JP2013099372A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排泄液を素早く吸収し、液戻りが生じ難い吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、吸収体4及び該吸収体4の肌対向面側に配された表面シート2を具備する吸収性物品であって、表面シート2は、水との接触角が90〜110°の繊維を含んで構成され且つ着用者の肌側に向けて突出する凸部21と該凸部21に隣接する凹部22とをそれぞれ複数有している。凸部21は、凹部22に比して繊維密度が低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品として、肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に配置された吸収体を具備するものが知られている。吸収体としては、尿等の排泄液を吸収保持し得るものが使用され、例えば、木材パルプ等の親水性繊維及び/又は吸水性ポリマーを含む吸収性コア、あるいは該吸収性コアを透水性のコアラップシートで被覆したものが使用される。また、表面シートとしては、排泄液を素早く吸収体に透過し得るものが使用され、例えば、親水化処理された疎水性の合成繊維を主体とする不織布が使用される。
特許文献1には、使い捨ておむつ等の吸収性物品と重ねて使用される補助吸収性物品に関し、不織布からなる表面シートの肌対向面を疎水性、非肌対向面(吸収体との対向面)を親水性とすることが記載されており、その疎水性の表面シート(不織布)の肌対向面の表面張力72dyne/cmでの液体接触角が90度以上であることが好ましい旨記載されている。特許文献1に記載の補助吸収性物品によれば、該補助吸収性物品における吸収体から表面シート側への液戻りを防止し得るとされている。
特許文献2には、吸収性物品の表面シート等として使用可能な賦形シートに関し、一方の面側に、複数の凸部と、該凸部同士を連結する障壁状連結部とを有し、該障壁状連結部の繊維密度が該凸部の繊維密度より高いものが記載されている。特許文献2に記載の賦形シートによれば、吸収性物品の表面シート等として使用した場合に、液戻りを防止し得るとされている。
特許文献3には、吸収性物品における表面シートとして、親水性で相対的に繊維密度の高い凹部と疎水性で相対的に繊維密度の低い凸部とが交互に隣接形成されたシートを用いることが記載されている。特許文献3に記載の吸収性物品によれば、液戻りを防止し得るとされている
特開2007−135790号公報 特開2009−201964号公報 特開2009−268559号公報
特許文献1〜3に記載の技術を吸収性物品に適用することにより、排泄液の吸収性、液戻り防止性等の点で一定の効果は得られるものの、それらの特性には改善の余地があった。
従って本発明の課題は、排泄液を素早く吸収し、液戻りが生じ難い吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収体及び該吸収体の肌対向面側に配された表面シートを具備する吸収性物品であって、前記表面シートは、水との接触角が90〜110°の繊維を含んで構成され且つ着用者の肌側に向けて突出する凸部と該凸部に隣接する凹部とをそれぞれ複数有しており、前記凸部は、前記凹部に比して繊維密度が低い吸収性物品を提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明の吸収性物品は、尿等の排泄液が素早く吸収し、且つ液戻りを生じ難く、着用者の肌をカブレ等の肌トラブルから保護し得る。また、本発明の吸収性物品は、表面シートが柔軟性及びクッション性を有しているため、良好な肌触りを提供し得る。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての使い捨ておむつの一例を示す図であり、各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた状態を示す肌対向面側(表面シート側)の模式平面図である。 図2は、図1のI−I線断面(幅方向の断面)を示す模式断面図である。 図3は、図2の一部を拡大して示す模式断面図である。 図4は、図1に示す使い捨ておむつにおける表面シートの一部を拡大して示す模式斜視図である。 図5は、表面シートの凸部が潰れた状態を示す模式断面図(図3対応図)である。 図6は、本発明に係る表面シートの他の実施形態を示す模式断面図である。 図7は、図6に示す表面シートの製造工程の説明図である。
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい一実施形態である使い捨ておむつに基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態のおむつ1は、図1及び図2に示すように、吸収体4及び該吸収体4の肌対向面側に配された表面シート2を具備している。
