以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、本発明を電子ビームによって基板にパターンを描画する電子ビーム描画装置に適用した例を説明するが、本発明は、荷電粒子線を物体に照射する機能を有するあらゆる荷電粒子ビーム装置に適用されうる。ここで、荷電粒子線の概念には、電子ビームの他、イオンビームが含まれる。また、荷電粒子線ビーム装置の概念には、電子顕微鏡などの顕微鏡、表面構造を解析する解析装置などが含まれる。
図1を参照しながら本発明の荷電粒子ビーム装置の1つの実施形態である電子ビーム描画装置EBについて説明する。電子ビーム描画装置EBは、複数の電子ビーム(荷電粒子ビーム)を基板(物体)110に照射する照射部10と、基板110を移動させる基板駆動機構30と、複数の荷電粒子ビームの特性を計測するための計測器40とを備えうる。その他、電子ビーム描画装置EBは、制御部50および表示部117を備えうる。
照射部10は、電子銃100、コンデンサレンズ102、アパーチャアレイ103、106、レンズアレイ104、ブランカアレイ105、電磁レンズ107、109、偏向器108を含みうる。電子銃100によってクロスオーバ像101が形成される。コンデンサレンズ102は、クロスオーバ像101からの電子によって平行な電子ビームを生成する。アパーチャアレイ103は、2次元配列された複数の開口を有し、該複数の開口により、コンデンサレンズ102によって生成された電子ビームから複数の電子ビームを切り出す。レンズアレイ104は、2次元配列された複数の静電レンズを有し、アパーチャアレイ103からの複数の電子ビームのそれぞれによってクロスオーバ像101の中間像を形成する。ここで、クロスオーバ像101の中間像は、ブランカアレイ105が配置された面に形成されうる。
ブランカアレイ105は、複数の電子ビームをそれぞれ個別に偏向させることができる複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御する。静電ブランカによって偏向されなかった電子ビームは、アパーチャアレイ106によって遮断されず、基板110に照射される。静電ブランカによって偏向された電子ビームは、アパーチャアレイ106によって遮断され、基板110には照射されない。
アパーチャアレイ106を通過した電子ビームは、電磁レンズ107、109により、基板110に投影される。基板110は、基板ステージ111によって保持されている。基板駆動機構30は、基板ステージ111を移動させることによって基板110を移動させる。偏向器108は、基板110に照射される電子ビームを一括して偏向させる。偏向器108によって電子ビームを主走査方向に走査し基板駆動機構30によって基板110を副走査方向に走査しながらブランカアレイ105によって複数の電子ビームの照射・非照射を制御することによって基板110にパターンが描画される。
偏向器108に対する偏向指令値と偏向器108による電子ビームの偏向量との関係は予め校正されていて、偏向器108に所望の偏向量で電子ビームを偏向させることができる。ここで、偏向器108によって電子ビームの偏向量を変更することは、基板110又は計測器40への電子ビームの入射位置を変更することを意味する。典型的には、基板ステージ111は、外乱等に起因して振動している。不図示の干渉計等によって基板ステージ111の変位を計測し、これを偏向指令値にフィードバックすることによって基板ステージ111の振動による基板110への電子ビームの照射位置の変動を低減することができる。
計測器40は、基板ステージ111の上に配置されている。計測器40は、例えば、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を計測するために用いられうる。計測器40は、計測器コントローラ113によって制御されうる。計測器コントローラ113は、制御部50からの指令に基づいて計測器40を駆動し、計測器40から出力された信号またはそれを処理した信号を制御部50に伝送する。制御部50は、計測器40から計測器コントローラ113を介して伝送されてくる信号を記憶部115に格納し、演算部116がそれを処理することによって電子ビームの特性、例えば、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を求める。このようにして得られた電子ビームの特性は、オペレータによる調整作業のために、例えば表示部117に表示されうる。制御部50は、得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるようにレンズアレイ104および電磁レンズ107、109を制御する信号、および、ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成されてもよい。
