JP2013096956A - 環境試験器のケーブル取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境試験器の内部と外部の間に通されるケーブルのシール性を向上させる取付構造に関するものである。
【解決手段】貫通孔の外側に設けられて貫通孔と外部とを連通する開口部を有する筐体と、該筐体内に収納されて、中空内部に空気を充填した際に膨張する弾性素材からなっており、膨張時に中央の貫通孔の内周面が略隙間無く密着可能な形状に設定された環状の袋部と、該袋部の一端から袋部の中途位置で貫通する挿通孔まで延びてケーブルを挿通孔内に通させるスリット部と、袋部の中空内部に空気を導入するための開閉バルブ付きの空気口とからなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】貫通孔の外側に設けられて貫通孔と外部とを連通する開口部を有する筐体と、該筐体内に収納されて、中空内部に空気を充填した際に膨張する弾性素材からなっており、膨張時に中央の貫通孔の内周面が略隙間無く密着可能な形状に設定された環状の袋部と、該袋部の一端から袋部の中途位置で貫通する挿通孔まで延びてケーブルを挿通孔内に通させるスリット部と、袋部の中空内部に空気を導入するための開閉バルブ付きの空気口とからなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、環境試験器の内部と外部の間に通されるケーブルのシール性を向上させる取付構造に関するものである。
環境試験槽において、試験槽内に設置した供試品に通電を行う際、環境試験槽の側面に貫通口20を設け、そこに電線を通し、貫通口20をブロック状のシリコンゴム21などで充填しシールする方法が一般的である。
しかし、電線を束ねたときの隙間や、不完全なシリコンゴムの密着度などにより、完全なシールは困難であり、しばしば、試験槽内の水蒸気が貫通口20近傍で凝縮し、試験槽の外面を伝わり滴下する場合がある(図7参照)。
そこで、例えば実用新案登録第2565136号では、装置本体の試料出入開口を開閉自在扉で開閉できるように構成するとともに閉扉時には前記開口の縁部において該本体と扉との間に気密シール用パッキンが介在するように構成された環境試験装置において、前記開口縁部におけるパッキン位置に隣合う部位の少なくとも一部に装置の外から内へ向かって低くなるように傾斜する線状物収納溝を設けるとともに、前記線状物収納溝の延長線上付近において前記パッキンの少なくとも一部に該パッキンを装置内外方向に貫通する線状物挿入用スリットを設けた構成が開示されている。
しかし、上記構成では、開閉自在扉の開口縁部におけるパッキン位置に線状物収納溝を設け、その延長線上付近で前記パッキンを貫通する線状物挿入用スリットを設けたので、扉の開閉に伴うパッキンの損傷や劣化により試験槽内の密封構造が十分に行えず、密閉性を高めるには構造が複雑となるなどの問題点がある。
しかし、電線を束ねたときの隙間や、不完全なシリコンゴムの密着度などにより、完全なシールは困難であり、しばしば、試験槽内の水蒸気が貫通口20近傍で凝縮し、試験槽の外面を伝わり滴下する場合がある(図7参照)。
そこで、例えば実用新案登録第2565136号では、装置本体の試料出入開口を開閉自在扉で開閉できるように構成するとともに閉扉時には前記開口の縁部において該本体と扉との間に気密シール用パッキンが介在するように構成された環境試験装置において、前記開口縁部におけるパッキン位置に隣合う部位の少なくとも一部に装置の外から内へ向かって低くなるように傾斜する線状物収納溝を設けるとともに、前記線状物収納溝の延長線上付近において前記パッキンの少なくとも一部に該パッキンを装置内外方向に貫通する線状物挿入用スリットを設けた構成が開示されている。
しかし、上記構成では、開閉自在扉の開口縁部におけるパッキン位置に線状物収納溝を設け、その延長線上付近で前記パッキンを貫通する線状物挿入用スリットを設けたので、扉の開閉に伴うパッキンの損傷や劣化により試験槽内の密封構造が十分に行えず、密閉性を高めるには構造が複雑となるなどの問題点がある。
この発明の解決しようとする問題点は、環境試験槽の貫通口に用いるパッキンのシール性を向上し、水蒸気の漏洩を抑制し、凝縮水が発生しても、凝縮水が外部に漏れ出ない貫通口を提供する。
本発明は、前記課題を解決するために請求項1の発明では、
環境試験器の内部と連通し、環境試験器の外壁を貫通する貫通孔にケーブルをシールしながら嵌挿するケーブル取付構造において、