更に説明すると、本実施形態のおむつ1は、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図1及び図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する液不透過性ないし撥水性(以下、これらを総称して液不透過性という)の裏面シート3、及び両シート2,3間に配置された液保持性の吸収体4を具備し、縦長に形成されている。表面シート2、裏面シート3及び吸収体4は、何れも、一方向Xに長い縦長の形状を有している。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4よりも大きな寸法を有し、吸収体4の周縁から外方に延出している。表面シート2は、図2に示すように、その幅方向Yの寸法が、裏面シート3の幅方向Yの寸法よりも小さくなっている。
おむつ1は、図1に示すように、長手方向Xに、着用時に着用者の背側に配される背側部Aと、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Bと、着用時に着用者の股下の配される股下部Cとを有している。股下部Cは、着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部を含んでおり、おむつ1の長手方向Xの中央部に位置している。おむつ1は、股下部Cの両側縁が内向きの円弧状に湾曲しており、図1に示す如き平面視において、長手方向Xの中央部が内方に括れた砂時計状の形状となっている。
本明細書において、肌対向面は、吸収性物品(おむつ1)又はその構成部材(表面シート2、裏面シート3、吸収体4等)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。また、長手方向(図中のX方向)は、吸収性物品又はその構成部材の長辺に沿う方向であり、幅方向(図中のY方向)は、該長手方向と直交する方向である。
吸収体4は、図2に示すように、液保持性吸収性コア40と該吸収性コア40を被覆する透水性のコアラップシート41とを含んで構成されている。コアラップシート41は、1枚の連続したシートであり、吸収性コア40の肌対向面(表面シート2との対向面)の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の長手方向Xに沿う両側縁部から幅方向Yの外方に延出し、それらの延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面(裏面シート3との対向面)の全域を被覆している。吸収性コア40とコアラップシート41との間は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により接合されていても良い。
図1及び図2に示すように、おむつ1の長手方向Xに沿う両側部それぞれには、一側縁部に糸状の弾性部材51が伸張状態で固定されているサイドシート5が配されており、着用時における股下部Cには、一対の立体ギャザーが形成される。また、着用者の脚周りに配される左右のレッグ部における表面シート2と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材52が長手方向Xに沿って伸張状態で固定されており、着用時における前記レッグ部には、弾性部材52の収縮により、一対のレッグギャザーが形成される。一対のサイドシート5,5、表面シート2、吸収体4、弾性部材51,52及び裏面シート3は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
また、図1に示すように、おむつ1の背側部Aの長手方向Xに沿う両側縁部には、一対のファスニングテープ6,6が設けられている。ファスニングテープ6には、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部61が取り付けられている。また、おむつ1の腹側部Bの非肌対向面には、機械的面ファスナーのメス部材からなる被止着領域7が形成されている。被止着領域7は、裏面シート3の非肌対向面に、機械的面ファスナーのメス部材を公知の接合手段(例えば、接着剤やヒートシール等)で接合固定して形成されており、ファスニングテープ6の止着部61を着脱自在に止着可能である。
本実施形態のおむつ1の主たる特長の1つとして、表面シート2が、水との接触角が90〜110°の繊維を含んで構成され、且つ図2〜図4に示すように、着用者の肌側に向けて突出する凸部21と該凸部21に隣接する凹部22とをそれぞれ複数有している点が挙げられる。
前記接触角は、繊維の親水性・疎水性の程度を示す指標となるもので、下記測定方法により測定される、繊維上の水滴と繊維表面との角度である。前記接触角の値が小さいほど繊維の親水性が高いと判断できる。通常、親水性に分類される繊維(例えばセルロース繊維)の前記接触角は90°未満(通常65〜85°)、疎水性に分類される繊維(例えばポリエチレン繊維)の前記接触角は110°超(通常120〜140°)であり、前記接触角が90〜110°の繊維は弱疎水性に分類できる。以下、「水との接触角が90〜110°の繊維」を「弱疎水性繊維」ともいう。
