JP2013103268A - クロマイト塗型材 - Google Patents

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Abstract

【課題】砂鋳型に高い耐焼付き焼着性を付与し、また鋳物表層部にガス欠陥を生ぜしめるのを有効に抑制することができ且つ施工性に優れた砂鋳型用の塗型材を提供する。
【解決手段】砂鋳型の表面に塗布される下塗り用の塗型材を、クロマイトを骨材とし、骨材が、小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群とを混合して成り、粒度分布の極大値であるピークとして小径側の第1ピークと大径側の第2ピークとを有するクロマイト塗型材とする。
【選択図】図1

Description

この発明は砂鋳型の表面に塗布される下塗り用の塗型材に関し、特に人工砂鋳型用として好適な塗型材に関する。
従来、鋳鉄,鋳鋼等の大形の鋳物は、一般に砂鋳型を用いて製造されている。
その砂鋳型としては天然鋳物砂、主として鉄,マグネシウム,クロムが主成分の酸化物であるクロマイト(クロム鉄鉱)砂を骨材として用いた天然砂鋳型が用いられてきた。
しかしながら近年、使用後においてクロマイト砂を産業廃棄物として排出する際の排出量削減の必要性や、天然資源としてのクロマイトの枯渇の問題,更にはクロマイトの供給の不安定化等の事情の下で、クロマイト砂の代替として人工砂(セラミック粒)を骨材として用いた人工砂鋳型が用いられるようになりつつある。
しかしながらこの人工砂を用いた人工砂鋳型の場合、クロマイト砂を用いた従来の天然砂鋳型と異なって以下のような問題を有している。
例えばクロマイト砂鋳型の場合、クロマイト砂が全体としてごつごつした形状で表面形状も多面体形状をなしており、そのために砂粒子同士が、言わば互いに絡み合ったような状態となって、あたかも石垣のような構造(石垣構造)を形成し易い。
更にクロマイト砂は、溶湯の熱で容易に焼結を起して(クロマイトは800℃辺りから焼結を生じる)砂粒間結合を生じる。
それらによってクロマイト砂鋳型の場合、鋳型表面層の強度が強く、形状的に安定した表面層を形成することができる。
そしてそのことにより高い耐差込み焼着性能を有する。
ここで差込み焼着とは、鋳型表面層の強度が弱く、形状が不安定で形状保持力が弱いときに、膨張等により鋳型表面層で割れを生じたりし、そこに溶湯が差し込んで(侵入して)焼着を起す現象である。
クロマイト砂鋳型の場合、表面層が安定していて強度が強く、形状保持力が高いために、そのような差込み焼着に対して高い耐性を有している。
更にクロマイト砂鋳型の場合、溶湯による熱で液相を生じ焼結することでそこにバリア層を形成し、そのバリア層形成によって、鋳造時に鋳型に含まれるバインダがガス化したときに、そのガスに対してバリア効果を発揮し、鋳型内部で発生したガスが溶湯の側に移行して鋳物表層部にガスによる欠陥(ガス欠陥)を生ぜしめるのを抑制する働きを有する。
これに対し、人工砂の場合には砂粒子が球形をなしているため、砂同士の物理的な絡み合いによる結合力が弱い上に、耐火度が高く焼結を生じないため、鋳型表面層の強度,形状保持力が弱く、鋳造時に上記の差込み焼着を起し易いといった問題を有する。
更に溶湯の熱で液相を生じて焼結層を形成するといったことがないので、ガスに対するバリア層が形成されず、従って鋳型内部で生じたガスが溶湯側に移行して鋳物表面にブロー欠陥その他のガス欠陥を生ぜしめてしまう。
特にステンレス鋳鋼鋳物の場合、鋳型で発生したCを含むガスが鋳物の表層内部に拡散して浸炭を起してしまう問題がある。
このような浸炭を生じるとステンレス鋳鋼の耐食性が悪化し、鋳物品質を悪化させる要因となる。
従来、人工砂鋳型に塗布される塗型材として専用の塗型材は無く、そこで従来にあっては天然砂鋳型用の塗型材を人工砂鋳型に用いて使用しているが、そのような塗型材では人工砂鋳型の持つ上記のような問題を解決できていないのが実情である。
