JP2013095159A - 車両制御装置 - Google Patents

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直器 仲西
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進 小島
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Yasuyuki Kato
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Abstract

【課題】EV走行領域を拡大することが可能な車両制御装置を提供すること。
【解決手段】直噴式のエンジンと、回転電機と、エンジンと回転電機とを断接するクラッチとを備え、回転電機の動作点が所定領域内となるときに、エンジンを停止し、かつクラッチを開放して回転電機を動力源として走行する所定走行を許容する。エンジンの出力によってエンジンを回転させて始動する所定始動が可能である場合の所定領域である第一所定領域R1は、所定始動が可能でない場合の所定領域である第二所定領域R2よりも広い。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、EV走行中にエンジンを始動する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、内燃機関がスターター支援なしの直結スタートによってハイブリッド駆動部の純粋な電気的走行作動モードからスタートされる方法、および直結スタートスタンバイ状態が存在していない場合に、スリップトルク制御された分離クラッチがエンジン引きずりトルクを内燃機関に伝達する方法が開示されている。
特表2009−527411号公報
EV走行を行うことができるEV走行領域を拡大できることが望まれている。例えば、EV走行時の回転電機のトルクには、エンジンを始動できるだけのトルクを更に出力できるように上限トルクが設けられることがある。これに対して、エンジン始動を可能としつつ回転電機の上限トルクを増加させることができれば、EV走行領域を拡大することができる。
本発明の目的は、EV走行領域を拡大することが可能な車両制御装置を提供することである。
本発明の車両制御装置は、直噴式のエンジンと、回転電機と、前記エンジンと前記回転電機とを断接するクラッチとを備え、前記回転電機の動作点が所定領域内となるときに、前記エンジンを停止し、かつ前記クラッチを開放して前記回転電機を動力源として走行する所定走行を許容し、前記エンジンの出力によって前記エンジンを回転させて始動する所定始動が可能である場合の前記所定領域である第一所定領域は、前記所定始動が可能でない場合の前記所定領域である第二所定領域よりも広いことを特徴とする。
上記車両制御装置において、前記所定始動の際に前記クラッチを係合して前記回転電機のトルクによって前記エンジンの回転数の上昇をアシストし、停止している前記エンジンの状態に応じて、前記第一所定領域の広さを変化させることが好ましい。
本発明に係る車両制御装置は、直噴式のエンジンと、回転電機と、エンジンと回転電機とを断接するクラッチとを備え、回転電機の動作点が所定領域内となるときに、エンジンを停止し、かつクラッチを開放して回転電機を動力源として走行する所定走行を許容する。エンジンの出力によってエンジンを回転させて始動する所定始動が可能である場合の所定領域である第一所定領域は、所定始動が可能でない場合の所定領域である第二所定領域よりも広い。よって、本発明に係る車両制御装置によれば、エンジンの始動方法に応じた所定領域とし、EV走行領域を拡大することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係るハイブリッド車両の要部を示す図である。 図2は、実施形態に係る走行領域を示す図である。 図3は、第二エンジン始動線よりも高トルク側に設定されたエンジン停止線を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図3を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両100の要部を示す図、図2は、本実施形態に係る走行領域を示す図である。
