JP2013105297A - 電子書籍システム、制限方法、管理サーバおよび携帯通信端末 - Google Patents
電子書籍システム、制限方法、管理サーバおよび携帯通信端末 Download PDFInfo
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Abstract
【構成】電子書籍システム100は電子書籍端末10などを含み、小説やコミックなどの有料の電子書籍データが電子書籍端末10に配信される。そして、ユーザは、有料の電子書籍の試し読みを行うことができる。たとえば、会員登録したユーザが、試し読みを行う電子書籍を選択すると、そのユーザの履歴に、選択された電子書籍が含まれているかが判断される。そして、選択された電子書籍が履歴に含まれていなければ、ユーザに対する、電子書籍の試し読みが許可される。一方、選択された電子書籍が履歴に含まれており、制限情報も残っていなければ、ユーザに対する、電子書籍の試し読みが禁止される。
【効果】電子書籍の不正な試し読みを防止できる。
【選択図】図1
【効果】電子書籍の不正な試し読みを防止できる。
【選択図】図1
Description
この発明は、電子書籍システム、制限方法および管理サーバに関し、特に有料の電子書籍データを配信する、電子書籍システム、制限方法および管理サーバに関する。
有料の電子書籍データを配信する、電子書籍システムの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1では、複数のページからなる書籍等の電子的プロダクトにおいて、無料閲覧範囲と有料閲覧範囲とを形成することで、無料の閲覧(いわゆる、立ち読み)をユーザに許可している。
特開2004−78890号公報[G06F 17/60, H04N 7/173]
ところが、ユーザは、無料閲覧範囲の中であれば、お金を支払うことなく何度でも閲覧することができてしまう。この問題を解決するために、ユーザコンピュータ側で、電子的プロダクトが複数回の立ち読みがされないように制限をかけることも考えられるが、ユーザは異なるユーザコンピュータを利用することで、上記対策を回避できてしまう。また、別の問題として、ユーザは、購入する前に有料閲覧範囲の内容を確認することができない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、電子書籍システム、制限方法および管理サーバを提供することである。
この発明の他の目的は、電子書籍を購入する前にその内容をユーザに確認させつつ、電子書籍の不正な試し読みを防止できる、電子書籍システム、制限方法および管理サーバを提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムであって、電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録する登録部、電子書籍データを取得する取得部、ユーザのユーザ情報に基づいて、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みができるかを判断する判断部、判断部によって試し読みができると判断されたとき、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを許可する許可部、および判断部によって試し読みができないと判断されたとき、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを禁止する禁止部を備える、電子書籍システムである。
第2の発明は、第1の発明に従属し、ユーザ情報は、ユーザが試し読みを行った電子書籍の履歴情報を含み、判断部は、前記履歴情報に、取得部によって取得された電子書籍データが含まれているかを判断し、許可部は、取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていないと、判断部によって判断されたとき、その電子書籍データの試し読みを許可する。
第3の発明は、第2の発明に従属し、禁止部は、取得部によって取得された電子書籍データが、ユーザの履歴情報に含まれていると判断部によって判断されたとき、その電子書籍データの試し読みを禁止する。
第4の発明は、第2の発明に従属し、履歴情報は、試し読みを制限する制限情報を含み、判断部は、取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれているときに、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っているかを判断する制限情報判断部を含み、許可部は、取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていて、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っていると判断されると、その電子書籍データの試し読みを許可し、禁止部は、取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていて、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っていないと判断されると、その電子書籍データの試し読みを禁止する。
第5の発明は、第1の発明ないし第4の発明のいずれかに従属し、登録部は、ユーザの生体情報を含むユーザ情報を登録する。
第6の発明は、第5の発明に従属し、ユーザの生体情報が既に登録されているとき、そのユーザのユーザ情報を登録できないことを通知する通知部をさらに備える。
第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明のいずれかに従属し、登録部によって登録されているユーザには、試し読みの延長を可能にするポイントが付与され、ユーザに付与されたポイントを利用して、その電子書籍の試し読みを延長するかを確認する第1確認部をさらに備える。
第8の発明は、第7の発明に従属し、ユーザが試し読みを行った電子書籍に対してコメントを投稿したときに、そのユーザにポイントを加算する加算部をさらに備える。
第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明のいずれかに従属し、許可部によって試し読みが許可された電子書籍の購入を確認する第2確認部をさらに備える。
第10の発明は、有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムの制限方法であって、電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録し、電子書籍データを取得し、ユーザのユーザ情報に基づいて、取得された電子書籍データの試し読みができるか判断し、試し読みができると判断されたとき、取得された電子書籍データの試し読みを許可し、そして試し読みができないと判断されたとき、取得された電子書籍データの試し読みを禁止する、制限方法である。
第11の発明は、有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムの管理サーバであって、電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録する登録部、ユーザが電子書籍データを取得したとき、そのユーザのユーザ情報に基づいて、その電子書籍データの試し読みができるかを判断する判断部、判断部によって試し読みができると判断されたとき、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを許可する許可部、および判断部によって試し読みができないと判断されたとき、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを禁止する禁止部を備える、管理サーバである。
第12の発明は、電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を事前に登録し、有料の電子書籍データを配信して、ユーザ情報に基づいて一部を無料で試し読みができるかを判断する、電子書籍システムで利用される携帯通信端末であって、電子書籍データを取得する取得部、電子書籍システムがユーザ情報を登録した後に、取得部によって取得された電子書籍データの試し読みができると電子書籍システムによって判断されたかを判定する判定部、および判定部によって試し読みができると判定されたとき、取得部によって取得された電子書籍データを表示する表示処理部を備える、携帯通信端末である。
この発明によれば、電子書籍の不正な試し読みを防止できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の一実施例の電子書籍システム100は、電子書籍端末10などに対して、有料の電子書籍データを配信するためのシステムである。また、電子書籍の配信サイトで簡易登録または会員登録を行ったユーザは、有料の電子書籍データの一部を、購入する前に、無料で試し読み(「立ち読み」ともいう。)ができる。また、本実施例の試し読みは、時間で示される制限情報によって制限される。たとえば、制限情報が「3分」である場合、ユーザは、3分が経過するまでは電子書籍の内容を自由に確認できるが、3分が経過すれば試し読みが強制的に終了される。
電子書籍システム100は、電子書籍端末10および管理サーバ102を含む。そして、電子書籍端末10は、ネットワーク500を介して、管理サーバ102と接続される。
電子書籍端末10は、電子機器または携帯機器の一種であり、小説、漫画、絵本などの電子書籍を閲覧可能に表示する。また、電子書籍端末10では、ユーザの操作に応じて、表示中の電子書籍のページをめくる処理などが行われる。ただし、この発明では、電子書籍端末10に代えて、フィーチャーフォン(feature phone)、スマートフォン(smart phone)、PDA、デスクトップPCおよび据え置き型の専用端末など任意の電子機器が利用できることを予め指摘しておく。