尚、本発明に対する先行技術として、下記特許文献1には注湯後の鋳型の温度上昇によって有機系の粘結剤(バインダ)が熱分解して多量のガスを発生し、これがガス欠陥や浸炭の原因になる問題を解決することを狙いとした鋳造用の鋳型の製造方法が開示されている。
但しこの特許文献1に開示のものは鋳型に関するものであって塗型材に関するものではなく、また鋳型用の骨材として、従来よりも粒径が大きくて通気性の良いセラミック粒を用い、その通気性により鋳型で発生したガスを大気中に逃すことでガス圧を低下し、ガス欠陥の発生を抑制するようにしたもので、解決手段においても本発明とは異なっている。
更に下記特許文献2には、鋳型の骨材として粒径の異なる2種類のものを用いて、セラミック製鋳型を製造する点が開示されている。
但しこの特許文献2に開示のものも鋳型に関するもので、塗型材に関するものではなく本発明と異なる。
特開平9−29384号公報 特開平9−29385号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、砂鋳型に高い耐焼付き焼着性を付与し、また鋳物表層部にガス欠陥を生ぜしめるのを有効に抑制することができ且つ施工性に優れた砂鋳型用の塗型材を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、砂鋳型の表面に塗布される下塗り用の塗型材であって、クロマイトを骨材とし、該骨材が、小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群とを混合して成り、粒度分布の極大値であるピークとして小径側の第1ピークと大径側の第2ピークとを有していることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記砂鋳型が、微粉原料を造粒したものを焼成して得た人工砂を骨材とする人工砂鋳型であることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項2において、前記人工砂がアルミナとシリカを主成分として構成されたものであることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項2,3の何れかにおいて、前記人工砂鋳型が、砂粒子間空隙8〜35%の範囲内のものであることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項4において、前記第1ピークが0.5±0.2μmで、前記第2ピークが17±6.0μmであることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、砂鋳型(以下単に鋳型とすることがある)の表面に塗布される下塗り用の塗型材をクロマイト塗型材として、その骨材を、小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群とを混合し、粒度分布の極大値であるピークとして小径側の第1ピークと大径側の第2ピークとを有するように構成したものである。
ここで塗型材は、砂鋳型の表面に塗布されてコーティング層を形成するもので、骨材の大きさは砂鋳型の砂よりも小径である。
本発明は、塗型材をこのようなクロマイト塗型材とし、且つその粒度構成を、小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群とを有するものとしていることから、次のような利点が得られる。
即ち本発明によれば、小径側の第1粒子群については、砂鋳型の内部に浸透させ、そこに浸透層を形成させることができ、また大径側の第2粒子群については、その多くを砂鋳型の表面に残留させ、砂鋳型の表面上に骨材を堆積させて成る膜厚層を形成させることができる。
しかも1回の塗型材の塗布にてこれを実現することができる。