図2を参照しながら計測器40について説明する。計測器40は、電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202と、ナイフエッジプレート202の開口を通して入射する電子ビームを検出するセンサ203とを含む。ナイフエッジプレート202は、導電性のプレートで、複数の開口を有し、各開口のエッジは、ナイフエッジKEを構成している。説明の簡単化のために、図2には、1つの電子ビーム201と、1つのナイフエッジKEとが示されている。図2(a)に示す状態では、ナイフエッジプレート202によって電子ビーム201が完全に遮断されている。図2(b)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に移動すると、電子ビーム201が部分的にセンサ203に入射する。図2(c)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に更に移動すると、電子ビーム201の全体がセンサ203に入射する。
図2(a)、(b)、(c)に示すように電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査すると、センサ203によって検出される電子ビーム201の量(センサ203から出力される信号)が変化することが分かる。これを利用して電子ビーム201と検出部112(結果として基板ステージ111)との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出することができる。電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査する方法としては、偏向器108によって電子ビーム201を走査する方法と、基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法とがある。あるいは、偏向器108によって電子ビーム201を走査しながら基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査してもよい。
図3(a)には、ナイフエッジプレート202の構成例が模式的に示されている。図3(b)には、ナイフエッジプレート202とともに電子ビーム201が示されている。ナイフエッジプレート202は、複数のナイフエッジを有する。図3(a)、(b)に示す例では、ナイフエッジプレート202は、4個の開口を有し、これにより8個のナイフエッジ302a〜302hが形成されている。ナイフエッジ302a〜302hは、図2におけるナイフエッジKEに相当する。開口の個数あるいはナイフエッジの個数は、任意に定めることができる。
ここで、図3(a)には、標準状態におけるナイフエッジプレート202(即ち、ナイフエッジ302a〜302hの位置が標準状態のナイフエッジプレート202)が示されているものとする。また、図3(b)には、標準状態におけるナイフエッジプレート202、および、標準状態における電子ビーム201の配列が示されているものとする。図3(b)において、ナイフエッジ302a〜302hの位置に誤差がなく、ナイフエッジ302a、302c、302e、302gの配列ピッチと電子ビーム201の配列ピッチとが等しい。標準状態とは、例えば、設計値通りの状態あるいは理想状態として考えることができる。
図4には、電子ビーム201の位置は標準状態から変動していないが、ナイフエッジプレート202の変形(膨張)によりナイフエッジ302a〜302hの位置は標準状態から変動している様子が示されている。なお、点線で示されたナイフエッジプレート202’は、比較のためのものであって、図3に示す標準状態におけるナイフエッジプレート202と同じである。符号401は、ナイフエッジ302c、302e、302gと電子ビーム201の中心とのずれ量を示している。電子ビーム201の配列は標準状態であるので、符号401は、標準状態からのナイフエッジ302c、302e、302gの変動量を意味する。
図5には、ナイフエッジプレート202が変形(膨張)せず、ナイフエッジ302a〜302hの位置は標準状態であるが、電子ビーム201の位置は標準状態から変動している様子が示されている。なお、点線で示されたナイフエッジプレート202’とともに示された電子ビーム201は、比較のためのものであって、図3に示す標準状態における電子ビームと同じである。符号501は、ナイフエッジ302c、302e、302gと電子ビーム201の中心とのずれ量を示している。ナイフエッジ302c、302e、302gの位置は標準状態であるので、符号501は、標準状態からの電子ビーム201の変動量を意味する。
図6には、ナイフエッジ302a〜302hの位置と電子ビーム201の位置の双方が標準状態からずれている様子が示されている。符号601は、ナイフエッジ302c、302e、302gと電子ビーム201の中心とのずれ量を示している。通常は、ナイフエッジ302a〜302hの位置と電子ビーム201の位置の双方が標準状態からずれている可能性があるので、計測を通してナイフエッジ302a〜602hの相対位置を決定する必要がある。なお、ナイフエッジ302a〜602hの相対位置が分かれば、いずれかのナイフエッジの位置を基準として他のナイフエッジの位置を特定することができる。
以下、計測器40のキャリブレーションについて説明する。このキャリブレーションでは、ナイフエッジプレート202の変形またはナイフエッジ302a〜602hの相対位置が求められ、この変形または相対位置に基づいて補正情報が決定される。この補正情報は、計測器40によって電子ビームの特性を計測する際に計測器40による計測結果を制御部50(演算部116)が補正するために使用される。この補正は、例えば、計測器40による計測結果から、ナイフエッジプレート202の変形による誤差を除去するものでありうる。