図1に示すハイブリッド車両100は、エンジン1、K0クラッチ2、回転電機MG、トルクコンバータ4、変速機5および駆動輪8を備える。エンジン1は、K0クラッチ2を介して回転電機MG、トルクコンバータ4、変速機5および駆動輪8と接続されている。つまり、回転電機MGは、エンジン1よりも駆動輪8側に配置されており、K0クラッチ2は、エンジン1と回転電機MGとを断接する。K0クラッチ2は、エンジン1のクランクシャフト1aと回転電機MGの回転軸3との間に介在している。K0クラッチ2は、例えば、湿式の多板式のクラッチ装置であり、係合状態でエンジン1と回転電機MGとを接続し、開放状態でエンジン1と回転電機MGとを切り離す。
回転電機MGは、モータ(電動機)としての機能と、発電機としての機能とを備えている。回転電機MGは、インバータを介してバッテリと接続されている。回転電機MGは、バッテリから供給される電力を機械的な動力に変換して出力することができると共に、入力される動力によって駆動されて機械的な動力を電力に変換することができる。回転電機MGによって発電された電力は、バッテリに蓄電可能である。回転電機MGとしては、例えば、交流同期型のモータジェネレータを用いることができる。
トルクコンバータ4は、回転電機MGよりも駆動輪8側に配置されている。トルクコンバータ4の入力軸4aは、回転電機MGの回転軸3と接続されている。トルクコンバータ4は、入力軸4aに入力されるトルクを作動流体を介して変速機5の入力軸5aに伝達することができる。また、トルクコンバータ4は、ロックアップ機構を有しており、ロックアップ状態では、入力軸4aに入力されるトルクを直接変速機5の入力軸5aに伝達する。
変速機5は、自動変速機であり、例えば、有段の自動変速機(A/T)である。なお、これに限らず、変速機5は、無段の自動変速機(CVT)等であってもよい。変速機5の出力軸5bは、差動機構6および駆動軸7を介して駆動輪8と接続されている。
エンジン1は、筒内に直接燃料を噴射するインジェクタと、筒内の混合気に点火する点火プラグとを有する直噴式のエンジンである。エンジン1は、燃料の燃焼エネルギーをクランクシャフト1aの回転運動に変換して出力する。エンジン1の出力トルクは、K0クラッチ2、回転電機MG、トルクコンバータ4、変速機5、差動機構6および駆動軸7を介して駆動輪8に伝達される。
ハイブリッド車両100には、電子制御ユニット(ECU)50が搭載されている。ECU50は、エンジン1の燃料噴射タイミング、燃料噴射量、点火時期などを制御可能である。また、ECU50は、K0クラッチ2、回転電機MG、トルクコンバータ4および変速機5を制御することができる。ECU50は、K0クラッチ2の開放・係合および係合度合いを制御することができる。K0クラッチ2が油圧式のアクチュエータを有するものである場合、ECU50は、供給油圧を調節することにより、K0クラッチ2の係合度合い(トルク容量)を制御する。また、ECU50は、エンジン回転数と回転電機MGの回転数とに基づいて、K0クラッチ2のスリップ制御を行うことができる。本実施形態の車両制御装置1−1は、エンジン1、K0クラッチ2、回転電機MGおよびECU50を備える。
ハイブリッド車両100では、ハイブリッド(HV)走行あるいはEV走行を選択的に実行可能である。本実施形態では、EV走行が所定走行に対応している。ハイブリッド走行とは、エンジン1、回転電機MGのうち少なくともエンジン1を動力源としてハイブリッド車両100を走行させる走行モードである。ハイブリッド走行では、エンジン1に加えて、回転電機MGを動力源とすることができる。なお、ハイブリッド走行において、回転電機MGを発電機として機能させてもよく、無負荷の状態で空転させることもできる。
EV走行は、エンジン1を停止し、回転電機MGを動力源として走行する走行モードである。EV走行において、走行状況やバッテリの充電状態等に応じて適宜回転電機MGに発電を行わせるようにしてもよい。EV走行を行う場合、K0クラッチ2が開放され、エンジン1が停止される。車両制御装置1−1は、回転電機MGの動作点が予め定められたEV走行領域(所定領域)内となるときにEV走行を許容する。