而して砂鋳型の内部に浸透した浸透層は、砂鋳型の骨材である砂と砂との間隙に入り込み、砂粒子間隙を埋めて砂の移動を妨げるように働くとともに、鋳造時に溶湯の熱で液相を生じて焼結し、砂粒子と砂粒子とを結合して砂粒子同士を固め、鋳型表面層から所定深さに亘る内部の構造を強化する働きをする。
また焼結によってそこにガスに対するバリア層を形成する。
一方鋳型の表面に多く残留した大径側の第2粒子群は、鋳型の表面上に骨材粒子を堆積させて膜厚層を形成するとともに、その一部が鋳型表面層の砂粒子と砂粒子との間隙に入り込んで砂の移動を妨げ、そしてその状態で鋳造時に溶湯の熱で液相を生じて焼結し、鋳型表面層の砂粒子同士を結合して表面層の構造を強化し、表面層の形状を安定化させ、形状保持力を高める働きをする。
また焼結により鋳型表面側にガス透過に対する第2のバリア層を形成する。
しかも浸透層による鋳型内部の焼結層と、膜厚層及び鋳型表面層の砂粒子間に入り込んだ骨材による表面側の焼結層とは互いに結合して一体構造体を形成するため、それらによって鋳型の表面層及び表面層から所定深さの内部に到るまで、鋳型の砂粒子同士を強固に結合する。
即ち本発明の塗型材では、浸透層と膜厚層等が2重のバリア層を形成するとともに、それらが一体となって鋳型を表面から内部に到るまで固める働きをする。
これらの働きによって、鋳型の耐差込み焼着性を高めることができ、また併せて鋳型内部で生じたガスが、そのガス圧に基づいて溶湯側に移行し、鋳鋼等にガス欠陥を生ぜしめるのを効果的に抑制することができる。
また特にステンレス鋳鋼の場合には、鋳型の側から移行したCが鋳鋼内に拡散し、浸炭現象を生じるのを抑制することができる。
本発明において第1ピーク,第2ピークの値(粒径値)は、砂鋳型の空隙の量や大きさ等の条件に応じて種々の値とすることが可能であるが、第1ピークについてはその値を0.3μm〜0.8μmの範囲内、第2ピークについては11μm〜23μmの範囲内とすることができる。
同様に小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群との混合比率も、砂鋳型側の状況に応じて定めることができるが、一般に小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群との比率(第1粒子群/第2粒子群)は20/80〜30/70の範囲内としておくことができる。
尚本発明では、第1粒子群,第2粒子群の何れも、これよりも大きな粒径のものを、分布のピークが上記の第1ピーク,第2ピークとなるように砕いてそれら第1粒子群,第2粒子群とすることができる。
その際に同一サイズの大径のものを細かく砕くことで第1粒子群を得、また粗く砕くことで第2粒子群を得るようにすることができる。
尚本発明における骨材粒子の粒径はレーザ回折散乱法(後述の実施例では島津レーザ回折式粒度分布測定装置を使用)にて測定することができる。
本発明は、砂鋳型が天然砂鋳型である場合にも適用可能であるが、特に人工砂鋳型である場合に適用して効果が高い(請求項2)。
また人工砂鋳型として、人工砂がアルミナとシリカを主成分として構成されたものに対して好適に適用可能である(請求項3)。
更に人工砂鋳型が、砂粒子間空隙8〜35%の範囲内であるものに好適に適用することができる(請求項4)。
好ましくは砂粒子間空隙が25〜30%であるものに対して好適に適用できる。
本発明では、クロマイト塗型材における上記の第1ピーク値を0.5(±0.2)μmとし、また第2ピークを17(±6.0)μmとしておくことができる(請求項5)。
またそれらの混合比率(小径側の第1粒子群/大径側の第2粒子群)を体積基準で20/80〜30/70の範囲内としておくことができる。
尚、本発明のクロマイト塗型材は下塗り用のものであり、従って鋳型は、このクロマイト塗型材を施した後、更に上塗り材を施した上で実際の鋳造に使用される。
本発明の一実施形態のクロマイト塗型材における骨材の粒度分布を示した図である。 浸炭量測定のためのテストピースとサンプル形状及び測定部位を示した図である。 浸炭量測定結果を表した図である。 バインダ樹脂の添加量による浸炭C量への影響を示した図である。