<接触角の測定方法>
測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析や画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に、画像が録画される。録画された映像において、繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維とのなす角を算出し、接触角とする。尚、測定用サンプル(表面シートから取り出して得られる繊維)は、表面シートの測定対象部位に位置する繊維を、最表層から繊維長1mmで裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持し、該繊維1本につき異なる2箇所の位置で接触角を測定する。前記測定対象部位において、N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を、該測定対象部位での接触角と定義する。
表面シート2が、前記弱疎水性繊維を含んで構成されていることにより、表面シート2の凸部21と凹部22とによる凹凸形状及び後述する繊維の粗密構造による作用と相俟って、液戻りを効果的に防止することができる。前記弱疎水性繊維の前記接触角は、好ましくは95〜105°である。
前記弱疎水性繊維としては、疎水性(撥水性)の合成繊維に親水化剤を付与することにより、水との接触角が前記範囲にコントロールされたものが好ましく用いられる。合成繊維としては、当該技術分野において用いられているものと同様のものを用いることができ、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる繊維が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。合成繊維に親水化剤を付与する方法としては、合成繊維の表面に親水化剤を施す方法や、合成繊維を構成する樹脂に親水化剤を予め練り込んでおき、その樹脂を用いて紡糸を行う方法が挙げられる。親水化剤としては、当該技術分野において用いられているものと同様のものを用いることができる。そのような親水化剤としては、各種の界面活性剤が典型的なものとして挙げられる。合成繊維に対する親水化剤の付与量は、親水化剤付与後の合成繊維の水との接触角が前記範囲になるように適宜調整される。
表面シート2における前記弱疎水性繊維の含有率は、好ましくは50〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%である。表面シート2は、前記弱疎水性繊維以外の他の繊維(水との接触角が90〜110°の範囲外である繊維。親水性繊維又は疎水性繊維。)を含有しても良いが、前記弱疎水性繊維の使用による効果(液戻り防止効果)をより確実に奏させるようにする観点から、表面シート2における前記弱疎水性繊維以外の他の繊維の含有率は20質量%以下とすることが好ましく、0質量%、即ち、繊維としては前記弱疎水性繊維のみを用いることが更に好ましい。
表面シート2は、前記弱疎水性繊維を含む(好ましくは前記弱疎水性繊維100質量%からなる)不織布である。不織布には、その製法等の違いにより、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布等があり、表面シート2としては、公知の不織布を特に制限無く用いることができるが、特にスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
表面シート2は、図2〜図4に示すように、着用者の肌側に向けて突出する凸部21を複数有している。表面シート2の肌対向面2aには、複数の凸部21に加えて複数の凹部22が形成されており、凸部21及び凹部22は、交互に且つ一方向に列をなすように配置されている。凸部21と凹部22とによる表面シート2の肌対向面2aの斯かる凹凸形状は、少なくとも股下部C(前記排泄部対向部)における吸収体4の配置領域(図1に示す如きおむつ1の平面視において吸収体4と重なる領域。おむつ1の幅方向Yの中央部。)に形成されており、本実施形態においては更に背側部A及び腹側部Bそれぞれにおける吸収体4の配置領域にも形成されている。
本実施形態においては、表面シート2は単層構造の不織布からなる。表面シート2は、凹部22以外の部分において着用者の肌側に向けて突出しており凸部21を形成している。凸部21内には、表面シート2の形成材料が実質的に存在していない空間25が形成されている。凹部22は、実質的に凹凸の無い平坦状であり、吸収体4(コアラップシート41)の肌対向面に密着している。