また、ハイブリッド車両100では、エンジン1を駆動輪8から切り離して惰性によりハイブリッド車両100を走行させる惰性走行を実行することもできる。惰性走行は、例えば、加速要求がない場合や要求駆動力が小さな場合に実行される。惰性走行では、K0クラッチ2が開放され、エンジン1と回転電機MGおよび駆動輪8との動力の伝達が遮断される。つまり、駆動輪8にエンジンブレーキが作用しない状態となる。これにより、K0クラッチ2が係合されてエンジン1が駆動輪8と接続されている場合よりも、駆動輪8に対する負荷が小さくなる。惰性走行を実行することにより、軽負荷時の燃費向上を図ることができる。惰性走行時には、エンジン1を停止して燃料消費を抑制することもできる。
EV走行からハイブリッド走行への移行時など、エンジン1を始動するときには、ECU50によりエンジン1の始動制御がなされる。本実施形態のハイブリッド車両100では、少なくとも以下の2つの始動方法が実行可能である。
(着火始動)
着火始動とは、主としてエンジン1の燃焼により発生するエネルギーによってエンジン1の回転を開始させてエンジン1を始動させる始動方法である。言い換えると、着火始動は、エンジン1の出力によってエンジン1を回転させて始動する始動方法である。本実施形態では、着火始動が所定始動に対応している。本実施形態のハイブリッド車両100のエンジン1は、筒内に直接燃料が噴射される直噴式のエンジンである。従って、エンジン1が停止した状態から、筒内に燃料を供給して着火により燃焼を開始させ、エンジン1を始動することが可能である。着火始動では、K0クラッチ2を半係合状態としてエンジン1の始動をアシストすることができる。
具体的には、ECU50は、エンジン1に対する燃料噴射および点火により始動を開始するときに、エンジン1の回転数が上昇し始めるまでは、K0クラッチ2に対する供給油圧を待機時油圧とする。待機時油圧は、K0クラッチ2を介して駆動輪8側からエンジン1に伝達されるトルクによってはエンジン1が回転し始めない油圧に設定されている。すなわち、待機時油圧は、K0クラッチ2を係合させ、かつエンジン1の自立的な回転の開始を待機するときのクラッチ油圧である。待機時油圧によってK0クラッチ2が係合し、回転電機MG側からトルクが伝達されることで、回転を開始するためのエンジン1の必要トルクが低減される。
ECU50は、エンジン1の回転数が上昇し始めると、K0クラッチ2に対する供給油圧をアシスト時油圧に増加させる。アシスト時油圧は、待機時油圧よりも大きな油圧であり、エンジン1に対して正方向のトルクを伝達して回転上昇をアシストすることができる油圧である。K0クラッチ2に対する供給油圧をアシスト時油圧とすると、回転電機MGのトルクによってエンジン1の回転数の上昇をアシストすることができる。また、ECU50は、エンジン回転数が回転電機MGの回転数と同期するときに、K0クラッチ2に対する供給油圧を係合油圧に増加させる。係合油圧は、アシスト時油圧よりも大きな油圧であり、K0クラッチ2を完全係合させることができる油圧である。係合油圧は、例えば、油圧源から供給されるライン圧である。K0クラッチ2が完全係合すると、着火始動は完了する。
(K0スリップ始動)
K0スリップ始動とは、K0クラッチ2を介して伝達されるトルクによりモータリングを行い、エンジン1の回転を開始させてエンジン1を始動する始動方法である。K0スリップ始動では、エンジン1が停止した状態からK0クラッチ2に対する供給油圧をモータリング時油圧とする。モータリング時油圧は、アシスト時油圧よりも高圧であり、かつ係合油圧よりも低圧である。モータリング時油圧は、少なくとも停止しているエンジン1のフリクショントルクに抗してエンジン1の回転を開始できるだけのトルクを伝達可能な係合油圧である。また、モータリング時油圧は、K0クラッチ2が半係合状態となり、エンジン回転数を徐々に上昇させることができる係合油圧である。
ECU50は、K0クラッチ2に対する供給油圧をモータリング時油圧とすると共に、要求駆動力に対応するトルクに加えてエンジン1のクランキングに要するトルクを回転電機MGに出力させる。これにより、K0クラッチ2を係合して回転電機MGのトルクによってクランキングしてエンジン1を始動することができる。