次に本発明の実施例を以下に説明する。
<実施例1>
人工砂として、伊藤忠セラテック(社)から市販されているナイガイセラビーズ(商品名。品番は#650、表1中ではNCBと表示)を用い、人工砂鋳型(以下単に鋳型とする)を造型した。
この人工砂は、微粉原料を球形に造粒し、焼成して成る人工セラミックス粒(砂)であり、Al61%,SiO36%を主成分としたものである。
またその粒度範囲は75〜300μmである。
この人工砂に対して、自硬性アルカリフェノールバインダ樹脂を骨材(砂)対比で2.0%(質量%)、有機エステルを主成分とする硬化剤を樹脂対比で30%(質量%)加えて人工砂鋳型を造型した。
尚、自硬性アルカリフェノールバインダ樹脂は含有C量が27%で、人工砂,バインダ樹脂を含めた全体を基準としたときのC量は0.38%である。
このようにして得られた人工砂鋳型は、砂粒子間空隙が25〜30%のものであった。
尚、砂粒子間空隙は鋳型テストピース表面を2値化画像処理にて面積率を求める方法で測定した。
次にこのようにして得た鋳型に対して塗型材を塗布した。
ここでは塗型材として従来から用いられているMgO系の下塗り塗型材を塗布し、その後MgO系の上塗り塗型材を塗布したもの(表1中試料(1))と、これとは別に、実施例に係るクロマイト塗型材を下塗り塗型材として塗布した後、MgO系の上塗り塗型材を塗布したもの(表1中試料(2))とを用意した。
ここで試料(1)の下塗り塗型材のMgO系とあるのは、MgO(80質量%)/Cr−FeO−MgO(20重質量%)の組成のものである。
またその骨材は10〜70μmのナロータイプ(幅が狭い形状の意味)の平均粒子径15.4μm程度の粒度分布帯のものである。
一方試料(2)の下塗り塗型材としての実施例に係るクロマイト塗型材は、Cr−FeO−MgO(100%)の組成のもので、図1に示す粒度分布を有している。
詳しくは、この実施例に係るクロマイト塗型材は、0.5μmをピーク(第1ピーク)とした0.3〜1.0μmの範囲内の小径側の第1粒子群と、17μmをピーク(第2ピーク)とした1.9〜40μmの範囲内の第2粒子群とから成り、それら0.5μmをピークとする第1粒子群と、17μmをピークとする第2粒子群とを、それらの比率が体積比率で、第1粒子群/第2粒子群=23/77となるように混合したものである。
尚このクロマイト塗型材の骨材粒子は、平均粒径45μmのクロマイト砂を細かく砕くことによって小径側の第1粒子群を得、また粗く砕くことによって大径側の第2粒子群を得、それらを互いに混合したものである。
このようにして得たクロマイト塗型材の骨材、又は上記のMgO系塗型材の骨材とフェノール系樹脂,無機バインダ,溶剤(エタノール)及びその他(増粘剤、沈降防止剤)を以下のような比率(質量基準)で配合し、表1の試料(2)の実施例に係るクロマイト塗型材から成る下塗り塗型材及び試料(1)の下塗り塗型材を用意した。

塗型材の構成 クロマイト骨材又はMgO系骨材 63%
フェノール系樹脂 2%
無機バインダ 1%
溶剤(エタノール) 32%
その他(増粘剤、沈降防止剤) 2%

尚上記配合は濃度(比重)60ボーメ時のときのものである。
以上のようにして用意した下塗り塗型材を、先に得た鋳型の表面にはけ塗りにより塗布した後、着火乾燥を実施した。
尚、塗型材施工後において、試料(2)の実施例に係るクロマイト塗型材を用いたものにあっては、鋳型表面への積層状態で厚み1〜2mmのクロマイト骨材の大粒子の膜厚層が形成されており、また鋳型表面から内部に向って深さ2〜3mmに亘って小粒子の骨材が浸透した浸透層が形成されていた。
尚塗型材としてMgO系のものを用いたものにあっては、鋳型表面上に厚み0.5〜1.0mmの膜が形成されていたものの、浸透層は実質形成されていなかった。
以上のようにして下塗り塗型材を塗布した後、表1に示すMgO系の上塗り塗型材を、上記の下塗り塗型材と同様にして塗布し、施工した。