表面シート2の凸部21と凹部22とによる凹凸形状は、公知のエンボス加工を利用して形成することができる。例えば、図4に示す如き、凹凸形状を有する単層構造の表面シート2は、表面シート原反(凹凸の無い平坦状のシート)を、周面が凹凸形状となっている第1ロールと該第1ロールの凹凸形状に対して噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2ロールとの噛み合わせ部に噛み込ませて、該表面シート原反を凹凸賦形することにより得られる。前記第1及び第2ロールとしては、例えば、図7に示す加工装置における第1及び第2ロール81,82を用いることができる。尚、図7に示す加工装置は、後述する2層構造の表面シート2Aを製造する装置である。
表面シート2は、前記弱疎水性繊維を含んで構成されていること、及び凸部21と凹部22とによる凹凸形状を有していることに加えて、凸部21が凹部22に比して繊維密度が低いことに起因する、繊維の粗密構造を有している。即ち、凸部21は、凹部22との比較において繊維(前記弱疎水性繊維)の密度が低い低密度部であり、凹部22は、凸部21との比較において繊維(前記弱疎水性繊維)の密度が高い高密度部である。このような、凸部21と凹部22とによる繊維の粗密構造は、例えば、凸部21及び凹部22を形成するための表面シート原反の凹凸賦形加工により得られる。斯かる凹凸賦形加工において、表面シート原反における、凹凸賦形加工用ロールに噛み合わされた際に該ロールの凸部で押圧されてこれに対応した凸部が形成される部位は、該表面シート原反が相対的に強く引き伸ばされるため、相対的に低密度な凸部21となり、また、表面シート原反における相対的に弱く引き伸ばされたか又は実質的に引き伸ばされなかった部位は、該ロールによる押圧前後で繊維の密度はほとんど変わらず、相対的に高密度な凹部22となる。
本実施形態のおむつ1は、前述した表面シート2の特長的な構成により、即ち、1)水との接触角が90〜110°の繊維(弱疎水性繊維)を含んで構成され、2)凸部21と凹部22とによる凹凸形状を有し、3)凸部21が凹部22に比して繊維密度が低いことにより、尿等の排泄液を素早く吸収し、且つ液戻りを効果的に防止することができる。表面シート2による斯かる作用効果について更に説明すると、おむつ1の着用時において、着用者の身体から尿等の体液が排泄されるときは、通常、おむつ1の肌対向面(表面シート2の肌対向面2a)にはそれほど大きな体圧はかからないため、表面シート2の凸部21は体圧によって潰されず、図3に示す如き、凸部21の頂部が凹部22から起立した状態となっている。斯かる凸部21の起立状態において、表面シート2の肌対向面2a上に存する体液(排泄液)の吸収体4への移行経路としては、凹部22から吸収体4へ向かう経路に加えて、凸部21から吸収体4へ向かう経路が存しているところ、肌対向面2aに向けて体液が排泄されると、体液は、主として、繊維密度が相対的に低い凸部21(低密度部)を透過し、その内部の空間25を経由して吸収体4へ移行する。特に、本実施形態においては、凸部21内に空間25が形成されており、この空間25が体液の一時的な収容部として機能するため、体液の引き込み性に優れ、体液を素早く吸収できる。
一方、液戻りは、吸収体4が多量の体液を吸収保持した状態で、吸収体4に体圧がかかることにより引き起こされる場合が多いところ、本実施形態のおむつ1においては、吸収体4よりも肌側に位置する表面シート2が、凸部21と凹部22とによる凹凸形状により柔軟性及びクッション性を有しているため、表面シート2の作用により吸収体4にかかる体圧が低減され、液戻りが引き起こされるような大きな体圧が吸収体4にかかりにくくなっており、それによって液戻りが低減される。また、表面シート2の柔軟性やクッション性では対応しきれないほどの大きな体圧が表面シート2にかかった場合、繊維密度が低く前記弱疎水性繊維が疎に存在する凸部21は、図5に示すように潰れ、それによって繊維密度の高い凹部22と同様に、前記弱疎水性繊維が密に存在する状態となるため、表面シート2全体が、前記弱疎水性繊維が密に存在する状態となる。そのため、大きな体圧を受けて吸収体4から滲み出した体液は、前記弱疎水性繊維が全体的に高密度で存在する弱疎水性の表面シート2によってブロックされ、その肌対向面2a上(おむつ1の肌対向面上)には移行し難く、結果として液戻りが低減される。このように、本実施形態のおむつ1によれば、液戻りに対して、表面シート2の凹凸形状及び前記弱疎水性繊維の使用、という2重の防止手段が機能するため、液戻りが効果的に防止され、着用者の肌をカブレ等の肌トラブルから保護することができる。また、凸部21と凹部22とによる凹凸形状によって表面シート2が柔軟性及びクッション性を有していることは、おむつ1の肌触りを良好にすることにも寄与している。