回転電機MGのモータリングによりエンジン回転数が所定の回転数まで上昇すると、ECU50はエンジン1に対する燃料噴射および点火を開始し、エンジン1を始動させる。エンジン回転数が回転電機MGの回転数と同期するときに、K0クラッチ2に対する供給油圧は係合油圧とされる。K0クラッチ2が完全係合すると、K0スリップ始動は完了する。
本実施形態の車両制御装置1−1では、図2に示すように、着火始動が可能である場合のEV走行領域(以下、「第一EV走行領域」と称する。)R1と、着火始動が可能でない場合のEV走行領域(以下、「第二EV走行領域」と称する。)R2とが異なる。図2において、横軸は回転電機MGの回転数、縦軸は回転電機MGのトルクを示す。以下の説明では、回転電機MGの回転数を「モータ回転数Nmg」とも記載し、回転電機MGのトルクを「モータトルクTmg」とも記載する。
着火始動が可能であるか否かは、例えば、エンジン1が停止したときのクランク角度に基づいて判断される。着火始動では、エンジン1で発生する燃焼エネルギーによって自立的にエンジン1の回転を開始させる。燃焼開始時に発生させることができるエネルギーは、膨張行程にある気筒内の空気量(酸素量)によって変化する。従って、エンジン1を停止させたときにどのクランク角度で停止したかや、エンジン停止時のサージタンク圧が再始動時の着火始動の可否に影響する。ECU50は、停止しているエンジン1のクランク角度やエンジン停止時のサージタンク圧に基づいて、次回始動時に着火始動によるエンジン始動が可能であるか否かを判定することができる。なお、燃焼開始時にエンジン1が出力することができるエネルギーは、エンジン停止時に排気が筒内に流入したか否かによっても変化する。このため、着火始動が可能であるか否かは、排気が筒内に逆流したか否かや筒内の推定酸素濃度等に基づいて判定されてもよい。また、着火始動が可能であるか否かは、冷却水温等のエンジン1の状態に基づいて判定されてもよい。
図2には、モータ定格トルクTm、第一エンジン始動線T1、第二エンジン始動線T2およびエンジン停止線Tsが示されている。原点に近い側から、エンジン停止線Ts、第二エンジン始動線T2、第一エンジン始動線T1、モータ定格トルクTmの順に並んでおり、モータ定格トルクTmは最も高回転・高トルク側に位置している。なお、第一エンジン始動線T1の一部と第二エンジン始動線T2の一部とが同一となってもよい。
モータ定格トルクTmは、回転電機MGの定格トルクである。モータトルクTmgの指令値は、モータ定格トルクTm以下のトルクの範囲内で決定される。モータ定格トルクTmは、モータ回転数Nmgが低回転の領域でほぼ一定の値であり、中高回転の領域では回転数の増加に伴って低下する。
第一エンジン始動線T1は、着火始動が可能である場合のエンジン始動線である。第一エンジン始動線T1よりも原点側の領域が、第一EV走行領域R1である。第一EV走行領域R1は、着火始動が可能である場合の所定領域である第一所定領域に対応している。着火始動が可能な場合、回転電機MGの動作点が第一EV走行領域R1内となるとき、即ち、動力源に対して要求される出力トルクを回転電機MGによって出力するときのモータトルクTmgが第一EV走行領域R1内のトルクとなるときにEV走行が許容される。言い換えると、既にEV走行を実行中である場合、回転電機MGの動作点が第一EV走行領域R1にある間はEV走行を継続して行うことが可能である。回転電機MGの動作点は、回転電機MGの動作状態を示すものであり、ここではモータ回転数NmgとモータトルクTmgとの組合せから決まる走行領域上の点を示す。
着火始動が可能な場合であって、回転電機MGの動作点が第一エンジン始動線T1上あるいは第一エンジン始動線T1よりも原点側と反対側の領域にあるときはHV走行が実行される。つまり、矢印Y1に示すように、EV走行中に回転電機MGの動作点が第一エンジン始動線T1よりも原点側の領域から原点側と反対側の領域に移動すると、EV走行が終了してエンジン1が始動され、HV走行に移行する。