管理サーバ102は、電子書籍の配信サイトのサーバでもあり、有料の電子書籍データなどを記憶する。たとえば、ユーザが配信サイトで電子書籍データの購入や、試し読みを希望する操作を電子書籍端末10に対して行ったとき、管理サーバ102は、それらの操作に応じて、有料の電子書籍データを電子書籍端末10に配信する。
なお、電子書籍端末10は、電子書籍端末または電子ブックリーダと呼ばれることもある。また、本実施例の電子書籍には、小説、漫画、絵本、写真集および取扱説明書などの本以外にも、雑誌および新聞などが含まれる。
図2を参照して、本実施例の電子書籍端末10は、一例としてタブレット端末のような形状をしており、縦長の扁平矩形のハウジング12を含む。
ハウジング12の一方主面(表面)には、表示部として機能する、たとえば液晶や有機ELなどのディスプレイ14が設けられる。ディスプレイ14の上には、タッチパネル16が設けられる。したがって、この実施例の携帯電話機10では、後述のハードキーの操作によるものを除く大部分の入力操作は、このタッチパネル16を介して行われる。
タッチパネル16と共に、入力操作手段を構成するハードキーとして、この実施例では、第1操作キー18、第2操作キー20および機能キー22が設けられる。
たとえば、ユーザは、機能キー22を操作して、管理サーバ102との通信を確立することで、管理サーバ102に記憶されている電子書籍の一覧をディスプレイ14に表示させ、タッチ操作によって任意の電子書籍データを選択する。また、電子書籍は、自身のフラッシュメモリ40(図3)にも記憶されている。そのため、ユーザは、機能キー22を操作することで、フラッシュメモリ40に記憶されている電子書籍の一覧をディスプレイ14に表示させることもできる。
電子書籍が表示されると、第1操作キー18および第2操作キー20を利用して、電子書籍のページをめくる(変更する)ことができる。ただし、第1操作キー18が操作することで前のページを表示させ、第2操作キー20を操作することで次のページを表示することもできる。なお、ユーザは、第2機能キー20を長押しすることで、電子書籍端末10の電源をオン/オフすることができる。
ハウジング12の縦方向一端の表面側には、後述のカメラモジュール46(図3)のための、レンズ開口24が設けられている。したがって、カメラモジュール46はレンズ開口24を通した画像を撮影することになる。そして、後述する生体認証を行う際には、実施例の電子書籍端末10を利用するユーザの目(虹彩)などが、カメラモジュール46によって撮影されることになる。
図3を参照して、図1に示す実施例の電子書籍端末10は、コンピュータまたはCPUと呼ばれるプロセッサ30を含む。プロセッサ30には、無線通信回路32、入力装置36、表示ドライバ38、フラッシュメモリ40、RAM42、タッチパネル制御回路44およびカメラモジュール46などが接続される。
プロセッサ30は、電子書籍端末10の全体制御を司る。RAM42には、フラッシュメモリ40に予め設定されているプログラムの全部または一部が使用に際して展開され、プロセッサ30はこのRAM42上のプログラムに従って動作する。なお、RAM42はさらに、プロセッサ30のワーキング領域ないしバッファ領域として用いられる。
入力装置36は、図1に示すタッチパネル16、第1操作キー18、第2操作キー20および機能キー22を含むものであり、操作部または入力部を構成する。ユーザが操作したハードキーの情報(キーデータ)はプロセッサ30に入力される。
無線通信回路32は、アンテナ34を通して、音声通信や、データ通信などのための電波を送受信するための回路である。また、無線通信回路32は、CDMA方式での無線通信を行うことで、いわゆる3G回線との無線通信を確立する。ただし、本実施例では、音声通信は行わず、データ通信のために、無線通信回路32およびアンテナ34が利用される。
なお、他の実施例では、無線通信回路32に代えて、Wi‐Fi(Wireless Fidelity)方式の近距離無線通信を実行する近距離無線通信回路が利用されてもよい。この場合、近距離無線通信回路は、アクセスポイント(AP: Access Point)と呼ばれる電波中継器を経由して有線LANにアクセスすることで、ネットワーク500との通信を確立することができる。
表示ドライバ38には図1に示すディスプレイ14が接続され、したがって、ディスプレイ14はプロセッサ30から出力される映像または画像データに従って映像または画像を表示する。つまり、表示ドライバ38は、プロセッサ30の指示の下、当該表示ドライバ38に接続されたディスプレイ14の表示を制御する。また、表示ドライバ38は表示する画像データを一時的に記憶するビデオメモリを含む。ディスプレイ14には、たとえばLEDなどを光源とするバックライトが設けられており、表示ドライバ38はプロセッサ30の指示に従って、そのバックライトの明るさや、点灯/消灯を制御する。
タッチパネル制御回路44には、図1に示すタッチパネル16が接続される。タッチパネル制御回路44は、タッチパネル16に必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネル16に対するユーザによるタッチの開始を示すタッチ開始信号、ユーザによるタッチの終了を示す終了信号、およびユーザがタッチしたタッチ位置を示す座標データをプロセッサ30に入力する。したがって、プロセッサ30はこの座標データに基づいて、そのときユーザがどのアイコンやキーにタッチしたかを判断することができる。
実施例では、タッチパネル16は、指などの物体が表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式で、たとえば1本または複数本の指がタッチパネル16に触れたことを検出する。また、タッチパネル16は、ディスプレイ14の上に設けられ、その画面内で、任意の位置を指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル制御回路48は検出部として機能し、タッチパネル16のタッチ有効範囲内でのタッチ操作を検出して、そのタッチ操作の位置を示す座標データをプロセッサ30に出力する。つまり、ユーザは、タッチパネル16の表面をタッチ、スライドおよびリリースすることによって、操作位置や、操作方向などを電子書籍端末10に入力する。
なお、タッチパネル16の検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などであってもよい。また、タッチ操作はユーザの指だけに限らず、スタイラスペンなどによって行われてもよい。
カメラモジュール46は、プロセッサ30に接続されたカメラ制御回路48を含み、このカメラ制御回路48には、プロセッサ30からの命令に応じて、イメージセンサ50および/またはフォーカスレンズ52の位置(フォーカス)を調節するモータが含まれる。また、カメラ制御回路48は、イメージセンサ50から取り込んだ光学像を映像または画像データに変換してプロセッサ30に入力する。
つまり、カメラモジュール46は、携帯端末10で静止画像を撮影するために利用される。たとえば、後述する生体認証を行う処理が実行されると、プロセッサ30はカメラ制御回路48を起動する。
イメージセンサ50の撮像エリアには、UXGA(1600×1200画素)に対応する受光素子が設けられている。そのため、被写体の光学像がイメージセンサ50に照射されると、撮像エリアでは光電変換によって被写体の光学像に対応する電荷、つまりUXGAの生画像信号が生成される。
生体認証を行う処理が実行されると、プロセッサ30は、カメラ制御回路48に内蔵されるイメージセンサドライバを起動させ、露光動作および指定された読み出し領域に対応する電荷読み出し動作を、イメージセンサドライバに命令する。また、本実施例では、生体認証として、目の虹彩情報を利用する虹彩認証が用いられるため、プロセッサ30は、レンズ開口24の注視を促すメッセージをディスプレイ14に表示する。
イメージセンサドライバは、イメージセンサ50の撮像面の露光と、当該露光によって生成された電荷の読み出しとを実行する。この結果、生画像信号が、イメージセンサ50から出力される。また、出力された生画像信号はカメラ制御回路48に入力され、カメラ制御回路48は入力された生画像信号に対して、色分離、白バランス調整、YUV変換などの処理を施し、YUV形式の画像データを生成する。そして、YUV形式の画像データはプロセッサ30に入力され、JPEG形式の画像データに変換(圧縮)された後に、RAM42に一旦格納する。
ここで、本実施例で利用される生体認証について簡単に説明する。まず、上述した虹彩認証は、管理サーバ102によって行うため、プロセッサ30はRAM42に一旦格納した画像データ(虹彩情報)を、管理サーバ102に送信する。管理サーバ102では、ユーザの虹彩が撮影された画像データを受信すると、その画像データから虹彩の特徴量を抽出する。そして、登録処理あればその特徴量をテンプレートデータとして、データベースに保存し、認証処理であればデータベースからその特徴量と一致するテンプレートデータを検索する。
図4を参照して、図1に示す実施例の管理サーバ102は、コンピュータまたはCPUと呼ばれるプロセッサ110を含む。プロセッサ110には、フラッシュメモリ112、RAM114、通信LANボード116、電子書籍DB(データベース)120、簡易登録DB122および会員登録DB124などが接続される。
プロセッサ110は、管理サーバ102の全体制御を司る。RAM114には、フラッシュメモリ40に予め設定されているプログラムの全部または一部が使用に際して展開され、プロセッサ110はこのRAM114上のプログラムに従って動作する。なお、RAM114はさらに、プロセッサ110のワーキング領域ないしバッファ領域として用いられる。