このような表面シート2による作用効果、特に凸部21による排泄液の吸収性(引き込み性)をより確実に奏させるようにする観点から、下記測定方法により測定される、表面シート2の最大平均空隙径は、凸部21が凹部22の1.3倍以上であることが好ましく、1.5〜2.0倍以上であることが更に好ましい。ここでいう、空隙(繊維間空隙)とは、表面シート2において、繊維と繊維との間を曲がりくねった通路を意味し、空隙径とは、該空隙(通路)の最大径を意味する。凸部21の最大平均空隙径は、好ましくは75〜150μm、更に好ましくは100〜125μmであり、凹部22の最大平均空隙径は、好ましくは25〜100μm、更に好ましくは50〜75μmである。表面シート2(凸部21、凹部22)の最大平均空隙径の調整は、例えば、表面シート2に凹凸形状を形成する際の凹凸賦形加工用ロール(エンボスロール)の噛み合わせを調整することにより実施できる。
<最大平均空隙径の測定方法>
表面シートの測定対象部位(凸部又は凹部)を、走査型電子顕微鏡(例えばKEYENCE製、MICRO SCOPE VHX-1000)により倍率200倍で観察し、当該測定対象部位において、繊維間空隙が大きい順に10個を選択し、それら10個の繊維間空隙の最大径をそれぞれ測定し、それらの平均値を、当該測定対象部位(凸部又は凹部)における最大平均空隙径とする。
前述した表面シート2による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、表面シート2の各部の寸法等は次のように設定されることが好ましい。
凸部21の高さL1(図3参照)は、好ましくは0.5〜3.5mm、更に好ましくは1.5〜2.5mmである。
凸部21の最大径L2(図3参照)は、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは2〜5mmである。
凸部21の数は、表面シート2の肌対向面2aの1cm四方の単位面積当たり、好ましくは1〜20個、更に好ましくは5〜10個である。
表面シート2の坪量は、好ましくは5〜45g/cm2、更に好ましくは15〜25g/cm2である。
表面シート2を構成する繊維(前記弱疎水性繊維)の繊維径は、好ましくは10〜40μm、更に好ましくは15〜25μmである。
凸部21と凹部22との繊維密度比(凸部の繊維密度/凹部の繊維密度)は、好ましくは0.3〜0.9、更に好ましくは0.5〜0.8である。
凸部21の繊維密度は、好ましくは0.5〜2.0g/cm3、更に好ましくは0.7〜1.5g/cm3であり、凹部22の繊維密度は、好ましくは0.6〜3.0g/cm3、更に好ましくは0.8〜2.3g/cm3である。繊維密度は次のようにして測定される。
<繊維密度の測定方法>
表面シートより測定対象部位(凸部及び凹部)を直径3mm程度の大きさに切り出し測定用サンプルを30個調製し、電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用い、全サンプルの総重量(繊維の総重量)を測定する。また、30個の測定用サンプルそれぞれの外形(輪郭線)をOHPシートに写し取り、該OHPシートをスキャナー(セイコーエプソン社製EPSON Scan)でスキャンしてそのデータをパーソナルコンピュータに取り込んだ後、面積計算ソフト(NVS社製Image-Pro Plus)を用い、全サンプルの総面積を測定する。また、計算定圧式厚み計(測定時圧力は49Pa)を用い、全サンプルの厚みをそれぞれ測定し、それらの平均値を算出して平均厚みを求める。全サンプルの総重量(繊維の総重量)を、全サンプルの総体積(平均厚み×全サンプルの総面積)で除して、当該測定対象部位の繊維密度を算出する。
おむつ1における表面シート2以外の各部の形成材料について説明すると、裏面シート3としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを用いることができる。裏面シート3としては、液不透過性で且つ透湿性を有するシートを用いることができ、例えば、シートを厚み方向に貫通する微細孔を備えることで透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。また、サイドシート5としては、裏面シート3と同様のものを用いることができる。
吸収性コア40としては、例えば、木材パルプ、親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。吸収性コア40の坪量は、好ましくは300〜550g/m2である。吸収性コア40を被覆するコアラップシート41としては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。
以下、本発明の他の実施形態について説明する。後述する他の実施形態については、前述した実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前述した実施形態についての説明が適宜適用される。
図6には、本発明に係る表面シートの他の実施形態(表面シート2A)が示されている。表面シート2Aは、凸部21及び凹部22をそれぞれ複数有する第1層23と、第1層23に重ね合わされた第2層24とを含み、複層構造(2層構造)の不織布である。第1層23及び第2層24は、それぞれ、前述した、水との接触角が90〜110°の繊維(弱疎水性繊維)を含んで構成されている。第1層23及び第2層24の組成(繊維や不織布の種類等)については、それぞれ、前述した実施形態における表面シート2と同様に設定することができ、何れの層も、繊維として前記弱疎水性繊維のみを含んでいることが好ましい。第1層23と第2層24とは、互いに組成が異なっていても良く、同じであっても良い。