第二エンジン始動線T2は、着火始動が可能でない場合のエンジン始動線である。第二エンジン始動線T2よりも原点側の領域が、第二EV走行領域R2である。第二EV走行領域R2は、着火始動が可能でない場合の所定領域である第二所定領域に対応している。着火始動が可能でない場合、回転電機MGの動作点が第二EV走行領域R2となるときにEV走行が許容される。一方、着火始動が可能でない場合に、回転電機MGの動作点が第二エンジン始動線T2上あるいは第二エンジン始動線T2よりも原点側と反対側の領域にあるときはHV走行が実行される。つまり、矢印Y2に示すように、EV走行中に回転電機MGの動作点が第二エンジン始動線T2よりも原点側の領域から原点側と反対側の領域に移動すると、EV走行が終了してエンジン1が始動され、HV走行に移行する。
エンジン停止線Tsは、エンジン1の停止を判定する判定線である。HV走行中に回転電機MGの動作点がエンジン停止線Tsよりも原点側の領域(エンジン停止領域)に入ると、エンジン1が停止されてEV走行が開始される。エンジン停止領域は、第二EV走行領域R2に含まれている。なお、エンジン1を停止してEV走行に移行するか否かは、この他のEV走行実行条件、例えばバッテリの蓄電量や回転電機MGの温度等が考慮されて決定されてもよい。
本実施形態の車両制御装置1−1では、第一EV走行領域R1が第二EV走行領域R2よりも広い。言い換えると、着火始動が可能な場合には着火始動が可能でない場合よりも広い走行領域でEV走行が可能であるように、第一エンジン始動線T1と第二エンジン始動線T2との関係が定められている。第一EV走行領域R1は、同じモータ回転数Nmgに対して、第二EV走行領域R2よりも高トルクの領域まで広がっていることが好ましい。また、同じモータトルクTmgに対して、第一EV走行領域R1は、第二EV走行領域R2よりも高回転の領域まで広がっていることが好ましい。また、第一EV走行領域R1は、第二EV走行領域R2全てを含んだ領域であることが好ましい。
第一EV走行領域R1が第二EV走行領域R2よりも広いことにより、着火始動が可能である場合は着火始動が可能でない場合よりも広い走行領域でEV走行を実行することができる。EV走行領域を拡大することができることで、燃費の向上を実現することができる。本実施形態では、以下のようにして第一EV走行領域R1および第二EV走行領域R2が定められる。
エンジン始動線は、エンジン始動時の担保トルクΔTに基づいて定めることができる。ここで、担保トルクΔTは、モータ定格トルクTmとエンジン始動線との差分トルクである。例えば、第一エンジン始動線T1を定める担保トルク(以下、「第一担保トルク」と称する。)ΔT1は、図2に示すように、モータ定格トルクTmと第一エンジン始動線T1とのモータトルク軸方向の差分である。同様にして、第二エンジン始動線T2を定める担保トルク(以下、「第二担保トルク」と称する。)ΔT2は、モータ定格トルクTmと第二エンジン始動線T2とのモータトルク軸方向の差分である。
定格トルクTmに対して、担保トルクΔTを減じたトルクが、EV走行において出力を許容できるトルク、すなわち指令可能なトルクの上限とされる。従来、この担保トルクΔTは、例えば、回転電機MGのトルクによってエンジン1のクランキングを担保できるように定められていた。一例として、エンジン始動線は、少なくとも停止しているエンジン1のフリクショントルクに抗してエンジン1の回転を開始できるだけの担保トルクΔTに基づいて定められていた。
このように担保トルクΔTを定めた場合、EV走行時に回転電機MGによって車両に対する要求トルクを出力しながら、回転電機MGの出力トルクによってエンジン1を回転始動することができる。よって、エンジン始動の確実性を高められると共に、エンジン始動時の車両駆動トルクの変動が抑制され、エンジン始動に伴うショックの発生が抑制される。
しかしながら、エンジン1をクランキングできるだけの担保トルクΔTを常時確保しておくことで、EV走行時の回転電機MGの出力トルクが制限されてしまうという問題がある。EV走行領域の拡大のためにEV走行時の上限トルクを上げようとする場合、担保トルクΔTを確保した上で大トルクを出力できるように、回転電機MGの定格トルクTmを大きなものとすることが考えられる。しかしながら、この場合には回転電機MGの大型化を招いてしまうこととなる。EV走行領域を拡大できることが望ましいが、車両搭載性の向上やコスト低減の観点から回転電機MGの大型化を抑制できることが好ましい。