通信LANボード116は、たとえばDSPで構成され、CPU110から与えられた送信データを通信装置118に与え、通信装置118は送信データを、ネットワーク500を介して電子書籍端末10に送信する。たとえば、送信データとしては、電子書籍データや、その電子書籍データを復号するために必要な鍵データなどである。また、通信LANボード116は、通信装置118を介して、虹彩の画像データや、電子書籍データの配信を希望する操作のコマンドなどを受信し、受信したそれらのデータをCPU110に与える。
電子書籍DB120は、複数の電子書籍データを含むデータベースである。また、各電子書籍データは、図5に示す電子書籍テーブルによって名称などが管理される。図5を参照して、電子書籍DB120に保存されている各電子書籍データの詳細が記録される電子書籍テーブルには、「番号」、「名称」、「種類(ジャンル)」、「値段」および「コメント」などの列を含む。そして、「番号」に対応して、「名称」、「種類」、「値段」および「コメント」などが対応付けられる。
「番号」の列には、電子書籍データをそれぞれ識別するための番号(「0001」、「0002」など)が記録される。「名称」の列には、電子書籍データの名称(たとえば「***」、「+++」など)が記録される。「種類」の列には、電子書籍データの内容を示す種類(「小説」、「コミック」など)が記録される。「値段」の列には、電子書籍データを購入する際に必要な金額(「1600」、「430」など)が記録される。「コメント」の列には、電子書籍を購入した人などが投稿する感想などのコメント(「連載が始まって…」など)が記録されることがある。
なお、電子書籍DB120に記憶されている各電書籍データは暗号化されている。そのため、電子書籍端末10で電子書籍を開く(閲覧)するためには、対応する鍵データも取得し、その鍵データによって電子書籍データを復号しなければならない。
簡易登録情報DB122は、配信サイトで簡易登録を行ったユーザのユーザ情報が記録されるデータベースである。図6を参照して、簡易登録情報DB122は、たとえば各行がユーザ情報を示すテーブルデータであり、「テンプレート」および「履歴」などの列を含む。そのため、簡易登録されたユーザ情報には、「テンプレート」、「履歴」などが含まれる。
「テンプレート」の列では、上述したテンプレートのデータ名(EYE0001.cbeff)と、テンプレートが記録されている位置を示すメモリアドレス(0X00XX0011)とが各欄に記録される。「履歴」の列は「日付」、「番号」および「制限情報」を含み、試し読みを行った履歴が記録される。そのため、「日付」の列には試し読みが行われた日付(「2011/09/01」など)が記録され、「番号」の列には試し読みが行われた電子書籍を識別するための番号(「0001」など)が記録され、「制限情報」の列には試し読みを中断したときに残っている制限情報が記録される。たとえば、残り3分であるときに試し読みが中断された場合は、「3分」が記録される。ただし、試し読みが終了している場合は「0分」が記録される。
会員登録情報DB124は、配信サイトで会員登録を行ったユーザのユーザ情報が記録されるデータベースである。図7を参照して、会員登録DB124は、たとえば各行がユーザ情報を示すテーブルデータであり、「テンプレート」、「登録ID」、「パスワード」、「履歴」、「ポイント」および「ポイント有効期限」などの列を含む。そのため、会員登録されたユーザ情報には、「テンプレート」、「登録ID」、「パスワード」、「履歴」、「ポイント」、「ポイント有効期限」などが含まれる。なお、「テンプレート」および「履歴」の列は、簡易登録情報DB122のものと同じであるため、詳細な説明は省略する。
「登録ID」の列には、ログインする際に、ユーザを識別するために必要な文字列(登録ID:「AAA」など)が記録される。「パスワード」の列には、ログインするときに必要なパスワードの文字列(パスワード:「1234」など)が記録される。「ポイント」の列には、会員として登録されたユーザに付与される累計ポイント(「80」など)が記録される。「ポイント有効期限」の列には、累計ポイントの有効期限を示す日付(「2011/12/11」など)が記録される。なお、本実施例では、この累計ポイントを消費(利用)することで、試し読みを延長することができる。
図8を参照して、管理サーバ102のRAM114には、試し読みの制限情報を決めるための制限情報設定テーブルが記録される。制限情報設定テーブルには、「種類」および「制限情報」の列が含まれる。「種類」の列には、上述した「小説」や「コミック」などの電子書籍データの種類が記録される。そして、「制限情報」の列には、それらの種類に対応して、「5分」、「3分」などの制限情報が記録される。つまり、本実施例では、試し読みの制限情報は、電子書籍の種類によって変化する。たとえば、ユーザが「小説」の電子書籍を試し読みする場合、「5分」の間は、内容を自由に確認することができる。また、ユーザが「コミック」の電子書籍を試し読みする場合、「3分」の間は、内容を自由に確認することができる。
なお、他の実施例では、電子書籍の種類には、「雑誌」や「辞典」なども含まれる。また、制限情報設定テーブルに記録される制限情報は、電子書籍のページ数や文字数が多くなるにしたがって、大きくなってもよい。
次に、図9−図17を参照して、この実施例の動作の概要を説明する。この実施例では、電子書籍の試し読みの自由度を上げると共に、同じユーザが1つの電子書籍データの試し読みを、何度も繰り返さないようにすることができる。
図9(A)は、配信サイトのトップ画面の表示例である。このトップ画面を表示するディスプレイ14の表示範囲は、状態表示領域60および機能表示領域62を含む。状態表示領域60には、アンテナ34による電波受信状態を示すアイコン(ピクト)、二次電池の残電池容量を示すアイコンおよび時刻が表示される。また、機能表示領域62に表示されるトップ画面には、登録メニューキー64、ログインメニューキー66およびコンテンツメニューキー68が表示されると共に、各キーに対応する文章が表示される。
たとえば、ユーザが配信サイトで簡易登録および会員登録を行っていなければ、まず始めに簡易登録または会員登録する必要がある。そのため、ユーザが登録メニューキー64に対してタッチ操作(登録操作)を行うと、図9(B)に示すように登録メニュー画面が、機能表示領域62に表示される。登録メニュー画面には、簡易登録キー70、会員登録キー72および戻るキー74が含まれる。ただし、戻るキー74が操作されると、ディスプレイ14の表示が図9(A)に示すトップ画面の表示に戻る。
ユーザが簡易登録キー70にタッチ操作を行うと、機能表示領域62には図10(A)に示す簡易登録画面が表示される。簡易登録画面には、生体情報(虹彩情報)の登録を行うことを確認するメッセージと共に、そのメッセージに対して同意するための同意キー76、およびそのメッセージに対する同意を拒絶するための拒絶キー78が含まれる。ユーザが同意キー76に対してタッチ操作を行うと、ユーザの虹彩を撮影する処理が実行される。そして、撮影された画像データはユーザ情報として管理サーバ102に送信され、そのユーザ情報が簡易登録される。なお、拒絶キー78に対してタッチ操作がされると、ディスプレイ14の表示が図9(B)に示す登録メニュー画面に戻る。
一方、ユーザが会員登録キー72にタッチ操作を行うと、機能表示領域62には図10(B)に示す会員登録画面が表示される。会員登録画面には、登録IDを入力する第1入力領域80およびパスワードを入力する第2入力領域82が含まれる。さらに、簡易登録画面と同様、会員登録画面にも、生体情報(虹彩情報)の登録を行うことを確認するメッセージ、同意キー76、拒絶キー78が含まれる。たとえば、ユーザは、第1入力領域80に対してタッチ操作を行うことで所望の登録IDを入力することができ、第2入力領域82に対してタッチ操作を行うことで所望のパスワードを入力することができる。
登録IDおよびパスワードが入力された状態で、同意キー76にタッチ操作がされると、ユーザの虹彩を撮影する処理が実行される。そして、入力された登録ID、パスワードおよび撮影された画像データが、ユーザ情報として管理サーバ102に送信され、そのユーザ情報が会員登録される。なお、登録IDおよびパスワードが入力されていない状態で、同意キー76にタッチ操作がされたとしても、会員登録はされない。また、登録IDおよびパスワードの入力に関わらず、拒絶キー78に対してタッチ操作がされると、簡易登録のときと同様、ディスプレイ14の表示が登録メニュー画面に戻る。
ここで、簡易登録または会員登録において、ユーザが既にユーザ情報を登録している場合、つまり生体情報が簡易登録情報DB122または会員登録情報DB124に記録されている場合、図11に示すように、会員登録ができないことを示すメッセージがディスプレイ14に表示される。このように、本実施例では、生体情報を利用して1人のユーザが複数のユーザ情報を登録できないようにすることで、試し読みが不正に繰り返されることを禁止している。
このようにしてユーザ情報が登録された後、図9(A)に示すトップ画面でログインメニューキー66に対してタッチ操作がされると、図12に示すように、機能表示領域62にはログイン画面が表示される。ログイン画面には、簡易登録したユーザがログインするための第1ログインキー84と、会員登録したユーザがログインするための第2ログインキー86とが含まれる。
第1ログインキー84に対してタッチ操作が行われると、ユーザの虹彩を撮影する処理が実行され、撮影により得られた画像データが認証データとして管理サーバ102に送信される。管理サーバ102は、認証データに含まれる、虹彩の画像データから特徴量を抽出し、簡易登録情報DB122に保存されているテンプレートから、一致するテンプレートを検索する。その結果、一致するテンプレートが見つかれば、ユーザ認証が成功したとして電子書籍端末10に返信する。一方、一致するテンプレートが見つからなければ、ユーザ認証が失敗したとして電子書籍端末10に返信する。