貫通孔の外側に設けられて貫通孔と外部とを連通する開口部を有する断面箱型の筐体と、
該筐体内に収納されて、中空内部に空気を充填した際に膨張する弾性素材からなっており、膨張時に中央の貫通孔の内周面が略隙間無く密着可能な形状に設定された環状の袋部と、
該袋部の一端から袋部の中途位置で貫通する挿通孔まで延びてケーブルを挿通孔内に通させるスリット部と、
前記袋部に形成されて中空内部に空気を導入するための空気口と、
該空気口を開閉する開閉バルブとからなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記筐体の底部にドレン用の排水口が開口形成されていることを特徴とする。
環境試験器の内部と連通し、環境試験器の外壁を貫通する貫通孔にケーブルをシールしながら嵌挿するケーブル取付構造において、
貫通孔の外側に設けられて貫通孔と外部とを連通する開口部を有する断面箱型の筐体と、
該筐体内に収納されて、中空内部に空気を充填した際に膨張する弾性素材からなっており、膨張時に中央の貫通孔の内周面が略隙間無く密着可能な形状に設定された環状の袋部と、
該袋部の一端から袋部の中途位置で貫通する挿通孔まで延びてケーブルを挿通孔内に通させるスリット部と、
前記袋部に形成されて中空内部に空気を導入するための空気口と、
該空気口を開閉する開閉バルブとからなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記筐体の底部にドレン用の排水口が開口形成されていることを特徴とする。
本発明の環境試験器のケーブル取付構造では、従来の一定形状のブロック状のシリコンゴムを折曲げて撓ませることで密着させる方法ではなく、袋部を空気で無段階に膨張させ、加圧することで、挿通孔に挿通されたケーブルを挿通孔の内周面で加圧、密着させ、ケーブルの数や太さに対応した最適の密着度に調整することで、ケーブルに対する密着度を可及的に高めてシールを確実に行うことができるようにした。
また、筐体にドレン用の口部を形成することで、水滴等が生じた場合には筐体底面から口部を介して定位置に水滴を排水させることができる。
また、筐体にドレン用の口部を形成することで、水滴等が生じた場合には筐体底面から口部を介して定位置に水滴を排水させることができる。
環境試験器の貫通孔の外側に筐体を設け、該筐体内に弾性体で環状の袋部を内蔵し、中央の挿通孔に試験室と外部をつなぐケーブルを挿入し、袋部を空気で膨張・加圧させ、ケーブルと挿通孔の内周面との密着度を最適にしてシールの確実性を実現した。
以下にこの発明を環境試験機に適用した場合の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
以下にこの発明を環境試験機に適用した場合の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
[環境試験機]
環境試験機1は、図2に例示するように、供試体を出入する扉2を備えたハウジング10内に、供試体を載置して環境テストを行う試験室11を有しており、該試験室4に所定の温度およびまたは湿度の雰囲気を試験室内に送り出して、試験室を予め設定した恒温または恒湿に所定時間制御する構成からなっている。
この環境試験機1には、試験室4に吸排気口を有して接続された冷凍機を備えた機械室12と、これら温・湿度の制御を行う制御部(図示せず)とが一体に設けられており、本実施例では試験室11の扉に制御パネルや外部表示部13が形成されているが、この発明では環境試験機1の配置構成は特に限定されるものではない。
環境試験機1は、図2に例示するように、供試体を出入する扉2を備えたハウジング10内に、供試体を載置して環境テストを行う試験室11を有しており、該試験室4に所定の温度およびまたは湿度の雰囲気を試験室内に送り出して、試験室を予め設定した恒温または恒湿に所定時間制御する構成からなっている。
この環境試験機1には、試験室4に吸排気口を有して接続された冷凍機を備えた機械室12と、これら温・湿度の制御を行う制御部(図示せず)とが一体に設けられており、本実施例では試験室11の扉に制御パネルや外部表示部13が形成されているが、この発明では環境試験機1の配置構成は特に限定されるものではない。
前記ハウジング10の側壁には、図1に示すように、試験室4と連通する貫通孔2が形成されており、図示省略の外部機器と試験室11内の計測機器や供試体とを接続するケーブルCが貫挿される。
本実施例では、上記貫通孔2を通過するケーブルCの回りの隙間をシールするためにケーブル取付構造が用いられている。