第1層23は、おむつ着用時に着用者の肌側に向けられる層であり、第2層24は、該肌側とは反対側(吸収体4側)に向けられる層である。第1層23は、前述した実施形態における表面シート2(図3及び図4参照)と同様に構成されており、その一面(表面シート2Aの肌対向面2aを形成する面)に凸部21と凹部22とによる凹凸形状を有しているのに対し、第2層24は、そのような凹凸形状を有しておらず、実質的に凹凸の無い平坦状である。従って、表面シート2Aの非肌対向面(吸収体4との対向面)2bは、凹凸の無い平坦面となっている。第1層23と第2層24とは、複数の凹部22それぞれにおいて、融着、接着剤等の公知の接合手段により部分的に接合されており、各凹部22は、第1層23と第2層24との接合部となっている。第1層23は、凹部22(接合部)以外の部分において着用者の肌側に向けて突出して凸部21を形成しており、凸部21内には空間25が形成されている。
第1層23の坪量は、好ましくは5〜45g/m2、更に好ましくは15〜25g/m2であり、第2層24の坪量は、好ましくは5〜45g/m2、更に好ましくは15〜25g/m2である。第1層23及び第2層24を含めた表面シート2Aの全体の坪量は、前述した表面シート2の坪量と同じに設定することができる。おむつ1において、単層構造の表面シート2に代えて、2層構造の表面シート2Aを用いた場合にも、表面シート2を用いた場合と同様の効果が奏される。
表面シート2Aは、例えば次のように製造することができる。図7には、表面シート2Aの製造工程の概略が示されている。図7に示すように、先ず、連続帯状の第1層原反23’(凹凸の無い平坦状のシート)を、周面が凹凸形状となっている第1ロール81と、その凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2ロール82との噛み合わせ部に噛み込ませる。これにより、第1層原反23’は凹凸賦形されて、凸部21と凹部22との凹凸形状を有する連続帯状の第1層23となる。第1ロール81の周面には、吸引源(図示せず)に通じる吸引孔(図示せず)が複数形成されており、第1ロール81と第2ロール82との噛み合いによって凹凸賦形された第1層原反23’(第1層23)は、該吸引孔からの吸引により、第1ロール81の周面に密着した状態で該第1ロール81の回転により搬送される。
次いで、第1ロール81の周面に密着した状態で搬送中の連続帯状の第1層23に、連続帯状の第2層24を合流させ、両層23,24の積層体を得る。この第2層24の合流部では、図7に示すように、第1ロール81と周面に凹凸を有してない第3ロール83とで両層23,24を挟圧する。このとき、第1ロール81の周面は加熱せず、第3ロール83の周面のみを所定温度に加熱しておくことにより、第1ロール81の周面の凸部先端に位置する第1層23と第2層24とが熱融着によって接合される。この押圧接合により、表面シート2Aにおける凹部22が形成される。一方、第1ロール81の周面の凹部においては両層23,24は挟圧されず、熱融着が起こらず凸部21が形成される。両層23,24の前記積層体は、第1ロール81の回転により、第1ロール81の周面に密着した状態で、第1ロール81と周面に凹凸を有してない第4ロール84との間に搬送されそこで加熱挟圧され、これにより連続帯状の表面シート2Aが得られる。第4ロール84の周面は所定温度に加熱されている。この第1ロール81と第4ロール84との間の加熱挟圧により、凹部22(接合部)における第1層23と第2層24との接合がより強固になり、表面シート2Aの凹凸形状の形状安定性が向上する。
本発明は、前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、本発明に係る表面シートの凹凸形状は、図3及び図4に示す如き形態に制限されず、凸部や凹部の形状や大きさ、凸部の配置パターン等は任意に設定可能であり、例えば、複数の凸部を千鳥状に配置しても良い。