また、第2ログインキー86に対してタッチ操作が行われると、登録IDおよびパスワードの入力を求めるGUIがディスプレイ14に表示される。そして、登録IDおよびパスワードの入力が完了すると、それらが認証データとして管理サーバ102に送信される。管理サーバ102は、会員登録情報DB124から、認証データに含まれる登録IDとパスワードと一致するユーザ情報を検索する。
このようにして、ユーザがログインした後に、図9(A)に示すトップ画面でコンテンツメニューキー68に対してタッチ操作がされると、管理サーバ102の電子書籍DB120に保存されている電子書籍データを、種類や、出版社などに基づいて一覧表示するメニュー画面がディスプレイ14に表示される。ここで、売れ筋やアクセス頻度などに基づいて作成された「お勧めコンテンツ」の一覧を表示する操作がされると、図13に示すように、電子書籍テーブルなどに基づいて電子書籍のお勧め画面が表示される。
図13を参照して、お勧め画面には、名称が「+++」の電子書籍の詳細、および名称が「***」の電子書籍の詳細などが含まれる。たとえば、「+++」の電子書籍には、種類が「コミック」、値段が「430円」およびコメントが「連載が…」と関連付けて表示されると共に、その電子書籍を購入するための第1購入キー88aと、試し読みを行うための第1試し読みキー90aとが関連付けて表示される。
「***」の電子書籍の詳細には、種類が「小説」、値段が「1600円」、コメントが「なし」として関連付けて表示されると共に、その電子書籍を購入するための第2購入キー88bおよび試し読みを行うための第2試し読みキー90bが関連付けて表示される。
このように表示された状態で、下線が付されている電子書籍のコメントにタッチ操作が行われると、コメントの全文が表示される。また、第1購入キー88aまたは第2購入キー88bにタッチ操作がされると、対応する電子書籍の購入処理が実行される。そして、第1試し読みキー90aまたは第2試し読みキー90bにタッチ操作がされると、対応する電子書籍の試し読み制御処理が実行される。
試し読み制御処理が実行されると、携帯電話機10は選択された電子書籍データを管理サーバ102から取得(ダウンロード)し、取得した電子書籍データの番号(「0002」など)とログインするときに入力された認証データとを管理サーバ102に送信する。管理サーバ102では、認証データと電子書籍の番号とが受信されると、認証データに基づいてデータベースからユーザ情報が検索され、履歴が読み出される。そして、その履歴に、受信した電子書籍の番号が含まれていなければ、電子書籍データを復号するための鍵データと制限情報とを含む許可データとが、管理サーバ102から電子書籍端末10に送信される。その結果、図14に示すように、機能表示領域62には、電子書籍の内容と共に、制限情報92(残り:3分)が表示される。このように、ユーザによって試し読みがされていない電子書籍データであれば、試し読みが許可される。
また、受信した電子書籍の番号がユーザの履歴に含まれていれば、履歴に含まれる制限情報が残っているかがさらに判断される。そして、制限情報が残っている場合には、その制限情報と電子書籍データを復号するための鍵データとが許可データとして、電子書籍端末10に送信される。つまり、ユーザは試し読みを中断したとしても別のタイミングで試し読みを継続することができるため、試し読みを行うユーザの利便性が向上する。
一方、制限情報が残っていなければ、試し読みの禁止が電子書籍端末10に通知される。ただし、他の実施例では、履歴の制限情報にかかわらず、試し読みが一度された電子書籍に関しては、試し読みを禁止するようにしてもよい。つまり、ユーザが、同一の電子書籍の試し読みを、繰り返さないようにできる。
このように、本実施例では、電子書籍を購入する前にその内容をユーザに確認させつつ、電子書籍の不正な試し読みを防止できる。
次に、図15を参照して、試し読みが開始されてから、制限情報92によって示された時間が経過すると、試し読みが終了したことを通知する終了ポップアップPeが機能表示領域62に表示される。終了ポップアップPeには、試し読みが終了することを了承する了承キーP1、試し読みを行った電子書籍を購入するための購入キーP2および試し読みを延長するための延長キーP3が含まれる。
たとえば、ユーザが了承キーP1に対してタッチ操作を行うと、機能表示領域62に表示されている電子書籍および終了ポップアップPeが消去され、電子書籍の一覧が表示されるお勧め画面(図13)などに戻る。また、購入キーP2に対してタッチ操作がされると、機能表示領域62に表示されている電子書籍の購入処理が実行される。つまり、試し読みを行うユーザが、電子書籍を購入しやすい状況を設けることができる。
そして、図16を参照して、延長キーP3が操作されると、上述したポイントを利用して試し読みを延長するための入力ポップアップPiが、終了ポップアップPeに代えて表示される。そして、ユーザは、入力ポップアップPiに対して利用ポイントを入力することで、試し読みを延長することができる。
たとえば、入力ポップアップPiには、「50ポイントで5分延長できます。何ポイント利用されますか?」のメッセージと、ユーザに付与されている累計ポイント(「130ポイント」)を示す文字列とが含まれる。また、入力ポップアップPiには、利用するポイント(利用ポイント)を入力するためのポイント入力領域P4、入力した利用ポイントを確定する確定キーP5および試し読みを延長せずに終了する終了キーP6も含まれる。
このような状態で、ポイント入力領域P4に対してタッチ操作が行われ、「50(ポイント)」が入力された状態で確定キーP5が操作されると、ユーザの累計ポイントから50ポイントが消費(減算)されて、「+++」の電子書籍の試し読みが5分延長される。つまり、ユーザはポイントを消費することで、試し読みを延長させることができる。
また、終了キーP6が操作された場合、入力ポップアップPiなどの表示が消え、電子書籍の一覧が表示される。
なお、本実施例では、延長キーP3は、会員としてログインしていなければ、表示されない。つまり、簡易登録したユーザの場合、試し読みの延長を行うことができない。
また、本実施例では、ユーザは累計ポイントを、増やすことができる。図17を参照して、会員登録したユーザは、ログインした後に、ユーザ専用の会員画面を表示させることができる。この会員画面では、ユーザの累計ポイント(「80ポイント」)と、ユーザが試し読みを行った電子書籍の履歴とが表示される。履歴には、試し読みを行った電子書籍(「***」など)、日付(「9/11」など)が含まれると共に、他のユーザが書いたコメントを見るためのコメントリンク94a,94bと、コメントを入力するための入力リンク96とが含まれる。
ここで、ユーザは、入力リンク96に対してタッチを行うことで、試し読みを行った電子書籍にコメント(感想)を投稿することができる。そして、コメントが投稿されると、ユーザの累計ポイントには、5ポイントが加算される。
また、ポイントは、電子書籍を購入したときにその購入金額の所定割合(たとえば、10%)が加算されてもよいし、試し読みが所定時間(3分)延長されたときに所定ポイント(1ポイント)が加算されてもよいし、課金することでポイントが購入できてもよい。一方、ポイントは、本を購入するときに利用できてもよいし、他のシステムのポイントとして変換できてもよい。さらに、ポイントが発行されてから所定期間(たとえば、2か月)が経過して、ポイント有効期限を迎えると、失効するようにしてもよい。
このように、ユーザにポイントを加算することで、電子書籍配信システムが利用される頻度を向上させることができる。
以上で実施例の特徴を概説したが、以下には、図18に示す電子書籍端末10のRAM42のメモリマップ、図19に示す管理サーバ102のRAM114のメモリマップ、図20、図22−図25に示す電子書籍端末10のプロセッサ30によるフロー図、および図21、図26、図27に示す管理サーバ102のプロセッサ110によるフロー図を用いて詳細に説明する。
図18を参照して、図3に示すRAM42には、プログラム記憶領域302とデータ記憶領域304とが形成される。プログラム記憶領域302は、先に説明したように、フラッシュメモリ40(図3)に予め設定しているプログラムデータの一部または全部を読み出して記憶(展開)しておくための領域である。
プログラム記憶領域302には、簡易登録または会員登録を行うための登録プログラム310、配信サイトにログインするためのログインプログラム312、電子書籍の試し読みを制御するための試し読み制御プログラム314などが含まれる。なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域302には、ネットワーク500との無線通信を確立するためのプログラムなども含まれる。
続いて、RAM42のデータ記憶領域304には、タッチバッファ330、ユーザ情報バッファ332、認証バッファ334、試し読みバッファ336および許可バッファ338が設けられると共に、タッチ座標マップデータ340が記憶される。また、データ記憶領域304には、タッチフラグ342、会員フラグ344および閲覧カウンタ346も設けられる。
タッチバッファ330には、タッチパネル制御回路44が出力するタッチ座標のデータが記憶される。ユーザ情報バッファ332には、ユーザの虹彩を撮影することで得られた画像データ、入力IDおよびパスワードなどを含むユーザ情報が一時的に記憶される。認証バッファ336には、ログインする際に、ユーザによって入力された登録IDおよびパスワードや、ユーザの虹彩を撮影することで得られた画像データを含む認証データが一時的に記憶される。試し読みバッファ334には、試し読みがされる電子書籍データが一時的に記憶される。許可バッファ338には、電子書籍データを復号するための鍵データおよび試し読みを制限する制限情報を含む、許可データが一時的に記憶される。