本実施例では、上記貫通孔2を通過するケーブルCの回りの隙間をシールするためにケーブル取付構造が用いられている。
[ケーブル取付構造]
図1に模式的に示すケーブル取付構造では、ハウジング10の側壁に設けられた貫通孔2の外側に、断面箱型状の筐体8が設けられている。
筐体8は、ハウジング10の周壁に固定されており、ハウジング10の貫通孔2と対峙する位置にケーブル挿入の小さな開口部9が穿設されている。
この筐体8は、開口部9を有する面を蓋部として筐体本体に開閉しうるように連結しておいてもよい。
図1に模式的に示すケーブル取付構造では、ハウジング10の側壁に設けられた貫通孔2の外側に、断面箱型状の筐体8が設けられている。
筐体8は、ハウジング10の周壁に固定されており、ハウジング10の貫通孔2と対峙する位置にケーブル挿入の小さな開口部9が穿設されている。
この筐体8は、開口部9を有する面を蓋部として筐体本体に開閉しうるように連結しておいてもよい。
[袋部]
また、筐体8内には、ほぼ隙間無く、弾性を有し且つ耐熱性及び耐水性を有する環状の袋部4が収納されている。
この袋部4は、ゴムやエラストマーなどの素材が好ましいが前記作用を有する中空体であれば特に限定されない。
また、筐体8内には、ほぼ隙間無く、弾性を有し且つ耐熱性及び耐水性を有する環状の袋部4が収納されている。
この袋部4は、ゴムやエラストマーなどの素材が好ましいが前記作用を有する中空体であれば特に限定されない。
この袋部4は、袋部4の一端から中央の挿通孔14に形成されてケーブルCを挿通孔14に通すためのスリット部15を有しているため、スリット部15を介して略C字状の袋部となるが、スリット部15において袋部の表面が略隙間無く接しており、環状に形成されている。
また、袋部4には、中空内部4aと連通する開閉バルブ付きの空気口5が設けられており、該空気口5を通して袋部4の中空内部4aに空気を出入することができるようになっている。
また、空気口5に形成されたバルブ(図示せず)は、袋部4に空気を入れた適宜状態で袋部4を気密に密封することができ、またバルブを緩めることで空気を放出することができる公知構成からなっている。
また、空気口5に形成されたバルブ(図示せず)は、袋部4に空気を入れた適宜状態で袋部4を気密に密封することができ、またバルブを緩めることで空気を放出することができる公知構成からなっている。
前記空気口5には、手動ポンプ6の先端カプラを接続して空気を充填し、袋部4を任意に膨らませることができる。
図3から図5に示す袋部4は、中央の挿通孔14が横長の穴からなっており、筐体8内に収納された状態で空気で膨らませることにより、環状体の袋部4の中央の挿通孔14の対向する内周面14a相互が同一面状に密着するように膨出する(図6参照)。
図3から図5に示す袋部4は、中央の挿通孔14が横長の穴からなっており、筐体8内に収納された状態で空気で膨らませることにより、環状体の袋部4の中央の挿通孔14の対向する内周面14a相互が同一面状に密着するように膨出する(図6参照)。
従って、図6に示すように、袋部4を膨らませることで、中央の挿通孔14に通したケーブルCは、上下の内周面14aによって加圧され密着するのでシール性が向上し、水蒸気の漏洩を抑制し、凝縮水が発生しても凝縮水が外部に漏れ出ることがない。
本実施例では、袋部4の中央の挿通孔14の内周面14aが、袋部4を膨らませた場合に完全に重なって同一面に密着するように形成されているので、複数のケーブルCを通す場合には、図示例のように一列に並べて袋部4を通すことで、隙間の発生を可及的に抑えて密着度を高め、シール性を向上させることができる。
ケーブルCは、単体の複数のケーブルでもよいし、フラットケーブルやリボンケーブルなどでもよい。
また、複数のケーブルは、図のように1列に並べてもよいし、上下に重ねて複数列に並べてもよい。
また、複数のケーブルは、図のように1列に並べてもよいし、上下に重ねて複数列に並べてもよい。
そして、前記筐体8の底部には、ドレン用の排水口16が設けられている。
この排水口16は、筐体8内で袋部4と筐体8の外壁との間に配置されている。
図示例では、筐体8の底部は排水口16に向かって漸次下降傾斜しており、凝縮水が発生したとしても、これを排水口16からハウジング10の外部へと排水することができる。
この排水口16は、筐体8内で袋部4と筐体8の外壁との間に配置されている。
図示例では、筐体8の底部は排水口16に向かって漸次下降傾斜しており、凝縮水が発生したとしても、これを排水口16からハウジング10の外部へと排水することができる。