また、本発明は、前記実施形態の如きファスニングテープを有する展開型の使い捨ておむつの他、予めパンツ型に形成されたパンツ型の使い捨ておむつにも適用でき、更には、生理用ナプキン、失禁パッド等にも適用できる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1及び図2に示すおむつ1と同様の基本構成を有する展開型の使い捨ておむつを作製し、これを実施例1のサンプルとした。表面シートとしては、図3及び図4に示す単層構造の凹凸形状を有する表面シート2と概ね同様の構成のものを用いた。具体的には、弱疎水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布(坪量18g/m2)を用い、図7に示す如き加工装置により該平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与したものを実施例1の表面シートとした。前記弱疎水性繊維Aは、ポリプロピレン樹脂製の合成繊維で、水との接触角98°、繊維径20μmであった。また、実施例1の表面シートにおける凸部の高さ(図3のL1に相当)は1.6mm、該凸部の最大径(図3のL2に相当)は3mm、該凸部の数は、該表面シートの肌対向面の1cm四方の単位面積当たり9個であった。裏面シートとしては、坪量20g/m2の液不透過性且つ透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)を用いた。吸収性コアとしては、繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマーを保持させたものとして、フラッフパルプ200g/m2と吸水性ポリマー286g/m2との均一混合物からなる総坪量486g/m2の吸収性コアを用いた。この吸収性コアの長手方向の全長は360mm、幅方向の全長(最大長さ)は110mmであった。コアラップシートとしては、坪量16g/m2の液透過性のティッシュペーパーを用いた。
〔実施例2〕
表面シートとして、図6に示す2層構造(第1層及び第2層)の凹凸形状を有する表面シート2Aと概ね同様の構成のものを用いた。具体的には、前記弱疎水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布(坪量18g/m2)を用い、図7に示す如き加工装置により該平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与したものを前記第1層、該平坦状のスパンボンド不織布そのもの(凹凸形状を付与しないもの)を前記第2層とし、両層を接合(熱融着)して実施例2の表面シートとした。第1層における凸部の高さ、最大径及び数は、実施例1の表面シートの凸部と同じであった。以上の点以外は、実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、実施例2のサンプルとした。
〔比較例1〕
実施例1において、前記弱疎水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与せず、該平坦状のスパンボンド不織布をそのまま表面シートとして用いた以外は、実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、比較例1のサンプルとした。
〔比較例2〕
親水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布(坪量18g/m2)を用い、図7に示す如き加工装置により該平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与したものを比較例2の表面シートとした。前記親水性繊維Aは、ポリエチレン樹脂を鞘としポリプロピレン樹脂を芯とする合成繊維で、水との接触角74°、繊維径20μmであった。以上の点以外は、実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、比較例2のサンプルとした。
〔比較例3〕
比較例2において、前記親水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与せず、該平坦状のスパンボンド不織布をそのまま表面シートとして用いた以外は、比較例2と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、比較例3のサンプルとした。
〔比較例4〕
疎水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布(坪量18g/m2)を用い、図7に示す如き加工装置により該平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与したものを比較例4の表面シートとした。前記疎水性繊維Aは、ポリプロピレン樹脂製合成繊維で、水との接触角134°、繊維径20μmであった。以上の点以外は、実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、比較例4のサンプルとした。
〔比較例5〕
前記親水性繊維Aが100質量%からなる平坦状のスパンボンド不織布(坪量18g/m2)を用い、図7に示す如き加工装置により該平坦状のスパンボンド不織布に凹凸形状を付与したものを前記第1層、該平坦状のスパンボンド不織布そのもの(凹凸形状を付与しないもの)を前記第2層とし、両層を接合(熱融着)して比較例5の表面シートとした。以上の点以外は、実施例2と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製し、比較例5のサンプルとした。
〔評価〕