タッチ座標マップデータ340は、タッチ操作におけるタッチ座標と、ディスプレイ14の表示座標とを対応付けるためのデータである。つまり、タッチ座標マップデータ340に基づいて、タッチパネル16に対して行われたタッチ操作の結果が、ディスプレイ14の表示に反映される。
タッチフラグ342は、タッチパネル16に対してタッチされているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、タッチフラグ342は、1ビットのレジスタで構成される。タッチフラグ342がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、タッチフラグ342がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。なお、タッチフラグ342は、タッチパネル制御回路44が出力する信号に基づいてオン/オフが切り換えられる。
また、会員フラグ344は、会員としてログインしているかを示すためのフラグである。たとえば、会員フラグ344は、登録IDとパスワードとを含む認証データが送信されると、オンにされる。なお、会員フラグ344の構成は、タッチフラグ342と略同じであるため、構成についての詳細な説明は省略する。
閲覧カウンタ346は、電子書籍を試し読みしているときにカウントされるカウンタであり、カウンタの上限値は許可データに含まれる制限情報に基づいて設定される。また、閲覧カウンタ346は、電子書籍の試し読みが開始されると、カウント(計測)を開始する。
なお、データ記憶領域304には、ディスプレイ14に表示されるGUIに対応する画像や文字のデータなどが記憶されると共に、電子書籍端末10の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
図19を参照して、図4に示すRAM114にも、プログラム記憶領域402とデータ記憶領域404とが形成される。
プログラム記憶領域402には、電子書籍端末10から送信されたユーザ情報を受領し、登録するための受領プログラム410、電子書籍端末10の試し読みを許可できるかを判断するための判断プログラム412および会員登録されたユーザのポイントを管理するためのポイント管理プログラム414などが含まれる。なお、管理サーバ102のプログラム記憶領域402にも、ネットワーク500との通信を確立するためのプログラムなどが含まれる。
続いて、RAM114のデータ記憶領域404には、図5に示す構成の電子書籍テーブルデータ430、図8に示す構成の制限情報設定テーブルデータ432などが記憶される。なお、図示は省略するが、データ記憶領域404には、管理サーバ102の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
電子書籍端末10のプロセッサ30は、Andoroid(登録商標)などのLinux(登録商標)ベースのOSや、その他のOSの制御下で、図20、図22−図25に示すフロー図に従う処理などを含む、複数のタスクを並列的に処理する。また、管理サーバ102のプロセッサ110は、LinuxなどのOSの制御下で図21、図26、図27に示す、フロー図に従う処理などを含む、複数のタスクを並列的に処理する。
図20は、電子書籍端末10のプロセッサ30によって実行される登録処理のフロー図である。たとえば、ユーザが電子書籍端末10によってユーザ情報を登録する登録操作を行うと、電子書籍端末10のプロセッサ30はステップS1で、簡易登録か否かを判断する。つまり、登録メニュー画面(図9(B))で簡易登録キー70が操作されたかが判断される。ステップS1で“NO”であれば、つまり簡易登録キー70が操作されていなければ、プロセッサ30はステップS3で会員登録か否かを判断する。つまり、登録メニュー画面で会員登録キー72が操作されたかが判断される。ステップS3で“NO”であれば、つまり会員登録キー72が操作されていなければ、プロセッサ30はステップS5で、終了操作か否かを判断する。たとえば、登録メニュー画面で戻るキー74が操作されたかが判断される。ステップS5で“YES”であれば、たとえば戻るキー74が操作されると、プロセッサ30は登録処理を終了する。
また、ステップS5で“NO”であれば、たとえば戻るキー74を含む他のキーも操作されなければ、プロセッサ30はステップS1に戻る。また、ステップS1で“YES”であれば、つまり簡易登録キー70が操作されると、プロセッサ30は、簡易登録画面(図10(A))を機能表示領域62に表示して、ステップS7で登録するか否かを判断する。つまり、簡易登録画面で同意キー76が操作されたか否かを判断する。ステップS7で“NO”であれば、つまり簡易登録画面で拒絶キー78が操作されると、プロセッサ30は登録処理を終了する。
また、ステップS7で“YES”であれば、つまり簡易登録画面で同意キー76が操作されると、ステップS9で生体情報データを取得する。つまり、プロセッサ30は、カメラモジュール46を起動させてユーザの虹彩を撮影する処理を実行し、撮影により得られた画像データをユーザ情報バッファ332に記憶させる。続いて、プロセッサ30はステップS11で、生体情報データをユーザ情報として送信する。つまり、ユーザ情報バッファ332に記憶されている画像データをユーザ情報として、管理サーバ102に送信する。
続いて、ステップS13でプロセッサ30は、受領されたか否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、ユーザ情報の簡易登録が完了したことを知らせる受領通知を、管理サーバ102から受信したか判断する。ステップS13で“YES”であれば、つまり受領通知を受信すれば、プロセッサ30は登録処理を終了する。一方、ステップS13で“NO”であれば、ユーザ情報が既に登録済みであることが通知されると、ステップS15でプロセッサ30は、エラーを通知して、登録処理を終了する。たとえば、プロセッサ30は、ユーザ情報を登録ができないことを示すメッセージ(図11)を機能表示領域62に表示する。
次に、会員登録キー72が操作されると、つまりステップS3で“YES”であれば、ステップS17でプロセッサ30は、図10(B)に示す会員登録画面を表示して、入力処理を実行する。つまり、入力処理が実行されると、登録IDおよびパスワードを入力するタッチ操作が受け付けられる。また、入力された登録IDおよびパスワードは、入力データとしてユーザ情報バッファ332に記憶される。続いて、ステップS19でプロセッサ30は、登録するか否かを判断する。つまり、会員登録画面で同意キー76が操作されたが判断される。ステップS19で“NO”であれば、たとえば会員登録画面で拒絶キー78が操作されると、プロセッサ30は登録処理を終了する。
また、ステップS19で“YES”であれば、つまり会員登録画面で同意キー76が操作されると、プロセッサ30は、ステップS21で生体情報データを取得して、ステップS23で生体情報データと入力データとをユーザ情報として送信する。たとえば、ステップS21では、ステップS9と同様、ユーザの虹彩を撮影した撮影データがユーザ情報バッファ332に記憶される。そして、プロセッサ30はステップS23で、ユーザ情報バッファ332に記憶されている、画像データ(生体情報データ)と、登録IDおよびパスワードを含む入力データとを、ユーザ情報として管理サーバ102に送信する。
続いて、ステップS25でプロセッサ30は、受領されたかを判断する。つまり、プロセッサ30は、ユーザ情報の会員登録が完了したことを知らせる受領通知を、管理サーバ102から受信したかを判断する。ステップS25で“YES”であれば、つまりユーザ情報の会員登録が完了すれば、プロセッサ30は登録処理を終了する。また、ステップS25で“NO”であれば、つまりユーザ情報が既に登録済みであることが通知されると、プロセッサ30は、ステップS15と同様、ステップS27でエラーを通知して、登録処理を終了する。
なお、ステップS15,S27の処理を実行するプロセッサ30は通知部として機能する。
図21は、管理サーバ102のプロセッサ110によって実行される受領処理のフロー図である。管理サーバの102の電源がオンにされると、管理サーバ102のプロセッサ110はステップS41で、ユーザ情報を受信したか否かを判断する。つまり、電子書籍端末10から、簡易登録または会員登録のために送信されたユーザ情報を受信したかが判断される。ステップS41で“NO”であれば、つまりユーザ情報を受信しなければ、プロセッサ110はステップS41の処理を繰り返す。
一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり電子書籍端末10からユーザ情報を受信すると、ステップS43でプロセッサ110は、既に登録されているか否かを判断する。まず、プロセッサ110は、ユーザ情報に含まれている画像データから虹彩の特徴量を抽出する。そして、プロセッサ110は、簡易登録情報DB122および会員登録D124において、その特徴量と一致するテンプレートが記憶されているかを判断する。ステップS43で“YES”であれば、つまり抽出した特徴量と一致するテンプレートがいずれかのデータベースに記憶されていれば、ステップS45でプロセッサ110は、登録済みであることを通知して、ステップS41に戻る。つまり、ユーザ情報を新たに登録しようとしているユーザは既にユーザ情報を登録しているため、登録済みであることが電子書籍端末10に通知される。
ステップS43で“NO”であれば、つまり抽出した特徴量と一致するテンプレートが各データベースに記憶されていなければ、ステップS47でプロセッサ110は、簡易登録か否かを判断する。たとえば、プロセッサ110は、会員登録のための登録IDおよびパスワードが、受信したユーザ情報に含まれているかを判断する。