上記実施例では、空気の供給に手動式の空気注入ポンプを用いたが、機械式のポンプを用いてもよい。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
1 環境試験機
2 貫通孔
4 袋部
4a 中空内部
5 空気口
6 手動ポンプ
8 筐体
9 開口部
10 ハウジング
11 試験室
12 機械室
13 制御室
14 挿通孔
14a 内壁面
15 スリット部
16 排水口
C ケーブル
2 貫通孔
4 袋部
4a 中空内部
5 空気口
6 手動ポンプ
8 筐体
9 開口部
10 ハウジング
11 試験室
12 機械室
13 制御室
14 挿通孔
14a 内壁面
15 スリット部
16 排水口
C ケーブル
Claims (2)
- 環境試験器の内部と連通し、環境試験器の外壁を貫通する貫通孔にケーブルをシールしながら嵌挿するケーブル取付構造において、
貫通孔の外側に設けられて貫通孔と外部とを連通する開口部を有する断面箱型の筐体と、
該筐体内に収納されて、中空内部に空気を充填した際に膨張する弾性素材からなっており、膨張時に中央の貫通孔の内周面が略隙間無く密着可能な形状に設定された環状の袋部と、
該袋部の一端から袋部の中途位置で貫通する挿通孔まで延びてケーブルを挿通孔内に通させるスリット部と、
前記袋部に形成されて中空内部に空気を導入するための空気口と、
該空気口を開閉する開閉バルブとからなることを特徴とする環境試験器のケーブル取付構造。 - 筐体の底部にドレン用の排水口が開口形成されていることを特徴とする請求項1に記載の環境試験器のケーブル取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011242868A JP2013096956A (ja) | 2011-11-04 | 2011-11-04 | 環境試験器のケーブル取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011242868A JP2013096956A (ja) | 2011-11-04 | 2011-11-04 | 環境試験器のケーブル取付構造 |
Publications (1)
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ID=48619011
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011242868A Pending JP2013096956A (ja) | 2011-11-04 | 2011-11-04 | 環境試験器のケーブル取付構造 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016217994A (ja) * | 2015-05-25 | 2016-12-22 | エスペック株式会社 | 環境試験装置に用いられる栓体、及び、これを用いた環境試験装置 |
KR20190016166A (ko) * | 2017-08-07 | 2019-02-18 | 주식회사 포스코 | 물성 시험 장치 및 이를 이용한 물성 시험 방법 |
KR20210127456A (ko) * | 2020-04-14 | 2021-10-22 | 에스피티주식회사 | 케이블이 부속된 부품의 불량 검사 장치 |
CN115773958A (zh) * | 2023-02-03 | 2023-03-10 | 保定市恒信达电气有限公司 | 一种综合式的电缆检测装置 |
-
2011
- 2011-11-04 JP JP2011242868A patent/JP2013096956A/ja active Pending
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KR20190016166A (ko) * | 2017-08-07 | 2019-02-18 | 주식회사 포스코 | 물성 시험 장치 및 이를 이용한 물성 시험 방법 |
KR102031412B1 (ko) * | 2017-08-07 | 2019-10-14 | 주식회사 포스코 | 물성 시험 장치 및 이를 이용한 물성 시험 방법 |
KR20210127456A (ko) * | 2020-04-14 | 2021-10-22 | 에스피티주식회사 | 케이블이 부속된 부품의 불량 검사 장치 |
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