図7を参照しながらナイフエッジプレート202のエッジの位置の変化およびナイフエッジの間隔の変化について説明する。なお、図7では、簡単化のために1つの開口、即ち2つのナイフエッジKE1、KE2を有するナイフエッジプレート202が示されている。電子ビーム201を計測器40のナイフエッジプレート202の2つのナイフエッジKE1、KE2を横切るように相対的に走査させると、センサ203から出力される信号の波形は、波形704のようになる。ここで、図7(a)は、ナイフエッジKE1、KE2の位置に誤差がなく、電子ビーム201の位置にも誤差がない場合を模式的に示している。図7(b)は、ナイフエッジKE1、KE2の位置に誤差がある場合を模式的に示している。図7(b)の例では、ナイフエッジKE1の位置の誤差が考慮されなければ、電子ビーム201の位置に誤差E1があるものとして計測される。
図7(c)は、ナイフエッジKE1、KE2の間隔(ナイフエッジKE1、KE2の相対位置)を検出する原理を示している。ナイフエッジプレート202の変形(通常は、電子ビームが照射されることによる膨張)によってナイフエッジKE1、KE2の間隔は、波形704の幅W(あるいは、波形704におけるエッジの間隔)として検出されうる。そこで、幅Wを検出することによってナイフエッジKE1、KE2の間隔(ナイフエッジKE1、KE2の相対位置)を検出することができる。
ナイフエッジプレート202のナイフエッジの間隔の検出のために使用する電子ビームは、電子ビーム露光装置EBが発生しうる複数の電子ビームから任意に選択されうる。制御部50は、エッジの間隔の検出のために使用される電子ビームが複数のエッジのうち少なくとも2つのエッジを横切るように当該電子ビームを計測器40に対して相対的に走査させる。この走査においてセンサ203から出力される信号(波形704)に基づいて、演算部116は、当該少なくとも2つのエッジの相対位置(間隔)を決定する。当該少なくとも2つのエッジは、隣り合うエッジであってもよいし、他の少なくとも1つのエッジを間に挟むエッジであってもよい。重要なことは、1つの電子ビームを当該少なくとも2つのエッジに対して相対的に走査することである。前述のように、偏向器108に対する偏向指令値と偏向器108による電子ビームの偏向量との関係は予め校正されている。したがって、仮に電子ビームの照射位置に誤差が存在するとしても、当該電子ビームの偏向量として検出される少なくとも2つのエッジの相対位置(間隔)には、高い精度が保証される。
1つの電子ビームを検出すべき複数のナイフエッジに対して相対的に走査させることができない場合は、複数の電子ビームを使用することができる。この場合には、第1電子ビームによって、検出すべき複数のナイフエッジのうち少なくとも2つのナイフエッジを横切るように当該第1電子ビームを計測器40に対して相対的に走査させる。そして、その走査におけるセンサ203の出力に基づいて、演算部116により当該少なくとも2つのナイフエッジの相対位置を決定する。次いで、第2電子ビームが第1ナイフエッジ(第1ナイフエッジは当該少なくとも2つのナイフエッジのうちの1つのナイフエッジである。)と、第2ナイフエッジ(第2ナイフエッジは検出すべき複数のナイフエッジのうち当該少なくとも2つのナイフエッジ以外のナイフエッジである。)とを横切るように当該第2電子ビームを計測器40に対して相対的に走査させる。そして、その走査におけるセンサ203の出力に基づいて、演算部116により第1ナイフエッジおよび第2ナイフエッジの相対位置を決定する。この第2ナイフエッジを他のナイフエッジに変更しながら同様の処理を繰り返すことにより、検出すべき複数のナイフエッジのすべての相対的な位置を検出することができる。
以下、図8および図9を参照しながら計測器40のキャリブレーションと、キャリブレーションによって得られた補正情報に基づいて、電子ビームの特性の計測時に計測器40による計測結果を補正する処理を具体的に説明する。ここで、一例として、左端のナイフエッジ302aを基準として、左から5番目のナイフエッジ302eの位置を計測する例を説明するが、これは基準や計測すべきナイフエッジを限定することを意図したものではない。以下における位置、間隔、距離の演算などは、制御部50の演算部116によってなされる。
図8において、802は、1つの開口に形成されたナイフエッジ302a、302b間の標準状態における間隔であり、804は、他の1つの開口に形成されたナイフエッジ302c、302d間の標準状態における間隔である。803は、隣接する開口ペアのナイフエッジ302b、302c間の標準状態における間隔であり、805は、他の隣接する開口ペアのナイフエッジ302d、302e間の標準状態における間隔である。標準状態におけるナイフエッジ302aとナイフエッジ302eとの距離806(つまり、ナイフエッジ302aおよびナイフエッジ302eの相対位置)は、間隔802、803、804、805の合計で与えられる。
図9は、ナイフエッジプレートのナイフエッジの位置と電子ビームの位置が変化した状態を模式的に示している。なお、図9(a)、(b)のうち(b)では、煩雑さを防ぐために、ナイフエッジを特定するための符号が省略されている。910は、1つの開口に形成されたナイフエッジ302a、302b間の間隔であり、912は、他の1つの開口に形成されたナイフエッジ302c、302d間の間隔である。911は、隣接する開口ペアのナイフエッジ302b、302c間の間隔であり、913は、他の隣接する開口ペアのナイフエッジ302d、302e間の間隔である。