ステップS47で“YES”であれば、つまり登録IDおよびパスワードがユーザ情報に含まれていなければ、ステップS49でプロセッサ110は、ユーザ情報を簡易登録情報DB122に登録する。たとえば、プロセッサ110は、画像データから抽出した特徴量をテンプレートとして保存する。そして、プロセッサ110は、図6に示す簡易登録情報DB122のテーブルに新しい行を追加して、保存されたテンプレートのファイル名およびメモリアドレスを「テンプレート」の欄に記録する。そして、プロセッサ110は、「履歴」の各欄が、何も記録されていない状態となるように、初期化する。
一方、ステップS47で“NO”であれば、つまり登録IDおよびパスワードがユーザ情報に含まれていれば、ステップS51でユーザ情報を会員登録情報DB124に登録する。たとえば、プロセッサ110は、図7に示す会員登録情報DB124のテーブルに新しい行を追加して、「登録ID」および「パスワード」の欄に受信したユーザ情報に含まれる登録IDとパスワードとを記録する。また、プロセッサ110は、ステップS49と同様、保存されたテンプレートのファイル名およびメモリアドレスを「テンプレート」の欄に記録する。そして、プロセッサ110は、「履歴」、「ポイント」および「ポイント有効期限」の欄が、何も記録されていない状態となるように、初期化する。
ステップS49またはステップS51でユーザ情報の登録が終了すれば、プロセッサ110はステップS53で受領通知を返信する。つまり、ユーザ情報の登録が完了したことを、電子書籍端末10に通知する。
なお、ステップS49またはステップS51の処理を実行するプロセッサ110は登録部として機能する。
図22は、電子書籍端末10のプロセッサ30によって実行されるログイン処理のフロー図である。たとえば、ユーザが電子書籍端末10に対してログイン操作を行うと、プロセッサ30はステップS61で認証データ入力処理を実行する。たとえば、第1ログインキー84が操作されると、プロセッサ30はユーザの虹彩を撮影する処理を実行し、撮影によって得られた画像データを認証データとして認証バッファ334に記憶させる。また、第2ログインキー86が操作されると、プロセッサ30は、登録IDとパスワードとの入力を受け付け、入力された登録IDとパスワードとを認証データとして認証バッファ334に記憶させる。
続いて、ステップS63でプロセッサ30は、認証データを送信する。つまり、認証バッファ334に記憶されている認証データを管理サーバ102に送信する。また、登録IDとパスワードとを含む認証データを送信した場合、会員フラグ344がオンにされる。続いて、ステップS65でプロセッサ30は、認証されたか否かを判断する。つまり、認証データと一致するユーザ情報が特定されたことが、管理サーバ102から通知されたかを判断する。ステップS65で“NO”であれば、たとえば認証データと一致するユーザ情報が特定できなかったことが通知されると、プロセッサ30はステップS61に戻る。一方、ステップS65で“YES”であれば、つまり認証データと一致するユーザ情報が特定されたことが通知されると、プロセッサ30はログイン処理を終了する。
図23は、電子書籍端末10のプロセッサ30によって実行される試し読み制御処理のフロー図である。たとえば、ユーザが電子書籍端末10で、試し読みを行う電子書籍を選択する操作を行うと、電子書籍端末10のプロセッサ30はステップS71で、選択された電子書籍を取得する。たとえば、図13に示す第1試し読みキー90aが操作された場合、プロセッサ30は「+++」の電子書籍データを、管理サーバ102から取得(ダウンロード)する。そして、取得した電子書籍データは、試し読みバッファ336に記憶させる。なお、ステップS71の処理を実行するプロセッサ30は取得部として機能する。
続いて、ステップS73でプロセッサ30は、会員としてログインしているか否かを判断する。つまり、会員フラグ344がオンであるか否かを判断する。ステップS73で“YES”であれば、つまり会員としてログインされていれば、プロセッサ30はステップS75で第1試し読み処理を実行して、試し読み制御処理を終了する。また、ステップS73で“NO”であれば、つまり会員としてログインしていなければ、プロセッサ30はステップS77で第2試し読み処理を実行して、試し読み制御処理を終了する。なお、第1試し読み処理および第2試し読み処理については、図24および図25のフロー図を用いて説明するため、詳細な説明は省略する。
図24は、電子書籍端末10のプロセッサ30によって実行される第1試し読み処理のフロー図である。図23に示す試し読み制御処理でステップS75が実行されると、電子書籍端末10のプロセッサ30はステップS91で、取得した電子書籍の番号および認証データを送信する。たとえば、「+++」の電子書籍データであれば番号は「0002」であるため、プロセッサ30は、電子書籍の番号「0002」と、登録IDおよびパスワードが含まれる認証データとを、管理サーバ102に送信する。
続いて、ステップS93でプロセッサ30は、試し読みが許可されたか否かを判断する。つまり、電子書籍データを復号するための鍵データと、試し読みの制限情報とを含む許可データを、管理サーバ102から受信したかが判断される。ステップS93で“NO”であれば、つまり試し読みの禁止が通知されると、プロセッサ30はステップS119で、完了処理を実行して、第1試し読み処理を終了し、試し読み制御処理に戻る。たとえば、完了処理が実行されると、電子書籍データが記憶されている試し読みバッファ336が初期化される。つまり、試し読みのために取得された電子書籍データが不正に保存されないようにするため、試し読みバッファ336が初期化される。
また、ステップS93で“YES”であれば、つまり許可データを受信すると、プロセッサ30は、許可データを許可バッファ338に保存して、ステップS95で閲覧カウンタ346を設定する。たとえば、「+++」の試し読みを行う、その電子書籍の種類が「コミック」であるため、受信した許可データに含まれる制限情報は「3分」となる。そのため、ステップS95では、閲覧カウンタ346が「3分」で満了するように設定される。続いて、ステップS97では、電子書籍を表示する。つまり、電子書籍の試し読みが開始される。また、具体的には、試し読みバッファ336に記憶されている電子書籍データが、受信した許可データに含まれる鍵データによって復号され、復号結果がディスプレイ14の機能表示領域62に表示される。
続いて、ステップS99でプロセッサ30は、カウントを開始する。たとえば、「3分」で満了する閲覧カウンタ346による時間の計測を開始する。続いて、ステップS101でプロセッサ30は、閲覧カウンタが満了したか否かを判断する。たとえば、電子書籍が表示されてから、「3分」が経過したかが判断される。ステップS101で“NO”であれば、たとえば「3分」が経過していなければ、ステップS103でプロセッサ30は、試し読みの中断か否かを判断する。たとえば、機能キー22が操作されたか否かを判断する。ステップS103で“NO”であれば、つまり試し読みの中断操作がされていなければ、ステップS101に戻る。一方、ステップS103で“YES”であれば、つまり試し読みの中断操作がされると、プロセッサ30はステップS119で完了処理を実行する。また、試し読みが中断された場合、完了処理では閲覧カウンタ346の状態に基づいて、残りの制限情報が算出される。そして、算出された制限情報が管理サーバ102に送信されると共に、試し読みバッファ336が初期化される。
また、ステップS101で“YES”であれば、たとえば「+++」の電子書籍の試し読みが始まってから「3分」が経過すれば、ステップS105でプロセッサ30は、終了ポップアップPeを表示する。たとえば、図15に示すように、機能表示領域62にポップアップPeを表示する。
続いて、ステップS107でプロセッサ30は、試し読みを延長するか否かを判断する。つまり、終了ポップアップPeに含まれる延長キーP3が操作されたかが判断される。なお、ステップS107の処理を実行するプロセッサ第1確認部として機能する。
ステップS107で“YES”であれば、つまり延長キーP3が操作されると、ステップS109で入力ポップアップPiを表示する。たとえば、図16に示すような入力ポップアップPiが表示される。また、入力ポップアップPiに現在のポイントを表示するために、プロセッサ30は、管理サーバ102とデータ通信を行い、対応するユーザの累計ポイントを取得する。
続いて、ステップS111でプロセッサ30は、利用ポイントが入力されたか否かを判断する。つまり、ポイント入力領域P4に対して利用ポイントが入力された状態で、確定キーP5が操作されたか否かを判断する。ステップS111で“NO”であれば、つまり終了キーP6が操作されると、プロセッサ30は、ステップS119で完了処理を実行して、第1試し読み処理を終了し、試し読み制御処理に戻る。また、ステップS111で“YES”であれば、つまり利用ポイントが入力された状態で確定キーP5が操作されると、プロセッサ30は、ステップS113で入力された利用ポイントを認証データと共に送信し、ステップS95に戻る。たとえば、「50ポイント」が入力された状態で確定キーP5が操作されると、「50ポイント」と、認証バッファ338に記憶されている認証データとを、管理サーバ102に送信する。また、管理サーバ102は、送信された利用ポイントに基づいて制限情報を決め、改めて許可データを電子書籍端末10に送信する。そして、プロセッサ30は、ステップS95で、改めて受信した許可データに基づいて、閲覧カウンタ346を設定する。
また、ステップS107で“NO”であれば、つまり延長キーP3が操作されていなければ、ステップS115でプロセッサ30は試し読みを行った電子書籍を購入するかを確認する。つまり、購入キーP2が操作されたかが判断される。なお、ステップS115の処理を実行するプロセッサ30は第2確認部として機能する。
