、ガス液化素子の用途は上述した実施形態に限定されることはなく、他のガスを液化する種々の装置に利用することができる。
また、上述した実施形態では、連続気孔を有する熱伝導性多孔質体としてNi−Cr合金から形成されたものを採用したがこれに限定されることはない。例えば、Cuから形成された多孔質体に保護被覆層を設けたものを採用できる。熱伝導性の大きいCuから形成された多孔質体を採用することにより、さらに液化効率を高めることができる。上記Cuから形成された多孔質体は、例えば下記の手法によって形成することができる。
まず、40℃の硫酸銅水和物2.5g/100ml水溶液中に3次元多孔質状のウレタン基材を15分間浸漬し,基材表面にイオン交換反応により銅イオンを吸着させる。水洗後,40℃の水素化ホウ素ナトリウム0.757g/200ml水溶液(pH14に調整)中に5分間浸漬し,吸着銅イオンの化学還元処理を行う。還元剤として水素化ホウ素ナトリウム以外に次亜リン酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、三塩化チタン水溶液などを用いてもよい。水洗後、無電解銅めっき液中に投入し,30℃で45分間めっき処理を行い,銅無電解めっき処理を行う。この基材を陰極とし、陽極に含リン銅、めっき液は硫酸銅めっき液とする電気めっきを40℃の条件で行い、基材が300〜400g/m2となるようにした。その後、銅の酸化防止を目的に、スルファミン酸ニッケルめっき液にてNi電気めっきを行う。その際、Ni厚みは約1〜2ミクロンとなるようにした。十分水洗を行って乾燥させた後、基材を水素還元雰囲気下で熱処理(約1000℃)して内部の多孔質樹脂(ウレタン)を除去した。
なお、上記熱処理は銅電気めっき後に行ってからNiめっきを施すこともできる。この場合、銅表面の脱脂、活性化などの前処理が必要となる。さらに、ニッケルは銅の酸化防止を目的とする保護被覆層として形成したが、他の金属、例えば、コバルト、金、銀、スズなどのコーティングを施すこともできる。また、多孔質体を金属筒などと接合する場合、銅めっき後に、スズ−銀合金をコーティングし、表面を低融点化して接合する方法も採用することができる。
本願発明の範囲は、上述の実施形態に限定されることはない。今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものでないと考えられるべきである。本願発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
熱伝導性多孔質体内を流動するガスを効率よく冷却できるとともに、液化することができる。
4 ガス(バイオガス)
10 ガス流路
15 冷媒流路
15a 隔壁
101b 連続気孔
102 熱伝導性多孔質体
110 骨格
110a 外殻
110b 芯部
170 保護被覆層
200a ガス液化素子

Claims (5)

  1. 冷媒が流動させられるとともに熱伝導性の隔壁を備える冷媒流路と、上記隔壁を介して設けられるとともに、液化成分を含むガスを流動させるガス流路とを備えるガス液化素子であって、
    上記ガス流路中に、上記隔壁に対して熱交換可能に接合されるとともに、内部に上記ガスが流動させられる連続気孔を有する熱伝導性多孔質体が設けられており、
    上記熱伝導性多孔質体は、熱伝導性の外殻と、中空又は/及び導電性材料からなる芯部とを有する骨格を備え、
    上記骨格は、一体的に連続する3次元網目構造を構成しているとともに、
    上記骨格表面に、耐蝕性のある保護被覆層が設けられている、ガス液化素子。
  2. 上記骨格は、Cu又はNi−Cr合金から形成されている、請求項1に記載のガス液化素子。
  3. 上記保護被覆層は、耐蝕性のある金属又は表面に酸化膜が形成される金属から形成されている、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のガス液化素子。
  4. 上記熱伝導性多孔質体は、圧縮変形させることにより形成された中実状の接合部が形成されており、この接合部を介して上記隔壁に接合されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガス液化素子。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載されたガス液化素子と冷媒冷却装置とを備えるガス液化装置。
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