本実施形態の車両制御装置1−1では、着火始動が可能である場合の第一エンジン始動線T1と、着火始動が可能でない場合の第二エンジン始動線T2とが異なり、かつ第一エンジン始動線T1が第二エンジン始動線T2よりも高トルク側に設定されている。第二エンジン始動線T2は、着火始動が可能でない場合のエンジン始動線であり、エンジン1のクランキングに必要なトルクを確保できるように定められている。つまり、本実施形態の車両制御装置1−1によれば、従来よりも高トルクの領域までEV走行を行うことが可能となる。
第一エンジン始動線T1は、例えば、着火始動時の回転電機MGのアシストトルクに基づいて定められる。アシストトルクとは、着火始動時にエンジン1が回転を始めた後にK0クラッチ2を介して伝達されるトルクであり、アシスト時油圧に対応している。第一エンジン始動線T1は、アシストトルクを第一担保トルクΔT1として確保するように定められる。なお、アシストトルクがエンジン回転数等に応じて変化する場合には、その最大値が第一担保トルクΔT1とされてもよい。第一エンジン始動線T1は、これに限らず、K0クラッチ2に対する供給油圧を待機時油圧としたときのK0クラッチ2の伝達トルク(待機時トルク)等を第一担保トルクΔT1として定められてもよい。
エンジン始動時に要するアシストトルクは、エンジン1の停止位置(クランク角度)や筒内の酸素濃度や酸素量、エンジン冷却水温等の停止しているエンジン1の状態やEV走行中のエンジン1の状態によって変化する。このため、第一エンジン始動線T1および第一EV走行領域R1は、エンジン1の状態に応じて可変とされてもよい。例えば、必要なアシストトルクが小さい場合には第一担保トルクΔT1を小さくして第一EV走行領域R1を広くし、必要なアシストトルクが大きい場合には第一担保トルクΔT1を大きくして第一EV走行領域R1を狭くすることで、エンジン1の状態に応じて最大限のEV走行領域を確保することが可能である。
アシストトルクが不要である場合には、第一担保トルクΔT1を0もしくは実質的に0とすることが可能である。例えば、アシストトルクが不要である場合、EV走行終了時にK0クラッチ2を開放した状態でエンジン1を自立的に始動させる。この場合、回転電機MGはEV走行中に担保トルクΔTを確保しておく必要がないため、モータ定格トルクTmを最大出力トルクとしてEV走行を行うことが可能となる。また、アシストトルクが不要である場合、エンジン始動時にK0クラッチ2を実質的にトルクの伝達がなされない状態で係合するようにしてもよい。つまり、実質的にアシストトルクが無い状態でエンジン1が始動されるようにしてもよい。このようにすれば、第一担保トルクΔT1を実質的に0とすることができる。
第二エンジン始動線T2は、例えば、K0スリップ始動時の回転電機MGのモータリングトルクに基づいて定められる。モータリングトルクとは、K0スリップ始動においてエンジン1のクランキングを行う際にK0クラッチ2を介して伝達されるトルクであり、モータリング時油圧に対応している。第二エンジン始動線T2は、モータリングトルクを第二担保トルクΔT2として定められる。なお、モータリングトルクがエンジン回転数等に応じて変化する場合には、可能なモータリングトルクの最大値が第二担保トルクΔT2とされてもよい。
ECU50は、エンジン1の始動要求がある場合、着火始動が可能であれば着火始動によりエンジン1を始動し、着火始動が不可能である場合にK0スリップ始動によりエンジン1を始動する。K0スリップ始動の場合、エンジン1のモータリングに要するトルクを回転電機MGによって出力させる。従って、モータリングに必要なトルクを確保するために、回転電機MGによる走行用の出力トルクが第二担保トルクΔT2だけ制限される。これに対して、着火始動の場合、回転電機MGは、エンジン1の自立的な回転上昇をアシストできればよい。このことから、エンジン1の始動において着火始動を優先することにより、回転電機MGの出力トルクのうちで走行駆動に使用可能なトルクの割合を増加させることができる。よって、回転電機MGの小型化や、EV走行領域の拡大を図ることができる。