ステップS115で“YES”であれば、つまり購入キーP2が操作されると、プロセッサ30は、ステップS117で購入処理を実行し、ステップS119に進む。たとえば、購入処理が実行されると、「+++」の電子書籍が購入される。また、ステップS115で“NO”であれば、つまり了承キーP1が操作された場合、ステップS119で完了処理を実行し、第1試し読み処理を終了して、試し読み制御処理に戻る。なお、電子書籍の試し読みが終了した状態で完了処理が実行された場合、管理サーバ102には、残りの制限情報が「0分」として送信され、試し読みバッファ336が初期化される。
図25は、電子書籍端末10プロセッサ30によって実行される第2試し読み処理のフロー図である。また、第1試し読み処理と重複するステップについては、簡単のため説明を省略する。たとえば、図23に示す試し読み制御処理でステップS77が実行されると、電子書籍端末10のプロセッサ30はステップS131で取得した電子書籍の番号および認証データを送信する。ステップS131では、電子書籍の番号と、ユーザの虹彩を撮影することで得られた画像データを含む認証データとを、管理サーバ102に送信する。なお、ステップS133−S143は、第1試し読み処理のS93−S103と同じであるため、説明を省略する。
続いて、ステップS145で終了ポップアップPeを表示する。ただし、第1試し読み処理のステップS105で表示される終了ポップアップPeとは異なり、ステップS142で表示される終了ポップアップPeには延長キーP3が含まれない。これは、簡易登録したユーザには、試し読みを延長するためのポイントが付与されないからである。
ステップS145の処理が終了すると、ステップS147でプロセッサ30は、電子書籍を購入するか否かを判断する。つまり、簡易登録したユーザは試し読みの延長ができないため、第2試し読み処理には、第1試し読み処理における延長に関する処理(ステップS107−S113)が含まれていない。なお、ステップS147−S151の処理は、第1試し読み処理のS115−S119と同じであるため、説明を省略する。ただし、ステップS147の処理を実行するプロセッサ30は第2確認部として機能する。
図26は、管理サーバ102のプロセッサ110によって実行される判断処理のフロー図である。管理サーバ102の電源がオンになると、プロセッサ110はステップS171で、電子書籍の番号と認証データとを受信したか否かを判断する。つまり、試し読みを行うために電子書籍端末10から送信された、電子書籍の番号と認証データとを受信したか否かを判断する。ステップS171で“NO”であれば、つまり管理サーバ102が電子書籍の番号と認証データとを受信していなければ、プロセッサ110はステップS171の処理を繰り返す。一方、ステップS171で“YES”であれば、電子書籍の番号と認証データとを受信すれば、ステップS173でプロセッサ110は、利用ポイントも受信したか否かを判断する。つまり、試し読みを延長するために入力された利用ポイントが、電子書籍の番号および認証データと共に受信されたか判断される。
ステップS173で“NO”であれば、つまり利用ポイントが受信されていなければ、ステップS175でプロセッサ110は、認証データに基づいてユーザ情報を検索する。つまり、認証データに画像データが含まれていれば、画像データから虹彩の特徴量を抽出し、その特徴量と一致するテンプレートを含むユーザ情報を、簡易登録情報DB122から検索する。一方、認証データに登録IDとパスワードが含まれていれば、それらを含むユーザ情報を、会員登録情報DB124から検索する。
続いて、ステップS177でプロセッサ110は、取得された電子書籍が履歴に記録されているか否かを判断する。つまり、認証データに基づいて特定されたユーザ情報の履歴において、受信した電子書籍の番号が含まれているかが判断される。ステップS177で“NO”であれば、つまりユーザによって選択された電子書籍が、そのユーザによって一度も試し読みがされていなければ、ステップS179でプロセッサ110は、制限情報設定テーブルに基づいて許可データを作成し、ステップS185に進む。たとえば、ユーザが「+++」の試し読みを行う場合、電子書籍の種類が「コミック」であるため、制限情報設定テーブル(図8)から「コミック」に対応する制限情報(3分)が読みされる。そして、「+++」の閲覧を可能にする鍵データと上記の制限情報とを含む、許可データが作成される。
また、ステップS177で“YES”であれば、つまり選択された電子書籍が、ユーザによって試し読みがされたことがあれば、ステップS181でプロセッサ110は、制限情報が残っているか否かを判断する。たとえば、特定されたユーザ情報において、履歴の制限情報に「1分」以上の数値が記録されているかが判断される。ステップS181で“YES”であれば、たとえば図7に示す会員登録情報DB124に示すように、履歴の制限情報の欄に「3分」が記録されていれば、ステップS183でプロセッサ110は、制限情報に基づいて許可データを作成する。たとえば、上述のように履歴の制限情報に「3分」が記録されていれば、「+++」の閲覧を可能にする鍵データと残っている制限情報(3分)とを含む、許可データが作成される。
そして、ステップS185でプロセッサ110は、ステップS179またはステップS183で作成された許可データを、電子書籍端末10に送信して、ステップS171に戻る。
また、ステップ181で“NO”であれば、つまり特定されたユーザ情報における、履歴の制限情報が「0分」であれば、ステップS187でプロセッサ110は、試し読みの禁止を通知して、ステップS171に戻る。
ここで、試し読みを延長するための利用ポイントと認証データとが受信されると、つまりステップS173で“YES”と判断されると、ステップS189でプロセッサ110は、受信した利用ポイントに基づいて許可データを作成する。たとえば、50ポイント毎に5分の制限情報となるように制限情報を設定し、そのように設定された制限情報を含む許可データが作成される。続いて、ステップS191でプロセッサ110は、ポイントを変更して、ステップS185に進む。つまり、ポイントを利用したユーザの累計ポイントが減算されるように命令を発行する。なお、この命令に応じて、後述するポイント管理処理において、ポイントを利用したユーザの累計ポイントが減算される。
なお、試し読みが一度でも行われれば、制限情報の残量に関係なく試し読みを禁止するようにした場合、ステップS177で“YES”と判断されると、プロセッサ110は、ステップS181,S183の処理を実行することなく、ステップS187に進む。
また、ステップS177およびステップS181の処理を実行するプロセッサ110は判断部として機能する。特に、ステップS181の処理を実行するプロセッサ110は制限情報判断部として機能する。さらに、ステップS179,S183,S185の処理を実行するプロセッサ110は許可部として機能する。そして、ステップS187の処理を実行するプロセッサ110は禁止部として機能する。
図27は、管理サーバ102のプロセッサ110によって実行されるポイント管理処理のフロー図である。管理サーバ102の電源がオンにされると、プロセッサ110はステップS201で、累計ポイントの変更が指示されたか否かを判断する。たとえば、プロセッサ110は、上述したような、累計ポイントを減算する命令が発行されたかを判断する。ステップS201で“NO”であれば、たとえば累計ポイントを変更する命令が発行されていなければ、プロセッサ110はステップS201を繰り返す。また、ステップS201で“YES”であれば、たとえば累計ポイントを変更する命令が発行されると、ステップS203でプロセッサ110は、対象のユーザ情報を特定する。つまり、累計ポイントを変更するユーザのユーザ情報を特定する。
続いて、ステップS205でプロセッサ110は、ポイントの変更情報件を特定する。たとえば、ユーザが試し読みを行った電子書籍に対してコメントを投稿したのか、ユーザがポイントを利用して試し読みを延長したのかを判断する。続いて、ステップS207で、ポイントを加算する指示か否かを判断する。たとえば、ユーザがコメントを投稿したか否かを判断する。ステップS207で“YES”であれば、たとえば使用者がコメントを投稿すれば、ステップS209でプロセッサ110は、変更条件に基づいて、対象のユーザ情報のポイントを加算し、ステップS201に戻る。たとえば、コメントを投稿したユーザの累計ポイントに対して、5ポイントが加算される。なお、ステップS209の処理を実行するプロセッサ110は加算部として機能する。
一方、ステップS207で“NO”であれば、たとえばユーザが試し読みを延長するためにポイントを利用した場合、ステップS211でプロセッサ110は、変更条件に基づいて対象のユーザ情報のポイントを減算し、ステップS201に戻る。たとえば、50ポイントを利用したユーザの累計ポイントから、50ポイントが減算される。
なお、他の実施例では、生体情報が、網膜や、顔を撮影することで得られる網膜情報または顔情報であってもよい。さらに、生体情報は、声紋情報、指紋情報、静脈情報などであってもよい。
また、その他の実施例では、生体情報の特徴量を抽出してから、管理サーバ102に送信するようにしてもよい。
また、ポイントを利用して試し読みを延長する場合、電子書籍の種類に基づいて、所定ポイント毎に延長できる時間(制限情報)が変化するようにしてもよい。
また、簡易登録をしたユーザのユーザ情報を検索する際には、試し読みを行う電子書籍の番号と、現在時刻を基準とする所定時間(過去3時間など)とに基づいて、検索範囲が限定されてもよい。
また、さらにその他の実施例では、制限情報はページ数であってもよい。たとえば、制限情報が50ページであれば、表示中の電子書籍が50ページめくられると、終了ポップアップPeが表示される。
また、電子書籍端末10と管理サーバ102とを一体化した専用端末が、書店などに設置されてもよい。