まず、電子ビーム201aを用いてナイフエッジ302a、302b、302cの位置、および、間隔910、911を計測する。次に、電子ビーム201bを用いてナイフエッジ302c、302d、302eの位置、および、間隔912、913を計測する。ここで、電子ビーム201aが前述の第1電子ビームに相当し、電子ビーム201bが前述の第2電子ビームに相当する。また、ナイフエッジ302cが前述の第1エッジに相当し、ナイフエッジ302d、302eが前述の第2エッジに相当する。ナイフエッジ302cの位置を電子ビーム201aを使って計測するとともに電子ビーム201bを使っても計測するので、ナイフエッジ302a、302b、302c、302d、302eの相対位置を得ることができる。演算部116は、ナイフエッジプレート202のナイフエッジの位置および電子ビームの位置が変化した状態におけるナイフエッジ302aとナイフエッジ302eとの距離915(つまり、ナイフエッジ302aおよびナイフエッジ302eの相対位置。)を、間隔910、911、912、913を合計することによって決定する。
ここでは連続したる3つのナイフエッジの位置を計測したが、必ずしも連続したナイフエッジの位置を計測する必要はなく、例えば、電子ビーム201bでナイフエッジ302a、302d、302eを計測してもよい。この場合、ナイフエッジ302aが前述の第1エッジに相当し、ナイフエッジ302d、302eが前述の第2エッジに相当する。
演算部116は、距離915から距離806を減じることによって、ナイフエッジプレート202のナイフエッジ302eにおける変形量916を決定する。変形量916は、ナイフエッジ302eの位置が標準状態の位置からずれていることに起因して発生する計測器40の計測誤差を補正するための補正情報として使用される。
5番目のナイフエッジ302eの位置を決定し補正情報を得る処理を具体的に説明したが、以上のような方法に従って、電子ビームの特性の計測に使用するための全てのナイフエッジについて補正情報が決定される。これにより、ナイフエッジプレートの変形に起因して発生する計測器40の計測誤差を低減するためのキャリブレーションが終了する。キャリブレーションによって決定された補正情報は、表示部117に表示されうる。
ここで、複数のナイフエッジのうち少なくとも2つのナイフエッジの相対位置(間隔)を求めることによって当該2つのナイフエッジ間におけるナイフエッジプレート202の変形量を求めることができる。そこで、ナイフエッジプレート202の変形が均一になされるものと仮定して、当該2つのナイフエッジの相対位置に基づいて他のナイフエッジの相対位置を求めてもよい。あるいは、ナイフエッジプレート202の変形が均一ではないが、一定の法則性がある場合には、当該2つのナイフエッジの相対位置とその法則性に基づいて他のナイフエッジの相対位置を求めてもよい。
制御部50は、その後、検出部112を使って各電子ビームの特性を計測する。そして、例えば、5番目のナイフエッジ302eを用いて検出部112によって実施された計測の結果を5番目のナイフエッジ302eの変形量916(ナイフエッジ302aに対するナイフエッジ302eの相対位置)に基づいて補正する。
以下、図(b)を参照しながら、キャリブレーションによって得られた補正情報に基づいて、電子ビームの特性の計測時に計測器40による計測結果を補正する処理を説明する。なお、点線で示されたナイフエッジプレート202’は、比較のためのものであって、標準状態におけるナイフエッジプレート202と同じである。
ここでは、電子ビーム201cの位置または形状(強度分布)を、ナイフエッジ302eを用いて計測するものとする。この計測において、図9(b)に示すように、電子ビーム201cの位置が、変形によって変位しているナイフエッジ302eに対して変位量914を有するものとする。電子ビーム201cの正確な位置は、補正情報としての変形量916から変位量914を減じることによって求められる。そこで、演算部116は、補正情報としての変形量916から変位量914を減じることによって、変形量916による計測誤差が補正された正確な電子ビーム201cの変位量917を求める。このようにして得られた電子ビームの変位量は、表示部117に表示されうる。ここで、調整が必要な電子ビームについては、ハイライト表示されうる。
電子ビームの特性の調整方法の一例として、電子ビームの照射位置を調整する方法を説明する。電子ビームの変位量を調整あるいは低減するには、基板ステージ111の走査速度、偏向器108による電子ビームの偏向速度に基づいて、ブランカアレイ105に印加する信号の位相を調整すればよい。
つぎに、本発明の一実施形態のデバイス製造方法について説明する。デバイスは、例えば、半導体デバイスでありうる。半導体デバイスは、ウエハ(半導体基板)に集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程とを経ることにより製造される。前工程は、前述の荷電粒子ビーム描画装置を用いて、感光剤が塗布されたウエハに描画を行う工程と、そのウエハを現像する工程とを含みうる。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)とを含みうる。