また、本実施形態では、エンジン停止線Tsが第二エンジン始動線T2よりも原点側に配置されていることで、エンジン始動ショックの発生が抑制されている。燃費の向上を図る手段として、着火始動が可能である前提でエンジン停止線Tsを設定することが考えられる。図3は、第二エンジン始動線T2よりも高トルク側に設定されたエンジン停止線Tsを示す図である。着火始動が可能であると想定して、図3に示すように、第一エンジン始動線T1とエンジン停止線Tsとのヒステリシスを小さくすることで、EV走行に移行する場面を増やせば、燃費の向上を図ることができる。
しかしながら、エンジン1がどのクランク角度で停止するかは、実際にエンジン1が停止するまでわからない。すなわち、次のエンジン始動において着火始動が可能であるか否かは、エンジン1が実際に停止した後に決まるものである。このため、エンジン停止線Tsが適切に設定されない場合、エンジン停止後の再始動時にトルク不足が生じる可能性がある。
例えば、HV走行時に矢印Y3で示すようにモータトルクTmgが低下して、回転電機MGの動作点が動作点P1となると、エンジン1が停止される。このときに、クランク角度によっては、次回の始動時に着火始動ができないことがある。あるいは、クランク角度以外の原因によって着火始動ができないと判断されることがある。この場合、第一エンジン始動線T1に代えて第二エンジン始動線T2に基づいてエンジン始動の判定がなされる。動作点P1において回転電機MGに対して要求される車両駆動トルクは、第二エンジン始動線T2で決まる上限トルクよりも大きい。つまり、回転電機MGがエンジン始動のために出力できるトルクの大きさは、第二担保トルクΔT2よりも小さなものである。これにより、回転電機MGのトルク不足が生じて車両駆動トルクが変動し、エンジン始動において始動ショックが発生してしまう。
これに対して、本実施形態では、図2に示すように、エンジン停止線Tsは第二エンジン始動線T2よりも原点側の領域内に定められている。また、第二エンジン始動線T2は、第一エンジン始動線T1の可動範囲における最も原点側のラインよりも原点側に位置している。従って、エンジン停止線Tsは、第一エンジン始動線T1および第二エンジン始動線T2のいずれよりも原点側に位置することとなる。よって、エンジン停止後に着火始動が不可能であると判定された場合であっても、エンジン始動時のモータトルクTmgの不足が抑制され、エンジン始動時のショックの発生が抑制される。
上記の実施形態に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1−1 車両制御装置
1 エンジン
2 K0クラッチ(クラッチ)
8 駆動輪
50 ECU
100 ハイブリッド車両
MG 回転電機
R1 第一EV走行領域
R2 第二EV走行領域
T1 第一エンジン始動線
T2 第二エンジン始動線
Ts エンジン停止線
ΔT1 第一担保トルク
ΔT2 第二担保トルク

Claims (2)

  1. 直噴式のエンジンと、
    回転電機と、
    前記エンジンと前記回転電機とを断接するクラッチと
    を備え、
    前記回転電機の動作点が所定領域内となるときに、前記エンジンを停止し、かつ前記クラッチを開放して前記回転電機を動力源として走行する所定走行を許容し、
    前記エンジンの出力によって前記エンジンを回転させて始動する所定始動が可能である場合の前記所定領域である第一所定領域は、前記所定始動が可能でない場合の前記所定領域である第二所定領域よりも広い
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記所定始動の際に前記クラッチを係合して前記回転電機のトルクによって前記エンジンの回転数の上昇をアシストし、
    停止している前記エンジンの状態に応じて、前記第一所定領域の広さを変化させる
    請求項1に記載の車両制御装置。
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