実施例及び比較例の各サンプル(使い捨ておむつ)について、液戻り量、尿吸収時間を下記方法により評価した。また、各サンプルの表面シートについて、接触角並びに各部の繊維密度、最大平均空隙径を前記方法により測定した。表面シートが複数の凸部及び凹部からなる凹凸形状を有している場合は、それら複数の凸部のうちの任意の1つ及び複数の凹部のうちの任意の1つそれぞれについて、繊維密度及び最大平均空隙径をそれぞれ測定した。それらの結果を下記表1に示す。
<液戻り量及び尿吸収時間>
使い捨ておむつを平面状に拡げ、表面シートを上に向けて水平面上に固定した状態で、おむつの表面シート上に、円筒状の注入部の付いたアクリル板をのせ、更にそのアクリル板上に錘をのせ、吸収体部分に対して2kPa(20gf/cm2)の荷重を加えた。アクリル板に設けられた注入部は、内径36mmの円筒(高さ53mm)状をなし、アクリル板には、長手方向の1/3の部分、幅方向の中心軸に、該円筒状注入部の中心軸線が一致し、該円筒状注入部の内部とアクリル板の表面シート対向面との間を連通する内径36mmの貫通孔が形成されている。おむつの吸収性コアを覆っているコアラップシートの長手方向の腹側部分の先端から123mmの位置にアクリル板の円筒状注入部の中心軸が来るように配置し、人工尿40gを注入して吸収させ、10分間放置し、更に人工尿40gを注入して吸収させた。斯かる人工尿の注入操作を4回繰り返し、合計160gの人工尿をおむつに吸収させた。次いで、おむつにおける人工尿の吸収部位上にToyo Roshi Kaisha,Ltd製(10cm×10cm)の4Aろ紙20枚重ね、更にその上に荷重を2分間加えて、おむつに吸収させた人工尿をろ紙に吸収させた。荷重は10cm×10cmの面積に3.5kgが加わるようにした。2分経過後荷重を取り除き、人工尿を吸収したろ紙の重量を測定した。この重量から人工尿吸収前のろ紙の重量を差し引き、その値を液戻り量とした。また、液戻り量の測定において、4回目の人工尿の注入時間(注入開始から全量がおむつに吸収されるまでの時間)を尿吸収時間とした。液戻り量が少ないほど、液戻りが生じ難く高評価となり、また尿吸収時間が短いほど、排泄液の吸収性に優れ高評価となる。
人工尿の組成は次の通り。尿素1.94質量%、塩化ナトリウム0.7954質量%、硫酸マグネシウム(七水和物)0.11058質量%、塩化カルシウム(二水和物)0.06208質量%、硫酸カリウム0.19788質量%、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.0035質量%及びイオン交換水(残量)。
Figure 2013099372
表1に示す結果から明らかなように、実施例の使い捨ておむつは、比較例の使い捨ておむつに比して、液戻り量が少なく且つ尿吸収時間が短いことから、尿等の排泄液に対し、液戻りを起こし難く且つ液吸収性に優れることがわかる。比較例の使い捨ておむつは、表面シートが、弱疎水性繊維(水との接触角が90〜110°の繊維)を含んでいないか又は凹凸形状を有していないため、弱疎水性繊維を含み且つ凹凸形状を有する表面シートを具備する実施例の使い捨ておむつに比して、液吸収性及び液戻り防止性に劣る結果となった。このことから、液吸収性及び液戻り防止性の向上には、表面シートに弱疎水性繊維を含有させ且つ凹凸形状を付与することが有効であることが明らかである。
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2,2A 表面シート
2a 表面シートの肌対向面
2b 表面シートの非肌対向面
21 凸部
22 凹部
23 第1層
24 第2層
25 空間
3 裏面シート
4 吸収体
40 吸収性コア
41 コアラップシート

Claims (4)

  1. 吸収体及び該吸収体の肌対向面側に配された表面シートを具備する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、水との接触角が90〜110°の繊維を含んで構成され且つ着用者の肌側に向けて突出する凸部と該凸部に隣接する凹部とをそれぞれ複数有しており、
    前記凸部は、前記凹部に比して繊維密度が低い吸収性物品。
  2. 前記表面シートの最大平均空隙径は、前記凸部が前記凹部の1.3倍以上である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記表面シートはスパンボンド不織布である請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートは、前記凸部及び前記凹部をそれぞれ複数有する第1層と、該第1層に重ね合わされた第2層とを含み、該第1層及び該第2層は、それぞれ、水との接触角が90〜110°の前記繊維を含んで構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の吸収性物品。
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