また、本実施例で用いられたプログラムは、データ配信用のサーバのHDDに記憶され、ネットワークを介して電子書籍端末10に配信されてもよい。また、CD,DVD,BD(Blue-Ray Disk)などの光学ディスク、USBメモリおよびメモリカードなどの記憶媒体に複数のプログラムを記憶させた状態で、その記憶媒体が販売または配布されてもよい。そして、上記したサーバや記憶媒体などを通じてダウンロードされた、プログラムが本実施例と同等の構成の電子書籍端末10または電子機器にインストールされた場合、本実施例と同等の効果が得られる。
そして、本明細書中で挙げた、具体的な数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様変更などに応じて適宜変更可能である。
10 … 電子書籍端末
14 … ディスプレイ
16 … タッチパネル
30 … プロセッサ
32 … 無線通信回路
40 … フラッシュメモリ
42 … RAM
46 … カメラモジュール
100 … 電子書籍システム
102 … 管理サーバ
110 … プロセッサ
112 … フラッシュメモリ
114 … RAM
120 … 電子書籍DB
122 … 簡易登録情報DB
124 … 会員登録情報DB
500 … ネットワーク
14 … ディスプレイ
16 … タッチパネル
30 … プロセッサ
32 … 無線通信回路
40 … フラッシュメモリ
42 … RAM
46 … カメラモジュール
100 … 電子書籍システム
102 … 管理サーバ
110 … プロセッサ
112 … フラッシュメモリ
114 … RAM
120 … 電子書籍DB
122 … 簡易登録情報DB
124 … 会員登録情報DB
500 … ネットワーク
Claims (12)
- 有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムであって、
電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録する登録部、
電子書籍データを取得する取得部、
前記ユーザのユーザ情報に基づいて、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みができるかを判断する判断部、
前記判断部によって試し読みができると判断されたとき、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを許可する許可部、および
前記判断部によって試し読みができないと判断されたとき、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを禁止する禁止部を備える、電子書籍システム。 - 前記ユーザ情報は、ユーザが試し読みを行った電子書籍の履歴情報を含み、
前記判断部は、前記履歴情報に、前記取得部によって取得された電子書籍データが含まれているかを判断し、
前記許可部は、前記取得部によって取得された電子書籍データが、ユーザの履歴情報に含まれていないと前記判断部によって判断されたとき、その電子書籍データの試し読みを許可する、請求項1記載の電子書籍システム。 - 前記禁止部は、前記取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていると、前記判断部によって判断されたとき、その電子書籍データの試し読みを禁止する、請求項2記載の電子書籍システム。
- 前記履歴情報は、試し読みを制限する制限情報を含み、
前記判断部は、前記取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれているときに、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っているかを判断する制限情報判断部を含み、
前記許可部は、前記取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていて、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っていると判断されると、その電子書籍データの試し読みを許可し、
前記禁止部は、前記取得部によって取得された電子書籍データがユーザの履歴情報に含まれていて、その履歴情報に試し読みの制限情報が残っていないと判断されると、その電子書籍データの試し読みを禁止する、請求項2記載の電子書籍システム。 - 前記登録部は、ユーザの生体情報を含むユーザ情報を登録する、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子書籍システム。
- ユーザの生体情報が既に登録されているとき、そのユーザのユーザ情報を登録できないことを通知する通知部をさらに備える、請求項5記載の電子書籍システム。
- 前記登録部によって登録されているユーザには、試し読みの延長を可能にするポイントが付与され、
ユーザに付与されたポイントを利用して、その電子書籍の試し読みを延長するかを確認する第1確認部をさらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子書籍システム。 - ユーザが試し読みを行った電子書籍に対してコメントを投稿したときに、そのユーザにポイントを加算する加算部をさらに備える、請求項7記載の電子書籍システム。
- 前記許可部によって試し読みが許可された電子書籍を購入するか確認する第2確認部をさらに備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の電子書籍システム。
- 有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムの制限方法であって、
電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録し、
電子書籍データを取得し、
前記ユーザのユーザ情報に基づいて、取得された電子書籍データの試し読みができるかを判断し、
試し読みができると判断されたとき、取得された電子書籍データの試し読みを許可し、そして
試し読みができないと判断されたとき、取得された電子書籍データの試し読みを禁止する、制限方法。 - 有料の電子書籍データを配信し、一部を無料で試し読みができるようにする、電子書籍システムの管理サーバであって、
電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を登録する登録部、
前記ユーザが電子書籍データを取得したとき、そのユーザのユーザ情報に基づいて、その電子書籍データの試し読みができるかを判断する判断部、
前記判断部によって試し読みができると判断されたとき、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを許可する許可部、および
前記判断部によって試し読みができないと判断されたとき、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みを禁止する禁止部を備える、管理サーバ。 - 電子書籍データの配信を希望するユーザのユーザ情報を事前に登録し、有料の電子書籍データを配信して、前記ユーザ情報に基づいて一部を無料で試し読みができるかを判断する電子書籍システムで利用される、携帯通信端末であって、
電子書籍データを取得する取得部、
前記電子書籍システムが前記ユーザ情報を登録した後に、前記取得部によって取得された電子書籍データの試し読みができると前記電子書籍システムによって判断されたかを判定する判定部、および
前記判定部によって試し読みができると判定されたとき、前記取得部によって取得された電子書籍データを表示する表示処理部を備える、携帯通信端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011248386A JP2013105297A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 電子書籍システム、制限方法、管理サーバおよび携帯通信端末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011248386A JP2013105297A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 電子書籍システム、制限方法、管理サーバおよび携帯通信端末 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013105297A true JP2013105297A (ja) | 2013-05-30 |
Family
ID=48624795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011248386A Pending JP2013105297A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 電子書籍システム、制限方法、管理サーバおよび携帯通信端末 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7017671B1 (ja) | 2020-09-11 | 2022-02-09 | 株式会社Trive Group | 動画配信装置及び動画配信プログラム |
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2011
- 2011-11-14 JP JP2011248386A patent/JP2013105297A/ja active Pending
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