尚この上塗り塗型材もまた溶剤としてアルコールを含んだもので、塗布後に着火乾燥を実施した。
Figure 2013103268
以上のようにして下塗り塗型材,上塗り塗型材を塗布施工したところで、表2に示す組成の鋼種JIS SCS16を鋳込み(鋳込み温度は1540℃)、その後熱処理(固溶化熱処理)を行い、更にその後ショットブラスト処理を行って、得られたステンレス鋳鋼SCS16の表層の浸炭量測定を行った。
Figure 2013103268
ここで浸炭量測定は次のようにして行った。
即ち、図2(A)に示す形状のテストピース10を鋳造した後、このテストピース10からサンプル10-1を切り出し、そしてそのサンプル10-1のSで示す部位の浸炭量を測定し評価した。
結果が表3及び図3に示してある。
尚C量の測定は、部位SをEPMA装置を用いて元素分析し、そして得られたEPMAデータに基づいて浸炭によるC量を求めた。
Figure 2013103268
表3及び図3の結果に見られるように、下塗り塗型材としてクロマイト塗型材を用いたもの(試料(2))にあっては、MgO系の塗型材を用いたもの(試料(1))に比べて、浸炭によるC量が低い値を示している。
即ち本実施例に係るクロマイト塗型材を用いた試料(2)にあっては浸炭が十分に抑制されていた。
次に鋳型の造型に際して加えられる自硬性アルカリフェノール樹脂の添加量を、表4に示すように種々変化させて、そのことによる浸炭C量への影響を調べた。
尚他の条件については上記と同様とした。
表4中(1)Aが、表1の試料(1)においてバインダ樹脂の添加量を変化させた場合の結果を、また(2)Aが、表1の試料(2)においてバインダ樹脂の添加量を変化させたときの結果を示している。
尚ここではC量の測定位置を、鋼表面から0.2mmの位置とした。
結果が表4及び図4に示してある。
Figure 2013103268
これらの結果から、従来の塗型材を用いたものにあっては、鋳型に添加した樹脂バインダの量が多くなるのに連れて鋼表面の浸炭C量が多くなっているのに対して、本実施例のクロマイト塗型材を用いたものにあっては、樹脂バインダの量が多くなっても浸炭C量が低いレベルに留まっていることが見て取れる。
<実施例2>
次に、表1の試料(1)と試料(2)と同種の鋳型に同種の塗型を塗布したものを用いて鋼種JIS SCW480を鋳込み重量21トンで鋳込み、耐差込み焼着性の評価を行った。
尚、鋳込みは出鋼温度1600℃,鋳込み温度1530〜1570℃の下で行った。
その結果、表1の試料(1)と同種のものを用いて鋳込みを行ったときには、製品の湾曲形状部(R形状部)近傍に差込み焼着が認められたが、表1の試料(2)と同種のものを用いて鋳込みを行ったものについては、そうした差込み焼着は認められなかった。
以上本発明の実施例を述べたが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。

Claims (5)

  1. 砂鋳型の表面に塗布される下塗り用の塗型材であって、クロマイトを骨材とし、該骨材が、小径側の第1粒子群と大径側の第2粒子群とを混合して成り、粒度分布の極大値であるピークとして小径側の第1ピークと大径側の第2ピークとを有していることを特徴とするクロマイト塗型材。
  2. 請求項1において、前記砂鋳型が、微粉原料を造粒したものを焼成して得た人工砂を骨材とする人工砂鋳型であることを特徴とするクロマイト塗型材。
  3. 請求項2において、前記人工砂がアルミナとシリカを主成分として構成されたものであることを特徴とするクロマイト塗型材。
  4. 請求項2,3の何れかにおいて、前記人工砂鋳型が、砂粒子間空隙8〜35%の範囲内のものであることを特徴とするクロマイト塗型材。
  5. 請求項4において、前記第1ピークが0.5±0.2μmで、前記第2ピークが17±6.0μmであることを特徴とするクロマイト塗型材。
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